JP2003105009A - 難燃性樹脂組成物、接着剤組成物及び金属複合体 - Google Patents

難燃性樹脂組成物、接着剤組成物及び金属複合体

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JP2003105009A
JP2003105009A JP2001299949A JP2001299949A JP2003105009A JP 2003105009 A JP2003105009 A JP 2003105009A JP 2001299949 A JP2001299949 A JP 2001299949A JP 2001299949 A JP2001299949 A JP 2001299949A JP 2003105009 A JP2003105009 A JP 2003105009A
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meth
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resin composition
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retardant resin
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JP2001299949A
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Kimihiko Yoda
公彦 依田
Tetsuya Sakurai
哲也 櫻井
Koichi Taguchi
広一 田口
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火炎に曝される危険のある用途に接着剤組成
物として使用可能であり、塗布等の作業性、接着性に優
れた難燃性を有するアクリル系接着剤を提供する。 【解決手段】 重合性ビニルモノマー、重合開始剤、還
元剤及び臭素化ジフェニルエーテル、エラストマー成分
を含有し、重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)アク
リル酸誘導体である難燃性樹脂組成物であり、第一剤が
少なくとも重合開始剤を、第二剤が少なくとも還元剤を
含有してなる二剤型の接着剤組成物および、接着剤組成
物の硬化体、硬化体により被着体が被覆又は接合された
複合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性樹脂組成
物、特に金属の接合に適した常温硬化型の難燃性接着剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属接着に使用する接着剤とし
て、省力化、省資源及び省エネルギーの点で、常温下、
短時間で硬化する常温速硬化型接着剤組成物を使用する
ことが要求され、このような常温速硬化型接着剤組成物
として、二液型速硬化エポキシ系接着剤組成物、嫌気性
接着剤組成物、瞬間接着剤組成物及び第二世代のアクリ
ル系接着剤組成物(SGA)が知られている。
【0003】二液型速硬化エポキシ系接着剤は、主剤と
硬化剤を計量、混合して被着体に塗布し、主剤と硬化剤
の反応により硬化するものである。しかしながら、二液
型速硬化エポキシ系接着剤は、より高い剥離強度と衝撃
強度が要求されている。
【0004】嫌気性接着剤は、被着体間において接着剤
組成物を圧着して空気を遮断することにより硬化するも
のである。しかしながら、嫌気性接着剤組成物は、圧着
する際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場
合、ハミ出した部分が空気に接触しても硬化する性質が
要求されている。又、被着体間のクリアランスが大きい
場合にも硬化する性質が要求されている。
【0005】瞬間接着剤は通常シアノアクリレートを主
成分とし、作業性に優れている。しかしながら、より高
い剥離強度や衝撃強度、耐湿性と耐水性の改良が要求さ
れている。
【0006】SGAは二液性であるが、二液の正確な計
量を必要とせず、計量や混合が不完全でも、二液の接触
だけで、常温で数分〜数十分で硬化し、作業性に優れ、
しかも剥離強度や衝撃強度が高く、ハミ出し部分の硬化
も良好であるために、広く用いられている。
【0007】しかしながら、硬化したSGAは、有機高
分子化合物であるために、SGAにより接着した接合体
が火災等により加熱された場合は、高分子鎖の解重合や
熱分解を生じ、接着剤としての機能が果たせなくなるお
それがあった。その結果、火災発生等が想定される用途
には、従来のSGAを使用できないという制約があっ
た。
【0008】この結果、接合部が火炎に曝される危険の
ある用途には、難燃性を付与した両面テープを用いる方
法や溶接工法が採用されている。難燃性を付与した両面
テープを用いる方法として特開平9−194797号公
報や特開平10−140094号公報に、光重合開始剤
とポリリン酸アンモニウムを添加した速硬化型難燃性両
面テープが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では被着体に紫外線を照射する必要があるために金属
接着が出来ず、又、接着性が小さいために長期間高荷重
が加わる用途では耐久性が不足するという問題点があっ
た。
【0010】本発明は、これらの問題点を解決するため
に、特定の成分を用いた樹脂組成物を使用すると、難燃
性を有し、火炎に曝される危険のある用途に接着剤組成
物として使用可能であるとの知見を得て、本発明を完成
するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、重合性
ビニルモノマー、重合開始剤、還元剤及び臭素化ジフェ
ニルエーテルを含有してなる難燃性樹脂組成物であり、
エラストマー成分を含有してなる難燃性樹脂組成物であ
り、重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)アクリル酸
誘導体である難燃性樹脂組成物であり、第一剤が少なく
とも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも還
元剤を含有してなる二剤型の難燃性樹脂組成物であり、
難燃性樹脂組成物からなる接着剤組成物であり、接着剤
組成物の硬化体であり、硬化体により被着体が被覆又は
接合された複合体であり、被着体が金属である複合体で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する難燃性樹脂組成物は、(1)重合性ビ
ニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤、
