JP2013198736A - 放射線画像表示制御装置および方法 - Google Patents

放射線画像表示制御装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013198736A
JP2013198736A JP2013051497A JP2013051497A JP2013198736A JP 2013198736 A JP2013198736 A JP 2013198736A JP 2013051497 A JP2013051497 A JP 2013051497A JP 2013051497 A JP2013051497 A JP 2013051497A JP 2013198736 A JP2013198736 A JP 2013198736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
radiographic
display control
imaging
images
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013051497A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Kuwabara
孝夫 桑原
Yasuyoshi Ota
恭義 大田
Yasuko Yahiro
靖子 八尋
Harlan Romsdahl
ロムスダール ハーラン
Akira Hasegawa
玲 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JP2013198736A publication Critical patent/JP2013198736A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】断層画像を生成するために撮影された複数の放射線画像を用いて立体視画像を表示する際、撮影対象の被写体の厚さが変化したとしても適切な奥行き量であって立体視が容易な立体視画像を表示する。
【解決手段】互いに異なる複数の撮影方向から撮影された放射線画像であって、断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得する放射線画像取得部21と、その取得された放射線画像のうち立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択する放射線画像選択部23と、その選択された2枚の放射線画像を立体視表示する表示部3と、被写体の厚さ情報を取得する被写体厚さ情報取得部22とを備え、放射線画像選択部23が、厚さ情報が厚いほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択する。
【選択図】図3

Description

本発明は、互いに異なる撮影方向から撮影された複数の放射線画像に基づいて、立体視画像を表示させる放射線画像表示制御装置および方法に関するものである。
近年、放射線源を移動させて互いに異なる撮影方向から被写体に放射線を照射して撮影を行い、その撮影によって取得した複数の放射線画像を加算して所望の断層面を強調した断層画像を得ることができるトモシンセシス撮影装置が提案されている。
このトモシンセシス撮影装置においては、撮影装置の特性や必要な断層画像に応じて、放射線源を放射線画像検出器と平行に移動させたり、円や楕円の弧を描くように移動させたりして、異なる照射角で被写体を撮影した複数の放射線画像を取得し、これらの複数の放射線画像を再構成することによって断層画像が生成される。
そして、このようなトモシンセシス撮影装置によって生成された断層画像を表示させることによって、被写体の3次元情報を観察することができ、これにより放射線画像診断の精度の向上を図ることができる。
一方、トモシンセシス撮影装置と同様に、互いに異なる撮影方向から被写体に放射線を照射して撮影を行うことによって左目用放射線画像と右目用放射線画像とを取得し、これらの2枚の放射線画像を立体視表示(ステレオ表示)する立体視画像撮影装置も提案されている(たとえば特許文献1および特許文献2参照)。
そして、たとえば乳房の放射線画像診断においては微小石灰化の検出が重要となるが、この微小石灰化の検出という観点では、トモシンセシス撮影装置によって表示される断層画像よりも立体視画像撮影装置によって表示される立体視画像(ステレオ画像)の方が優位であると言われている。
特開2010−187916号公報 特開2010−233875号公報 特開昭62−16741号公報 特開昭63−168153号公報 特開平09−258954号公報 特開平07−334140号公報
そこで、トモシンセシス撮影装置と立体視画像撮影装置とは、ともに互いに異なる複数の撮影方向の放射線画像を撮影するものであることから、トモシンセシス撮影装置において撮影された複数の放射線画像を左目用放射線画像と右目用放射線画像として用いることによって、立体視画像を表示させることが考えられる。
ここで、上述したように立体視画像を表示する際、たとえば被写体が乳房である場合、その乳房の厚さによって立体視画像の奥行き量が異なることになるが、乳房の厚さが厚い場合には、その奥行き量が大きくなるため、左目用放射線画像と右目用放射線画像との視差量が大きくなり、立体視が困難となる問題がある。
また、たとえば拡大撮影によって撮影された放射線画像を用いて立体視画像を表示する際、その拡大率が大きい場合には、やはり左目用放射線画像と右目用放射線画像との視差量が大きくなって立体視が困難となる問題がある。また、拡大撮影に限らず、撮影された放射線画像に拡大処理を施して立体視画像を表示する際にも、拡大撮影の場合と同様に、拡大処理の拡大率が大きい場合には、左目用放射線画像と右目用放射線画像との視差量が大きくなって立体視が困難となる問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、断層画像を生成するために撮影された複数の放射線画像を用いて立体視画像を表示する際、適切な奥行き量であって立体視が容易な立体視画像を表示させることができる放射線画像表示制御装置および方法を提供することを目的とする。
また、上述したような乳房の放射線画像診断においては、腫瘤と微小石灰化を同時に観察したい場合がある。これは腫瘤が発生するとその周囲や飛び火したところにおいて微小石灰化が生じるためであり、このような癌の進行度を見るためには腫瘤と微小石灰化とを同時に観察することが極めて重要である。
しかしながら、上述したトモシンセシス撮影装置において生成される断層画像は、上述したように複数の放射線画像を加算して生成されたものであるため、画像の鮮鋭度は通常の放射線画像よりも低くなってしまい、微小石灰化を明確に観察できない場合がある。
また、トモシンセシス撮影装置においては、複数の放射線画像の撮影が行われるが、一般的には被検者の被曝量を低減させるために各放射線画像を撮影する際の放射線の線量は、通常の放射線画像を撮影する際の放射線の線量よりも低く設定されることが多い。したがって、各放射線画像の鮮鋭度も通常の放射線画像よりも低くなってしまう場合がある。
なお、特許文献3および特許文献4においては、トモシンセシス撮影装置において生成された断層画像に基づいて立体視が可能な2枚の画像を生成し、この2枚の画像を立体視表示することが開示されている。
しかしながら、特許文献3および特許文献4のように立体視表示を行ったとしても、その立体視表示された画像は断層画像に基づいて生成されたものであるため、やはり鮮鋭度の低い立体視画像となってしまい、腫瘤とともに微小石灰化を同時に検出することは非常に困難である。
本発明は、上記の事情に鑑み、乳房の放射線画像診断において、腫瘤と微小石灰化との両方を明確に認識することができる画像を表示させる放射線画像表示制御装置および方法を提供することを目的とする。
また、上述したように立体視画像を生成して立体視表示する際、特に放射線画像のような透視画像を用いて立体視表示する場合には、被写体画像が奥行方向に重なり合っているために、観察者が対象部位を指定するときに3次元空間上では奥行方向の位置が分かり難いという問題がある。特に乳房を撮影して得た乳房画像においては、画像が淡いため、立体視したときに何かを基準にしてカーソルの奥行方向の位置を認識するのは難しいという問題がある。
そこで、画像とカーソルとの位置関係を容易に判別するために、特許文献5には、3軸により構成されるカーソルと、カーソルを軸方向に延長させた補助線を表示し、カーソルの奥行方向の位置に応じてカーソルの寸法を変化させることが開示されている。また、特許文献6には、カーソルを、その表示面が画面と平行状態を保持したまま移動させ、三次元画像とカーソルが重なるときは、その三次元画像よりも手前側にあるカーソル部分と後側にあるカーソル部分とを、実線と点線のように属性を異ならせた線により表示することが開示されている。
しかしながら、特許文献5や特許文献6には、何かを基準にしてカーソルの奥行方向の位置を認識することに関しては記載されていない。
本発明は、上記の事情に鑑み、観察者が立体視画像を観察する場合において、カーソルの奥行方向の位置を認識し易い放射線画像表示制御装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の放射線画像表示制御装置は、互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得する放射線画像取得部と、放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択する放射線画像選択部と、放射線画像選択部によって選択された2枚の放射線画像を立体視表示させる表示制御部と、被写体の厚さ情報を取得する被写体厚さ情報取得部とを備え、放射線画像選択部が、厚さ情報が厚いほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置においては、放射線画像選択部を、厚さ情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものとし、表示制御部を、放射線画像選択部によって選択された観察立体視画像候補を表示させるものとできる。
また、観察立体視画像候補の2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像の撮影方向を予め設定し、放射線画像選択部を、その予め設定された撮影方向の放射線画像を含む観察立体視画像候補を選択するものとできる。
また、2枚の放射線画像の組の一方の放射線画像の撮影方向を、被写体の設置面に対して垂直方向とすることができる。
また、被写体の設置面に対して垂直方向の撮影方向の放射線画像を、その放射線画像と組となるもう一方の放射線画像の撮影時の放射線量よりも高い放射線量で撮影されたものとできる。
また、放射線画像選択部を、厚さ情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組であって、その2枚の放射線画像の組の2つの撮影方向の中心方向が、予め設定された所望の観察方向から所定の範囲内の方向である2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものとできる。
また、放射線画像選択部を、厚さ情報に対応する撮影角度に最も近い撮影角度の2枚の放射線画像の組を1つ選択するものとできる。
本発明の放射線画像表示制御装置は、互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得する放射線画像取得部と、放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択する放射線画像選択部と、放射線画像選択部によって選択された2枚の放射線画像を立体視表示させる表示制御部と、撮影時または立体視表示時における被写体の放射線画像の拡大率の情報を取得する拡大率情報取得部とを備え、放射線画像選択部が、拡大率の情報が大きいほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置においては、放射線画像選択部を、拡大率の情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものとし、表示制御部を、放射線画像選択部によって選択された観察立体視画像候補を表示させるものとできる。
また、観察立体視画像候補の2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像の撮影方向を予め設定し、放射線画像選択部を、その予め設定された撮影方向の放射線画像を含む観察立体視画像候補を選択するものとできる。
また、2枚の放射線画像の組の一方の放射線画像の撮影方向を、被写体の設置面に対して垂直方向とすることができる。
また、被写体の設置面に対して垂直方向の撮影方向の放射線画像を、その放射線画像と組となるもう一方の放射線画像の撮影時の放射線量よりも高い放射線量で撮影されたものとできる。
また、放射線画像選択部を、拡大率の情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組であって、その2枚の放射線画像の組の2つの撮影方向の中心方向が、予め設定された所望の観察方向から所定の範囲内の方向である2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものとできる。
また、放射線画像選択部を、拡大率の情報に対応する撮影角度に最も近い撮影角度の2枚の放射線画像の組を1つ選択するものとできる。
また、放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像を用いて被写体の断層画像を生成する断層画像生成部を設け、表示制御部を、断層画像生成部によって生成された断層画像を表示させるものとできる。
本発明の放射線画像表示制御方法は、互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、その取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択し、その選択した2枚の放射線画像を立体視表示させる放射線画像表示制御方法において、被写体の厚さ情報を取得し、その取得した厚さ情報が大きいほど2つの撮影方向がなす角度が小さい2枚の放射線画像を選択し、その選択した2枚の放射線画像を立体視表示させることを特徴とする。
本発明の放射線画像表示制御方法は、互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、その取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択し、その選択した2枚の放射線画像を立体視表示させる放射線画像表示方法において、撮影時または立体視表示時における被写体の放射線画像の拡大率の情報を取得し、拡大率の情報が大きいほど2つの撮影方向がなす角度が小さい2枚の放射線画像を選択し、その選択した2枚の放射線画像を立体視表示させることを特徴とする。
本発明の放射線画像表示制御装置は、互いに異なる複数の撮影方向から被写体を撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を生成する断層画像生成部と、被写体を所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得する投影画像取得部と、断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させる表示制御部とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置においては、投影画像取得部を、断層画像を再構成する際に用いられた複数の放射線画像のうちの1枚を投影画像として取得するものとできる。
また、投影画像取得部によって取得された投影画像を、その投影画像以外の放射線画像よりも高い線量で撮影されたものとできる。
また、投影画像取得部を、被写体の設置面に対して垂直方向から撮影した放射線画像を投影画像として取得するものとできる。
また、断層画像生成部を、被写体の設置面に対して平行な断層面の断層画像を取得するものとできる。
また、断層画像生成部を、被写体の設置面に垂直な方向に対して傾斜方向から見た断層画像を生成するものとできる。
また、断層画像生成部を複数の断層面の断層画像を取得するものとし、その複数の断層面の断層画像のうちの、被写体内の病変部が含まれている断層面の断層画像を特定して取得する断層画像特定部をさらに設け、表示制御部を、断層画像特定部によって特定された断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させるものとできる。
また、断層画像特定部によって特定された複数の断層画像を加算して加算断層画像を生成する断層画像加算部を設け、表示制御部を、加算断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させるものとできる。
また、表示制御部を、断層画像特定部によって特定された複数の断層画像を時系列に順次表示させるものとできる。
また、被写体を乳房とすることができる。
