JP2001261612A - カテコールプロピオン酸誘導体およびそれを有効成分として含有する核内レセプター作動薬 - Google Patents

カテコールプロピオン酸誘導体およびそれを有効成分として含有する核内レセプター作動薬

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JP2001261612A JP2000079220A JP2000079220A JP2001261612A JP 2001261612 A JP2001261612 A JP 2001261612A JP 2000079220 A JP2000079220 A JP 2000079220A JP 2000079220 A JP2000079220 A JP 2000079220A JP 2001261612 A JP2001261612 A JP 2001261612A
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Hidetoshi Tsunoda
角田  秀俊
Nobuyuki Fukazawa
信幸 深澤
Kyoko Maruyama
恭子 丸山
Toshifumi Nakao
俊史 中尾
Noriaki Asada
典明 浅田
Nozomi Takebayashi
のぞみ 竹林
Kenji Kobayashi
健治 木林
Hideyuki Uda
秀幸 右田
Maki Morikawa
麻紀 森川
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】核内転写因子であるペルオキソゾーム増殖活性
化受容体(PPAR)αまたはγを活性化することによ
って、これらが関与する各種疾患、たとえば糖尿病、高
脂血症および動脈硬化症等の予防または治療薬を提供す
ること。 【解決手段】下記一般式(1)で示されるベンゾチオフ
ェン誘導体を有効成分として含有する医薬を用いる。 【効果】本発明化合物は、核内転写因子であるPPAR
αまたはγを強く作動させ、また、低毒性であることか
らPPARαまたはγに関与する各種疾患に対する予防
または治療薬として有用性が期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内の各種細胞
に対して核内転写因子であるペルオキソゾーム増殖活性
化受容体(以下PPARと称す)αまたはγ活性化する
ことによって薬理作用を示す各種疾患の予防または治療
薬に有効な新規フェニルプロピオン酸誘導体に関するも
のである。ここでの各種疾患とは、特に糖尿病における
血糖低下作用または脂質低下作用、糖尿病における合併
症、高脂質血症、動脈硬化症、各種血栓症等を示し、さ
らには慢性関節リュウマチ、変形性関節炎、喘息、気管
支炎、アレルギー性疾患、炎症性内臓疾患、潰瘍性大腸
炎、クーロン病、敗血症、敗血症性ショック、ケプラ・
結核症、多発性硬化症、DIC等の虚血性血管障害、大
脳マラリア、肝炎、癌、自己免疫疾患および癌やエイズ
等のウイルス性疾患で問題となっる悪液質等の広範な炎
症性疾患を示す。
【0002】
【従来の技術】糖尿病患者は、最近の生活習慣の変化か
ら増大傾向にあり、我が国では700万人近くの罹患者
が、境界領域まで含めると1300万人以上の患者がい
ると言われている(最近の厚生省糖尿病調査研究班の報
告では、我が国の40歳以上の人口の約10%が糖尿病
に罹患しているとの報告もある。糖尿病学の進歩‘96
(第30集),診断と治療社,東京,P25,199
6)。世界的に見てもこの傾向は変わらず、今後の高齢
化社会の到来を前に、その対策が社会的に急がれてい
る。
【0003】糖尿病の病態は、インスリンの絶対的・相
対的作用不足による持続的な高血糖状態といえる。この
持続的な高血糖は、腎症、網膜症、神経障害等の各種慢
性合併症を引き起こし、その病態を複雑かつ深刻なもの
にしている(Diabetes Mellitus M
etabolism,Vol.36,Suppl.1,
P22,1987)。これらの対策として、糖代謝を改
善し、持続的な高血糖状態を阻止する薬剤の開発が重要
になってくる。ここでこの糖尿病の病態には、インスリ
ン依存型(1型)とインスリン非依存型(2型)の2つ
のタイプが存在するが、我が国ではそのほとんどが2型
すなわちインスリン非依存型糖尿病である。この2型糖
尿病の成因には、インスリン抵抗性とインスリン分泌不
全がが知られており、治療薬もこの2つの方向から検討
がなされている。
【0004】インスリン分泌不全に対しては、インスリ
ン療法を始め、古くから知られている、トルブタミド、
アセトヘキサミド、グリベンクラミド等のスルホニルウ
レア(SU)剤(Oral Hypoglycemic
Agents,N.Engl.J.Meg.,Vo
l.321,P1231,1989)が幅広く使用され
ている。しかし、SU剤は強力な血糖低下作用は有する
が、重篤な副作用である低血糖の危険性があるため(D
iabetic Med.,1988,5,315
〜)、使用しづらい薬剤である。またSU剤の長期使用
は、肥満の助長(Curr.Opin.Nephro
l.Hypertens.,Vol.1,P291,1
992)二次無効等の問題も有している。
【0005】インスリン抵抗性に対しては、以前よりフ
ェンホルミン、メトホルミン等のビグアナイド剤が使用
されている。これらビグアナイド剤は血糖低下作用が十
分でなかったり、また重篤な乳酸−アシドーシスを引き
起こし易いという欠点等があり(Diabetic M
ed.,1988,5,315,Practice,V
ol.13,P331,1996)臨床的には使用しに
くい薬剤と考えられている。
【0006】この欠点を解決するために、近年新たなイ
ンスリン抵抗性改善薬としてチアゾリジンジオン骨格を
有するいくつかの薬剤が臨床応用され(トログリタゾ
ン、ピオグリタゾン等の薬剤、特開昭55−22636
号公報、特開昭60−51189号公報、特開平6−1
57522号公報等)、また上記のチアゾリジンジオン
系薬剤以外にもイソオキサゾール環を有する化合物(W
O95/18125)、フェニルプロピオン酸誘導体
(WO93/21166、WO96/04260、特開
平11−158144号公報)、マロン酸誘導体(特開
平9−323982)、チロシン誘導体(特開平8−3
25263)等が開発されつつある。しかしこれら薬剤
も、その作用強度は必ずしも充分満足されるものではな
く、又、肝毒性、循環器等の副作用などその使用面で懸
念される所(Lancet.,Vol.350,P17
48,1997)がある。
【0007】加えてインスリン抵抗性の惹起原因とし
て、長期の高血糖状態は当然であるが、近年血中遊離脂
肪酸および中性脂肪の役割も近年重要視されるようにな
った(Prostaglandins Leukotr
iens Essent.Fatty Acid,Vo
l.53,P385,1995)。よって、効率良くイ
ンスリン抵抗性を改善する為には単に血糖低下作用を有
するだけではなく血中脂質低下作用も必要との認識も広
まりつつある。
【0008】一方、PPARはサブタイプとして現在ま
でにPPARα、PPARβ(δ)、PPARγ等が知
られている(Latruffe N.and Vame
cqJ.,Biochimie,Vol.79,P8
1,1997)。PPARα活性化薬は、近年主に脂質
代謝を促進し血中脂質低下作用を示すと考えられるよう
になってきた。たとえば、既に臨床応用されているフィ
ブレート系の高脂血症治療薬(クロフィブレート、ベザ
フィブレート等)は弱いながらPPARα活性化作用を
有し、薬理作用発現のメカニズムの一つではないかと言
われている。また、先に挙げたインスリン抵抗性改善薬
(チアゾリジン系薬剤等)の血糖低下作用の一部は、P
PARγ活性化作用に由来するのではないかと考えれれ
ている。このようにPPARは生体内において糖代謝ま
たは脂質代謝に対し重要な役割を担っていることが近年
明らかになりつつある。
【0009】加えて、PPARα、PPARγ共に、従
来考えられてきた脂質代謝、糖代謝への関与以外にも広
範囲な炎症系細胞への関与が知られるようになり(医学
のあゆみ Vol.190,No.10,P928,1
999)、新規なメカニズムに基づく新たな抗炎症薬へ
の応用も期待されている。
【0010】このようにPPARαまたはγ活性化薬は
先に挙げたような多くの疾患の予防または治療薬として
期待されるが、従来から知られている薬剤はPPARの
サブタイプ(αおよびγ)に対して単独であるかまたは
活性化の強度が十分でない等によって、十分な有効性を
示さなかったりあるいは有効性を示す患者が限定される
などの不都合があった。また毒性、薬物動態等において
も医薬品としてまだまだ多くの問題を抱えており、さら
に効果が高くかつ適応可能な患者の広い上記疾患に対す
る予防または治療薬の開発が望まれている。
【0011】一方、カテコールプロピオン酸骨格を有す
る化合物は過去にもいくつかの報告例があり、また医薬
品として臨床応用または臨床開発されている薬剤もあ
る。一例として、パーキンソン病治療薬としてレボトー
パ(ロッシュ社)およびドロキシドーパ(住友製薬社)
が、降圧薬としてメチルドーパ(メルク社)等が挙げら
れる。しかしこれら化合物にはPPARαまたはγ活性
化作用に関する記載は一切無く、またそれら作用に基づ
く糖尿病における血糖低下作用または脂質低下作用、糖
尿病における合併症、高脂質血症、動脈硬化症、各種血
栓症等、さらには慢性関節リュウマチ、変形性関節炎、
喘息、気管支炎、アレルギー性疾患、炎症性内臓疾患、
潰瘍性大腸炎、クーロン病、敗血症、敗血症性ショッ
ク、ケプラ・結核症、多発性硬化症、DIC等の虚血性
血管障害、大脳マラリア、肝炎、癌、自己免疫疾患およ
び癌やエイズ等のウイルス性疾患で問題となっる悪液質
等の広範な炎症性疾患の改善作用の記載はまったく無
い。また本特許請求項に記載した化合物群は今までまっ
たく知られていない新規化合物である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、PP
ARαまたはγ活性化作用を有し、特に血糖低下作用ま
たは脂質低下作用を有する糖尿病およびその合併症、高
脂質血症、動脈硬化症、各種血栓症等の、さらには慢性
関節リュウマチ、変形性関節炎、喘息、気管支炎、アレ
ルギー性疾患、炎症性内臓疾患、潰瘍性大腸炎、クーロ
ン病、敗血症、敗血症性ショック、ケプラ・結核症、多
発性硬化症、DIC等の虚血性血管障害、大脳マラリ
ア、肝炎、癌、自己免疫疾患および癌やエイズ等のウイ
ルス性疾患で問題となっる悪液質等の広範な炎症性疾患
の予防または治療薬として有用な新規カテコールプロピ
オン酸誘導体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、細胞レベルおよび各種病態動物レベ
ルでPPARαまたはγ活性化作用、グルコース消費促
進作用、血糖低下作用および脂質低下作用を有する化合
物を鋭意努力して探索した結果、本発明で示した新規カ
テコールプロピオン酸誘導体が、強いPPARαまたは
γ活性化作用、強いグルコース消費促進活性、強い血糖
低下作用または強い脂質低下作用をも有することを見出
した。さらにはこれら化合物が、低毒性、良好な経口吸
収性等医薬品として非常に有用であることを見いだし本
発明を完成した。すなわち、本発明は、[1]一般式
(1)[化10]
【0014】
【化10】
【0015】(式中、R1は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基または置換されても良いフェニル基を示し、R2は
水素原子、水酸基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基ま
たは炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R3は水素
原子、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基で置換
された炭素数1〜4の低級アルキル基または置換されて
も良いフェニル基を示し、R4は水素原子、炭素数1〜
4の低級アルキル基、置換されても良いベンジル基また
は置換されても良いフェニル基を示し、Xは炭素数3〜
10のアルキル基、置換されても良いフェニル基、[化
11]、[化12]、[化13]、[化14]、[化15]、[化
16]または[化17]
【0016】
【化11】
【0017】
【化12】
【0018】
【化13】
【0019】
【化14】
【0020】
【化15】
【0021】
【化16】
【0022】
【化17】
【0023】で表される置換基を示す。ただし、ここで
