JP2001261331A - 円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナ並びにそれらの製造方法並びに樹脂組成物 - Google Patents

円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナ並びにそれらの製造方法並びに樹脂組成物

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JP2001261331A
JP2001261331A JP2000083912A JP2000083912A JP2001261331A JP 2001261331 A JP2001261331 A JP 2001261331A JP 2000083912 A JP2000083912 A JP 2000083912A JP 2000083912 A JP2000083912 A JP 2000083912A JP 2001261331 A JP2001261331 A JP 2001261331A
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alumina
shaped
disc
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Minoru Hirai
稔 平井
Kenji Kido
健二 木戸
Hirofumi Mitsunaka
宏文 満仲
Akiyoshi Inubushi
昭嘉 犬伏
Tomohiro Tanaka
智博 田中
Masayoshi Suzue
正義 鈴江
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Otsuka Chemical Co Ltd
Kawai Lime Industry Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
Kawai Lime Industry Co Ltd
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラーとして用いたときに、得られる樹脂
組成物の異方性を小さく抑えることができるとともに、
その所定の性能を確実に発現することができ、さらには
加工装置の損傷を抑えることができる円盤状ベーマイト
及び円盤状アルミナ並びにそれらの製造方法、並びに異
方性が小さく、またフィラーの所定の性能を確実に発現
させることができるうえに、加工装置の損傷を抑えるこ
とができる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナ
は、外形サイズが0.5〜15μm、アスペクト比が1
0〜100であり、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム及びセリウムから選ばれる少なくとも一種の元素を
含有する。そして、樹脂組成物はその円盤状ベーマイト
及び円盤状アルミナのうち少なくとも一方をフィラーと
して含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物の機械
的特性及び耐熱性を改善する補強用フィラー、制動材で
使用される制動材用フィラーの他、高温触媒担体、高温
耐熱潤滑材、耐火物等の耐熱材料、湿度センサー、固体
電解質、各種エレクトロニクス素子、分離膜、ガスバリ
ア性向上を目的としたゴム・樹脂等のフィラー、蛍光材
料等として使用される円盤状ベーマイト及び円盤状アル
ミナ並びにそれらの製造方法、並びにそれらをフィラー
として含む樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂組成物の機械的特性及び
耐熱性を改善するフィラーとしてアスペクト比の高いフ
ィラーが用いられている。このアスペクト比の高いフィ
ラーとしては、ガラス繊維、カーボンファイバー、珪酸
カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミ
ニウム繊維等の繊維状フィラー、マイカ、タルク、ガラ
スフレーク等の平板状フィラーが知られている。
【0003】また、ベーマイトやアルミナの中にも針状
や板状の形態を有するアスペクト比の高いものが知られ
ている。特にベーマイトに関しては、板状(薄片状)及
び針状(フィブリル状)の形態を有するベーマイト(特
開昭55−116622号公報)、所定の結晶軸(a
軸)方向に長く延びた六角板状の形態を有するベーマイ
ト(特開昭60−46923号公報)、四角板状をはじ
めとする多角板状の形態を有するベーマイト(特開平5
−279019号公報)、紡錘状、針状、鱗片状、六角
板状及び四角(正方形)板状の形態を有するベーマイト
(特開平4−50105号公報)等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ガラス繊維
をはじめとする繊維状フィラーを用いた場合には、成形
時の樹脂の流れ方向とその流れ方向に直角な方向との間
