JP2001254473A - 天井部の気密構造 - Google Patents

天井部の気密構造

Info

Publication number
JP2001254473A
JP2001254473A JP2000068783A JP2000068783A JP2001254473A JP 2001254473 A JP2001254473 A JP 2001254473A JP 2000068783 A JP2000068783 A JP 2000068783A JP 2000068783 A JP2000068783 A JP 2000068783A JP 2001254473 A JP2001254473 A JP 2001254473A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airtight
ceiling
wall
intersection
corner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000068783A
Other languages
English (en)
Inventor
Miki Kotani
美樹 小谷
Masami Sugihara
正美 杉原
Yasutaka Tomogane
容崇 友金
Keiichi Tomiyama
惠一 冨山
Kazuo Nakahara
和夫 中原
Hiroshi Kamiya
博 上谷
Masaya Hayashi
雅也 林
Keiichiro Hirato
啓一郎 平戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP2000068783A priority Critical patent/JP2001254473A/ja
Publication of JP2001254473A publication Critical patent/JP2001254473A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天井部に設けられた天井気密面と、独立柱、
間仕切壁及び内壁などの前記天井気密面と交差する部材
との交差部における気密性を確保するための作業を容易
化することによって、作業者による気密性能のばらつき
を無くし、高い気密性を確保することができる天井部の
気密構造を提供する。 【解決手段】 天井面の全面に天井野縁1を配置すると
ともに、該天井野縁1の下面に沿って天井気密面2を形
成し、該天井気密面2と交差する部材3との交差部4に
おいては該交差部4の形状に合致する形状の気密部材5
を設けて該交差部4の隙間を覆うことにより、気密性を
確保する。前記天井気密面2を、前記天井野縁1の下面
10に配置した気密シート7又は気密性を有する天井ボ
ード6により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天井部の気密構造
に関し、特に、天井部の気密性を確保するための施工を
簡略化することができる気密構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅には、計画的な換気による快
適性の向上や、断熱性の向上による省エネルギー化を図
るために、気密性が求められるようになってきている。
一般に、気密住宅とは、気密性能を表す相当隙間面積が
1平方メートル当たり5平方センチメートル以下のもの
をいい、これを達成するため、住宅の各部の隙間を塞ぐ
ことにより気密性を確保することが行われている。
【0003】間仕切壁、独立柱及び内壁などの垂直な部
材が天井部に設けられた天井気密面と交差する交差部も
気密性を確保する必要がある部分の一つである。そのた
め、従来は、これらの天井気密面と交差する部材と前記
天井気密面との交差部においては、該交差部の形状に合
致するように気密テープを貼り付けることにより隙間を
塞ぎ、気密性を確保していた。
【0004】ここで、前記天井気密面と前記交差する部
材との交差部に前記気密テープを貼り付けることにより
隙間を塞ぐためには、前記気密テープを複雑な三次元的
形状を有する交差部の形状に合わせて折り曲げながら貼
り付ける必要がある。しかし、そのような複雑な三次元
的形状に折り曲げながら前記気密テープを貼り付ける作
業は手間が掛かり、また、技術を要するので、作業者に
よって仕上がり後の気密性能のばらつきが生じるという
問題があった。また、そのような複雑な三次元的形状に
折り曲げながら貼り付ける場合、前記気密テープに歪み
や隙間が生じ易く、高い気密性を確保するための障害と
なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みてなされたものであって、天井部に設けられた天井
気密面と、独立柱、間仕切壁及び内壁などの前記天井気
密面と交差する部材との交差部における気密性を確保す
るための作業を容易化することによって、作業者による
気密性能のばらつきを無くし、高い気密性を確保するこ
とができる天井部の気密構造を提供することを技術課題
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術課題を解決する
