JP2001258876A - Ｘ線装置及び医用設備 - Google Patents

Ｘ線装置及び医用設備

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JP2001258876A
JP2001258876A JP2001043628A JP2001043628A JP2001258876A JP 2001258876 A JP2001258876 A JP 2001258876A JP 2001043628 A JP2001043628 A JP 2001043628A JP 2001043628 A JP2001043628 A JP 2001043628A JP 2001258876 A JP2001258876 A JP 2001258876A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済的に構成可能であり、経済的に患者の頭
および顎部の３Ｄ像を取得し得るＸ線装置、及びこのよ
うなＸ線装置を備えている医用設備を提供する。 【解決手段】 Ｘ線源２から出射する円錐状のＸ線束の
中心放射ＺＳがＸ線検出器４のほぼ中心で当たるよう
に、互いに向かい合って配置され得るかまたは配置され
ているＸ線源２およびＸ線検出器４と、Ｘ線源２および
Ｘ線検出器４の保持手段１、３、９、３０、５３と、保
持手段１、３、９、３０、５３を、患者Ｐの頭部または
顎部の一連の２Ｄ投影を撮影するために、軸線Ａ、Ｂ、
Ｃの周りに電動機により移動させる手段７、１０、１
１、３２、５４と、撮影された２Ｄ投影から３Ｄ像デー
タセットを発生する手段７、１６、１７とが設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の頭部および
顎部の２Ｄ投影を撮影するためのＸ線源およびＸ線検出
器を有する患者の頭部および顎部を放射線撮影するため
のＸ線装置に関する。さらに本発明はこのようなＸ線装
置を有する患者の口、顎または顔部の診断用および外科
手術用の医用設備に関する。
【０００２】
【従来の技術】患者の顎の外科手術、歯の埋め込みまた
は顔面の手術の診断および計画のために必要に応じて顎
のＸ線撮影、個別歯のＸ線投影撮影、顎のＸ線パノラマ
撮影または頭部または顎の組織範囲の３Ｄ像を取得する
ためのコンピュータトモグラフィ撮影が実行される。後
者はコスト上の理由から根拠のある特殊な場合にのみ、
たとえば歯の埋め込みのために、または３Ｄ像を手がか
りにしての手術計画が必須である顔面／頭蓋範囲の復元
手術の際に実行される。Ｘ線コンピュータトモグラフは
比較的高価な撮像装置であるから、ごくわずかな顎手術
にしかこのような装置は用いられず、従って顎の外科手
術の計画および実行は一般に、直接的に相い続かない、
顎外科医により実行可能な多数のプロセスステップを必
要とする。歯の埋め込みの計画および実行のためにはた
とえば、 ａ）顎外科医において顎のサーベイ撮影を行ない、 ｂ）必要の際には放射線医において顎のＸ線コンピュー
タトモグラフによる撮影を行ない、 ｃ）コンピュータトモグラフィデータを顎外科医に転送
し、 ｄ）顎外科医において手術を計画し、 ｅ）患者の手術を実行することが必要である。
【０００３】ドイツ特許出願公開第４０１２６２７号明
細書にはたとえばＸ線フィルムに顎の立体的なＸ線像を
撮影するためのＸ線装置が記載されている。
【０００４】ドイツ特許出願公開第１９６３６３５４号
明細書から特に歯の光学的撮影を実行するための装置は
公知である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、経済
的に構成可能であり、経済的な仕方で患者の頭部および
