JP2006041077A - 蛍光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
白色LED用の蛍光体として特に好適であり、励起光により効率よく励起され、高い輝度を示す蛍光体を提供する。
【解決手段】
化合物半導体結晶の複数の層から構成される半導体積層からなり、該半導体積層が発光する蛍光層と、該蛍光層に隣接し励起光を吸収する光励起層とを含むことを特徴とする蛍光体。半導体積層が、蛍光層を挟んで配置され、蛍光層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する二つの光励起層を有してなる半導体積層である前記記載の蛍光体。
【選択図】 図3

Description

本発明は蛍光体に関し、特に白色ダイオード用の蛍光体に関する。
蛍光体は、白色LEDなどの紫外・可視光励起発光素子、三波長型蛍光ランプなどの紫外線発光素子、プラズマディスプレイパネルおよび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子などに用いられている。
例えば、白色LEDは、青色に発光する発光素子と、その青色の光により励起され、黄色(黄緑色とオレンジ色も含む)に発光する蛍光体の組み合わせから構成されており、青色の光と黄色の光が混合されることにより白色LED全体として白色に発光する。その蛍光体としては、従来はイットリウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体(Y3Al512:Ce)が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。そして、その蛍光体粒子と樹脂とを混合して青色発光素子の発光面に塗布して硬化させることにより製造された白色LEDが市販されている。
白色LED等の発光素子としては、さらに高い輝度が求められており、そのためには、励起光により効率よく励起され、従来より高い輝度を示す蛍光体が求められていた。
特開2002−50798号公報
本発明の目的は、励起光により効率よく励起され、高い輝度を示す蛍光体を提供することにある。
そこで本発明者らは、青色発光素子に用いられており、エピタキシャル成長した蛍光層を有する化合物半導体結晶が蛍光体として作用することを見出し、この蛍光体は、驚くべきことに、同一の励起強度に対して従来より高い輝度を示し、効率よく励起される蛍光体となることを見出し、本発明を完成させるに到った。
すなわち本発明は、化合物半導体結晶の複数の層から構成される半導体積層からなり、該半導体積層が発光する蛍光層と、該蛍光層に隣接し励起光を吸収する光励起層とを含むことを特徴とする蛍光体を提供する。
本発明の蛍光体は青色から近紫外線を発する発光素子の発光光を励起光として発光させると高い輝度を示すので、本発明の蛍光体を用いれば、高い輝度の白色LEDを製造することができる。また、白色LED以外にもプラズマディスプレイパネルおよび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子、三波長型蛍光ランプなどの紫外線発光素子、可視光励起発光素子などの種々の発光素子に好適に用いることができるので、本発明は工業的に極めて有用である。
本発明の蛍光体は、化合物半導体結晶の複数の層から構成される半導体積層からなり、該半導体積層が発光する蛍光層と、該蛍光層に隣接し励起光を吸収する光励起層とを含むことを特徴とする。このような構成を有する本発明の蛍光体は、その理由は明らかではないが、同一の励起強度に対して従来の蛍光体より高い輝度を示す。
ここで、本発明の蛍光体は、励起光が入射する励起面と、その反対側の対向面の2つの主面有しており(図1参照)、光励起層は蛍光層の励起面側にあっても、対向面側にあっても、両方にあってもよい。光励起層は、励起光の吸収のために十分な100nm程度以上の厚さ(侵入長)があることが好ましく、光励起層が蛍光層の励起面側と対向面側の両方にある場合は、その厚さの合計が光励起層の厚さとなる。
そして、蛍光体層より励起面側の光励起層の厚さが厚すぎると、蛍光体の輝度が低下する傾向があるので、300nm以下が好ましく200nm以下がさらに好ましい。また、蛍光層より対向面側の光励起層の厚さが厚すぎると、蛍光層からの発光光を吸収するおそれがあるので、5000nm以下が好ましく、1000nm以下がさらに好ましい。
