JPH0224313B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0224313B2
JPH0224313B2 JP1305983A JP1305983A JPH0224313B2 JP H0224313 B2 JPH0224313 B2 JP H0224313B2 JP 1305983 A JP1305983 A JP 1305983A JP 1305983 A JP1305983 A JP 1305983A JP H0224313 B2 JPH0224313 B2 JP H0224313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
adhesive
adhesive according
formula
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1305983A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59138283A (ja
Inventor
Ikuo Komura
Junichi Yamauchi
Yoshinori Nagase
Fumiko Uemura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP58013059A priority Critical patent/JPS59138283A/ja
Publication of JPS59138283A publication Critical patent/JPS59138283A/ja
Publication of JPH0224313B2 publication Critical patent/JPH0224313B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は特に金属材料、セラミツク材料、ガラ
ス材料等の無機材料および生体硬組織に優れた接
着力を示し、しかも接着力の耐水性に著しく優れ
た接着剤に関する。 本発明の接着剤はこれらの同種の材料または異
種の材料同士を接着する構造用接着剤だけでな
く、被着体を活性化し接着力を高めるためのコー
ト層を形成させるプライマーをも包含して用いら
れる。すなわち金属材料、セラミツク材料、ガラ
ス材料、生体硬組織その他一般の有機高分子材料
等の種々の物質に対して接着性を発揮するための
全ての接着性組成物を意味する。 金属材料で代表されるような無機材料との接着
は自動車、航空機、エレクトロニクス、建材また
は医療部門への応用範囲が広く、軽量化や省エネ
ルギーまたは高機能性をめざす重要な役割を果す
ものである。 従来このような用途にエチレン−酢酸ビニル共
重合体、合成ゴム、エポキシ樹脂、ポリアミド樹
脂およびシアノアクリレートを用いた接着剤が広
く使われているが実用的に十分な接着力が得られ
ていない。特にシアノアクリレートは短時間での
接着力は高いが、耐水性に劣り長期に問題がある
とされている。また近年クロロスルフオン化ポリ
エチレン、グラフト化ポリエチレンまたは変性エ
ラストマーを用いた変性アクリル系接着剤が開発
され、各分野で脚光をあびているが、水中や高湿
度の湿潤下の環境において接着力の耐久性がまだ
十分でない、一方被着体の金属表面をサンドブラ
スト、研磨等の物理的前処理または酸処理や他の
エツチング処理などの化学的前処理を施して接着
力を向上させる方法が提案されているが、工業的
には操作が煩雑で、可能であれば避けたい方法で
ある。 金属との接着力を高める方法として従来接着剤
や塗料の成分にリン酸化合物を加えることは一般
的に公知の技術である。例えば、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル ジハイドロジエン ホ
スフエートを配合した重合性組成物を鉄やステン
レス鋼表面で重合硬化すると、硬化物はこれらの
金属に接着することが知られ、下記に示す文献に
そのことが示されている。しかし、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル ジハイドロジエン
ホスフエートを越える、接着力の優れた(とくに
湿潤時の接着力の優れた)リン酸エステル化合物
を得ようとする試みはなされてはいない。 (1) USP3754972号には重合性のリン酸エステル
化合物を含む組成物を金属面に適用して、接着
性の被ふく物を形成する方法が開示されてい
る。該特許には用いられるリン酸エステル化合
物が一般式で包括的に示されているが、実施例
において具体的に接着性が確認されているの
は、ヒドロキシエチルアクリレートをP2O5
反応させて得られる下記の化学式の化合物につ
いてのみである。 (式中、n=1又は2、m=1又は2、m+
n=3) (2) USP3884864には難燃性物質として有用なリ
ン含有硬化性物質の製造方法が示されている。
該硬化性物質は金属との接着性に優れていると
されているが、該硬化性物質の製造に用いられ
ている出発原料のリン酸エステル化合物はヒド
ロキシエチルメタクリレート又はβ−ヒドロキ
シクロルプルピルメタクリレートとP2O5を反
応させて得られたものであり、後述の〔〕式
で示されるリン酸エステル化合物のなかでR2
が炭素数3までのものに限られている。 (3) UPS3987127号には、重合性のリン酸エステ
ル化合物を含む放射線重合性コーテイング組成
物が示されている。該リン酸エステル化合物は
一般式で示され、後述の〔〕式におけるR2
が炭素数6までのアルキレン基を含みうること
が示されている。しかし、具体的に化合物名が
例示され、実施例でも用いられているのは、
R2が−CH2CH2−で示されるもののみであり、
炭素数が3以上のアルキレン基を有する化合物
についての例示はない。 (4) USP4001150号には、重合性のリン酸エステ
ル化合物を含む電導性合成樹脂形成用組成物が
示されている。用いられるリン酸エステル化合
物の例としては〔〕式におけるR2がC数4
までのアルキレンである場合が示されている
が、R2の炭素数が4以上の化合物の使用につ
いては好ましくないとしている。 (5) USP4044044には重合性のリン酸エステル化