ための具体的手段は、次のようなものである。すなわ
ち、請求項1に記載する天井部の気密構造は、天井面の
全面に天井野縁を配置するとともに、該天井野縁の下面
に沿って天井気密面を形成し、該天井気密面と交差する
部材との交差部においては該交差部の形状に合致する形
状の気密部材を設けて該交差部の隙間を覆うことによ
り、気密性を確保することを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載する天井部の気密構造は、
請求項1に記載する構成において、前記天井気密面を、
前記天井野縁の下面に配置した気密シート又は気密性を
有する天井ボードにより形成することを特徴とするもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る天井部の
気密構造は、図1に示すように、天井面の全面に天井野
縁1を配置するとともに、該天井野縁1の下面に沿って
天井気密面2を形成し、例えば図3に示すように、該天
井気密面2と交差する部材3との交差部4においては該
交差部4の形状に合致する形状の気密部材5を設けて該
交差部4の隙間を覆うことにより、気密性を確保するも
のである。以下、更に具体的に前記天井部の各部におけ
る気密構造について、図面に基づいて説明する。
【0009】図2に示すように、前記天井野縁1は、前
記天井ボード6などの天井下地を支持するための横木で
あって、図示しない野縁受け、吊木などを介して小屋梁
に取り付けられる。この際、図1に示すように、前記天
井野縁1は、階段部や吹抜け部などを除く天井面の略全
面において、原則として一定の方向及び間隔で配置され
る。
【0010】前記天井気密面2は、天井部に設けられる
気密面であり、図2に示すように、前記天井面の略全面
に配置された前記天井野縁1の下面10に沿って、気密
シート7又は気密性を有する天井ボード6が連続的に配
設されることによって形成される。本実施形態において
は、上面にあらかじめ気密シート7が一体的に貼り付け
られて気密性を有する天井ボード6を前記天井野縁1の
下面10に取り付けることにより、前記天井野縁1の下
面10に沿って天井気密面2を形成している。この際、
前記天井ボード6同士の接続部分8が前記天井野縁1の
下面10に位置するように配置し、当該接続部分8にお
いて一方の天井ボード6の端縁から突出した気密シート
7を隣接する天井ボード6の上面の気密シート7と重合
させ、この重合部9を前記天井ボード6で押さえ付ける
ことにより気密性を確保している。なお、図示しない
が、前記気密シート7の重合部9を設けず、端部同士を
突き合わせた状態でその目地に気密テープを貼り付けて
気密性を確保することもできる。前記気密シート7は、
気密性を有する薄いシート状部材であって、例えばポリ
プロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂を薄いシート
状に形成したものを使用することができる。また、前記
気密シート7を前記天井ボード6とは別個にし、前記気
密シート7を先に配設してから前記天井ボード6を配設
することにより、前記天井野縁1の下面10に沿って天
井気密面2を形成することも可能である。
【0011】前記天井気密面2と交差する部材3として
は、建物の屋内において垂直な方向に設けられた部材、
すなわち、独立柱11(図3参照)、間仕切壁12(図
9参照)及び内壁13(図16参照)などを構成する部
材がある。本実施形態に係る天井部の気密構造は、これ
らの前記天井気密面2と交差する部材3と前記天井気密
面2との交差部4において、該交差部4の形状に合致す
る形状の気密部材5を設けて該交差部4の隙間を覆うこ
とにより気密性を確保するものである。以下、これらの
前記天井気密面2と交差する部材3と前記天井気密面2
との交差部4の気密構造について、独立柱11、間仕切
壁12及び内壁13の各部分ごとに分けて具体的に説明
する。
【0012】前記独立柱11が前記天井気密面2と交差
する交差部4における気密構造は、図3に示すように、
該交差部4の形状に合致する形状の気密部材5として、
前記独立柱11の外周面14の形状と略同一形状の柱密
着面15を有する柱密着部16と、該柱密着部16の外
周に沿って一体的に形成された水平な天井密着面17を
有する天井密着部18とを備える独立柱用気密カバー1
9を用い、該独立柱用気密カバー19の前記柱密着面1
5を前記独立柱11の外周面14に密着させるととも
に、前記天井密着面17を前記独立柱11の周囲の前記
天井気密面2に密着させて前記交差部4の隙間を覆うこ
とにより気密性を確保する構造である。
【0013】前記独立柱11は、屋内において小屋組み
などを支持する垂直な構造部材であり、本実施形態にお
いては、前記独立柱11が前記天井野縁1などと交差す
る交差部4においては、2本の前記天井野縁1が前記独
立柱11を挟むように配置されており、前記天井野縁1
の下面10及びそれらの隙間部分には帯状の気密シート
7があらかじめ貼り付けられている。該帯状の気密シー
ト7は、天井ボード6の上面に沿って設けられた前記気
密シート7と連続して前記天井気密面2の一部を構成す
る。
【0014】前記独立柱用気密カバー19は、図4に示
