JP2001257379A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents
半導体発光素子及びその製造方法Info
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Abstract
体発光素子とその製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体積層体1は、サファイア基板10
4と、これに成長形成された下部GaNクラッド層10
6、青色発光層であるGaN/InGaN−MQW層1
07、及び上部GaNクラッド層108を含む。半導体
積層体2は、GaAs基板101に成長形成された黄色
発光層であるInAlP/InGaAlP多層膜102
とコンタクト層103を含む。これらの積層体1,2は
接着され、青色発光層からの放射1と、青色光により励
起された黄色発光層からの放射2とが混成して白色光を
出力する。
Description
混成して出力する半導体発光素子とその製造方法に関す
る。
D)は表示用光源として広く実用されている。実用され
ている主なLED材料は、AlGaAs,GaAlP,
GaP,InGaAlP等であり、これらの材料を用い
て赤色、橙色、黄色、緑色のLEDが低コストで供給さ
れている。また近年、GaN系材料を用いた青色LED
や緑色LEDが実用化され、LEDによる3原色発光も
可能となっている。
行われている。これは、白熱電球や蛍光灯に代わる照明
用途として期待されている。これまでのところ、白色L
EDとしては、GaN系の青色LEDとその出力光によ
り黄色発光が励起されるYAG蛍光体を組み合わせるも
の(GaN系白色LED)や、ZnSe系青色LEDの
基板に黄色発光の発光中心を作るもの(ZnSe系白色
LED)が提案されている。いずれも、青色発光とこれ
により励起される黄色発光との混成(混色)により白色
を放射するものである。
色LEDは、いずれも寿命が短いことが実用上問題とな
っている。すなわち、GaN系白色LEDでは、蛍光体
の特性の経時変化が大きい。ZnSe系白色LEDで
は、ZnSe基板に発光中心を作ることによる間接遷移
による黄色の発光を利用するが、これは安定した発光中
心を作ることが難しい。
可能とした半導体発光素子とその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
光素子は、電流注入により光放射する第1の発光層を含
む第1の半導体積層体と、前記第1の発光層の出力光に
より励起されて光放射する第2の発光層を含む第2の半
導体積層体とを有し、前記第1及び第2の半導体積層体
は接着されて一体化され、前記第1及び第2の発光層の
放射光を混成して出力することを特徴とする。
発光層は、青色光を放射するGaN系半導体層であり、
前記第2の発光層は、前記第1の発光層から出力される
青色光により励起されて黄色光を放射するInGaAl
P系半導体層であるものとする。この発明によると、電
流注入型の発光層を含む半導体積層体と、その発光光を
吸収して発光する光励起型の発光層を含む半導体積層体
とを、接着して一体化することにより、安定した混色発
光が可能となる。特に、第1の発光層を青色光を放射す
るGaN系半導体層とし、第2の発光層を黄色光を放射
するInGaAlP系半導体層とすることにより、安定
した白色発光が可能になる。
aAs基板と、このGaAs基板上に結晶成長された光
励起により発光するInGaAlP系発光層と、このI
nGaAlP系発光層上にバッファ層を介して結晶成長
された、電流注入により発光するZnCdSe系発光層
とを有し、前記ZnCdSe系発光層からの発光と、こ
れにより励起された前記InGaAlP系発光層からの
発光とを混成して出力することを特徴とする。
は、第1の基板に電流注入により光放射する第1の発光
層を含む半導体層を成長して第1の半導体積層体を形成
する工程と、第2の基板に光励起により光放射する第2
の発光層を含む半導体層を成長して第2の半導体積層体
を形成する工程と、前記第1の半導体積層体と第2の半
導体積層体を、前記第1の発光層の放射光により前記第
2の発光層が励起され、且つ第1の発光層と第2の発光
層の放射光が混成して出力されるように接着して一体化
する工程とを有することを特徴とする。
成により白色発光を得る半導体発光素子の製造方法であ
って、基板に光励起により黄色発光するInGaAlP
系発光層を結晶成長する工程と、前記InGaAlP系
発光層上にバッファ層を介して、電流注入により青色発
