JP2563970Y2 - ピストンピンの固定装置 - Google Patents

ピストンピンの固定装置

Info

Publication number
JP2563970Y2
JP2563970Y2 JP9533391U JP9533391U JP2563970Y2 JP 2563970 Y2 JP2563970 Y2 JP 2563970Y2 JP 9533391 U JP9533391 U JP 9533391U JP 9533391 U JP9533391 U JP 9533391U JP 2563970 Y2 JP2563970 Y2 JP 2563970Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
pin
piston pin
locking
locked
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9533391U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0538369U (ja
Inventor
滋 吉田
Original Assignee
三輪精機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三輪精機株式会社 filed Critical 三輪精機株式会社
Priority to JP9533391U priority Critical patent/JP2563970Y2/ja
Publication of JPH0538369U publication Critical patent/JPH0538369U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563970Y2 publication Critical patent/JP2563970Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ピストンピンの固定装
置に関し、特に、往復(レシプロ)形の機械または機関
におけるピストンとコネクティングロッドとを連結する
ピストンピンを固定する技術に利用して有効なピストン
ピンの固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載されてエアブレーキの圧力
源として使用されるエアコンプレッサ(機械)として
は、レシプロ形の圧縮機が用いられることがある。この
エアコンプレッサのシリンダ室内にはピストンが往復運
動自在に挿入されており、このピストンにはピストンピ
ンを介してコネクティングロッドが連結されている。そ
して、このロッドはクランクシャフトに駆動されてピス
トンを往復動させるように構成されている。
【0003】従来のエアコンプレッサにおいて、ピスト
ンピンをピストンに固定する装置としては、ピストンの
ピン挿通孔両端側に円形環状の溝が開設され、この環状
溝内にCリングが装着されることにより、ピストンピン
が軸方向へ移動するのを阻止するように構成されている
ものが、採用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、Cリングが用
いられてピストンピンが固定されるピストンピンの固定
装置においては、次のような問題点がある。
【0005】 工具を用いてCリングを環状溝内に装
着しなければならないため、Cリングの組付工数が大と
なる。
【0006】 Cリングが環状溝に正確に装着された
か否かを確認するのに、Cリングを回さなければならな
いため、確認作業が煩雑となる。
【0007】 Cリングを組付けるときピストン外周
面に傷を付け易い。
【0008】 ピン挿通孔に環状溝を開設するのに、
ピン挿通孔の端面から一定の距離を保って溝を環状に形
成しなければならないため、旋盤等の加工装置が必要に
なり、溝加工が面倒である。
【0009】本考案の目的は、工具を用いることなく係
止部材をピン挿通孔の溝に係止させてピストンピンを固
定することができるピストンピンの固定装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案に係るピストンピ
ンの固定装置は、ピストンピンがピストンに開設された
一対のピン挿通孔とコネクティングロッドに開設された
ピン挿通孔とに渡って挿通されており、このピストンピ
ンがピストンの両ピン挿通孔の各溝にそれぞれ係止され
た係止部材により抜け止めされているピストンピンの固
定装置において、前記ピストンピンは円筒形状に形成さ
れており、前記ピストンの両ピン挿通孔の外側端面に一
対の係止溝がそれぞれ没設されており、前記係止部材
は、弾性を有する線材が用いられて一体的に屈曲成形さ
れており、前記一方の係止溝に嵌入して係止される軸状
部と、この軸状部の両端側から突出して途中で交差し軸
状部から先端までがピストンピンと略同じ長さに構成さ
れた交差部と、交差部の各先端側から軸状部と略平行に
突出して他方のピン挿通孔の係止溝に係止される係止部
とが一体的に構成されていることを特徴とする。
【0011】
【0012】
【作用】前記した手段において、ピストンピンをピスト
ンに固定させるに際して、まず、ピストンピンがピン挿
通孔内に挿入される。続いて、係止部材の交差部に力を
加えて両係止部を近づけた状態で、係止部材がピストン
ピン内に挿入される。次いで、両係止部がピストンピン
の他端側から突出された後、軸状部がピン挿通孔の係止
溝に係止されると、反対側の両係止部も他方の係止溝内
にそれぞれ係止される。その結果、係止部材によってピ
ストンピンの軸方向への移動が阻止され、ピストンピン
をピストンに固定することができる。
【0013】
【0014】
【実施例】図1(a)、(b)は本考案の一実施例であ
るピストンピンの固定装置を示す拡大部分正面断面図お
よび拡大部分側面図、図2はエアコンプレッサを示す正
面断面図である。
【0015】本実施例において、本考案に係るピストン
ピンの固定装置は、往復型に構成されているエアコンプ
レッサに採用されており、このエアコンプレッサ11は
シリンダ本体12を備えている。このシリンダ本体12
にはシリンダ室13が形成されており、このシリンダ室
13内にはピストン14が往復摺動自在に嵌合されてい
る。ピストン14は後記するクランクシャフトによりコ
ネクティングロッドを介して往復直線駆動されるように
構成されている。
【0016】シリンダ室13の一端(以下、上端側とす
る。)にはシリンダヘッド15が被着されており、シリ
ンダヘッド15には吐出口および吸入口がシリンダ室1
3にそれぞれ連通するように開設されている。吐出口1
6には吐出路17が接続されており、シリンダヘッド1
5の内部における吐出口16と吐出路17との間には吐
出弁18がその流通を開閉するように介設されている。
【0017】一方、吸入口19には吸入路20が接続さ
れており、吸入路20はエアクリーナ(図示せず)に接
続されている。そして、シリンダヘッド15の内部には
吸入弁21が吸入口19と吸入路20との間に配され
て、その流通路を開閉するように介設されている。
【0018】また、シリンダヘッド15の内部にはアン
ローディング装置22が吸入弁21の上側に配されて設
備されている。このアンローディング装置22は、リザ
ーバ等における圧力が設定値以上になった時に吸入弁2
1を自動的に開成させてポンプ作用を休止させることに
より、エンジンの負担(ロード)を軽減させ得るように
構成されている。
【0019】一方、シリンダ本体12の下側にはクラン
クケース41が連設されており、クランクケース41に
はその底部にオイルパン43を形成している内部室42
がシリンダ室13に連通するように形成されている。ク
ランクケース41の一方の側壁にはボールベアリング4
6が保持されており、このボールベアリング46の下方
には切欠部44が開設されている。他方の側壁は大きく
開口されており、ボールベアリング47を保持するベア
リングホルダ45が嵌挿されている。
【0020】そして、クランクケース41の内部室42
