JP2001254609A - 油圧ラッシュアジャスタ - Google Patents

油圧ラッシュアジャスタ

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JP2001254609A
JP2001254609A JP2000069531A JP2000069531A JP2001254609A JP 2001254609 A JP2001254609 A JP 2001254609A JP 2000069531 A JP2000069531 A JP 2000069531A JP 2000069531 A JP2000069531 A JP 2000069531A JP 2001254609 A JP2001254609 A JP 2001254609A
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Akihiko Hosaka
明彦 保坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型かつ軽量で作動性に優れた構造のラッシュ
アジャスタ1を提供する。 【解決手段】一端が開放端となり他端が閉塞した筒形本
体2と、この筒形本体2に摺動可能に内接したプランジ
ャ3と、筒形本体2とプランジャ3とを連結して開放端
を覆うダイヤフラム8と、を備える。プランジャ3と筒
形本体2の他端との間には高圧室4を形成し、筒形本体
2の開放端側にはリザーバ室9を設け、プランジャ3の
外周面には筒形本体2に内接する筒状摺動部3aを形成
する。この筒状摺動部3aの内側には高圧室4及びリザ
ーバ室9に連通する連通路7aを備えたステム部7を開
放端方向に延出するように突設し、高圧室4と連通路7
aの間には連通路7aから高圧室4へのみ作動油の流通
を許容するチェックバルブ手段10を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラッシュアジャスタ
に関し、例えば内燃機関の動弁機構等における隙間調整
機構として使用可能なコンパクトで軽量な油圧式のラッ
シュアジャスタに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の動弁機構における隙間調整機
構等としてラッシュアジャスタが用いられるが、これは
次のようなものである。
【0003】例えば内燃機関のシリンダヘッドが燃焼室
での燃焼により高温となり、その熱が動弁機構に伝達さ
れて動弁機構も高温となる。するとシリンダヘッド及び
動弁機構の熱容量の相違等に基づき、両者間には熱膨張
差が生じ動弁機構の作動が不安定になるので、これを防
ぐために所定のタペットクリアランスを設ける必要があ
る。ラッシュアジャスタは、動弁機構の作動中に変位す
る一対の部材間に介在して、これらの間隔の変化に追随
して間隙の発生を防止するものであり、上記の熱膨張差
による部材の伸びの変化を吸収して、動弁機構の作動音
及び作動時の摩耗を減少させるものである。
【0004】また近年、電磁力を利用して吸気弁及び排
気弁を開閉駆動する電磁駆動式の動弁機構の開発が進め
られている。このような電磁駆動式動弁機構としては、
例えば特開平7−332044号に開示されているもの
があり、これは磁性体からなり吸気排気弁に連動して進
退動作するアーマチャと、励磁電流が印加されたときに
前記アーマチャを閉弁方向へ吸引する閉弁用電磁石と、
励磁電流が印加されたときに前記アーマチャを開弁方向
へ吸引する開弁用電磁石とを備えている。
【0005】このような電磁駆動弁でも熱膨張差が発生
し、または摩耗によって弁体が弁座に完全に着座せず、
弁体と弁座の間に間隙を生じることがある。よってアー
マチャと弁体を軸方向に離間して、これらの間にラッシ
ュアジャスタを設ける必要が生じる。このような部材間
の伸びや変化を吸収するラッシュアジャスタは、例えば
図7に示すような構造であった。
【0006】これは上部に別体のプランジャキャップ1
01を取り付けたプランジャ102を筒形のボディ10
0内に往復動可能に配置し、プランジャ102とボデイ
100とによりリザーバ室103を形成し、またプラン
ジャ102とボデイ100は、チェックバルブ104を
介して連通路105によって連通した高圧室106を形
成している。高圧室106にはリテーナ107及びスプ
リング108が設けられ、スプリング108はプランジ
ャ102をリザーバ室103方向に付勢し、チェックバ
ルブ104はチェックボール109及びチェックボール
スプリング110を備えている。このチェックバルブ1
04は、高圧室106がリザーバ室103に対して低圧
になった場合のみ開く。
【0007】一方、動弁機構における弁体の開弁時に、