顎部の３Ｄ像を取得し得るＸ線装置、及びこのようなＸ
線装置を備えている医用設備を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Ｘ線装
置に関する課題は、Ｘ線源から出射する円錐状のＸ線束
の中心放射がＸ線検出器のほぼ中心に当たるように、互
いに向かい合って配置され得るかまたは配置されている
Ｘ線源およびＸ線検出器と、Ｘ線源およびＸ線検出器の
保持手段と、保持手段を、患者の頭部または顎部の一連
の２Ｄ投影を撮影するために、軸線の周りに電動機によ
り移動させる手段と、撮影された２Ｄ投影から３Ｄ像デ
ータセットを発生する手段とを含んでいる患者の頭部お
よび顎部の放射線撮影のためのＸ線装置により解決され
る。本発明によるＸ線装置は、回転アンギオグラフィ装
置または移動可能なＣ字形アーム式Ｘ線装置と類似し
て、円錐状のＸ線束を送り出すＸ線源を有し、このＸ線
源がＸ線検出器と一緒にＸ線装置の軸線の周りを移動さ
れ、その場合検査すべき患者の頭部または顎部は通常そ
の軸線に沿って支えられている。軸線の周りの移動中に
患者の頭部または顎部のさまざまな投影角度からの一連
の２Ｄ投影が撮影され、それらから患者の頭部または顎
部の３Ｄ像データセットが取得される。Ｘ線装置の構成
（たとえば、Ｘ線検出器からのＸ線源の間隔およびＸ線
源およびＸ線検出器の移動行程）は患者の口、顎および
顔面範囲の必要条件に適合されている。Ｘ線装置はこう
して比較的小形に保たれる。好ましくはＸ線源およびＸ
線検出器は最大１メートルの相互間隔を有する。本発明
によるＸ線装置では比較的低価格で入手可能でありまた
実証されている構成要素が使用され得るので、Ｘ線装置
が特に経済的に構成される。こうして経済的な条件がこ
のようなＸ線装置を顎外科医の診療室に備えるために望
ましいので、顎外科医が撮像、手術計画および患者の手
術を直接的に相い続くステップで多数回の着席による時
間遅れなしに実行することができる。
【０００７】本発明の実施態様によれば、Ｘ線源および
Ｘ線検出器の保持手段が２つの台架を含み、Ｘ線源およ
びＸ線検出器がそれぞれ、軸線の周りにまた互いに相対
的に電動機により移動可能である台架の１つに配置され
ている。このような台架はたとえば、天井に取付けられ
て軸線の周りに円状に設けられているレールにより案内
されていてよい。本発明の他の変形例ではＸ線源および
Ｘ線検出器はＵ字状またはＣ字形アーム状に構成された
保持装置に配置され、保持装置は保持装置を通って延び
ている軸線の周りを電動機により揺動可能である。保持
装置はその際に天井に取付けられて垂直に延びている軸
線の周りを、またはホルダーに配置されて水平に延びて
いる軸線の周りを揺動可能であってよい。
【０００８】本発明の特に好ましい実施態様では、台架
の電動機による移動または保持装置の電動機による揺動
が少なくとも１つのディジタルに制御される駆動部によ
り行われる。本発明の実施態様によりステップモータを
含み好ましくはソフトウェア制御される駆動部は台架の
互いに相対的な精密な移動および保持装置の精密な揺動
を可能にし、台架または保持装置は種々の位置に繰り返
しもたらされる。Ｘ線装置が全体として比較的小形に保
たれるので、Ｘ線装置の構造は比較的高い剛性を有し、
従って台架または保持装置に配置されＸ線源およびＸ線
検出器を含んでいるＸ線システムの移動は再現可能であ
る。
【０００９】本発明の実施態様では、Ｘ線検出器がその
台架または保持装置に対して相対的に中心放射の方向に
移動可能である。このようにしてＸ線検出器は患者の頭
部の比較的近くに置かれ、こうして像領域の大きさがそ
のつどの検査ケースに対して最適に設定される。従って
Ｘ線源およびＸ線検出器は一連の２Ｄ投影の際に通常非
対称的に軸線または患者の頭部の周りを運動する。