光するZnCdSe系発光層を含む半導体積層体を結晶
成長する工程とを有することを特徴とする。
の実施の形態を説明する。 [実施の形態1]図1は、この発明の実施の形態による
LEDの断面構造を示している。このLEDは、それぞ
れに半導体発光層が結晶成長により形成された二つの半
導体積層体1,2を接着面3で接着して一体化して作ら
れている。
104にバッファ層105を介して、n型GaNクラッ
ド層106、GaN/InGaNの多重量子井戸(MQ
W)層107、p型GaNクラッド層108が順次結晶
成長されたLEDである。p型AlGaNクラッド層1
08の上には更にp型GaNコンタクト層109が形成
され、この上に電流注入電極である透明なp側電極11
0が形成されている。また半導体積層体1の一部はn型
GaNクラッド層106が露出するまでエッチングさ
れ、n型GaNクラッド層106にコンタクトするn側
電極111が形成されている。即ち、半導体積層体1
は、MQW層107を発光層とする電流注入型の青色L
EDを構成している。
板101に光励起型の発光層であるInAlP/InG
aAlP多層膜102が形成されている。多層膜102
の上にはInAlPコンタクト層103が形成され、こ
のコンタクト層103の面が半導体積層体1のサファイ
ア基板104に接着されている。発光層である多層膜1
02は、半導体積層体1から放射される青色光により励
起されて黄色光を放射するように組成が選択されてい
る。
法により行われる。結晶成長の原料として、Ga源には
トリメチルガリウムやトリエチルガリウムが、In源に
はトリメチルインジウムやトリエチルインジウムが、A
l源にはトリメチルアルミニウムやトリエチルアルミニ
ウムが用いられる。また、P源にはホスフィンやターシ
ャリブチルホスフィンが用いられ、N源にはアンモニア
やヒドラジンが用いられる。p型不純物にはビスシクロ
ペンタジエルマグネシウム、n型不純物にはモノシラン
がそれぞれ用いられる。
半導体積層体2については、GaAs基板101を有機
溶剤や硫酸系エッチャントによりクリーニングした後、
MOCVD装置に導入する。基板を730℃に加熱し、
P原料となる適当な5族原料を供給して、図2に示すよ
うに、InAlP/InGaAlP多層膜102、In
AlPコンタクト層103を順次成長し、更にその表面
にはGaAsキャップ層112を成長する。GaAsキ
ャップ層112は最終的に除去される保護膜である。各
結晶層の膜厚は、次の表1の通りである。
中のInGaAlP層は具体的には、In0.5(Ga1-x
Alx)0.5Pであり、Al組成比はx=0.3とした。
また層数は30ペアとした。InAlPコンタクト層1
03は、半導体積層体1に接着する際の接着層であり且
つ多層膜102の保護層であり、同時に多層膜102の
励起キャリアを閉じ込める機能を持つ。但し、このIn
AlPコンタクト層103は、光損失の原因ともなるか
ら、好ましくは100nm以下にする。
ア基板104を有機溶剤や硫酸系エッチャントによりク
リーニングした後、MOCVD装置に導入する。そし
て、このサファイア基板104を1100℃でサーマル
クリーニングを行った後、バッファ層105、n型Ga
Nクラッド層(兼コンタクト層)106、GaN/In
GaN−MQW層107、p型AlGaNクラッド層1
08、p型GaNコンタクト層109を順次結晶成長し
て、図3に示す積層構造を得る。これらの各層の成長温
度及び膜厚を表2に示す。
層と30nmのGaN層の繰り返し多層膜であり、具体
的にはInxGa1-xNの組成比x0.35とし、井戸数
は5とした。
を次に接着する。接着に先立ち、半導体積層体2では、
保護を目的として形成されたGaAsキャップ層112
を硫酸系エッチャントでエッチングして除去する。この
ときGaAsキャップ層112の除去後、引き続きIn
AlPコンタクト層103の表面クリーニングを行う。
半導体積層体1については、サファイア基板104を鏡
面研磨すると同時に薄膜化し、平坦面を形成する。この
とき、半導体積層体1の全厚は、後の素子分離を容易に
するため、100μm程度とした。
わせる。具体的には、半導体積層体1の鏡面研磨された
サファイア基板104と半導体積層体2のコンタクト層
103とを、水中で合わせた後、窒素雰囲気中で500
℃、30分のアニールを行うことにより、脱水縮合反応
により接合した。ここで密着性を良好にするためには、
双方の接着面をできる限り平坦にすることが望ましい。
半導体積層体2では、GaAs基板101に(100)
面から[011]方向に傾斜した基板を用いることが成