この本発明の蛍光体が、蛍光層がそのバンドギャップよりも大きなバンドギャップの層(光励起層)によって両側を挟まれた、いわゆるダブルヘテロ型の単一量子井戸構造を有している場合は、励起光により、より効率よく励起される蛍光体となるので好ましい。本発明の蛍光体がダブルヘテロ構造を有する場合、蛍光層より励起面側の光励起層の厚さが2nm以上300nm以下の範囲であり、蛍光層より対向面側の光励起層の厚さが2nm以上5000nm以下の範囲であり、光励起層の厚さの合計が100nm以上である場合が好ましい。そして、蛍光層より励起面側の光励起層の厚さが10nm以上200nm以下の範囲であり、蛍光層より対向面側の光励起層の厚さが10nm以上1000nm以下の範囲である場合がより好ましい。
また、半導体積層が多重量子井戸構造を有する場合も、励起光により、より効率よく励起される蛍光体となるので好ましい。多重量子井戸構造は光を発する井戸層と、光を発しない障壁層が積層されてなる構造であるので、障壁層は光励起層と同様に光を吸収するため、上記光励起層の厚さの合計には、障壁層の厚さを加算する。また蛍光層の厚さは、井戸層の厚さの合計となる。
次に、本発明の蛍光体を構成する具体的な化合物について説明する。
本発明の蛍光体であって、青色発光LEDが発する青色光を励起光とする白色LED用蛍光体としては、黄緑〜黄〜オレンジの波長領域で発光する必要があるので、蛍光層は、InGaAlNなどの窒化物半導体、AlInGaPなどのリン系半導体、CdSSeなどのII−VI族化合物半導体からなる蛍光層が好ましい。さらに、青緑発光のLEDが発する青緑色光を励起光とする白色LED用蛍光体としては、オレンジ〜赤に発光する必要があるので蛍光層は、AlInGaPなどのリン系半導体、AlGaAsなどの砒素含有化合物半導体からなる蛍光層が好ましい。
また、本発明の蛍光体であって、青紫光〜近紫外線を発するLEDが発する光を励起光とする白色LED用の蛍光体で、青色〜緑色の波長領域で発光する蛍光体の蛍光層の材料としては、InGaAlNなどの窒化物半導体や、式ABCSSe(ただし、A、B、Cは互いに異なり、各々がBe、Mg、Zn、Cdの中のから選ばれる一つ元素である。)で示される化合物からなるII−VI族化合物半導体が好適に用いられる。
蛍光層に接して蛍光層よりもバンドギャップの大きな層である光励起層としては、蛍光層と同じ系列の半導体とすることが、結晶成長が容易に行えるため好ましい。例えば、蛍光層がInxGaAlNである場合の光励起層としては、InyGaAlN(ただし、x>y。)、GaNおよびAlGaNが好ましく、GaNおよびAlGaNがさらに好ましい。
蛍光層が前記式ABCSSe(ただし、A、B、Cは前記と同じ意味を有する。)で示される化合物からなるABCSSe系の化合物半導体の具体例として、蛍光層がZn1-xCdx1-ySeyの場合の光励起層としては、Zn1-x'Cdx'1-y'Sey'(0≦x’≦1、0≦y’≦1であり、かつx≧x’、y≧y’であり、ただしx=x’かつy=y’を除く。)が挙げられ、ZnSおよびZnSeが好ましい。CdSSe系蛍光層の場合の光励起層はCdSが好ましい。
蛍光層がAlxInGaPの場合の光励起層としては、AlyInGaPが好ましい(ただし、x<y。)。
蛍光層がAlaGaAsの場合の光励起層としては、AlbGaAsが好ましい(a<b)。
蛍光層がIncGaAs系蛍光層の場合の光励起層としてはIndGaAsが好ましい(c<d)。
蛍光層がIneGaAsfPの場合の光励起層としては、IngGaAshP(e≧gかつf≧h、ただしe=gかつf=hを除く。)が好ましい。
本発明の蛍光体の具体的な層構造の例を、光励起層(励起面側)/蛍光層/光励起層(対向面側の形式で、その励起光とともに以下に例示する。
1)紫外光(365nm)励起 → 紫〜緑色蛍光体
GaN/(InGaN/GaN)n/GaN
2)紫外〜青色光励起 → 青〜緑蛍光体
ZnSe/(ZnCdSe/ZnCdSe)n/ZnSe
3)紫外〜緑色光励起 → 橙〜赤色蛍光体
AlInGaP/(AlInGaP/AlInGaP)n/AlInGaP
4)緑色〜橙色光励起 → 赤色蛍光体
