JP2001261723A - 難燃性樹脂組成物、難燃性接着剤組成物及び金属接合体 - Google Patents
難燃性樹脂組成物、難燃性接着剤組成物及び金属接合体Info
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Abstract
着性に優れた難燃性樹脂組成物と難燃性接着剤組成物の
提供。 【解決手段】 (1)重合性ビニルモノマー、(2)重
合開始剤、(3)還元剤、(4)リン酸エステル及び
(5)金属水酸化物を含有する難燃性樹脂組成物。さら
に、(6)エラストマー成分を含有してもよく、難燃性
接着剤組成物としてもよい。リン酸エステルとしては、
一般式(A)及び/又は一般式(B)で示されるものが
好ましい。 【化7】
Description
燃性樹脂組成物、特に金属の接合に適した常温硬化型の
難燃性接着剤組成物に関する。
切板、ドア及びエレベーター等や収納庫に使用されてい
る。
化、省資源及び省エネルギーの点で、常温下、短時間で
硬化する常温速硬化型接着剤組成物を使用することが要
求されている。従来、常温速硬化型接着剤組成物として
は、二液型速硬化エポキシ系接着剤組成物、嫌気性接着
剤組成物、瞬間接着剤組成物及び第二世代のアクリル系
接着剤組成物(SGA)が知られている。
硬化剤を計量、混合して被着体に塗布し、主剤と硬化剤
の反応により硬化するものである。しかしながら、二液
型速硬化エポキシ系接着剤は剥離強度と衝撃強度が低い
という欠点があった。
組成物を圧着して空気を遮断することにより硬化するも
のである。しかしながら、嫌気性接着剤組成物は、圧着
する際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場
合、ハミ出した部分は空気に接触するために硬化しない
という欠点があった。又、被着体間のクリアランスが大
きい場合も硬化しないという欠点があった。
成分とし、作業性に優れている。しかしながら、剥離強
度や衝撃強度が低いという欠点があり、耐湿性と耐水性
が劣るという欠点があった。
量を必要とせず、計量や混合が不完全でも、時には二液
の接触だけでも、常温で数分〜数十分で硬化するため
に、作業性に優れ、しかも剥離強度や衝撃強度が高く、
ハミ出し部分の硬化も良好であるために、広く用いられ
ている。
子化合物であるために、SGAにより接着した金属接合
体が火災に遭った場合は、高分子鎖の解重合または熱分
解を生じ、接着剤としての機能が果たせなくなる。その
結果、火災発生が想定される用途に使用される金属接合
体には、従来のSGAを使用できないという制約があっ
た。
ある用途には、難燃性を付与した両面テープを用いる方
法や溶接工法が採用されている。
として特開平9−194797号公報や特開平10−1
40094号公報には、光重合開始剤とポリリン酸アン
モニウムを添加した速硬化型難燃性両面テープが開示さ
れている。
法では被着体が紫外線を透過し得る必要があるために金
属接着が出来ず、又、接着性が小さいために長期間高加
重が加わる用途では耐久性が不足するという課題があっ
た。
芳香族環を臭素化した難燃剤と三酸化アンチモンとを配
合した難燃性両面テープが開示されている。しかしなが
ら、ハロゲン化合物と三酸化アンチモンの難燃性化合物
の組み合わせは相乗効果により難燃性は優れるものの、
ハロゲン化難燃剤は分解時にダイオキシンを発生するこ
とが危惧され、加熱時に腐食性のガスを発生し、金属被
着体への悪影響が懸念されるという課題があった。
用いないため、高温に曝されても接合部位が剥がれ落ち
ないメリットがあるものの、溶接時に発生する熱により
歪みが発生し、歪みの除去作業が必要であるという課題
があった。又、意匠性が必要な金属接合体では外観が損
なわれるという課題があった。
に、特定の成分を用いた樹脂組成物が、人体や環境への
悪影響が少なく、且つ火炎に曝される危険のある用途に
用いられるとの知見を得て、本発明を完成するに至っ
た。
重合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元
剤及び(4)リン酸エステル及び(5)金属水酸化物を
含有してなる難燃性樹脂組成物であり、さらに、(6)
エラストマー成分を含有してなる該難燃性樹脂組成物で
あり、(1)重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)ア
クリル酸誘導体である該難燃性樹脂組成物であり、
(4)リン酸エステルが一般式(A)及び/又は一般式
(B)で示される該難燃性樹脂組成物であり、
H3−、C2H5−、C6H 5−、CH3−C6H4−又は(C
H3)2−C6H3−を示し、R6、R7、R8、R9、R10、
R11及びR12は同一でもよく、異なってもよい)該難燃
性樹脂組成物を第一剤及び第二剤に分け、第一剤が少な
くとも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも
還元剤を含有してなる二剤型難燃性樹脂組成物である。
そして、該難燃性樹脂組成物からなる難燃性接着剤組成
物である。さらに、該難燃性樹脂組成物の硬化体であ
る。又、該難燃性接着剤組成物により接合してなる金属
接合体である。
(1)重合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤、
(3)還元剤及び必要に応じて用いる(6)エラストマ
ー成分を含有する樹脂組成物と、(4)リン酸エステル
及び(5)金属水酸化物とを含有するものである。な
お、樹脂組成物には、パラフィン類や酸化防止剤を含有
させてもよい。
マーは、ラジカル重合可能であればいかなるものでもよ
い。重合性ビニルモノマーの中では、硬化速度等の点
で、重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)アクリル酸
誘導体であることが好ましく、重合性ビニルモノマー1
00質量部中、重合性(メタ)アクリル酸誘導体が70
質量部以上であることがより好ましく、重合性ビニルモ
ノマーが全て重合性(メタ)アクリル酸誘導体であるこ
とが最も好ましい。
は、重合性アクリル酸誘導体及び/又は重合性メタクリ