長層の平坦化に有効である。実際にここでは、15°傾
斜したGaAs基板を用い、コンタクト層103の表面
粗さ2nm程度の平坦性を得た。また半導体積層体1の
サファイア基板104については、鏡面研磨により、表
面粗さ20nm以下とした。
コンタクト層109からn型クラッド層106に達する
まで一部エッチングする。そして、露出したn型クラッ
ド層106と電極コンタクト層109にそれぞれ、電極
111,110を形成する。更に必要ならGaAs基板
101を研磨し、個々のLED素子を分離する。
体積層体1側では電流注入により、発光層であるMQW
層107から青色光の放射1が得られる。青色光の一部
は半導体積層体1内を透過して半導体積層体2の発光層
である多層膜102に吸収され、黄色光が励起される。
図1に示すように、黄色光は電極110を透過して上方
に放射2として出される。これらの放射1,2の混成に
より、白色光が得られる。
nmの青色光と波長590nmの黄色光の混色による安
定な白色光が観測されている。白色光の色温度は約80
00Kであり、20mA注入時の光度は、放射角度10
度のパッケージで2cdであった。この白色の色温度
は、二つの発光層の発光波長及び発光強度をを調整する
ことにより、調整可能である。また、半導体積層体2側
の発光層である多層膜102の発光効率(吸収光を波長
変換して放射する効率)は、多層膜のペア数、膜厚、不
純物ドーピングにより調整できる。例えば、多層膜10
2のInGaAlP層にSiをドーピングすることによ
り、発光効率が高くなることが確認されている。またこ
の実施の形態の素子構造では、p側電極110を通して
放射光を得るため、p側電極110の透明性も色温度や
光度に影響を与える。即ちp側電極110は、波長の異
なる放射1,2を透過するものであるため、それぞれに
対する透過率を調整することで必要な色温度や光度を得
ることができる。
体1,2の接着法については、他の方法を用いることも
可能である。例えば、十分に平坦化した半導体積層体
1,2を重ねて圧力を加えることにより直接接着する方
法も用い得る。また、エポキシ系接着剤等を用いて接着
することもできる。
態1を変形した実施の形態2である。図1と対応する部
分には図1と同じ符号を付して詳細な説明は省く。この
実施の形態2では、半導体積層体2について、二つの半
導体積層体1,2を接着した後に、GaAs基板101
を除去して、その面に保護膜としてSiO2等の酸化膜
401を形成している。そしてこの酸化膜401側を素
子発光面とする。
的に実施の形態1と同様である。具体的には、InAl
P/InGaAlP多層膜102については、InGa
AlP層を、In0.5(Ga0.7Al0.3)0.5Pとし、ペ
ア数を10とした。GaAs基板はフッ酸系エッチャン
トによりエッチング除去した。得られたLEDを、電極
110,111を下にしてパッケージにマウントし、バ
イアス電流を流したところ、MQW層107から485
nmの青色発光が得られ、多層膜102からは青色光の
励起により590nmの黄色発光が得られた。これらの
光は、酸化膜401を透過して、白色光として観測され
た。白色光の色温度は約8000Kであり、20mA注
入時の光度は、放射角10°のパッケージで3cdであ
った。
変形した実施の形態3によるLEDを示している。半導
体積層体1側は、実施の形態1,2と同様であり、従っ
て図1及び図4と同じ符号を付してある。半導体積層体
2については、GaAs基板が除去されている点で実施
の形態2と同じであるが、内部には二つの発光層である
第1,第2のInAlP/InGaAlP多層膜50
2,504が形成されている。これら二つのInAlP
/InGaAlP多層膜502,504は、後に説明す
るように、それぞれ緑色,赤色の発光波長となるように
組成が調整されている。
Pクラッド層503が設けられ、多層膜504の面には
半導体積層体1との接着のためのInAlPコンタクト
層505が形成されている。また発光面となる多層膜5
02側の面は、保護膜である酸化膜506で覆われてい
る。図では示していないが、酸化膜506と多層膜50
2の間に、InAlPクラッド層を設けることは、多層
膜502でのキャリア閉じ込めのために有効である。
2について、接着前の構造を示している。これを具体的
に製造工程に従って説明する。GaAs基板501を有
機溶剤や硫酸系エッチャントによりクリーニングした
後、MOCVD装置に導入する。基板を730℃に加熱
し、P原料となる適当な5族原料を供給して、InAl
P/InGaAlP多層膜502、InAlPクラッド
層503、InAlP/InGaAlP多層膜504、