【００１０】医用設備に間する課題は、前記のようなＸ
線装置を有する患者の口、顎または顔部の診断用および
外科手術用の医用設備において、患者台と、Ｘ線装置お
よび患者台の互いに相対的な位置を決定する手段とを有
し、Ｘ線装置および患者台が定められた仕方で互いに相
対的に配置され、定められた仕方で互いに相対的に機械
的に移動可能である医用設備によって解決される。
【００１１】医用設備に間する課題は、前記のようなＸ
線装置を有する患者の口、顎または顔部の診断用および
外科手術用の医用設備において、患者台と、Ｘ線装置お
よび患者台の互いに相対的な位置を決定するナビゲーシ
ョンシステムとを有する医用設備によっても解決され
る。
【００１２】医用設備に関する両構成は、顎外科医がＸ
線装置、従ってＸ線装置により発生される３Ｄ像データ
セットと、患者が載せられまた通常固定されている患者
台との間の空間的関係を知っていることにより、３Ｄ像
データを手がかりにして得られた計画結果を簡単かつ便
利な仕方で直接的に患者に伝達し、手術を実行すること
を可能にする。３Ｄ像データセットと患者台との間の知
られている空間的関係により手術の途中でのＸ線装置に
対して相対的な、従ってまた３Ｄ像データセットに対し
て相対的な、患者台の移動の際に、発生される３Ｄ像の
表示が患者の変化した位置に自動的に適合される。
【００１３】本発明の実施態様では、ナビゲーションシ
ステムによりＸ線装置及び／又は患者台の位置だけでな
く顎外科手術の際に使用される少なくとも１つの医学器
具も決定され、それによって外科手術を支援するためＸ
線装置により得られた像内に医学器具を写像することが
可能にされる。このようにして患者の身体に穿刺された
医学器具がディスプレイ装置上に表示される像情報を手
がかりにしてナビゲートされ、それによって外科手術の
有意義な支援が行われる。
【００１４】
【発明の実施の形態】本発明の実施例は添付の概要図に
示されている。
【００１５】図１には患者Ｐの口、顎または顔面範囲の
診断および外科手術のための本発明による医用設備が示
されている。この医用設備は患者Ｐの頭および顎範囲を
放射線撮影するためのＸ線装置、患者台およびナビゲー
ションシステムを含んでいる。
【００１６】Ｘ線装置は台架１に配置されているＸ線源
２と、台架３に配置されているＸ線検出器４とを有し、
その際にＸ線検出器４はたとえばＸ線像増幅器またはａ
Ｓｉ‐平面像検出器であってよい。Ｘ線源２およびＸ線
検出器４は、Ｘ線源２から出射する円錐状のＸ線束の中
心放射ＺＳがＸ線検出器４の入射スクリーンのほぼ中心
に当たるように台架１、３に配置されている。
【００１７】台架１、３はほぼ同種に構成されており、
天井に掛けられているレール５に配置されている。台架
１、３はこの実施例では、詳細には示されていない電気
的駆動部により垂直に両方向矢印ａの方向に移動可能で
ある望遠鏡形式に構成された台架である。このようにし
てＸ線源２およびＸ線検出器４は放射線撮影のために図
１に破線で示されている処置室ＢＲに出入りさせられ
る。台架１、３の移動はＸ線装置の制御コンピュータ７
により制御され、好ましくは、Ｘ線源２およびＸ線検出
器４が常に互いに相対的に方向付けされた状態を保つよ
うに、同期して行われる。台架１、３の垂直な移動は操
作デスク８からオペレータにより行われる。台架１にお
けるＸ線源２の配置とは異なって、Ｘ線検出器４は、Ｘ
線束の中心放射ＺＳの方向に幾何学的に特定の仕方でシ
フト可能であるように、台架３に取付けられている移動
装置９に配置されている。このようにして像領域の大き
さは２Ｄ投影の取得の際のそのつどの撮影状況に適合さ
れる。
【００１８】台架１、３は２つのステップモータ１０、
１１の形態のディジタルにソフトウェア制御される電気