で樹脂組成物の性質、特に線膨張係数に差が生じる(異
方性)という問題があった。この異方性は反りや歪みの
原因となるため、特に精密な寸法精度が求められる用途
に上記繊維状フィラーを用いることは問題があった。
【0005】マイカをはじめとする平板状フィラーを用
いた場合には、樹脂組成物に生じる異方性を抑えること
が可能である。しかし、タルクを除いていずれも硬度が
高いため、加工装置、具体的には混練機、成形機、金型
等を傷めるという欠点があった。また、アスペクト比が
比較的小さいのでフィラーとしての性能に劣る点でも問
題があった。一方、タルクはそれほど硬度が高くないも
のの、アスペクト比の高いものが得られないという問題
があった。
【0006】また、従来のベーマイトやアルミナは、樹
脂との混練時や成形時に破損しやすく、アスペクト比の
高いものを使用しても最終製品においては所定の性能を
発現しないという問題があった。また、フィラーの破損
によって樹脂組成物に異方性が付与されるおそれもあっ
た。さらには、従来のベーマイト及びアルミナは多角板
状又は針状の形態であるため、尖って突出した角などの
部分で加工装置を傷めるおそれも大きかった。
【0007】本発明は、上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、フィラーとして用いたときに、得られる樹
脂組成物の異方性を小さく抑えることができるととも
に、その所定の性能を確実に発現することができ、さら
には加工装置の損傷を抑えることもできる円盤状ベーマ
イト及び円盤状アルミナ並びにそれらの製造方法を提供
することにある。また、他の目的とするところは異方性
が小さく、またフィラーの所定の性能を確実に発現させ
ることができるうえに、加工装置の損傷を抑えることも
できる樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、円盤状ベーマイトにかかる請求項1に記載の発明
は、外径サイズが0.5〜15μm、アスペクト比が1
0〜100であり、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム及びセリウムから選ばれる少なくとも一種の元素を
含有することを要旨とする。
【0009】円盤状ベーマイトの製造方法にかかる請求
項2に記載の発明は、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム又はセリウムの有機酸塩、硝酸塩又は硫酸塩
(A)、アルカリ金属の水酸化物(B)及びアルカリ土
類金属の水酸化物(C)より選ばれる少なくとも二種と
水酸化アルミニウムとを130〜300℃の温度で水熱
処理することを要旨とする。
【0010】円盤状アルミナにかかる請求項3に記載の
発明は、外径サイズが0.5〜15μm、アスペクト比
が10〜100であり、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム及びセリウムから選ばれる少なくとも一種の元
素を含有することを要旨とする。
【0011】円盤状アルミナの製造方法にかかる請求項
4に記載の発明は、請求項2に記載の製造方法で得られ
る円盤状ベーマイトを450〜1500℃の温度で焼成
することを要旨とする。
【0012】樹脂組成物にかかる請求項5に記載の発明
は、請求項1に記載の円盤状ベーマイトと請求項3に記
載の円盤状アルミナのうち少なくとも一方をフィラーと
して含有することを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を詳細に説明する。実施形態の樹脂組成物は、樹脂
を主成分とし、円盤状ベーマイトと円盤状アルミナのう
ちの少なくとも一方をフィラーとして含有している。
【0014】まず、樹脂組成物の主成分である樹脂につ
いて説明する。ここで用いられる樹脂は、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、ゴム類等、特に限定
されない。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル等の汎用プラスチック、ポ
リアミド、ABS樹脂、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リフェニレンエーテル、ポリサルホン、ポリエーテルサ
ルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケ
トン等のエンジニアリングプラスチック等を挙げること
ができる。エラストマーとしては、ポリスチレン系熱可
塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミ
ド系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。熱
硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル、ビニルエステル、フェノール樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート、ビスマレイ
