JP2023131840A - X線撮影装置、x線撮影方法、およびx線撮影装置の制御プログラム - Google Patents

X線撮影装置、x線撮影方法、およびx線撮影装置の制御プログラム Download PDF

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【課題】 複数部位を撮像する場合にも、鮮明なX線画像、X線連続画像、又は3次元X線画像を取得する。【解決手段】 患者PにX線を照射するX線発生部17aと、X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部17bと、からなる撮像部17と、患者の周囲で撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御部21と、回転制御部による回転中心とX線発生部又はX線検出部の一方、もしくはX線発生部及びX線検出部との距離を変更する距離制御部22と、撮像部を患者の身長方向に移動させる移動制御部23と、患者の身体形状を取得する形状取得部24と、身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識部25と、を備え、距離制御部は、撮像する身体部位に応じて距離を変更する、X線撮影装置1。【選択図】図1

Description

本発明は、X線撮影装置、X線撮影方法、およびX線撮影装置の制御プログラムに関する。
人体にX線を照射し、X線画像を取得する装置が知られている。
特許文献1には、操作パネルから被検体の撮像部位の情報が入力され、撮像制御部は、入力された撮像部位の情報に応じて、照射する放射線の管電圧、管電流等の撮像条件を設定することが記載されている。特許文献2には、スカウト像の幾何学的特徴量から、部位を自動認識し、少なくとも1つあるいは複数の特徴のある点を抽出し、その特徴点の位置を基準に被検体の部位を自動認識し、あらかじめ登録された撮像条件の中から、その部位に適した撮像条件を設定するX線CT装置が記載されている。
特開2014-155674号公報 特開2008-012229号公報
1度の撮像で複数部位の3次元X線画像を取得したい場合がある。低出力のX線管によれば、患者の被ばく量を抑えるとともに、装置の小型化が可能になる。一方で、低出力のX線管では、従来同様の撮像制御を行うものとするとX線の透過量が不十分となり、撮像部位や角度によっては、鮮明な画像を撮像するのは困難である。そこで、低出力のX線管により複数部位を撮像する場合にも、鮮明なX線画像、X線連続画像又は3次元X線画像が取得可能なX線撮影装置が必要とされている。
本発明は、複数部位を撮像する場合にも、鮮明なX線画像、X線連続画像又は3次元X線画像を取得することを目的の1つとする。
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るX線撮影装置は、患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部と、前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御部と、前記回転制御部による回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御部と、前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御部と、前記患者の身体形状を取得する形状取得部と、前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識部と、を備え、前記距離制御部は、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する。
前記距離制御部は、前記撮像角度に応じて前記距離を変更し、前記撮像範囲における前記撮像角度に応じた前記距離の変化量は、当該撮像範囲における前記身体形状の幅方向と厚さ方向の比率に応じて異なるものとしてもよい。
前記距離制御部は、前記撮像角度に応じて前記距離を変更し、前記X線発生部と前記X線検出部とに挟まれる前記患者の身体寸法が比較的大きい角度においては前記距離を小さくし、前記身体寸法が比較的小さい角度においては前記距離を大きくするものとしてもよい。
撮像する前記身体部位と、前記撮像角度と、撮像条件と、を対応付けて記憶する記憶部と、前記X線発生部においてX線を発生させるX線管の設定値を設定する撮像制御部と、をさらに備え、前記撮像条件は、前記距離と、前記X線管の管電圧および前記X線管の管電流の少なくとも一方と、を含み、前記撮像制御部は、前記身体部位および前記撮像角度に応じて、前記管電圧又は前記管電流の少なくとも一方、もしくは前記管電圧及び前記管電流の両方を変更するものとしてもよい。
連続する複数の前記身体部位を撮像する場合に、前記回転制御部と前記移動制御部は同時に動作することにより前記撮像部をらせん状に移動させ、前記撮像部は前記複数の前記身体部位を連続的に撮像するものとしてもよい。