的駆動部によりレール５を移動される。その際に台架
１、３はＸ線システムの垂直に延びている軸線Ａの周り
を円状に運動する。図２は軸線Ａの周りに円状に天井Ｄ
に取付けられているレール５を著しく簡単化して示す。
レール５での台架１、３の移動は、制御コンピュータ７
により、Ｘ線源２およびＸ線検出器４の移動が同期して
行われまたＸ線源２およびＸ線検出器４が常に互いに相
対的に方向付けされた状態を保つように、制御される。
【００１９】患者Ｐは患者椅子１２の形態の患者台に載
せられている。患者椅子１２はこの実施例の場合には、
その構成要素１３、１４、１５が公知の仕方で互いに相
対的に電動機により移動されるように構成されている。
患者ＰはこうしてＸ線装置に対して相対的に種々の位置
にもたらされる。好ましくは患者Ｐは、患者椅子１２上
の位置を処置中に変更できないように、患者椅子１２上
に固定されている。
【００２０】患者Ｐの頭または顎範囲の一連の２Ｄ投影
を撮影するために台架１、３は制御コンピュータ７によ
り制御されてステップモータ１０、１１により同期して
軸線Ａの周りを移動される。通常その際にＸ線検出器４
はＸ線源２に対して非対称に移動される。Ｘ線システム
の移動の際に種々の投影角度で撮影された２Ｄ投影はＸ
線装置の像メモリ１６に一時記憶され、３Ｄ像データセ
ットを発生するために像コンピュータ１７に与えられ
る。３Ｄ像データセットの発生のために必要な投影ジオ
メトリ（これは任意に選択可能なＸ線座標系Ｋ１におけ
るＸ線源２およびＸ線検出器４の位置ならびに種々の２
Ｄ投影の際の投影角度として理解され得る）を像コンピ
ュータ１７は直接的に制御コンピュータ７から受ける。
特定のジオメトリで軸線Ａの周りに台架１、３に配置さ
れているＸ線源２およびＸ線検出器４の位置データを、
制御コンピュータ７がステップモータ１０、１１の制御
データから計算する。Ｘ線源２およびＸ線検出器４の出
発位置は制御コンピュータ７に、望遠鏡形式に伸縮可能
に構成された台架１、３の垂直な移動を生じさせる電気
的駆動部の制御データから、またステップモータ１０、
１１の制御データから、また移動装置９の設定データか
ら知られている。公知の仕方で発生される３Ｄ像データ
セットから、像コンピュータ１７が患者Ｐの頭および顎
範囲の種々の３Ｄ像を発生し、表示装置１８上に表示す
る。
【００２１】患者Ｐの頭および顎範囲の３Ｄ像を手がか
りにして、図１には示されていない顎外科医が撮像に続
いて直ちに、場合によっては患者Ｐに施すべき手術を計
画し得る。その際に、発生される３Ｄデータセットおよ
びそれから発生される３Ｄ像のＸ線座標系Ｋ１における
位置が、２Ｄ投影の撮影の際のＸ線源２およびＸ線検出
器４の知られている位置を手がかりにして同じく知られ
ていることは有利である。このようにして顎外科医は計
画の結果を直接的に患者Ｐに伝達し、直ちに患者Ｐに手
術を施す。このような計画はたとえば歯埋め込みのため
のピンを受け入れる穿孔の場所および方向の決定であ
る。医師は３Ｄ像を手がかりにして穿孔のために必要な
データを決定し、また穿孔処置を相応に患者Ｐの顎に施
す。
【００２２】この実施例の場合にはさらにナビゲーショ
ンシステムの助けをかりて、Ｘ線装置に対して相対的に
患者椅子１２が移動する際に撮像を相応に適合させ得る
ように、また器具２７を３Ｄ像内に挿入し、また患者Ｐ
に対して相対的にナビゲートし得るように、Ｘ線装置と
患者Ｐが固定されている患者椅子１２と顎外科器具２７
との間の空間的関係が捕捉される。
【００２３】Ｘ線装置と器具２７と患者椅子１２、従っ
てその上に固定されている患者Ｐとの間の空間的関係を
求めるためのナビゲーションシステムは、この実施例の
場合、カメラ２０、２１と、位置を捕捉すべき対象物に