すように、同一形状の2個の気密カバーにより構成さ
れ、これらが結合した状態において、前記独立柱11の
外周面14の形状である四角柱形状と略同一形状の柱密
着面15を有する柱密着部16と、該柱密着部16の上
端部の外周に沿って一体的に形成された水平な天井密着
面17を有する天井密着部18とを形成する。このよう
に2個の気密カバーで構成したことにより、前記独立柱
用気密カバー19の取付作業を容易に行うことができる
ようになっている。前記独立柱11が四角柱以外の円柱
形状や断面H形形状である場合であっても前記柱密着面
15の形状はそれらと略同一の形状に形成される。例え
ば、前記独立柱11が円柱形状である場合には、前記独
立柱用気密カバー19は、図5に示すように、円柱形状
の柱密着面を有して構成される。また、図6に示すよう
に、前記独立柱11が一方に長い長方形状の断面を有す
る場合であって、2個の独立柱用気密カバー19の結合
部が届かずに隙間ができる場合には、当該隙間部分に気
密テープ20をL字形に折り曲げて貼り付けることによ
り気密性を確保することができる。なお、前記独立柱用
気密カバー19は、いずれか1箇所に切れ目を設けるな
どして一体的に構成することも可能である。そして、こ
こでは前記天井密着部18の外縁部の形状を直線的な四
角形としているが、これに限定されるものではなく、他
の形状とすることもできる。前記独立柱用気密カバー1
9は、可撓性及び気密性を有する薄いシート状部材を三
次元的に折り曲げて成形したものであって、具体的な材
質としては、例えばポリエチレンやポリプロピレンなど
の合成樹脂の発泡体を使用することができる。
【0015】前記独立柱用気密カバー19の前記柱密着
面15の下端部近傍及び前記天井密着面17の外縁部近
傍には、片面に離型紙21を残した両面接着テープ22
が設けられており、図7に示すように、該両面接着テー
プ22により、前記独立柱用気密カバー19を、前記独
立柱11と前記天井気密面2を構成する前記天井野縁1
の下面10及び前記帯状の気密シート7とに密着させて
固定し、前記交差部4に取り付けることができるように
なっている。また、この場合であっても、2個の独立柱
用気密カバー19の結合部には、気密性を確実に確保す
るために気密テープ20が貼り付けられる。ここで、前
記気密テープ20は合成樹脂等の気密性及び可撓性を有
する部材を帯状に形成し、少なくとも片側の面に接着剤
を塗布したものである。なお、前記独立柱用気密カバー
19を前記交差部4に取り付けるための構成は、前記両
面接着テープ22に限定されるものではなく、気密テー
プ20のみによる構成など、この分野において公知の様
々な構造を用いることができる。
【0016】前記独立柱用気密カバー19は、前述のよ
うに、気密性を有する部材により形成されているので、
該独立柱用気密カバー19を上記のようにして前記交差
部4に取り付けることにより、前記独立柱11が前記天
井気密面2と交差する交差部4における気密性を確保す
ることができる。そして、前記天井ボード6が前記天井
野縁1の下面10に取り付けられる際には、図8に示す
ように、前記天井ボード6の上面の前記気密シート7
が、前記独立柱用気密カバー19の前記天井密着部18
の下面に密着するように取り付けられる。したがって、
前記天井ボード6と前記天井野縁1の下面10との間に
おいて前記独立柱用気密カバー19及び前記帯状の気密
シート7は押圧されて密着し、これにより前記独立柱用
気密カバー19と前記天井ボード6の上面に貼り付けら
れた前記気密シート7との間の気密性が確保されるの
で、前記交差部4において前記天井気密面2を連続的に
構成することができる。
【0017】前記間仕切壁12が前記天井気密面2と交
差する交差部4における気密構造は、図9に示すよう
に、該交差部4の形状に合致する形状の気密部材5とし
て、下方に開口する断面コ字形の長尺の溝形に形成され
たランナー本体23と、該ランナー本体23と同一の全
長を有する一定幅の平板を前記ランナー本体23の上板
部24と同一平面上において前記ランナー本体23の両
側に突出させて一体的に設けた突出板部25と、該突出
板部25の下面の略全面に設けられた気密用弾性材26
とを具備する気密用間仕切ランナー27を用い、該気密
用間仕切ランナー27を前記天井野縁1の下面10にお
ける前記間仕切壁12の設置位置に配置して前記交差部
4の隙間を覆うことにより気密性を確保する構造であ
る。
【0018】図10に示すように、前記気密用間仕切ラ
ンナー27のランナー本体23は、使用時に天井野縁1
に密着する上面を構成する上板部24と、該上板部24
の幅方向両端において該上板部24に対して直角下方に
設けられた左右の側板部28とによりコ字形の断面形状
を有する長尺の溝形に形成されている。そして、前記上
板部24と左右の前記側板部28とにより囲まれる部分
が溝部29であり、図9に示すように、該溝部29には
間仕切スタッド30の上端部が嵌合されて固定される。
したがって、前記溝部29の幅、すなわち、左右の前記
側板部28の内側面同士の距離は、前記間仕切スタッド
30の幅と同一となっている。
【0019】前記気密用間仕切ランナー27の突出板部
25は、前記ランナー本体23の両側に突出して一体的