本発明の放射線画像表示制御方法は、互いに異なる複数の撮影方向から被写体を撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を取得し、被写体を所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得し、断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させることを特徴とする。
本発明の放射線画像表示制御装置は、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、その表示部に表示された立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させるカーソル表示制御部と、放射線画像中の特定被写体領域の外側に延びるワイヤが描かれたワイヤ画像と特定被写体領域のスキンラインが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像のうち、ワイヤ画像をカーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの移動に追従して移動させ、かつスキンライン画像をカーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる背景画像表示制御部とを備えていることを特徴とする。
また、本発明において特定被写体領域のスキンラインは、撮影方向毎の放射線画像のうちいずれか1つの放射線画像において取得したものであってもよいし、放射線画像から取得したスキンラインに沿うように描かれた類似スキンラインであってもよい。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置においては、背景画像表示制御部を、背景画像のうちスキンライン画像をカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向のみに移動させるものとできる。
また、ワイヤ画像を特定被写体領域の内側にもワイヤを描いたものとできる。
また、背景画像に特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠を描くことができる。
本発明の放射線画像表示制御装置は、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、その表示部に表示された立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させるカーソル表示制御部と、放射線画像中の特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれた背景画像を、カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる背景画像表示制御部とを備えていることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置においては、特定被写体領域を乳房画像領域とし、枠の目盛をその枠の下辺以外に設けることができる。
また、放射線画像において所定のマスキング処理を行ったときに、マスキングされた部分の色をカーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることができる。
また、放射線画像において黒化処理を行ったときに、黒色領域の色をカーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることができる。
また、放射線画像においてメッシュを付与したときに、メッシュ間隔をカーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることができる。
本発明の放射線画像表示制御方法は、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示部に表示させる放射線画像表示制御方法において、表示部に表示された立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させ、放射線画像中の特定被写体領域の外側に延びるワイヤが描かれたワイヤ画像と特定被写体領域のスキンラインが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像のうち、ワイヤ画像をカーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの移動に追従して移動させ、かつスキンライン画像をカーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像表示制御方法において、背景画像のうちスキンライン画像をカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向のみに移動させることができる。
本発明の放射線画像表示制御方法は、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示部に表示させる放射線画像表示制御方法において、表示部に表示された立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させ、放射線画像中の特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれた背景画像を、カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させることを特徴とする。
ここで、上記「立体視画像」は、表示部に表示された視差のある複数の2次元画像を観察者が頭の中で立体的に構築することにより立体的にみえる画像のことをいう。
また、上記「カーソル」は、観察者が頭の中で構築することにより立体視可能となるカーソルのことをいう。
本発明の放射線画像表示制御装置および方法によれば、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、その取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択して立体視表示させる際、被写体の厚さ情報を取得し、その厚さ情報が厚いほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するようにしたので、被写体の厚さが変化したとしても、常に適切な奥行き量であって立体視が容易な立体視画像を表示することができる。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置において、厚さ情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択し、その選択した観察立体視画像候補を表示するようにした場合には、たとえば、複数の放射線画像の中に、厚さ情報に対応する撮影角度と同一の撮影角度を有する放射線画像の組が存在しない場合においても、観察立体視画像候補を表示させることによって、ユーザがその中から最も適切な観察立体視画像候補を選択することができる。
また、観察立体視画像候補の2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像の撮影方向を予め設定し、その予め設定された撮影方向の放射線画像を含む観察立体視画像候補を選択するようにした場合には、一方の撮影方向が固定されているので、観察立体視画像候補の選択肢を限定的にすることができ、ユーザが最も適切な観察立体視画像候補を選択する際の作業時間や労力を削減することができる。
また、2枚の放射線画像の組の一方の放射線画像の撮影方向を、被写体の設置面に対して垂直方向とした場合には、被写体の正面方向により近い方向の放射線画像の組を選択することができる。また、この垂直方向の放射線画像を2次元画像として表示して観察することもできる。
また、被写体の設置面に対して垂直方向の撮影方向の放射線画像を、その放射線画像と組となるもう一方の放射線画像の撮影時の放射線量よりも高い放射線量で撮影されたものとした場合には、垂直方向の撮影方向の放射線画像を高精細なものとすることができ、これにより立体視画像も高精細なものとすることができる。
また、厚さ情報に対応する撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組であって、その2枚の放射線画像の組の2つの撮影方向の中心方向が、予め設定された所望の観察方向から所定の範囲内の方向である2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するようにした場合には、ユーザが観察したい方向の観察立体視画像候補を選択することができる。
たとえば、被写体を垂直方向から観察すると乳腺との重なりによって後方の病巣部を観察することができないような場合でも、上述した観察方向を斜入方向とすることによって、干渉物との重なりを回避でき、病巣部を観察可能な観察立体視画像候補として選択することができる。
また、厚さ情報に対応する2つの撮影方向がなす角度に最も近い角度の2枚の放射線画像の組を1つ選択するようにした場合には、最も適切な放射線画像の組を自動的に選択することができる。
本発明の放射線画像表示制御装置および方法によれば、被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、その取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択して立体視表示する際、撮影時または立体視表示時における被写体の放射線画像の拡大率の情報を取得し、拡大率の情報が大きいほど2つの撮影方向がなす角度が小さい2枚の放射線画像を選択し、その選択した2枚の放射線画像を立体視表示するようにしたので、拡大率の情報が変化したとしても、常に適切な奥行き量であって立体視が容易な立体視画像を表示することができる。
本発明の放射線画像表示制御装置および方法によれば、互いに異なる複数の撮影方向から被写体を撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を生成し、かつ被写体を所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得し、断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させるようにしたので、断層画像によって腫瘤を明確に表示し、投影画像によって微小石灰化を明確に表示することができるので、腫瘤と微小石灰化の両方を明確に認識することができる立体視画像をユーザに提供することができる。そして、ユーザは、腫瘤の周辺に発生した微小石灰化の状態を観察することによって癌の進行度を把握することができる。
また、上記本発明の放射線画像表示制御装置および方法において、断層画像を再構成する際に用いられた複数の放射線画像のうちの1枚を投影画像として取得するようにした場合には、断層画像と投影画像との両方を1回の撮影で取得することができ、被検者の被曝量を少なくすることができるとともに、被検者の負担を低減することができる。
また、投影画像取得部によって取得される投影画像をその投影画像以外の放射線画像よりも高い線量で撮影するようにした場合には、より鮮鋭度の高い立体視画像を表示することができる。
また、複数の断層面の断層画像のうちの被写体内の病変部が含まれている断層面の断層画像を特定し、その特定した断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させるようにした場合には、腫瘤を確実に表示させることができる。
また、上記のようにして特定した複数の断層画像を加算して加算断層画像を生成し、その加算断層画像と投影画像とを用いて被写体の立体視画像を表示させるようにした場合には、腫瘤をより明確に表示することができる。
また、上記のようにして特定された複数の断層画像を時系列に順次表示させるようにした場合には、腫瘤の立体的形状の把握を容易にすることができる。
本発明の放射線画像表示制御装置および方法によれば、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示させる放射線画像表示制御装置において、立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させ、また、放射線画像中の特定被写体領域の外側に延びるワイヤが描かれたワイヤ画像と特定被写体領域のスキンラインが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像を表示させる。そして、その背景画像のうち、ワイヤ画像を、カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの移動に追従して移動させ、かつスキンライン画像を、カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる。その結果、観察者はワイヤ画像およびスキンライン画像を基準にしてカーソルの奥行方向の位置を認識することができ、カーソルの奥行方向の位置を特定被写体の奥行き感と比較することが容易になる。
本発明の放射線画像表示制御装置および方法によれば、互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示させる放射線画像表示制御装置において、立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを表示部に表示させ、また、放射線画像中の特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれた背景画像を表示させる。そして、その背景画像を、カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる。その結果、観察者は背景画像すなわち目盛付の枠を基準にしてカーソルの奥行方向の位置を認識することができ、カーソルの奥行方向の位置を特定被写体の奥行き感と比較することが容易になる。
本発明の放射線画像表示制御装置の第1の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの概略構成図 図1に示す乳房画像撮影表示システムのアーム部を図1の右方向から見た図 図1に示す乳房画像撮影表示システムのコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 本発明の放射線画像表示制御装置の第1の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート 図1に示す乳房画像撮影表示システムにおける撮影開始から終了までの放射線源の位置の変移と、放射線の照射ポイントQを示す図 乳房の厚さ情報に対応する撮影角度と一致する撮影方向の放射線画像を検索する方法の一例を説明するための図 観察立体視画像候補を検索する方法の一例を説明するための図 観察立体視画像候補を検索する方法のその他の例を説明するための図 本発明の放射線画像表示制御装置の第2の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの概略構成図 図9に示す乳房画像撮影表示システムのコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 本発明の放射線画像表示制御装置の第3の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムのコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 本発明の放射線画像表示制御装置の一実施形態を一般撮影の放射線画像撮影表示システムの適用した例を説明するための図 本発明の放射線画像表示制御装置の第4の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムにおけるコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 第4の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート 複数の放射線画像に基づく断層画像の再構成方法を説明するための図 乳房設置面に垂直な方向に対して左右方向に傾斜した方向から見た断層画像の生成方法を説明するための図 立体視画像を構成する断層画像を特定する方法を説明するための図 第4の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの変形例におけるコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 第4の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの変形例におけるコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 立体視画像の一例を示す図 乳房設置面に垂直な方向に対して前後方向に傾斜した方向から見た断層画像を用いた立体視画像の一例を示す図 乳房設置面に垂直な方向に対して前後方向に傾斜した方向から見た断層画像の生成方法を説明するための図 本発明の放射線画像表示制御装置の第5の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムにおけるコンピュータ内部の概略構成を示すブロック図 立体視画像の一実施形態を示す図 本発明の背景画像の一例を示す図 図25の背景画像のカーソル移動後の一実施形態を示す図 立体視画像の一例を示す図 第5の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート スキンラインの一例を示す図 本発明の背景画像の一例を示す図 図30の背景画像を使用したときの乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート 立体視画像の一例を示す図 本発明の背景画像の一例を示す図 本発明の背景画像の一例を示す図 本発明の放射線画像の一例を示す図 本発明の放射線画像の一例を示す図