ミドトリアジン樹脂、ポリイミド、尿素樹脂、メラミン
含有樹脂、ポリウレタン等を挙げることができる。ゴム
類としては、加硫あるいは未加硫の天然ゴム、ブタジエ
ンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体(EPDM)、イソプレンゴム、イソ
ブチレン−イソプレンゴム、NBR、SBR等を挙げる
ことができる。また、二種以上の樹脂の混合物でもよ
く、例えばポリカーボネートとABS樹脂、ポリフェニ
レンエーテルとポリスチレン等のポリマーアロイを用い
てもよい。このとき互いに非相溶の樹脂を組み合わせる
場合には従来公知の相溶化剤を使用してもよい。
【0015】次に、円盤状ベーマイトと円盤状アルミナ
について説明する。円盤状ベーマイト及び円盤状アルミ
ナの外径サイズは0.5〜15μm、好ましくは3〜1
2μm、さらに好ましくは6〜10μmである。その中
でも、補強用フィラーとして用いる場合は1〜10μm
が好ましく、制動材用フィラーの場合は10〜15μm
が好ましい。この外径サイズが0.5μmより小さい
と、アスペクト比が小さくなるためにフィラーとしての
性能が著しく低下する。逆に、外径サイズが15μmよ
り大きいと、フィラーとして使用したときに樹脂組成物
の表面の平滑性を低下させるとともに、ベーマイト粒子
及びアルミナ粒子1個当たりの重量が増すためにその単
位重量当たりの効果が小さくなる。
【0016】また、円盤状ベーマイト及び円盤状アルミ
ナのアスペクト比は10〜100、好ましくは20〜1
00、さらに好ましくは30〜100である。アスペク
ト比が10より小さいと円盤状の形態とは言いにくく、
フィラーとしての性能に劣る。逆にアスペクト比が10
0より大きいと、相対的に厚みが薄くなるために破損し
やすく、フィラーとして所定の性能を発現しにくい。
【0017】さらに、円盤状ベーマイト及び円盤状アル
ミナは、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びセ
リウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含んでい
る。前記元素の含有量は、当該円盤状ベーマイトあるい
は円盤状アルミナに含まれるアルミニウムに対して原子
比で0.005〜0.05の範囲であることが好まし
い。この含有量が0.005未満では耐破損性が十分で
なく、またアスペクト比の高いものを得るのは困難であ
る。逆に0.05を超えるものは実質的に合成が困難で
ある。0.05を超えるものは、前記元素が酸洗・水洗
等の処理で容易に除去されることから、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウム及びセリウムから選ばれる少な
くとも一種を含む化合物がベーマイト粒子あるいはアル
ミナ粒子の表面に吸着しているか混合しているにすぎな
いと推定される。一方、0.05以下のものにおいて
は、前記元素が、層間へインターカレートする形態で円
盤状ベーマイトあるいは円盤状アルミナに含有されてい
ると考えられる。このことは、酸洗・水洗等の処理で容
易に除去されないこと、X線回折による分析でベーマイ
ト粒子及びアルミナ粒子の層間が広がっていることから
推定される。
【0018】ここで、円盤状とは、平板状、鱗片状、薄
片状等の板状であって、なおかつその外縁が主に曲線に
よって構成されるもの又は外縁全てが曲線によって構成
されるものをいう。具体的には真円形板状、楕円形板状
等が挙げられる。また、外径サイズとは、ベーマイト粒
子あるいはアルミナ粒子の最大寸法であり、例えば真円
形板状の場合はその円の直径をいい、楕円形板状の場合
はその楕円の長径をいう。さらに、アスペクト比とは、
前記外径サイズを当該ベーマイト粒子あるいはアルミナ
粒子の厚さで除したものである。
【0019】なお、アルミナにはα、γ、δ、θ−アル
ミナの各種態様があるが、硬度の高いα―アルミナは成
形機等の加工装置を損傷するおそれがあるため、本実施
形態の円盤状アルミナとしては硬度の比較的低いγ、
δ、θ−アルミナのいずれかを主体とするものが好まし
い。ただし、α−アルミナを主体とする円盤状アルミナ
も、加工装置を損傷する点を除いては、他の態様のアル
ミナを主体とする円盤状アルミナと同様の効果を発揮す
ることができる。一方、触媒担体として使用する場合は
比表面積の大きいγ−アルミナが好ましく、また耐熱材
料として使用する場合は、最も安定なα−アルミナが好
ましい。
【0020】続いて、上記のように構成される樹脂組成
物の製造方法について説明する。まず、上記の円盤状ベ
ーマイトを製造する場合には、化合物(A)〜(C)よ
り選ばれる少なくとも二種と水酸化アルミニウムとを反
応原料としてオートクレーブ内に投入する。そして、水
の存在下で加圧加温し、静置下(無攪拌下)あるいは低
速攪拌下にて水熱合成を行う。得られた反応生成物を酸
・水で処理することにより、目的とする円盤状ベーマイ
トが得られる。
【0021】反応原料を構成する化合物(A)は、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム又はセリウムの有機