いうR5およびR6は互いに独立して水素原子、水酸基、
炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル
基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基、置換
されても良いフェニル基、トリフルオロメチル基、トリ
クロロメチル基、置換されても良いアミノ基置換されて
もよいカルバモイル基または置換されても良いアミジノ
基を示す。)で表されるカテコールプロピオン酸誘導体
または薬理学的に許容される塩であり、また、[2]一般
式(2)[化18]
【0024】
【化18】
【0025】(式中R2、R3、R4、R5、R6は請
求項1と同義。)で表されるカテコールプロピオン酸誘
導体または薬理学的に許容される塩であり、また[3]
[1]または[2]に記載のカテコルプロピオン酸誘導体を
有効成分として含有する核内転写因子であるペルオキソ
ゾーム増殖活性化受容体(PPAR)αまたはγ作動薬
であり、また、[4][1]または[2]に記載のカテコール
プロピオン酸誘導体を有効成分として含有する糖尿病予
防または治療薬であり、また、[5][1]または[2]に記
載のカテコールプロピオン酸誘導体を有効成分として含
有する高脂血症予防または治療薬であり、また、[6]
[1]または[2]に記載のカテコールプロピオン酸誘導体
を有効成分として含有する動脈硬化症予防または治療薬
である。
【0026】
【発明の実施の形態】本明細書の記載事項をさらに詳し
く説明する。
【0027】請求項に示した、炭素数1〜4の低級アル
キル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基またはブチル基等を表し、炭素数3〜10のア
ルキル基とは、プロピル基、シクロプロピル基、ブチル
基、シクロブチル基、イソブチル基、tertブチル基、ペ
ンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基またはデシ
ル基等を表し、炭素数1〜4の低級アルキルオキシ基と
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、またはブ
トキシ基等を表し、炭素数1〜10のアルキル基とは、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シ
クロプロピル基、nブチル基、イソブチル基、tertブチ
ル基、ペンチル基、nヘキシル基、シクロヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基またはデシル基等を
表し、フェニル基で置換された炭素数1〜4の低級アル
キル基とは、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニル
プロピル基、フェニルブチル基またはαメチルベンジル
基等を表し、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素ま
たはヨウ素等を表し、炭素数1〜4の低級アルコキシカ
ルボニル基とは、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、イソプロポキシカルボニル基またはtertブト
キシカルボニル基等を表す。さらに薬理学的に許容され
る塩とは、本発明化合物と無毒性の塩を形成するもので
あれば、特に限定されないが、酸性官能基に対しては、
ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウ
ム塩等の無機塩基塩、さらにはアンモニウム塩、トリメ
チルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキ
シルアミン塩、リジン塩、アルギニン塩等の有機塩基塩
を挙げることが出来る。また、塩基性官能基に対して
は、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩、さらには酢
酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸
塩、マレイン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
【0028】また、本発明化合物の中には、不斉炭素を
有し、光学異性体が存在する化合物も含まれるが、当然
これらすべての化合物は本発明に含有される。
【0029】以下に本発明化合物の合成法について説明
する。[合成法1] 本発明化合物または該化合物合成の
重要中間体となる一般式(5a)または(5b)で示さ
れる飽和型カテコールプロピオン酸誘導体の合成法とし
ては、[1]一般式(3a)で示されるカルボン酸誘導体
と一般式(4)で示される2−ハロメチルカテコール誘
導体を塩基性条件下で反応させ目的とする一般式(5
a)で示される飽和型カテコールプロピオン酸誘導体を
得る方法、[2]または一般式(3a)で示されるカルボ
ン酸誘導体と一般式(6)で示されるカテコール誘導体
のアルデヒド体を塩基性条件下で反応させ、一般式(7
a)で示されるアルコール誘導体に導いた後に、脱水酸
基反応をほどこし一般式(5a)で示される飽和型カテ
コールプロピオン酸誘導体を得る方法、[2]または、一
般式(3b)で示されるカルボン酸誘導体と一般式
(6)で示されるカテコール誘導体のアルデヒド体を塩
基性または酸性条件下で脱水縮合反応させ、一般式
(8)で示される不飽和型カテコールプロピオン酸誘導
体に導いた後に、水素添加反応等の還元反応をほどこし
一般式(5b)で示される飽和型カテコールプロピオン
酸誘導体を得る方法等により合成できる。例えば、一例
を反応式(1)〜(3)[化19]に示す。
【0030】
【化19】
【0031】(式中R1、R2、R3およびR4は前記
と同義。Yはハロゲン原子を示す。) [1]反応式(1)を説明する。出発物質である一般式
(3a)、(3b)、(4)および(6)で示される化
合物は、公知の方法またはそれに準じた方法によって合
成可能である(一般式(3a),(3b)の化合物合成
法に関しては、J.Med.Chem,Vol.39,
P4783,1996等に準拠した方法によって合成可
能である)。一般式(5a)を合成するために使用でき
る塩基に特に制限はなく、例えば金属ナトリウムまたは
金属カリウム等のアルカリまたはアルカリ土類金属、水
素化ナトリウムまたは水素化カリウム等の水素化アルカ
リまたはアルカリ土類金属、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシドまたはカリウムtertブトキシド
等の金属アルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸セシウム等の無機塩
基、ピリジン、トリエチルアミン1,8−ジアザビジク
ロ−7−ウンデセン(以下DBUと称す)等の有機塩
基、リチウムジイソプロピルアミド(以下LDAと称
す)、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド(以
下LICAと称す)またはリチウムヘキサメチルジシラ
ジド(以下LiHMDSと称す)等のアルカリ金属アミ
ド化合物等が使用可能である。使用可能な溶媒には特に
制限はないが水、メタノールまたはエタノール等のプロ
トン性溶媒、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒド
ロフラン(以下THFと称す)、ジメチルホルムアミド
(以下DMFと称す)、ジエチルエーテル、ジメチルス
ルホキシド(以下DMSOと称す)、ジクロロメタン、
クロロホルムおよびトルエン等の非プロトン性溶媒が例
示できる。反応は、−100℃〜溶媒の沸点の範囲で可
能であるが、好ましくは−100℃〜室温の範囲であ
る。
【0032】[2]反応式(2)を説明する。一般式(7
a)を合成するために使用可能な塩基および溶媒には特
に制限はないが、先に示した一般式(5a)の化合物の
合成と同様な塩基および溶媒が例示される。また、反応
は、−100℃〜溶媒の沸点の範囲で可能であるが、好
ましくは−100℃〜室温の範囲である。
【0033】一般式(7a)の化合物の水酸基の還元方
法は、直接還元する方法と一旦脱離基に導びいた後に還
元する方法のいずれかを選択することによって実施可能
である。直接還元する方法としては、トリエチルシラン
等のアルキルシランを酸触媒存在下作用させる方法また
は水素雰囲気下各種水素添加金属触媒を用いる方法が実
施できる。酸触媒としては、塩酸、硫酸および硝酸等の
無機プロトン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸等の有機プ
ロトン酸、3フッ化ホウ素等のルイス酸等が使用可能で
ある。この反応に使用できる溶媒としては、特に制限は
ないがトリフルオロ酢酸および酢酸等のプロトン性溶
媒、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジエチルエーテル等の非プロトン性溶媒が例示でき
る。反応温度は、−20℃〜溶媒の沸点の範囲で実施可
能である。一方、水素雰囲気下各種水素添加金属触媒、
たとえばパラジウム炭素、酸化白金およびラネーニッケ
ル等を用いる方法が実施可能である。この時使用可能な
溶媒として特に制限はないが水、メタノールおよびエタ
ノール等のプロトン性溶媒、酢酸エチル、THF、DM
F等の非プロトン性溶媒等が例示される。
【0034】一旦脱離基に導びいた後に還元する方法と
しては、一般に用いられる水酸基のハロゲン化試薬を用
いてハロゲン化物とするか、または一般に用いられる水
酸基のスルホン酸エステル化試薬を用いてスルホン酸エ
ステルへと導いた後に、先に例示したような水素雰囲気
下各種水素添加金属触媒、たとえばパラジウム炭素、酸
化白金およびラネーニッケル等を用いる方法で実施可能
である。また、還元の方法としては水素化リチウムアル
ミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等のハイドライドに
よる還元反応も利用できる。
【0035】[3]反応式(3)を説明する。一般式
(8)の合成に使用可能な塩基および酸に特に制限はな
いが、塩基としては金属ナトリウムまたは金属カリウム
等のアルカリまたはアルカリ土類金属、水素化ナトリウ
ムまたは水素化カリウム等の水素化アルカリまたはアル
カリ土類金属、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシドまたはカリウムtertブトキシド等の金属アル
コキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウムまたは炭酸セシウム等の無機塩基、ピリジン、
DBU等の有機塩基、LDA、LICAまたはLiHM
DS等のアルカリ金属アミド化合物等が使用可能であ
り、酸としては塩酸、硫酸および硝酸等の無機プロトン
酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸およびトリフルオロメタンスルホ
ン酸等の有機プロトン酸、3フッ化ホウ素等のルイス酸
等が使用可能である。使用可能な溶媒には特に制限はな
いが水、メタノールまたはエタノール等のプロトン性溶
媒、ピリジン、トリエチルアミン、THF、DMF、ジ
エチルエーテル、DMSO、ジクロロメタン、クロロホ
ルムおよびトルエン等の非プロトン性溶媒が例示でき
る。反応は、−20℃〜溶媒の沸点の範囲で可能であ
る。
【0036】一般式(8)の不飽和結合を飽和する方法
としては、先に例示した水素雰囲気下各種水素添加金属
触媒、たとえばパラジウム炭素、酸化白金およびラネー
ニッケル等を用いる方法で実施可能である。また、アル
コール、例えばメタノールまたはエタノール等のプロト
ン性溶媒中でマグネシウムを用いることでも実施可能で
あり、効率よく一般式(5b)を得ることができる。こ
の場合の反応温度は、−20℃〜溶媒の沸点において実
施可能である。[合成法2]重要中間体化合物(5a)ま
たは(5b)から請求項1または請求項2記載の化合物
への合成は、[1]ベンジル基を脱保護化することによっ
て対応する遊離のフェノールを得、[2]つづいて、対応
するアルコール、ハライドまたはスルホン酸エステル等
と反応させエーテル結合を形成することによって合成可
能である。例えば、一例を反応式(4)および(4‘)
[化20]に示す。
【0037】
【化20】
【0038】(式中R1R2R3R4およびXは前記と
同義。Zは、ハロゲン原子またはスルホン酸エステル等
を示す。) [1] 反応式(4)を説明する。重要中間体である化合