以下、図面を参照して本発明の放射線画像表示制御装置の第1の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。本実施形態の乳房画像撮影表示システムはトモシンセシス撮影機能を備えたものであり、乳房の断層画像を撮影可能に構成されたものである。また、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、トモシンセシス撮影機能によって撮影された複数の放射線画像の中から2枚の放射線画像を選択し、その2枚の放射線画像を立体視画像(ステレオ画像)として表示可能に構成されたものである。本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、立体視画像を構成する2枚の放射線画像の選択方法に特徴を有するものであるが、まずはシステム全体の構成について説明する。図1は、本実施形態の乳房画像撮影表示システム全体の概略構成を示す図である。
本実施形態の乳房画像撮影表示システム1は、図1に示すように、被写体である乳房に対して互いに異なる撮影方向から放射線を照射することによって、少なくとも3枚以上の乳房の放射線画像を撮影する乳房画像撮影装置10と、乳房画像撮影装置10によって撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を再構成して乳房の断層画像を生成するとともに、少なくとも3枚上の放射線画像の中から立体視画像を構成する2枚の放射線画像の組を選択するコンピュータ2と、コンピュータ2において生成された断層画像とコンピュータ2において選択された2枚の放射線画像の組からなる立体視画像を表示する表示部3と、入力部4とを備えている。
乳房画像撮影装置10は、図1に示すように、基台11と、基台11に対し上下方向(Z方向)に移動可能であり、かつ回転可能な回転軸12と、回転軸12により基台11と連結されたアーム部13を備えている。なお、図2には、図1の右方向から見たアーム部13を示している。
アーム部13はアルファベットのCの形をしており、その一端には撮影台14が取り付けられ、その他端には撮影台14と対向するように放射線照射部16が取り付けられている。アーム部13の回転および上下方向の移動は、基台11に組み込まれたアームコントローラ31により制御される。
撮影台14の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線画像検出器15と、放射線画像検出器15からの電荷信号の読み出しなどを制御する検出器コントローラ33が備えられている。
また、撮影台14の内部には、放射線画像検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプや、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関2重サンプリング回路や、電圧信号をデジタル信号に変換するAD変換部などが設けられた回路基板なども設置されている。
また、撮影台14は、図2に示すように、放射線画像検出器15の中心が回転軸12の延長線上にくるような位置関係でアーム部13に取り付けられている。そして、撮影台14はアーム部13に対して回転可能に取り付けられており、基台11に対してアーム部13が回転したときでも、撮影台14の向きは基台11に対し固定された向きとすることができる。
放射線画像検出器15は、放射線画像の記録と読出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線画像検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線画像検出器を用いるようにしてもよい。また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフされることによって放射線画像信号が読みだされる、いわゆるTFT読出方式のものや、読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることができる。また、間接型の放射線画像検出器としては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたものや、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)を用いたものを利用するようにしてもよい。
放射線照射部16の中には放射線源17と、放射線源コントローラ32が収納されている。放射線源コントローラ32は、放射線源17から放射線を照射するタイミングと、放射線源17における放射線発生条件(管電流、時間、管電圧など)を制御するものである。
また、アーム部13の中央部には、撮影台14の上方に配置されて乳房を押さえつけて圧迫する圧迫板18と、その圧迫板18を支持する支持部20と、支持部20を上下方向(Z方向)に移動させる移動機構19が設けられている。圧迫板18の位置、圧迫圧は、圧迫板コントローラ34により制御される。また、本実施形態の圧迫板コントローラ34は、後述する乳房厚情報取得部22に対して圧迫板18の位置情報を出力するものである。
コンピュータ2は、中央処理装置(CPU)および半導体メモリやハードディスクやSSD等のストレージデバイスなどを備えており、これらのハードウェアによって、図3に示すような放射線画像取得部21、乳房厚情報取得部22(被写体厚さ情報取得部に相当する)、放射線画像選択部23、断層画像生成部24および制御部25が構成されている。
放射線画像取得部21は、乳房画像撮影装置10において撮影された複数の放射線画像を取得し、これらを記憶するものである。この放射線画像取得部21に記憶された放射線画像は、乳房Mの断層画像の再構成に使用されたり、乳房Mの立体視画像を表示する際に用いられたりするものである。また、本実施形態における放射線画像取得部21は、複数の放射線画像を取得する際、その放射線画像の撮影方向の情報も取得するものであり、各放射線画像とその撮影方向とを対応付けて記憶するものである。
乳房厚情報取得部22は、撮影台14に設置された乳房Mの厚さ情報を取得するものである。具体的には、本実施形態における乳房厚情報取得部22は、具体的には、圧迫板コントローラ34から出力された圧迫板18の位置情報に基づいて乳房Mの厚さ情報を取得するものである。
放射線画像選択部23は、放射線画像取得部21に記憶された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択するものである。
ここで、上述したように乳房Mの厚さが厚い場合、その立体視画像の奥行き量が大きくなるため2枚の放射線画像間の視差量が大きくなり立体視することがより困難になる。
そこで、本実施形態の放射線画像選択部23は、乳房厚情報取得部22によって取得された乳房Mの厚さ情報が厚いほど2つの撮影方向がなす角度(以下、撮影角度という)が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである。
具体的には、放射線画像選択部23は、たとえば標準的な厚さの乳房Mである場合には、撮影角度4°の2枚の放射線画像の組を選択し、標準的な厚さよりも厚い乳房Mである場合には、撮影角度3.5°の2枚の放射線画像の組を選択し、標準的な厚さの乳房Mよりも薄い乳房Mである場合には、撮影角度4.5°の2枚の放射線画像の組を選択するものである。乳房Mの厚さ情報と立体視画像の撮影角度との対応関係は、たとえばルックアップテーブルなどによって放射線画像選択部23に予め設定されているものとする。なお、撮影角度は上記組み合わせに限られるものではなく、ユーザが立体視を行える範囲において、自由に設定することができる。
また、本実施形態の放射線画像選択部23は、放射線画像取得部21によって取得された複数の放射線画像の中に、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度と同一の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在しない場合には、この乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度との差が所定の範囲内の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として複数選択するものである。なお、観察立体視画像候補の選択方法については、後で詳述する。
そして、放射線画像選択部23は、上述したように選択した乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度の2枚の放射線画像の組の選択情報、または観察立体視画像候補の選択情報を制御部25に出力するものである。
断層画像生成部24は、放射線画像取得部21によって取得された複数の放射線画像が入力され、その複数の放射線画像を用いて乳房Mの所望の断層面の断層画像を再構成するものである。
制御部25は、各種のコントローラ31〜34に対して所定の制御信号を出力し、システム全体の制御を行うものである。
また、制御部25は、放射線画像選択部23から出力された選択情報が入力され、その入力された選択情報に基づいて、放射線画像取得部21から乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を読み出して表示部3に立体視表示させたり、または、複数の観察立体視画像候補の放射線画像を読み出して表示部3に立体視表示させたりするものである。また、制御部25は、断層画像生成部24において生成された断層画像を表示部3に表示させるものである。制御部25は、表示制御部に相当するものである。
表示部3は、上述したように乳房Mの立体視画像を表示したり、乳房Mの断層画像を表示したりするものである。表示部3は、立体視画像を表示するモニタと、断層画像を表示するモニタとの2台のモニタから構成するようにしてもよいし、立体視画像を表示するモニタのみから構成し、そのモニタに断層画像を2次元表示させるようにしてもよい。
立体視画像を表示するモニタの構成としては、たとえば、2枚の画面を用いて2枚の放射線画像をそれぞれ表示させて、これらをハーフミラーや偏光グラスなどを用いることで一方の放射線画像はユーザの右目に入射させ、他方の放射線画像はユーザの左目に入射させることによって立体視画像を表示する構成を採用することができる。または、たとえば、2つの放射線画像を所定の視差量だけずらして重ね合わせて表示し、これを偏光グラスで観察することで立体視画像を生成する構成としてもよいし、もしくはパララックスバリア方式およびレンチキュラー方式のように、2つの放射線画像を立体視可能な3D液晶に表示することによって立体視画像を生成する構成としてもよい。
また、立体視画像を表示するモニタにおいて断層画像を2次元表示する方法としては、たとえば2枚の画面を用いて2枚の放射線画像をそれぞれ表示させるモニタである場合には、2枚の画面に同じ断層画像を表示させるようにしてもよいし、一方の画面のみに断層画像を表示させるようにすればよい。
入力部4は、たとえば、キーボードやマウスなどのポインティングデバイスから構成されるものであり、表示部3に表示された複数の観察立体視画像候補の中のうちの1つの観察立体視画像候補のユーザによる選択を受け付けたり、撮影条件などの入力や撮影開始指示の入力などを受け付けたりするものである。
次に、本実施形態の乳房画像撮影表示システムの作用について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、乳房Mの断層画像を生成するために取得された複数の放射線画像の中から立体視画像を構成する2枚の放射線画像の組を選択する方法に特徴を有するため、以下、その点を中心に説明する。
まず、撮影台14の上に患者の乳房Mが設置され、圧迫板18により乳房Mが所定の圧力によって圧迫される(S10)。
次に、入力部4において、ユーザによって種々の撮影条件が入力された後、撮影開始の指示が入力される。そして、撮影開始指示が入力されると、アームコントローラ31がアーム部13を回転させる。図5は、撮影開始から終了までの、放射線源17の位置の変移と、放射線の照射ポイントQを示す図である。
具体的には、まず、アームコントローラ31は、放射線源17が位置S1に配置されるようにアーム部13を回転させる。放射線源コントローラ32は、位置S1において発する放射線の発生条件に基づいて、放射線が照射ポイントQに向かって照射されるように放射線源17を制御する。照射ポイントQは、撮影台14の上面に乳房Mを置いたときに乳房Mの中心となる位置より2cm程度上の点とすることが好ましい。これにより、乳房Mの放射線画像が放射線画像検出器15に記録される。
続いて、検出器コントローラ33によって放射線画像検出器15に記録された放射線画像が読み出され、その読み出された放射線画像は、コンピュータ2の放射線画像取得部21によって取得されて記憶される。
次いで、各コントローラの制御によって、放射線源17は乳房Mの設置面上を円弧を描くように移動し、その移動線上の各位置Sn(図5ではnは1〜5)において、乳房Mの放射線画像が撮影され、その放射線画像が放射線画像取得部21によって取得される。なお、説明の便宜上、図5ではS1〜S5の5つの位置しか示していないが、実際の撮影では、撮影台14の乳房Mの配置面に垂直な方向を基準方向(0°)として±45°程度の範囲において、50枚〜90枚程度の放射線画像が取得される(S12)。
一方、入力部4において撮影開始指示が入力されると、圧迫板コントローラ34において撮影台14の乳房設置面からの圧迫板18の位置情報が取得され、その圧迫板の位置情報が乳房厚情報取得部22に出力される。そして、乳房厚情報取得部22は、入力された圧迫板18の位置情報を乳房Mの厚さ情報として取得する(S14)。
乳房厚情報取得部22によって取得された乳房Mの厚さ情報は放射線画像選択部23に入力され、放射線画像選択部23は、入力された乳房Mの厚さ情報に基づいて、その厚さ情報に対応する立体視画像の撮影角度を取得する(S16)。
次に、放射線画像選択部23は、放射線画像取得部21によって取得された複数の放射線画像の中に、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度と同一の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在するか否かを検索する(S18)。
上述したような2枚の放射線画像の組の検索方法としては、たとえば、乳房Mの配置面に垂直な方向である基準方向(0°)の放射線画像が取得されている場合には、図6に示すように、2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像として上記基準方向の放射線画像を設定し、さらに、上記基準方向となす角度が、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度と一致する撮影方向の放射線画像を検索する。
なお、基準方向に対して正側と負側で等角度のピッチで放射線画像が取得されている場合には、他方の放射線画像として正側と負側の2つの放射線画像が検索されることになるが、どちらを優先して採用するかは予め設定しておいてもよいし、検索された時点でユーザがどちらを採用するか選択するようにしてもよい。また、正側と負側の放射線画像を用いて立体視画像を順次表示した後に、ユーザがより病巣部を見やすくなる立体視画像を選択してもよい。
また、上記説明では、まず基準方向の放射線画像を一方の放射線画像として設定するようにしたが、必ずしも基準方向に限らず、その他の撮影方向としてもよい。
また、全ての撮影方向の組を検索し、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度と同一の撮影角度となる撮影方向の組を検索することによって2枚の放射線画像の組を検索するようにしてもよい。この場合、2組以上の放射線画像の組が検索された場合には、たとえば基準方向により近い放射線画像の組を選択するようにしてもよいし、予め設定された所望の観察方向により近い放射線画像の組を選択するようにしてもよい。さらに、検索の結果得られた放射線画像の組を用いて順次立体視表示を行い、最も好適な立体視画像をユーザが選択してもよい。