前記撮像範囲ごとに撮像終了位置における前記撮像角度を記憶し、連続する第1の前記身体部位および第2の前記身体部位をこの順に撮像する場合に、前記回転制御部は、前記第1の前記身体部位の撮像終了位置における前記撮像角度から前記第2の前記身体部位の撮像を開始し、前記距離制御部は、当該撮像角度に応じて前記距離を変更するものとしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係るX線撮影方法は、患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部を有するX線撮影装置により撮像する方法であって、前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御ステップと、前記回転制御ステップによる回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御ステップと、前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御ステップと、前記患者の身体形状を取得する形状取得ステップと、前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識ステップと、を含み、前記距離制御ステップでは、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する。
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るX線撮影装置の制御プログラムは、患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部を有するX線撮影装置を制御するコンピュータプログラムであって、前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御命令と、前記回転制御命令における回転の回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御命令と、前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御命令と、前記患者の身体形状を取得する形状取得命令と、前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識命令と、をコンピュータに実行させ、前記距離制御命令では、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する。
本発明によれば、複数部位を撮像する場合にも、鮮明なX線画像、X線連続画像又は3次元X線画像を取得できる。
本発明にかかるX線撮影装置の第1実施形態を示す全体概略図である。 上記X線撮影装置のX線発生部およびX線検出部の様子を示す模式図であって、(a)概略平面図、(b)概略左側面図である。 上記X線撮影装置が有する機能ブロックおよび接続される端末の様子を示す模式図である。 上記X線撮影装置が有する撮像部の軌跡を示す模式図であって、(a)胸部のX線画像を撮像する様子、(b)頭部のX線画像を撮像する様子、である。 上記X線撮影装置が患者の身体形状を取得する処理の1例を示すフローチャートである。 上記X線撮影装置が患者のX線撮像を行う処理の1例を示すフローチャートである。 上記X線撮影装置により管電圧70kVで撮像された胸部のX線画像であって、(a)正面からのX線画像、(b)別の角度からのX線画像、(c)さらに別の角度からのX線画像、(d)さらに別の角度からのX線画像、(e)さらに別の角度からのX線画像、である。 上記X線撮影装置により管電圧120kVで撮像された胸部のX線画像であって、(a)図6(a)に対応する、正面からのX線画像、(b)図6(b)と同様の角度からのX線画像、(c)図6(c)と同様の角度からのX線画像、(d)図6(d)と同様の角度からのX線画像、(e)図6(e)と同様の角度からのX線画像、である。 上記X線撮影装置により取得される、管電圧70kVと120kVとのサブトラクション画像であって、(a)正面からのサブトラクション画像、(b)図6(b)と同様の角度からのサブトラクション画像、(c)図6(c)と同様の角度からのサブトラクション画像、(d)図6(d)と同様の角度からのサブトラクション画像、(e)図6(e)と同様の角度からのサブトラクション画像、である。 関連技術としてのX線CT装置により取得される断面画像であって、(a)横断面、(b)矢状断面、(C)冠状断面の画像である。
●X線撮影装置(1)
以下、本発明にかかるX線撮影装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、X線撮影装置1は、患者Pの周囲に撮像部17を回動させながらX線画像を撮像し、患者Pの頭部、胸部および腹部など体の様々な部位のX線画像を取得する装置である。なお、同図においては、撮像部17が胸部を撮像する位置に調整されている様子を示している。X線撮影装置1は、主として、支柱10、台11、アーム12、支持部13、連結部14、保持部15、撮像部17を備える。なお、以降の説明において、鉛直上向きをz方向とする。また、撮像時における患者の幅方向をy方向とし、患者が向く方向を+x方向とする。
撮像部17は、X線発生部17a、X線検出部17b、形状取得センサ17cを有する。
X線発生部17aは、患者Pを透過するX線を発生させる装置である。X線発生部17aには低出力のX線管(図示を省略)が配設されている。このX線管は、例えば陽極が固定されている固定陽極X線管を採用できる。従来知られている通り、固定陽極型のX線管は、回転陽極型のX線管に比べて小型かつ軽量であり、X線撮影装置1に採用することで小型かつ可搬性に優れた装置を実現できる。このX線管の管電流は、例えば0.1mAから10mA程度である。