酸塩(酢酸塩、蟻酸塩等)、硝酸塩又は硫酸塩であり、
単独であるいはその中の二種以上を組み合わせて用いら
れる。中でも無臭で安価なうえ、アスペクト比の高いベ
ーマイトを得られる点で硝酸塩が好ましく、また形態制
御の点ではストロンチウム化合物とバリウム化合物が好
ましいが、安価な硝酸カルシウムが工業的には特に好ま
しい。
【0022】化合物(B)は、アルカリ金属の水酸化物
であり、単独であるいはその中の二種以上を組み合わせ
て用いられる。中でも水酸化カリウムと水酸化ナトリウ
ムが好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
【0023】化合物(C)は、アルカリ土類金属の水酸
化物であり、単独であるいはその中の二種以上を組み合
わせて用いられる。中でも水酸化カルシウム、水酸化ス
トロンチウム及び水酸化バリウムが好ましく、溶解度の
高い水酸化バリウムが形態制御の点から特に好ましい
が、安価な水酸化カルシウムが工業的には特に好まし
い。
【0024】また、反応原料を構成する水酸化アルミニ
ウムは、平均粒子径が1〜20μmのものを使用するの
が好ましい。平均粒子径が1μmより小さい水酸化アル
ミニウムを使用すると、得られるベーマイトの外径サイ
ズが0.5μm未満になるおそれがある。逆に、平均粒
子径が20μmより大きいとベーマイトの外径サイズが
15μmを超えたり、ブロック(塊状)になるおそれが
ある。
【0025】化合物(A)の配合量は、好ましくは水酸
化アルミニウムの25モル%以下である。この配合量が
水酸化アルミニウムの25モル%を超えると長六角板状
となりやすく好ましくない。
【0026】化合物(B)の配合量は、好ましくは水酸
化アルミニウムの25モル%以下である。この配合量が
水酸化アルミニウムの25モル%を超えると菱形板状と
なりやすく好ましくない。
【0027】化合物(C)の配合量は、好ましくは水酸
化アルミニウムの15モル%以下である。この配合量が
水酸化アルミニウムの15モル%を超えると溶解度が小
さいために粒子同士が接合してブロック化しやすく好ま
しくない。
【0028】また、化合物(A)〜(C)は、全反応原
料中に含まれるアルカリ土類金属イオンとセリウムイオ
ンの総量が水酸化アルミニウムの好ましくは3モル%以
上となるように配合される。これが3モル%未満ではベ
ーマイトの形態が菱形板状となりやすく好ましくない。
また、アスペクト比が20以上のベーマイトを得られる
点から7モル%以上がより好ましい。
【0029】さらに、化合物(A)〜(C)は、全反応
原料中に含まれる水酸化物イオンの総量が水酸化アルミ
ニウムの好ましくは3.5モル%以上となるように配合
される。これが3.5モル%未満ではベーマイトの形態
が六角板状等の多角板状となりやすく好ましくない。ま
た、アスペクト比が20以上のベーマイトを得られる点
から7モル%以上がより好ましい。
【0030】また、化合物(A)〜(C)は、全反応原
料中に含まれるアルカリ土類金属イオンとセリウムイオ
ンの総量が水酸化物イオンの総量の好ましくは0.15
〜4倍量となるように配合される。この範囲外ではベー
マイトの形態が六角板状等の多角板状となりやすく好ま
しくない。
【0031】なお、全反応原料中に含まれるアルカリ土
類金属イオンとセリウムイオンの総量及び水酸化物イオ
ンの総量がたとえ上記範囲にあっても、化合物(A)〜
(C)のうち化合物(C)を単独で使用した場合には円
盤状の形態とはなりにくい。また、たとえ円盤状に近い
形態となっても、粒子同士が接合してブロック化してし
まうために一次粒子のかたちでは得られない。これは、
アルカリ土類金属の水酸化物が水に対して溶解性が低い
ことが原因と考えられる。
【0032】反応原料と共にオートクレーブ内に投入さ
れる水の量は、水酸化アルミニウムに対して重量比で好
ましくは2〜24倍、より好ましくは3〜10倍、さら
に好ましくは5倍である。2倍未満では反応が不十分と
なり、24倍を超えるとコストが増すとともに生産性も
低下する。
【0033】水熱処理の際、オートクレーブ内の温度は
好ましくは130〜300℃、より好ましくは150〜
200℃、さらに好ましくは150〜170℃の範囲に
設定される。この温度が130℃未満では反応生成物と
してベーマイトを得ることが困難であり、300℃を超
えるとコストが無駄に増して経済的でない。また、13
0〜150℃においては反応にかかる時間がやや長くな
る傾向があるが、150〜300℃においては反応にか
かる時間及び得られるベーマイトの形状に関して温度に
よる大きな差がないので、より低温で反応させることで
製造コストを抑えることができる。
【0034】オートクレーブ内の圧力は、上記の反応温
度で得られる自然発生圧力が好ましい。強制的に加圧し
て自然発生圧力以上の圧力で反応させることにより反応
時間の短縮等を図ることも可能であるが、製造設備が高
価となるため好ましくない。
【0035】反応時間は、攪拌下又は静置下のそれぞれ
の状況に応じて相違するが、好ましくは2〜48時間で
ある。2時間未満では反応が不十分となる。また、48