には前記したクランクシャフト49が、その両端のジャ
ーナル部50および51を各ベアリング46および47
にそれぞれ回転自在に支承されて軸架されている。この
クランクシャフト49にはコネクティングロッド48の
下端部が回転自在に連結されており、コネクティングロ
ッド48の上端部には前記したピストン14が後述する
ようにピストンピンを介して回動自在に連結されてい
る。
【0021】 また、クランクシャフト49の片端部は
クランクケース41の側壁とボールベアリング46から
外部へそれぞれ突出されている。クランクシャフト49
におけるボールベアリング46側の突出端部52はエン
ジン(図示せず)によって連動回転されるように構成さ
れている。
【0022】本実施例において、ピストンピン30は円
筒形状に形成されており、コネクティングロッド48の
ピン挿通孔(以下、第1挿通孔という。)23およびピ
ストン14の一対のピン挿通孔(以下、左右の第2挿通
孔という。)24、25に挿通されている。そして、ピ
ストンピン30は、ピストンピン30内に挿入された係
止部材31により軸方向への移動が阻止された状態で、
ピストン14に固定されている。
【0023】すなわち、左右の第2挿通孔24および2
5には、挿通孔24および25の直径よりも長い左右の
係止溝26および27が、挿通孔24、25の直径を横
断するように延在されて、両端が挿通孔24、25の開
口縁から径方向外側に同一寸法宛、若干突出するよう
に、かつ、一定深さ一定幅にそれぞれ没設されている。
そして、左右の係止溝26、27の幅は係止部材31の
太さと同一ないしは極く若干大きくなるように形成され
ている。
【0024】他方、係止部材31は鋼線等のばね性を有
する材料が用いられて、プレス加工により一体成形され
ている。この係止部材31は、右側の第2挿通孔25に
形成された右側係止溝27に嵌入してこの係止溝27に
係止される軸状部32と、軸状部32の両端側からそれ
ぞれ突出して途中で互いに交差し軸状部32側から先端
までがピストンピン30と略同じ長さに構成された一対
の交差部33、34と、両交差部33、34の各先端側
から軸状部32と略平行になって突出されて左側の第2
挿通孔24の左側係止溝26にそれぞれ係止される上下
一対の係止部35、36とが一体となって構成されてい
る。
【0025】次に、ピストンピンの組付作業について説
明する。
【0026】ピストンピン30がコネクティングロッド
48およびピストン14に固定されるに際しては、ま
ず、コネクティングロッド48がピストン14内に挿入
され、ピストンピン30が第1挿通孔23および左右の
第2挿通孔24、25に挿通される。これにより、コネ
クティングロッド48とピストン14とがピストンピン
30により仮に連結された状態になる。
【0027】その後、係止部材31の一対の交差部3
3、34が掴まれることによって上下一対の係止部3
5、36が互いに近づくようにされた状態で、係止部材
31はその係止部35、36側が、例えば、右側の第2
挿通孔25から挿入される。
【0028】軸状部32が掴まれた状態で、係止部材3
1がそのまま押されると、左側端の上下の係止側35、
35がピストンピン30の左端から突出される。
【0029】続いて、軸状部32の上下両端部が右側の
係止溝27内にそれぞれ嵌入されるとともに、左端の上
下の係止部35、36が左側の係止溝26内にそれぞれ
係止される。これにより、ピストンピン30の軸方向
(左右方向)への移動が係止部材31の左右の係止溝2
6、27との係止によって阻止されるため、ピストンピ
ン30は係止部材31によってコネクティングロッド4
8およびピストン14に確実に固定されることになる。
【0030】前記実施例によれば次の効果が得られる。 係止部材31は工具を用いることなく、ピストンピ
ン30に装着することができるため、ピストンピン30
の組付作業を容易に行うことができる。
【0031】 左端の上下の係止部35、36が左側
の係止溝26に係止されないと、軸状部32は右側の係
止溝27に係止されないため、軸状部32の上下両端部
が係止溝27内にそれぞれ係止されたことを確認するだ
けで、係止部材31が確実に装着されたことを確認する
ことができる。
【0032】 工具を用いる必要がないので、係止部
材31を装着するときに、ピストン14の外周面に傷等
が付くのを回避することができる。
【0033】 左右の係止溝26、27は左右の第2
挿通孔24、25の端面側から没設されているため、左
右の係止溝26、27についての溝加工を容易に行うこ
とができる。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
簡単な組付作業によって係止部材をピストンに装着する
ことにより、ピストンピンの軸方向の移動を阻止するこ
とができるため、ピストン、コネクティングロッドおよ
びピストンピンの組付作業を容易に行うことができ、工
数の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるピストンピンの固定装
置を示す拡大部分正面断面図および拡大部分側面図であ
る。
【図2】エアコンプレッサを示す正面断面図である。
【符号の説明】
11…エアコンプレッサ、12…シリンダ本体、13…
シリンダ室、14…ピストン、15…シリンダヘッド、
16…吐出口、17…吐出路、18…吐出弁、19…吸
入口、20…吸入路、21…吸入弁、22…アンローデ
ィング装置、23…コネクティングロッドのピン挿通孔
(第1挿通孔)、24、25…ピストンのピン挿通孔
(第2挿通孔)、26、27…係止溝、30…ピストン
ピン、31…係止部材、32…軸状部、33、34…交
差部、35、36…係止部、41…クランクケース、4
2…クランクケース内部室、43…オイルパン、44…
切欠部、45…ベアリングホルダ、46…ボールベアリ
ング、47…ボールベアリング、48…コネクティング
ロッド、49…クランクシャフト、50、51…ジャー
ナル部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンピンがピストンに開設された一
    対のピン挿通孔とコネクティングロッドに開設されたピ
    ン挿通孔とに渡って挿通されており、このピストンピン
    がピストンの両ピン挿通孔の各溝にそれぞれ係止された
    係止部材により抜け止めされているピストンピンの固定
    装置において、 前記ピストンピンは円筒形状に形成されており、 前記ピストンの両ピン挿通孔の外側端面に一対の係止溝
    がそれぞれ没設されており、 前記係止部材は、弾性を有する線材が用いられて一体的
    に屈曲成形されており、前記一方の係止溝に嵌入して係
    止される軸状部と、この軸状部の両端側から突出して途
    中で交差し軸状部から先端までがピストンピンと略同じ
    長さに構成された交差部と、交差部の各先端側から軸状
    部と略平行に突出して他方のピン挿通孔の係止溝に係止
    される係止部とが一体的に構成されていることを特徴と
    するピストンピンの固定装置。
JP9533391U 1991-10-24 1991-10-24 ピストンピンの固定装置 Expired - Lifetime JP2563970Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9533391U JP2563970Y2 (ja) 1991-10-24 1991-10-24 ピストンピンの固定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9533391U JP2563970Y2 (ja) 1991-10-24 1991-10-24 ピストンピンの固定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0538369U JPH0538369U (ja) 1993-05-25
JP2563970Y2 true JP2563970Y2 (ja) 1998-03-04