X線検出部17bは、X線発生部17aと空間を空けて対向し、X線を検出する装置であり、例えばパネル型である。患者Pは、当該空間に載置される椅子Cに腰かけ、同図においては胸部X線画像を撮像する。この構成によれば、座位でのX線画像が取得できるため、座位における重力がかかった状態における各臓器の様子が撮像できる。
なお、本説明においては座位での撮影をする様子を説明したが、本X線撮影装置1において立位で撮影することも可能である。
図2(a)および(b)に示すように、X線発生部17aは、X線を放射状に発生させる。また、X線検出部17bは、X線発生部17aと同等もしくはより広い面積の受光領域を有し、放射状に発生したX線を検出する。また、X線発生部17aには、前面に絞り(図示を省略)が配設され、当該絞りによりX線の照射範囲が調整できるようになっている。X線発生部17aの前面にはコリメータが配設され、X線ビーム幅を狭めてX線検出部17bに到達させてもよい。
形状取得センサ17cは、患者の身体形状を取得するセンサである。形状取得センサ17cは、X線照射とは異なる態様で身体形状を取得するセンサであり、例えば可視光により撮像する画像センサ、すなわち一般的なカメラであってもよいし、赤外線センサ又はミリ波センサ等適宜のセンサであってもよい。X線照射とは異なる態様で身体形状を取得する構成によれば、無用なX線照射を控えることで、患者の被ばく量を最低限に抑えつつ患者の身体形状を取得することができる。形状取得センサ17cは、図1においてはX線発生部17aの上方に配設されていて、X線発生部17aと同様に、患者Pの身体周辺を回転しながらセンシング可能になっている。また、形状取得センサ17cが、被写体を挟んで対をなす構成である場合には、他対がX線検出部17bの近傍、例えば上方に配設されていてもよい。
なお、本実施形態においては、形状取得センサ17cはX線撮影装置1に物理的に連結されているものとしたが、形状取得センサ17cを別途の装置で構成し、X線撮影装置1とはネットワークを介して直接または間接的に接続される構成であってもよい。この場合、形状取得センサ17cで取得した身体形状データは、所定の基準点により校正され、X線撮影装置1のアーム12の位置又は撮像部17の位置と対応付けられる。
図1に示すように、支柱10は、載置面である床上から起立し、X線撮影装置1の各構成を上部に保持する柱である。支柱10は、底面にH字状の台11が配設される。また、台11の各端部にローラ11aが配設されていて、床上を移動可能である。支柱10の上部には、長さ方向に溝が配設されており、この溝がアーム12と篏合している。
アーム12は、支柱10に連結し、主に撮像部17を患者Pの上方に保持する部材である。アーム12は、支柱10の溝と篏合しており、溝に沿って上下方向に摺動することで、X線発生部17aおよびX線検出部17bの高さを調節可能になっている。アーム12は、支柱10に対して手動で摺動してもよいし、電気的に上下動してもよい。アーム12は、支柱10から前方(+x方向)に向かって突出する突出部12aを有し、この突出部12aの先端部に、支持部13が連結されている。
支持部13は、撮像部17を支持する部材である。支持部13は、長さ方向中央において、連結部14に連結されている。支持部13は、本実施形態においては、細長い平板の両端13a、13bが互いに対向するように、下向きに折り曲げられた形状の部材である。支持部13の第1端13aには第1摺動部16a、第2端13bには第2摺動部16bが連結され、第1摺動部16aおよび第2摺動部16bは、それぞれ両端13a、13bに対して摺動可能である。第1摺動部16aおよび第2摺動部16bの先端には、それぞれX線発生部17aおよびX線検出部17bが配設されており、第1摺動部16aおよび第2摺動部16bを摺動させることで、X線発生部17aおよびX線検出部17bの高さが調整される。第1摺動部16aおよび第2摺動部16bの摺動機構についても、手動で動作させる構成であっても自動で動作するものであってもよい。また、第1摺動部16a、第2摺動部16bは、プーリ等で連結され、一方が上下動されると、他方が同様のストロークで上下動するようになっていてもよい。
支持部13の回転軸、すなわち、連結部14との連結部分と下向きに折り曲げられた屈曲部との間に、当該長さを伸縮させる伸縮機構13cが備えられている。伸縮機構13cは、支持部13の回転に応じて伸縮し、X線発生部17aおよびX線検出部17bを対向させながら、回転中心とX線発生部17a又はX線検出部17bとの距離を変更可能になっている。伸縮機構13cは、例えば互いに摺動する複数の部材により構成され、ラックアンドピニオン機構などにより電気的に摺動する。伸縮機構13cは、支持部13の回転と同期して支持部13を伸縮させてもよい。また、左右の伸縮機構13cは互いに独立して距離を変更可能である。
連結部14は、支持部13を突出部12aに対して回転可能に連結する機構部である。支持部13は、連結部14を軸に回転する。この軸は、支持部13の両端に沿う方向、すなわち略鉛直方向の軸である。X線発生部17aおよびX線検出部17bは、連結部14の回転に応じて、患者Pの周囲を周回する。連結部14は、例えばモータを備え、後述する回転制御部21により電気的に回転する。
連結部14は、支持部13を、患者Pの周囲360度に渡って回転させる。この構成によれば、患者Pを全周に渡って撮像できる。したがって、例えば胸部を撮影する場合には、胸部の外縁部、横隔膜付近に位置する肺の下縁部、および深部など、正面からのX線画像だけでは捉えきれなかった肺などの臓器の細部の様子も撮像することができる。また、すりガラス影等の淡い炎症であっても、容易に発見することができる。
