JP2001254651A - ダイアフラムバルブ - Google Patents

ダイアフラムバルブ

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JP2001254651A JP2000066411A JP2000066411A JP2001254651A JP 2001254651 A JP2001254651 A JP 2001254651A JP 2000066411 A JP2000066411 A JP 2000066411A JP 2000066411 A JP2000066411 A JP 2000066411A JP 2001254651 A JP2001254651 A JP 2001254651A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料タンクとキャニスタとを連通する経路に
設置され、燃料給油時にタンク内の燃料蒸気をキャニス
タへ導入するダイアフラムバルブであって、高圧側空間
6における弁座9の外側空間6bがタンク側へ連通する
とともに内側空間6aがキャニスタ側へ連通する構造の
ダイアフラムバルブ1において、低圧側空間7へ流入し
た燃料をタンクヘ回収することを可能とする。 【解決手段】 フィラーパイプ側から低圧側空間7へ流
入する燃料を燃料タンク側へ戻す戻し流路15を、フィ
ラー連通部13とタンク連通部11とを連通する位置に
設けることにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイアフラムバル
ブに係り、更に詳しくは、燃料タンクとキャニスタとを
連通する経路に設置され、燃料給油時に燃料タンク内の
燃料蒸気をキャニスタへ導入するために用いられるダイ
アフラムバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、自動車等の車両の燃
料系には、燃料タンク51への燃料給油時に燃料タンク
51内の燃料蒸気(蒸発燃料とも称する)がフィラーパ
イプ52の給油口52aから外部へ漏洩しないように、
燃料タンク51内の燃料蒸気をキャニスタ53へ導入し
て吸着処理する燃料蒸気排出防止装置54が設けられて
おり、その構成要素の一つとして、燃料タンク51内の
燃料蒸気をキャニスタ53へ導入するためのダイアフラ
ムバルブ55が設置されている。
【0003】図5に示すように、従来のダイアフラムバ
ルブ55は、以下のように構成されている(特開平8−
276757号公報参照)。
【0004】すなわち先ず、本体56aと蓋体56bと
に分割されたバルブボディ56が設けられており、この
バルブボディ56の内部に架設されたダイアフラム57
および弁体58がバルブボディ56の内部空間を図上下
側の高圧側空間59と図上上側の低圧側空間60とに仕
切っている。前者の高圧側空間59には筒状の弁座61
が設けられていて、この弁座61に対して弁体58が両
空間59,60の圧力差および低圧側空間60に設置さ
れたバネ62の弾性力によって接離する。弁座61に弁
体58が着座してバルブ55が閉弁したとき、高圧側空
間59は筒状の弁座61によってその内径側の内側空間
59aと外径側の外側空間59bとに仕切られ、バルブ
ボディ56内は都合三つの空間59a,59b,60に
仕切られる。バルブボディ56には、この三つの空間5
9a,59b,60を燃料タンク51、キャニスタ53
またはフィラーパイプ52へ接続する三つの連通部6
3,64,65が設けられており、すなわちこのバルブ
55では、弁座61の内側空間59aを燃料タンク51
側へ連通するタンク連通部63と、弁座61の外側空間
59bを導管66を介してキャニスタ53側へ連通する
キャニスタ連通部64と、低圧側空間60を導管67を
介してフィラーパイプ52の給油口52a近傍へ連通す
るフィラー連通部65とが設けられている。また、弁体
58の平面中央には、後記する理由により連通穴58a
が設けられている。
【0005】上記構成のダイアフラムバルブ55は、以
下のように作動する。
【0006】すなわち先ず、フィラーパイプ52の給油
口52aのキャップ68が閉じられているときには、高
圧側空間59と低圧側空間60とは同圧であり、弁体5
8はバネ62に押されて弁座61に着座しており、バル
ブ55は閉弁している。したがって、燃料タンク51と
キャニスタ53との連通は遮断されている。
【0007】これに対して、燃料給油等により燃料キャ
ップ68が開かれると、フィラーパイプ52の給油口5