物(5a)または(5b)で表されるベンジル基を接触水
素添加等によって脱保護し、フェノール誘導体(9)を
得る。使用可能な触媒に特に制限は無いが、パラジウ
ム、パラジウム-炭素、酸化白金等が例示される。反応
温度に特に制限は無いが、−20℃〜溶媒の沸点で実施
可能である。また、反応圧力にも特に制限は無いが、常
圧〜100気圧の範囲で実施可能である。使用可能な溶
媒には特に制限はないが水、メタノールまたはエタノー
ル等のプロトン性溶媒、ピリジン、トリエチルアミン、
THF、DMF、ジエチルエーテル、DMSO、ジクロ
ロメタン、クロロホルムおよびトルエン等の非プロトン
性溶媒が例示できる。また、複数種以上の溶媒の任意の
混合比において、実施可能である。得られたフェノール
(9)とアルコール(10)との光延反応によって、エ
ーテル結合を形成させ目的とする一般式(1)で表され
る化合物を得ることができる。使用可能なホスフィン化
合物に特に制限はないが、トリフェニルホスフィン、ト
リブチルホスフィン等が例示される。また、使用可能な
アゾジカルボン酸エステルとしては特に制限は無いが、
アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプ
ロピル等が例示される。反応温度は、−78℃〜溶媒の
沸点で実施可能である。使用可能な溶媒には特に制限は
無いが、THF、DMF、ジエチルエーテル、DMS
O、ジクロロメタン、クロロホルムおよびトルエン等の
非プロトン性溶媒が例示できる。 [2]反応式(4‘)を説明する。フェノール誘導体
(9)とハライドまたはスルホン酸エステル誘導体(1
1)とを、塩基存在下反応させることによってもまた、
目的とする一般式(1)で表される化合物を得ることが
できる。使用可能な塩基に特に制限は無いが、金属ナト
リウムまたは金属カリウム等のアルカリまたはアルカリ
土類金属、水素化ナトリウムまたは水素化カリウム等の
水素化アルカリまたはアルカリ土類金属、ナトリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシドまたはカリウムter
tブトキシド等の金属アルコキシド、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸セシウ
ム等の無機塩基、ピリジン、DBU等の有機塩基、LD
A、LICAまたはLiHMDS等のアルカリ金属アミ
ド化合物等が使用可能である。反応温度は、−20℃〜
溶媒の沸点で実施可能である。使用可能な溶媒には特に
制限はないが水、メタノールまたはエタノール等のプロ
トン性溶媒、ピリジン、トリエチルアミン、THF、D
MF、ジエチルエーテル、DMSO、ジクロロメタン、
クロロホルムおよびトルエン等の非プロトン性溶媒が例
示できる。
【0039】本発明の一般式(1)または(2)に含ま
れる化合物を以下に例示する。ただし、本発明の化合物
はこれらに限定されるものではない。 (1) 3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェ
ニル)−2−(4−シアノフェノキシ)−2−メチルプ
ロパン酸 (2) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−(4
−トリフルオロメチルフェニル)メチルオキシフェニ
ル]プロパン酸 (3) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−(4
−トリフルオロメチルフェニル)メチルオキシフェニ
ル]プロパン酸 エチルエステル (4) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−(4
−トリフルオロメチルフェニル)メチルオキシフェニ
ル]−2−エチルプロパン酸 (5) 2−ヘキシルオキシ−3−[4−メトキシ−3
−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチルオキシフ
ェニル]プロパン酸 (6) 2−(4−シアノフェノキシ)−3−[4−メ
トキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチ
ルオキシフェニル]プロパン酸 (7) 2−(4−イソプロピルフェノキシ)−3−
[4−メトキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)メチルオキシフェニル]プロパン酸 (8) 2−(4−シアノフェノキシ)−3−[4−メ
トキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチ
ルオキシフェニル]−2−メチルプロパン酸 (9) 3−[3−(3−クロロフェニル)メチルオキ
シ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン酸 (10) 3−[3−(3−ヒドロキシフェニル)メチ
ルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロ
パン酸 (11) 3−[3−(3−エチルフェニル)メチルオ
キシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン
酸 (12) 3−[3−(3−エトキシフェニル)メチル
オキシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパ
ン酸 (13) 3−[3−(2−カルボキシフェニル)メチ
ルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロ
パン酸 (14) 3−[3−(2−ブトキシカルボニルフェニ
ル)メチルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−エト
キシプロパン酸 (15) 3−[3−(2−N−エチルカルバモイルフ
ェニル)メチルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−
エトキシプロパン酸 (16) 3−[3−(4−(4−ブルモフェニル)フ
ェニル)メチルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−
エトキシプロパン酸 (17) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(4−トリクロロメチルフェニル)メチルオキシフェニ
ル]プロパン酸 (18) 3−[3−(4−アミジノフェニル)メチル
オキシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパ
ン酸 (19) 3−[3−(4−ジメチルアミノフェニル)
メチルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−エトキシ
プロパン酸 (20) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(4−フェノキシフェニル)メチルオキシフェニル]プ
ロパン酸 (21) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(4−フェノキシフェニル)メチルオキシフェニル]プ
ロパン酸 フェニルエステル (22) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(4−フェノキシフェニル)メチルオキシフェニル]プ
ロパン酸 ベンジルエステル (23) 2−エトキシ−3−[4−イソプロポキシ−
3−(4−フェノキシフェニル)メチルオキシフェニ
ル]プロパン酸 (24) 3−[4−ブトキシ−3−(4−トリクロロ
メチルフェニル)メチルオキシフェニル]−2−エトキ
シプロパン酸 (25) 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾール
−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)−
4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン酸 (26) 3−[3−(2−N−(4−ブロモベンゾオ
キサゾール−2−イル)−2−N−メチルアミノエチル
オキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロ
パン酸 (27) 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾール
−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)−
4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプロピルフェ
ノキシ)−2−メチルプロパン酸 (28) 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾール
−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)−
4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプロピルフェ
ノキシ)−2−ブチルプロパン酸 (29) 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾール
−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)−
4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプロピルフェ
ノキシ)−2−メチルプロパン酸 (30) 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾール
−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)−
4−メトキシフェニル]−2−(4−シアノフェノキ
シ)−2−メチルプロパン酸 (31) 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4−
メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン酸 (32) 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4−
メトキシフェニル]−2−ブトキシプロパン酸 (33) 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4−
メトキシフェニル]−2−フェノキシプロパン酸 (34) 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4−
メトキシフェニル]−2−(4−シアノフェノキシ)プ
ロパン酸 (35) 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4−
メトキシフェニル]−2−(4−シアノフェノキシ)−
2−メチルプロパン酸 (36) 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−
イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸 (37) 2−エトキシ−2−エチル−3−[4−メト
キシ−3−(2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾ
ール−4−イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸 (38) 2−エトキシ−3−[4−イソプロポキシ−
3−(2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−
4−イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸 (39) 3−[4−メトキシ−3−(2−(5−メチ
ル−2−フェニルオキサゾール−4−イル)エトキシ)
フェニル]−2−メチル−2−フェノキシプロパン酸 (40) 2−(4−シアノフェノキシ)−3−[4−
メトキシ−3−(2−(5−メチル−2−フェニルオキ
サゾール−4−イル)エトキシ)フェニル]−2−メチ
ルプロパン酸 (41) 2−(4−イソプロピルフェノキシ)−3−
[4−メトキシ−3−(2−(5−メチル−2−フェニ
ルオキサゾール−4−イル)エトキシ)フェニル]−2