なお、X線画像は患者PにX線を透過させて撮像するため、撮像角度が互いに180度異なるX線画像は、部分的に左右対称であり、互いに対応する画像である。したがって、X線発生部17aおよびX線検出部17bが患者Pの周囲を少なくとも180度回転することで、撮像対象となる部位の様子をほぼ全周にわたって観察できる。また、180度反対の位置からX線を照射することで、X線を内部組織に異なる順序で透過させ、異なるX線画像を取得できる。すなわち、X線発生部17aおよびX線検出部17bを360度回転させて撮像することで、より詳細な観察が可能になる。
本実施形態では、連結部14は連続的に回転可能である。この構成によれば、連続的に周回の撮像が可能である。ひいては、同一角度のX線画像を複数回撮像することができる。また、後述する撮像制御部27により複数種類の管電流又は管電圧で撮像する場合にも、連続的に撮像することができる。
保持部15は、逆T字状の棒状の部材である。保持部15は、支持部13および連結部14に穿設された孔に挿通され、支持部13の下方に吊設されている。保持部15は、アーム12に連結されており、支持部13および連結部14とは連結していないため、支持部13の回転中にも静止している。保持部15は、患者Pの上方に配設され、患者Pにより両手で把持される。また、保持部15は、患者Pが握り込む他、手を吊架してもよい。保持部15に患者Pの手を保持させることで、両手が胸部や腹部の上方に固定されるため、両手を撮像領域から十分離間させることができる。なお、保持部15の形状は任意であり、逆T字状には限られない。
なお、保持部15および椅子C等の、患者Pと接触する部位には、取り換え可能な薄いフィルムなどを貼付してもよい。当該フィルムを貼り替えることで、患者間での感染リスクを低減できる。
図3を用いて、X線撮影装置1が有する構成の各機能ブロックに関して詳細に説明する。同図に示すように、X線撮影装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等によって実現される。X線撮影装置1はこれにより、撮像条件記憶部1A、撮像画像記憶部1B、回転制御部21、摺動制御部22、移動制御部23、形状取得部24、撮像範囲認識部25、受付部26、撮像制御部27、角度取得部28、解析部29、表示制御部30からなる機能ブロックを構成する。なお、各電気的な構成は、各種の商用電源又は給電装置により給電される他、X線撮影装置1に備えられるバッテリーにより給電される構成であってもよい。
X線撮影装置1は、ネットワークNWを通じて閲覧端末2と接続され、撮像した画像を閲覧端末2上で閲覧させる。また、X線撮影装置1は、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)と接続され、撮像した画像をPACSに送信する。PACSは、X線撮影装置1で撮像された画像を受信し、他のモダリティで撮像された画像と共に保管してよい。
回転制御部21は、連結部14を駆動させ、患者Pの周囲で撮像部17を回転させて撮像角度を変化させる機能部である。回転制御部21は、支持部13を連続的に回転させるが、回転と停止を断続的に繰り返してもよい。回転制御部21は、支持部13を360度回転させ、さらに複数周回転させてもよい。回転制御部21が支持部13を患者の周囲に周回させる構成によれば、撮影条件を変えて撮影した結果を用いて取得されるサブトラクション画像の取得も容易である。サブトラクション画像の撮影例については後述する。また、回転方向は任意であり、右回転と左回転のいずれか一方又は両方が可能であってもよい。さらに、回転制御部21は、右回転と左回転を交互に行う、いわゆる揺動を行ってもよい。
摺動制御部22は、回転制御部21による回転中心と、X線発生部17aとの距離を変更する機能部である。摺動制御部22は、特許請求の範囲における距離制御部の例である。また、摺動制御部22は、回転中心とX線検出部17bとの距離を変更してもよい。摺動制御部22は、回転中心とX線発生部17aとの距離と、回転中心とX線検出部17bとの距離を、独立して変更してもよい。回転中心とX線発生部17aとの距離を小さくすると、拡大された画像を得ることができる。また、回転中心とX線検出部17bとの距離を小さくすると、解像度の高い画像を得ることができる。したがって、撮像する身体部位の形状に応じて、回転中心とX線発生部17a又はX線検出部17bとの距離を調節することで、身体部位に応じた鮮明な画像が取得できる。例えば、撮影される身体部位が小さい場合にはX線発生部17aを近づけて拡大画像を取得し、撮影される身体部位が大きい場合にはX線発生部17aを遠ざけて広範囲の撮像をしつつ、X線検出部17bを近づけて高空間分解能の画像を取得してもよい。
また、回転中心とX線発生部17a又はX線検出部17bとの距離は、ユーザからの入力に応じて各距離を個別に変更してもよいし、拡大画像取得モードと高空間分解能画像取得モードとがあらかじめ用意されていて、ユーザのモード選択に応じて各距離が変更されるようになっていてもよい。
移動制御部23は、アーム12又は第1摺動部16aおよび第2摺動部16bを摺動させることで、撮像部17を患者Pの身長方向に移動させる機能部である。また、連続する複数の身体部位を撮像する場合に、回転制御部21と移動制御部23が同時に動作することにより撮像部17をらせん状に移動させ、撮像部17は複数の身体部位を連続的に撮像する。この構成によれば、1度の撮像で、複数の身体部位を撮像可能である。