合物を含む嫌気性接着剤組成物が開示されてお
り、用いられるリン酸エステル化合物の中に下
記の一般式で示される化合物が含まれるとして
いる。 (RaはH、CH3またはC2H5、Rbは−CH2
−、(−CH2)−2(−CH2)−3または
【式】であり、nは1〜10の整数) しかし、該特許において上式で示されるリン
酸エステル化合物のなかで実際に用いられてい
るリン酸エステル化合物は2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート アシツド フオスフエート
のみであり、それ以外の化合物については全く
記載されていない。 (6) 特開昭49−20238号には、
【式】 (R:HまたはCH3,Z:ハロゲン)を含有す
る嫌気性接着剤が示されているが、炭素数の多
いリン酸エステル化合物を用いようとする試み
はなされていない。 特開昭50−100596号には導電性組成物の構成
成分としてP−OH基を有する有機化合物が有
用であることが示され、その化合物例として後
述の式のR2が−CH2CH2−,
CH2CH2OCH2CH2−である化合物が具体的に
示されている。しかし、炭素数の多いものにつ
いては記載がない。 特開昭51−125182号には金属表面の被覆に使用
するに適した硬化性樹脂組成物が開示されてお
り、構成成分として後述の式のR2が−
CH2CH2−,
【式】のものが例示さ れている。 特開昭53−12995号にはR2
【式】
【式】であるリン酸エステル化合物を含 む低温硬化性樹脂組成物が開示されている。 特開昭56−11920号にはエポキシジアクリレー
トおよびそれの希釈剤であるリン酸エステル化合
物とを含有する、金属への接着性が優れた重合性
組成物が示されている。該特許明細書には、後述
の〔〕式のR2が−〔CH2CH2l−(l=1〜10)
である化合物を包含する一般式が示されている
が、具体的に例示されている化合物はl=1のみ
であり、実施例で用いられているのは2−メタア
クリロイルオキシエチル ジハイドロジエン ホ
スフエートだけである。 以上のように、(1)〜(6)に示される数多くの文献
において重合性リン酸エステル化合物を含有する
組成物が開示されているが、具体的に接着性が確
認されているのはR2の炭素数が2の2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル ジハイドロジエンホ
スフエートであり、また例示されているものもこ
れに近似した化合物(R2の炭素数が2〜4)だ
けである。文献(1)〜(6)においてはこれらの化合物
を含む組成物が金属に対する接着性を有している
ことを述べているものの、湿潤時の接着性を問題
にしてはいない。 本発明の目的は金属材料と金属材料、金属材料
とセラミツクスまたはガラス材料、金属材料と有
機高分子材料間の接着、セラミツクまたはガラス
材料同志の接着または有機高分子材料間の接着に
用いるための工業用、家庭用の接着性組成物、あ
るいは金属材料、セラミツクス材料およびガラス
材料の表面に接着性の優れた被膜を形成するため
のコーテイング剤、塗料等に用いられる強力な接
着力を有し、かつ接着力の耐水性に著しく優れた
接着性組成物を与えることである。 また本発明の他の目的は、生体硬組織と生体硬
組織または該組織を修復する材料(金属材料・有
機高分子材料・セラミツクス材料等)との間を接
着するために用いられる、接着性の優れた接着性
組成物を与えることである。 本発明は所望の目的を達成するために、接着成
分としてリン酸基を含む化合物の分子構造に注目
し鋭意検討を重ねた結果、後述の一般式〔〕ま
たは〔〕で示されるリン含有化合物を接着剤組
成物に用いることによつて今までに全く見られな
い金属材料、セラミツク材料、ガラス材料および
生体硬組織に優れた接着力を示し、しかも接着力
の耐水性に著しく優れていることを見い出し、本
発明を完成した。 すなわち(メタ)アクリル酸エステル系単量体
と2次ガラス転位点が10℃以下のゴム状弾性ポリ
マーおよび重合開始剤からなり、下記の一般式
〔〕で示されるリン含有化合物 (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数10〜
40の2価の有機基を表わす。X1およびX2は−O
−,−S−または−NH−、aは0よたは1の整
数を表わす。) を0.5〜50重量%(対全重合性単量体)含有し、
該ゴム状弾性ポリマーを3.7〜80重量%(対組成
物重量)含有してなる接着剤によつて達成され
る。本発明において有機基なる語は次の(i)および
(ii)包含する語として用いられている。 (i) OH基、COOH基、NH2基またはハロゲン
(Cl、Br、FまたはI)を置換基として有する
ことがある炭化水素基 (ii) 複数(2〜20)の上記の置換基を有すること
がある炭化水素基から構成され、該炭化水素基
はたがいにエーテル型、チオエーテル型、エス
テル型、チオエステル型、チオカルボニル型、
アミド型、カルボニル型、スルホニル型または
ウレタン型結合で結合されている基。この場
合、有機基の主鎖が複数の炭化水素基から構成
される場合だけでなく。炭化水素基の一部が有
機基骨格の側鎖を構成しているものも包含され
る。 (例) 炭化水素基をA、結合(−O−、
【式】
【式】−S−、
【式】
【式】
【式】CONH、OCONH)をBとして表わす と次のようなものが例示される。なお、簡略化す
るために二重結合側を〔C=C〕、リン酸または
ホスホン酸側を〔PO(OH)2〕として表わした。 〔C=C〕−A−〔PO(OH)2〕 〔C=C〕−ABA′−〔PO(OH)2〕 〔C=C〕−ABA′B′A″−〔PO(OH)2〕 〔C=C〕−(AB)〓−A′−(B″A″)β〔PO
(OH)2〕 (α、β……繰り返し) なお、本発明において炭化水素基とは特にこと
わらない場合でもハロゲン化炭化水素をも含む広
義な意味で用いられている。 〔〕式において、該R2は(a)ハロゲン、水酸
基、アミノ基、またはカルボキシル基で置換され
ることがある炭素数10〜30の炭化水素基であるも
のが望ましい。 〔〕式で表わされる化合物のなかでも、貯蔵
安定性および接着力の点からみて、X1,X2がそ