定められた仕方で配置されカメラ２０、２１により撮影
される光学的基準要素２２〜２５とを含んでいる光学的
ナビゲーションシステムである。ナビゲーションシステ
ムのコンピュータ２６はカメラ２０、２１により撮影さ
れた像を評価し、撮影された基準要素２２〜２５を手が
かりにして任意に選択可能な基準座標系ＫＲにおける基
準要素２２〜２５の位置、すなわち姿勢および方向を求
める。
【００２４】この実施例の場合、基準要素２２はＸ線源
２に、基準要素２３はＸ線検出器４に、基準要素２４は
患者椅子１２の要素１５に、基準要素２５は顎外科医に
より導かれる器具２７に配置されている。コンピュータ
２６は得られたカメラ像を手がかりにしてそれぞれ基準
座標系ＫＲにおけるＸ線源２、Ｘ線検出器４、要素１５
ならびに器具２７の現在位置を求める。図示されていな
い仕方で像コンピュータ１７と接続されているコンピュ
ータ２６は像コンピュータ１７にそれぞれＸ線源２、Ｘ
線検出器４、患者椅子１２の要素１５ならびに器具２７
の現在位置に関するデータを与える。このようにして像
コンピュータ１７はＸ線座標系Ｋ１と基準座標系ＫＲと
の間の関係を確立し、基準座標系ＫＲに関する３Ｄ像デ
ータセットの座標を決定する。こうして患者椅子１２、
従って患者Ｐの頭部の位置が変化したら、３Ｄ像データ
セットを患者Ｐの頭部の新しい位置と一致させ、表示装
置１８上の像表示を相応に適合させることができる。患
者椅子１２の要素１５がたとえば患者Ｐの処置の途中で
要素１４に対して相対的に移動されると、これはナビゲ
ーションシステムを介して登録され、像表示が像コンピ
ュータ１７により最適に患者Ｐの頭部の変化した姿勢に
適合される。
【００２５】さらにナビゲーションシステムの助けをか
りて、患者椅子１２に対して相対的な、従って基準座標
系ＫＲにおける患者Ｐおよび３Ｄ像データセットに対し
て相対的な、器具２７の位置を決定することにより、器
具２７の写像をＸ線装置により得られた患者Ｐの頭また
は顎範囲の３Ｄ像内に挿入し、こうして外科手術を支援
することができる。このことは特に、たとえば器具２７
の尖端が手術中に患者Ｐの顎範囲に入り込んだためにも
はや見えないときに有利である。
【００２６】図３は患者Ｐの口、顎または顔面範囲の診
断および外科手術のための本発明による医用設備の第２
実施例を示す。図３に示されている医用設備はＸ線装置
の部分を除いて図１に示されている上述の医用設備と構
成的および機能的に同じである。図１に示されている医
用設備と異なり、図３に示されている医用設備のＸ線装
置は垂直に延びている軸線Ｂの周りを揺動可能に天井に
掛けられたＣ字形アーム３０を有し、それに互いに向か
い合ってＸ線源２およびＸ線検出器４が定められた仕方
で配置されている。Ｘ線源から出射する円錐状のＸ線束
の中心放射ＺＳはＸ線検出器の入射スクリーンのほぼ中
心に当たる。Ｘ線検出器４は移動装置９を介して、中心
放射ＺＳの方向に定められたジオメトリで移動可能であ
るように、Ｃ字形アーム３０に配置されている。Ｃ字形
アーム３０は望遠鏡形式に伸縮可能に構成されたホルダ
ー３１を介して処置室の天井Ｄに配置されており、また
制御コンピュータ７により駆動される図示されていない
電気的駆動部により垂直に両方向矢印ｂの方向に移動可
能である。同じく制御コンピュータ７により駆動される
ステップモータ３２により、Ｃ字形アーム３０はホルダ
ー３１に対して相対的に軸線Ｂの周りを揺動される。
【００２７】患者Ｐの頭または顎範囲の３Ｄ像データセ
ットを取得するために、Ｃ字形アーム３０はステップモ
ータ３２により駆動されて軸線Ｂの周りに揺動され、そ
の際に一連の２Ｄ投影がさまざまな投影角度において撮
影される。像メモリ１６に一時記憶された２Ｄ投影を像
コンピュータ１７が続いて制御コンピュータ７から与え