InAlPコンタクト層505を順次結晶成長し、更に
その表面にはGaAsキャップ層507を成長して、図
6に示す積層構造を得る。GaAsキャップ層507は
最終的に除去される保護膜である。各結晶層の膜厚は、
次の表3の通りである。
502中のInGaAlP層は具体的には、In
0.5(Ga1-xAlx)0.5Pであり、Al組成比はx=
0.4とした。また層数は20ペアとした。また、第2
のInAlP/InGaAlP多層膜504中のInG
aAlP層は具体的には、In0.5(Ga1-xAlx)0.5
Pであり、Al組成比はx=0.2とし、層数は20ペ
アとした。InAlPコンタクト層505は、半導体積
層体1に接着する際の接着層であり且つ多層膜504の
保護層であり、同時に多層膜504の光閉じ込めの機能
を持つ。これらは全てGaAs基板501に格子整合さ
れて成長される。
プ層507を除去して、実施の形態1,2と同様に半導
体積層体1に接着する。そして、GaAs基板501を
エッチング除去し、その面に保護層506を形成して、
図5の素子構造が得られる。
すように、半導体積層体1の保護膜506側を素子発光
面として、3つの放射1,2,3の混色による白色発光
が得られる。即ち、半導体積層体1側の電流注入によ
り、MQW層107から青色光(放射1)が得られる。
この青色光により半導体積層体2側の多層膜504が励
起されて緑色光(放射2)が得られる。更に青色光と緑
色光により多層膜502が励起されて、赤色光(放射
3)が得られる。これらの混成により、白色光が得られ
る。
mの青色発光が得られ、多層膜504からは565nm
の緑色発光、多層膜502からは620nmの赤色発光
がそれぞれ得られ、混色による白色発光が観測された。
白色の色温度は約6500Kであった。また20mA注
入時の光度は、放射角10度のパッケージで2cdであ
った。
態を変形した実施の形態によるLEDを示している。図
1の実施の形態では、半導体積層体1側の基板としてサ
ファイア基板104を用いたのに対し、この実施の形態
では半導体基板901を用いている。半導体基板901
としては、GaN,SiC,Si等が用い得る。この様
な半導体基板901を用いると、図7に示したように、
n側電極111を半導体積層体2側のGaAs基板10
1の裏面に形成して、p側電極110と上下に対向させ
ることができる。その他、実施の形態1と同様である。
この実施の形態によっても、実施の形態1と同様の製造
条件で同様の白色発光を得ることができる。この実施の
形態の場合、n側電極を形成するためのエッチング工程
が要らないという点で、工程が簡単になる。
態を変形した別の実施の形態によるLEDを示してい
る。これは、図1における半導体積層体2側の不透明な
GaAs基板101をエッチングにより除去して、接着
面4に改めて別の透明基板801を接着したものであ
る。具体的にこの透明基板801としては、黄色光を透
過するGaP基板やZnSe基板を用いる。それ以外
は、図1と同じである。この実施の形態によると、図8
に破線で示したように、放射3として、InAlP/I
nGaAlP多層膜102からの黄色光を新たに接着し
た基板801の側面からも取り出すことができる。この
放射3は例えばパッケージ内壁面を凹面として上方に取
り出すようにすれば、有効に利用することができる。
層体2側の多層膜102を半導体積層体1に接着するた
めのコンタクト層(兼クラッド層)としてInAlP層
103を用いた。このInAlPコンタクト層103の
上に、或いはこのコンタクト層103に代わって、別の
材料からなるクラッド層を形成してもよい。この様なク
ラッド層として例えば、GaNやGaPを用いることが
できる。この様なクラッド層を設けることにより、多層
膜102での光閉じ込め効果をより大きくすることがで
きる。特にGaNクラッド層の場合、多結晶薄膜となる
が、青色をよく透過するため好ましい。また接着する相
手の基板材料に応じて、GaAlAs,InGaAlP
等を用いることもできる。
研磨を利用したが、ガスエッチングや種々の雰囲気ガス
中でのサーマルクリーニングを行ってもよい。更に、ア
ニール雰囲気や温度も適宜変更することができる。高い
アニール温度を用いる場合には、結晶からの原子抜けや
脱離を防止するために雰囲気ガスを選択して適当な圧力
を加えることも有効である。
LEDの断面構造である。この実施の形態では、これま
での実施の形態と異なり、二つの半導体積層体の張り合
わせではなく、GaAs基板701上に結晶成長により
二つの発光層を形成している。即ちn型GaAs基板7