れぞれ−O−である(a=1)ものが好ましい。
そして、R2の具体的構造としては以下に記載す
るものが好ましい。 (a) 該R2
【式】(R7,R7′はHま たはハロゲンで置換することがある炭素数1〜
14の炭化水素基を表わす)であるもの。 (b) 該R2
【式】(R8はHまたはメチ ル基、R9はハロゲンで置換することがある炭
素数3〜28の炭化水素基を表わす)であるも
の。さらに好ましくは、
【式】(g:7〜20の整 数)。 (c) 該R2
【式】(R10はハロゲ ンで置換することがある炭素数1〜12の炭化水
素基、eは0または1)であるもの。 (d) 該R2が(−CH2)−f(fは10〜20の整数、さら
に好ましくは10〜12)であるもの。 (e) 該R2
【式】(h:4〜5 の整数、i:2〜3の整数、ただしh+i≧
7)であるもの。 (g) 該R2
【式】(R11はハロゲンで 置換することがある炭素数6の炭化水素基を表
わす)であるもの。 以下に本発明において用いられるリン酸エステ
ル化合物を例示する。 〔〕式の化合物において、化合物のR2の炭
素数が3以下の場合、金属セラミツク等の材料に
対する接着力およびその耐水性が本発明において
用いられる化合物に比し、著しく劣る。一般的に
R2の炭素数が増加すると共に接着力が高くなる
傾向が認められ、炭素数10〜20の範囲で最も高い
接着力を示す。さらに炭素数が増加し、30を越え
ると接着力が低下しはじめる。本発明の目的を達
するためには、R2の炭素数が40以下であること
が必要である。 〔〕式で表わされる化合物は一般的には次の
文献に記載された含リン化合物の合成法を参考に
して合成できる。 Organophosphorus、Compounds(G.M.
Kosola〜poff著、Wiley,1950),
Organophosphorus Monomers and Polmers
(Ye.L.Gefter著、Rregamon Press,1962)、現
代有機合成シリーズ5、有機リン化合物(有機合
成化学協会編、技報堂、1971)、Beilstein
(Springer−Verlag)。例えば、
【式】で表わされ る化合物群は
【式】または
【式】にH−X1−R2−X2−Hを反 応させて
【式】とし、次 に該化合物に等モル以上のオキシ塩化リンを第3
級アミン存在下を反応させて
【式】とした後、P −Cl結合を加水分解して容易に
【式】を得ること ができる。また一般式
【式】で表わされる化 合物群は、まずH−X1−R2−PO3 2-2Na+または
H−X1−R2−PO(OR)2(R:炭素数1〜10炭化
水素基)を合成し、これをシヨツテン・バウマン
の反応条件下
【式】と反応させて得 ることができる。 なお、R2
【式】 である場合には、次のようにして、本発明のリン
酸エステル化合物が合成される。
【式】と
【式】〔(R6−Y′)−dR6′を R6″とする〕をトリエチルベンジルアンモニウム
クロリドの存在下等モル量ずつ反応させて
【式】を合成す る。また、
【式】と HOOC−R6″を全く同様に反応させて
【式】を合成 する。ついで、上述のヒドロキシル化合物に等モ
ル量以上のオキシ塩化リンを第3級アミン存在下
で反応させて
【式】または
【式】とした後、 P−Cl結合を加水分解すると本発明で用いられる
化合物が得られる。 本発明に用いられる(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体は上述の〔〕式で表わされるリン含
有化合物と共重合するとともに、本接着剤の構成
成分であるゴム状弾性ポリマーとブレンドまたは
共重合して接着剤の硬化特性、物理的特性および
接着特性に重要な役割を果す。本発明において好
ましく用いられる(メタ)アクリル酸エステル系
単量体としては、
【式】〔但 し、R1はHまたはCH3、Qは炭素数1〜50を有
する有機基、tは1〜4の整数を表わす〕(有機
基の定義については前記参照)で表わされる(メ
タ)アクリレート系単量体が用いられる。かかる
単量体としては下記のものが例示される。 (i) 1官能性の(メタ)アクリレート メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート(HEMAと称することがある)、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,
3−ジブロムプロピル(メタ)アクリレート、テ
トラ (ii) 2官能性の(メタ)アクリレート イ Qが−CH2CH2(OCH2CH2)s−または
【式】で表わされるもの (sは0〜15の整数)。 エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート ロ Qがアルキレンで表わされるもの プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,3−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ
(メタ)アクリレート、−ジブロムネオペンチル
グリコールジメタクリレート ハ QがビスフエノールA誘導体残基を有するも
の ビスフエノール−Aジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキ
シポリエトキシフエニル〕プロパン t=1〜9の整数〕、2,2′−ビス(4−アク
リロイルオキシプロポキシフエニル)プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイル
オキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フエニ
ル〕プロパン(Bis−GMAと称することがあ
る) ニ Qが (u1または2)の場合、1,2−ビス〔3(メ
タ)アクリロイルオキシ−2ヒドロキシプロポ
キシ〕エタン、1,4ビス〔3−(メタ)アク
リロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕
ブタン。 ホ QがJOCONHTNHCOOJ〔Jはアルキレン
基(通常、炭素数2〜10)、Tは炭素数1〜50
の有機ジイソシアネート残基〕で表わされるウ