ル酸誘導体をいう。これらは通常、液状ないし固形状の
ものが使用される。重合性(メタ)アクリル酸誘導体と
しては例えば、次のようなものが挙げられる。
基、 CH2=CHCOOCH2−CH(OH)CH2 −基又はCH 2 =C(CH3)
COOCH2−CH(OH)CH2 −基を示し、R1は水素、炭素数1
〜20のアルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基、
フェニル基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル
基、ジシクロペンチル基、ジシクロペンテニル基又は
(メタ)アクリロイル基を示す。
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジ
ル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メ
タ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸
ジシクロペンテニル、グリセロール(メタ)アクリレー
ト及びグリセロールジ(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
る。R2は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH 3)−、−C4H
8−又は−C6H12−を示し、pは1〜25の整数を表す。
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
る。R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、
qは0〜8の整数を表す。
−ビス(4−(メタ)アクリロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロ
パン及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテト
ラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
れない多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル。
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
るウレタンプレポリマー。このような単量体は、例えば
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、有機ポリ
イソシアネート及び多価アルコールを反応することによ
り得られる。
エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル及び
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。
ば、トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール及びポリエステルポリオール等が
挙げられる。
酸化合物。
又はメチル基、R5は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(C
H3)−、−C4H8−、−C6H12−又は
又は2の整数を表す。
合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メ
タ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メ
タ)アクリレート及びビス(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。以上、
、、、、又はの単量体は、1種又は2種以
上を使用することができる。
の重合性ビニルモノマーとしては例えば、スチレン、α
−アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルエーテ
ル、ジビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、2−ビ
ニルピリジン、並びに、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビ
ニル等のビニルエステル等が挙げられる。
は、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては例
えば、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハ
イドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキ
シベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応
性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
マー100質量部に対して0.1〜20質量部が好まし
く、1〜10質量部がより好ましい。0.1質量部未満
だと硬化速度が遅いおそれがあり、20質量部を越える
と貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
合開始剤と反応し、ラジカルを発生する公知の還元剤で
あれば使用できる。代表的な還元剤としては例えば、第
3級アミン、チオ尿素誘導体及び遷移金属塩等が挙げら
れる。
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン及び
N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。チオ
尿素誘導体としては例えば、2−メルカプトベンズイミ
ダゾール、メチルチオ尿素、シブチルチオ尿素、テトラ
メチルチオ尿素及びエチレンチオ尿素等が挙げられる。
遷移金属塩としては例えば、ナフテン酸コバルト、ナフ
テン酸銅及びバナジルアセチルアセトネート等が挙げら