−メチルプロパン酸 (42) 3−[3−(2−N−ベンゾイルアミノエチ
ルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプ
ロパン酸 (43) 3−[3−(2−N−(4−ブロモベンゾイ
ル)アミノエチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−
2−エトキシプロパン酸 (44) 2−エトキシ−3−[3−(2−N−(4−
トリフルオロメチルベンゾイル)アミノエチルオキシ)
−4−メトキシフェニル]プロパン酸 (45) 2−エトキシ−3−[3−(2−N−(3−
メチルベンゾイル)アミノエチルオキシ)−4−メトキ
シフェニル]プロパン酸 (46) 2−エトキシ−3−[3−(2−N−(2−
イソポロポキシベンゾイル)アミノエチルオキシ)−4
−メトキシフェニル]プロパン酸 (46) 2−エトキシ−3−[3−(2−N−(5,
6−ジメトキシベンゾチオフェン−2−ノイル)アミノ
エチルオキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸 (47) 2−エトキシ−3−[3−(N−(4−トリ
フルオロベンジル)カルバモイルメトキシ)−4−メト
キシフェニル]プロパン酸 (48) 2−エトキシ−3−[3−(N−(4−トリ
フルオロベンジル)カルバモイルメトキシ)−4−メト
キシフェニル]−2−メチルプロパン酸 (49) 3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メト
キシフェニル]−2−(4−イソプロピルフェノキシ)
−2−メチルプロパン酸 (50) 3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メト
キシフェニル]−2−エトキシ−2−メチルプロパン酸 次に、本発明化合物を医薬品として使用する場合、その
投与方法は、経口的または非経口的に投与することが出
来る。投与量は、投与対象患者の症状、年齢、性別等に
より異なるが、成人1人あたり1〜1000mgを1回
または数回に分けて投与される。具体的投与形態として
は、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、液
剤、乳剤等の経口剤として、さらには、注射剤、座剤、
経皮剤等の非経口剤として使用される。その際、吸着剤
として結晶性セルロース、軽質無水ケイ酸等を、賦形剤
としてはトウモロコシデンプン、乳糖、リン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等を、また、必要に応じ
て結合剤、保湿剤、潤沢剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、
溶解補助剤等を用いることが出来る。
【0040】注射剤としては、等張化・無菌化した水溶
液、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油等を用いた懸
濁性水溶液、あるいはHCO−60等の界面活性化剤を
用いた乳化剤としても使用できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例および試験例によって
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定さ
れるものではない。 [実施例1] 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3
−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチルオキシフ
ェニル]プロパン酸の合成:例示化合物2[化23] [反応1] 2−エトキシ−3−ヒドロキシ−3−[4
−メトキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)
メチルオキシフェニル]プロパン酸エチルエステルの合
成[化21]
【0042】
【化21】
【0043】イソプロピルシクロヘキシルアミン(63
0mg,6.2mol)をTHF(20ml)に溶解
し、−70℃にて1.52M−nブチルリチウム ヘキ
サン溶液(4.0ml,6.1mmol)を加えた後
に、反応液を0℃まで昇温し、20分間撹拌した。再び
反応液を−70℃まで冷却し、THF(10ml)に溶
解したエトキシ酢酸 エチルエステル(0.69g,
5.2mmol)をゆくりと滴下した。反応液を−70
℃のままで、2時間撹拌した後に、THF(10ml)
に溶解した4−メトキシ−3−(4−トリフルオロメチ
ルフェニル)メチルオキシベンズアルデヒド(1.61
g,5.2mmol)をゆっくりと滴下した。反応液を
そのままの温度で2.5時間撹拌した後に、0℃まで昇
温し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加
えた。酢酸エチル(100ml)で目的化合物を抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾
燥を行った。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(YMC社製C−200相当品,100g,酢酸エ
チル:ヘキサン=1:4→1:1)で精製し、表題の目
的化合物(1.30g,56%)を無色透明シロップと
して得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,90MHz) δ=7.72-7.46(m, 4H), 7.07-
6.79(m, 3H), 5.19(bs, 2H), 4.98-4.67(m, 1H), 4.22-
3.75(m, 4H), 4.22-3.18(m, 1H), 3.88(s, 3H), 2.96an
d2.87(2d, 1H, J=4.2and4.9Hz), 1.18and1.15(2t, 3H,
each J=7.0Hz), 1.00(t, 3H, J=7.3Hz)
【0044】[反応2] 2−エトキシ−3−[4−メ
トキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチ
ルオキシフェニル]プロパン酸エチルエステルの合成
[化22]
【0045】
【化22】
【0046】反応1で得られたアルコール体(1.28
g,2.9mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶
解し、トリフルオロ酢酸(7ml)およびトリエチルシ
ラン(2.7ml,17mmol)を加え、室温にて2
時間撹拌した。反応液を飽和重曹水(100ml)に注
加し、クロロホルム(100ml)で抽出した。有機層
を無水硫酸マグネシウムにて乾燥を行った後、生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC社製C−
200相当品,30g,酢酸エチル:ヘキサン=1:8
→1:4)で精製し、表題の目的化合物(1.08g,
86%)を無色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.63(d, 2H, J=8.2Hz),
7.56(d, 2H, J=8.2Hz), 6.86-6.80(m, 3H), 5.19(s, 2
H), 4.14(q, 2H, J=7.3Hz), 3.93-3.85(m, 1H), 3.87
(s, 3H), 3.56(dq, 1H, J=14.0, 6.9Hz), 3.28(dq, 1H,
J=14.0, 6.9Hz), 2.91-2.88(m, 2H), 1.22(t, 3H, J=
7.3Hz), 1.11(t, 3H, J=6.9Hz)
【0047】[反応3] 2−エトキシ−3−[4−メ
トキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチ
ルオキシフェニル]プロパン酸の合成[化23]
【0048】
【化23】
【0049】反応2で得られたエステル体(534m
g,1.3mmol)をエタノール(10ml)に溶解
した。室温にて2N−水酸化ナトリウム水溶液(1.3
ml)を加え、12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残査に水(50ml)を加えた後に、1N−塩酸に
て酸性化した。目的物を酢酸エチル(50ml)で抽出
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥を行った。有機層を
減圧濃縮し、表題の目的化合物(462mg,92%)
を白色結晶として得た。 融点=107〜109℃1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.62(d, 2H, J=8.2Hz),
7.56(d, 2H, J=8.2Hz), 6.86-6.78(m, 3H), 5.19(s, 2
H), 3.99(dd, 1H, J=4.0, 7.6Hz), 3.88(s, 3H), 3.54
(dq, 1H, J=6.9, 14Hz), 3.35(dq, 1H, J=6.9, 14.0H
z), 3.02(dd, 1H, J=4.0, 14.0Hz), 2.89(dd, 1H, J=7.
6, 14.0Hz), 1.10(t, 3H, J=6.9Hz)
【0050】[実施例2] 3−[3−(2−N−(ベ
ンゾオキサゾール−2−イル)−2−N−メチルアミノ
エチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキ
シプロパン酸の合成:例示化合物25[化25] [反応1] 3−[3−(2−N−(ベンゾオキサゾー
ル−2−イル)−2−N−メチルアミノエチルオキシ)
−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン酸
エチルエステルの合成[化24]
【0051】
【化24】
【0052】2−エトキシ−3−(3−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)プロパン酸エチルエステル(1.
02g,3.80mmol)、2−N−(ベンゾオキサ
ゾール−2−イル)−2−N−メチルアミノエタノール
(730mg,3.80mmol)、トリフェニルホス
フィン(1.99g,7.60mmol)およびアゾシ
カルボン酸 ジエチルエステル(1.32g,7.60
mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶解し、室温
にて2時間撹拌した。反応液をクロロホルム(70m
l)で希釈し、水洗後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
を行った。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(Merck社製C−300相当品,60g,酢酸エ
チル:ヘキサン=2:3)で精製し、表題の目的化合物
(850mg,50%)を無色透明シロップとして得
た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.35(d, 1H, J=7.9Hz),
7.25(d, 1H, J=7.9Hz), 7.15(t, 1H, J=7.9Hz), 7.00
(t, 1H, J=7.9Hz), 6.82-6.74(m, 3H), 4.29(t, 2H,J=
7.9Hz), 4.15(q, 2H, J=7.3Hz), 4.01-3.92(m, 3H), 3.
75and3.36(2s, each3H), 3.61-3.55(m, 1H), 3.36-3.28
(m, 1H), 2.91(d, 2H, J=7.3Hz), 1.21and1.13(2t, eac
h 3H, J=7.3Hz)
【0053】[反応2] 3−[3−(2−N−(ベン
ゾオキサゾール−2−イル)−2−N−メチルアミノエ
チルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシ
プロパン酸の合成[化25]
【0054】
【化25】
【0055】反応1で得られたエステル体(750m
g,1.69mmol)をエタノール(15ml)に溶
解し、実施例1の反応3と同様に処理し、表題の目的化
合物(580mg,83%)を白色結晶として得た。 融点=152〜154℃1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.36(d,1H, J=7.9Hz), 7.
