JP2001261503A - 害虫類の殺虫殺卵方法及び害虫類の殺虫殺卵器 - Google Patents
害虫類の殺虫殺卵方法及び害虫類の殺虫殺卵器Info
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Abstract
染防護策を導入し、しかも殺虫効力を低下させないもの
であり、環境を考慮して一般的に使用することが可能な
害虫類の殺虫殺卵技術を提供する。 【解決手段】 幅方向に対して直交する高さ方向に対す
る最大寸法が2ミリメートルの開口部を有する二枚貝型
の本体1の内部に、殺虫効果成分としてピリミホスメチ
ル乳剤の10倍液に含浸した卵床2を備えると共に、誘
引効果を有する害虫行動制御剤及び産卵刺激効果を有す
る害虫行動制御剤を含浸させたデバイス3を卵床2で覆
われるように配置した。
Description
類の殺虫殺卵器に関する。
術は、害虫類を捕らえる方法により分類すると、次のよ
うになる。 電撃型:高圧電流で殺す。 水盤型:水中に飛び込ませて殺す。 生捕型:物理的に脱出不能にする。 粘着型:粘着剤で動けなくして殺す。 薬剤型:殺虫剤により殺す。
グに利用され、直接防除に利用される例は少ない。電撃
型は、電気配線可能な場所の制限があり、食品製造現場
では殺虫の瞬間に死虫が飛散し、これがクレーム品の原
因になることさえある。水盤型は、吸水の煩雑さや捕獲
された虫が腐敗しやすい欠点がある。生捕型は、専らバ
ラ積みの穀粒にロート入り円筒を突き刺して利用される
が、労力と時間がかかるので一般的ではない。粘着型
は、最も汎用されているが、防除を目的とした効力には
自ずから限界がある。薬剤型は、防除の効果性及び経済
性のいずれも優れるが、環境問題に鑑みて、徹底的な対
策が必要である。
から漏洩飛散する原料屑に害虫が発生し、これがクレー
ム品生出の大きな原因になっている。しかし、従来の殺
虫技術は、環境問題などが絡み、一般的な使用法では導
入不可の状況にある。本発明の目的は、殺虫剤使用の資
材にほぼ完壁なまでに環境汚染防護策を導入し、しかも
殺虫効力を低下させないものであり、環境を考慮して一
般的に使用することが可能な害虫類の殺虫殺卵技術を提
供することにある。
の食餌より、意外なことに人工の基材に好んで産卵管を
繰り返し挿入することを見い出した。しかも、その材料
は、表面に点在する空間部が、連続的間隙(80〜24
0μm)であることが、より効果的であることを見い出
した。そして、本発明者らは、これらの知見に基づき、
二枚貝型の外装の中に、昆虫行動制御剤入りデバイスと
人工の基材の卵床を備える殺虫殺卵器を完成するに至っ
た。すなわち、本発明の課題を解決するための手段は、
次のとおりである。
によって害虫を誘引すると共に、誘引した害虫に対し
て、産卵刺激効果を有する害虫行動制御剤によって産卵
を刺激し、殺虫効果成分を含む人工基材の卵床に産卵さ
せることで、産卵管を通じて害虫類の体内に殺虫成分を
送り込み、害虫を殺虫する、害虫類の殺虫方法。第2
に、誘引効果を有する害虫行動制御剤によって害虫を誘
引すると共に、誘引した害虫に対して、産卵刺激効果を
有する害虫行動制御剤によって産卵を刺激し、殺虫効果
成分を含む人工基材の卵床に産卵させることで、産卵管
を通じて害虫類の体内に殺虫成分を送り込み、害虫の卵
を殺卵する、害虫類の殺卵方法。第3に、誘引効果を有
する害虫行動制御剤によって害虫を誘引すると共に、誘
引した害虫に対して、産卵刺激効果を有する害虫行動制
御剤によって産卵を刺激し、殺虫効果成分を含む人工基
材の卵床に産卵させることで、産卵管を通じて害虫類の
体内に殺虫成分を送り込み、害虫を殺虫すると共に殺卵
する、害虫類の殺虫殺卵方法。第4に、1〜5ミリメー
トルの開口部を有する本体の内部に、殺虫効果成分を含
浸した卵床を備えると共に、誘引効果を有する害虫行動
制御剤及び産卵刺激効果を有する害虫行動制御剤を含浸
させたデバイスを配置した、害虫類の殺虫殺卵器。第5
に、卵床が、紙、綿、毛類、化繊から選ばれる1種以上
の基材で形成され、その表面に点在する空間部が80〜
240μmの間隙を保っている、請求項4に記載の害虫
類の殺虫殺卵器。
染から防護するために、外装本体で遮断されている。誘
引効果を有する害虫行動制御剤及び産卵刺激効果を有す
る害虫行動制御剤としては、各々の効果を有する二つの