2aが大気開放されることにより大気圧が導管67を介
して低圧側空間60に導入されるために、低圧側空間6
0内の圧力がそれまでのタンク内圧状態よりも低下する
ことになる。一方、高圧側空間59にあって内側空間5
9aは、燃料タンク51に直接連通しているために、低
圧側空間60よりも遅れて低圧になる。したがって、こ
れにより高圧側空間59と低圧側空間60とに圧力差が
発生し、この圧力差がバネ62の弾性力を上回るように
設定されているために、弁体58が弁座61から離れて
バルブ55が開弁する。また、燃料給油時には、低圧側
空間60は上記したように大気圧状態であり、一方、高
圧側空間59における内側空間59aは燃料注入による
燃料の液面上昇によって正圧状態が維持される。したが
って、これによりやはり高圧側空間59と低圧側空間6
0とに圧力差が発生し、この圧力差がバネ62の弾性力
を上回るように設定されているために、弁体58が弁座
61から離れてバルブ55が開弁する。
【0008】そして、このようにバルブ55が開弁する
と、燃料タンク51内の燃料蒸気がバルブ55のタンク
連通部63、高圧側空間59における内側空間59aお
よび外側空間59b、キャニスタ連通部64ならびに導
管66を経てキャニスタ53の負圧に導かれ、キャニス
タ53内において活性炭等に吸着されて処理される。し
たがって、燃料蒸気が外部漏洩するのを防止することが
可能となる。
【0009】上記構成のダイアフラムバルブ55におい
て、弁体58中央の連通穴58aは以下の理由により設
けられている。
【0010】すなわち、フィラーパイプ52の給油口5
2aが閉じているときであって特に車両走行時に車両が
旋回したときに、フィラーパイプ52から導管67を介
してバルブ55の低圧側空間60に燃料が流入すること
があり、このように燃料が低圧側空間60に流入する
と、燃料の重さ分だけ弁体58が作動しにくくなる。ま
た、流入した燃料が長期間に亙って溜まるために、燃料
がガム質化してダイアフラム57に付着することもあ
る。したがって、これらのことからバルブ55が正常に
開弁動作または閉弁動作しなくなる虞があるのに対し
て、上記連通穴58aは低圧側空間60に流入した燃料
をタンク51へ戻すものである。すなわち、低圧側空間
60に流入した燃料は、弁体58に設けられた連通穴5
8aから内側空間59aを経てタンク連通部63へ落下
し、燃料タンク51へ戻される。
【0011】しかしながら、上記構成のダイアフラムバ
ルブ55には、以下のような不都合がある。
【0012】すなわち、上記構成のダイアフラムバルブ
55においては、高圧側空間59における弁座61の内
側空間59aがタンク連通部63を介して燃料タンク5
1へ連通する構造であるために、弁体58の中央に連通
穴58aを設けておけば、上記したように低圧側空間6
0に流入した燃料が連通穴58aから内側空間59aを
経てタンク連通部63へ落下し、燃料タンク51へ戻さ
れるが、この種の用途に用いられる別の構造のダイアフ
ラムバルブ1として、図6に示すように、内側空間5a
が燃料タンク51ではなくキャニスタ53へ連通する構
造とする場合には、弁体4の中央に連通穴(図6不図
示、図5参照)を設けたのでは、低圧側空間6に流入し
た燃料が連通穴からキャニスタ流路10へ落下して、こ
こで溜まってしまい、よって燃料を燃料タンク51へ回
収することができない。この構造のバルブ1では、上記
図5のバルブ55とは反対に、高圧側空間5における弁
座7の内側空間5aがキャニスタ連通部10を介してキ
ャニスタ53側へ連通し、外側空間5bがタンク連通部
9を介して燃料タンク51側へ連通しているからであ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、上記後者の、高圧側空間における弁座の外側空間
が燃料タンク側へ連通するとともに内側空間がキャニス
タ側へ連通する構造のダイアフラムバルブにおいて、低
圧側空間へ流入した燃料を燃料タンクヘ回収することが
可能なダイアフラムバルブを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1のダイアフラムバルブは、燃料タ
ンクとキャニスタとを連通する経路に設置され、燃料給
油時に前記燃料タンク内の燃料蒸気を前記キャニスタへ
導入するダイアフラムバルブにおいて、バルブボディに
架設したダイアフラムに支持または一体成形された弁体
と、前記ダイアフラムにより仕切られた高圧側空間およ