プランジャキャップ101が加圧されてプランジャ10
2をボディ100内に押し込む力が作用すると、高圧室
106内の油が加圧され、高圧室106内の油圧がリザ
ーバ室103の油圧に対して高圧になり、かつ連通路1
05がチェックバルブ104により閉じられる。すると
高圧室106とリザーバ室103との間の油の授受は禁
止されるので、プランジャ102の押圧力は高圧室10
6を介してボディ100に伝達されラッシュアジャスタ
120は実質的に剛体となる。さらに高圧室106の油
が加圧されると、プランジャ102とボディ100との
摺動面111を介して高圧室106から油が徐々に漏出
し、ラッシュアジャスタ120は油の漏出分に相当する
量だけ収縮する。
【0008】弁体が閉弁する過程ではラッシュアジャス
タ120が伸長して間隙変化を吸収することになるが、
前記のラッシュアジャスタ120の収縮分は、弁体が開
く際のリフト量の減少となりリフトロスとして認識され
る。前記の電磁駆動弁ではこのリフトロスが必要以上に
大きくなると、弁体と弁座の衝突とアーマチャと電磁石
の衝突との間の時間差が拡大し、アーマチャの電磁石へ
の衝突音が大きくなる。したがってできるだけ収縮量の
小さいラッシュアジャスタの提供が望まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況では、一般
的にもプランジャ102及びプランジャキャップ101
は高圧室106内に充填された油を圧縮する押圧力に耐
える剛性が要求され、かつプランジャ102には、ボデ
ィ100との摺動面111の僅かな間隙からの油の漏出
量を調整してラッシュアジャスタ120の収縮量を適正
なものとする機能が要求される。
【0010】さらに上記の電磁駆動弁における使用のた
めに、ラッシュアジャスタ120の収縮量を少なくして
油が漏出する摺動面111の間隙を小さくすると(例え
ば数ミクロン)、この間隙を保持しながらプランジャ1
02に作用する押圧力に耐え得るような設計をすること
は容易ではない。
【0011】これらの機能を満足するためプランジャ1
02を肉厚にして剛性を高めようとすれば、ラッシュア
ジャスタ120全体の重量の増大や大型化を招き、また
高速作動を阻害することになりかねない。
【0012】本発明はかかる事情に鑑みてされたもので
あり、小型かつ軽量で作動性に優れた構造の油圧ラッシ
ュアジャスタを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題の達成のため
本発明は次のような構成とした。すなわち、一端が開放
端となり他端が閉塞した筒形本体と、この筒形本体に摺
動可能に内接したプランジャと、前記筒形本体とプラン
ジャとを接合して前記開放端を覆うダイヤフラムと、を
備え、プランジャと筒形本体の他端との間に高圧室を形
成するとともに筒形本体の開放端側にはリザーバ室が設
けられ、前記プランジャの外周面には筒形本体に内接す
る筒状摺動部を形成し、この筒状摺動部の内側には前記
高圧室及びリザーバ室に連通する連通路を備えたステム
部を開放端方向に延出するように突設し、前記高圧室と
前記連通路の間には連通路から高圧室へのみ油の流通を
許容するチェックバルブ手段を設けたことを特徴とす
る。このラッシュアジャスタは外部から油を供給するこ
となく伸縮を繰り返すことができる、いわゆる密封型の
ものである。
【0014】前記ステム部は前記プランジャと別体に形
成して、このステム部とプランジャは接合手段により一
体化するようにしてもよい。接合手段としては、例えば
かしめ加工や溶接が用いられる。
【0015】前記筒形本体または筒状摺動部は、それら
の断面が円形ものには限定されず、楕円や多角形であっ
てもよい。本発明のラッシュアジャスタは、チェックバ
ルブスプリングの付勢力を越えてプランジャを筒形本体
内に押し込む力が作用すると、高圧室内の油が加圧さ
れ、高圧室内の圧力がリザーバ室の圧力に比べて高圧と
なり、かつ連通路がチェックバルブにより閉じられる。
すると高圧室とリザーバ室との間の油の授受は禁止され
るので、プランジャの押圧力は高圧室を介して筒形本体
に伝達されラッシュアジャスタは実質的に剛体となる。
さらに高圧室の油が加圧されると、プランジャと筒形本
体との間の摺動面を介して高圧室から油が徐々にリザー
バ室に漏出し、ラッシュアジャスタは油の漏出分に相当
する量だけ収縮する。
【0016】押圧力が作用しなくなればプランジャが反
対方向に変位し、チェックバルブが開いて油がリザーバ
室から高圧室に流入し、ラッシュアジャスタが伸長す
る。本発明の油圧ラッシュアジャスタによれば、高圧室
からの油の漏出量は筒状摺動部と筒形本体との間の間隙
で調整するが、このときプランジャに加わる押圧力をス
テム部で受けることができるため、筒状摺動部を肉薄に