に設けられた一定幅の平板であって、前記ランナー本体
23の上板部24と同一平面上に位置し、前記ランナー
本体23の全長と同一の全長を有している。ここで、前
記突出板部25の幅Wは、間仕切ボード31の厚さTよ
りも長いことが望ましい。その理由は、図11に示すよ
うに、前記天井ボード6を、その端面が前記間仕切ボー
ド31の上部側面に当接するように取り付ける場合にお
いては、前記突出板部25の幅Wを、前記間仕切ボード
31の上端面の幅、すなわち前記間仕切ボード31の厚
さTよりも長くしなければ、前記突出板部25の下面に
設けられた気密用弾性材26の下面に前記天井ボード6
の上面端部を密着させることができず、気密性を確保す
ることができないからである。なお、図12に示すよう
に、前記間仕切ボード31を、その上端面が前記天井ボ
ード6の端部下面に当接するように取り付ける場合に
は、前記突出板部25の幅Wについて、そのような制限
を受けることがなく任意の長さとすることができる。
【0020】図10に示すように、前記気密用間仕切ラ
ンナー27の気密用弾性材26は、弾性を有する帯状の
気密材であり、その材質としては、ポリエチレンやポリ
プロピレンなどの合成樹脂の発泡体などが好適である。
そして、前記気密用弾性材26は、これらの合成樹脂発
泡体などを前記突出板部25の下面と略同一形状の薄い
シート状に形成した後、前記突出板部25の下面に接着
剤などにより貼り付けられることにより前記突出板部2
5の下面の略全面に設けられる。なお、前記気密用弾性
材26の材質は上記のものに限定されるものではなく、
弾性及び気密性を有する部材であれば使用することがで
きる。
【0021】前記間仕切壁12は、前記気密用間仕切ラ
ンナー27を前記天井野縁1の下面10における前記間
仕切壁12の設置位置に配置し、前記気密用間仕切ラン
ナー27のランナー本体23の内側に形成された前記溝
部29に垂直部材である間仕切スタッド30を嵌合させ
て前記間仕切壁12の内部の枠体を構成した後、前記気
密用間仕切ランナー27のランナー本体23の両側の側
面部及び前記間仕切スタッド30の両側の側面に間仕切
ボード31を取り付けることにより構成される。
【0022】したがって、以上のようにして構成される
前記気密用間仕切ランナー27を、図11に示すよう
に、前記天井野縁1の下面10における前記間仕切壁1
2の設置位置に配置して前記交差部4の隙間を覆うこと
により気密性を確保することができる。すなわち、前記
間仕切壁12の内部において上部の枠体を構成する前記
気密用間仕切ランナー27の前記気密用弾性材26の下
面に前記天井ボード6の上面端部を密着させて取り付け
ることにより、前記間仕切壁12が前記天井気密面2と
交差する交差部4の隙間を覆うことができ、前記気密用
間仕切ランナー27と前記天井ボード6の上面に貼り付
けられた前記気密シート7との間の気密性が確保される
ので、前記交差部4において前記天井気密面2を連続的
に構成することができる。
【0023】また、図9においては、前記気密用間仕切
ランナー27と前記天井野縁1とが直交する方向に配置
される場合が示されているが、前記気密用間仕切ランナ
ー27と前記天井野縁1とが平行な方向に配置される場
合には、図13に示すように、前記気密部材5として下
方に開口する断面コ字形の長尺の溝形に形成された前記
ランナー本体23と略同一形状の気密用間仕切ランナー
65を用いる。一方、前記間仕切壁12の設置位置にお
いては、隣接する2本の天井野縁1を繋ぐようにランナ
ー取付具66が所定間隔で配置され、該ランナー取付具
66の下面及び前記天井野縁1の下面には帯状に形成し
た気密シート67が配置される。そして、前記気密用間
仕切ランナー65は、前記帯状の気密シート67の下面
に密着して取り付けられる。また、前記気密用間仕切ラ
ンナー65の幅方向両側においては、前記帯状の気密シ
ート67の下面に天井ボード6の上面端部が密着して取
り付けられ、これにより前記天井気密面2を連続的に構
成し、気密性を確保することができる。
【0024】前記間仕切壁12の内部に配置される電気
配線32が前記天井気密面2と交差する交差部4におけ
る気密構造は、図14に示すように、該交差部4の形状
に合致する形状の気密部材5として、気密性及び可撓性
を有する部材で形成され、前記天井気密面2に形成され
た貫通孔33よりやや大きい外径を有する嵌入部34
と、該嵌入部34の上部に設けられて該嵌入部34より
も水平方向に大きく形成された係止部35と、前記嵌入
部34及び前記係止部35の中央部近傍において垂直方
向に貫通して設けられた配線挿通孔36とを備えた気密
ブッシング37を用い、該気密ブッシング37を前記貫
通孔33に嵌入し、前記気密ブッシング37の前記配線
挿通孔36に前記電気配線32を挿通して前記電気配線
32と前記天井気密面2との交差部4の隙間を覆うこと
により気密性を確保する構造である。
【0025】前記電気配線32は前記間仕切壁12の内
部を通るように配置される場合が多いので、本実施形態
においては、前記間仕切壁12の内部において上部の枠
体を構成する前記気密用間仕切ランナー27の前記上板
部24に貫通孔33を設けて前記電気配線32を通して
いる。すなわち、ここでは、前記気密用間仕切ランナー