び低圧側空間と、前記高圧側空間に設けられるとともに
前記弁体が前記両空間の圧力差により接離する弁座と、
前記高圧側空間における弁座の外側空間を前記燃料タン
ク側へ連通するタンク連通部と、前記高圧側空間におけ
る弁座の内側空間を前記キャニスタ側へ連通するキャニ
スタ連通部と、前記低圧側空間をフィラーパイプ側へ連
通するフィラー連通部とを有し、前記フィラーパイプ側
から前記低圧側空間へ流入する燃料を前記燃料タンク側
へ戻す戻し流路を、前記フィラー連通部と前記タンク連
通部とを連通する位置に設けたことを特徴とするもので
ある。
【0015】また、本発明の請求項2によるダイアフラ
ムバルブは、上記した請求項1のダイアフラムバルブに
おいて、フィラー連通部とタンク連通部とが仕切り壁を
挾んで隣接して設けられており、戻し流路が前記仕切り
壁に形成された穴として設けられていることを特徴とす
るものである。
【0016】また、本発明の請求項3によるダイアフラ
ムバルブは、上記した請求項1のダイアフラムバルブに
おいて、フィラー連通部とタンク連通部とがそれぞれ筒
状のポート部を備えており、戻し流路が前記両ポート部
を連通するパイプにより設けられていることを特徴とす
るものである。
【0017】また、本発明の請求項4によるダイアフラ
ムバルブは、上記した請求項1のダイアフラムバルブに
おいて、タンク連通部がフィラー連通部の下方に設けら
れており、戻し流路が両流路を連通する垂直な向きの流
路として設けられていることを特徴とするものである。
【0018】上記構成を備えた本発明の請求項1による
ダイアフラムバルブにおいては、フィラーパイプ側から
低圧側空間へ流入する燃料を燃料タンク側へ戻す戻し流
路がフィラー連通部とタンク連通部とを連通する位置に
設けられているために、高圧側空間における弁座の外側
空間が燃料タンクへ連通するとともに内側空間がキャニ
スタへ連通する構造であっても、流入燃料を燃料タンク
へ回収することが可能となる。この場合、流入燃料は、
フィラー連通部から戻し流路およびタンク連通部を経て
燃料タンクへ戻される。
【0019】また、バルブボディにフィラー連通部とタ
ンク連通部とが仕切り壁を挾んで隣接して設けられてい
る場合には、戻し流路を仕切り壁に形成された穴として
設けるのが好適であり、フィラー連通部とタンク連通部
とがそれぞれ筒状のポート部を備えている場合には、戻
し流路を両ポート部を連通するパイプにより設けるのが
好適である。また、タンク連通部がフィラー連通部の下
方に設けられている場合には、戻し流路を両流路を連通
する垂直な向きの流路として設けるのが好適である。
尚、本発明において、上記従来技術における「連通穴」
を「戻し流路」としたのは、この戻し流路の形状を穴状
のものに限定しない趣旨である。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0021】第一実施例・・・図1は、本発明の第一実
施例に係るダイアフラムバルブ1の縦断面を示してお
り、そのA−A線横断面が図2に示されている。
【0022】当該実施例に係るダイアフラムバルブ1
は、図6に示したように、燃料タンク51とキャニスタ
53とを連通する経路に設置され、燃料給油時に燃料タ
ンク51内の燃料蒸気をキャニスタ53へ導入するため
のものであって、燃料給油時にガソリン蒸気を大気に放
出することなくキャニスタ53へ導き、停止および走行
中にキャニスタ53の負圧を燃料タンク51へ導入させ
ないものである。尚、図6において、符号68は満タン
バルブ、符号69はエバポライン、符号70は2ウェイ
バルブ、符号71はエンジンをそれぞれ示している。
【0023】当該実施例に係るバルブ1は、以下のよう
に構成されている。
【0024】すなわち、図1に示すように、当該実施例
に係るバルブ1は先ず、上側の分割体2aと下側の分割
体2bとに分割されたバルブボディ2を有しており、こ
のバルブボディ2の内部に架設されたダイアフラム3に
弁体4が一体成形されるとともにリテーナ5が取り付け
られて、このダイアフラム3、弁体4およびリテーナ5
がバルブボディ2の内部空間を図上下側の高圧側空間6
と図上上側の低圧側空間7とに仕切っている。バルブボ
ディ2は所定の樹脂材料によって形成されており、上下
の分割体2a,2bが互いに超音波溶着されている。ま
た、バルブボディ2には、当該ボディ2を所定の装着箇
所に差し込み固定するための装着部8が一体成形されて
いる。
【0025】図上下側の高圧側空間6に、筒状の弁座9
が上向きに設けられており、この弁座9に対して弁体4