25(d, 1H, J=7.9Hz), 7.16(t, 1H, J=7.9Hz), 7.02(t,
1H, J=7.9Hz), 6.91(d, 1H, J=1.6Hz), 6.85-6.77(m, 2
H), 4.38-4.33(m, 2H), 4.08(t, 1H, J=5.6Hz), 4.10-
3.95(m, 1H), 3.83-3.75(m, 1H), 3.79and3.30(2s, eac
h 3H), 3.69-3.63(m, 1H), 3.52-3.47(m, 1H), 3.04(d,
2H, J=5.6Hz), 1.22(t, 3H, J=7.3Hz)
【0056】[実施例3] 3−[3−(3−(4−ア
セチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)プ
ロポキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプ
ロパン酸の合成:例示化合物31[化27] [反応1] 3−[3−(3−(4−アセチル−3−ヒ
ドロキシ−2−プロピルフェノキシ)プロポキシ)−4
−メトキシフェニル]−2−エトキシプロパン酸エチル
エステルの合成[化26]
【0057】
【化26】
【0058】2−エトキシ−3−(3−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)プロパン酸エチルエステル(30
0mg,1.11mmol)をDMF(10ml)に溶
解し、3−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロ
ピルフェノキシ)プロピルブロマイド(270mg,
0.857mmol)および炭酸カリウム(138m
g,1mmol)を加え、90℃にて3時間撹拌を行っ
た。反応液を水(50ml)に注加し、酢酸エチル(1
00ml)で抽出した。有機層を水(50ml)にて3
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥を行った。生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k社製C−300相当品,60g,酢酸エチル:ヘキサ
ン=2:3)で精製し、表題の目的化合物(260m
g,60%)を無色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.59(d, 1H, J=8.9Hz),
6.84-6.72(m, 3H), 6.48(d, 1H, J=8.9Hz), 4.28-4.13
(m, 6H), 3.95(t, 1H, J=6.0Hz), 3.82(s, 3H), 3.70-
3.50(m, 1H), 3.40-3.30(m, 1H), 2.92(d, 2H, J=6.0H
z), 2.62(t, 2H, J=7.0Hz), 2.56(s, 3H), 2.34(t, 2H,
J=7.0Hz), 1.60-1.45(m, 2H), 1.25-1.10(m,6H), 0.92
(t, 3H, J=7.0Hz)
【0059】[反応2] 3−[3−(3−(4−ア
セチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)プ
ロポキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプ
ロパン酸の合成[化27]
【0060】
【化27】
【0061】反応1で得られたエステル体(250m
g,0.50mmol)をTHF(6ml)、メタノー
ル(2ml)および水(3ml)に溶解し、水酸化リチ
ウム・1水和物(105mg,2.5mmol)を加え
た。反応液を室温にて3時間撹拌し、有機溶媒を減圧留
去した後に、水(50ml)を加え、1N−塩酸にて酸
性化した後に、酢酸エチル(100ml)で目的物を抽
出した。有機層を減圧濃縮し、表題の目的化合物(25
0mg,100%)を白色結晶として得た。 融点=111〜113℃1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.58(d, 1H, J=8.9Hz),
6.84-6.72(m, 3H), 6.48(d, 1H, J=8.9Hz), 4.28-4.13
(m, 6H), 3.95(t, 1H, J=6.0Hz), 3.82(s, 3H), 3.70-
3.50(m, 1H), 3.40-3.30(m, 1H), 2.92(d, 2H, J=6.0H
z), 2.62(t, 2H, J=7.0Hz), 2.56(s, 3H), 2.34(t, 2H,
J=7.0Hz), 1.60-1.45(m, 2H), 1.25-1.10(m,6H), 0.92
(t, 3H, J=7.0Hz)
【0062】[実施例4] 2−エトキシ−3−[4−
メトキシ−3−(2−(5−メチル−2−フェニルオキ
サゾール−4−イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸
の合成:例示化合物36[化29] [反応1] 2−エトキシ−3−[4−メトキシ−3−
(2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−
イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸エチルエステル
の合成[化28]
【0063】
【化28】
【0064】2−エトキシ−3−(3−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)プロパン酸エチルエステル(1.
12g,4.17mmol)をDMF(20ml)に溶
解し、2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−
4−イル)エタノールメタンスルホン酸エステル(1.
41g,5mmol)を加え、140℃にて12時間撹
拌を行った。反応液を水(100ml)に注加し、酢酸
エチル(100ml)で抽出した。有機層を水(100
ml)にて3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
を行った。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(Merck社製C−300相当品,100g,酢酸
エチル:ヘキサン=1:3→1:2)で精製し、表題の
目的化合物(820mg,43%)を無色透明シロップ
として得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.99(d, 2H, J=7.9Hz),
7.47-7.39(m, 3H), 6.84-6.72(m, 3H9, 4.28(t, 2H, J=
6.9Hz), 4.16(q, 2H, J=6.9Hz), 3.95(t, 1H, J=7.3H
z), 3.83(s, 3H), 3.64-3.53(m, 1H), 3.39-3.27(m, 1
H), 3.04(t, 2H, J=6.9Hz), 2.91(d, 2H, J=7.3Hz), 2.
37(s, 3H), 1.22(t, 3H, J=6.9Hz), 1.15(t, 3H, J=6.9
Hz)
【0065】[反応2] 2−エトキシ−3−[4−メ
トキシ−3−(2−(5−メチル−2−フェニルオキサ
ゾール−4−イル)エトキシ)フェニル]プロパン酸
の合成[化29]
【0066】
【化29】
【0067】反応1で得られたエステル体(820m
g,1.81mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理し、表題の目的化合物(410mg,53%)を白色
結晶として得た。 融点=90〜93℃1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=8.00-7.96(m, 2H), 7.48-
7.44(m, 3H), 7.04(s, 1H), 6.83-6.80(m, 2H), 4.33
(t, 2H, J=8.5Hz), 4.14(t, 1H, J-5.9Hz), 3.86(s, 3
H), 3.71-3.62(m, 1H), 3.57(m, 1H), 3.13-2.87(m, 4
H), 2.36(s, 3H), 1.24(t, 3H, J=6.9Hz)
【0068】[実施例5] 2−エトキシ−3−[3−
(2−N−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)アミ
ノエチルオキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸
の合成[化33] [反応1] 3−[3−(2−N−tert−ブトキシ
カルボニルアミノエチルオキシ)−4−メトキシフェニ
ル]2−エトキシプロパン酸エチルエステルの合成[化
30]
【0069】
【化30】
【0070】2−エトキシ−3−(3−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)プロパン酸エチルエステル(1.
12g,4.17mmol)とN−tertブトキシカ
ルボニル−2−アミノエタノール(1.23g,7.6
0mmol)を用いて実施例2の反応1と同様に処理し
て、表題の目的化合物(1.3g,83%)を無色透明
シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=6.84-6.78(m, 3H), 5.22
(bs, 1H), 4.18(q, 2H, J=7.3Hz), 4.05(bt, 2H, J=6.0
Hz), 3.96(t, 1H, J=7.3Hz), 3.85(s, 3H), 3.64-3.50
(m, 3H), 3.40-3.32(m, 1H9, 2.93(d, 2H, J=7.3Hz),
1.45(s, 9H), 1.24(t, 3H, J-7.3Hz), 1.17(t, 3H, J=
7.3Hz)
【0071】[反応2] 3−[3−(2−アミノエチ
ルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプ
ロパン酸エチルエステルの合成[化31]
【0072】
【化31】
【0073】反応1で得られたカーバメイト体(1.0
g,2.43mmol)をジオキサン(12ml)に溶
解し、4N−塩酸ジオキサン(4ml)を加え、室温に
て3時間撹拌した。反応液を水(100ml)に注加
し、重曹を加えて塩基性とした後に、クロロホルム(1
00ml)にて抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム
にて乾燥し、ろ液を減圧濃縮して表題の目的化合物(7
50mg,99%)を無色透明シロップとして得た。
【0074】[反応3] 2−エトキシ−3−[3−
(2−N−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)アミ
ノエチルオキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸
エチルエステルの合成[化32]
【0075】
【化32】
【0076】4−トリフルオロメチル安息香酸(330
mg,1.73mmol)をTHF(5ml)に溶解
し、1,1−カルボニルビスイミダゾール(281m
g,1.73mmol)を加え、60℃にて20分間撹
拌を行った。室温に放冷し、反応2で合成したアミン体
(365mg,1.17mmol)およびピリジン(1
0ml)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、得られた残査に水(50ml)を加え、酢
酸エチル(100ml)にて抽出を行った。有機層を無
水硫酸マグネシウムにて乾燥を行い、生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(Merck社製C−30
0相当品,100g,酢酸エチル:ヘキサン=1:3→
1:2)で精製し、表題の目的化合物(530mg,9
4%)を無色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.92(d, 2H, J=8.6Hz),
7.70(d, 2H, J=8.6Hz), 7.13(bs, 1H), 6.90-6.80(m, 3
H), 4.22-4.14(m, 4H), 3.96(t, 1H, J=7.3Hz), 3.90-
3.80(m, 2H), 3.82(s, 3H), 3.66-3.55(m, 1H), 3.39-
3.29(m, 1H), 2.93(d, 2H, J=7.3Hz), 1.24(t, 3H, J=
7.0Hz), 1.16(t, 3H, J=7.0Hz)
【0077】[反応4] 2−エトキシ−3−[3−
(2−N−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)アミ
ノエチルオキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸
の合成[化33]
【0078】
【化33】
【0079】反応3で得られたエステル体(520m
g)を実施例1の反応3と同様に処理し、表題の目的化
合物(492mg,100%)を無色透明シロップとし
て得た。1H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.92(d, 2H, J=
7.9Hz), 7.70(d, 2H, J-7.9Hz), 7.12(bt, 1H, J=5.3H
z), 6.88-6.80(m, 3H), 4.21(t, 2H, J=5.3Hz), 4.06(d
d, 1H, J=4.7, 6.9Hz), 3.81(s, 3H), 3.84-3.80(m, 2
H), 3.74-3.42(m, 2H), 3.06(dd, 1H, J=4.7, 14.2Hz),
2.96(dd, 1H, J=6.9, 14.2Hz), 1.19(t, 3H, J=6.9Hz)
【0080】[実施例6] 2−エトキシ−3−[3−
(2−N−(5,6−ジメトキシベンゾチオフェン−2
−ノイル)アミノエチルオキシ)−4−メトキシフェニ
ル]プロパン酸の合成:例示化合物46[化35] [反応1] 2−エトキシ−3−[3−(2−N−
(5,6−ジメトキシベンゾチオフェン−2−ノイル)
アミノエチルオキシ)−4−メトキシフェニル]プロパ
ン酸 エチルエステルの合成[化34]
【0081】
【化34】
【0082】5,6−ジメトキシベンゾチオフェン−2
−カルボン酸(417mg,1.75mmol)と実施
例5の反応2で得られたアミン体(365mg,1.1
7mmol)を用いて、実施例5の反応3と同様に処理
して、表題の目的化合物(540mg,87%)を無色
透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.67(s, 1H), 7.25(s, 1
H), 7.20(s, 1H), 6.92-6.84(m, 3H), 4.22-4.14(m, 3
H), 3.99-3.90(m, 2H), 3.97,3.98and3.87(3s, each 3
H), 3.87-3.81(m, 2H), 3.66-3.55(m, 1H), 3.40-3.29
(m, 1H), 2.93(d, 2H,J=7.3Hz), 1.24(t, 3H, J=6.9H
z), 1.16(t, 3H, J=6.9Hz)
【0083】[反応2] 2−エトキシ−3−[3−
(2−N−(5,6−ジメトキシベンゾチオフェン−2
−ノイル)アミノエチルオキシ)−4−メトキシフェニ
ル]プロパン酸の合成[化35]
【0084】
【化35】
【0085】反応1で得られたエステル体(520m
g,0.98mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理し、表題の目的化合物(480mg,97%)を白色
アモルファス固体として得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.69(s, 1H), 7.23(s, 1
H), 7.18(s, 1H), 7.03(bt, 1H, J=5.3Hz), 6.88-6.79
(m, 3H), 5.70(bs, 1H), 4.20(t, 2H, J=5.3Hz), 4.06
(dd, 1H, J=4.9, 6.9Hz), 3.96,3.93and3.84(3s, each
3H), 3.85-3.80(m, 2h), 3.68-3.57(m, 1H), 3.51-3.40
(m, 1H), 3.05(dd, 1H, J=4.9, 14.1Hz), 2.97(dd, 1H,
J=6.9, 14.1Hz), 1.19(t, 3H, J=6.9Hz)
【0086】[実施例7] 2−エトキシ−3−[3−
(N−(4−トリフルオロメチルベンジル)カルバモイ
ルメトキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸の合
成:例示化合物47[化39] [反応1] 3−[3−(tert−ブトキシカルボニ
ルメチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エト
キシプロパン酸エチルエステルの合成[化36]
【0087】
【化36】
【0088】2−エトキシ−3−(3−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)プロパン酸エチルエステル(1.