27の前記上板部24が前記天井気密面2となる。
【0026】前記気密ブッシング37は、気密性及び可
撓性を有する部材、例えばポリウレタンなどの合成樹脂
発泡体などで形成される。そして、図15に示すよう
に、前記貫通孔33に嵌入される円筒形の嵌入部34
と、該嵌入部34の上部に設けられて該嵌入部34より
も水平方向に大きく形成された係止部35と、前記嵌入
部34及び前記係止部35の中央部近傍において垂直方
向に貫通して設けられた配線挿通孔36とを備えてい
る。前記嵌入部34は、原則として前記貫通孔33より
やや大きい外径を有する円筒形状であって、前記貫通孔
33に嵌入された際に撓みながら嵌入され、前記貫通孔
33に隙間なく密着して気密性を確保することができ
る。ただし、前記嵌入部34が前記貫通孔33よりも小
さい外径を有する場合であっても、前記係止部35の下
面に両面接着テープ22などの粘着材により前記上板部
24の上面に密着させることによっても気密性を確保す
ることができる。また、ここでは、前記嵌入部34の下
端には下端側が小径の錐体形状を有する挿入案内部38
が形成され、前記貫通孔33に容易に嵌入させることが
できるようになっている。前記係止部35は、前記嵌入
部34の上部に設けられ、前記嵌入部34よりも水平方
向に大きく突出するように形成され、前記嵌入部34を
前記貫通孔33に嵌入した際のストッパーの役割を果た
す。また、前記係止部35の下面には片面に離型紙21
を残した両面接着テープ22が設けられており、前記気
密ブッシング37を前記気密用間仕切ランナー27の上
板部24の上面に密着させて固定することができるよう
になっている。前記配線挿通孔36は、前記嵌入部34
及び前記係止部35の中央部近傍において垂直方向に貫
通して設けられた孔であり、前記電気配線32の外径よ
りもやや小さい内径を有するように形成されるので、前
記電気配線32に隙間なく密着して気密性を確保するこ
とができる。
【0027】したがって、以上のようにして構成される
前記気密ブッシング37を、図14に示すように、前記
天井気密面2を構成する前記気密用間仕切ランナー27
に設けられた前記貫通孔33に前記嵌入部34を嵌入し
て配置し、前記気密ブッシング37の前記配線挿通孔3
6に前記電気配線32を挿通することにより、前記気密
ブッシング37が前記貫通孔33と前記電気配線32と
の隙間を塞ぐこととなり、前記交差部4の気密性を確保
することができる。
【0028】前記内壁13の直線部分が前記天井気密面
2と交差する交差部4における気密構造であって、前記
天井野縁1が前記内壁13に対して平行に配置される場
合には、図16に示すように、前記交差部4の形状に合
致する形状の気密部材5として、内壁側の側面39及び
下面10にあらかじめ気密用弾性材26を設けた気密用
天井野縁41を用い、該気密用天井野縁41の内壁側の
側面39を前記内壁13の屋内側面42に密着させると
ともに、前記気密用天井野縁41の下面10に前記天井
気密面2を構成する前記気密シート7を上面に貼り付け
た前記天井ボード6を密着させて前記交差部4の隙間を
覆うことにより気密性を確保する構造である。
【0029】前記天井野縁1は、前述の通り、原則とし
て一定の方向に配置されるので、図1に示すような建物
の場合、図における左右の内壁13の屋内側面42にお
いて、前記内壁13と接する前記天井野縁1が前記気密
用天井野縁41となる。一方、前記内壁13は、建物の
外周に位置して屋外と屋内とを仕切る外周壁の屋内側を
構成する壁であり、図16に示すように、その屋内側面
42に壁面気密シート68が一体的に設けられる等の方
法により気密性が確保されている。
【0030】前記気密用天井野縁41は、図17に示す
ように、通常の天井野縁1の内壁側の側面39及び下面
10にあらかじめ気密用弾性材26を設けたものであ
る。前記気密用弾性材26は、前記気密用天井野縁41
の内壁側の側面39及び下面10における気密性を確保
するため、前記気密用天井野縁41の内壁側の側面39
及び下面10の長手方向に対して連続的に設けられる必
要がある。そこで、本実施形態においては、断面が四角
形の長尺部材である前記気密用天井野縁41の前記内壁
側の側面39及び下面10に対して、帯状の前記気密用
弾性材26をL字形に折り曲げて貼り付けることによ
り、前記気密用天井野縁41の内壁側の側面39及び下
面10の長手方向に連続的に気密用弾性材26を設けて
いる。ここで、前記内壁側の側面39とは、前記気密用
天井野縁41の一方の側面39であって前記内壁13に
密着する側の側面のことである。
【0031】前記気密用弾性材26は、前述の通り、弾
性を有する帯状の気密材であり、その材質としては、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂の発泡体な
どが好適である。また、ここでは、前記気密用弾性材2
6の両面にあらかじめ接着剤を塗布しておくことによ
り、前記天井野縁1への貼り付け、及び前記内壁13の
屋内側面42、天井ボード6の上面の前記気密シート7
との密着を容易に行うことができるようにしている。な
お、前記気密用弾性材26の材質は上記のものに限定さ
れるものではなく、弾性及び気密性を有する部材であれ
