JP2006291750A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリバルブの径方向への変形を抑制して冷媒の漏れを抑制することができるピストン式圧縮機を提供すること。
【解決手段】ピストン式圧縮機10は、ピストン31によってシリンダボア11a内に区画される圧縮室34にクランク室17から冷媒を導入するための導入通路43を有するロータリバルブ50を回転軸19に備えている。ロータリバルブ50は、シリンダブロック11に設けられた軸孔20に回転可能に支持されているとともに、導入通路43及びクランク室17に連通し、かつロータリバルブ50の軸方向に沿って形成された供給通路41を備えている。ロータリバルブ50にて導入通路43よりも軸方向の端部側には供給通路41を閉鎖してロータリバルブ50の径方向に作用する荷重をロータリバルブ50の内側から受承する受承部材51が取着されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロータリバルブを回転軸に備えたピストン式圧縮機に関する。
ピストン式圧縮機には、シリンダボア内に冷媒を導入するためにロータリバルブが採用されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。このピストン式圧縮機のハウジングには回転軸が支持されており、該回転軸には斜板が固着されている。ハウジングを構成するシリンダブロックにて前記回転軸の周囲には複数のシリンダボアが配設され、各シリンダボア内には前記斜板にシューを介して係留されたピストンが収容されている。ハウジングを構成するリヤハウジングには吸入室が区画形成され、該吸入室の周囲には吐出室が区画形成されている。
シリンダブロックの中央には前記吸入室に連通するバルブ収容室が形成されている。このバルブ収容室と前記シリンダボア内とはシリンダブロックに形成された吸入連通路を介して連通されている。また、バルブ収容室には回転軸の後側に設けられたロータリバルブが回転可能に収容されている。
前記ロータリバルブにて、前記吸入室に臨むこととなる後端は開放されており、ロータリバルブは前記吸入室と連通する筒内空間を有している。また、ロータリバルブには、筒内空間とロータリバルブの外周面側とを連通する導入通路が設けられている。
そして、シリンダボアが吸入行程の状態にあるときには、導入通路と吸入連通路とが連通し、吸入室の冷媒が筒内空間、導入通路及び吸入連通路を経由してシリンダボア内に吸入される。一方、シリンダボアが吐出行程の状態にあるときは、シリンダボア内の冷媒が吐出室へ吐出される。
特開2004−183609号公報
ところで、吐出行程にあるシリンダボア内のピストンは、圧縮反力を受け、この圧縮反力はピストン、シュー及び斜板を介して回転軸及びロータリバルブに伝達され、該回転軸及びロータリバルブにはその径方向への荷重(ラジアル荷重)が作用する。
そして、特許文献1に開示されたピストン式圧縮機は、吸入室がリヤハウジングに形成された構成であるため、シリンダボア内への冷媒を吸入可能とするためにロータリバルブの後端は開放されている。その結果、前記ラジアル荷重を受けたロータリバルブはその径方向へ変形してしまう虞があり、ロータリバルブが径方向へ変形すると、ロータリバルブの外周面とバルブ収容室の内周面の間に過大なクリアランスが形成され、クリアランスから冷媒が多量に漏れてしまう。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、ロータリバルブの径方向への変形を抑制して冷媒の漏れを抑制することができるピストン式圧縮機を提供する。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体的に回転するカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に前記カム体を収容するカム室から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを前記回転軸に備えたピストン式圧縮機において、前記ロータリバルブは、バルブ収容室に回転可能に支持されているとともに、前記導入通路及び前記カム室に連通し、かつロータリバルブの軸方向に沿って形成された供給通路を備え、前記ロータリバルブにて前記導入通路よりも軸方向の端部側には、前記供給通路を閉鎖してロータリバルブの径方向に作用する荷重をロータリバルブの内側から受承する受承手段が設けられている。
これによれば、ロータリバルブには受承手段が設けられているため、該受承手段によってロータリバルブの径方向に作用する荷重をロータリバルブの内側から受承することができる。また、受承手段は供給通路を閉鎖して設けられているため、前記荷重がロータリバルブの周方向のいずれの方向から作用しても受承手段によってロータリバルブの内側で受承される。このため、ロータリバルブがその径方向からの荷重によって変形することを抑制することができ、ロータリバルブの外周面とバルブ収容室の内周面の間に過大なクリアランスが形成されることを抑制することができる。