なお、回転制御部21および移動制御部23が略排他的に動作し、すなわち、同一箇所で回転しながら撮影した後に、回転を停止させてから撮像部17を身長方向に移動させ、移動を停止させたあとに回転および撮影を開始する動作を行ってもよい。
形状取得部24は、形状取得センサ17cを制御して患者Pの身体形状を取得する機能部である。
撮像範囲認識部25は、身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する機能部である。身体部位は、例えば、「頭部(のども含む)」、「胸部」、「腹部」、「腰部」、「脚部」、「その他(手腕など)」等であり、ユーザが指定しうる部位と対応している。撮像範囲認識部25は、形状取得部24により取得される身体形状に適宜の認識技術を適用し、患者Pの身長方向(図1におけるz方向)における各身体部位の開始座標および終了座標を特定する。撮像範囲認識部25は、当該開始座標から終了座標までの範囲を、当該身体部位の撮像範囲として特定する。この構成によれば、各患者の特定の身体部位の撮像を、身長や体格によらず適切に行うことができる。
撮像範囲認識部25は、各身体部位の撮像終了時における撮像部17の角度、すなわち撮像終了角度を計算してもよい。撮像終了角度は患者ごとの身体寸法に応じて異なるためである。
摺動制御部22は、撮像する身体部位に応じ患者PとX線発生部17aとの距離(以降、「患者・X線発生部間距離」ともいう)を変更する。患者・X線発生部間距離を小さくすることで、X線を多く透過させることができる。この構成によれば、管電流が小さいX線管であっても、距離を小さくすることで鮮明なX線画像を取得できる。身体部位は、その組成によりX線の透過率が異なる。例えば、頭部は頭蓋骨の影響でX線の透過率が低いため、患者・X線発生部間距離を近くする。一方、胸部は組織に空気の充填された空間が多く、X線の透過率が高いため、患者・X線発生部間距離を遠くする。このような身体部位ごとの患者・X線発生部間距離を撮像条件記憶部1Aに記憶しておき、摺動制御部22はこれを参照して制御してもよい。また、撮像条件記憶部1Aには、基準とする患者・X線発生部間距離(基準距離)と、身体部位ごとの係数を記憶しておき、基準距離に係数を乗じて、当該身体部位における患者・X線発生部間距離を算出するようになっていてもよい。
摺動制御部22は、撮像範囲の身体の厚さが比較的大きい場合には、患者・X線発生部間距離を小さくし、当該厚さが比較的小さい場合には患者・X線発生部間距離を大きくしてもよい。より具体的には、胸部の撮像においては、胸部よりも薄い脚部の撮像に比べて患者・X線発生部間距離を小さくする。この構成によれば、身体部位に応じた適切なX線照射を行うことで、過剰な被ばくを防ぎつつ鮮明なX線画像を取得できる。
なお、X線発生部17aは、これらの動作に伴って、撮影対象部との距離に応じて撮影対象に対して焦点を合わせる処理を行う。
また、摺動制御部22は、形状取得部24で取得される当該患者Pの身体寸法に応じて、患者・X線発生部間距離を補正してもよい。この構成によれば、患者の体形に則したより適切なX線照射が行え、ひいては過剰な被ばくを防ぐことができる。
摺動制御部22は、撮像角度に応じて患者・X線発生部間距離を変更する。摺動制御部22は、X線発生部17aとX線検出部17bとに挟まれる患者Pの身体寸法が比較的大きい角度においては患者・X線発生部間距離を小さくし、身体寸法が比較的小さい角度においては患者・X線発生部間距離を大きくする。より具体的には、身体寸法に応じた係数を基準距離に乗じて患者・X線発生部間距離を算出するようになっていてもよい。
図4(a)に示すように、患者Pの胸部は、y方向(患者Pの幅方向)において厚さd1、x方向(患者Pの厚さ方向)において厚さd2であり、厚さd1は厚さd2より大きい。そこで、撮像部17がy軸に沿って位置し、X線発生部17aとX線検出部17bとに挟まれる患者Pの厚さが厚さd1である場合には、患者・X線発生部間距離は距離D1である。一方、撮像部17がx軸に沿って位置し、X線発生部17aとX線検出部17bとに挟まれる患者Pの厚さが厚さd2である場合には、患者・X線発生部間距離は距離D1より大きい距離D2である。その結果、X線発生部17aは楕円状の軌道50上を回転する。
X線(電磁波:光子)は、人体のような水分が多い物体を通過する際には、X線の散乱や、脂肪や臓器などのX線の吸収により、X線発生部17aと正対するX線検出部17bに届きにくくなり、X線画像の陰影に影響する。また、X線(電磁波:光子)は距離が遠くなると、同様にX線がX線検出部17bに届きづらくなる。そこで、身体の厚さが角度により異なる部位を撮像する場合には、撮像角度に応じて患者・X線発生部間距離を変更することで、厚さの大きい角度からの撮像であっても鮮明なX線画像を取得できる。また、厚さの小さい角度からの撮像の場合には、適切な距離離れて撮像を行うことで、過剰な被ばくを防ぐことができる。
なお、撮影角度と患者・X線発生部間距離とを対応づけるデータは、例えば90度の範囲の撮影角度と、患者・X線発生部間距離との対応関係が格納されていて、左右対称又は上下対象の角度には同様の患者・X線発生部間距離を適用してもよい。この構成によれば、90度分のデータを格納すれば足りる。