れる。これらの中では、反応性の点で、遷移金属塩が好
ましく、バナジルアセチルアセトネートがより好まし
い。
00質量部に対して0.05〜15質量部が好ましく、
0.5〜5質量部がより好ましい。0.05質量部未満
だと硬化速度が遅いおそれがあり、15質量部を越える
と未反応の還元剤が残り、接着強度が低下するおそれが
ある。
しては、難燃性の点で、一般式(A)及び/又は一般式
(B)で示されるリン酸エステルが好ましい。
H3−、C2H5−、C6H 5−、CH3−C6H4−又は(C
H3)2−C6H3−を示し、R6、R7、R8、R9、R10、
R11及びR12は同一でもよく、異なってもよい)
されるリン酸エステルとしては、例えばトリエチルフォ
スフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジ
ルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、ク
レジルジフェニルフォスフェート、クレジル−2,6−
キシレニルフォスフェート、トレゾルシノールジフォス
フェート、リン酸−t−ブチルフェニルフォスフェート
及び芳香族縮合リン酸エステル類等が挙げられる。
有量が高く、難燃性が大きい点で、トリエチルフォスフ
ェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフ
ォスフェート及びトリキシレニルフォスフェートからな
る群のうちの1種以上が好ましく、トリエチルフォスフ
ェート及び/又はトリフェニルフォスフェートがより好
ましく、沸点が低く、該難燃性樹脂組成物を用いて接合
した被着体を塗装炉内で焼き付け塗装する際に塗装炉が
汚染しにくい点で、トリフェニルフォスフェートが最も
好ましい。
ビニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤及び
必要に応じて用いる(6)エラストマー成分を含有する
樹脂組成物100質量部に対して5〜40質量部が好ま
しく、10〜30質量部がより好ましい。5質量部未満
だと十分な難燃性が得られず、又、十分な難燃性を得る
ために添加する金属水酸化物の割合が多くなるので著し
い粘度上昇を伴い、接着剤組成物の塗布作業が困難にな
るおそれがあり、40質量部を越えると接着性が極端に
低下するおそれがある。
ては、樹脂組成物中の各成分の熱分解や解重合が起こり
うる200〜400℃の範囲内に結晶水の放出を起こす
ものが好ましい。この条件を満たすものとして、水酸化
アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムが好まし
い。これらの中では、硬化性や難燃性の点で、水酸化ア
ルミニウムが好ましい。
ニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤及び必
要に応じて用いる(6)エラストマー成分を含有する樹
脂組成物100質量部に対して10〜75質量部が好ま
しく、30〜50質量部がより好ましい。10質量部未
満だと十分な難燃性が得られず、接着強度が低下するお
それがあり、75質量部を越えると、著しい粘度上昇を
伴い、接着剤組成物の塗布作業が困難になるおそれがあ
る。
は特に制限はなく、第一剤と第二剤それぞれに別のも
のを添加する方法、一方の剤のみに添加する方法、
同じ割合で等量ずつ均等に配分する方法があるが、第一
剤と第二剤の粘度が等しくなる点で、の方法が好まし
い。
向上させる目的で、(6)エラストマー成分を使用する
ことが好ましい。エラストマー成分とは、常温でゴム状
弾性を有する高分子物質をいい、(メタ)アクリル系モ
ノマーに溶解又は分散できるものが好ましい。
は、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メチルメタクリ
レート共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−
アクリロニトリル−スチレン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS) 、ア
クリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、並び
に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、線状ポリウレ
タン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム及
びブタジエンゴム等の各種合成ゴム、天然ゴム、スチレ
ン−ポリブタジエン−スチレン系合成ゴムといったスチ
レン系熱可塑性エラストマー、ポリエチレン−EPDM
合成ゴムといったオレフィン系熱可塑性エラストマー、
並びに、カプロラクトン型、アジペート型及びPTMG
型といったウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリブチ
レンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールマ
ルチブロックポリマーといったポリエステル系熱可塑性
エラストマー、ナイロン−ポリオールブロック共重合体
やナイロン−ポリエステルブロック共重合体といったポ
リアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジ
エン系熱可塑性エラストマー、並びに、塩ビ系熱可塑性
エラストマー等が挙げられる。これらのエラストマー成
分は相溶性が良ければ、1種又は2種以上が使用でき
る。又、末端メタクリル変性したポリブタジエンも使用
できる。
性及び接着性の点で、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン−アクリロニトリル−スチレン共重合体及び/又はア
クリロニトリル−ブタジエンゴムが好ましく、メチルメ
タクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体とアクリロニトリル−ブタジエンゴムの併用
がより好ましい。
ルモノマー100質量部に対して5〜50質量部が好ま