また、前記受承手段は、前記供給通路内に圧入された受承部材であってもよい。これによれば、供給通路内に受承部材を圧入する作業のみでロータリバルブがその径方向からの荷重によって変形することを抑制することができ、ロータリバルブの径方向への変形を抑制するための構成を容易に設けることができる。
また、前記受承部材は、前記供給通路内に圧入される圧入部と、該圧入部より延設され、ロータリバルブの軸方向の端部に当接する当接部とを備えていてもよい。これによれば、圧入部を供給通路内に圧入した状態では当接部がロータリバルブの端部に当接可能となっている。このため、当接部によって圧入部が供給通路内の奥方へ入り込むことを防止することができ、ロータリバルブ内に圧入された圧入部によって導入通路が閉鎖されてしまうことを防止することができる。
また、前記圧入部は、中実状であってもよい。これによれば、中実状の圧入部は、圧入部の内側が中空状に形成されている場合に比して荷重を受承しても変形しにくく、ロータリバルブの径方向からの荷重を好適に受承することができる。
また、前記カム体には、該カム体の中心軸線に沿って嵌合孔が形成され、前記ロータリバルブは、前記嵌合孔に嵌合された有底円筒状をなすバルブ形成体より構成されており、前記受承手段は前記バルブ形成体の底部であってもよい。これによれば、ロータリバルブの径方向からの荷重を受承する底部は、バルブ形成体に一体形成されている。このため、例えば、底部がバルブ形成体の周壁に接合されている場合に比して、ロータリバルブの径方向に作用する荷重を底部によって好適に受承することができる。
本発明によれば、ロータリバルブの径方向への変形を抑制して冷媒の漏れを抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明のピストン式圧縮機を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。なお、以下の説明においてピストン式圧縮機10の「上」「下」「前」「後」は、図1に示す矢印Y1の方向を上下方向とし、矢印Y2の方向を前後方向とする。
図1に示すように、ピストン式圧縮機10は、フロントハウジング12と、該フロントハウジング12の後端に接合されたリヤハウジング13とを備えている。前記フロントハウジング12の内側にはシリンダブロック11が接合固定されている。前記シリンダブロック11とリヤハウジング13の間にはバルブプレート14、弁形成プレート15、及びリテーナ形成プレート16が介在されており、シリンダブロック11、バルブプレート14、弁形成プレート15及びリテーナ形成プレート16は、複数のボルトBにより相互に接合固定されている(図1では一本のボルトBのみ図示)。そして、前記フロントハウジング12とリヤハウジング13がピストン式圧縮機10のハウジングを構成している。
前記ハウジングにて、リヤハウジング13の中央部の外周側には吐出室18が区画されている。さらに、リヤハウジング13には吐出室18へ吐出された冷媒を吐出するための吐出孔35が形成されている。また、図1に示すように、リヤハウジング13とシリンダブロック11の間に介在されたバルブプレート14には、吐出ポート14aが形成されており、弁形成プレート15には吐出弁15aが形成されている。前記吐出弁15aは、吐出ポート14aを開閉する。リテーナ形成プレート16にはリテーナ16aが形成されており、リテーナ16aは吐出弁15aの開度を規制する。
前記ハウジング内にて、前記フロントハウジング12とシリンダブロック11に囲まれた領域にはカム室としてのクランク室17が区画されている。シリンダブロック11とフロントハウジング12とには回転軸19が回転可能に支持されており、前記クランク室17には回転軸19が配設されている。回転軸19は、シリンダブロック11とフロントハウジング12に貫設された軸孔20,21に挿通されている。
回転軸19の前側は軸孔21に設けられたラジアルベアリング22を介してフロントハウジング12に支持されている。回転軸19の後側は、軸孔20の内周面たるシール周面20aを介してシリンダブロック11に直接支持されている。また、軸孔20のシール周面20a及びラジアルベアリング22は、回転軸19の前後両側における径方向への荷重(ラジアル荷重)を受承する。フロントハウジング12と回転軸19の間にはリップシール型の軸封装置23が介在されている。
回転軸19にはカム体としての斜板24が固着され、該斜板24はクランク室17に収容されている。斜板24の基部24aには嵌合孔24bが斜板24の中心軸線(回転軸19の中心軸線L)に沿って形成されており、嵌合孔24bには回転軸19が圧入して嵌合されている。