なお、同図とは別に、X線撮影装置1から得られた画像を用いて、画像データから断層画面を生成したり、当該断層画面から立体的画像を再構成することも可能である。この場合、210度程度以上の画像データを用いることが考えられる。
図4(b)は、患者Pの頭部を撮像する様子を示している。頭部は、y方向において厚さd3、x方向において厚さd4であり、厚さd3と厚さd4は略同等である。そこで、厚さd3の断面を撮像する際の患者・X線発生部間距離D3と、厚さd4の断面を撮像する際の患者・X線発生部間距離D4とは略同等であり、X線発生部17aは、円状の軌道51を回転する。すなわち、撮像範囲における撮像角度に応じた患者・X線発生部間距離の変化量は、当該撮像範囲における身体形状の幅方向と厚さ方向の比率に応じて異なる。
上述のような構成によれば、身体部位ごと、かつ、撮像角度ごとに患者・X線発生部間距離を自動的に変更し、管電流の小さいX線管であっても鮮明なX線画像を取得できる。また、当該構成によれば、自動で患者・X線発生部間距離が変更されるので、撮影者の熟練度に関わらず鮮明な画像が取得できる。
受付部26は、ユーザからの入力を受け付ける機能部であり、患者の識別情報を取得する他、当該患者の1又は複数の撮像部位に関する情報を受け付ける。
撮像制御部27は、X線発生部17aおよびX線検出部17bを駆動し、X線発生部17aとX線検出部17bとの間に着座する患者PのX線画像を撮像する。撮像制御部27は、支持部13が回転している間に撮像を行う。撮像制御部27は、X線発生部17aにX線を連続的に発生させる。また、X線検出部17bは、フレームを切り替えながらX線を受光し、複数のX線画像からなる動画像を取得する。X線発生部17aおよびX線検出部17bを回転させながら撮像する構成によれば、簡易な構成で、多角度からのX線画像を取得できる。また、X線検出部17b内のX線検出器を動画像用のFPD(フラットパネルディテクター)で撮像する構成によれば、立体画像を合成しなくても、そのまま再生することで、患者Pの検査部位を立体視するかのごとく、周方向に滑らかに観察できる。また、取得される各画像は、静止撮像のX線画像と同様高解像度であるため、合成処理や補完処理を行う構成に比べて、拡大しても鮮明であり、信頼度の高い画像診断が可能である。さらに、合成処理や補完処理が不要であるため、撮像後すぐに画像を確認でき、迅速な診断が可能である。
なお、撮像制御部27は、X線発生部17aによりX線を断続的に発生させてもよい。
また、撮像制御部27は、動画像の撮像に代えて、又は加えて、静止画のX線画像を単純撮像することも可能であってよい。このとき、連結部14は手動で回転させられる形態と、任意の角度で固定される形態と、に切替可能になっていてよい。また、回転制御部21が、所定のユーザインターフェース装置から角度の入力を受け付け、支持部13の角度が当該入力角度となるよう支持部13を自動で回動させてもよい。
撮像制御部27は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの相対位置を検証するための適宜の光線を発生させ、受光状態を確認する機能を有していてもよい。例えば、撮像制御部27は、X線発生部17aからX線検出部17bに向かって十字状の光線を発生させる。X線検出部17bは、この光線を検出し、十字の中央が、X線検出部17bの検出領域の中央で検出されているかを判定する。この構成により、X線発生部17aおよびX線検出部17bの基準が合っているかキャリブレーションすることができる。なお、この光線は、X線であってもよいし、異なる波長の電磁波、例えば可視光であってもよい。この構成は、形状取得センサ17cにより実現してもよい。
撮像制御部27は、X線発生部17aにおいてX線を発生させるX線管の設定値を設定する。X線管の設定値は、例えば管電圧および管電流である。撮像制御部27は、撮像条件記憶部1Aを参照し、身体部位および撮像角度に応じてX線管の管電圧又は管電流を変更する。
角度取得部28は、支持部13の回転角度を取得する機能部である。角度取得部28は、撮像制御部27により撮像されたX線画像ごとに、当該X線画像が撮像されたときの回転角度を記録する。角度取得部28は、例えばX線の動画像のフレームレートと同期したクロックにより駆動する角度計により、支持部13の角度を定期的に取得する。
撮像条件記憶部1Aは、少なくとも、撮像する身体部位ごとに、撮像角度と撮像条件とを対応付けて記憶する機能部である。撮像条件は、患者・X線発生部間距離と、X線管の管電圧又は前記X線管の管電流と、を含む。また、互いに隣接する撮像部位は、連続して撮像可能である旨のフラグがあらかじめ記憶されている。
撮像条件記憶部1Aは、撮像範囲ごとに撮像終了位置における撮像角度、すなわち撮像終了角度を記憶する。また、撮像条件記憶部1Aは、患者の識別情報と、患者の撮像範囲ごとの撮影終了角度とを対応付けて記憶する。回転制御部21は、連続する第1身体部位および第2身体部位をこの順に撮像する場合にこの撮像終了角度を参照し、第1身体部位の撮像終了角度から第2身体部位の撮像を開始する。また、摺動制御部22は、当該撮像角度に応じて患者・X線発生部間距離を変更する。このような構成によれば、連続する複数の身体部位を撮像する場合にも、所定の回転開始角度まで撮像部17を回転させる動作が不要であり、撮像時間が短縮できる。
撮像画像記憶部1Bは、撮像された動画像に含まれる各画像と、撮像された回転角度とを互いに対応付けられて記憶する機能部である。また、撮像画像記憶部1Bは、患者の年齢、性別、身長および体重などの、患者に関する情報を記憶し、撮像画像と紐づけて格納してもよい。撮像画像は撮像画像記憶部1Bに一時的に記憶され、適宜のタイミングでPACSに送信されてよい。