することが可能となる。そのためラッシュアジャスタ全
体の収縮量をより小さくする等、要求される性能を満た
すための設計の自由度が拡大する。
【0017】また従来のようにプランジャキャップと筒
状摺動部をそれぞれ別体に形成せずに、筒状摺動部とキ
ャップが取り付けられるステム部を一体とし、筒状摺動
部の内側において、ステム部を軸方向にオーバーラップ
させて配置することで、全高を低くして小型化及び軽量
化されたラッシュアジャスタが提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のラッシュアジャスタにつ
いて図面を参照して説明する。図1は本発明のラッシュ
アジャスタの内部構造を示す断面図、図2はプランジャ
が押圧され全体が収縮した状態を示す断面図である。ラ
ッシュアジャスタ1内には油が充填され、図面において
上方が開放端となり、下端が閉塞している筒形本体2内
に往復動可能にプランジャ3が配されている。このプラ
ンジャ3の中央部にはステム部7が突設され、このステ
ム部7の上端と筒形本体2の間には、これらを互いに接
合して開放端を覆うダイヤフラム8が配設されている。
このダイヤフラム8とプランジャ3によりリザーバ室9
が画定されている。またプランジャ下面3cとスプリン
グ保持部2aの底面2cの間には、高圧室4が形成され
る。
【0019】前記ステム部7の軸方向に配されリザーバ
室9に連通する中空路7aと、前記高圧室4との間には
チェックバルブ手段10が設けられている。次にラッシ
ュアジャスタの各構成部分を詳細に説明する。
【0020】ラッシュアジャスタ1の筒形本体2は一端
(図面では下端)が閉じた円筒状であり、その下端部に
形成されたスプリング保持部2aと、その上方にスプリ
ング保持部2aよりも大径のプランジャ保持部2bがそ
れぞれ形成されている。このプランジャ保持部2bに
は、円筒状のプランジャ3が軸方向に摺動自在に配設さ
れている、このプランジャ3の外周面は筒状摺動部3a
となり、筒形本体2の内周面である前記プランジャ保持
部2bに数ミクロンの極く小さな間隙(リーククリアラ
ンス)をおいて設けられている。このプランジャ保持部
2bの上端部の内周面にはプランジャ3のストッパとし
て機能するリテーナクリップ11が装着されている。し
たがってプランジャ3のプランジャ保持部2a内におけ
る変位は、前記スプリング保持部2a及びプランジャ保
持部2bとの間の段差12と、前記リテーナクリップ1
1により規制される。図1はプランジャ3が最大限に上
昇した状態を示し、図2はプランジャ3が最大限に下降
した状態を示している。
【0021】前記高圧室4には、リテーナ5及びプラン
ジャスプリング6が設けられている。リテーナ5はチェ
ックボールスプリング10bを介してチェックボール1
0aを保持し、かつプランジャスプリング6の上端が外
周縁に当設している。
【0022】一方、プランジャスプリング6の下端は底
面2cに当設し、リテーナ5を常時、上方に付勢してい
る。前記チェックボール10a及びチェックボールスプ
リング10bは、高圧室4がリザーバ室9に比べて低圧
になった場合のみ開弁するチェックバルブとして機能す
る。
【0023】前記ステム部7は、円筒状の前記プランジ
ャ3の軸心部において開放端方向に立設されたパイプ状
をなし、この実施の形態ではその上端は筒形本体2から
突出している。ステム部7の中心には、軸方向に前記高
圧室4に連通する連通路7aを備えており、この連通路
7aの下端側は内径が拡大し、プランジャ3の底面まで
連通しており、その底面の開口部7bの縁部にはチェッ
クボール10aが当設している。また連通路7aの下端
側には軸方向に直交する方向に連通する貫通路13が、
連通路7aから外周方向に向かって設けられ、そのため
連通路7aはリザーバ室9にも連通している。なお、プ
ランジャ3に貫通路13を形成するにあたり、その側部
から開削加工をする関係上、プランジャ3の側面には捨
て孔19が形成されているが、この捨て孔19から筒状
摺動部3aに油が授受されることはない。
【0024】ステム部7の開放端側の頂部7cにはキャ
ップ14が冠着され、かつ当該部分の連路内にはボール
15が圧入されて連通路7aが閉塞されている。また頂
部7cと筒形本体2の上端部とを連結するように、変形
可能なダイヤフラム8が設けられリザーバ室9と外界と
を画している。ダイヤフラム8は例えばゴム製とするこ
とができ、リザーバ室9内に封入された油の容積変化に
応じて変形可能である。このとき油が外部に漏れないよ
うに取り付ける必要があるので、筒形本体2の外側面に
設けた溝2d内に嵌合するホルダ16を設け、このホル
ダ16にダイヤフラム8の一端を加硫接着することによ
りダイヤフラム8を筒形本体2に取り付けている。