0g,3.73mmol)とブロモ酢酸tertブチル
エステル(1.46g,7.46mmol)から実施例
3の反応1と同様に処理し、表題の目的化合物(1.3
4g,94%)を得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=6.82-6.80(m, 2H), 6.72
(d, 1H, J=1.3Hz), 4.56(s, 2H), 4.17(q, 2H, J=7.2H
z), 3.94(t, 1H, J=5.7Hz), 3.86(s, 3H), 3.62-3.56
(m, 1H), 3.36-3.30(m, 1H), 2.91(d, 2H, J=5.7Hz),
1.48(s, 9H), 1.23(t,3H, J=7.2Hz), 1.16(t, 3H, J=7.
2Hz)
【0089】[反応2] 3−[3−(カルボキシメチ
ルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−エトキシプ
ロパン酸 エチルエステルの合成[化37]
【0090】
【化37】
【0091】反応1で得られたジエステル体(1.34
g,3.52mmol)を実施例5の反応2と同様に処
理し、表題の目的化合物(1.15g,100%)を無
色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=6.94-6.83(m, 3H), 4.67
(s, 2H), 4.18(q, 2H, J=7.3Hz), 3.96(t, 1H, J=5.9H
z), 3.88(s, 3H), 3.66-3.55(m, 1H), 3.40-3.29(m, 1
H), 2.93(d, 2H, J=5.9Hz), 1.24(t, 3H, J=7.3Hz), 1.
16(t, 3H, J=7.3Hz) [反応3] 2−エトキシ−3−[3−(N−(4−ト
リフルオロメチルベンジル)カルバモイルメトキシ)−
4−メトキシフェニル]プロパン酸 エチルエステルの
合成[化38]
【0092】
【化38】
【0093】反応2で得られたカルボン酸体(600m
g,1.83mmol)と4−トリフルオロメチルベン
ジルアミン(644mg,3.68mmol)を実施例
5の反応3と同様に処理し、表題の目的化合物(720
mg,81%)を無色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.58(d, 2H, J=8.3Hz),
7.52(bs, 1H), 7.38(d, 2H, J=8.3Hz), 6.92-6.86(m, 2
H), 6.78(d, 1H, J=8.2Hz), 4.60(s, 2H), 4.59(d, 2H,
J=7.9Hz), 4.18(q, 2H, J=7.3Hz), 3.95(t, 1H, J=7.3
Hz), 3.70(s, 3H),3.67-3.56(m, 1H), 3.39-3.28(m, 1
H), 2.93(d, 2H, J=7.3Hz), 1.25(t, 3H, J=7.3Hz), 1.
17(t, 3H, J=7.3Hz)
【0094】[反応4] 2−エトキシ−3−[3−
(N−(4−トリフルオロメチルベンジル)カルバモイ
ルメトキシ)−4−メトキシフェニル]プロパン酸の合
成[化39]
【0095】
【化39】
【0096】反応3で得られたエステル体(720m
g,1.47mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理し、表題の目的化合物(680mg,100%)を無
色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.58(d, 2H, J=7.9Hz),
7.54(bt, 1H, J=5.6Hz),7.37(d, 2H, J=7.9Hz), 6.90(d
d, 1H, J=2.0, 8.3Hz), 6.85(d, 1h, J=2.0Hz),6.79(d,
1H, J=8.3Hz), 4.64(s, 2H), 4.57(d, 2H, J=5.6Hz),
4.06(dd, 1H, J=4.6, 6.6Hz), 3.69(s, 3H), 3.65-3.42
(m, 2H), 3.05(dd, 1H, J-4.6, 14.0Hz),2.96(dd, 1H,
J=6.6, 14.0Hz), 1.19(t, 3H, J=6.9Hz)
【0097】[実施例8] 3−(3−ベンジルオキシ
−4−メトキシフェニル)−2−(4−シアノフェノキ
シ)−2−メチルプロパン酸の合成:[化42] [反応1] 3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ
フェニル)−2−(4−シアノフェノキシ)−3−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオン酸 エチルエステルの合
成[化40]
【0098】
【化40】
【0099】3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズ
アルデヒド(3.63g,15mmol)と2−(4−
シアノフェノキシ)プロパン酸 エチルエステル(3.
59g,18mmol)から実施例1の反応1と同様に
処理し、表題の目的化合物(6.06g,92%)を無
色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.52-7.29(m, 7H), 7.01-
6.74(m, 5H), 5.12(s, 2H), 5.06(d, 0.8H, J=3.7Hz),
4.98(d, 0.2H, J=4.3Hz), 4.20-4.15(m, 2H), 3.89(s,
3H), 2.98-2.85(m, 1H), 1.32(s, 3H), 1.18(t, 3H, J=
7.3Hz)
【0100】[反応2] 3−(3−ベンジルオキシ−
4−メトキシフェニル)−2−(4−シアノフェノキ
シ)−2−メチルプロピオン酸エチルエステルの合成
[化41]
【0101】
【化41】
【0102】反応1で得られたアルコール体(6.0
g,13.6mmol)を実施例1の反応2と同様に処
理し、表題の目的化合物(2.10g,35%)を無色
透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.54-7.25(m, 7H), 6.84-
6.74(m, 5H), 5.13(s, 2H), 4.13(q, 2H, J=6.9Hz), 3.
88(s, 3H), 3.23and3.04(2d, each 1H, J=14.2Hz), 1.4
0(s, 3H), 1.16(t, 3H, J=6.9Hz)
【0103】[反応3] 3−(3−ベンジルオキシ−
4−メトキシフェニル)−2−(4−シアノフェノキ
シ)−2−メチルプロピオン酸[化42]
【0104】
【化42】
【0105】反応2で得られたエステル体(710m
g,1.59mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理して、表題の目的化合物(510mg,77%)を白
色アモルファス固体として得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.51(d, 2H, J=8.9Hz),
7.41-7.28(m, 5H), 6.84-6.74(m, 5H), 5.70(bs, 1H),
5.14(s, 2H), 3.88(s, 3H), 3.25and3.07(2d, each 1H,
J=13.9Hz), 1.42(s, 3H)
【0106】[実施例9] 2−(4−シアノフェノキ
シ)−3−[4−メトキシ−3−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)メチルオキシフェニル]−2−メチルプ
ロパン酸:例示化合物8[化45] [反応1] 2−(4−シアノフェノキシ)−3−(3
−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−2−メチルプ
ロパン酸エチルエステルの合成[化43]
【0107】
【化43】
【0108】実施例8の反応2で得られたベンジル体
(1.38g,3.10mmol)をエタノール(30
ml)に溶解し、常圧水素雰囲気下にて10%−パラジ
ウム−炭素(50%含水品)(380mg)を加え、室
温にて1時間激しく撹拌を行った。反応液から触媒をろ
別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残査を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(Merck社製C−30
0相当品,50g,酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で
精製し、表題の目的化合物(960mg,87%)を無
色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.53(d, 2H, J=8.9Hz),
6.89-6.66(m, 5H), 5.58(s, 1H), 4.20(q, 2H, J=7.2H
z), 3.88(s, 3H), 3.25and3.09(2d, each 1H, J=13.8H
z), 1.51(s, 3H), 1.19(t, 3H, J=7.2Hz)
【0109】[反応2] 2−(4−シアノフェノキ
シ)−3−[4−メトキシ−3−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)メチルオキシフェニル]−2−メチルプ
ロパン酸エチルエステルの合成[化44]
【0110】
【化44】
【0111】反応1で得られたフェノール体(710m
g,2mmol)と4−トリフルオロメチルベンジル
ブロマイド(717mg,3mmol)を用いて、実施
例3の反応1と同様に処理し、表題の目的化合物(97
0mg,94%)を無色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.62-7.49(m, 6H), 6.86-
6.71(m, 5H), 5.17(s, 2H), 4.13(q, 2H, J=7.3Hz), 3.