(4)臭素化ジフェニルエーテルおよび必要に応じて
(5)エラストマー成分を含有する。なお、本発明で使
用する難燃性樹脂組成物には、パラフィン類や酸化防止
剤を含有させてもよい。本発明で使用する(1)重合性
ビニルモノマーは、ラジカル重合可能であればいかなる
ものでもよい。重合性ビニルモノマーは、硬化速度等の
点で、重合性(メタ)アクリル酸誘導体が好ましい。全
重合性ビニルモノマー100質量部中、重合性(メタ)
アクリル酸誘導体が70質量部以上であることが好まし
く、重合性ビニルモノマーが全て重合性(メタ)アクリ
ル酸誘導体であることが最も好ましい。
【0013】ここで重合性(メタ)アクリル酸誘導体と
は、重合性アクリル酸誘導体および重合性メタクリル酸
誘導体をいう。これらは通常、液状ないし固形状のもの
が使用される。重合性(メタ)アクリル酸誘導体として
は、次のようなものが挙げられる。
【0014】一般式 Z−O−R1 で示される単量体。式中、Zは(メタ)アクリロイル
基、CH2=CHCOOCH2−CH(OH)CH2−基又はCH2=C(CH3)COO
CH2−CH(OH)CH2−基を示し、R1は水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基、フェ
ニル基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル基、ジ
シクロペンチル基、ジシクロペンテニル基又は(メタ)
アクリロイル基を示す。
【0015】このような単量体としては例えば、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジ
ル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メ
タ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸
ジシクロペンテニル、グリセロール(メタ)アクリレー
ト及びグリセロールジ(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
【0016】一般式 Z−O−(R2O)p−R1 で示される単量体。式中、Z及びR1は前述の通りであ
る。R2は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH 3)−、−C4H
8−又は−C6H12−を示し、pは1〜25の整数を表す。
【0017】このような単量体としては例えば、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0018】一般式
【化1】 で示される単量体。式中、Z及びR2は前述の通りであ
る。R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、
qは0〜8の整数を表す。
【0019】このような単量体としては例えば、2,2
−ビス(4−(メタ)アクリロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロ
パン及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテト
ラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0020】前記、又は記載の単量体に含まれ
ない多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル。
【0021】このような単量体としては例えば、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0022】(メタ)アクリロイルオキシ基を有する
ウレタンプレポリマー。 このような単量体は、例えば水酸基を有する(メタ)ア
クリル酸エステル、有機ポリイソシアネート及び多価ア
ルコールを反応することにより得られる。
【0023】ここで水酸基を有する(メタ)アクリル酸
エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル及び
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。
【0024】又有機ポリイソシアネートとしては例え
ば、トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0025】多価アルコールとしては例えば、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール及びポリエステルポリオール等が
挙げられる。
【0026】下記一般式(I)で示される酸性リン酸
化合物。
【化2】 式中、RはCH2=CR4CO(OR5)m−基(但し、R4は水素又
はメチル基、R5は−C2H 4−、−C3H6−、−CH2CH(CH3)
−、−C4H8−、−C6H12−又は
【化3】 を示し、mは1〜10の整数を表す。)を示し、nは1
又は2の整数を表す。
【0027】この一般式(I)で示される酸性リン酸化
合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メ
タ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メ
タ)アクリレート及びビス(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。以上、
、、、、又はの単量体は、1種又は2種以
上を使用することができる。
【0028】又、重合性(メタ)アクリル酸誘導体以外
の重合性ビニルモノマーとしては例えば、スチレン、α
−アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルエーテ
ル、ジビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、2−ビ
ニルピリジンおよび、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニル
等のビニルエステル等が挙げられる。
【0029】本発明で使用する(2)重合開始剤は、有
機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては例えば、
クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロ
パーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサ
イド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキシベン
ゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点
でクメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
【0030】重合開始剤の使用量は、重合性ビニルモノ
マー100質量部に対して0.1〜20質量部が好まし
く、1〜10質量部がより好ましい。0.1質量部未満
では硬化速度が遅いおそれがあり、20質量部を越える
と貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
【0031】本発明で使用する(3)還元剤は、前記重
合開始剤と反応し、ラジカルを発生する公知の還元剤で
あれば使用できる。代表的な還元剤としては例えば、第
3級アミン、チオ尿素誘導体および遷移金属塩等があげ
られる。
【0032】第3級アミンとしては例えば、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン及び
N,N−ジメチルパラトルイジン等があげられる。チオ
尿素誘導体としては、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、メチルチオ尿素、シブチルチオ尿素、テトラメチル
チオ尿素およびエチレンチオ尿素等があげられる。遷移
金属塩としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅及
びバナジルアセチルアセトネート等があげられる。これ
らの中では、反応性の点で、チオ尿素誘導体が好まし
く、エチレンチオ尿素がより好ましい。
【0033】還元剤の使用量は重合性ビニルモノマー1
00質量部に対して0.05〜15質量部が好ましく、
0.5〜5質量部がより好ましい。0.05質量部未満
だと硬化速度が遅く、15質量部を越えると未反応の還
元剤が残り、接着性が低下するおそれがある。
【0034】本発明で使用する臭素化ジフェニルエーテ
ルとしては、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブ
ロモジフェニルエーテルがあげられる。これらの中で
は、同量添加した場合に得られる難燃効果が大きい点で
臭素含有率の高いデカブロモジフェニルエーテルが好ま
しい。臭素化ジフェニルエーテルの使用量は、(1)重
合性ビニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤
及び必要に応じて用いる(5)エラストマー成分100
質量部に対して10〜70質量部が好ましく、15〜5
0質量部がより好ましい。10質量部未満だと十分な難
燃性が得られないおそれがあり、70質量部を越えると
接着性が低下し、著しい粘度上昇を伴い、接着剤組成物
の塗布作業が困難になるおそれがある。
【0035】さらに、本発明では、接着性向上の点で、
(5)エラストマー成分を使用することが好ましい。エ
ラストマー成分とは、常温でゴム状弾性を有する高分子
物質をいい、(メタ)アクリル系モノマーに溶解又は分
散できるものが好ましい。
【0036】このような(5)エラストマー成分として
は、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メチルメタクリ
レート共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−
アクリロニトリル−スチレン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、ア
クリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、並び
に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、線状ポリウレ
タン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム及
びブタジエンゴム等の各種合成ゴム、天然ゴム、スチレ
ン−ポリブタジエン−スチレン系合成ゴムといったスチ
レン系熱可塑性エラストマー、ポリエチレン−EPDM
合成ゴムといったオレフィン系熱可塑性エラストマー、
並びに、カプロラクトン型、アジペート型及びPTMG
型といったウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリブチ
レンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールマ
ルチブロックポリマーといったポリエステル系熱可塑性
エラストマー、ナイロン−ポリオールブロック共重合体
やナイロン−ポリエステルブロック共重合体といったポ
リアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジ
エン系熱可塑性エラストマー、並びに、塩ビ系熱可塑性
エラストマー等が挙げられる。これらのエラストマー成
分は相溶性が良ければ、1種又は2種以上が使用でき
る。
【0037】又、末端メタクリル変性したポリブタジエ
ンも使用できる。これらの中では、化合物に対する溶解
性及び接着性の点で、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン−アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴムが好ましく、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合
体とアクリロニトリル−ブタジエンゴムの併用がより好
ましい。
【0038】エラストマー成分の使用量は、重合性ビニ
ルモノマー100質量部に対して5〜50質量部が好ま
しく、10〜30質量部がより好ましい。5質量部未満
だと粘度及び接着性が低下するおそれがあり、50質量
部を越えると粘度が高すぎて作業上不都合が生じるおそ
れがある。
【0039】本発明では粘度の調整や粘性・流動性の調
整のために、微粉末シリカ等を使用できる。
【0040】本発明の難燃性樹脂組成物は、空気に接し
ている部分の硬化を迅速にするために各種パラフィン類
を使用することができる。パラフィン類としては例え
ば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、カル
ナバろう、蜜ろう、ラノリン、鯨ろう、セレシン及びカ
ンデリラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフ
ィンが好ましい。パラフィン類の融点は40〜100℃
が好ましい。
【0041】パラフィン類の使用量は、重合性ビニルモ
ノマー100質量部に対して0.1〜5質量部が好まし
い。0.1質量部未満だと空気に接している部分の硬化
が悪くなるおそれがあり、5質量部を越えると接着強度
が低下するおそれがある。
【0042】更に、貯蔵安定性を改良する目的で重合禁