また、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組は、基準方向を2つの撮影方向によって挟むような放射線画像の組でもよいし、乳房Mに対して斜入方向を2つの撮影方向によって挟むような放射線画像の組でもよい。乳房Mに対して斜入方向を2つの撮影方向によって挟むような放射線画像の組とした場合には、たとえば基準方向に乳腺等の干渉物があるような場合でも、その干渉物を避ける方向からの立体視画像を表示させることができる。
そして、放射線画像選択部23は、上述したような検索によって、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在した場合には(S18,YES)、その放射線画像の組を選択し、その選択情報を制御部25に出力する。
制御部25は、入力された選択情報に基づいて、放射線画像取得部21に記憶された複数の放射線画像の中から、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を読み出し、その2枚の放射線画像を用いて表示部3に観察立体視画像を表示させる(S20)。
一方、放射線画像選択部23は、S18における検索によって、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在しなかった場合には(S18,NO)、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度との差が所定の範囲内の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を検索し、その検索した放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択する(S22)。
観察立体視画像候補の検索方法としては、たとえば、乳房Mの配置面に垂直な方向である基準方向(0°)の放射線画像が取得されている場合には、図7に示すように、2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像として上記基準方向の放射線画像を設定する。そして、基準方向と検索対象の撮影方向とによってなされる撮影角度と、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度との差が予め設定された許容範囲内となるような撮影方向を検索する。
具体的には、たとえば、図7に示すように、撮影方向の間隔を1°ピッチとして複数の放射線画像の撮影を行った場合において、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度が4.5°であり、上記許容範囲を±0.5°とした場合には、撮影角度が4°〜5°である2枚の放射線画像の組が観察立体視画像候補として選択されることになる。すなわち、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D4=+4°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D5=+5°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D9=−4°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D10=−5°の放射線画像の組との4組が、観察立体視画像候補として選択される。
これに対し、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度が3.5°であり、上記許容範囲を±0.5°とした場合には、撮影角度が3°〜4°である2枚の放射線画像の組が観察立体視画像候補として選択されることになる。すなわち、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D3=+3°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D4=+4°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D8=−3°の放射線画像の組と、基準方向D0=0°の放射線画像と撮影方向D9=−4°の放射線画像の組との4組が、観察立体視画像候補として選択される。
なお、上記説明では、まず基準方向の放射線画像を一方の放射線画像として設定するようにしたが、必ずしも基準方向に限らず、その他の撮影方向としてもよい。
また、観察立体視画像候補の検索方法としては、上述したような一方の放射線画像の撮影方向(基準方向)を固定して検索する方法に限らず、たとえば、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度との差が許容範囲内の撮影方向の組を全て検索し、その撮影方向の組のうち、2つの撮影方向がなす撮影角度の中心方向と予め設定された所望の観察方向との差が許容範囲内である組を観察立体視画像候補として選択するようにしてもよい。
具体的には、たとえば、図8に示すように、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度との差が許容範囲内の撮影方向の組として、撮影方向D11と撮影方向D12との組と、撮影方向D13と撮影方向D14との組とが検索された場合、これらの2つの撮影方向の組のうち、その撮影角度の中心方向と予め設定された所望の観察方向(30°)との差が許容範囲内である組を観察立体視画像候補として選択する。図8に示すような例の場合、たとえば撮影方向D13と撮影方向D14との組が選択される。
そして、放射線画像選択部23は、上述したような検索によって、観察立体視画像候補を選択した後、その選択情報を制御部25に出力する。
制御部25は、入力された選択情報に基づいて、放射線画像取得部21に記憶された複数の放射線画像の中から、観察立体視画像候補の放射線画像を読み出し、各観察立体視画像候補の2枚の放射線画像を用いて表示部3に各観察立体視画像候補を表示させる(S24)。
そして、表示部3に複数の観察立体視画像候補が表示された場合には、その複数の観察立体視画像候補のうちの1つの所望の観察立体視画像候補が、ユーザによって入力部4を用いて選択される(S26)。
そして、制御部25は、ユーザによって選択された観察立体視画像候補のみを最終的な観察立体視画像として表示部3に表示し、その他の観察立体視画像候補は非表示とする(S20)。
上記第1の実施形態の乳房画像撮影表示システムによれば、乳房Mの断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択して立体視表示する際、乳房の厚さ情報を取得し、その厚さ情報が厚いほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するようにしたので、乳房Mの厚さが変化したとしても、常に適切な奥行き量であって立体視が容易な立体視画像を表示することができる。
次に、本発明の放射線画像表示制御装置の第2の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。図9は、本実施形態の乳房画像撮影表示システム全体の概略構成を示す図である。
第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、第1の実施形態の乳房画像撮影表示システムに対して拡大撮影機能を設けたものである。具体的には、第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムには、図9に示すように、放射線画像検出器15を図9に示す矢印A方向に移動させる距離変更機構14aが設けられている。この距離変更機構14aにより放射線画像検出器15と撮影台14上に設置された乳房Mとの距離が変更されることによって乳房Mの拡大撮影が行われる。すなわち、放射線画像検出器15が、乳房Mから離れるほど拡大された乳房の放射線画像が撮影されることになる。
ここで、上述したとおり拡大撮影を行った2枚の放射線画像を用いて立体視画像を表示した場合、第1の実施形態において乳房の厚さが厚い場合と同様に、拡大撮影によって2枚の放射線画像の視差量が大きくなるため立体視することがより困難になる。
そこで、本実施形態の乳房画像撮影表示システムにおいては、図10に示すように、第1の実施形態における乳房厚情報取得部22の代わりに、拡大率情報取得部26を設けるようにしたものである。
そして、本実施形態の放射線画像選択部23は、拡大率情報取得部26によって取得された拡大率の情報が大きいほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである。
なお、拡大率の情報は、ユーザによって入力部4を用いて入力されるものであり、その入力された拡大率の情報に基づいて距離変更機構14aによって放射線画像検出器15が移動するとともに、拡大率の情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が選択される。拡大率の情報と立体視画像の撮影角度との対応関係については、たとえばルックアップテーブルなどによって放射線画像選択部23に予め設定されているものとする。
その他の構成については、上述した第1の実施形態の乳房画像撮影表示システムと同様である。
そして、第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムの作用については、乳房Mの厚さ情報の代わりに拡大率情報を用いること以外は、第1の実施形態の乳房画像撮影システムと同様である。
すなわち、本実施形態における放射線画像選択部23は、入力された拡大率の情報に基づいて、その拡大率情報に対応する立体視画像の撮影角度を取得する。
次に、放射線画像選択部23は、放射線画像取得部21によって取得された複数の放射線画像の中に、拡大率情報に対応する撮影角度と同一の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在するか否かを検索し、そのような放射線画像の組が存在した場合には、その放射線画像の組を選択し、その選択情報を制御部25に出力する。なお、拡大率情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組の検索方法については、上記第1の実施形態と同様である。
制御部25は、入力された選択情報に基づいて、放射線画像取得部21に記憶された複数の放射線画像の中から、拡大率情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を読み出し、その2枚の放射線画像を用いて表示部3に観察立体視画像を表示させる。
一方、放射線画像選択部23は、拡大率情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在しなかった場合には、拡大率情報に対応する撮影角度との差が所定の範囲内の撮影角度を有する2枚の放射線画像の組を検索し、その検索した放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択する。観察立体視画像候補の検索方法については、上記第1の実施形態と同様である。
そして、放射線画像選択部23は、観察立体視画像候補の選択情報を制御部25に出力し、制御部25は、入力された選択情報に基づいて、放射線画像取得部21に記憶された複数の放射線画像の中から、観察立体視画像候補の放射線画像を読み出し、各観察立体視画像候補の2枚の放射線画像を用いて表示部3に各観察立体視画像候補を表示させる。
そして、表示部3に複数の観察立体視画像候補が表示された場合には、その複数の観察立体視画像候補のうちの1つの所望の観察立体視画像候補が、ユーザによって入力部4を用いて選択される。
制御部25は、ユーザによって選択された観察立体視画像候補のみを最終的な観察立体視画像として表示部3に表示し、その他の観察立体視画像候補は非表示とする。
次に、本発明の放射線画像表示制御装置の第3の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。
上記第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、拡大撮影を行った放射線画像を用いて立体視画像を表示した際に視差量が大きくなってしまうことを考慮して、拡大率情報に対応する撮影角度を有する放射線画像の組を選択するようにしたが、第2の実施形態のように拡大撮影を行った場合に限らず、撮影された放射線画像に対して拡大処理を施し、その拡大処理済の放射線画像を用いて立体視画像を表示する場合にも視差量が大きくなるため、拡大撮影を行った場合と同様に立体視が困難となる。
そこで、第3の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、図11に示すように、撮影された放射線画像に対して拡大処理を施す拡大処理部28を設けるとともに、拡大処理部28による拡大処理における拡大率の情報を取得する拡大率情報取得部27を設けるようにしたものである。
そして、本実施形態の放射線画像選択部23は、拡大率情報取得部27によって取得された拡大率の情報が大きいほど2つの撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである。
なお、拡大処理における拡大率の情報は、ユーザによって入力部4を用いて入力されるものであり、その入力された拡大率の情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が選択される。拡大率の情報と立体視画像の撮影角度との対応関係については、たとえばルックアップテーブルなどによって放射線画像選択部23に予め設定されているものとする。
その他の拡大撮影機能以外の構成については、上述した第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムと同様である。
また、第3の実施形態の乳房画像撮影表示システムにおける観察立体視画像の表示に関する作用についても、上述した第2の実施形態の乳房画像撮影表示システムと同様である。
なお、上記第1から第3の実施形態の乳房画像撮影表示システムにおいては、乳房Mの厚さ情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組、または拡大率の情報に対応する撮影角度を有する2枚の放射線画像の組が存在しなかった場合には、これらの撮影角度の近い撮影角度を有する観察立体視画像候補を複数選択し、その複数の観察立体視画像候補の中からユーザが最終的な観察立体視画像を選択するようにしたが、これに限らず、放射線画像選択部23が、複数の観察立体視画像候補の中から1つの観察立体視画像候補を最終的な観察立体視画像として自動的に選択するようにしてもよい。
具体的には、たとえば複数の観察立体視画像候補のうち、厚さ情報に対応する撮影角度または拡大率情報に対応する撮影角度に最も近い撮影角度を有する観察立体視画像候補を最終的な観察立体視画像として自動的に選択するようにすればよい。なお、このような観察立体視画像候補が複数ある場合には、たとえば、乳房Mの設置面に垂直な方向に最も近い撮影角度を有する観察立体視画像候補を最終的な観察立体視画像として自動的に選択したり、もしくは予め設定された所望の観察方向に最も近い撮影角度を有する観察立体視画像候補を最終的な観察立体視画像として自動的に選択したりすればよい。なお、所望の観察方向は、必ずしも乳房Mの設置面に垂直な方向でなくてもよく、乳房Mに対して斜入方向でもよい。
また、上記第1から第3の乳房画像撮影表示システムにおいては、観察立体視画像候補を選択する際、観察立体視画像候補を構成する2枚の放射線画像のうちの一方の放射線画像を基準方向の放射線画像に固定して、他方の放射線画像を検索するようにしたが、固定する一方の放射線画像の設定方法としてはこれに限らず、たとえば、放射線画像取得部21によって取得された全ての放射線画像に対して微小石灰化や腫瘤などの病変部の抽出処理を施し、その抽出された病変部の数が最も多い、もしくは病変部の面積が最も大きい放射線画像を固定される一方の放射線画像として設定するようにしてもよい。
また、上記第1から第3の乳房画像撮影表示システムにおいて、基準方向(0°)の放射線画像を撮影する場合には、基準方向以外の撮影方向の放射線画像を撮影する際の放射線の線量よりも基準方向の放射線画像を撮影する際の放射線の線量の方が高線量であることが望ましい。すなわち、観察立体視画像として表示される2枚の放射線画像の一方が基準方向の放射線画像である場合には、この基準方向の放射線画像の方が他方の放射線画像よりも高線量で撮影されたものであることが望ましい。これにより基準方向の放射線画像を高精細な放射線画像とすることができるので、観察立体視画像としてもより高精細なものを表示させることができる。
また、上記第1から第3の乳房画像撮影表示システムにおいて、基準方向(0°)の放射線画像を撮影する場合には、この放射線画像を2次元画像として表示部3に表示するようにしてもよい。これによりユーザは立体視画像と2次元画像との両方を観察することが可能である。