害虫行動制御剤を用いることができる他に、誘引効果及
び産卵刺激効果の二つの効果を有する一つの害虫行動制
御剤を用いることができる。このような害虫行動制御剤
としては、タバコシバンムシ雌成虫を対象とするものと
して、リナロール、リモネン、シネオール、ソラネソー
ル、シトラール、テルピネオール、フェネチルプロピオ
ネート、フェネチルブチレート、イオノン、オイゲノー
ル、ミルセンから選ばれる1種以上の物質を有効成分と
して含有したものが例示される。該タバコシバンムシ雌
成虫の行動を制御する害虫行動制御剤の一例を示すと、
合計11種の成分を有効成分とし、リナロールを2重量
部とした場合に、リモネン1〜3重量部、シネオール1
〜3重量部、ソラネソール1〜3重量部、シトラール1
〜3重量部、テルピネオール1〜3重量部、フェネチル
プロピオネート1〜3重量部、フェネチルブチレート1
〜3重量部、イオノン1〜3重量部、オイゲノール1〜
3重量部、ミルセン1〜3重量部であるものが好まし
く、さら好ましくは、リモネン1.5〜2.5重量部、
シネオール1.5〜2.5重量部、ソラネソール1.5
〜2.5重量部、シトラール1.5〜2.5重量部、テ
ルピネオール1.5〜2.5重量部、フェネチルプロピ
オネート1.5〜2.5重量部、フェネチルブチレート
1.5〜2.5重量部、イオノン1.5〜2.5重量
部、オイゲノール1.5〜2.5重量部、ミルセン1.
5〜2.5重量部のものである。また、合計10種の成
分を有効成分とし、リナロールを2重量部とした場合
に、リモネン1.9〜2.1重量部、シネオール1.9
〜2.1重量部、ソラネソール1.9〜2.1重量部、
シトラール1.9〜2.1重量部、テルピネオール1.
9〜2.1重量部、フェネチルブチレート1.9〜2.
1重量部、イオノン1.9〜2.1重量部、オイゲノー
ル1.9〜2.1重量部、ミルセン1.9〜2.1重量
部であるものも好ましい。さらに、合計9種の成分を有
効成分とし、リナロールを2重量部とした場合に、リモ
ネン0.9〜1.1重量部、シネオール0.9〜1.1
重量部、ソラネソール0.9〜1.1重量部、シトラー
ル0.9〜1.1重量部、テルピネオール0.9〜1.
1重量部、フェネチルブチレート0.9〜1.1重量
部、イオノン0.9〜1.1重量部であるものも好まし
い。
御剤によって、卵床に接触した害虫類に産卵管の突出を
促すと同時に、卵床の物理的刺激によっても、産卵管の
卵床への挿入を誘発させ、結果的に、卵床の殺虫成分を
産卵管経由で取り込ませて致死させる。
る卵床を備えているが、その周りが本体で遮断され、本
体に設けた開口部も1〜5ミリメートルの狭小なものな
ので、例え食品の保管場所や人の出入りの激しい場所で
あっても、安全に使用できる。また、有効期限が過ぎた
後には直ちに回収して適正に処分できるので、環境問題
は起こり得ない。本発明の殺虫殺卵器は、扇平な形態
で、開口部も極力狭窄に作られているので、塵埃に強
く、虫の発生源になりやすい原料屑の内部に差し込んで
さえ使用できる。本発明によると、本体に備えられた誘
引効果を有する害虫行動制御剤から発散する成分により
引き寄せられ卵床に到達した害虫類は、産卵刺激効果を
有する害虫行動制御剤から発散する成分により産卵管を
突出させ、次いで卵床の物理的刺激を受けて卵床に産卵
管を挿入する。このような産卵行動が繰り返される中
で、卵床上の殺虫成分が産卵管を通じて害虫体内へ移行
するので、効果的で確実な死虫を保証できる。卵床に用
いられる人工の基材の具体例としては、網目あるいは多
孔質のポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ
塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂シート、グラス
ウール、紙、布、木、竹、不織布、動物毛類の織物、コ
ムギ、米、トウモロコシ等の穀粉、糠、香辛料粉末等が
挙げられる。これらの基材には、該害虫行動制御剤と併
用して殺虫剤、殺卵剤、昆虫成長制御剤等の害虫防除剤
を含浸させることができる。なお、本発明の殺虫殺卵器
の適用害虫としては、タバコシバンムシが中心である
が、限定されない。すなわち、一般に屋内棲息性の害虫
は、床面の壁際に沿って移動し、狭い空間に好んで潜入
する習性があるので、これらの習性を勘案して本殺虫殺