ば使用することができる。また、前記気密用弾性材26
の前記天井野縁1への取り付け方法も上記のものに限定
されず、前記内壁側の側面39及び下面10にそれぞれ
別個に前記気密用弾性材26を貼り付けるようにするこ
ともできる。また、図示しないが、前記気密用天井野縁
41を取り付けた後に、前記気密用弾性材26を前記気
密用天井野縁41の下面及び前記内壁13の屋内側面4
2に密着するように断面L字形に折り曲げて貼り付ける
こともできる。
【0032】前記気密用天井野縁41は、前記内壁13
と平行な前記天井野縁1が前記内壁13の屋内側面42
に接する部分において、通常の天井野縁1に代えて用い
られる。そして、図18に示すように、前記気密用天井
野縁41は、前記気密用弾性材26が設けられた前記内
壁側の側面39を前記内壁13の屋内側面42に密着さ
せて取り付けられるとともに、前記天井ボード6が前記
気密用天井野縁41の前記気密用弾性材26が設けられ
た下面10に密着して取り付けられる。前記天井ボード
6の上面には、前述の通り、前記気密シート7が一体的
に貼り付けられており、該気密シート7が天井気密面2
を形成するので、前記気密用天井野縁41を上記のよう
に取り付けることにより、前記交差部4の隙間を覆うこ
とができ、前記気密用天井野縁41と前記天井ボード6
の上面に貼り付けられた前記気密シート7及び前記内壁
13の屋内側面42に設けられた前記壁面気密シート6
8との間の気密性が確保されるので、前記交差部4にお
いて前記天井気密面2と前記内壁13の屋内側面42に
設けられた気密面とを連続的に構成することができる。
なお、前記気密用天井野縁41が長手方向に複数本配置
される場合には、図16に示すように、前記気密用天井
野縁41の接続部分に前記気密テープ20を貼り付ける
ことによって隙間を塞いで気密性を確保する。
【0033】前記内壁13の直線部分が前記天井気密面
2と交差する交差部4における気密構造であって、前記
天井野縁1が前記内壁13に対して直交する方向に配置
される場合には、図19に示すように、前記交差部4の
形状に合致する形状の気密部材5として、断面コ字形で
屋内側に開口する凹溝部43を有し、内壁側の側面44
及び下面45にあらかじめ気密用弾性材26を設けた気
密用内壁ランナー46を用い、該気密用内壁ランナー4
6の内壁側の側面44を前記内壁13の屋内側面42に
密着させ、前記気密用内壁ランナー46の凹溝部43に
前記天井野縁1の端部を嵌合させ、前記気密用内壁ラン
ナー46の下面45に前記天井気密面2を構成する前記
気密シート7を上面に貼り付けた天井ボード6を密着さ
せて、前記交差部4の隙間を覆うことにより気密性を確
保する構造である。
【0034】前記天井野縁1は、前述の通り、原則とし
て一定の方向に配置されるので、図1に示すような建物
43の場合、図における上下の内壁13の屋内側面42
において前記天井野縁1が内壁13の屋内側面42に対
して直交する方向に配置されることとなる。一方、前記
内壁13は、前述の通り、建物の外周に位置して屋外と
屋内とを仕切る外周壁の屋内側を構成する壁であり、図
19に示すように、その屋内側面42に壁面気密シート
68が一体的に設けられる等の方法により気密性が確保
されている。
【0035】前記気密用内壁ランナー46は、図20に
示すように、通常の内壁ランナー47の内壁側の側面4
4及び下面45にあらかじめ前記気密用弾性材26を設
けたものである。ここで、前記内壁ランナー47とは、
前記天井野縁1が前記内壁13に対して直交する方向に
配置される部分において、前記天井野縁1と前記内壁1
3の屋内側面42との接続部に設けることにより、前記
天井野縁1の端部を所定の位置に支持するためのもので
ある。すなわち、図19に示すのと同様に、前記内壁ラ
ンナー47は断面コ字形の長尺部材であって凹溝部43
を有し、前記凹溝部43の裏側の面を内壁側の側面44
として前記内壁13の屋内側面42に取り付けられる。
そして、前記凹溝部43に前記天井野縁1の端部を嵌合
させることにより固定し、前記天井野縁1の端部を所定
位置に支持する。
【0036】前記気密用弾性材26は、前記気密用内壁
ランナー46の内壁側の側面44及び下面45における
気密性を確保するため、前記気密用内壁ランナー46の
内壁側の側面44及び下面45の長手方向に対して連続
的に設けられる必要がある。そこで、本実施形態におい
ては、図20に示すように、前記気密用内壁ランナー4
6の前記内壁側の側面44及び下面45に対して、帯状
の前記気密用弾性材26をL字形に折り曲げて貼り付け
ることにより、前記気密用内壁ランナー46の内壁側の
側面44及び下面45の長手方向に連続的に気密用弾性
材26を設けている。前記気密用弾性材26は、前述の
ものと同様である。また、図示しないが、前記気密用内
壁ランナー46を取り付けた後に、前記気密用弾性材2
6を前記気密用内壁ランナー46の下面及び前記内壁1
3の屋内側面42に密着するように断面L字形に折り曲
げて貼り付けることもできる。
【0037】図21に示すように、前記気密用内壁ラン
ナー46は、前記気密用弾性材26が設けられた前記内
壁側の側面44を前記内壁13の屋内側面42に密着さ
せて取り付けられ、該気密用内壁ランナー46の凹溝部