また、上記第1から第3の実施形態は、本発明の放射線画像表示制御装置の一実施形態を乳房画像撮影表示システムに適用したものであるが、本発明の被写体としては乳房に限らず、たとえば、胸部や頭部などを撮影する、いわゆる一般撮影のトモシンセシス撮影機能を備えた放射線画像撮影表示システムにも本発明を適用することができる。図12に、この放射線画像撮影表示システム6の概略構成を示す。なお、コンピュータや表示部や入力部については、上記実施形態と同様であるので図示省略している。
放射線画像撮影表示システム6は、診察室もしくは検査室の天井に配備されたレール61と、レール61に取り付けられ、レール61沿って移動可能な放射線照射部63と、撮影台64とにより構成される。放射線照射部63には放射線源62が収納されている。また、撮影台64の内部には、放射線画像検出器65が備えられている。
図12に示す放射線画像撮影表示システム6は、放射線源17の移動線が円弧ではなく直線であるという点で、上記実施形態とは異なるが、放射線源の位置によって放射線の入射角、すなわち撮影方向が変化する点は同じである。
そして、図12に示す放射線画像撮影表示システム6においても、放射線照射部63を移動させることによって、上記実施形態と同様に、複数の放射線画像が取得され、その複数の放射線画像に基づいて複数の断層画像が生成され、さらに、その複数の放射線画像のうちの2枚の放射線画像を用いて観察立体視画像が表示される。
観察立体視画像の2枚の放射線画像の選択方法については、上記第1から第3の実施形態と同様であるが、たとえば第1の実施形態と同様の方法によって2枚の放射線画像の選択を行う場合には、被写体の厚さ情報については、ユーザが入力部4を用いて入力するようにしてもよいし、被写体の厚さを計測する機構を設け、その機構によって計測された情報を取得するようにしてもよい。また、第2の実施形態と同様の方法によって2枚の放射線画像の選択を行う場合には、図12に示す放射線画像撮影表示システム6においても、撮影台64と放射線画像検出器65との距離が拡大率に応じて変更可能に構成され、その拡大率の情報に基づいて観察立体視画像の2枚の放射線画像が選択されることになる。また、第3の実施形態と同様の方法によって2枚の放射線画像の選択を行う場合には、図12に示す放射線画像撮影表示システム6においても、放射線画像に対して拡大処理を施す拡大処理部が設けられ、その拡大処理の拡大率の情報に基づいて観察立体視画像の2枚の放射線画像が選択されることになる。
次に、本発明の放射線画像表示制御装置の第4の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。第4の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、トモシンセシス撮影機能を備え、乳房の断層画像を撮影可能に構成されたものである点は、上記第1から第3の実施形態の乳房画像撮影表示システムと同様である。そして、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、上述した乳房の断層画像と、乳房を所定の撮影方向から撮影した投影画像とを用いて立体視画像を表示可能に構成されたものである点で、上記第1から第3の実施形態とは異なるものである。
本実施形態の乳房画像撮影表示システム全体の概略構成は、図1に示す第1の実施形態の乳房画像撮影表示システム1と同様であり、乳房画像撮影装置10の構成については、第1の実施形態と同様の構成であるので、ここでは省略を説明する。
そして、本実施形態の乳房画像撮影表示システムのコンピュータ2の構成を図13に示す。
本実施形態のコンピュータ2は、乳房画像撮影装置10によって撮影された複数の放射線画像を再構成して乳房の断層画像を生成するとともに、その断層画像と対になって立体視画像を構成する乳房の投影画像を取得するものである。
具体的には、本実施形態のコンピュータ2は、図13に示すように、断層画像生成部51、投影画像取得部52および制御部53を備えている。
断層画像生成部51は、乳房画像撮影装置10において撮影された複数の放射線画像が入力され、その複数の放射線画像を用いて乳房Mの所望の断層面の断層画像を再構成するものである。本実施形態の断層画像生成部51は、撮影台14の乳房設置面に垂直な方向に対して傾斜した方向から乳房Mを見た断層画像を生成するものであるが、その断層画像の再構成方法については後で詳述する。
投影画像取得部52は、乳房画像撮影装置10において撮影された複数の放射線画像が入力され、その複数の放射線画像の中から1枚の放射線画像を選択して立体視画像を構成する投影画像として取得するものである。本実施形態の投影画像取得部52は、乳房Mの撮影台14の乳房設置面に対して垂直方向から撮影された放射線画像を、立体視画像を構成する一方の投影画像として取得するものである。
制御部53は、各種のコントローラ31〜34に対して所定の制御信号を出力し、システム全体の制御を行うものである。
また、制御部53は、断層画像生成部51において生成された断層画像を表示部3に表示させたり、その断層画像と投影画像取得部52において取得された投影画像とを用いて表示部3に立体視画像を表示させたりするものである。なお、制御部53は、表示制御部に相当するものである。
表示部3および入力部4の構成については、上記第1の実施形態の乳房画像撮影表示システムと同様である。
次に、本実施形態の乳房画像撮影表示システムの作用について、図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、断層画像生成部51において生成された断層画像と、投影画像取得部52において取得された投影画像とを用いて立体視画像を表示する方法に特徴を有するものであるため、以下、その点を中心に説明をする。
まず、撮影台14の上に患者の乳房Mが設置され、圧迫板18により乳房Mが所定の圧力によって圧迫される(S10)。
次に、入力部4において、ユーザによって種々の撮影条件が入力された後、撮影開始の指示が入力される。そして、撮影開始指示が入力されると、アームコントローラ31がアーム部13を回転させる。撮影開始から終了までの、放射線源17の位置の変移と、放射線の照射ポイントQについては、上記第1の実施形態と同様であり(図5参照)、放射線源17は乳房Mの設置面上を円弧を描くように移動し、その移動線上の各位置Sn(図5ではnは1〜5)において、乳房Mの放射線画像が撮影され、その放射線画像がコンピュータ2に出力される。
なお、本実施形態においては、撮影台14の乳房Mの配置面に対して垂直方向を基準方向(0°方向)として±45°程度の範囲において30枚〜50枚程度の放射線画像が撮影される(S12)。
また、後で詳述するが、本実施形態においては、基準方向(0°方向)から撮影された放射線画像が投影画像取得部52によって投影画像として取得され、その投影画像が立体視画像を構成する一方の画像として用いられるので、この基準方向(0°方向)の放射線画像を撮影する際の放射線の線量を、他の方向の放射線画像を撮影する際の放射線の線量よりも高くすることが望ましい。また、投影画像として、その他の方向の放射線画像を取得する場合には、その投影画像を撮影する際の放射線の線量を、投影画像以外の放射線画像を撮影する際の放射線の線量よりも高くすることが望ましい。これにより投影画像をより鮮鋭度の高い画像とすることができ、石灰化をより明確に認識することができる。
そして、上述したようにして撮影された複数の放射線画像がコンピュータ2の断層画像生成部51に入力され、断層画像生成部51は、入力された複数の放射線画像を用いて乳房Mの断層画像を生成する(S14)。
ここで、本実施形態の断層画像生成部51は、上述したように撮影台14の乳房設置面に垂直な方向に対して傾斜した方向から乳房Mを見た断層画像を生成するものであるが、まずは、撮影台14の乳房設置面に対して垂直な方向から乳房Mを見た断層画像を生成する。以下、その断層画像の再構成方法について説明する。
まず、図15に示すように、放射線源17をS1、S2、・・・、Snの各位置に移動させ、その各位置から乳房Mに放射線を照射して撮影した各放射線画像を放射線画像G1、G2、・・・、Gnとする。
ここで、たとえば、位置S1から、異なる深さに存在する対象物(O1、O2)を投影した場合には、放射線画像G1上にはP11、P12の位置にその投影像が現れ、位置S2から、対象物(O1、O2)を投影した場合には、放射線画像G2上にはP21、P22の位置にその投影像が現れる。このように、繰り返し異なる線源位置S1、S2、・・・、Snから投影を行うと、各線源位置に対応して対象物O1は、P11、P21、・・・、Pn1の位置に投影され、対象物O2は、P12、P22、・・・、Pn2の位置に投影される。
そして、対象物O1の存在する断面を強調したい場合には、放射線画像G2を(P21−P11)分移動させ、放射線画像G3を(P31−P11)分移動させ、・・・、撮影画像Gnを(Pn1−P11)分移動させた画像を加算することにより、対象物O1の深さにある断面上の構造物を強調した断層画像が生成される。
また、対象物O2の存在する断面を強調したい場合には、放射線画像G2を(P22−P12)分移動させ、放射線画像G3を(P32−P12)分移動させ、・・・、放射線画像Gnを(Pn2−P12)分移動させて加算する。このようにして、必要とする断層面の位置に応じて各放射線画像G1、G2、・・・、Gnを位置合わせして加算することにより、所望の断層面の断層画像を取得することができる。なお、断層画像は、たとえばスライス厚を0.1mm〜10mmとして生成される。
上述したようにして撮影台14の乳房設置面に対して垂直な方向から乳房Mを見た断層画像が生成される。
次に、上述したようにして生成された断層画像に基づいて、撮影台14の乳房設置面に垂直な方向に対して傾斜方向から乳房Mを見た断層画像を生成する。具体的には、図16に示すように、所定の断層画像の乳房設置面からの距離dと傾斜方向の角度θとを取得し、これらに基づいてシフト量sh=d・tanθを算出する。そして、上記所定の断層画像に対して、X方向についてシフト量shだけシフトする処理を施すことによって、角度θの傾斜方向の断層画像を生成する。本実施形態においては、断層画像の乳房設置面からの距離dと、傾斜方向の角度θは予め設定されているものとし、具体的には、θは+4°に設定されているものとするが、これらはユーザが入力部4を用いて任意に変更可能に構成するようにしてもよい。
上述したようにして撮影台14の乳房設置面に垂直な方向から4°だけ傾斜した方向から乳房Mを見た断層画像が生成される。
一方、乳房画像撮影装置10において撮影された複数の放射線画像は、その撮影方向の情報とともに投影画像取得部52に入力され、投影画像取得部52は、その複数の放射線画像の中からその撮影方向が0°方向である放射線画像を選択して立体視画像を構成する投影画像として取得する(S16)。
そして、断層画像生成部51において生成された4°方向の断層画像と、投影画像取得部52において取得された0°方向の投影画像とが制御部53に出力される。
制御部53は、入力された4°方向の断層画像と、0°方向の投影画像とを用いて表示部3に立体視画像を表示させる(S18)。
上記第4の実施形態の乳房画像撮影表示システム1によれば、互いに異なる複数の撮影方向から乳房Mを撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を生成し、かつ乳房Mを所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得し、断層画像と投影画像とを用いて乳房Mの立体視画像を表示させるようにしたので、断層画像によって腫瘤を明確に表示し、投影画像によって微小石灰化を明確に表示することができるので、腫瘤と微小石灰化の両方を明確に認識することができる立体視画像をユーザに提供することができる。そして、ユーザは、腫瘤の周辺に発生した微小石灰化の状態を観察することによって癌の進行度を把握することができる。
また、断層画像を再構成する際に用いられた複数の放射線画像のうちの1枚を投影画像として取得するようにしたので、断層画像と投影画像との両方を1回の撮影で取得することができ、被検者の被曝量を少なくすることができるとともに、被検者の負担を低減することができる。
なお、上記第4の実施形態の乳房画像撮影表示システム1においては、断層画像生成部51において4°方向の断層画像を生成し、投影画像取得部52において0°方向の投影画像を取得するようにしたが、これに限らず、たとえば断層画像生成部51において上述したようなシフト処理を行うことなく、撮影台14の乳房設置面に垂直な方向から乳房Mを見た断層画像、つまり乳房設置面に平行な断層面の断層画像を立体視画像の一方の画像として取得し、投影画像取得部52において、立体視画像の他方の画像として4°方向の投影画像を取得するようにしてもよい。これにより断層画像として乳房の断面をより正確に表したものを取得することができるので、腫瘤の位置などをより正確に把握することができる。また、上記実施形態のように断層画像を4°方向とし、かつ投影画像を0°方向とするか、もしくは断層画像を0°方向とし、かつ投影画像を4°方向とするかをユーザが入力部4を用いて選択できるようにしてもよい。
また、上記第4の実施形態の乳房画像撮影表示システム1においては、断層画像生成部51において4°方向の断層画像を生成するようにしたが、4°方向に限らず、ユーザが入力部4を用いて任意の方向を設定入力可能とし、その設定入力された方向の断層画像を生成するようにしてもよい。また、投影画像取得部52において取得される投影画像の方向についてもユーザが任意に設定可能としてもよい。このように断層画像や投影画像の方向を任意に選択可能にすることによって、干渉物などの影響を受けることなく、病巣部を明確に認識可能な立体視画像を表示させることができる。
また、上記第4の実施形態の乳房画像撮影表示システム1においては、断層画像生成部51が、複数の断層面の断層画像のうちの所定の1枚の断層画像を、立体視画像を構成する1枚の画像として選択するようにしたが、このとき、図17に示すような複数の断層面の断層画像のうち、腫瘤が含まれている断層面の断層画像を特定し、その断層画像を立体視画像の一方の画像として自動的に選択するようにしてもよい。具体的には、図18に示すように、コンピュータ2に断層画像特定部54をさらに設け、この断層画像特定部54において、たとえばアイリスフィルタ処理などを用いて各断層画像における腫瘤を検出し、その検出結果に基づいて腫瘤が含まれている断層画像を特定するようにすれば良い。
また、図19に示すように、コンピュータ2に断層画像加算部55をさらに設け、断層画像特定部54において特定された断層画像が複数存在する場合には、上記断層画像加算部55においてその複数の断層画像を加算して加算断層画像を生成し、制御部53が、その加算断層画像と投影画像とを用いて立体視画像を表示させるようにしてもよい。このように加算断層画像を表示させることによって断層画像内に含まれている腫瘤をより明確に把握することができる。
また、断層画像特定部54において特定された断層画像が複数存在する場合には、制御部53が、この特定された断層画像を立体視画像の一方の画像として表示させる際、複数の断層画像を時系列に順次表示させるようにしてもよい。このように複数の断層画像を切り替えて表示することによって断層画像内に含まれている腫瘤の立体的な形状の把握を容易にすることができる。
また、上記第4の実施形態の乳房画像撮影表示システム1においては、被検者の胸壁に沿った面内、すなわち図1および図2におけるX−Z面内において放射線源17を被検者から見て左右方向に移動させることによって複数の放射線画像を撮影するようにしたが、このような撮影で得られた放射線画像に基づいて、立体視画像を構成する断層画像と投影画像とを取得した場合、図20に示すように、たとえば左目用放射線画像として取得された断層画像と右目用放射線画像として取得された投影画像とは、その画像内の乳房画像MGの胸壁が水平方向に沿ったレイアウトとなるように表示部3において表示される。
しかしながら、現在の医療現場における2次元乳房画像の読影プロトコルにおいては、胸壁が垂直方向に沿ったレイアウトで2次元乳房画像が表示されるため、上述したように胸壁が水平方向に沿ったレイアウトの立体視画像を表示したのでは、2次元乳房画像との比較観察が困難であるという問題がある。また、読影者は、胸壁が垂直方向に沿った乳房画像の観察の方が慣れているといえる。
そこで、断層画像生成部51において、乳房設置面に垂直な方向から被検者の胸壁に対して離接する方向へ傾けた方向、すなわち被検者から見て前後方向に傾けた方向から見た断層画像を生成し、この断層画像と投影画像取得部52によって取得された0°方向の投影画像とを用いて立体視画像を表示させるようにしてもよい。
上述したような断層画像を生成することによって、図21に示すように、左目用放射線画像としての断層画像と右目用放射線画像としての投影画像とを、その画像内の乳房画像MGの胸壁が垂直方向に沿ったレイアウトとなるように表示部3に表示させることができる。
なお、被検者から見て前後方向に傾けた方向から見た断層画像を生成する方法としては、上記第4の実施形態と同様の方法を用いることができ、具体的には、図22に示すように断層画像の乳房設置面からの距離dと傾斜方向の角度θ_y(たとえばθ_y=4°)とを取得し、これらに基づいてシフト量sh_y=d・tanθ_yを算出する。そして、断層画像に対して、Y方向についてシフト量sh_yだけシフトする処理を施すことによって、角度θ_yの傾斜方向の断層画像を生成するようにすればよい。