が両空間6,7の圧力差および低圧側空間7に設置され
たバネ10の弾性力によって接離する。弁座9に弁体4
が着座して当該バルブ1が閉弁すると、高圧側空間6は
筒状の弁座9によってその内径側の内側空間6aと外径
側の外側空間6bとに仕切られ、バルブボディ2内は都
合三つの空間6a,6b,7に仕切られる。バルブボデ
ィ2には、この三つの空間6a,6b,7を燃料タンク
51、キャニスタ53またはフィラーパイプ52へ接続
する三つの連通部11,12,13が流路として設けら
れており、すなわちこのバルブ1では、外側空間6bを
燃料タンク51側へ連通するタンク連通部(タンク側流
路とも称する)11と、内側空間6aをキャニスタ53
へ連通するキャニスタ連通部(キャニスタ側流路とも称
する)12と、低圧側空間7をフィラーパイプ52の給
油口52a近傍へ連通するフィラー連通部(フィラー側
流路とも称する)13とが設けられている。連通には必
要に応じて導管が利用され、各流路11,12,13に
はそれぞれ、導管接続用の筒状のポート部11a,12
a,13aが設けられている。
【0026】また、フィラー連通部13とタンク連通部
11は、上側分割体2aの一部である仕切り壁14を挾
んで互いに隣接して設けられており、この仕切り壁14
上であってかつフィラー連通部13とタンク連通部11
とを連通する位置に、フィラーパイプ52側から低圧側
空間7へ流入する燃料を燃料タンク51側へ戻す戻し流
路15が穴状のもの(ドレンホールとも称する)として
形成されている。また図示したように、タンク連通部1
1はフィラー連通部13の下方に設けられており、戻し
流路15は両流路11,13を連通する垂直な向きの流
路として形成されている。
【0027】図2に示すように、バルブボディ2は、弁
座9と、ダイアフラム3の外周取付部3aを挟持するた
めの筒状の壁部分16と、超音波溶着を行なうための筒
状の壁部分17とが三重の同心円構造をなしており、よ
って強度の高いものとして形成されている。壁部分16
には、その円周上一箇所に、外側空間6bとタンク連通
部11とを連通する切欠状の連通部16aが設けられて
いる。
【0028】上記構成のダイアフラムバルブ1は、上記
したように高圧側空間6と低圧側空間7の圧力差および
バネ10の弾性力によって開弁動作または閉弁動作し、
燃料給油時にガソリン蒸気を大気に放出することなくキ
ャニスタ53へ導くとともに停止および走行中にキャニ
スタ53の負圧を燃料タンク51へ導入させないように
するものであって、上記構成により以下の作用効果を奏
する点に特徴を有している。
【0029】すなわち、上記したようにフィラーパイプ
52側から低圧側空間7へ流入する燃料を燃料タンク5
1側へ戻す戻し流路15が、フィラー連通部13とタン
ク連通部11とを連通する位置であって両流路11,1
3の間の仕切り壁14に穴状のものとして形成されてい
るために、この戻し流路15を介して、低圧側空間7へ
流入した燃料を燃料タンク51へ戻すことが可能であ
る。したがって、当該バルブ1のように、高圧側空間6
における弁座9の外側空間6bが燃料タンク51側へ連
通するとともに内側空間6aがキャニスタ53側へ連通
する構造のダイアフラムバルブ1においても、低圧側空
間7へ流入した燃料を燃料タンク51ヘ回収することが
でき、流入燃料が低圧側空間7に溜まることによりバル
ブ1に作動不良が発生するのを未然に防止することがで
きる。
【0030】第二実施例・・・図3は、本発明の第二実
施例に係るダイアフラムバルブ1の縦断面を示してい
る。
【0031】当該実施例に係るダイアフラムバルブ1
は、図6に示したように、燃料タンク51とキャニスタ
53とを連通する経路に設置され、燃料給油時に燃料タ
ンク51内の燃料蒸気をキャニスタ53へ導入するため
のものであって、燃料給油時にガソリン蒸気を大気に放
出することなくキャニスタ53へ導き、停止および走行
中にキャニスタ53の負圧を燃料タンク51へ導入させ
ないものである。
【0032】当該実施例に係るバルブ1は、以下のよう
に構成されている。
【0033】すなわち、図2に示すように、当該実施例
に係るバルブ1は先ず、上側の分割体2aと下側の分割
体2bとに分割されたバルブボディ2を有しており、こ
のバルブボディ2の内部に架設されたダイアフラム3に
弁体4が一体成形されるとともにリテーナ5が取り付け
られて、このダイアフラム3、弁体4およびリテーナ5
がバルブボディ2の内部空間を図上下側の高圧側空間6
と図上上側の低圧側空間7とに仕切っている。バルブボ