時間を超えて反応させることにより結晶性を高めること
もできるが、48時間以内に約99%以上の反応が終了
するため、それ以上反応時間を延ばすことは経済的でな
いうえに生産効率も落ちてしまう。
【0036】攪拌下で水熱合成を行う場合は、回転速度
150rpm以下の低速攪拌が好ましい。この回転速度
が150rpmを超えると、剪断力によって反応生成物
が小さくなるおそれがある。なお、攪拌下で水熱合成を
行った場合には反応系内を均一にして反応効率を向上さ
せることができる。一方、静置下で水熱合成を行った場
合には反応生成物の結晶成長を促進させることができ
る。このため、反応を静置下で行うか攪拌下で行うかは
目的に応じて選択することが好ましく、両者を組み合わ
せてもよい。
【0037】次に、円盤状アルミナの製造方法について
説明する。円盤状アルミナは、上述の方法で得られる円
盤状ベーマイトを例えば電気炉等で450〜1500℃
の温度で焼成することによって製造される。このとき、
450〜900℃ではγ−アルミナ、900〜1100
℃ではδ−アルミナ、1100〜1200℃ではθ−ア
ルミナ、1200〜1500℃ではα−アルミナが主に
得られる。また、焼成温度が450℃未満ではアルミナ
を得ることが困難であり、1500℃を超えると経済的
でないうえに焼結又は粒成長するおそれがある。
【0038】焼成時間は好ましくは1〜4時間、さらに
好ましくは1.5〜3.5時間である。1時間未満では
焼成が不十分となってアルミナを得ることが困難であ
る。また、4時間以内でアルミナ化がほぼ完了するので
4時間を超える焼成は経済的でない。
【0039】なお、円盤状ベーマイトに含まれるカルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム及びセリウムから選ば
れる少なくとも一種の元素がこの焼成によって除去され
ることはなく、また円盤状アルミナは焼成前の円盤状ベ
ーマイトの形状を保持している。これらはアルミナの種
類に依らない。
【0040】続いて、樹脂組成物の製造方法について説
明する。実施形態の樹脂組成物は、各種樹脂とフィラー
よりなる従来の樹脂組成物と同様にして製造される。具
体的には円盤状ベーマイトと円盤状アルミナの少なくと
も一方を原料樹脂に配合して混練機にて混練し、成形機
にて成形加工することにより得られる。
【0041】熱可塑性樹脂の場合を例にとると、円盤状
ベーマイトと円盤状アルミナの少なくとも一方と原料樹
脂とをタンブラー、リボンミキサー等であらかじめ混合
し、その混合物を混練機としての一軸又は二軸押出機に
て溶融混練した後、射出成形機等にて成形を行う。な
お、円盤状ベーマイトと円盤状アルミナの少なくとも一
方と原料樹脂とを混練機にそれぞれ別個に定量供給する
ようにしてもよい。また、混練機は、バンバリーミキサ
ー、ロール、各種ニーダー等、適用する樹脂等に応じて
適宜選択して使用される。
【0042】以上詳述した本実施形態によれば次のよう
な効果が発揮される。・ 実施形態の円盤状ベーマイト
及び円盤状アルミナは、外径サイズが0.5〜15μm
と大きく、またアスペクト比も10〜100と高いう
え、適度な硬度を有している。このため、フィラーとし
て用いた場合、加工時に破損することなくその所定の性
能を確実に発揮することができる。よって、これらをフ
ィラーとして含有する樹脂組成物は、機械的強度が向上
され、膨張収縮が抑制されるなど優れた機械的特性を有
し、さらには優れた耐熱性をも有する。
【0043】・ 実施形態の円盤状ベーマイト及び円盤
状アルミナは、α−アルミナを主体とするもの除いて硬
度がそれほど高くないため、混練機、成形機、金型等の
加工装置を損傷するおそれが少ない。加えて、実施形態
の円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナは、外縁が主に
曲線によって構成されるもの又は外縁全てが曲線によっ
て構成されるものであって、具体的には真円形板状、楕
円形板状等の形態をなしている。従って、従来の多角板
状、針状等の形態をなすベーマイト及びアルミナに比べ
て尖って突出した角の部分が少なく、このため混練機、
成形機、金型等の加工装置の損傷を一層抑えることがで
きる。よって、加工装置を長期にわたって安定して使用
することができる。
【0044】・ 実施形態の円盤状ベーマイト及び円盤
状アルミナは、従来の繊維状フィラー等に比べて異方性
が小さいため、樹脂組成物に生じる異方性を小さく抑え
ることができる。従って、樹脂組成物の機械的特性及び
耐熱性の方向によるばらつきを小さく抑えることができ
る。よって、精密な寸法精度が要求される用途にも好適
に用いることができる。
【0045】・ 実施形態の円盤状ベーマイト及び円盤
状アルミナは、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
及びセリウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含
み、その含有量は当該円盤状ベーマイトあるいは円盤状
アルミナに含まれるアルミニウムに対して原子比で0.