【0025】他方、キャップ14の側面から突出した突
出片14aがダイヤフラム8に一体に加硫成形されてお
り、ダイヤフラム8とキャップ14が接合されている。
筒形本体2の下端には保持孔17が形成され、例えば直
動型動弁系の場合にはバルブ軸端部がこれに嵌合する。
【0026】次に、ラッシュアジャスタ1の動作を説明
する。この実施の形態において、キャップ14に対して
は、図示しないカムの回転に応じて、図1、図2におい
て下向きの力が作用する。また前記保持孔17には内燃
機関のバルブ軸端部が嵌合し、このバルブはバルブスプ
リングにより閉弁方向、すなわち筒形本体2の方向に付
勢されている。
【0027】図1は、プランジャ3が最上点にある伸び
きった状態を示し、内燃機関に組み付けられる前の状態
にある。ラッシュアジャスタが内燃機関に組み付けられ
る状態では、プランジャ3はプランジャストロークの半
分(図1と図2の中間高さ)にあり、この状態からカム
シャフトが回転してカムがリフトを始めると開弁方向の
力がキャップ14を押圧し、この押圧力がプランジャ3
に作用する。プランジャ3に作用した力がプランジャス
プリング6の付勢力を越えると、プランジャ3が下向き
に押圧されて高圧室4内の油が加圧される。このため高
圧室4の油圧はリザーバ室9の油圧より高圧になり、連
通路7aはチェックボール10aにより閉塞される。連
通路7aが閉塞されると、高圧室4とリザーバ室9との
間の油の授受が停止される。このためプランジャ3に作
用した力は高圧室4を介して筒形本体2に伝達され、プ
ランジャ3はバルブスプリング6の反力を受けながら下
向きに変位すると共に、プランジャと筒形本体2との摺
動面を介して高圧室4から油が徐々にリザーバ室9内に
漏出してプランジャ3は次第に収縮する。
【0028】カムが最大リフトを過ぎ、さらに回転を続
けるとプランジャ3は今度は上向きに変位するようにな
る。バルブが全閉位置に到達すると、筒形本体2にバル
ブスプリング6からの反力が作用しなくなる。バルブが
全閉位置に達した後にもキャップ14がカムのランプ部
と摺動しながら比較的緩やかに上向きに変位を持続す
る。このときプランジャ3は、プランジャスプリング6
の付勢力により筒形本体2に対して上向きに摺動しよう
とし、高圧室4の油圧は低下する。
【0029】高圧室4内の圧力がリザーバ室9のそれよ
りも低圧になると、チェックボール10aが連通路7a
の開口部7bから離れることで、高圧室4とリザーバ室
9が連通し、油はリザーバ室9から高圧室4に戻り、バ
ルブの間隙を0(零)に補正する。
【0030】このようにバルブが開弁した状態では、筒
形本体2がバルブスプリング6の反力を受けながら変位
し、高圧室4から油が少しずつリザーバ室9に漏出し、
ラッシュアジャスタ1の全体が収縮する。またバルブが
全閉位置に達するとプランジャ3が上向きに摺動するこ
とで、ラッシュアジャスタ1は上記の収縮分だけ伸長す
る。
【0031】このようにしてラッシュアジャスタ1は、
作動中には常時、一定の伸縮を繰り返し、弁体が閉弁す
る過程ではラッシュアジャスタ1が伸長するので、シリ
ンダヘッドと動弁機構の間の間隙変化等が吸収される。
この伸縮に伴いリザーバ室9内の圧力が変化するが、そ
の変化に伴ってダイヤフラム8が変形し、リザーバ室9
内の圧力が調整される。図2はプランジャ3が最下降し
て、ラッシュアジャスタ1が最下点にある状態を示す。
この状態は、内燃機関が通常の運転状態では起こり得な
いもので、長時間の内燃機関の停止時に起こり得る状態
である。
【0032】次にプランジャ3の別の形態について説明
する。図3はステム部7と円筒状のプランジャ3を別体
としたものを示す。この例ではプランジャ3の中央部に
貫通孔3bを設け、この貫通孔3bにステム部7を挿入
し、ステム部の下端のフランジ部7dがプランジャ3の
底面に接合するようにして両者が固定されている。なお
連通路7aに連通する水平の貫通路13の開口部はプラ
ンジャ3の内底面に設けた溝部18に対応するように位
置させることで連通路7aとリザーバ室9の連通を確保
する。このような構成とすればプランジャ3とステム部
7を別体でなく一体に形成する場合に比べて製造が容易
となる。
【0033】図4は、同様にステム部7と円筒状のプラ
ンジャ3を別体としたものを示す。この例ではプランジ
ャ3の中央部に段部3dを形成した貫通孔3bを設け、
その周縁部にステム部7より僅かに径大なリング状のス
テム部7の受け部3eを形成している。この受け部3e
には透孔3fを設けてこれが貫通路13と対応する位置
にステム部7を設置し、段部3dをステム部7の下端に
当接するストッパとして受け部3e内に挿入し、両者
を、例えばレーザ溶接することでプランジャ3とステム
部7を一体にする。