ディ2は所定の樹脂材料によって形成されており、上下
の分割体2a,2bが互いに超音波溶着されている。
【0034】図上下側の高圧側空間6に、筒状の弁座9
が上向きに設けられており、この弁座9に対して弁体4
が両空間6,7の圧力差および低圧側空間7に設置され
たバネ10の弾性力によって接離する。弁座9に弁体4
が着座して当該バルブ1が閉弁すると、高圧側空間6は
筒状の弁座9によってその内径側の内側空間6aと外径
側の外側空間6bとに仕切られ、バルブボディ2内は都
合三つの空間6a,6b,7に仕切られる。バルブボデ
ィ2には、この三つの空間6a,6b,7を燃料タンク
51、キャニスタ53またはフィラーパイプ52へ接続
する三つの連通部11,12,13が流路として設けら
れており、すなわちこのバルブ1では、外側空間6bを
燃料タンク51側へ連通するタンク連通部(タンク側流
路とも称する)11と、内側空間6aをキャニスタ53
側へ連通するキャニスタ連通部(キャニスタ側流路とも
称する)12と、低圧側空間7をフィラーパイプ52の
給油口52a近傍へ連通するフィラー連通部(フィラー
側流路とも称する)13とが設けられている。連通には
必要に応じて導管が利用され、各流路11,12,13
にはそれぞれ、導管接続用の筒状のポート部11a,1
2a,13aが設けられている。
【0035】また、フィラー連通部13のポート部13
aとタンク連通部11のポート部11aとを連通する位
置に、フィラーパイプ52側から低圧側空間7へ流入す
る燃料を燃料タンク51側へ戻す戻し流路15が設けら
れており、この戻し流路15はパイプ18によって形成
されている。パイプ18はバルブボディ2に対して別体
に成形されて後付けされているが、バルブボディ2の何
れかの分割体2a,2bに一体成形されたものであって
も良い。また、図示したように、タンク連通部11はフ
ィラー連通部13の下方に設けられており、戻し流路1
5は上記パイプ18によって両流路11,13を連通す
る垂直な向きの流路として形成されている。
【0036】上記構成のダイアフラムバルブ1は、上記
したように高圧側空間6と低圧側空間7の圧力差および
バネ10の弾性力によって開弁動作または閉弁動作し、
燃料給油時にガソリン蒸気を大気に放出することなくキ
ャニスタ53へ導くとともに停止および走行中にキャニ
スタ53の負圧を燃料タンク51へ導入させないように
するものであって、上記構成により以下の作用効果を奏
する点に特徴を有している。
【0037】すなわち、上記したようにフィラーパイプ
52側から低圧側空間7へ流入する燃料を燃料タンク5
1側へ戻す戻し流路15が、フィラー連通部13のポー
ト部13aとタンク連通部11のポート部11aとを連
通する位置にパイプ18によって形成されているため
に、この戻し流路15を介して、低圧側空間7へ流入し
た燃料を燃料タンク51へ戻すことが可能である。した
がって、当該バルブ1のように、高圧側空間6における
弁座9の外側空間6bが燃料タンク51側へ連通すると
ともに内側空間6aがキャニスタ53側へ連通する構造
のダイアフラムバルブ1においても、低圧側空間7へ流
入した燃料を燃料タンク51ヘ回収することができ、流
入燃料が低圧側空間7に溜まることによりバルブ1に作
動不良が発生するのを未然に防止することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0039】すなわち、上記構成を備えた本発明の請求
項1によるダイアフラムバルブにおいては、フィラーパ
イプ側から低圧側空間へ流入する燃料を燃料タンク側へ
戻す戻し流路がフィラー連通部とタンク連通部とを連通
する位置に設けられているために、高圧側空間における
弁座の外側空間が燃料タンク側へ連通するとともに内側
空間がキャニスタ側へ連通する構造のバルブについて、
流入燃料を燃料タンクへ回収することが可能である。し
たがって、流入燃料が低圧側空間に溜まるのを防止する
ことができ、バルブに作動不良が発生するのを防止する
ことができる。
【0040】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項2によるダイアフラムバルブにおいては、樹
脂または金属等剛材製のバルブボディの仕切り壁に穴を
形成するだけで戻し流路を設けることができ、請求項3
によるダイアフラムバルブにおいては、バルブボディに
パイプを接続または一体成形するだけで戻し流路を設け
ることができる。また、請求項4によるダイアフラムバ