005〜0.05の範囲とされる。このため、その合成
を容易に行えるうえに、樹脂組成物の加工時における円
盤状ベーマイトあるいは円盤状アルミナの破損を一層抑
えることができる。よって、フィラーとしての所定の性
能を樹脂組成物において一層確実に発揮させることがで
きる。
【0046】・ 実施形態の円盤状ベーマイトは、比較
的低耐圧のオートクレーブを用いて製造することができ
るため、簡易な製造設備で済み、コストを抑えることが
できる。
【0047】・ 円盤状ベーマイトの製造の際、全反応
原料中に含まれるアルカリ土類金属イオンとセリウムイ
オンの総量及び水酸化物イオンの総量が上述した所定の
割合となるように化合物(A)〜(C)を配合すること
により、確実に実施形態の円盤状ベーマイトを得ること
ができる。
【0048】ベーマイト粒子が円盤状に異方成長する機
構は明らかではないが、以下のように推定されている。
即ち、成長過程のベーマイトもしくはベーマイト前駆体
にセリウム又はアルカリ土類金属イオンと水酸化物イオ
ンがインターカレート又は化学的付着をすることによっ
てそのb軸方向の結晶成長が抑制され、その一方でa,
c軸平面においては結晶成長が全方向で一定の度合いで
進行するというものである。従って、全反応原料中に含
まれるアルカリ土類金属イオンとセリウムイオンの総量
及び水酸化物イオンの総量が上述した所定の割合となる
ように化合物(A)〜(C)を配合することにより、反
応系に供給されるセリウム又はアルカリ土類金属イオン
と水酸化物イオンの量を適量とすることができ、その結
果実施形態の円盤状ベーマイトを確実に得られると考え
られる。
【0049】・ 実施形態の円盤状ベーマイト及び円盤
状アルミナは、適度な嵩比重を有するとともに曲線を備
えた形状であるため、制動材用フィラーとしても好適に
使用することができる。
【0050】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げ、前記実施形
態をさらに具体的に説明する。 (比較例1)反応原料としての酢酸カルシウム11.1
モル及び水酸化アルミニウム(平均粒子径3μm)10
0モルを水39.0kgと共にオートクレーブ内に充填
し、オートクレーブ内の温度を170℃に設定した。そ
して、その温度を10時間保持し、自然発生圧力のもと
静置下でオートクレーブ内の反応原料を反応させ、反応
後の生成物を水洗、濾過、乾燥して目的とするベーマイ
トを得た。このベーマイトは、表1に示すように、外径
サイズが4μm、アスペクト比が10の六角板状の形態
であった。
【0051】また、このベーマイトを1350℃で3時
間加熱することにより目的とするアルミナを得た。この
アルミナは、出発物質であるベーマイトの性状を維持し
ており、外径サイズが4μm、アスペクト比が10の六
角板状の形態であった。
【0052】(比較例2,3及び実施例1〜22)反応
原料の組成をそれぞれ表1及び表2に示すように変更し
た以外は比較例1と同様の操作を行い、目的とするベー
マイト及びアルミナを得た。得られたベーマイトについ
て、形態、外径サイズ及びアスペクト比をそれぞれ観
察、測定した結果を表1及び表2に示す。ただし、いず
れの例においても、得られるアルミナは出発物質である
ベーマイトの性状を維持しており、そのベーマイトと同
一の形態、外径サイズ及びアスペクト比を示した。な
お、比較例2,3及び実施例1〜19では平均粒子径が
3μmの水酸化アルミニウムを用いたが、実施例20で
は8μm、実施例21では15μm、実施例22では1
μmのものを用いた。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】 実施例1〜22の結果より、化合物(A)〜(C)より
選ばれる少なくとも二種と水酸化アルミニウムとを水熱
処理することにより得られるベーマイト及びアルミナ
は、円盤状をなし、外径サイズが1〜15μm、アスペ
クト比が12〜87であることが示された。ただし、比
較例3の結果より、たとえ化合物(A)〜(C)より選
ばれる二種を含んだ場合であってもその配合割合によっ
ては本発明の円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナを得
られないことが示された。
【0055】(実施例23)実施例13で得られたベー
マイトを600℃で3時間加熱することにより目的とす
るアルミナを得た。得られたアルミナの物性を表3に示
す。
【0056】(実施例24,25)実施例23におい
て、焼成温度を表3に示すように変更し、それぞれ目的
とするアルミナを得た。得られたアルミナの物性を表3
に示す。
【0057】
【表3】 表3の結果より、焼成温度によって外径サイズとアスペ
クト比に変化は見られないが、主体となるアルミナの型
は変化することが示された。また、比表面積にも著しい
差が認められた。
【0058】(実施例26)ナイロン66(株式会社東
レ製;アミランCM3001N)70重量%と、実施例2で得
られたベーマイト30重量%とを、二軸押出機(株式会
社日本製鋼所製;TEX44)を用いてサイドフィード方式
で混練した。そして、径3.5mmのダイから押し出
し、冷却後、ストランドカットを行ってペレットを得