AlGaAs/(AlGaAs/AlGaAs)n/AlGaAs
青色光励起 → 赤色蛍光体
AlGaAs/(AlGaAs/AlGaAs)n/ZnSe
利用したい励起光のエネルギーと蛍光層のバンドギャップエネルギーの関係によっては、結晶品質を損なわない範囲において、蛍光層と光励起層を異なる系列の半導体で構成することも可能である。例えば、ZnSe層を光励起層として、これに接してAlGaAsからなる蛍光層を形成することにより、青色光で励起して赤色発光をする蛍光体を作製することもできる。
光励起層のキャリア濃度は1×1015cm-3以上1×1020cm-3以下である場合が、蛍光体の輝度が高くなる傾向があるので好ましい。また、蛍光体の輝度が高くなる傾向があるので、光励起層の伝導型はn型である方が好ましい。
なお、蛍光体が空気中の湿度等の影響を受けやすい場合には、表面を化学的に安定な組成の結晶層で覆い保護膜として付加してもよい。例えばAlを含むAlGaAs半導体では、表面を薄いGaAs層を覆い保護膜として作用する。InGaAlPを蛍光層とする蛍光体ではInGaP光励起層がそのまま保護膜として作用する。
このような構造を有する本発明の蛍光体の寸法は、通常は最大径が2μm以上5mm以下の範囲であり、厚さ0.01μm以上10μm以下の範囲である。
この最大径の大きさの最大値は、発光ダイオードやディスプレイの蛍光面の画素サイズとほぼ同程度の大きさである。すなわち本発明の蛍光体は、画素あたり一つの蛍光体を配置し、発光ダイオードの場合は、光取り出し面側に1つまたは複数個を配置して利用する。この最大値が通常は5mm程度である。一方、高い輝度を示すには、最大径が2μm以上、厚さが0.01μm以上10μm以下であることが好ましい。
本発明の蛍光体は、白色LEDに限らず、発光光が可視光以外の光である発光素子に用いることもできる。例えば、波長800〜2000nmの赤外線を発するLEDと、AlGaAs、InGaAsなどの砒素含有化合物半導体、InGaAsPなどのリン含有化合物半導体、AlGaAsSbなどの砒素含有化合物半導体、AsSb系半導体などからなる蛍光層を有する蛍光体を組み合わせて用いることにより、該LEDが発する赤外線の励起光をさらに長い波長の赤外線に効率良く変換して発光する赤外線発光素子とすることができる。
次に、本発明の蛍光体の製造方法について説明する。
本発明の蛍光体の製造は、MOCVD、MBEなどの方法を用いて基板の上に目的とする蛍光体を構成する化合物半導体結晶の複数の層からなる半導体積層を成長させて行うことができる。
結晶成長用の基板としては、従来知られた基板を用いることができる。
窒化物半導体成長用の基板としては、サファイア、SiC、Siなどの基板が挙げられ、サファイアの基板が好ましい。リンを含む化合物半導体成長用の基板としては、GaAs、InP、GaPが挙げられる。As系半導体成長用の基板としては、GaAsが挙げられる。II-VI族系半導体成長用の基板としては、GaAs、GaP、InPが挙げられる。
例えば、MOCVD法においては、前記基板を加熱し、砒素原料ガス、リン原料ガス、ガリウム原料ガス、アルミニウム原料ガス、インジウム原料ガス等を流して蛍光層の結晶を成長させる(例えば、特開平7−249795号公報、特開平9−116130号公報参照。)。砒素原料ガスとしては、一般に三水素化砒素(アルシン)を用いることが多いが、炭素数が1から4のアルキル基でアルシンの水素を置換したアルキルアルシンを用いることもできる。リン原料ガスとしては、通常はホスフィン(PH3)が用いられる。ガリウム、アルミニウム、インジウムの原料としては、各金属原子に炭素数が1から3のアルキル基もしくは水素が結合した、トリアルキル化物もしくは三水素化物が、通常用いられる。
窒化物半導体成長用に用いられるサファイアは、蛍光層からの発光を吸収しないので、半導体積層の成長後に基板付きのままで蛍光体として利用することも可能である。しかし、他の多くの場合においては、蛍光層からの発光を吸収する基板しか利用できない。このような場合には、結晶成長後に蛍光体層を基板から分離して蛍光体とする。分離の方法としては、エッチング、レーザーリフトオフなどの方法を用いることができる。最大径が所定のサイズとなるように半導体積層を分割する方法としては、従来のフォトリソグラフィによるパターニングとドライエッチングにより成長基板に達する分離溝を形成した後で基板分離を行うことなどが挙げられる。