ルブにおいては、垂直な向きの流路を一本設けるだけで
戻し流路を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るダイアフラムバルブ
の縦断面図
【図2】図1におけるA−A線縮小断面図
【図3】本発明の第二実施例に係るダイアフラムバルブ
の縦断面図
【図4】従来例に係るダイアフラムバルブの使用状態を
示す説明図
【図5】従来例に係るダイアフラムバルブの縦断面図
【図6】他の構造のダイアフラムバルブの使用状態を示
す説明図
【符号の説明】
1 ダイアフラムバルブ 2 バルブボディ 2a,2b 分割体 3 ダイアフラム 3a 外周取付部 4 弁体 5 リテーナ 6 高圧側空間 6a 内側空間 6b 外側空間 7 低圧側空間 8 装着部 9 弁座 10 バネ 11 タンク連通部 11a,12a,13a ポート部 12 キャニスタ連通部 13 フィラー連通部 14 仕切り壁 15 戻し流路 16,17 壁部分 16a 連通部 18 パイプ 51 燃料タンク 52 フィラーパイプ 52a 給油口 53 キャニスタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク(51)とキャニスタ(5
    3)とを連通する経路に設置され、燃料給油時に前記燃
    料タンク(51)内の燃料蒸気を前記キャニスタ(5
    3)へ導入するダイアフラムバルブ(1)において、 バルブボディ(2)に架設したダイアフラム(3)に支
    持または一体成形された弁体(4)と、前記ダイアフラ
    ム(3)により仕切られた高圧側空間(6)および低圧
    側空間(7)と、前記高圧側空間(6)に設けられると
    ともに前記弁体(4)が前記両空間(6)(7)の圧力
    差により接離する弁座(9)と、前記高圧側空間(6)
    における弁座(9)の外側空間(6b)を前記燃料タン
    ク(51)側へ連通するタンク連通部(11)と、前記
    高圧側空間(6)における弁座(9)の内側空間(6
    a)を前記キャニスタ(53)側へ連通するキャニスタ
    連通部(12)と、前記低圧側空間(7)をフィラーパ
    イプ(52)側へ連通するフィラー連通部(13)とを
    有し、 前記フィラーパイプ(52)側から前記低圧側空間
    (7)へ流入する燃料を前記燃料タンク(51)側へ戻
    す戻し流路(15)を、前記フィラー連通部(13)と
    前記タンク連通部(11)とを連通する位置に設けたこ
    とを特徴とするダイアフラムバルブ。
  2. 【請求項2】 請求項1のダイアフラムバルブ(1)に
    おいて、 フィラー連通部(13)とタンク連通部(11)とが仕
    切り壁(14)を挾んで隣接して設けられており、戻し
    流路(15)が前記仕切り壁(14)に形成された穴と
    して設けられていることを特徴とするダイアフラムバル
    ブ。
  3. 【請求項3】 請求項1のダイアフラムバルブ(1)に
    おいて、 フィラー連通部(13)とタンク連通部(11)とがそ
    れぞれ筒状のポート部(11a)(13a)を備えてお
    り、戻し流路(15)が前記両ポート部(11a)(1
    3a)を連通するパイプ(18)により設けられている
    ことを特徴とするダイアフラムバルブ。
  4. 【請求項4】 請求項1のダイアフラムバルブ(1)に
    おいて、 タンク連通部(11)がフィラー連通部(13)の下方
    に設けられており、戻し流路(15)が両流路(11)
    (13)を連通する垂直な向きの流路として設けられて
    いることを特徴とするダイアフラムバルブ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013167175A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Toyota Motor Corp 燃料タンクシステム
JP2013217244A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Aisan Industry Co Ltd トラップキャニスタ
JP2016084887A (ja) * 2014-10-27 2016-05-19 セイコーエプソン株式会社 流路開閉装置及び液体噴射装置

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