また、上記実施形態の乳房画像撮影表示システム1においては、投影画像取得部52が、断層画像を生成するために撮影された複数の放射線画像のうちの1枚を投影画像として取得するようにしたが、これに限らず、断層画像の撮影とは別の撮影において取得された放射線画像を投影画像として取得するようにしてもよい。
また、上記第4の実施形態は、本発明の放射線画像表示制御装置の一実施形態を乳房画像撮影表示システムに適用したものであるが、上記第1から第3の実施形態と同様に、本発明の被写体としては乳房に限らず、たとえば、胸部や頭部などを撮影する、いわゆる一般撮影のトモシンセシス撮影機能を備えた放射線画像撮影表示システムにも本発明を適用することができる。放射線画像撮影表示システムの構成については、図12に示した構成と同様である。
次に、本発明の放射線画像表示制御装置の第5の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。
第5の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、互いに異なる撮影方向から撮影された複数の放射線画像に基づいて、立体視画像を表示する点では、上記第1〜第4の実施形態と同様である。そして、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、カーソルの奥行方向の位置を認識し易いように構成された点に特徴を有するものである。本実施形態の乳房画像撮影表示システム全体の概略構成は、図1に示す第1の実施形態の乳房画像撮影表示システム1と同様であり、乳房画像撮影装置10の構成については、第1の実施形態の構成と同様の構成であるので、ここでは省略を説明する。
そして、本実施形態の乳房画像撮影表示システムのコンピュータ2の構成を図23に示す。
本実施形態のコンピュータ2は、図23に示すように、制御部71、放射線画像記憶部72、画像処理部73、表示制御部74、カーソル表示制御部75、および背景画像表示制御部76を備えている。
制御部71は、各種のコントローラ31〜35に対して所定の制御信号を出力し、システム全体の制御を行うものである。具体的な制御方法については後で詳述する。
放射線画像記憶部72は、互いに異なる2つの撮影方向からの撮影によって放射線画像検出器15によって検出された2枚の放射線画像信号を予め記憶するものである。
画像処理部73は、放射線画像記憶部72から読み出された2枚の放射線画像信号に対して、拡大や縮小、トリミング等の画像処理、周波数処理、諧調処理、および画像中の石灰化や腫瘤などの可能性のある領域である異常陰影候補を検出するための異常陰影候補検出処理等の画像処理を行うものである。
なお、異常陰影候補検出処理方法については、異常陰影の濃度分布の特徴や形態的な特徴に基づいて検出するようにすればく、具体的には、主として腫瘤陰影を検出するのに適したアイリスフィルタ処理や、主として微小石灰化陰影を検出するのに適したモフォロジーフィルタ処理等を利用して異常陰影候補を検出するようにすればよい。
表示制御部74は、放射線画像記憶部72から読み出された2枚の放射線画像信号に対して所定の処理を施した後、表示部3に、図24に示すような乳房Mの通常撮影の立体視画像を表示させるものである。
カーソル表示制御部75は、表示部3に表示された立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルCの画像信号を生成する。左目用放射線画像の面内方向に移動可能な左目用カーソルの画像信号と右目用放射線画像の面内方向に移動可能な右目用カーソルの画像信号とを生成し、図24に示すように、左目用カーソル画像信号に基づく左目用カーソル画像Cを左目用放射線画像に、右目用カーソル画像信号に基づく右目用カーソル画像Cを右目用放射線画像にそれぞれ表示させる。なお、これらの右目用カーソル画像信号と左目用カーソル画像信号とは、左右方向に相対的なシフト量をもつように生成されている。
そして、カーソル表示制御部75は、観察者による入力部4からの入力に応じて、表示部3に表示されたカーソルCを立体視画像の奥行方向および面内方向に移動させる。
具体的には、入力部4からの入力に応じて右目用カーソル画像信号と左目用カーソル画像信号との相対的な左右のシフト量を変更することによってカーソルCを奥行方向に移動させる。
また、カーソル表示制御部75は、入力部4からの入力に応じて右目用カーソル画像信号と左目用カーソル画像信号との相対的な左右のシフト量を維持した状態で、これらの表示位置を左右方向および上下方向に変更することによってカーソルCを面内方向に移動させる。ここで面内方向とは、奥行方向に対して直交する面内の方向のことをいう。奥行方向をZ方向とした場合、そのZ方向に直交するX−Y面内の方向のことをいう。
背景画像表示制御部76は、図25に示すように、図24の右目用放射線画像の乳房領域のスキンラインを抽出したスキンラインSLの画像(以下、スキンライン画像という)と、カーソルCを中心として、乳房M領域の外側に上下方向に延びるワイヤW1と左右方向に延びるワイヤW2とが描かれたワイヤ画像とからなる背景画像Bのうち、ワイヤ画像を、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの移動に追従して移動させ、かつスキンライン画像を、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの奥行方向の移動に追従して奥行方向のみに移動させる。
具体的には、背景画像Bとして、上記スキンライン画像とワイヤ画像とからなる右目用背景画像BRと、右目用背景画像BRと左右方向に相対的なシフト量をもつように生成した左目用背景画像BLとを、それぞれ右目用放射線画像と左目用放射線画像とに表示させる。これにより、図27に示すようにシフト量に応じた奥行方向の位置に背景画像Bを表示させることができる。なお、本実施形態では、背景画像Bは、奥行方向において常にカーソルCと一定の距離間隔H(0<H≦100mm)を保つようにシフト量を制御する。その際、背景画像BとカーソルCとの間隔は、自動的に適切な間隔に設定される。背景画像BとカーソルCの適切な間隔は、被写体の厚みであると、観察者が被写体の厚みを認識しやすくなる。また、観察者によって奥行方向の位置を認識しやすい背景画像BとカーソルCの間隔は異なるため、観察者の好みで変更し、設定できる。
上述の通り、背景画像BとカーソルCとを一定の距離間隔を保つことによって、カーソルCの奥行き方向の奥行き方向の位置を観察者は認識しやすくなる。
そして、後述する入力部4からの入力によってカーソルCの奥行方向が移動したときには、カーソルCの奥行方向の移動量と同じ移動量だけカーソルCの移動方向と同じ方向(画面前方または画面後方)にワイヤ画像とスキンライン画像すなわち背景画像Bを移動させる。すなわち右目用背景画像BRと左目用背景画像BLの上記シフト量を、右目用カーソル画像信号と左目用カーソル画像信号の上記シフト量の変化量と同じだけ変化させる。
また、後述する入力部4からの入力によってカーソルCが面内方向に移動したときには、図26に示すように、ワイヤ画像において上下方向に延びるワイヤW1と左右方向に延びるワイヤW2の交点が移動後のカーソルCの位置に位置するように右目用背景画像BRと左目用背景画像BLの上記シフト量を維持した状態で右目用背景画像BRと左目用背景画像BLのワイヤ画像をそれぞれ変更する。
本実施形態では、スキンライン画像は奥行方向のみに移動させるようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、ワイヤ画像と同じく面内方向に移動させるようにしてもよい。
なお、スキンラインの抽出方法について特に限定はなく、画像のエッジ検出等、公知の方法が全て利用可能である。一例として、左右方向もしくは上下方向に走査するように画像の濃度を調べ、濃度の段差が所定値以上となる位置を検出し、その位置の画素の集合をスキンラインとする方法が例示される。なお、所定値を予め設定した閾値としてよい。あるいは、微分による傾きが所定値以上となる位置の画素の集合をスキンラインとしてもよい。
また、本実施形態では、スキンライン画像は図4の右目用放射線画像の乳房領域のスキンラインを抽出したが、本発明はこれに限られるものではなく、左目用放射線画像の乳房領域のスキンラインを抽出してもよい。また、抽出したスキンラインSLに基づいて、たとえば図29に示すように、スキンラインSLよりも少し大きなラインの類似スキンラインSL’を描き、この類似スキンラインSL’の画像をスキンライン画像として使用することもできる。このような類似スキンラインSL’を使用することにより、観察者が表示部3を観察して立体視画像を立体視するときに、乳房Mとスキンライン画像とが重なることがないので、乳房Mの奥行感が把握し易くなる。
なお、類似スキンラインSL’を描く方法は、それぞれ異なる形状のスキンラインが描かれたテンプレートを予め複数生成しておき、放射線画像から抽出したスキンラインSLの形状に基づいてテンプレートを選択し、選択したテンプレートに描かれたスキンラインを類似スキンラインSL’として使用するようにしてもよい。
表示部3は、放射線画像記憶部72から読み出された2枚の放射線画像信号に基づく放射線画像で構成された立体視画像を表示するものである。なお、立体視画像を表示する表示部3の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
入力部4は、観察者による撮影条件や観察条件などの入力や操作指示の入力などを受け付けるものであり、たとえば、上記第1の実施形態と同様に、キーボードやマウスなどの入力デバイスによって構成されるものである。本実施形態においては、カーソルCの奥行方向の位置を移動させるものとして、回転ホイールを備えた一般的なホイールマウスが用いられる。回転ホイールを観察者が回転させることによってカーソルCの奥行方向の位置を変更することができる。
次に、本実施形態の乳房画像撮影表示システムの作用について説明する、図28に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、撮影台14の上に患者の乳房Mが設置され、圧迫板18により乳房Mが所定の圧力によって圧迫される(S10)。
次に、入力部4において、撮影者によって種々の撮影条件が入力された後、撮影開始の指示が入力される(S11)。
そして、入力部4において撮影開始の指示があると、乳房Mの立体視画像を構成する2枚の放射線画像のうちの1枚目の放射線画像の撮影が行われる(S12)。
具体的には、まず、制御部71が、予め設定された立体視画像の撮影のための撮影方向の情報を読み出し、その読み出した撮影方向の情報をアームコントローラ31に出力する。なお、本実施形態においては、このときの撮影方向の情報として±2°が予め記憶されているものとするが、これに限らず、撮影者によって入力部4において任意の撮影角を設定可能である。
そして、アームコントローラ31において、制御部71から出力された撮影方向の情報が受け付けられ、アームコントローラ31は、この撮影方向の情報に基づいて、図2に示すように、アーム部13が撮影台14に垂直な方向に対して+2°回転するよう制御信号を出力する。
そして、このアームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が、+2°だけ回転した状態において、制御部71は、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と放射線画像信号の読出しを行うよう制御信号を出力する。この制御信号に応じて、放射線源17から放射線が射出され、乳房を+2°方向から撮影した放射線画像が放射線画像検出器15によって検出され、検出器コントローラ33によって放射線画像信号が読み出され、その放射線画像信号に対して所定の信号処理が施された後、コンピュータ2の放射線画像記憶部72に記憶される。
次に、乳房Mの立体視画像を構成する2枚の放射線画像のうちの2枚目の放射線画像の撮影が行われる(S13)。具体的には、アームコントローラ31が、図2に示すように、アーム部13を撮影台14に垂直な方向に対して−2°回転するよう制御信号を出力する。
そして、このアームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が−2°だけ回転した状態において、制御部71は、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と放射線画像信号の読出しを行うよう制御信号を出力する。この制御信号に応じて、放射線源17から放射線が射出され、乳房を−2°方向から撮影した放射線画像が放射線画像検出器15によって検出され、検出器コントローラ33によって放射線画像信号が読み出され、所定の信号処理が施された後、コンピュータ2の放射線画像記憶部72に記憶される。
次に、上述したようにして放射線画像記憶部72に記憶された2枚の放射線画像信号は表示制御部74によって読み出され、表示制御部74が2枚の放射線画像信号に対して所定の処理を施して表示部3に出力する。また、このときカーソル表示制御部75が予め生成されている右目用カーソル画像Cと左目用カーソル画像Cの画像信号に対して所定の処理を施して表示部3に出力する(S14)。そして、表示部3において、図27に示すように乳房の立体視画像とカーソルCが表示される(S15)。なお、ここでのカーソルCの表示位置は、観察者による入力部4からの入力に応じて決定される。
一方、背景画像表示制御部76は、上述したようにしてスキンラインSLを抽出する(S16)。そして、背景画像表示制御部76は、スキンライン画像とワイヤ画像の画像信号に対して所定の処理を施した後、図27に示すように、スキンライン画像とワイヤ画像すなわち背景画像Bが、カーソルCの奥行方向の表示位置と一定の距離間隔を保つ位置となるように表示部3に表示する(S17)。
そして、制御部71が、カーソルCの移動指示があるか否かを判別し(S18)、移動指示がある場合には(S18;YES)、カーソルCを上述したようにして移動させて再表示すると共に、背景画像を上述したようにしてカーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの移動に追従させて移動させ再表示し(S19)、ステップS18へ処理を移行する。
これにより、ワイヤ画像およびスキンライン画像を基準にしてカーソルCの奥行方向の位置を認識することができ、カーソルの奥行方向の位置を乳房Mの奥行き感と比較することが容易になる。
一方、ステップS18において移動指示がない場合には(S18;NO)、制御部71が、表示部3への表示終了の指示があるか否かを判別し(S20)、表示終了の指示がない場合には(S20;NO)、S18へ処理を移行して、S18以降の処理を繰り返し行い、表示終了の指示がある場合には(S20;YES)、表示部3の表示を終了させて全ての処理を終了する。
上記第5の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムによれば、立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルCを表示部3に表示させるとともに、放射線画像中の乳房M領域の外側に延びるワイヤW1,W2が描かれたワイヤ画像と乳房M領域のスキンラインSLが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像Bを表示部3に表示させ、この背景画像Bのうち、ワイヤ画像を、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの移動に追従して移動させるとともに、スキンライン画像を、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させるので、観察者はワイヤ画像およびスキンライン画像を基準にしてカーソルCの奥行方向の位置を認識することができ、カーソルの奥行方向の位置を特定被写体の奥行き感と比較することが容易になる。
次に、上記第6の実施形態の乳房画像撮影表示システムについて説明する。なお、第6の実施形態の乳房画像撮影表示システムは、上述した第5の乳房画像撮影表示システムの変形例であるので、ここでは、第5の実施形態の乳房画像撮影表示システムとは異なる箇所を中心に説明する。図30は、本実施形態の背景画像Bを示す図、図31は、図30の背景画像Bを使用したときの乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート、図32は、本実施形態の立体視画像の一例を示す図である。
本実施形態の背景画像表示制御部76は、図30に示すように、図24の右目用放射線画像の乳房領域の外側に形成された、左右辺目盛A1,A2および上辺目盛A3付の枠が描かれた背景画像Bを、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの奥行方向の移動に追従して奥行方向のみに移動させる。なお、左右辺目盛A1,A2および上辺目盛A3の目盛間隔は実寸大で10mm間隔とし、表示部3の拡大縮小倍率に従って、拡大縮小表示されることを一例とするが、特に限定されるものではない。また本実施形態における枠は、左右辺および上辺に目盛を有するものとしたが、特定被写体領域内に表示されることが観察の支障とならない場合には下辺にもさらに目盛を有するものであってもよい。