前記クランク室17は、フロントハウジング12に設けられた吸入孔25を介して外部冷媒回路26に通じている。外部冷媒回路26上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器27、熱膨張弁28、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器29が介在されている。そして、前記吐出室18へ吐出された冷媒は、前記吐出孔35から外部冷媒回路26の熱交換器27へ流入するようになっている。さらに、熱膨張弁28、及び熱交換器29を経由した冷媒は、吸入孔25を介してクランク室17へ流入するようになっており、前記軸封装置23は回転軸19の周面とフロントハウジング12との間からの冷媒漏れを防止する。フロントハウジング12と斜板24の基部24aとの間にはスラストベアリング30が介在されている。このスラストベアリング30は、回転軸19の軸方向への荷重(スラスト荷重)を受承する。
前記シリンダブロック11には、複数のシリンダボア11a(本実施形態では5つ。図1には1つのみ図示)が回転軸19の周囲に配列されるように形成されている。各シリンダボア11aには片頭型のピストン31が往復動可能に収容されている。前記ピストン31は、斜板24の周縁部に前後一対のシュー33a,33bを介して摺動自在に係留されている。
そして、回転軸19と一体的に回転する斜板24の回転運動は、シュー33a,33bを介してピストン31の往復運動に変換される。すなわち、ピストン31は、回転軸19と一体化された斜板24を介して回転軸19の回転に連動されている。そして、ピストン31は、シリンダボア11a内に圧縮室34を区画する。
シリンダブロック11においてシリンダボア11aに囲まれた中心部には前記軸孔20がバルブ収容室として形成されている。軸孔20と各圧縮室34(シリンダボア11a)とは、シリンダブロック11に形成された吸入連通路36を介してそれぞれ連通されている。吸入連通路36の入口36aはシール周面20a上に開口しており、吸入連通路36の出口36bはシリンダボア11aの内周面上に開口している。
バルブ収容室たる軸孔20内には、前述したように回転軸19の後側が回転可能に収容されている。回転軸19内には該回転軸19の後端から前記スラストベアリング30に至るまで回転軸19の軸方向に沿って供給通路41が形成されている。また、前記斜板24の基部24a及び回転軸19には導入孔42が形成され、該導入孔42は前記供給通路41とクランク室17とを連通するように形成されている。すなわち、供給通路41は導入孔42を備えており、クランク室17内の冷媒は導入孔42を経由して供給通路41へ流入するようになっている。
また、回転軸19の後側には導入通路43が供給通路41に連通するように形成されている。導入通路43の入口43aは回転軸19の内周面上に開口しており、出口43bは回転軸19の外周面上に開口している。そして、回転軸19の回転に伴い導入通路43の出口43bは前記吸入連通路36の入口36aに間欠的に連通するようになっている。そして、回転軸19において、供給通路41、導入孔42及び導入通路43は、クランク室17から圧縮室34へ冷媒を導入するために設けられており、回転軸19の後側にて軸孔20のシール周面20aによって包囲される部分は回転軸19に一体形成されたロータリバルブ50となる。
上記構成のピストン式圧縮機10は、シリンダボア11aが吸入行程の状態(即ち、ピストン31が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、このシリンダボア11aに通じる吸入連通路36の入口36aと導入通路43の出口43bとが連通する。すると、回転軸19の供給通路41内の冷媒が導入通路43及び吸入連通路36を経由してシリンダボア11aの圧縮室34に吸入される。
一方、シリンダボア11aが吐出行程の状態(即ち、ピストン31が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、このシリンダボア11aに通じる吸入連通路36の入口36aと導入通路43の出口43bとの連通が遮断される。すると、圧縮室34内の冷媒が吐出ポート14aから吐出弁15aを押し退けて吐出室18へ吐出される。吐出室18へ吐出された冷媒は吐出孔35から外部冷媒回路26へ流出する。外部冷媒回路26へ流出した冷媒はクランク室17へ還流する。
さて、図2に示すように、ロータリバルブ50にて導入通路43よりも軸方向の端部側、すなわちバルブプレート14側となる後端には受承手段としての受承部材51が取着されている。この受承部材51は、円柱状(中実状)の圧入部52と、該圧入部52の端縁から径方向へ延出された当接部としての鍔部53とから構成されている。そして、受承部材51は、前記圧入部52がロータリバルブ50の後端に開放された供給通路41内に圧入されてロータリバルブ50に取着されている。
受承部材51の中心軸に沿った圧入部52の長さは、ロータリバルブ50の軸方向に沿った後端から導入通路43までの長さよりわずかに短くなっている。このため、受承部材51がロータリバルブ50に取着された状態では、圧入部52は前記導入通路43を閉鎖しない。また、圧入部52の直径はロータリバルブ50の内径(回転軸19の内径(供給通路41の直径))よりわずかに大きく形成されている。