止剤を含む各種の酸化防止剤等を使用することができ
る。酸化防止剤としては例えば、ハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリ
ーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、
トリフェニルホスファイト、フェノチアジン及びN−イ
ソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
等が挙げられる。これらの中では、p−メトキシフェノ
ールが好ましい。
【0043】酸化防止剤の使用量は、重合性ビニルモノ
マー100質量部に対して0.001〜3質量部が好ま
しい。0.001質量部未満だと効果がないおそれがあ
り、3質量部を越えると硬化強度が低下するおそれがあ
る。なお、これらの他にも所望により可塑剤、充填剤、
着色剤又は防錆剤等の既に知られている物質を使用する
こともできる。
【0044】本発明の実施態様として好ましくは、二剤
型の接着剤組成物として使用することがあげられる。二
剤型については、本発明の接着剤組成物の必須成分全て
を貯蔵中は混合せず、接着剤組成物を第一剤及び第二剤
に分け、第一剤に少なくとも重合開始剤を、第二剤に少
なくとも還元剤を別々に貯蔵する。二剤型は貯蔵安定性
に優れる点で好ましい。この場合、両剤を同時に又は別
々に塗布して接触、硬化することによって、二剤型の接
着剤組成物として使用できる。
【0045】本発明の接着剤組成物により被着体を接合
して接合体を作製する。被着体の各種材料については、
紙、木材、セラミック、ガラス、陶磁器、ゴム、プラス
チック、モルタル、コンクリート及び金属等制限はない
が、被着体が金属の場合、優れた接着性を示す。
【0046】
【実施例】以下実験例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、各物質の使用量の単位は質量部で示す。各物
質は、次の略号で示した。なお、パラフィンの融点は5
6℃である。 NBR:アクリロニトリル−ブタジエンゴム MBAS:メチルメタクリレート−ブタジェン−アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体 酸性リン酸化合物:アシッドホスホキシエチルメタクリ
レート
【0047】各種物性は、次のように測定した。
【0048】〔粘度〕JIS K−6856に従い、試
験片(100mm×25mm×1.6mmt、SECC
−Dサンドブラスト処理)の片方に第一剤と第二剤を等
量混合したものを塗布した。その後、直ちにもう片方の
試験片を重ね合わせて張り合わせた後、室温で24時間
養生したものを試料とした。試料の引張剪断接着強さ
(単位:MPa)は、温度23℃、相対湿度50%の環
境下、引張速度10mm/分で測定した。
【0049】〔難燃性〕UL−94垂直燃焼試験法に準
じ、厚さ1/8インチの硬化物を作製し、燃焼性を評価
した。
【0050】実験例1 表1に示す組成の樹脂組成物を調製した。この樹脂組成
物を用いて、表2に示す組成の二剤型難燃性接着剤組成
物を調製し、物性を評価した。結果を表2に示す。
【表1】
【表2】
【0051】実験例2 表3に示す組成の二剤型難燃性接着剤組成物を調製した
こと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表3に示
す。
【表3】
【0052】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物によって、難
燃性と接着性に優れた金属接合体が得られるので、その
産業上の有益性は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 4/02 C09J 4/02 201/00 201/00 Fターム(参考) 4J011 AA03 AA06 BA04 DA02 FA01 FA04 FB19 NA13 NA17 NB06 PA26 PA54 PA66 PA78 PA88 PA95 PA96 PB29 PB40 PC02 PC08 4J026 AA12 AA17 AA43 AA45 AA49 AA67 AA68 AB02 AB07 AB28 AC02 AC10 AC12 AC15 AC18 BA25 BA27 BA28 BA30 BA41 BA50 DB05 DB15 GA06 GA07 GA10 4J027 AG01 AG04 AG23 AG24 AG33 CA08 CB03 CB07 CC01 CD09 4J040 BA182 CA012 CA042 CA072 DA122 DB052 DC032 DF082 DM002 DM012 EF002 EF051 EF281 EF291 EF301 FA041 FA061 FA071 FA081 GA01 GA05 GA08 GA11 HB16 HB41 HC03 HC23 HD08 HD23 KA12 KA21 KA36 LA06 LA08 MA02 MA04 MA05 MA06 MA08 MA09 MA12 NA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)重合性ビニルモノマー、(2)重
    合開始剤、(3)還元剤及び(4)臭素化ジフェニルエ
    ーテルを含有してなる難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (5)エラストマー成分を含有してなる
    請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (1)重合性ビニルモノマーが重合性
    (メタ)アクリル酸誘導体である請求項1又は2記載の
    難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 第一剤が少なくとも(2)重合開始剤を
    含有してなり、第二剤が少なくとも(3)還元剤を含有
    してなる請求項1〜3のうちの1項記載の二剤型の難燃
    性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちの1項記載の難燃性
    樹脂組成物からなる接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の接着剤組成物の硬化体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の硬化体により被着体が被
    覆又は接合された複合体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の被着体が金属である複合
    体。
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