卵器を設置することにより、他の害虫にも適用できる。
例えば、壁際の床上に本発明の殺虫殺卵器を設置した場
合、マダラメイガ類やカツオブシムシ類の幼虫、コクヌ
ストモドキ類やヒョウホンムシ類の幼虫や成虫なども殺
虫できるが、これらに限定されず、狭い空間に潜入する
ことを好み、主に床上で生活している匍匐性の害虫であ
れば、殆どの種が本発明により殺虫あるいは殺卵でき
る。
実施例について説明する。
を展開した状態の平面図である。図2は、本発明に係る
害虫類の殺虫殺卵器を組み立てた状態の正面図である。
に対して直交する高さ方向に対する最大寸法が2ミリメ
ートルの開口部を有する二枚貝型の本体1の内部に、殺
虫効果成分としてピリミホスメチル乳剤の10倍液に含
浸した卵床2を備えると共に、誘引効果を有する害虫行
動制御剤及び産卵刺激効果を有する害虫行動制御剤を含
浸させたデバイス3を卵床2で覆われるように配置した
ものである。
板12とを、細長形状の底面板13を介して接続したも
のである。前面板11の両側部の中央付近には、三日月
状の糊代部分11aが形成され、他方、後面板12の両
側部の中央付近には、糊代部分11aに対応した三日月
状の糊代部分12aが形成されている。また、図1に示
すように、前面板11の開放端側には、細長台形状の糊
代部分11bが形成され、他方、後面板12の開放端側
には、細長台形状の糊代部分12bが形成されている。
前面板11には、三日月状で幅方向に対して直交する方
向に対し最大2ミリメートル程度の前面開口部11cが
3箇所に形成されている。なお、図中、11dは、前面
板11に設けられた設置開孔である。また、12dは、
後面板12に設けられた設置開孔であり、設置開孔11
dに対応したものである。これらの設置開孔11d、1
2dは、本体1を壁に掛ける等をして設置する際に、紐
を通したり、直接フックに掛けるために利用するもので
ある。
面板12の内部側にあって、デバイス3を覆うように配
置したものである。該卵床2の表面に点在する多数の空
間部は、150μm前後の間隙を保つものである。
付けられている。卵床2で覆われたデバイス3には、誘
引効果及び産卵刺激効果を有する害虫行動制御剤とし
て、リナロールを1重量部とした場合に、リモネン1重
量部、シネオール1重量部、ソラネソール1重量部、シ
トラール1重量部、テルピネオール1重量部、フェネチ
ルブチレート1重量部、イオノン1重量部、オイゲノー
ル1重量部、ミルセン1重量部の合計10種の成分を混
合した溶液が5mg含浸されている。
し、該デバイス3を覆うように卵床2を粘着剤により取
り付けた後に、糊代部分11a、糊代部分11bに接着
剤を塗布し、前面板11と後面板12とを張り合わせる
ことで組み立てる。
た3箇所の前面開口部11cの他に、糊代部分11a、
11bとの間に2箇所の上部開口部1aが形成されると
共に、糊代部分11aと底面板13との間に2箇所の下
部開口部1bが形成されることになる。これら合計7箇
所の開口部は、いずれも幅方向に対して直交する高さ方
向に対する最大寸法が、2ミリメートル以下となる。
虫類の殺虫殺卵方法について説明する。
所に設置する。すると、デバイス3から発散される誘引
成分によって、本体1の周囲に害虫が引き寄せられる。
引き寄せられた害虫は、誘引成分の発散源を求め、ま
た、狭い空間に進入する習性により、上部開口部1a、
下部開口部1b、前面開口部11cから、本体1内に進
入する。本体1に進入した害虫は、デバイス3を覆う卵
床2上に集まる。卵床上2に集まった害虫は、卵床2に
よって物理的刺激を受けると共に、デバイス3から発散
される産卵刺激成分によって、産卵が刺激される。産卵
が刺激された害虫は、突出させた産卵管を、卵床2に挿
入することで産卵を行う。この際、卵床2に含まれた殺
虫成分が、産卵管を通じて害虫類の体内に送り込まれ
る。その結果、害虫が殺虫されると共に、害虫の卵が殺
卵される。
ーレ内中央に、直径1cmの濾紙ディスクによるデバイ
スを両面テープで貼り付け、該濾紙ディスクの上を、種
々の基材による卵床(1.5×2.5cm)で被覆し
た。
ル地を用いたもの、試験区2は紙タオルを用いたもの、
試験区3は綿タオルを用いたもの、試験区4は羊毛タオ
ルを用いたものとした。また、濾紙ディスクには、上記
実施例で用いたものと同様の誘引効果及び産卵刺激効果