た。続いて、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製;FS
-150N)を用いてそのペレットから樹脂組成物を成形し
た。なお、二軸押出機のシリンダー温度は270℃、ス
クリュー回転数は150rpmに設定し、射出成形機の
シリンダー温度は280℃、金型温度は80℃に設定し
た。
【0059】得られた樹脂組成物を試験片として、引張
強度(JISK7113)、曲げ強度(JISK7203)、樹脂の流れ
方向とその直角方向との成形収縮率(ASTMD955)の比を
測定した。また、加工装置に対する損傷性の評価とし
て、50×70×2mmの板状物成形金型をS50C鋼
で作製し、その金型の2000ショット後におけるゲー
ト部の中心線平均粗さRa(JISB0601)を測定した。こ
れらの測定結果を表4に示す。
【0060】(実施例27,28及び比較例4〜10)
フィラーを表4及び表5中に示すように変更した以外は
実施例26と同様の操作を行った。その結果を表4及び
表5に示す。
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】 表4及び表5の結果より、実施例26〜28の樹脂組成
物は、比較例4〜10の樹脂組成物に比べて成形収縮率
の比が小さく、また金型の荒れも少ない一方で、引張強
度及び曲げ強度はほぼ同等であることが示された。この
ことから、実施例26〜28の樹脂組成物は、異方性が
小さく、また加工装置に対する損傷も少ない一方で、従
来のフィラーを用いた場合と同程度の機械的強度を有す
ることが示された。
【0063】(実施例29〜35)樹脂とフィラーを表
6中に示すものに変更し、さらにその混合割合を樹脂8
0重量%、フィラー20重量%に変更した以外は実施例
26と同様の操作を行った。その結果を表6に示す。ま
た、この実施例29〜35においては射出成形機のシリ
ンダー温度と金型温度についても併せて表6に示す。
【0064】なお、表6中の樹脂の詳細は次の通りであ
る。 PP:ポリプロピレン(チッソ株式会社製;K5230)、
POM:ポリアセタール(ポリプラスチックス株式会社
製;ジュラコンM90-44)、PBT:PBT樹脂(ポリプ
ラスチックス株式会社製;ジュラネックス2002)、P
C:ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチ
ックス株式会社製;ユーピロンS-2000)
【0065】
【表6】 表6の結果より、実施例29〜32の樹脂組成物は、い
ずれも成形収縮率の比の値が小さく、このことから、樹
脂組成物における異方性の抑制効果は樹脂の種類に依ら
ないことが示された。また、実施例33,34の樹脂組
成物も共に成形収縮率の比の値が小さく、このことか
ら、アルミナの種類にも依らないことが示された。さら
に、実施例35の樹脂組成物は、引張強度、曲げ強度及
び成形収縮率の比の値がいずれも実施例31,33,3
4とほぼ同じであった。このことからセリウムを含有す
るベーマイトであっても、カルシウムを含有するベーマ
イト又はアルミナと同様に樹脂組成物の機械的特性を向
上させ、異方性を抑制できることが示された。
【0066】なお、前記実施形態を次のように変更して
構成することもできる。 ・ 樹脂組成物の製造の際に、本発明の効果を損なわな
い範囲で従来公知の各種添加剤を原料樹脂に配合しても
よい。この添加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、滑剤、離型剤、顔料等の着色剤、難燃剤、
帯電防止剤、導電性付与剤、核形成剤、加硫剤等を挙げ
ることができる。また、タルク、マイカ、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト、チタン酸カリウム、ガラス繊維、
カーボン繊維等、その他のフィラーを併用してもよい。
【0067】・ 円盤状ベーマイト及び円盤状アルミナ
を従来公知の方法で表面処理してから樹脂組成物の製造
に用いるようにしてもよい。この表面処理の方法として
は、インテグラルブレンド法、乾式法、湿式法を挙げる
ことができる。また、シラン系、チタネート系、アルミ
ニウム系、ジルコニウム系、リン酸系、アミノ酸系の表
面処理剤を使って表面処理を行ってもよい。
【0068】・ 円盤状ベーマイトの製造の際に、ナト
リウム化合物、アルコール化合物、アミン化合物等の添
加剤を反応原料に添加してもよい。ナトリウム化合物を
添加した場合には、反応原料中のアルカリ度を調整でき
るため、水酸化アルミニウムの溶解性を調整して水熱合
成を促進させることができる。アルコール化合物の場合
は、反応生成物が粒子状に成長するのを抑制することが
できる。アミン化合物の場合は、水熱合成を促進させる
機能と反応生成物が粒子状に成長するのを抑制する機能
との両機能を発揮することができる。
【0069】・ 本発明の円盤状ベーマイト及び円盤状
アルミナの用途はフィラーに限定されるものでなく、触
媒担体、耐熱潤滑材、耐熱材料等に用いてもよい。次
に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以
下に記載する。
【0070】・ 前記元素が、層間にインターカレート