こうして得られた本発明の蛍光体を、励起光を発するLEDの発光面に貼付するかまたは、バインダーや溶剤と混合してペーストを作製してLEDの発光面に塗布し硬化させることにより、白色LED等の発光素子を製造することができ、蛍光体を励起光を発するLEDの発光面に貼付して製造された発光素子が好ましい。
発光素子の構造として、例えば青色発光素子(青色LED)の発光面の1/2程度の大きさの、黄色発光の薄片状蛍光体を重ねた構造とすることにより、蛍光体の発する黄色光と青色発光素子の発する青色光が混合されて白色光として視認される白色LEDとすることができる(図2)。同様の構成で、青緑色LEDと赤色発光の薄片状蛍光体を組み合わせて同様の構造とすることによっても、白色LEDとすることもできる。
発光素子の構造として、例えば紫外LEDの発光面を、赤色発光、緑色発光、青色発光の3種類の薄片状蛍光体で覆った構造とすることにより、蛍光体の発する紫外光により3種の蛍光体が励起されて、それぞれが発する赤、青、緑の光が混合されて白色光として視認される白色LEDとすることができる(図3)。この白色LEDは、赤、青、緑の光を発しているため、演色性に優れた照明として使用することができ、また液晶ディスプレイのバックライト用にも好適である。また、紫外LEDの発光面を、赤色発光、緑色発光、青色発光の3種類の薄片状蛍光体で覆った構造を有したこの白色LEDは、粒径が1〜5μmの赤色発光、緑色発光、青色発光の3種類の蛍光体粒子の混合粉末が紫外LEDの発光面に配置された白色LEDに比較して、粒子の隙間を通過する励起光が無く励起効率が高い点、3種類の薄片状蛍光体の面積を調整することにより容易に色度調整ができる点で優れており、好ましい。
なお、本発明の蛍光体の表面に、蛍光層からの発光光を反射する付加的な構造(蛍光反射層)を設置することにより、発光素子の発光強度を高めることが可能になる。例えば、図5(a)に示すように、蛍光体からの発光光のみを反射し、励起光を透過する蛍光反射層を蛍光体の表面に形成することにより、対向面とは反対側の励起面に向かう発光光を反射して対向面から出射させることにより、発光素子の発光強度を高めることができる。このような蛍光反射層は、蛍光波長の1/4nの層厚(ただし、nは正の整数である。)を持つ屈折率の異なる2種類の層が交互に積層されてなる層(DBR層と称されることがある。)、または屈折率が蛍光波長の1/2程度の周期で2次元的に変化する構造(いわゆるフォトニック結晶が有する構造。)を形成することにより作製することができる。また、図5(b)に示すように、蛍光反射層を対向面に形成することにより、励起面を光取り出し面とするタイプの発光輝度の大きな発光素子を作製することができる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
サファイア(0001)面基板上に、MOCVD法を用いて、蛍光層を成長させた。すなわち、キャリアガスをH2とし、トリメチルガリウム(TMG)、NH3を用いて550℃にてGaN低温バッファ層を50nm成長させ、次に1040℃に昇温してこの温度でTMG、HN3、SiH4を用いてSiドープn型GaN層(n型キャリア濃度4×1018cm-3、層厚3μm)、アンドープGaN層(光励起層、n型キャリア濃度2×1016cm-3、層厚1μm)を成長させた。次に温度を780℃に下げ、キャリアガスをN2としてトリエチルガリウム(TEG)、NH3を用いて、アンドープGaN層(15nm)を成長後、トリメチルインジウム(TMI)、TEG、NH3を用いてアンドープInGaN蛍光層(3nm)とアンドープGaNバリア層(15nm)を交互に5回繰り返して成長させ、5層からなる多重量子井戸構造を成長させた。成長後のエピタキシャルウェハを、通常のフォトリソグラフィ法によりフォトレジストにてパターン形成し、これをドライエッチング装置でサファイア基板に達する分離溝を形成することにより、300μm×300μmのサイズに分割し、蛍光体とした。
次に、分割した蛍光体の表面に真空蒸着法とフォトリソグラフィを用いてCu薄膜を膜厚1μmとなるように形成した。これは次のレーザーリフトオフ工程で剥離を容易に行うためである。次にCu薄膜のついた側にUVフィルムを接着したのち、355nmのレーザーをウェハ全面に照射した。照射後、蛍光層はサファイア基板から剥離した。この段階で300μm×300μmのサイズで厚さ約4μmのサファイア基板から分離した薄片状蛍光体がフィルム上に形成された。