られる投影ジオメトリと一緒に図１で説明された実施例
の場合のように患者Ｐの頭または顎範囲の３Ｄ像データ
セットを発生するために使用する。制御コンピュータ７
は投影ジオメトリをステップモータ３２の制御データか
ら求め、その際にＸ線システムの出発位置はステップモ
ータ３２の制御データ、ホルダー３１の電気的駆動部の
制御データおよび移動装置９の設定データから制御コン
ピュータ７に知られている。Ｘ線座標系Ｋ１における３
Ｄ像データセットの位置は２Ｄ投影の撮影の際のＸ線シ
ステムの知られている位置に基づいて同じく知られてい
るので、３Ｄ像を手がかりにして得られた計画結果を患
者Ｐに直接的に伝達することが可能である。
【００２８】ナビゲーションシステムの助けをかりて、
上述したように、Ｘ線座標系Ｋ１と基準座標系ＫＲとの
間の関係が確立されるので、患者椅子１２の移動の際に
３Ｄ像データセットの位置が患者Ｐの頭部の位置と一致
させられ、また器具２７のナビゲーションが行われる。
【００２９】図４にはＸ線装置および患者台を有する本
発明による医用設備の第３実施例が示されている。図１
に示されている医用設備の構成要素と構成的および機能
的に等しい医用設備の構成要素は等しい参照符号を付さ
れている。
【００３０】Ｘ線装置はレール５０を電動機により定め
られた仕方で移動可能なスタンド柱５１を含んでおり、
それにＵ字状の保持装置５３を受け入れるためのホルダ
ー５２が配置されている。Ｕ字状の保持装置５３にＸ線
源２およびＸ線検出器４が定められた仕方で、Ｘ線源２
から出射する円錐状のＸ線束の中心放射ＺＳがＸ線検出
器４の入射スクリーンのほぼ中心に当たるようによう
に、互いに向かい合って配置されている。上述した実施
例の場合のように、Ｘ線検出器４は移動装置９に配置さ
れ、そこで中心放射ＺＳの方向に定められた仕方で移動
可能である。Ｕ字状の保持装置５３のホルダーは保持装
置５３と一緒にスタンド柱５１に対して相対的に少なく
とも１つの本質的に水平にＵ字状の保持装置を通って延
びている軸線Ｃ（いわゆるアンギュレーション軸線）の
周りを揺動可能である。
【００３１】図４に示されている実施例の場合、患者Ｐ
は患者寝台板６１および望遠鏡形式に伸縮可能に構成さ
れた柱６２を有する患者寝台６０上に載せられている。
望遠鏡形式に伸縮可能に構成された柱６２は同じく図示
されていない仕方でレール５０に電動機により移動可能
に支えられている。レール５０におけるスタンド柱５１
および望遠鏡形式に伸縮可能に構成された柱６２の電動
機による移動の制御は、垂直ではあっても、制御コンピ
ュータ７により行われ、制御コンピュータ７にはＸ線装
置および患者寝台装置の互いに相対的な位置が知られて
いる。
【００３２】患者Ｐの頭または顎範囲の３Ｄ像データセ
ットを取得するために、保持装置５３はステップモータ
３２により駆動されて軸線Ｃの周りを揺動され、一連の
２Ｄ投影がさまざまな投影角度において撮影される。像
メモリ１６に一時記憶された２Ｄ投影を、像コンピュー
タ１７が続いて制御コンピュータ７から与えられる投影
ジオメトリと一緒に図１および３で説明された実施例の
場合のように患者Ｐの頭または顎範囲の３Ｄ像データセ
ットを発生するために使用する。制御コンピュータ７は
投影ジオメトリをステップモータ３２の制御データから
求め、その際にＸ線システムの出発位置はステップモー
タ３２の制御データ、ホルダー３１の電気的駆動部の制
御データおよび移動装置９の設定データから制御コンピ
ュータ７に知られている。Ｘ線座標系Ｋ１における３Ｄ
像データセットの位置は２Ｄ投影の撮影時のＸ線システ
ムの知られている位置に基づいて同じく知られているの
で、３Ｄ像を手がかりにして得られた計画結果を患者Ｐ
に直接的に伝達することが可能である。