していることを特徴とする請求項1に記載の円盤状ベー
マイト。このように構成した場合、請求項1に記載の発
明の効果を確実に発揮することができる。
【0071】・ 前記元素が、層間にインターカレート
していることを特徴とする請求項3に記載の円盤状アル
ミナ。このように構成した場合、請求項3に記載の発明
の効果を確実に発揮することができる。
【0072】・ γ−アルミナ、δ−アルミナ及びθ−
アルミナから選ばれる少なくとも一種を主体とすること
を特徴とする請求項3に記載の円盤状アルミナ。このよ
うに構成した場合、加工装置の損傷を確実に抑えること
ができる。
【0073】・ 真円形板状の形態をなす請求項1に記
載の円盤状ベーマイト。このように構成した場合、請求
項1に記載の発明の効果を一層向上させることができ
る。・ 真円形板状の形態をなす請求項3に記載の円盤
状アルミナ。このように構成した場合、請求項3に記載
の発明の効果を一層向上させることができる。
【0074】・ 前記元素をアルミニウムに対する原子
比で0.005〜0.05の範囲で含有することを特徴
とする請求項1に記載の円盤状ベーマイト。このように
構成した場合、耐破損性を向上させることができる。
【0075】・ 前記元素をアルミニウムに対する原子
比で0.005〜0.05の範囲で含有することを特徴
とする請求項3に記載の円盤状アルミナ。このように構
成した場合、耐破損性を向上させることができる。
【0076】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1及び請求項
3に記載の発明によれば、フィラーとして用いたとき
に、得られる樹脂組成物の異方性を小さく抑えることが
できるとともに、その所定の性能を樹脂組成物において
確実に発現することができる。さらには加工装置の損傷
を抑えることもできる。
【0077】請求項2に記載の発明によれば、フィラー
として好適な円盤状ベーマイトを得ることができる。請
求項4に記載の発明によれば、フィラーとして好適な円
盤状アルミナを得ることができる。
【0078】請求項5に記載の発明によれば、異方性が
小さく、またフィラーの所定の性能を確実に発現させる
ことができる。そのうえ、加工装置の損傷を抑えること
もできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸 健二 岐阜県大垣市赤坂町2093番地 河合石灰工 業 株式会社内 (72)発明者 満仲 宏文 岐阜県大垣市赤坂町2093番地 河合石灰工 業 株式会社内 (72)発明者 犬伏 昭嘉 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学 株式会社徳島研究所内 (72)発明者 田中 智博 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学 株式会社徳島研究所内 (72)発明者 鈴江 正義 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学 株式会社徳島研究所内 Fターム(参考) 4G076 AA02 AA10 AA19 AB02 AB06 BA12 BA38 BB05 CA08 CA26 DA02 FA01 FA08 4J002 BB031 BB121 BD041 BN151 CB001 CF001 CG001 CH071 CH091 CL001 CM041 CN011 CN031 DE146 FB016 FB076 FB086

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径サイズが0.5〜15μm、アスペ
    クト比が10〜100であり、カルシウム、ストロンチ
    ウム、バリウム及びセリウムから選ばれる少なくとも一
    種の元素を含有することを特徴とする円盤状ベーマイ
    ト。
  2. 【請求項2】 カルシウム、ストロンチウム、バリウム
    又はセリウムの有機酸塩、硝酸塩又は硫酸塩(A)、ア
    ルカリ金属の水酸化物(B)及びアルカリ土類金属の水
    酸化物(C)より選ばれる少なくとも二種と水酸化アル
    ミニウムとを130〜300℃の温度で水熱処理するこ
    とを特徴とする円盤状ベーマイトの製造方法。
  3. 【請求項3】 外径サイズが0.5〜15μm、アスペ
    クト比が10〜100であり、カルシウム、ストロンチ
    ウム、バリウム及びセリウムから選ばれる少なくとも一
    種の元素を含有することを特徴とする円盤状アルミナ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の製造方法で得られる円
    盤状ベーマイトを450〜1500℃の温度で焼成する
    ことを特徴とする円盤状アルミナの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の円盤状ベーマイトと請
    求項3に記載の円盤状アルミナのうち少なくとも一方を
    フィラーとして含有することを特徴とする樹脂組成物。
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