レタンジ(メタ)アクリレート 例えば、特開昭50−687号に記載されている
ものが用いられる。 (iii) 3〜4官能性のメタアクリレート トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチロールメタントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メ
タ)アクリレート、N,N′−(2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカル
ボキシ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメ
タクリレート そのほかに、一般に(メタ)アクリル酸にグリ
コール酸と多塩基酸との反応で得られるポリエス
テル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
にエポキシ化合物との反応で得られるエポキシ
(メタ)アクリレートおよびイソシアナート含有
プレポリマー(ポリオールとポリジイソシアネー
トからイソシアネート加剰で反応させて得られ
る)とヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
との反応で得られるポリウレタンオリゴマー(メ
タ)アクリレートが用いられる。 また上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体
のほかにスチレン、クロロスチレン、α−メチル
スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸アミ
ド、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリ
ル酸の単独または2種以上組合して用いることが
できる。この場合加える量は硬化後の接着剤を構
成する全ポリマーの可撓性をそこなわないように
全重合性単量体に対して50重量%以下で用いるの
が好ましい。 本発明の接着剤において、〔〕式で表わされ
る化合物は全重合性単量体のなかで0.5〜50重量
%の範囲で用いられることが必要である。0.5重
量%以下では接着力が不充分である。また、50重
量%以上になると、接着力の耐水性が逆に低下し
てくる傾向がみられるので好ましくない。 また本発明の接着剤には2次ガラス転位点が10
℃以下のゴム状弾性ポリマーを用いることが必要
である。ゴム成分を加えることにより接着強度、
特に衝撃接着強度、剥離強度等を向上させること
ができるる。ゴム状弾性ポリマーは接着剤を構成
する(メタ)アクリル酸単量体および一般式
()および()で示されるリン含有化合物の
合計100重量部に対して5重量部より含有量が少
ないと十分効果が発揮しなく、また400重量部を
越えると接着剤が弾性や可撓性に富み過ぎ不適当
になる。 ゴム状弾性ポリマーとしては10℃以下の2次ガ
ラス転位点を有していれば特に限定はされない
が、重合性単量体に均一に溶解することが好まし
く、一般には未加流のゴム状ポリマーが使用され
る。好ましく用いられるゴム状弾性ポリマーの種
類としてはクロロスルフイン化ポリエチレンとス
ルフオニルクロライドと塩素化ポリエチレンの混
合物(商品名:ハイパロン、塩素含有量25〜70重
量%、塩化スルフオニル部分3〜160mmol/重
合体100g、メルトインデツクス4〜500)、ポリ
クロロプレンゴム(CR)、ポリブタジエンゴム
(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
ポリイソプレンゴム(IR)、ネオプレンゴム、ス
チレン−アクリロニトリルゴム、ポリエチルアク
リレートやポリブチルアクリレート等のポリアク
リレートゴム、アルキル基の炭素数1〜8個のポ
リビニルアルキルエーテルおよびCR、BR、
NBR、SBR、IRなどのカルボキシル化して変性
したポリマー等が挙げられる。特殊なものとして
ブタジエンを必須成分とし、それにアクリロニト
リル、スチレンおよびメチルメタクリレートの少
なくとも1種とを成分とするグラフトポリマーも
用いられる。 また上記10℃以下に2次ガラス転移点を有する
ゴム状弾性ポリマーのほかにポリマー成分として
本接着剤を構成する(メタ)アクリル酸エステル
単量体を予じめ部分重合して得られるプレポリマ
ーをも使用することができる。例えばメチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、テトラフル
フリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート等は好適に用いることができる。 但しやや長鎖のアルキル基を有する(メタ)ア
クリレートから得られるポリマーは10℃以下に2
次ガラス転移点を持つことが多く、この場合ゴム
状弾性ポリマーと同義に用いられる。 この(メタ)アクリル酸エステル単量体のプレ
ポリマーの含有量は、用いるメタクリル酸エステ
ル単量体やゴム状弾性ポリマーの種類によつて適
宜決定されるが、最大全重合性単量体に対して50
重量%下の範囲で用いられる。50重量%を越えて
使用すると接着剤して重要な適度の弾性や可撓性
が失なわれ好ましくなくなる。 本発明は更に接着剤の被着体への濡れの向上や
ポリマーまたは重合開始剤の溶解性を増大させる
ために760Torrでの沸点が150℃以下の揮発性有
機溶剤を加えると望ましい場合がある。 使用形態としては被着体を活性化し接着力を高
めるためのコート層を形成させるプライマーや触
媒と促進剤を別々の包装に分割されてなる2液の
接着剤において促進剤の溶解性の増大や溶剤を飛
ばして接着剤層の薄膜化を図り硬化特性を向上さ
せる用途に好適である。 容易に空気による吹きつけや自然乾燥等によつ
て有機溶媒は塗付後蒸散させる必要があるため、
沸点は760Torrで150℃以下であることが好まし
い。揮発性溶剤の比重は全重合性単量体に対して
20倍量(重量比)以下である。20倍量を超える大
希釈では、揮発性溶剤を蒸散させた後、接着面に
形成される重合性単量体の被膜が薄過ぎる為か、