89(s, 3H), 3.23and3.06(2d, each 1H, J=13.9Hz), 1.4
1(s, 3H), 1.15(t, 3H, J=7.3Hz)
【0112】[反応3] 2−(4−シアノフェノキ
シ)−3−[4−メトキシ−3−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)メチルオキシフェニル]−2−メチルプ
ロパン酸の合成[化45]
【0113】
【化45】
【0114】反応2で得られたエステル体(950m
g,1.85mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理し、表題の目的化合物(750mg,84%)を白色
アモルファス固体として得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,270MHz) δ=7.66-7.50(m, 6H), 6.86-
6.74(m, 5H), 6.40(bs,1H), 5.16(s, 2H), 3.88(s, 3
H), 3.28and3.07(2d, each 1H, J=13.Hz), 1.42(s, 3H)
【0115】[実施例10] 3−[3−シクロペンチ
ルオキシ−4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプ
ロピルフェノキシ)−2−メチルプロパン酸の合成:例
示化合物49[化48] [反応1] 3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メ
トキシフェニル]−3−ヒドロキシ−2−(4−イソプ
ロピルフェノキシ)−2−メチルプロパン酸 エチルエ
ステルの合成[化46]
【0116】
【化46】
【0117】2−(4−イソプロピルフェノキシ)プロ
パン酸 エチルエステル(1.01g,4.3mmo
l)と3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベンズ
アルデヒド(1.14g,5.2mmol)を用いて実
施例1の反応1と同様に処理して、表題の目的化合物
(803mg,42%)を淡黄色シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,90MHz) δ=7.14-6.91(m, 3H), 7.01
(s, 1H), 6.91-6.75(m, 3H), 6.74(d, 1H, J=8.8Hz),
5.12-5.02(m, 1H), 4.90-4.62(m, 1H), 4.22(q, 1H,J=
7.4,Hz), 3.84(s, 3H), 3.16-2.69(m, 1H), 2.03-1.42
(m, 8H), 1.36-1.10(m, 12H)
【0118】[反応2] 3−[3−シクロペンチルオ
キシ−4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプロピ
ルフェノキシ)−2−メチルプロパン酸 エチルエステ
ルの合成[化47]
【0119】
【化47】
【0120】反応1で得られたアルコール体(400m
g,0.88mmol)を実施例1の反応2と同様に処
理し、表題の目的化合物(353mg,91%)を無色
透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,90MHz) δ=7.12-7.01(m, 2H), 6.99
(s, 1H), 6.99-662(m, 4H), 4.76-4.65(m, 1H), 4.21
(q, 2H, J=7.1Hz), 3.82(s, 3H), 3.30and3.05(2d, eac
h 1H, J=14Hz), 2.83(quintet, 1H, J=6.8Hz), 2.03-1.
48(m, 8H), 1.38(s, 3H), 1.23(t, 3H, J=7.1Hz), 1.20
(d, 6H, J=6.8Hz)
【0121】[反応3] 3−[3−シクロペンチルオ
キシ−4−メトキシフェニル]−2−(4−イソプロピ
ルフェノキシ)−2−メチルプロパン酸の合成[化4
8]
【0122】
【化48】
【0123】反応1で得られたエステル体(318m
g,0.72mmol)を実施例1の反応3と同様に処
理し、表題の目的化合物(319mg,100%)を無
色透明シロップとして得た。1 H-N.M.R.(CDCl3,90MHz) δ=7.22-7.04(m, 2H), 7.01-
6.66(m, 4H), 6.88(s, 1H), 4.82-4.61(m, 1H), 3.83
(s, 3H), 3.31and3.14(2d, each 1H, J=15Hz), 2.86(qu
intet, 1H, J=7.1Hz), 2.03-1.48(m, 8H), 1.43(s, 3
H), 1.21(d, 6H, J=7.1Hz)
【0124】[試験例1] PPARαおよびPPAR
γアゴニスト活性の評価(in vitro) 一般式(1)で示される本発明化合物がPPAR受容体
制御活性を有することは以下の実験で証明された。 PPARαアゴニスト活性、PPARγアゴニスト活性
の測定 1) ヒトPPARα,γ受容体を用いたルシフェラ
ーゼアッセイの材料 全体の操作は基本的な遺伝子工学的手法に基づき、ま
た、酵母One−ハイブリッド、または、Two−ハイ
ブリッドシステムで常法となっている手法を活用した。
【0125】酵母の基本転写因子であるGal4蛋白の
応答配列,UASを5回繰り返したエンハンサー配列と
チミジンキナーゼ(TK)プロモーターの支配下にルシ
フェラーゼ遺伝子(luc)をもつレポータープラスミ
ドとして、pGL2−UAS5−TK−lucを作製し
た。
【0126】すなわち、TKプロモーターをもつpRL
−TK(商品名、プロメガ、カタログNo. E224
1)を鋳型として、 5'プライマー(配列番号1):5'−GCTAGATC
T(CGACGGAGTACTGTCCTCCGAGC
T) x2CGAGGCCCCGCCCAGC GT
CTTGTC−3'、 3'プライマー(配列番号2):5'−TTAAGCTT
CTGCGGCACGCTGTTGACGCTGTTA
AGCGGGTCGCTGCAGGG−3' を用いてUASを2回繰り返したエンハンサー配列の下
流にTKプロモーター(−105/+51)をコードす
るDNA断片をPCRにより増幅、XhoI−Hind
III で切断後pGL2−Basic vector
(商品名、Promega社、カタログNo.E164
1)のルシフェラーゼ構造遺伝子の上流に位置するXh
oI−HindIII部位に挿入しpGL2−UAS2
−TK−lucを得た。次に、Gal4応答配列を3回
繰り返したエンサー配列の合成DNA(配列番号3):
5'−ATTGGTAC(CGACGGAGTACTG
TCCTCCGAGCT)x3AGATCTCGACを
KpnIとBglllで切断後pGL2−UAS2−T
K−lucのKpnI−Bglll部位に挿入してpG
L2−UAS5−TK−lucを作製した。
【0127】酵母Gal4蛋白のDNA結合領域のカル
ボキシル末端に核内受容体ヒトPPARαまたは、γ受
容体のリガンド結合領域を融合させたキメラ受容体蛋白
を発現するベクターを以下の様に作製した。すなわち、
pSG5(商品名、STRATAGENE社、カタログ
No.216201)を基本発現ベクターとしてプロモ
ーター・エンハンサー領域はそのままに、構造遺伝子を
キメラ受容体のそれに交換した。
【0128】Gal4蛋白のDNA結合領域、1番目か
ら147番目までのアミノ酸配列をコードするDNA下
流にヒトPPARαまたはγ受容体のリガンド結合領域
をコードするDNAがフレームが合うように融合してp
SG5(商品名)のプロモーター・エンハンサー領域の
下流に挿入した。この際発現したキメラ受容体が核内に
局在すべく、ヒトPPARαまたはγ受容体のリガンド
結合領域のアミノ末端にはSV−40T−antige
n由来の核移行シグナル、AlaProLysLysL
ysArgLysValGly(配列番号4)を配する
ようなDNA配列とした。
【0129】ヒトPPARαまたはγ受容体のリガンド
結合領域として用いた構造遺伝子部分は、R.Mukh
erjeeら(J.Steroid Biochem.