01上に、光励起型の黄色発光層であるn型InAlP
/InGaAlP多層膜702、n型ZnSeバッファ
層703、n型ZnMgSSeクラッド層704、n型
ZnSe光ガイド層705、電流注入型の青色発光層で
あるZnCdSe−MQW層706、p型ZnSe光ガ
イド層707、p型ZnMgSeクラッド層708、p
型ZnTe/ZnSe超格子層コンタクト層709が順
次積層形成されている。コンタクト層709の面には透
明なp側電極710が形成され、GaAS基板701に
はn側電極711が形成されている。
は、MOCVD法とMBE法を組み合わせる。即ち、G
aAs基板701へのInAlP/InGaAlP多層
膜702の成長にはMOCVD法を用い、その上のZn
Seバッファ層703からZnTe/ZnSe超格子層
コンタクト層709までの成長にはMBE法を用いた。
これは、ZnSe系のp型導電層には特にMBE法を用
いることで、良好な導電型制御が可能になるためであ
る。
As基板701を有機溶剤や硫酸系エッチャントにより
クリーニングした後、MOCVD装置に導入する。基板
を730℃に加熱し、P原料となる適当な5族原料を供
給して、InAlP/InGaAlP多層膜702を成
長する。次いで基板をMBE装置に移し、多層膜702
上にZnSeバッファ層703からZnTe/ZnSe
超格子層コンタクト層709までを成長する。InAl
P/InGaAlP多層膜702は、InGaAlP層
として具体的には、In0.5(Ga1-xAlx)0.5PのA
l組成比をx=0.3とし、ペア数を30とした。
710,711間に電流を流すことにより、発光層であ
るMQW層706から青色光の放射1が得られる。青色
光の一部は素子内部を透過して多層膜102に吸収さ
れ、黄色光が励起される。黄色光は上方から放射2とし
て出される。これらの放射1,2の混成により、白色光
が得られる。
90nmの黄色光の混色による白色光が観測されてい
る。白色光の色温度は約8000Kであり、20mA注
入時の光度は、放射角度10度のパッケージで2cdで
あった。この発光の色純度やInAlP/InGaAl
P多層膜702の発光効率は、実施の形態1で説明した
と同様にして調整可能である。
実施の形態6の構造を僅かに変形した実施の形態であ
る。この実施の形態では、p型コンタクト層709側か
ら、n型バッファ層703が露出するまでエッチングし
て、このn型バッファ層703にn側電極711を形成
している。それ以外は図9と同じである。この実施の形
態によっても、実施の形態6と同様に混色による白色発
光が得られる。
aAlP系とZnSe系の結晶成長法をそれぞれ、MO
CVD法とMBE法に分けたが、MBE法で統一するこ
とも可能である。実施の形態6,7の材料系の場合に
も、実施の形態1と同様に二つの発光層をそれぞれ別の
素子基板に形成した後に、接着して一体化してもよい。
流注入型の発光層と、その発光光を吸収して発光する光
励起型の発光層とを、共に結晶成長により形成された半
導体発光層として一体化することにより、安定した混色
発光が可能となる。
を示す図である。
す図である。
造を示す図である。
構造を示す図である。
構造を示す図である。
す図である。
構造を示す図である。
構造を示す図である。
構造を示す図である。
面構造を示す図である。
01…GaAs基板、102…InAlP/InGaA
lP多層膜(発光層)、103…InAlPコンタクト
層、104…サファイア基板、105…バッファ層、1
06…GaN下部クラッド層、107…GaN/InG
aN−MQW層(発光層)、108…AlGaN上部ク
ラッド層、109…GaN電極コンタクト層、110,
111…電極。
Claims (13)
- 【請求項1】 電流注入により光放射する第1の発光層
を含む第1の半導体積層体と、 前記第1の発光層の出力光により励起されて光放射する
第2の発光層を含む第2の半導体積層体とを有し、 前記第1及び第2の半導体積層体は接着されて一体化さ
れ、前記第1及び第2の発光層の放射光を混成して出力
することを特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項2】 前記第1の発光層は、青色光を放射する
GaN系半導体層であり、 前記第2の発光層は、前記第1の発光層から出力される
青色光により励起されて黄色光を放射するInGaAl
P系半導体層であることを特徴とする請求項1記載の半
導体発光素子。 - 【請求項3】 前記第2の半導体積層体は、光励起によ
り光放射する第3の発光層を有し、前記第1乃至第3の