接着力に大幅な低下が認められる。 適当な有機溶剤としてはエタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール等のアルコール類、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、
クロロホルム、ジクロルメタン、トリクロルエチ
レン等のハロゲン化炭化水素類およびエチルエー
テル、イソプロピルエーテル等のエーテル類を挙
げることができる。 本発明の接着剤は光増感剤を加えて紫外線や可
視光線等の光エネルギーを利用して硬化させる方
法、触媒を加えて加熱して硬化させる方法および
酸化還元系の触媒を加えて室温付近で硬化させる
方法等いずれの方法でも可能である。本発明にお
いて重合開始剤とは光増感剤を含む硬化を助長す
るすべての硬化剤を総称している。 なかでも光増感剤を加えて紫外線や可視光線を
照射して硬化させる方法および酸化還元系の触媒
を加えて室温付近で硬化させる方法は接着が短時
間で行え、しかも加熱の影響も受けないで接着特
性にも有利である。 紫外線増感剤としてはベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン
類、ベンジル、ジアセチル、α,β−ナフチル、
2,3ペンタジオン等のα−ジケトン類、アント
ラキノン、フエナントレキノン、カンフアーキノ
ン、2−メチルアントラキノン等のキノン類およ
びアセトフエノン、ベンゾフエノン等のフエニル
ケトン類およびジフエニルジサルフアイド、ジ−
β−ナフチルサルフアイド、ジチオカーバメート
等をあげることができる。 可視光線増感剤としては上記のキノン類やα−
ジケトン単独でも硬化するのも見られるが、還元
剤と組合して使用すると硬化が加速され接着剤と
して有利である。この場合キノン類またはα−ジ
ケトンと還元剤とが同一包装に入らないように2
液に分割して包装される必要がある。 還元剤としはトリエタノールアミン、NN−ジ
メチルアニリン等の第3級アミン類、アリルチオ
尿素、O−トリルチオ尿素等のチオ尿素類、ベン
ゼンスルフイン酸Naやトルエンスルフイン酸Na
等と芳香族スルフイン酸塩が好ましいものとして
挙げられる。加熱して硬化させるような触媒とし
てベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド等のジアシルパーオサキイド類、メチル
エチルケトンパーオサキイド、アセチルアセトン
パーオサキイド等のケトンパーオキサイド類、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、ジ−クミルパーオ
キサイド等のジアルキルパーオキサイド類および
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼン
ハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサ
イド類を挙げることができる。 また室温で比較的短時間で硬化できるような酸
化還元系触媒としては過酸化水素/Fe2+塩系、
クメンヒドロパーオキサイド/Fe2+塩系、過酸
化ベンゾイル/N,N−ジアルキルアニリン誘導
体系、アスコルビン酸/Cu2+塩系、有機スルフ
イン酸(またはその塩)/アミン/過酸化物系、
過酸化ベンゾイル/ナフテン酸コバルト、ハイド
ロパーオキサイド/第3級アミン/スルホニルク
ロリド、過酸化物/チオ尿素誘導体、過酸化物/
チオ尿素誘導体/有機酸の銅塩を挙げることがで
きる。 本発明におけるリン酸化合物を含有する接着剤
組成物においては特に有機スルフイン酸(または
その塩)/アミン/過酸化物、過酸化物/チオ尿
素誘導体および過酸化物/チオ尿素誘導体/有機
酸の金属塩または金属有機キレート化合物は急速
な硬化速度が可能で好適に用いられる。更に両者
の触媒系を複合しても用いられる。 有機スルフイン酸の系ではスルフイン酸として
アリール基に結合したスルフイン酸またはその塩
がよく、また塩化物がアルカリ金属、アルカリ土
金属およびアミン等により形成される。例えばベ
ンゼンスルフイン酸またはそのナトリウムまたは
アンモニウム塩、p−トルエンスルフイン酸また
はそのナトリウムまたはNN−ジメチル−p−ト
ルイジン塩などが挙げられる。アミンとしてはア
リール基に結合した第3級アミンが有効であり、
例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメ
チル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロ
キシエチル)−p−トルイジン、N−メチル−p
−トルイジンが好ましく用いられる。過酸化物は
ジアシルパーオキサイドが好ましくベンゾイルパ
ーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられ
る。 またチオ尿素誘導体の系では代表的にはチオ尿
素、ジエチルチオ尿素、ジイソプロピルチオ尿
素、テトラメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿
素、アリルチオ尿素、ジフエニルチオ尿素等が挙
げられる。組み合して用いる過酸化物としてはジ
アシルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイドおよびハイドロパーオ
キサイドが使用できるが、特にハイドロパーオキ
サイドが好ましい。具体的な化合物としては前述
の通りである。 更に過酸化物/チオ尿素誘導体の触媒系にナフ
テン酸銅、酢酸銅、ナフテン酸コバルト等の有機
酸の金属塩またはアセチルアセトネート銅、アセ
チルアセトネートマンガン、ジメチルグリオキシ
ム銅等の金属有機キレート化合物を併用するとよ
り硬化が早くなり好ましい。 本発明で使用する重合開始剤の含有量はその種
類や接着剤の組成および接着用途によつて自由に
調節されるものであるが、所望の接着力を得るた
めには接着剤を構成する(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体および一般式()および()で
示されるリン含有化合物の合計100重量部に対し
て0.1〜30重量部の範囲で用いられることが大切
である。 本発明の接着剤において重合開示剤として室温
硬化型の酸化還元系触媒を用いる場合には保存上