このため、受承部材51がロータリバルブ50に取着された状態では、圧入部52は供給通路41を閉鎖し、さらに、圧入部52は供給通路41の周面に圧接してシール面55を形成している。すなわち、圧入部52によって供給通路41内の冷媒がロータリバルブ50の後端から漏れ出ないようにシールしている。
そして、ピストン式圧縮機10の運転時、吐出行程にあるシリンダボア11a内のピストン31は圧縮室34からの圧縮反力を受け、この圧縮反力はピストン31、シュー33a,33b及び斜板24を介して回転軸19に伝達される。すなわち、ロータリバルブ50には、その径方向からラジアル荷重が作用する。ロータリバルブ50はその軸方向全体に亘って供給通路41が形成された筒状をなしており、その肉厚が薄く、さらには、導入通路43が形成されている。
しかし、本実施形態においては、ロータリバルブ50の後端には受承部材51の圧入部52が圧入されており、ロータリバルブ50の後端における供給通路41は閉鎖されている。すなわち、ロータリバルブ50の後端は、ロータリバルブ50の径方向に相対向する位置に圧入部52が架設されている状態となり、ロータリバルブ50の後端はその径方向への剛性が高められている。その結果、ロータリバルブ50は後端にて内側からラジアル荷重を圧入部52が受承可能な構成となっている。このため、前記ラジアル荷重がロータリバルブ50に作用しても、受承部材51の圧入部52がラジアル荷重を受承し、ロータリバルブがその径方向に沿った内側へ変形することが抑制される。その結果として、ロータリバルブ50の外周面50aとバルブ収容室の内周面たる軸孔20のシール周面20aの間に過大なクリアランスが形成されることを抑制することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ピストン式圧縮機10をクランク室17から冷媒を吸入する構成とし、ロータリバルブ50にて導入通路43よりも軸方向の端部側に受承手段(受承部材51)を設けた。このため、ピストン式圧縮機10の運転時にロータリバルブ50に作用するラジアル荷重を受承部材51によってロータリバルブ50の径方向内側から受承することができる。その結果として、ロータリバルブ50がラジアル荷重によって径方向へ変形することを抑制することができ、ロータリバルブ50の外周面50aと軸孔20のシール周面20aの間に過大なクリアランスが形成されて該クリアランスから冷媒が多量に漏れることを抑制することができる。
(2)受承手段を受承部材51によって構成し、該受承部材51は、圧入部52と鍔部53とから構成されている。そして、圧入部52を供給通路41内に圧入した状態では鍔部53がロータリバルブ50の後端に当接可能となっている。このため、圧入部52が導入通路43を閉鎖するまで供給通路41内へ入り込んでしまうことを鍔部53によって防止することができる。
(3)圧入部52は中実状に形成されている。このため、例えば、圧入部52の内側が中空状に形成されている場合に比して圧入部52によりラジアル荷重を好適に受承することができ、ロータリバルブ50の径方向への変形を防止することができる。
(4)ラジアル荷重を受承する受承手段は、供給通路41内に圧入された圧入部52を備えた受承部材51により構成されている。そして、受承部材51は供給通路41に圧入部52を圧入する作業を行うのみでロータリバルブ50に取着することができる。したがって、ラジアル荷重を受承し、ロータリバルブ50の径方向への変形を抑制する構成をロータリバルブ50に容易に設けることができ、ひいてはピストン式圧縮機10の組み付け作業を容易とすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明のピストン式圧縮機10を具体化した第2の実施形態を図3にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態のロータリバルブ50を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその重複する説明を省略する。
図3に示すように、第2の実施形態のロータリバルブ60は、斜板24の嵌合孔24bに嵌合されたバルブ形成体61にて、シール周面20aによって包囲される部分に形成されている。前記バルブ形成体61は、その外径及び内径が回転軸19と同じに形成された周壁61aに底部61bが一体形成された有底円筒状に形成されている。
そして、バルブ形成体61は、周壁61aの開口側を嵌合孔24bに嵌合し、底部61b側をバルブ収容室としての軸孔20のシール周面20aに挿入することにより、ハウジングに回転可能に支持されている。バルブ形成体61の内側には筒内通路62が形成されており、該筒内通路62は前記供給通路41を構成している。また、バルブ形成体61の周面には導入通路63が筒内通路62、すなわち供給通路41に連通するように形成されている。この導入通路63の入口63aはバルブ形成体61の内周面上に開口しており、出口63bはバルブ形成体61の外周面上に開口している。