【００３３】Ｘ線装置および患者台を移動させるための
レールに基づくシステムは、制御コンピュータ７にＸ線
装置の位置データも患者台の位置データも知られている
精密な機械的なシフトシステムであるから、像コンピュ
ータ１７は制御コンピュータ７の位置データを手がかり
にしてＸ線装置の任意に選択可能な座標系Ｋ１と患者台
の任意に選択可能な座標系Ｋ２との間の関係をナビゲー
ションシステムなしでも確立し得る。このようにして、
患者寝台６０の移動により患者Ｐの位置が変化すると、
３Ｄ像データセットが像コンピュータ１７により患者Ｐ
の頭部の位置と一致させられ、場合によっては像表示が
適合され得る。
【００３４】追加的に医用設備に、器具２７の写像をＸ
線装置により発生される患者Ｐの口または顎範囲の３Ｄ
像に挿入し得るように、図１および３に示されている上
述したナビゲーションシステムが存在していてよい。制
御コンピュータ７に機械的なシフトシステムに基づいて
Ｘ線装置および患者台の互いに相対的な位置が知られて
いるので、基準座標系ＫＲにおけるＸ線装置および患者
台の位置を決定し、器具２７のナビゲーションを行うた
めに、Ｘ線装置または患者台のみに基準要素２２または
２４を設ければ十分である。そのために必要な位置デー
タコンピュータ２６および制御コンピュータ７から像コ
ンピュータ１７に与えられるので、器具２７のこの像は
３Ｄ像データセットから得られた３Ｄ像のなかに忠実に
挿入され得る。
【００３５】上述したナビゲーションシステムは必ずし
も光学的なナビゲーションシステムでなくてもよい。そ
れどころか機械的、音響的または電磁的なナビゲーショ
ンシステムも使用され得る。
【００３６】そのつどの医用設備の構成要素間の電気的
接続（たとえば、ステップモータと制御コンピュータ７
との間またはコンピュータ２６と像コンピュータ１７と
の間の接続）は図１〜５には示されていない。なぜなら
ば、それらは公知の仕方で行われているからである。
【００３７】本発明によるＸ線装置ならびに本発明によ
る医用設備の上述した実施例は単に例示として理解され
るべきである。従ってＸ線装置または医用設備の詳細は
本発明の範囲内で他の形態で構成されていてもよい。
【００３８】さらに図１〜４に示されている実施例を混
合した形態も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】天井に掛けられたレールに配置されている２つ
の台架を含んでいるＸ線システムとナビゲーションシス
テムとを有する顎外科の医用設備を示す概略図。
【図２】図１からの天井に掛けられたレールを示す概略
図。
【図３】天井に掛けられたＣ字形アームに配置されてい
るＸ線システムとナビゲーションシステムとを有する顎
外科の医用設備を示す概略図。
【図４】Ｕ字状の保持装置に配置されているＸ線システ
ムを有する顎外科の医用設備を示す概略図。
【符号の説明】
１ 台架 ２ Ｘ線源 ３ 台架 ４ Ｘ線検出器 ５ レール ７ 制御コンピュータ ８ 操作デスク ９ 移動装置 １０、１２ ステップモータ １２ 患者椅子 １３〜１５ 患者椅子の要素 １６ 像メモリ １７ 像コンピュータ １８ 表示装置 ２０、２１ カメラ ２２〜２５ 基準要素 ２６ コンピュータ ２７ 器具 ３０ Ｃ字形アーム ３１ ホルダー ３２ ステップモータ ５０ レール ５１ スタンド柱 ５２ ホルダー ５３ Ｕ字状の保持装置 ５４ ステップモータ ６０ 患者寝台 ６１ 患者寝台板 ６２ 望遠鏡のように伸縮可能に構成された柱 ａ、ｂ 移動方向 Ａ、Ｂ、Ｃ 軸線 Ｄ 天井 ＢＲ 処置室 Ｋ１ Ｘ線座標系 Ｋ２ 患者台の座標系 ＫＲ 基準座標系 Ｐ 患者 ＺＳ 中心放射

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 Ｘ線源（２）から出射する円錐状のＸ線