の点から酸化剤と還元剤とが分離して包装されて
いなければならず、通常2液より成る接着剤を構
成することなる。 また本発明の接着剤には貯蔵安定性を高めるた
めおよび硬化時間を調整するのに、必要に応じて
ハイドロキノンモノメチルエーテル(略称:
MEHQ)、2,6−tert−ブチル−p−クレゾー
ル、ハイドロキノン等の重合禁止剤または酸化防
止剤を加えられる。 本発明の接着剤は次のような種々の材料に対し
てすぐれた接着性を有し、しかも湿潤状態下にお
いても著しく高い接着力を長期にわたつて維持す
るという効果を有している。 (i) 鉄、ニツケル、クロム、コバルト、アルミニ
ウム、銅、亜鉛、スズ、ステンレス、真ちゆう
等の卑金属の他、従来の接着剤は接着が困難で
あつた金・白金を50〜90%含有する貴金属の合
金等の金属材料 (ii) 陶磁器、シリカ、酸化アルミナ等のセラミツ
クスおよびガラス (iii) 歯、骨などの生体硬組織 (iv) ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、
ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の有機高
分子材料 本発明の接着剤は上述の如く種々の材料に対
し、優れた接着性を有するので、種々の分野にお
いて用いられるが、好適な使用例として次のよう
なものが挙げられる。 まず一般の工業用・家庭用の接着剤としては、
金属材料、セラミツクス材料、ガラス材料および
有機高分子材料に優れた接着力を有していること
から自動車、航空機などの輸送用部材および機
器、エレクトロニクス用機器、建築材料、窯業お
よび家庭用分野における接着剤として有用であ
る。また、塗料・塗料の下塗り材、コーテイング
材としても用いられる。このような用途に用いら
れた場合、本発明の接着剤は被着面に油類が付着
している場合はもとより、水分が付着している場
合も接着可能であるという驚くべき特徴を有して
いる。しかも、接着力は既存の重合硬化型の接着
剤(シアノアクリレート、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、および変性アクリル樹脂(SGA)に較
べ際立つて優れ、接着力の耐水性が極めて良好で
ある。 また人体硬組織にも今までに見られない優れた
接着力を有するので次のような応用が考えられ
る。 Γ 歯牙窩洞をコンポジツトレジン(通常重合性
単量体、フイラーおよび重合開始剤からなる)
で充填修復するにあたり、窩洞壁面に塗布され
る接着剤、通常、上記のコンポジツトレジンと
この接着剤とが組み合わされて、一つのシステ
ムとして歯科囲に供給される。 Γ インレー・アンレー・クラウン等を窩洞また
は支台歯に接着するための接着剤。 Γ 歯列矯正用接着剤 Γ ブリツジ、ポスト等を保持するための接着剤 Γ フイツシヤーシーラント Γ 骨用セメントとしての接着剤 本発明の接着剤の使用形態としてはほぼ次のよ
うにまとめられる。 可視光照射型や室温硬化型接着剤では用いる重
合開始剤が酸化剤(増感剤)と還元剤との組合せ
になるので各が同一包装に入らないように一般に
は2包装(2液)から構成されることになる。 また本発明の主要構成成分を(メタ)アクリル
酸エステル系単量体、ゴム状弾性ポリマー、重合
開始剤〔酸化剤、還元剤〕、含リン化合物および
有機溶剤とすると基本的な好ましい構成形態は次
のように考えられる。ただしこの組合せだけに限
定されるものでない。 (1) 〔アクリル酸エステル+含リン化合物+弾性
ポリマー+酸化剤 アクリル酸エステル+含リン化合物+弾性ポ
リマー+還元剤〕 (2) 〔アクリル酸エステル+含リン化合物+弾性
ポリマー+酸化剤 アクリル酸エステル+溶剤+還元剤〕 (3) 〔アクリル酸エステル+含リン化合物+弾性
ポリマー+酸化剤 溶剤+還元剤〕 (4) 〔アクリル酸エステル+含リン化合物+弾性
ポリマー+酸化剤 アクリル酸エステル+弾性ポリマー+還元
剤〕 (5) 〔アクリル酸エステル+弾性ポリマー+酸化
剤 溶剤+含リン化合物+還元剤〕 また酸化剤と還元剤の相互の組み替えは全く同
様に考えられる。紫外線照射による硬化系では1
包装(1液)の接着剤が可能なので前述の2包装
の組合せを1包装に合せたものとして構成が考え
られる。 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 メタクリル酸129g(1.5モル)、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール216g(1.5モル)、p−
トルエンスルホン酸17g、2,2′−メチレンビス
(4−エチル−6−tert−ブチルフエノール)0.7
gを500c.c.三つ口フラスコに入れ、70℃の水溶で
溶解して均一溶液とした。水浴温度を85℃に昇温
し、減圧(100mmHg)下酸素を吹き込みながら、
生成水を溜出させた。水が溜出しなくなつたら常
圧に戻してベンゼン500c.c.、n−ヘキサン500c.c.を
加えて希釈し、炭酸ナトリウム水溶液で水洗し
て、メタアクリル酸、p−トルエンスルホン酸を
抽出除去した。次いで中性水で水洗を繰り返し、
中性を確認してから、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ハイドロキノン、モノメチルエーテル
(MEHQと略称する)100mgを加えて80℃以下で
溶媒を減圧留去した。モノエステル・ジエステル
混合物の収量は242gで、HLC分折の結果モノエ
ステル含量は72mol%であつた。また未反応ジオ
ールの残存量は0.1%以下であつた。 オキシ塩化リン55g(0.36モル)を100c.c.のエ
チルエーテルに溶かして1の反応容器に入れ、
−40℃まで冷却した。前に合成しておいたメタク
リル酸エステル混合物96.5g(0.3モル)とトリ
エチルアミン37g(0.36モル)をエチルエーテル
100c.c.に溶解し、300c.c.滴下ロートに入れ、反応容
器に接続した。オキシ塩化リン容液を激しく撹拌
し、乾燥N2ガスを吹き込みながら、前記溶液を
ゆつくり滴下した。滴下終了後3時間は−30℃に
反応液を保ち、その後0℃まで昇温した。次に水