具体的には、背景画像Bは、右目用背景画像BRと、右目用背景画像BRと左右方向に相対的なシフト量をもつように生成した左目用背景画像BLとを、それぞれ右目用放射線画像と左目用放射線画像とに表示させる。これにより図32に示すようにシフト量に応じた奥行方向の位置に背景画像Bを表示させることができる。なお、本実施形態では、背景画像Bは、奥行方向において常にカーソルCと一定の距離間隔H(0<H≦100mm)を保つようにシフト量を制御する。
そして、後述する入力部4からの入力によってカーソルCの奥行方向が移動したときには、カーソルCの奥行方向の移動量と同じ移動量だけカーソルCの移動方向と同じ方向(画面前方または画面後方)に背景画像Bを移動させる。すなわち右目用背景画像BRと左目用背景画像BLの上記シフト量を、右目用カーソル画像信号と左目用カーソル画像信号の上記シフト量の変化量と同じだけ変化させる。
次に、本実施形態の乳房画像撮影表示システムの作用について説明する、図31に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、図31のステップS30〜ステップS35は、図28のステップS10〜ステップS15と同じ処理であるため、ここでの説明は省略する。
ステップS35にて、図32に示すように、乳房の立体視画像とカーソルCが表示されると(S35)、背景画像表示制御部76は、背景画像Bの画像信号に対して所定の処理を施して、図32に示すように、背景画像BがカーソルCの奥行方向の表示位置と一定の距離間隔を保つ位置に表示されるように表示部3に表示する(S36)。
そして、制御部71が、カーソルCの移動指示があるか否かを判別し(S37)、移動指示がある場合には(S37;YES)、カーソルCを上述したようにして移動させて再表示すると共に、背景画像Bを上述したようにしてカーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの移動に追従させて移動させ再表示し(S38)、ステップS37へ処理を移行する。
これにより、背景画像を基準にしてカーソルCの奥行方向の位置を認識することができて、カーソルの奥行方向の位置を乳房Mの奥行き感と比較することが容易になる。
一方、ステップS37において移動指示がない場合には(S37;NO)、制御部71が、表示部3への表示終了の指示があるか否かを判別し(S39)、表示終了の指示がない場合には(S39;NO)、S37へ処理を移行して、S37以降の処理を繰り返し行い、表示終了の指示がある場合には(S39;YES)、表示部3の表示を終了させて全ての処理を終了する。
上記第6の実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムによれば、立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルCを表示部3に表示させ、放射線画像中の乳房M領域の外側に形成された左右辺目盛A1,A2および上辺目盛A3付の枠が描かれた背景画像Bを、カーソルCと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつカーソルCの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる。その結果、観察者は背景画像B、すなわち、目盛付の枠が描かれた画像を基準にしてカーソルCの奥行方向の位置を認識することができ、カーソルCの奥行方向の位置を乳房Mの奥行き感と比較することが容易になる。
なお、本実施形態の背景画像Bは目盛付の枠が描かれた画像としたが、図33に示すように、上述した実施形態のワイヤ画像および/またはスキンライン画像を追加したものであってもよい。
また、上記第5および第6の実施形態において、ワイヤ画像は、図34に示すように、乳房M領域の内側にもワイヤを描いたもの、すなわち、カーソルCを中心にして上下方向に延びるワイヤW1’と左右方向に延びるワイヤW2’とが描かれたものであってもよい。
また、上記第5および第6の実施形態における画像処理部73においては、右目用放射線画像および左目用放射線画像をより見やすく診断に適した画像にするために、図35のように、乳房M領域以外の領域Dに所定のマスキング処理を施すようにしてもよい。ここでマスキング処理は、例えば、所定のパターンを合成する、所定の色で塗りつぶす、モザイクやぼかしを施す、などの処理を意味する。
このようにマスキング処理を行う場合、マスキングされた部分、すなわち、領域Dの色をカーソルCの奥行方向の位置に応じて変化させてもよい。具体的には、カーソルCが画面前方(手前側)に位置するほど領域Dの色が濃くなるように、また、カーソルCが画面後方(奥側)に位置するほど領域Dの色が薄くなるように色を変化させてもよい。
また、放射線画像において黒化処理を行うとき、黒色領域の色をカーソルCの奥行方向の位置に応じて変化させてもよい。具体的には、カーソルCが画面前方(手前側)に位置するほど領域Dの色が黒くなるように、また、カーソルCが画面後方(奥側)に位置するほど領域Dの色が白くなるように色を変化させてもよい。
また、放射線画像において、図36に示すように、領域Dにおいてメッシュを付与した場合には、メッシュ間隔をカーソルCの奥行方向の位置に応じて変化させてもよい。具体的には、カーソルCが画面前方(手前側)に位置するほどメッシュ間隔が狭くなるようにし、また、カーソルCが画面後方(奥側)に位置するほどメッシュ間隔が広くなるように変化させてもよい。なお、図36では領域Dのみにメッシュを付与したが、これに限らず、乳房M領域内にもメッシュを付与してもよい。この場合、乳房M領域内のメッシュ間隔も領域D内のメッシュ間隔と同様に変化させてもよい。
なお、上記第5および第6の実施形態は、本発明の放射線画像表示制御装置の一実施形態を乳房画像撮影表示システムに適用したものであるが、上記第1から第3の実施形態と同様に、本発明の被写体としては乳房に限らず、たとえば、胸部や頭部などを撮影する、いわゆる一般撮影の放射線画像撮影表示システムにも本発明を適用することができる。このような放射線画像撮影表示システムの構成については、図12に示した構成と同様である。
1 乳房画像撮影表示システム
2 コンピュータ
3 表示部
4 入力部
6 放射線画像撮影表示システム
10 乳房画像撮影装置
13 アーム部
14 撮影台
14a 距離変更機構
15 放射線画像検出器
16 放射線照射部
17 放射線源
18 圧迫板
21 放射線画像取得部
22 乳房厚情報取得部
22 情報取得部
23 放射線画像選択部
24 断層画像生成部
25 制御部
26 拡大率情報取得部
27 拡大率情報取得部
28 拡大処理部
31 アームコントローラ
32 放射線源コントローラ
33 検出器コントローラ
34 圧迫板コントローラ
51 断層画像生成部
52 投影画像取得部
53 制御部
54 断層画像特定部
55 断層画像加算部
71 制御部
72 放射線画像記憶部
73 画像処理部
74 表示制御部
75 カーソル表示制御部
76 背景画像表示制御部

Claims (40)

  1. 互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、前記被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得する放射線画像取得部と、
    該放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択する放射線画像選択部と、
    該放射線画像選択部によって選択された2枚の放射線画像を立体視表示させる表示制御部と、
    前記被写体の厚さ情報を取得する被写体厚さ情報取得部とを備え、
    前記放射線画像選択部が、前記厚さ情報が厚いほど2つの前記撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである特徴とする放射線画像表示制御装置。
  2. 前記放射線画像選択部が、前記厚さ情報に対応する前記撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものであり、
    前記表示制御部が、前記放射線画像選択部によって選択された観察立体視画像候補を表示させるものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像表示制御装置。
  3. 前記観察立体視画像候補の2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像の前記撮影方向が予め設定されており、
    前記放射線画像選択部が、前記予め設定された撮影方向の放射線画像を含む前記観察立体視画像候補を選択するものであることを特徴とする請求項2記載の放射線画像表示制御装置。
  4. 前記2枚の放射線画像の組の一方の放射線画像の撮影方向が、前記被写体の設置面に対して垂直方向であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  5. 前記被写体の設置面に対して垂直方向の撮影方向の放射線画像が、該放射線画像と組となるもう一方の放射線画像の撮影時の放射線量よりも高い放射線量で撮影されたものであることを特徴とする請求項4記載の放射線画像表示制御装置。
  6. 前記放射線画像選択部が、前記厚さ情報に対応する前記撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組であって、該2枚の放射線画像の組の2つの前記撮影方向の中心方向が、予め設定された所望の観察方向から所定の範囲内の方向である2枚の放射線画像の組を前記観察立体視画像候補として選択するものであることを特徴とする請求項2記載の放射線画像表示制御装置。
  7. 前記放射線画像選択部が、前記厚さ情報に対応する前記撮影角度に最も近い撮影角度の2枚の放射線画像の組を1つ選択するものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像表示制御装置。
  8. 互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、前記被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得する放射線画像取得部と、
    該放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択する放射線画像選択部と、
    該放射線画像選択部によって選択された2枚の放射線画像を立体視表示させる表示制御部と、
    前記撮影時または前記立体視表示時における前記被写体の放射線画像の拡大率の情報を取得する拡大率情報取得部とを備え、
    前記放射線画像選択部が、前記拡大率の情報が大きいほど2つの前記撮影方向がなす撮影角度が小さい2枚の放射線画像の組を選択するものである特徴とする放射線画像表示制御装置。
  9. 前記放射線画像選択部が、前記拡大率の情報に対応する前記撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組を観察立体視画像候補として選択するものであり、
    前記表示制御部が、前記放射線画像選択部によって選択された観察立体視画像候補を表示させるものであることを特徴とする請求項8記載の放射線画像表示制御装置。
  10. 前記観察立体視画像候補の2枚の放射線画像の組のうちの一方の放射線画像の前記撮影方向が予め設定されており、
    前記放射線画像選択部が、前記予め設定された撮影方向の放射線画像を含む前記観察立体視画像候補を選択するものであることを特徴とする請求項9記載の放射線画像表示制御装置。
  11. 前記2枚の放射線画像の組の一方の放射線画像の撮影方向が、前記被写体の設置面に対して垂直方向であることを特徴とする請求項8から10いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  12. 前記被写体の設置面に対して垂直方向の撮影方向の放射線画像が、該放射線画像と組となるもう一方の放射線画像の撮影時の放射線量よりも高い放射線量で撮影されたものであることを特徴とする請求項11記載の放射線画像表示制御装置。
  13. 前記放射線画像選択部が、前記拡大率の情報に対応する前記撮影角度との差が予め設定された範囲内の撮影角度の2枚の放射線画像の組であって、該2枚の放射線画像の組の2つの前記撮影方向の中心方向が、予め設定された所望の観察方向から所定の範囲内の方向である2枚の放射線画像の組を前記観察立体視画像候補として選択するものであることを特徴とする請求項9記載の放射線画像表示制御装置。
  14. 前記放射線画像選択部が、前記拡大率の情報に対応する前記撮影角度に最も近い撮影角度の2枚の放射線画像の組を1つ選択するものであることを特徴とする請求項8記載の放射線画像表示制御装置。
  15. 前記放射線画像取得部によって取得された少なくとも3枚以上の放射線画像を用いて前記被写体の断層画像を生成する断層画像生成部を備え、
    前記表示制御部が、前記断層画像生成部によって生成された断層画像を表示させるものであることを特徴とする請求項1から14いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  16. 互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、前記被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、該取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択し、該選択した2枚の放射線画像を立体視表示させる放射線画像表示制御方法において、
    前記被写体の厚さ情報を取得し、
    該取得した厚さ情報が大きいほど2つの前記撮影方向がなす角度が小さい2枚の放射線画像を選択し、該選択した2枚の放射線画像を立体視表示させることを特徴とする放射線画像表示制御方法。
  17. 互いに異なる複数の撮影方向からの被写体へ放射線の照射によって撮影された放射線画像であって、前記被写体の断層画像を生成するために撮影された少なくとも3枚以上の放射線画像を取得し、該取得した少なくとも3枚以上の放射線画像のうち、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を選択し、該選択した2枚の放射線画像を立体視表示させる放射線画像表示制御方法において、
    前記撮影時または前記立体視表示時における前記被写体の放射線画像の拡大率の情報を取得し、
    前記拡大率の情報が大きいほど2つの前記撮影方向がなす角度が小さい2枚の放射線画像を選択し、該選択した2枚の放射線画像を立体視表示させることを特徴とする放射線画像表示制御方法。
  18. 互いに異なる複数の撮影方向から被写体を撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を生成する断層画像生成部と、
    前記被写体を所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得する投影画像取得部と、
    前記断層画像と前記投影画像とを用いて前記被写体の立体視画像を表示させる表示制御部とを備えたことを特徴とする放射線画像表示制御装置。
  19. 前記投影画像取得部が、前記断層画像を再構成する際に用いられた複数の放射線画像のうちの1枚を前記投影画像として取得するものであることを特徴とする請求項18記載の放射線画像表示制御装置。
  20. 前記投影画像取得部によって取得された投影画像が、該投影画像以外の放射線画像よりも高い線量で撮影されたものであることを特徴とする請求項19記載の放射線画像表示制御装置。
  21. 前記投影画像取得部が、前記被写体の設置面に対して垂直方向から撮影した放射線画像を前記投影画像として取得するものであることを特徴とする請求項18から20いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  22. 前記断層画像生成部が、前記被写体の設置面に対して平行な断層面の断層画像を取得するものであることを特徴とする請求項18から20いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  23. 前記断層画像生成部が、前記被写体の設置面に垂直な方向に対して傾斜方向から見た前記断層画像を生成するものであることを特徴とする請求項18から21いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  24. 前記断層画像生成部が、複数の断層面の前記断層画像を取得するものであり、
    該複数の断層面の断層画像のうちの、前記被写体内の病変部が含まれている断層面の断層画像を特定して取得する断層画像特定部を備え、
    前記表示制御部が、前記断層画像特定部によって特定された断層画像と前記投影画像とを用いて前記被写体の立体視画像を表示させるものであることをたことを特徴とする請求項18から23いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  25. 前記断層画像特定部によって特定された複数の断層画像を加算して加算断層画像を生成する断層画像加算部を備え、