    束の中心放射（ＺＳ）がＸ線検出器（４）のほぼ中心に
    当たるように、互いに向かい合って配置され得るかまた
    は配置されているＸ線源（２）およびＸ線検出器（４）
    と、Ｘ線源（２）およびＸ線検出器（４）の保持手段
    （１、３、９、３０、５３）と、保持手段（１、３、
    ９、３０、５３）を、患者（Ｐ）の頭部または顎部の一
    連の２Ｄ投影を撮影するために、軸線（Ａ、Ｂ、Ｃ）の
    周りに電動機により移動させる手段（７、１０、１１、
    ３２、５４）と、撮影された２Ｄ投影から３Ｄ像データ
    セットを発生する手段（７、１６、１７）とを含んでい
    ることを特徴とするＸ線装置。
  2. 【請求項２】 Ｘ線源（２）およびＸ線検出器（４）の
    保持手段が２つの台架（１、３）を含み、Ｘ線源（２）
    およびＸ線検出器（４）がそれぞれ、軸線（Ａ）の周り
    を互いに相対的に電動機により移動可能である台架
    （１、３）の１つに配置されていることを特徴とする請
    求項１記載のＸ線装置。
  3. 【請求項３】 Ｘ線源（２）およびＸ線検出器（４）の
    保持手段がＵ字状またはＣ字形アーム状に構成された保
    持装置（３０、５３）を有し、それにＸ線源（２）およ
    びＸ線検出器（４）が配置され、軸線（Ｂ、Ｃ）が保持
    装置（３０、５３）を通って延び、保持装置（３０、５
    ３）が軸線（Ｂ、Ｃ）の周りを電動機により揺動可能で
    あることを特徴とする請求項１記載のＸ線装置。
  4. 【請求項４】 保持手段（１、３、９、３０、５３）を
    電動機により移動させる手段が少なくとも１つのディジ
    タルに制御される駆動部を含んでいることを特徴とする
    請求項１乃至３の１つに記載のＸ線装置。
  5. 【請求項５】 駆動部がステップモータ（１０、１１、
    ３２、５４）を含んでいることを特徴とする請求項４記
    載のＸ線装置。
  6. 【請求項６】 Ｘ線検出器（４）が中心放射（ＺＳ）の
    方向に移動可能であることを特徴とする請求項１乃至５
    の１つに記載のＸ線装置。
  7. 【請求項７】 請求項１乃至６の１つによるＸ線装置を
    有する患者（Ｐ）の口、顎または顔部の診断用および外
    科手術用の医用設備において、患者台（６０）と、Ｘ線
    装置および患者台（６０）の互いに相対的な位置を決定
    する手段（７）とを有し、Ｘ線装置および患者台（６
    ０）が定められた仕方で互いに相対的に配置され、定め
    られた仕方で互いに相対的に機械的に移動可能であるこ
    とを特徴とする医用設備。
  8. 【請求項８】 ナビゲーションシステム（２０〜２６）
    を有することを特徴とする請求項７記載の医用設備。
  9. 【請求項９】 請求項１乃至６の１つによるＸ線装置を
    有する患者（Ｐ）の口、顎または顔部の診断用および外
    科手術用の医用設備において、患者台（６０）と、Ｘ線
    装置および患者台（６０）の互いに相対的な位置を決定
    するナビゲーションシステム（２０〜２６）とを有する
    ことを特徴とする医用設備。
  10. 【請求項１０】 位置をナビゲーションシステム（２０
    〜２６）により決定される少なくとも１つの医学器具
    （２７）と、外科手術を支援するためにＸ線装置により
    得られた像内に医学器具（２７）の像を挿入する手段
    （１７）とを有することを特徴とする請求項８又は９記
    載の医用設備。
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