しく、10〜30質量部がより好ましい。5質量部未満
だと剥離接着強さや衝撃接着強さが低下するおそれがあ
り、50質量部を越えると粘度が高すぎて作業上不都合
が生じるおそれがある。
いる部分の硬化を迅速にするために各種パラフィン類を
使用することができる。パラフィン類としては例えば、
パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバ
ろう、蜜ろう、ラノリン、鯨ろう、セレシン及びカンデ
リラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフィン
が好ましい。パラフィン類の融点は40〜100℃のも
のが好ましい。
ノマー100質量部に対して、0.1〜5質量部である
ことが好ましい。0.1質量部未満だと空気に接してい
る部分の硬化が悪くなるおそれがあり、5質量部を越え
ると接着強度が低下するおそれがある。
止剤を含む各種の酸化防止剤等を使用することができ
る。酸化防止剤としては例えば、ハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリ
ーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、
トリフェニルホスファイト、フェノチアジン及びN−イ
ソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
等が挙げられる。これらの中では、p−メトキシフェノ
ールが好ましい。
マー100質量部に対して、0.001〜3質量部が好
ましい。0.001質量部未満だと効果がないおそれが
あり、3質量部を越えると硬化速度が低下するおそれが
ある。
整をするために、微粉末シリカ等の充填剤を使用しても
よい。これらの他にも所望により可塑剤、着色剤及び防
錆剤等の既に知られている物質を使用してもよい。
組成物、特に好ましくは二剤型の接着剤組成物として使
用することが挙げられる。二剤型については、本発明の
接着剤組成物の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、接着
剤組成物を第一剤及び第二剤に分け、第一剤に少なくと
も重合開始剤を、第二剤に少なくとも還元剤を別々に貯
蔵する。二剤型は貯蔵安定性に優れる点で好ましい。こ
の場合、両剤を同時に又は別々に塗布して接触、硬化す
ることによって、二剤型の接着剤組成物として使用でき
る。
して接合体を作製する。被着体の各種材料については、
紙、木材、セラミック、ガラス、陶磁器、ゴム、プラス
チック、モルタル、コンクリート及び金属等制限は無い
が、被着体が金属の場合、優れた接着性を示す。
る。なお、以下、各物質の使用量の単位は質量部で示
す。各物質については、次のような略号を使用した。
尚、パラフィンの融点は約56℃である。
ロニトリル−スチレン共重合体 酸性リン化合物:アシッドフォスフォキシエチルメタク
リレート TPP:トリフェニルフォスフェート TEP:トリエチルフォスフェート
定した。
一剤と第二剤を500mlずつ取り、25℃の恒温槽に
24時間放置したものを試料とした。粘度の測定は25
℃で単一円筒型粘度計を用いて2分間連続して測定した
(ローター回転数:20rpm)。
6に従い、試験片(100mm×25mm×1.6mm
t、SECC鋼板)の片方に第一剤と第二剤を等量混合
したものを塗布し、その後、直ちにもう片方の試験片を
重ね合わせて張り合わせた後、室温で24時間養生した
ものを試料とした。試料の引張剪断接着強さ(単位:M
Pa)は、温度23℃、相対湿度50%の環境下におい
て、引張速度10mm/分で測定した。
じて厚さ1/8インチ(0.3175cm)の硬化物を
作製し、燃焼性を評価した。
物を用いて、表2に示す組成の二剤型難燃性接着剤組成
物を調製し、物性を評価した。結果を表2に示す。
こと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表3に示
す。
体や環境への悪影響が少なく、難燃性と接着性に優れた
金属接合体が得られるので、その産業上の有益性は極め
て大きい。
Claims (8)
- 【請求項1】 (1)重合性ビニルモノマー、(2)重
合開始剤、(3)還元剤及び(4)リン酸エステル及び
(5)金属水酸化物を含有してなる難燃性樹脂組成物。 - 【請求項2】 さらに、(6)エラストマー成分を含有
してなる請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項3】 (1)重合性ビニルモノマーが重合性
(メタ)アクリル酸誘導体である請求項1又は2記載の
難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】 (4)リン酸エステルが一般式(A)及
び/又は一般式(B)で示される請求項1〜3のうちの
1項記載の難燃性樹脂組成物。 【化1】 (式中、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12はC
H3−、C2H5−、C6H 5−、CH3−C6H4−又は(C
H3)2−C6H3−を示し、R6、R7、R8、R9、R10、
R11及びR12は同一でもよく、異なってもよい) - 【請求項5】 請求項1〜4のうちの1項記載の難燃性
樹脂組成物を第一剤及び第二剤に分け、第一剤が少なく
とも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも還
元剤を含有してなる二剤型難燃性樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5のうちの1項記載の難燃性
樹脂組成物からなる難燃性接着剤組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜5のうちの1項記載の難燃性
樹脂組成物の硬化体。 - 【請求項8】 請求項6項記載の難燃性接着剤組成物に
より接合してなる金属接合体。
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