【0034】図5は、ステム部7と円筒状のプランジャ
3を別体とした別の実施の形態を示す。プランジャ3は
下端に段部3gが形成された円筒状として容易に形成で
き、一方、ステム部7の下端のフランジ部7dは前記段
部3gに嵌合させ、例えばかしめ加工により一体にす
る。
【0035】図6はステム部をプランジャ3の中央部に
一体に形成しているが、その高さは筒状摺動部3aより
も低くなっている。かかる構成ではラッシュアジャスタ
全体の高さを大きく低減でき、よりコンパクトで軽量な
ものが提供できる。
【0036】本発明のラッシュアジャスタは、直打方式
の動弁系に使用できる他、ローラロッカ式、スイングア
ーム式等の動弁機構においても使用可能であり、いわゆ
る従来のプランジャ部とキャップ(プランジャロッド)
を別体とすることなく一体にし、しかもこれらを軸方向
にオーバーラップさせるように配置したので、ラッシュ
アジャスタ1の全高を大幅に低減することができ、また
キャップに付加される押圧力をステム部7で受け止め、
プランジャ部が直接に受けることがないのでこれを薄肉
にできるため全体の小型化及び軽量化が図られる。特に
プランジャと筒形本体の間のクリアランスを小さくする
ことができ、収縮量の小さいラッシュアジャスタが提供
できるので、電磁駆動弁に適用するのに好適なものとな
る。
【0037】また直動型の動弁機構ではキャップやプラ
ンジャ等の運動部の重量を軽減できるので、内燃機関の
高回転域でもカムの動きに容易に追従可能なラッシュア
ジャスタが得られる。
【0038】さらにキャップを従来のようなフランジタ
イプではなく棒状のものとしたので、ダイヤフラムの形
状等が限定的でなくなり、設計の自由度も拡大する。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、小型かつ
軽量で作動性に優れたラッシュアジャスタが提供され、
ラッシュアジャスタの適用可能範囲を拡大することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラッシュアジャスタの内部構造を示
し、プランジャが最大に上昇した状態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のラッシュアジャスタの内部構造を示
し、プランジャが最大に下降した状態を示す断面図であ
る。
【図3】ステム部がプランジャと別体である例を示す断
面図である。
【図4】ステム部がプランジャと別体である他の例を示
す断面図である。
【図5】ステム部がプランジャと別体であるさらに他の
例を示す断面図である。
【図6】ステム部の高さがプランジャの外周部よりも低
く形成された例を示す断面図である。
【図7】従来のラッシュアジャスタの構造の一例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 ラッシュアジャスタ 2 筒形本体 3 プランジャ 4 高圧室 5 リテーナ 6 プランジャスプリング 7 ステム部 8 ダイヤフラム 9 リザーバ室 10 チェックバルブ機構 11 リテーナクリップ 12 段差 13 貫通路 14 キャップ 15 ボール 16 ホルダ 17 保持孔
フロントページの続き (72)発明者 保坂 明彦 神奈川県秦野市曽屋518番地 日鍛バルブ 株式会社内 Fターム(参考) 3G016 BB36 CA04 CA19 CA27 CA33 CA36 CA51 DA19 EA13 FA30 FA35 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が開放端となり他端が閉塞した筒形本
    体と、この筒形本体に摺動可能に内接したプランジャ
    と、前記筒形本体とプランジャとを接合して前記開放端
    を覆うダイヤフラムと、を備え、 プランジャと筒形本体の他端との間に高圧室を形成する
    とともに筒形本体の開放端側にはリザーバ室が設けら
    れ、 前記プランジャの外周面には筒形本体に内接する筒状摺
    動部を形成し、 この筒状摺動部の内側には前記高圧室及びリザーバ室に
    連通する連通路を備えたステム部を開放端方向に延出す
    るように突設し、 前記高圧室と前記連通路の間には連通路から高圧室への
    み油の流通を許容するチェックバルブ手段を設けたこと
    を特徴とする油圧ラッシュアジャスタ。
  2. 【請求項2】前記ステム部は前記プランジャと別体に形
    成され、これらのステム部とプランジャは接合手段によ
    り一体化されている請求項1に記載の油圧ラッシュアジ
    ャスタ。
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