解析部29は、取得されるX線画像を解析する機能部である。例えば、解析部29は、取得した画像を合成することで、3次元画像を作成してもよい。
表示制御部30は、取得したX線画像、又は解析により生成した画像を、閲覧端末2に表示させる機能部である。閲覧端末2は、医療従事者が閲覧する端末であり、例えばパーソナルコンピュータである。また、閲覧端末2はタブレット端末やスマートホンであってもよい。閲覧端末2は、ネットワークNW(図3参照)の他、有線又は無線で接続されていてもよい。また、表示制御部30は、X線撮影装置1が有する表示部にX線画像を表示していてもよい。
表示制御部30は、取得した複数のX線画像を、撮像部17の回転角度順に表示させる。表示制御部30は、X線画像を自動で切り替えて表示させ、患者Pの周囲を回転するX線動画として再生してもよい。この構成によれば、X線動画により患者Pの体内を立体的に把握することができ、淡いすりガラス影や外縁部の炎症であっても容易に発見できる。X線動画は、撮像時と同様のフレームレートで再生してもよいし、再生速度は可変であってよい。
また、表示制御部30は、閲覧端末2からの操作を受け付け、表示させるX線画像が手動で切替可能になっていてもよい。例えば、閲覧端末2のディスプレイ上にシークバーおよびスライダが表示され、マウス、キーボード又はタッチ動作により表示画像又は動画の再生開始箇所の指定を受け付けてよい。
●患者の身体形状を取得する処理フロー
図5に示すように、まず、形状取得部24により、患者Pの身体形状を取得する(ステップS11)。次いで、撮像範囲認識部25は、身体形状を解析し、当該患者における部位ごとの撮像範囲を認識する(ステップS12)。
●X線撮影装置が患者のX線撮像を行う処理フロー
図6に示すように、まず、受付部26により、撮像部位の指定を受け付ける(ステップS21)。次いで、撮像部17の現在位置を認識する(ステップS22)。
連続する撮像部位が指定されている場合(ステップS23でY)、ステップS24に進む。ステップS24では、指定されている各撮像部位の撮像開始位置での撮像部17の角度、すなわち撮像開始角度を特定し、ステップS25に進む。連続する撮像部位がある場合には、直前の撮像部位における撮像終了角度が次の撮像部位における撮像開始角度になるためである。
指定されている撮像部位が指定されていない場合(ステップS23でN)、ステップS25に進む。ステップS25では、撮像部17を、最も上端の撮像部位の撮像開始位置に移動させる。次いで、撮像条件記憶部1Aを参照し、当該撮像部位に対応する撮像条件を設定し(ステップS26)、撮像部位の撮像を行う(ステップS27)。
次いで、未撮像部位がある場合(ステップS28でY)、次の撮像開始位置に移動する(ステップS29)。なお、撮像部位が連続している場合、この処理は省略される。次いで、ステップS26に戻り、直前に撮像された撮像部位に隣接する撮像部位の撮像を行う。未撮像部位がない場合(ステップS28でN)、処理を終了する。
●実施例
図7~図9を用いて、本発明に係るX線撮影装置1により取得した胸部画像の1例について説明する。
図7の各図は、X線管の管電圧を70kVとして撮像した胸部X線画像である。各図は、異なる撮像角度から撮像した画像を示している。図8の各図は、X線管の管電圧を120kVとして図6の各図と対応する位置において撮像した画像である。図9の各図は、図7の各図と図8の各図とによるサブトラクション画像である。なお、実際には、これらの画像は回転する動画として閲覧可能であってもよいし、スライダ等の適宜の操作子と連動し、ユーザの操作に応じて回転するように表示されてもよい。このような態様によれば、患者の胸部を3次元画像として構成し、内部の様子を子細に読影することができる。
図10の各図は、関連技術としてのX線CT装置において取得された画像である。X線CT装置においては、撮像によって得られたデータを、体軸または頭軸に直交した横断面、矢状断面、冠状断面のそれぞれ直交した3方向の断面に切り出して、断層像を観察するのが基本である。したがって、断層画像を再構成して3次元X線画像を生成するにあたり補完処理を行っている。これに対し、本発明に係るX線撮影装置1によれば、各撮像角度で撮像された画像を観察するため、実際の患者の状態を高解像度で確認することができる。より具体的には、X線CT装置において一度にX線放射されるユニットは例えば最大128列程度であり、1画像あたり500dpi程度であるのに対し、本発明に係るX線撮影装置1によれば、X線発生部17aを比較的広い面積で確保できるため、一度にX線放射されるユニットは1000から3000列程度であり、1画像あたり3000dpiから30000dpi程度が確保できる。したがって、拡大して観察することをも容易である。
また、図7および図8の撮像時における管電流は0.1mAから1mA程度である。ここで、図10に撮像例を示したX線CT装置の管電流は20mAから100mAである。X線撮影装置1によれば、低い管電流であっても、多角度からの鮮明がX線画像を取得できる。
なお、本説明においては、患者を撮像する医療用のX線撮影装置を例に説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限られず、各種の非破壊検査にも用いることができる。
1 X線撮影装置
10 支柱
13 支持部
14 連結部
15 保持部