43には前記天井野縁1の端部が嵌合して固定されると
ともに、前記天井ボード6が前記気密用内壁ランナー4
6の下面45に密着させるようにして前記気密用内壁ラ
ンナー46及び前記天井野縁1の下面10に取り付けら
れる。前記天井ボード6の上面には、前述の通り、前記
気密シート7が一体的に貼り付けられており、該気密シ
ート7が天井気密面2を形成するので、前記気密用内壁
ランナー46を上記のように取り付けることにより、前
記交差部4の隙間を覆うことができ、前記気密用内壁ラ
ンナー46と前記天井ボード6の上面に貼り付けられた
前記気密シート7及び前記内壁13の屋内側面42に設
けられた前記壁面気密シート68との間の気密性が確保
されるので、前記交差部4において前記天井気密面2と
前記内壁13の屋内側面42に設けられた気密面とを連
続的に構成することができる。なお、前記気密用内壁ラ
ンナー46が長手方向に複数本配置される場合には、図
19に示すように、前記気密用内壁ランナー46の接続
部分に前記気密テープ20を貼り付けることによって隙
間を塞いで気密性を確保する。
【0038】前記内壁13の入隅部48が前記天井気密
面2と交差する交差部4における気密構造は、図22に
示すように、該交差部4の形状に合致する形状の気密部
材5として、前記内壁13の入隅部48の隅角49の形
状と略同一形状の入隅密着面50を有する入隅密着部5
1と、該入隅密着部51における前記入隅密着面50の
反対側に一体的に形成された水平な天井密着面52を有
する天井密着部53とを備える入隅部用気密カバー54
を用い、該入隅部用気密カバー54の前記入隅密着面5
0を前記内壁13の入隅部48の隅角49に密着させる
とともに、前記天井密着面52を前記内壁13の入隅部
48の屋内側の前記天井気密面2に密着させて前記交差
部4の隙間を覆うことにより気密性を確保する構造であ
る。なお、本明細書において、入隅又は出隅というとき
は、建物を外側からみた場合を基準としたものとする。
【0039】前記内壁13の入隅部48においては、内
壁13を構成する内壁枠55が直交する方向に配置され
るとともに、前記内壁枠55の交差する部分には添柱5
6が配置されて入隅部48の隅角49を形成している。
また、前記内壁13の屋内側面42には、前記壁面気密
シート68(図示せず)が一体的に貼り付けられるとと
もに、前記内壁枠55と添柱56との目地部分には気密
テープ20が貼り付けられて気密性を確保している。そ
して、前記交差部4においては、前記天井野縁1と平行
に配置される前記内壁13の屋内側面42及びそれと連
続する前記添柱56の側面には前記気密用天井野縁41
が密着して取り付けられ、前記天井野縁1と直角に配置
される前記内壁13の屋内側面42及びそれと連続する
前記添柱56の側面には前記気密用内壁ランナー46が
密着して取り付けられている。
【0040】前記入隅部用気密カバー54は、図23に
示すように、前記内壁13の入隅部48の隅角49の形
状と略同一形状の入隅密着面50を有する入隅密着部5
1と、該入隅密着部51の上端部における前記入隅密着
面50の反対側に一体的に形成された水平な天井密着面
52を有する天井密着部53とを備えている。また、こ
こでは、前記天井密着部53の外縁部の形状を直線的な
L字形としているが、これに限定されるものではなく、
他の形状とすることもできる。ただし、このように直線
的な形状とすれば、後述するように、前記気密テープ2
0を用いて前記天井密着部53を前記気密用天井野縁4
1の下面10及び前記気密用内壁ランナー46の下面4
5に密着させて固定する場合には、当該気密テープ20
の貼付作業を容易に行うことができるという利点があ
る。前記入隅部用気密カバー54は、可撓性及び気密性
を有する薄いシート状部材を三次元的に折り曲げて成形
したものであって、具体的な材質としては、例えばポリ
エチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂の発泡体を使
用することができる。
【0041】前記入隅部用気密カバー54の前記入隅密
着面50の下端部近傍及び側端部近傍、並びに前記天井
密着面52の外縁部近傍及び側端部近傍には、片面に離
型紙21を残した両面接着テープ22が設けられてお
り、該両面接着テープ22により、前記入隅部用気密カ
バー54を、前記入隅部48の隅角49を構成する前記
添柱56の直交する2個の側面と、前記天井気密面2を
構成する前記気密用天井野縁41の下面10及び前記気
密用内壁ランナー46の下面45の前記気密用弾性材2
6とに密着させて固定し、前記交差部4に取り付けるこ
とができるようになっている。なお、図示しないが、前
記両面接着テープ22に代えて、前記入隅部用気密カバ
ー54を前記気密テープ20によって貼り付けることに
より前記交差部4に取り付ける構成とすることも可能で
ある。また、前記入隅部用気密カバー54を前記交差部
4に取り付けるための構成は、これらに限定されるもの
ではなく、この分野において公知の様々な構造を用いる
ことができる。
【0042】前記入隅部用気密カバー54は、前述のよ
うに、気密性を有する部材により形成されているので、
入隅部用気密カバー54を上記のようにして前記交差部