前記底部61bは、バルブ形成体61にて導入通路63よりも軸方向の端部側にて供給通路41を閉鎖している。そして、第2の実施形態では、底部61bが受承手段を構成し、該底部61bはロータリバルブ60に一体形成されている。このため、ピストン式圧縮機10の運転時、冷媒の圧縮の際に発生するラジアル荷重がシリンダブロック11を介してロータリバルブ60に作用したとき、該ラジアル荷重はバルブ形成体61の底部61bによって受承され、ロータリバルブ60(バルブ形成体61)がラジアル荷重によって変形することが抑制される。
したがって、第2の実施形態では、第1の実施形態の(1)と同様の効果を発揮することができるとともに、以下の効果も発揮することができる。
(5)有底円筒状をなすバルブ形成体61を斜板24に一体化して、バルブ形成体61によってロータリバルブ60を構成した。そして、ロータリバルブ60の後端たる底部61bにより、ロータリバルブ60に作用するラジアル荷重を受承する構成とした。底部61bはバルブ形成体61に一体形成されているため、例えば、バルブ形成体61が周壁61aに底部61bが接合されている場合に比してラジアル荷重を好適に受承することができる。また、周壁61aに底部61bが一体形成されているため、ロータリバルブ60の後端からの冷媒の漏れを確実に防止することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1の実施形態において、受承部材51の圧入部52が供給通路41に圧入された状態で該圧入部52によって供給通路41を閉鎖可能であれば、圧入部52の内側を中空状に形成してもよい。
○ 第1の実施形態において、圧入部52の供給通路41内への圧入状態で該圧入部52が供給通路41内奥方へ移動不能とするのであれば、鍔部(当接部)53を省略して受承部材51を圧入部52のみで構成してもよい。
○ 各実施形態において、斜板24以外の形状のカム体を備えたピストン式圧縮機に本発明を具体化してもよい。
○ 第1の実施形態において、受承部材51を削除し、回転軸19の後端を径方向内側へ折り曲げ成形して供給通路41を完全に閉鎖し、その閉鎖部位を、ロータリバルブ50の径方向に作用する荷重をロータリバルブ50の内側から受承する受承手段としてもよい。
第1の実施形態のピストン式圧縮機を示す側断面図。 ロータリバルブの受承部材周囲を拡大して示す断面図。 第2の実施形態のピストン式圧縮機を示す側断面図。
符号の説明
10…ピストン式圧縮機、11a…シリンダボア、17…カム室としてのクランク室、19…回転軸、20…バルブ収容室としての軸孔、24…カム体としての斜板、24b…嵌合孔、31…ピストン、34…圧縮室、41…供給通路、43,63…導入通路、50,60…ロータリバルブ、51…受承手段としての受承部材、52…圧入部、53…当接部としての鍔部、61…バルブ形成体、61b…受承手段としての底部、62…供給通路を構成する筒内通路。

Claims (5)

  1. 回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体的に回転するカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に前記カム体を収容するカム室から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを前記回転軸に備えたピストン式圧縮機において、
    前記ロータリバルブは、バルブ収容室に回転可能に支持されているとともに、前記導入通路及び前記カム室に連通し、かつロータリバルブの軸方向に沿って形成された供給通路を備え、
    前記ロータリバルブにて前記導入通路よりも軸方向の端部側には、前記供給通路を閉鎖してロータリバルブの径方向に作用する荷重をロータリバルブの内側から受承する受承手段が設けられていることを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記受承手段は、前記供給通路内に圧入された受承部材である請求項1に記載のピストン式圧縮機。
  3. 前記受承部材は、前記供給通路内に圧入される圧入部と、該圧入部より延設され、ロータリバルブの軸方向の端部に当接する当接部とを備えている請求項2に記載のピストン式圧縮機。
  4. 前記圧入部は、中実状である請求項3に記載のピストン式圧縮機。
  5. 前記カム体には、該カム体の中心軸線に沿って嵌合孔が形成され、前記ロータリバルブは、前記嵌合孔に嵌合された有底円筒状をなすバルブ形成体より構成されており、前記受承手段は前記バルブ形成体の底部である請求項1に記載のピストン式圧縮機。
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