発光層の放射光を混成して出力することを特徴とする請
求項1記載の半導体発光素子。 - 【請求項4】 前記第1の発光層は、青色光を放射する
GaN系半導体層であり、 前記第2の発光層は、前記第1の発光層から出力される
青色光により励起されて緑色光を放射する第1のInG
aAlP系半導体層であり、 前記第3の発光層は、前記青色光及び緑色光により励起
されて赤色光を放射する第2のInGaAlP系半導体
層であることを特徴とする請求項3記載の半導体発光素
子。 - 【請求項5】 前記第1の半導体積層体は、第1の基板
にバッファ層を介して結晶成長されたGaN下部クラッ
ド層、第1の発光層であるGaN/InGaN多重量子
井戸層及びGaN上部クラッド層を含み、 前記第2の半導体積層体は、第2の基板に結晶成長され
た第2の発光層であるInAlP/InGaAlP多層
膜とコンタクト層を含み、 前記第1の半導体積層体と第2の半導体積層体は、前記
コンタクト層と前記第1の基板の間で接着されているこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。 - 【請求項6】 前記第1の基板はサファイア基板であ
り、 前記第2の基板はGaAs基板であり、 前記第1の半導体積層体の上部クラッド層上に透明な第
1の電極が形成され、 前記第1の半導体積層体を一部エッチングして露出させ
た下部クラッド層に第2の電極が形成されていることを
特徴とする請求項5記載の半導体発光素子。 - 【請求項7】 前記第1の基板は、GaN、SiC、S
iの中から選ばれた半導体基板であり、 前記第2の基板はGaAs基板であり、 前記第1の半導体積層体の上部クラッド層上に透明な第
1の電極が形成され、 前記GaAs基板の裏面に第2の電極が形成されている
ことを特徴とする請求項5記載の半導体発光素子。 - 【請求項8】 前記第2の基板は接着後に除去されて、
露出した第2の発光層の面に保護膜が形成され、この保
護膜側を素子発光面としたことを特徴とする請求項5記
載の半導体発光素子。 - 【請求項9】 前記第2の基板は接着後に除去されて、
露出した第2の発光層の面に第2の発光層からの放射光
を透過する第3の基板が接着されていることを特徴とす
る請求項5記載の半導体発光素子。 - 【請求項10】 GaAs基板と、 このGaAs基板上に結晶成長された光励起により発光
するInGaAlP系発光層と、 このInGaAlP系発光層上にバッファ層を介して結
晶成長された、電流注入により発光するZnCdSe系
発光層とを有し、 前記ZnCdSe系発光層からの発光と、これにより励
起された前記InGaAlP系発光層からの発光とを混
成して出力することを特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項11】 第1の基板に電流注入により光放射す
る第1の発光層を含む半導体層を成長して第1の半導体
積層体を形成する工程と、 第2の基板に光励起により光放射する第2の発光層を含
む半導体層を成長して第2の半導体積層体を形成する工
程と、 前記第1の半導体積層体と第2の半導体積層体を、前記
第1の発光層の放射光により前記第2の発光層が励起さ
れ、且つ第1の発光層と第2の発光層の放射光が混成し
て出力されるように接着して一体化する工程とを有する
ことを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項12】 前記第1の半導体積層体を形成する工
程は、前記第1の基板にバッファ層を介して、GaN下
部クラッド層、第1の発光層であるGaN/InGaN
多重量子井戸層及びGaN上部クラッド層を順次結晶成
長する工程を有し、 前記第2の半導体積層体を形成する工程は、第2の基板
に第2の発光層であるInAlP/InGaAlP多層
膜とコンタクト層を順次結晶成長する工程を有し、 前記第1の半導体積層体と第2の半導体積層体を接着す
る工程は、前記コンタクト層と前記第1の基板の間を接
着するものであることを特徴とする請求項11記載の半
導体発光素子の製造方法。 - 【請求項13】 青色発光と黄色発光の混成により白色
発光を得る半導体発光素子の製造方法であって、 基板に光励起により黄色発光するInGaAlP系発光
層を結晶成長する工程と、 前記InGaAlP系発光層上にバッファ層を介して、
電流注入により青色発光するZnCdSe系発光層を含
む半導体積層体を結晶成長する工程とを有することを特
徴とする半導体発光素子の製造方法。
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