30gを滴下ロートに入れて撹拌を続けながら滴下
した。続いて、トリエチルアミン72.9g(0.72モ
ル)を100c.c.のエチルエーテルに溶解して、滴下
した。滴下終了後10時間、反応液を0℃に保つて
ゆつくり撹拌を続けた。その後析出して来たトリ
エチルアミンの塩酸塩をガラスフイルターで別
し、液にMEHQ10mgを加え、40℃でエチルエ
ーテルを減圧留去し、残渣として不揮発性液体を
得た。該液体を200c.c.の水に分解させ、氷冷下激
しく撹拌しながら、炭酸ナトリウム65g
(0.6mol)を少量ずつ加えて中和し、発泡が収ま
つたら、該分散溶液を分液ロートに移し、100c.c.
のクロロホルムで4回抽出洗浄した。次に該水溶
液に氷冷6NHClを加え酸性とし、相分離して来
た油状物をクロロホルムで3回抽出した。各抽出
液を合せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
MEHQを10mg加え40℃以下で溶媒を溜去し70g
の無色液体を得た。 該液体を10%CDCl3溶液として、室温で90MHz
NMRの測定を行うとδ=6.05と5.5にエチレン性
プロトンのシグナルを、δ=1.9にメチルプロト
ンのシグナルを、δ=3.6〜4.1に酸素原子に隣接
した2個のメチレンプロトンのシグナルを、δ=
0.7〜1.9にシクロヘキサン環のメチレン及びメチ
ンプロトンのシグナルを、δ=9.4〜9.8にリン酸
基酸性プロトンのシグナルを観測した。また、元
素分析結果はC:48.9%、H:7.6%、O:33.1
%、P:10.4%(計算値、C=49.3%、H:7.2
%、O:32.9%、P:10.6%)で該化合物が4−
(メタクリロイルオキシメチル)シクロヘキシル
メチル ジハイドロジエン ホスフエートである
ことを確認した。HLC(カラム:Unisil Q C18
で分析した結果純度は96〜98%であつた。 実施例 2 下記に示すような接着剤組成物を調製した。組
成は重量部で示した。
【表】 \ ‖ /

COO〓(CH)10〓O〓P (
C10〓P)

OH
【表】 /
CH=C O OH

\ ‖ /

COO〓(CH)10〓O〓P (
C10〓P)


OH

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (メタ)アクリル酸エステル系単量体と2次
    ガラス転位点が10℃以下のゴム状弾性ポリマーお
    よび重合開始剤からなり、下記の一般式〔〕で
    示されるリン含有化合物 (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数10〜
    40の2価の有機基を表わす。X1およびX2は−O
    −,−S−または−NH−、aは0または1の整
    数を表わす。) を0.5〜50重量%(対全重合性単量体)含有し、
    該ゴム状弾性ポリマーを3.7〜80重量%(対組成
    物重量)含有してなる接着剤。 2 該ゴム状弾性ポリマーおよび重合開始剤の含
    有量が該(メタ)アクリル酸エステル系単量体お
    よび一般式〔〕で示されるリン含有化合物の合
    計100重量部に対しておのおの5〜400重量部およ
    び0.1〜30重量部である特許請求の範囲第1項記
    載の接着剤。 3 該R2は(a)ハロゲン、水酸基、アミノ基また
    はカルボキシル基で置換されることがある炭素数
    10〜30の炭化水素基である特許請求の範囲第1項
    記載の接着剤。 4 該R2が【式】(R7およびR7′は Hまたはハロゲンで置換されることがある炭素数
    1〜4の炭化水素基を表わす)である特許請求の
    範囲第1項記載の接着剤。 5 該R2が【式】(R8はHまたはメチ ル基、R9はハロゲンで置換されることがある炭
    素数3〜28の炭化水素基を表わす)である特許請
    求の範囲第1項記載の接着剤。 6 該R2が【式】(R10はハロゲ ンで置換されることがある炭素数4〜12の炭化水
    素基を表わす。eは0または1)である特許請求
    の範囲第1項記載の接着剤。 7 該R2が(−CH2)−f(fは10〜20の整数)であ
    る特許請求の範囲第1項記載の接着剤。 8 該R2が【式】(hは4〜5 の整数、iは2〜3の整数、ただしh+i≧7)
    である特許請求の範囲第1項記載の接着剤。 9 該R2が【式】(R11はハロゲンで 置換されることがある炭素数6の炭化水素基を表
    わす)である特許請求の範囲第1項記載の接着
    剤。 10 該R2が【式】(g:7 〜20の整数)である特許請求の範囲第5項記載の
    接着剤。 11 該R2が(−CH2)−j(j:10〜12の整数)で
    ある特許請求の範囲第7項記載の接着剤。 12 該R1がメチル基である特許請求の範囲第
    4項、第5項、第6項、第7項、第8項、第9
    項、第10項または第11項記載の接着剤。 13 該(メタ)アクリル酸エステル系単量体は
    炭素数1〜100で1〜4官能性の(メタ)アクリ
    ル酸エステルである特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の接着剤。 14 該(メタ)アクリル酸エステル系単量体の
    ほかにスチレン、クロロスチレン、α−メチルス
    チレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸アミド、
    マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、(メタ)
    アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸の単
    独または2種以上組合して全重合性単量体に対し
    て50重量%以下の範囲で加えてなる特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の接着剤。 15 該ゴム状弾性ポリマーのほかに接着剤を構
    成する該(メタ)アクリル酸エステル単量体から
    得られるプレポリマーを全重合性単量体に対して