Family

ID=14134794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9533391U Expired - Lifetime JP2563970Y2 (ja) 1991-10-24 1991-10-24 ピストンピンの固定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2563970Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0538369U (ja) 1993-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6390788B1 (en) Working-fluid intaking structure for hermetic compressor
JPH0723859U (ja) シリンダ装置
JP2563970Y2 (ja) ピストンピンの固定装置
US6343540B1 (en) Piston installing method and positioning jig
JPH0219598Y2 (ja)
JP2002323008A (ja) 流体軸受機構
JPH11247759A (ja) 圧縮機及び圧縮機のピストン組付方法
US20010006602A1 (en) Compressor
JP3230741B2 (ja) 圧縮機
US5918531A (en) Connecting rod and piston coupling structure of compressor
JPH08219022A (ja) エアコンプレッサ
EP0639713A1 (en) Plunger pump
JPS6143985Y2 (ja)
JP2553637Y2 (ja) ピストンポンプ
JPH1030576A (ja) プランジャポンプ
JPH0137184Y2 (ja)
JPS631018Y2 (ja)
JP3886186B2 (ja) 往復ピストン圧縮機
JPH0244069Y2 (ja)
JP3150551B2 (ja) ロッカアーム用ブッシュ
JPH021502Y2 (ja)
JPS5867989U (ja) 圧縮機
JPH0673383U (ja) オイルシール装置
JPH023014Y2 (ja)
JP3486354B2 (ja) 薄型シリンダ装置