Molec.Biol.,Vol.51,P157(1
994)参照)、M. E.Greenら(Gene
Expression.,Vol.4,P281(19
95)参照)に記載されたヒトPPAR 受容体の構造
比較から、 ヒトPPARαリガンド結合領域:Ser167−Tyr
468 ヒトPPARγリガンド結合領域:Ser176−Tyr
478 (ヒトPPARγ1受容体、ヒトPPARγ2受容体で
はSer204−Tyr506に相当し、全く同じ塩基配列で
ある。)をコードするDNAを使用した。また、基本転
写に対する影響をモニターすべく、PPARリガンド結
合領域を欠失したGal4蛋白のDNA結合領域、1番
目から147番目のアミノ酸配列とSV−40T−an
tigenの核移行シグナルのみをコードするDNAを
有する発現ベクターも併せて調製した。
【0130】2) ヒトPPARαまたはγ受容体を用
いたルシフェラーゼアッセイ 宿主細胞として用いたCV−1細胞は常法に従って培養
した。すなわち、ダルベッコ改変イーグル培地(DME
M)に牛胎児血清(Intergen社、カタログN
o.1020−90)を終濃度10%になるように添加
し、さらに終濃度50U/mlのペニシリンGと50μ
g/mlの硫酸ストレプトマイシンを加えた培地にて、
5%炭酸ガス中、37℃で培養した。
【0131】トランスフェクションの前日に、細胞を予
め24ウエルプレートに1.5x105 cells/w
ell播種しておき、LipofectAMINE(商
品名、GIBCOBRL社、カタログNo.26300
−61)を使用してトランスフェクションを行った。す
なわち、1ウエルあたり、40μlの無血清培地Opt
i−MEM(商品名、GIBCOBRL、カタログN
o.31985−070)にレポータープラスミド10
0ng、Gal4−PPAR発現ベクター12.5n
g、内部コントーロールとしてのpRL−TK(商品
名)200ng、キャリアDNAとしてpGEM−3Z
f(+)(商品名、プロメガ社、カタログNo.P22
71)287.5ngとLipofectAMINE
(商品名、GIBCOBRL社、カタログNo.263
00−61)2.6μlをよく混合後、170.2μl
のOpti−MEM(商品名)を加え、PBS(Pho
sphate Buffered Saline)とO
pti−MEM(商品名)で洗浄した上記細胞に添加し
た。37℃で16時間培養後、本発明化合物を添加した
DMEM−10%活性炭・デキストラン処理牛胎児血清
(商品名、HyClone、カタログ番号、SH300
68.03)に置換し、37℃で24時間培養、細胞を
融解させ、常法に従ってルシフェラーゼ活性を測定し
た。
【0132】PPARαアゴニスト活性に関しては、P
PARαに対して有意にルシフェラーゼ遺伝子の転写を
活性できる陽性対照化合物Wy−14,643(Cel
l,Vol.83,P813(1995)、J.Bio
l.Chem.,Vol.270,P12953(19
95)、Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,Vol.94,P4312(1997),J.Bi
ol.Chem.,Vol.272,P3406(19
97)参照)10μM添加時のルシフェラーゼ活性を1
00としたときの本発明化合物0.1、1.0、10μ
M添加時の相対活性を表1[表1]に示した。
【0133】PPARγアゴニストに関しては、PPA
Rγに対して有意にルシフェラーゼ遺伝子の転写を活性
できる陽性対照化合物Pioglitazone(Ce
ll,Vol.83,P803(1995)、J.Bi
ol.Chem.,Vol.270,P12953(1
995)参照)1μM添加時ルシフェラーゼ活性を10
0とした時の本発明化合物0.1、1.0、10μM添
加時の相対活性を表2[表2]に示した。
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【0136】[試験例2] インスリン刺激による糖
取り込みをhTNFαが抑制する現象を化合物が解除す
る作用の評価試験(in vitro)一般式(1)で
示される本発明化合物が、インスリン刺激による糖取り
込みをhTNFαが抑制することを解除する作用、を有
することは以下の実験で証明された。
【0137】3T3−L1脂肪細胞でのインスリン刺激
によるグルコースの取り込みをhTNFαが抑制する現
象を化合物が解除する作用は、培地中のグルコース濃度
の測定により検討した。
【0138】即ち、マウス3T3−L1線維芽細胞(大
日本製薬製)を10%牛血清を含むダルベッコ改変イー
グル培地(DMEM)に懸濁し24穴コラーゲンコート
プレートに播種してコンフルエントまで培養した。その
後更に2日間培養した後(この培養が終了した日を分化
誘導0日目とした)、培地を分化誘導培地(10%牛胎
児血清、0.5mM3−isobutyl−1−met
hyl−xanthine、0.25μMdexame
thasone、1μg/mlインスリンを含むDME
M)に交換して40時間培養した。分化誘導2日目で1
0%牛胎児血清、1μg/mlインスリンを含むDME
Mに培地交換し、分化誘導4日目で10%牛胎児血清、
50ng/mlインスリンを含むDMEMに培地交換し
て培養した。細胞が脂肪細胞に十分に分化した分化誘導
7日目に、10%牛胎児血清、50ng/mlインスリ
ン、5ng/mlhTNFαを含むDMEMに本発明化
合物を添加し培養した。本発明化合物はDMSOに溶解
した後、DMSOの終濃度が0.1%となるよう培地に
添加した。分化誘導9日目に本発明化合物を含む分化誘
導7日目と同組成の培地に交換した。以上の培養におい
ては、コンタミネーション防止のため培地には全て50
U/mlペニシリンG、50μg/ml硫酸ストレプト
マイシンを添加し、培養は37℃、5%炭酸ガス中で行
なった。分化誘導11日目に血清の影響を除く目的で培
地を2%牛血清アルブミン(BSA)を含むDMEM培
地に交換し、4時間培養した。培地を除去し、0.1%
BSA、180mg/lグルコースを含むKrebs−
Ringer buffer (1.2mM KH2
4、4.7mM KCl、118mM NaCl、2
5mM NaHCO3、2.5mM CaCl2、pH
7.4)で細胞を洗浄した後、0.1%BSA、180
mg/lグルコース、0.5ng/mlインスリンを含
むKrebs−Ringer bufferを1ウェル
当たり300μl添加し、37℃、5%炭酸ガス中で3
時間培養した。糖取り込みの指標である培養上清中のグ
ルコース濃度はグルコースCIIテストワコー(和光純
薬工業社製)によって測定した。本発明化合物(10μ
M)の活性(hTNFα誘起糖取り込み抑制の解除作
用)は陽性対照化合物(Pioglitazone 1
0μM)の活性を100として相対値で表示した。その
結果を表3[表3]に示す。
【0139】
【表3】
【0140】[試験例3] 糖尿病モデルマウス(ST
Zマウス)を用いた血糖低下および脂質低下作用の評価
試験(in vivo) Streptozotocine(STZ)誘発1型糖
尿病マウスを用いた。すなわち、ddYマウス(雄性、
日本クレア、5週令)にSTZ120mg/kgを腹腔
内投与し、3日目の血糖値が300mg/dlを超えた
個体を選択し、6日目から試験を開始した。各群の血糖
値が等しくなるように群分けした後、実施例1、2、
4、8及び9の化合物を0.5%CMC水溶液に懸濁
し、1日1回、10日間経口投与した。試験11日目に
採血し、血糖値、トリグリセライド濃度及び遊離脂肪酸
濃度を測定した。尚、0.5%CMC水溶液のみを投与
した群を対照群とし、またピオグリタゾンも同様に評価
した。血糖値は、血液の過塩素酸による除蛋白の後、遠
心上清を新ブラットシュガーテスト(ベーリンガーマン
ハイム)を用いて測定した。また、血漿中のトリグリセ
ライド濃度及び遊離脂肪酸濃度をそれぞれ、トリグリセ
ライドE−テストワコー及びNEFA−Cテストワコー
(和光純薬工業(株))を用いて測定した。各群のパラ
メーターの低下率は次式で算出した。結果を表4[表
4]に示す。
【0141】
【表4】
【0142】低下率(%)={1−(各群の11日目の
パラメーター)/(対照群の11日目のパラメータ
ー)}x100
【0143】
【発明の効果】本発明化合物は新規物質であり、実施例
および試験例で示したように核内転写因子であるPPA
Rαまたはγを強く作動させる。また、低毒性であるこ
とからPPARαまたはγに関与する各種疾患に対する
予防または治療薬として有用性が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/381 A61K 31/381 31/423 31/423 A61P 1/00 A61P 1/00 1/04 1/04 1/16 1/16 3/06 3/06 3/10 3/10 7/00 7/00 9/10 9/10 101 101 11/00 11/00 11/06 11/06 29/00 29/00 101 101 31/06 31/06 31/18 31/18 35/00 35/00 37/00 37/00 37/08 37/08 C07C 69/734 C07C 69/734 B 217/18 217/18 233/69 233/69 235/06 235/06 255/54 255/54 C07D 263/32 C07D 263/32 263/58 263/58 333/70 333/70 (72)発明者 中尾 俊史 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 浅田 典明 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 竹林 のぞみ 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 木林 健治 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 右田 秀幸 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 森川 麻紀 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AD03 AE02 AE03 AF06 BA03 BA08 CA24 4C086 BB03 BC69 BC70 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA51 ZA59 ZA66 ZA75 ZB02 ZB05 ZB07 ZB11 ZB13 ZB15 ZB26 ZB33 ZB35 ZB38 ZC33 ZC35 ZC42 ZC55 4C206 AA01 AA02 AA03 DA21 DB21 DB43 GA06 GA07 GA22 GA26 HA14 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA51 ZA59 ZA66 ZA75 ZB02 ZB05 ZB07 ZB11 ZB13 ZB15 ZB26 ZB33 ZB35 ZB38 ZC33 ZC35 ZC42 ZC55 4H006 AA01 AA03 AB20 AB22 AB23 AB27 AB29 BJ50 BM10 BM71 BP30 BR30 BS10 BT12 BU32 RA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜4の低級アルキル基または置
    換されても良いフェニル基を示し、R2は水素原子、水
    酸基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基または炭素数1
    〜4の低級アルキル基を示し、R3は水素原子、炭素数
    1〜10のアルキル基、フェニル基で置換された炭素数
    1〜4の低級アルキル基または置換されても良いフェニ
    ル基を示し、R4は水素原子、炭素数1〜4の低級アル
    キル基、置換されても良いベンジル基または置換されて
    も良いフェニル基を示し、Xは炭素数3〜10のアルキ
    ル基、置換されても良いフェニル基、[化2]、[化3]、
    [化4]、[化5]、[化6]、[化7]または[化8] 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 で表される置換基を示す。ただし、ここでいうR5およ
    びR6は互いに独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜
    4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ
    基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数
    1〜4の低級アルコキシカルボニル基、置換されても良
    いフェニル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチ
    ル基、置換されても良いアミノ基置換されてもよいカル
    バモイル基または置換されても良いアミジノ基を示
    す。)で表されるカテコールプロピオン酸誘導体または
    薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】一般式(2)[化9] 【化9】 (式中R2、R3、R4、R5、R6は請求項1と同
    義。)で表されるカテコールプロピオン酸誘導体または
    薬理学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のカテコールプロ
    ピオン酸誘導体を有効成分として含有する核内転写因子
    であるペルオキソゾーム増殖活性化受容体(PPAR)
    αまたはγ作動薬。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載のカテコールプロ
    ピオン酸誘導体を有効成分として含有する糖尿病予防ま
    たは治療薬。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載のカテコールプロ
    ピオン酸誘導体を有効成分として含有する高脂血症予防
    または治療薬。
  6. 【請求項6】請求項1または2に記載のカテコールプロ
    ピオン酸誘導体を有効成分として含有する動脈硬化症予
    防または治療薬。
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