17 撮像部
17a X線発生部
17b X線検出部
21 回転制御部
22 摺動制御部(距離制御部)
23 移動制御部
24 形状制御部
25 撮像範囲認識部
26 受付部
27 撮像制御部
28 角度取得部
29 解析部
30 表示制御部

Claims (8)

  1. 患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部と、
    前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御部と、
    前記回転制御部による回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御部と、
    前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御部と、
    前記患者の身体形状を取得する形状取得部と、
    前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識部と、
    を備え、
    前記距離制御部は、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する、
    X線撮影装置。
  2. 前記距離制御部は、前記撮像角度に応じて前記距離を変更し、前記撮像範囲における前記撮像角度に応じた前記距離の変化量は、当該撮像範囲における前記身体形状の幅方向と厚さ方向の比率に応じて異なる、
    請求項1記載のX線撮影装置。
  3. 前記距離制御部は、前記撮像角度に応じて前記距離を変更し、前記X線発生部と前記X線検出部とに挟まれる前記患者の身体寸法が比較的大きい角度においては前記距離を小さくし、前記身体寸法が比較的小さい角度においては前記距離を大きくする、
    請求項1又は2記載のX線撮影装置。
  4. 撮像する前記身体部位と、前記撮像角度と、撮像条件と、を対応付けて記憶する記憶部と、
    前記X線発生部においてX線を発生させるX線管の設定値を設定する撮像制御部と、
    をさらに備え、
    前記撮像条件は、前記距離と、前記X線管の管電圧および前記X線管の管電流の少なくとも一方と、を含み、
    前記撮像制御部は、前記身体部位および前記撮像角度に応じて、前記管電圧又は前記管電流の少なくとも一方、もしくは前記管電圧及び前記管電流の両方を変更する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のX線撮影装置。
  5. 連続する複数の前記身体部位を撮像する場合に、前記回転制御部と前記移動制御部は同時に動作することにより前記撮像部をらせん状に移動させ、前記撮像部は前記複数の前記身体部位を連続的に撮像する、
    請求項1乃至4のいずれかに記載のX線撮影装置。
  6. 前記撮像範囲ごとに撮像終了位置における前記撮像角度を記憶し、
    連続する第1の前記身体部位および第2の前記身体部位をこの順に撮像する場合に、前記回転制御部は、前記第1の前記身体部位の撮像終了位置における前記撮像角度から前記第2の前記身体部位の撮像を開始し、
    前記距離制御部は、当該撮像角度に応じて前記距離を変更する、
    請求項1乃至5のいずれかに記載のX線撮影装置。
  7. 患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部を有するX線撮影装置により撮像する方法であって、
    前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御ステップと、
    前記回転制御ステップによる回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御ステップと、
    前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御ステップと、
    前記患者の身体形状を取得する形状取得ステップと、
    前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識ステップと、
    を含み、
    前記距離制御ステップでは、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する、
    X線撮影方法。
  8. 患者にX線を照射するX線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、からなる撮像部を有するX線撮影装置を制御するコンピュータプログラムであって、
    前記患者の周囲で前記撮像部を回転させて撮像角度を変化させる回転制御命令と、
    前記回転制御命令における回転の回転中心と、前記X線発生部又は前記X線検出部の一方、もしくは前記X線発生部及び前記X線検出部との距離を変更する距離制御命令と、
    前記撮像部を前記患者の身長方向に移動させる移動制御命令と、
    前記患者の身体形状を取得する形状取得命令と、
    前記身体形状に応じて、身体部位ごとの撮像範囲を決定する撮像範囲認識命令と、
    をコンピュータに実行させ、
    前記距離制御命令では、撮像する前記身体部位に応じて前記距離を変更する、
    X線撮影装置の制御プログラム。
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