を有する害虫行動制御剤を含浸させておいた。
シバンムシ雌成虫10頭を放飼して、24時間後に卵を
計数することを4回行い、平均卵数を求めた。
5.2、試験区2(紙タオル地)は84.6、試験区3
(綿タオル地)は131.8、試験区4(羊毛タオル
地)は135.8であった。
は、羊毛タオル地が最も優れており、綿タオル地が2番
目であることが確認された。
コシバンムシ成虫の発生が予見される食品工場の床に設
置した。7日間放置した後に、害虫類の殺虫殺卵器を調
べると、器内に多数の死虫が発見された。また、死虫の
産卵管はいずれも露出状態で、しかも異常な変色が認め
られ、本殺虫殺卵器が雌成虫に対して有効なことを確認
できた。
あるが、デバイスにヒメカツオブシムシ、コクヌストモ
ドキの誘引剤を含浸させたものを毛織物工場の床に設置
した。7日間放置した後に、害虫類の殺虫殺卵器を調べ
ると、器内に多数のヒメカツオブシムシ及びコクヌスト
モドキの幼虫の死亡個体が発見され、本殺虫殺卵器が有
効なことを確認できた。
の殺虫殺卵器によれば、環境を考慮して一般的に使用で
きる。
態の平面図である。
状態の正面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 誘引効果を有する害虫行動制御剤によっ
て害虫を誘引すると共に、誘引した害虫に対して、産卵
刺激効果を有する害虫行動制御剤によって産卵を刺激
し、殺虫効果成分を含む卵床に産卵させることで、産卵
管を通じて害虫類の体内に殺虫成分を送り込み、害虫を
殺虫する、害虫類の殺虫方法。 - 【請求項2】 誘引効果を有する害虫行動制御剤によっ
て害虫を誘引すると共に、誘引した害虫に対して、産卵
刺激効果を有する害虫行動制御剤によって産卵を刺激
し、殺虫効果成分を含む卵床に産卵させることで、産卵
管を通じて害虫類の体内に殺虫成分を送り込み、害虫の
卵を殺卵する、害虫類の殺卵方法。 - 【請求項3】 誘引効果を有する害虫行動制御剤によっ
て害虫を誘引すると共に、誘引した害虫に対して、産卵
刺激効果を有する害虫行動制御剤によって産卵を刺激
し、殺虫効果成分を含む卵床に産卵させることで、産卵
管を通じて害虫類の体内に殺虫成分を送り込み、害虫を
殺虫すると共に殺卵する、害虫類の殺虫殺卵方法。 - 【請求項4】 1〜5ミリメートルの開口部を有する本
体の内部に、殺虫効果成分を含浸した卵床を備えると共
に、誘引効果を有する害虫行動制御剤及び産卵刺激効果
を有する害虫行動制御剤を含浸させたデバイスを配置し
た、害虫類の殺虫殺卵器。 - 【請求項5】 卵床が、紙、綿、毛類、化繊から選ばれ
る1種以上の基材で形成され、それらの表面に点在する
多数の空間部が80〜240μmの間隙を保っている、
請求項4に記載の害虫類の殺虫殺卵器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000073343A JP2001261503A (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 害虫類の殺虫殺卵方法及び害虫類の殺虫殺卵器 |
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JP2000073343A JP2001261503A (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 害虫類の殺虫殺卵方法及び害虫類の殺虫殺卵器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001261503A true JP2001261503A (ja) | 2001-09-26 |
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ID=18591599
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001261503A (ja) |
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JP3034520B1 (ja) | ゴミ容器及びゴミ容器用補虫シ―ト |
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