    前記表示制御部が、前記加算断層画像と前記投影画像とを用いて前記被写体の立体視画像を表示させるものであることを特徴とする請求項24記載の放射線画像表示制御装置。
  26. 前記表示制御部が、前記断層画像特定部によって特定された複数の断層画像を時系列に順次表示させるものであることを特徴とする請求項24記載の放射線画像表示制御装置。
  27. 前記被写体が乳房であることを特徴とする請求項18から26いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  28. 互いに異なる複数の撮影方向から被写体を撮影した複数の放射線画像を用いて再構成を行って断層画像を取得し、
    前記被写体を所定の撮影方向から撮影した投影画像を取得し、
    前記断層画像と前記投影画像とを用いて前記被写体の立体視画像を表示させることを特徴とする放射線画像表示制御方法。
  29. 互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された前記撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、
    該表示部に表示された前記立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを前記表示部に表示させるカーソル表示制御部と、
    前記放射線画像中の特定被写体領域の外側に延びるワイヤが描かれたワイヤ画像と前記特定被写体領域のスキンラインが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像のうち、前記ワイヤ画像を前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの移動に追従して移動させ、かつ前記スキンライン画像を前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる背景画像表示制御部とを備えていることを特徴とする放射線画像表示制御装置。
  30. 前記背景画像表示制御部が、前記背景画像のうち前記スキンライン画像を前記カーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向のみに移動させるものであることを特徴とする請求項29記載の放射線画像表示制御装置。
  31. 前記ワイヤ画像が、前記特定被写体領域の内側にもワイヤを描いたものであることを特徴とする請求項29または30記載の放射線画像表示制御装置。
  32. 前記背景画像に、前記特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれていることを特徴とする請求項29から31いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  33. 互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された前記撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、
    該表示部に表示された前記立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを前記表示部に表示させるカーソル表示制御部と、
    前記放射線画像中の特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれた背景画像を、前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させる背景画像表示制御部とを備えていることを特徴とする放射線画像表示制御装置。
  34. 前記特定被写体領域が乳房画像領域であり、前記枠の目盛が該枠の下辺以外に設けられていることを特徴とする請求項32または33記載の放射線画像表示制御装置。
  35. 前記放射線画像において所定のマスキング処理を行ったときに、マスキングされた部分の色を前記カーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることを特徴とする請求項29から34いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  36. 前記放射線画像において黒化処理を行ったときに、黒色領域の色を前記カーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることを特徴とする請求項29から34いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  37. 前記放射線画像においてメッシュを付与したときに、メッシュ間隔を前記カーソルの奥行方向の位置に応じて変化させることを特徴とする請求項29から36いずれか1項記載の放射線画像表示制御装置。
  38. 互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された前記撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示部に表示させる放射線画像表示制御方法において、
    前記表示部に表示された前記立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを前記表示部に表示させ、
    前記放射線画像中の特定被写体領域の外側に延びるワイヤが描かれたワイヤ画像と前記特定被写体領域のスキンラインが描かれたスキンライン画像とからなる背景画像のうち、前記ワイヤ画像を前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの移動に追従して移動させ、かつ前記スキンライン画像を前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させることを特徴とする放射線画像表示制御方法。
  39. 前記背景画像のうち前記スキンライン画像を前記カーソルの奥行方向の移動に追従して前記奥行方向のみに移動させることを特徴とする請求項38記載の放射線画像表示制御方法。
  40. 互いに異なる撮影方向から被写体へ放射線を照射することにより取得された前記撮影方向毎の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示部に表示させる放射線画像表示制御方法において、
    前記表示部に表示された前記立体視画像の奥行方向および面内方向に移動可能なカーソルを前記表示部に表示させ、
    前記放射線画像中の特定被写体領域の外側に形成された目盛付の枠が描かれた背景画像を、前記カーソルと奥行方向において一定の距離間隔を保ちつつ前記カーソルの奥行方向の移動に追従して奥行方向に移動させることを特徴とする放射線画像表示制御方法。
JP2013051497A 2012-03-26 2013-03-14 放射線画像表示制御装置および方法 Pending JP2013198736A (ja)

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261615491P 2012-03-26 2012-03-26
US61/615,491 2012-03-26
US201261616093P 2012-03-27 2012-03-27
US61/616,093 2012-03-27
US201261616851P 2012-03-28 2012-03-28
US61/616,851 2012-03-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013198736A true JP2013198736A (ja) 2013-10-03

Family

ID=49519418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013051497A Pending JP2013198736A (ja) 2012-03-26 2013-03-14 放射線画像表示制御装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013198736A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015068604A1 (ja) * 2013-11-11 2015-05-14 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
WO2015076067A1 (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
CN105147309A (zh) * 2015-09-28 2015-12-16 上海联影医疗科技有限公司 一种乳腺摄影系统及方法
JP2016205830A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 株式会社島津製作所 乳房専用核医学診断装置
US10123757B2 (en) 2016-03-22 2018-11-13 Fujifilm Corporation Image-processing device, radiation image capture system, image-processing method, and computer-readable storage medium
JP2020156710A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 コニカミノルタジャパン株式会社 画像処理装置、表示装置、断層画像表示システム、画像処理方法、および、プログラム
US10824315B2 (en) 2015-05-29 2020-11-03 Canon Medical Systems Corporation Medical image processing apparatus, magnetic resonance imaging apparatus and medical image processing method
JP2021146085A (ja) * 2020-03-23 2021-09-27 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置、立体画像表示装置及び立体画像表示方法
JP2022055224A (ja) * 2020-09-28 2022-04-07 富士フイルム株式会社 制御装置、制御方法、及び制御プログラム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015068604A1 (ja) * 2013-11-11 2017-03-09 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
WO2015068604A1 (ja) * 2013-11-11 2015-05-14 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
WO2015076067A1 (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
JPWO2015076067A1 (ja) * 2013-11-19 2017-03-16 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影方法、及び放射線画像撮影プログラム
JP2016205830A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 株式会社島津製作所 乳房専用核医学診断装置
US10824315B2 (en) 2015-05-29 2020-11-03 Canon Medical Systems Corporation Medical image processing apparatus, magnetic resonance imaging apparatus and medical image processing method
CN105147309A (zh) * 2015-09-28 2015-12-16 上海联影医疗科技有限公司 一种乳腺摄影系统及方法
US10123757B2 (en) 2016-03-22 2018-11-13 Fujifilm Corporation Image-processing device, radiation image capture system, image-processing method, and computer-readable storage medium
JP2020156710A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 コニカミノルタジャパン株式会社 画像処理装置、表示装置、断層画像表示システム、画像処理方法、および、プログラム
JP7326807B2 (ja) 2019-03-26 2023-08-16 コニカミノルタ株式会社 画像処理装置、表示装置、断層画像表示システム、画像処理方法、および、プログラム
JP2021146085A (ja) * 2020-03-23 2021-09-27 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置、立体画像表示装置及び立体画像表示方法
JP7483434B2 (ja) 2020-03-23 2024-05-15 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置、立体画像表示装置及び立体画像表示方法
JP2022055224A (ja) * 2020-09-28 2022-04-07 富士フイルム株式会社 制御装置、制御方法、及び制御プログラム
US11779299B2 (en) 2020-09-28 2023-10-10 Fujifilm Corporation Control device, control method, and control program
JP7376447B2 (ja) 2020-09-28 2023-11-08 富士フイルム株式会社 制御装置、制御方法、及び制御プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013198736A (ja) 放射線画像表示制御装置および方法
CN103705265B (zh) 放射线照相图像生成设备和方法
JP2012061196A (ja) 断層画像表示方法および装置
JP2010187916A (ja) 画像処理装置、画像処理システム及びプログラム
US20180275076A1 (en) System and method for cabinet x-ray systems with camera
US8903039B2 (en) Tomographic image generation device and method
JP5815038B2 (ja) 放射線画像表示方法および装置
US20130300737A1 (en) Stereoscopic image generating apparatus, stereoscopic image generating method, and stereoscopic image generating program
JP6188428B2 (ja) X線診断装置
JP6841346B2 (ja) 放射線断層画像処理装置および放射線断層撮影装置
US20120069957A1 (en) Radiological image displaying device and method
JP2010200787A (ja) 放射線画像表示装置
JP2011212218A (ja) 画像再構成装置
WO2012105347A1 (ja) 放射線画像撮影装置および方法
JP2013000370A (ja) 放射線画像撮影装置および方法
JP2012061197A (ja) 放射線画像撮影装置および方法
JP2008154680A (ja) X線ct装置
WO2012056695A1 (ja) 立体視画像表示装置および方法並びにプログラム
JP2012192137A (ja) 放射線画像表示装置および方法
JP2014068874A (ja) 画像表示システム、放射線画像撮影システム、画像表示制御プログラム、及び画像表示制御方法。
WO2012096221A1 (ja) 放射線画像表示装置および方法
WO2012132320A1 (ja) 立体視画像表示装置および立体視画像表示方法
WO2012066753A1 (ja) 立体視画像表示方法および装置
WO2012043547A1 (ja) 立体視画像表示方法および立体視画像表示装置
US20120076261A1 (en) Radiological image displaying apparatus and method