    50重量%以下の範囲で加えてなる特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の接着剤。 16 760Torrでの沸点が150℃以下の揮発性有
    機溶剤が全重合性単量体に対し20倍量(重量比)
    以下の範囲で加えられてなる特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の接着剤。 17 該重合開始剤が紫外線または可視光線を照
    射することによつて有効に重合を開始することの
    できる光増感剤である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の接着剤。 18 該重合開始剤が室温で有効に重合を開始す
    ることのできる酸化−還元系の開始剤で、酸化剤
    と還元剤が1包装に入らないように、少くとも2
    分割包装されている特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の接着剤。
JP58013059A 1983-01-28 1983-01-28 接着剤 Granted JPS59138283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58013059A JPS59138283A (ja) 1983-01-28 1983-01-28 接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58013059A JPS59138283A (ja) 1983-01-28 1983-01-28 接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59138283A JPS59138283A (ja) 1984-08-08
JPH0224313B2 true JPH0224313B2 (ja) 1990-05-29

Family

ID=11822554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58013059A Granted JPS59138283A (ja) 1983-01-28 1983-01-28 接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59138283A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6213475A (ja) * 1985-07-10 1987-01-22 Kuraray Co Ltd 接着剤
JPS62106974A (ja) * 1985-11-01 1987-05-18 Sunstar Giken Kk 接着剤組成物
JP2007236399A (ja) * 2004-04-08 2007-09-20 Japan Stent Technology Co Ltd ポリマー被覆型ステント
JP2007267757A (ja) * 2004-05-14 2007-10-18 Japan Stent Technology Co Ltd ガイドワイヤ
JP2009144054A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Gc Corp 重合性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59138283A (ja) 1984-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4537940A (en) Adhesive compositions
CA1262796A (en) Biologically compatible adhesive
JP3701699B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステル誘導体
EP3135270B1 (en) Polymerizable monomer for dental material
US6133338A (en) Adhesive agent based on thiouracil derivative
US4755620A (en) Acrylate compound and composition containing the same
JPS59140276A (ja) 新規な接着剤
JP6529428B2 (ja) ポリアリールエーテルケトン樹脂材料用接着性組成物
JPH0352508B2 (ja)
JPH0224313B2 (ja)
JP2001261723A (ja) 難燃性樹脂組成物、難燃性接着剤組成物及び金属接合体
JP4311852B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、難燃性接着剤組成物及び金属接合体
JP2865794B2 (ja) 接着剤組成物
JPS6134083A (ja) 接着剤
JP3799374B2 (ja) 接着性組成物
JP4545356B2 (ja) 亜鉛メッキ鋼板用接着剤組成物
JP4459372B2 (ja) 難燃性接着剤組成物及び金属接合体
JPS6338073B2 (ja)
JP2000355647A (ja) 硬化性樹脂組成物及び接着剤組成物
JP4672103B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、難燃性接着剤組成物及び金属接合体
JP2003105009A (ja) 難燃性樹脂組成物、接着剤組成物及び金属複合体
JPS58140047A (ja) トリメリツト酸4−〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕およびその酸無水物
JP2003096115A (ja) 樹脂組成物及び接着剤
JP2001055421A (ja) 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、接合体及び接着方法
JPS6042222B2 (ja) 4−アクリロキシエチルトリメリツト酸エステルおよびその酸無水物