次に薄片状蛍光体の剥離面を塩酸で酸洗浄することによりレーザーリフトオフ工程で剥離面に生成したGaメタルを除去した後、この面に第2のUVフィルムを接着した。接着後、第1のUVフィルム側から紫外線(UV)を照射して第1の接着層を剥離した後、露出したCu薄膜を塩酸にて除去した。こうして、励起面側が露出し、対抗面側がフィルムに付着した状態の薄片状蛍光体が得られた。ここで第2のUVフィルム側から紫外線を照射して第2のUVフィルムの接着力をなくすことにより、薄片状蛍光体の剥離ができる状態となるが、この工程は行わず、フィルムに接着した状態で蛍光体の蛍光特性を評価した。
第2のUVフィルムに接着した状態の蛍光体に、励起面側から325nmのHeCdレーザーを励起光として用いて励起面側から出る蛍光スペクトルを測定した。比較のため、市販のYAG:Ce蛍光体粉末をバインダーなしで充填した状態のものでも同様の測定を行った。図4に示すように、本発明の蛍光体(薄片状蛍光体)の蛍光強度は、バインダーなしの市販YAG:Ce蛍光体よりも強く、325nmの励起に関して優れた蛍光体であることが分かる。また励起強度の増大に応じて蛍光強度が比例して飽和することなく増大しており、高強度の励起光に対しても優れた特性を有することが分かる。
本発明の蛍光体の構造の一例を示す断面図。 本発明の蛍光体を利用した発光ダイオード素子の例。 本発明の蛍光体を利用した発光ダイオード素子の別の例。 本発明の蛍光体(薄片状蛍光体)の蛍光の励起強度依存性を、市販のCe付活YAG蛍光体と比較して示したグラフ。 蛍光強度を高める付加的な層(蛍光反射層)を加えた蛍光体の模式図。
符号の説明
1・・・・蛍光層
2・・・・光励起層(励起面側)
3・・・・光励起層(対向面側)
4・・・・発光ダイオード
5・・・・本発明の蛍光体(薄片状蛍光体)
6・・・・発光ダイオードからの発光
7・・・・蛍光体からの発光
8・・・・励起面
9・・・・対向面
10・・・蛍光反射層

Claims (10)

  1. 化合物半導体結晶の複数の層から構成される半導体積層からなり、該半導体積層が発光する蛍光層と、該蛍光層に隣接し励起光を吸収する光励起層とを含むことを特徴とする蛍光体。
  2. 半導体積層が、蛍光層を挟んで配置され、蛍光層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する二つの光励起層を有してなる半導体積層である請求項1に記載の蛍光体。
  3. 蛍光層が、単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有する蛍光層である請求項1または2に記載の蛍光体。
  4. 光励起層のキャリア濃度が、1×1015cm-3以上1×1020cm-3以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の蛍光体。
  5. 最大径が2μm以上5mm以下の範囲であり、厚さ0.1μm以上10μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光体。
  6. 化合物半導体結晶が窒化物半導体の結晶である請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体。
  7. 化合物半導体結晶がリン含有化合物半導体の結晶である請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体。
  8. 化合物半導体結晶が砒素含有化合物半導体の結晶である請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体。
  9. 化合物半導体結晶がII−VI族化合物半導の結晶である請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の蛍光体を用いてなることを特徴とする白色LED素子。
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