JPH0420475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、害虫駆除性を有するぬいぐるみ製品
に関する。

〔従来の技術とその問題点〕

従来、屋内において一般にコナダニ、チリダ
ニ、ツメダニ等のダニ類は、畳、カーペツト等の
床敷材等に侵入し、潜伏して繁殖し人体がこれら
に接触すると、表面へ這い出し皮膚を刺すなどの
害を及ぼしているが、これとともに室内に放置さ
れている人形、動物等のぬいぐるみ製品は、これ
ら害虫の格好の住処となつており、近年これらの
排泄物等が空気中に浮遊することにより小児ぜん
そくの原因の一つともなつている。

このため、この駆除方法としては、低毒性の
種々の駆除剤を散布注入しているが、前記人形、
ぬいぐるみ製品などは、子供達が手に触れ、又幼
児にいたつては、直接口に含むこともあり、現状
では、これらに対しては効果的な対策は施されて
いない。

〔考案の解決課題〕

本考案は、上記従来の問題点を解消するため
に、人形、動物等のぬいぐるみ製品に害虫駆除性
を付与させることにより、害虫の駆除死滅がで
き、かつ安全な状態で使用できるぬいぐるみ製品
を提供せんとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

近年、無毒性の粒子状ホウ酸が、ダニ等の害虫
類の駆除死滅に効果のあることが確認されてお
り、本考案はこの点に着目して、ダニ類の温床と
なり易い人形、動物等のぬいぐるみ製品の被覆部
材の裏側に直接か、あるいは被覆部材の裏側に適
宜手段にて当着固定してなる繊維シートの表面
に、可撓性を有する接着剤により粒子状ホウ酸
を、少なくともその一部がむき出し状態に付着固
定することにより、侵入させる害虫に直接作用
し、害虫を駆除死滅させんとするものである。

〔実施例〕

第１図は、本考案のぬいぐるみ製品の一つであ
るくまのぬいぐるみ１の一部を切欠いて示す斜視
図であつて、２はぬいぐるみ１における被覆部材
であり、３は繊維シートであり、この繊維シート
３は、好ましくは例えば可撓性に富むニツト地を
基布としており、この基布の表面に、アクリルエ
マルジヨン、ニトリルゴムラテツクス、SBRラ
テツクス、酢酸ビニルエマルジヨン等の可撓性を
有する接着剤を塗布し、これに粒子状ホウ酸４少
なくともその一部がむき出し状態にを全体的に密
に付着固定してなるものであり、この繊維シート
３をわた材５と被覆部材２の間に適宜の当着手
段、例えば縫着によつて第２図のように被覆部材
２と当着させるものであり、６は接着剤である。
又第３図に示すように粒子状ホウ酸４を直接接着
剤６を介し被覆材２の裏側に付着固定させてもよ
い。

第４図のごとく、粒子状ホウ酸４を被覆部材２
の裏側のわた材５等の成形材に付着させても、侵
入せる害虫駆除に効果がある。

なお上記繊維シート３の基布としては、ニツト
地等の編生地以外に、もちろん織生地や各種の不
織布等を小片として、部分的に被覆部材２の裏側
に当着させることもできる。

以上のごとく構成したぬいぐるみにおいては、
侵入せる害虫も、付着されたホウ酸に接触するこ
とにより、駆除され死滅するものである。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、人形、動物等のぬいぐ
るみ製品の被覆部材の裏側に、人体には無害で、
害虫に対する駆除死滅作用のある粒子状ホウ酸を
少なくともその一部がむき出し状態に配設したこ
とにより、ぬいぐるみ製品に侵入せるダニ等の害
虫を効果的に駆除死滅させ得るとともに、これら
ぬいぐるみ製品についても、安全に使用できるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のぬいぐるみ製品の一例とし
てのくまのぬいぐるみの一部を切欠いて示す斜視
図であり、第２図は、第１図のぬいぐるみの被覆
部分の一部断面図であり、第３図は、本考案のぬ
いぐるみ製品の別例の被覆部分の一部断面図であ
り、第４図は、本考案のぬいぐるみ製品の更に他
の例であり、被覆部分を含む内部構造を示す断面
図である。 符号の説明、２……被覆部材、３……繊維シー
ト、４……粒子状ホウ酸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 人形、動物等のぬいぐるみ製品の被覆部材の裏
   側に直接か、あるいは被覆部材の裏側に適宜手段
   にて当着固定してなる繊維シートの表面に、アク
   リルエマルジヨン、ニトリルゴムラテツクス、
   SBRラテツクス、酢酸ビニルエマルジヨン等の
   可撓性を有する接着剤により粒子状ホウ酸が、少
   なくともその一部がむき出し状態に付着固定され
   ていることを特徴とする害虫駆除性を有するぬい
   ぐるみ製品。