4に取り付けることにより、前記内壁13の入隅部48
が前記天井気密面2と交差する交差部4における気密性
を確保することができる。そして、前記天井ボード6が
前記気密用天井野縁41の下面10及び前記気密用内壁
ランナー46の下面45に取り付けられる際には、図2
4に示すように、前記天井ボード6の上面の前記気密シ
ート7が、前記入隅部用気密カバー54の前記天井密着
部53の下面に密着するように取り付けられる。したが
って、前記天井ボード6と前記気密用天井野縁41又は
前記気密用内壁ランナー46との間において前記入隅部
用気密カバー54及び前記気密シート7は押圧されて密
着し、これにより前記入隅部用気密カバー54と前記天
井ボード6の上面に貼り付けられた前記気密シート7と
の間の気密性が確保されるので、前記交差部4において
前記天井気密面2を連続的に構成することができる。
【0043】前記内壁13の出隅部57が前記天井気密
面2と交差する交差部4における気密構造は、図25に
示すように、該交差部4の形状に合致する形状の気密部
材5として、前記内壁13の出隅部57の隅角58の形
状と略同一形状の出隅密着面59を有する出隅密着部6
0と、該出隅密着部60における前記出隅密着面59の
反対側に一体的に形成された水平な天井密着面61を有
する天井密着部62とを備える出隅部用気密カバー63
を用い、該出隅部用気密カバー63の前記出隅密着面5
9を前記内壁13の出隅部57の隅角58に密着させる
とともに、前記天井密着面61を前記内壁13の出隅部
57の屋内側の前記天井気密面2に密着させて前記交差
部4の隙間を覆うことにより気密性を確保する構造であ
る。
【0044】前記内壁13の出隅部57においては、内
壁13を構成する内壁枠55が直交する方向に配置され
て該内壁枠55の縦枠64が出隅部57の隅角58を形
成している。また、前記内壁13の屋内側面42には、
前記壁面気密シート68(図示せず)が一体的に貼り付
けられて気密性を確保している。そして、前記交差部4
においては、前記天井野縁1と平行に配置される前記内
壁13の屋内側面42には前記気密用天井野縁41が密
着して取り付けられ、前記天井野縁1と直角に配置され
る前記内壁13の屋内側面42には前記気密用内壁ラン
ナー46が密着して取り付けられている。
【0045】前記出隅部用気密カバー63は、図26に
示すように、前記内壁13の出隅部57の隅角58の形
状と略同一形状の出隅密着面59を有する出隅密着部6
0と、該出隅密着部60の上端部における前記出隅密着
面59の反対側に一体的に形成された水平な天井密着面
61を有する天井密着部62とを備えている。また、こ
こでは、前記天井密着部62の形状を前記出隅密着部6
0に囲まれた直線的な四角形としているが、これに限定
されるものではなく、他の形状とすることもできる。た
だし、このように直線的な形状とすれば、後述するよう
に、前記気密テープ20を用いて前記天井密着部62を
前記気密用内壁ランナー46の下面45に密着させて固
定する場合には、当該気密テープ20の貼付作業を容易
に行うことができるという利点がある。前記出隅部用気
密カバー63は、可撓性及び気密性を有する薄いシート
状部材を三次元的に折り曲げて成形したものであって、
具体的な材質としては、例えばポリエチレンやポリプロ
ピレンなどの合成樹脂の発泡体を使用することができ
る。
【0046】前記出隅部用気密カバー63の前記出隅密
着面59の下端部近傍及び側端部近傍、並びに前記天井
密着面61の外縁部近傍には、片面に離型紙21を残し
た両面接着テープ22が設けられており、該両面接着テ
ープ22により、前記出隅部用気密カバー63を、前記
出隅部57の隅角58を構成する前記内壁枠55の直交
する2個の縦枠64の屋内側面と、前記天井気密面2を
構成する前記気密用内壁ランナー46の下面45の前記
気密用弾性材26とに密着させて固定し、前記交差部4
に取り付けることができるようになっている。なお、図
示しないが、前記両面接着テープ22に代えて、前記出
隅部用気密カバー63を前記気密テープ20によって貼
り付けることにより前記交差部4に取り付ける構成とす
ることも可能である。また、前記出隅部用気密カバー6
3を前記交差部4に取り付けるための構成は、これらに
限定されるものではなく、この分野において公知の様々
な構造を用いることができる。
【0047】前記出隅部用気密カバー63は、前述のよ
うに、気密性を有する部材により形成されているので、
出隅部用気密カバー63を上記のようにして前記交差部
4に取り付けることにより、前記内壁13の出隅部57
が前記天井気密面2と交差する交差部4における気密性
を確保することができる。そして、前記天井ボード6が
前記内壁ランナー47の下面45に取り付けられる際に
は、図27に示すように、前記天井ボード6の上面の前
記気密シート7が、前記出隅部用気密カバー63の前記
天井密着部62の下面に密着するように取り付けられ
る。したがって、前記天井ボード6と前記内壁ランナー
47との間において前記出隅部用気密カバー63及び前
記気密シート7は押圧されて密着し、これにより前記出
隅部用気密カバー63と前記天井ボード6の上面に貼り
付けられた前記気密シート7との間の気密性が確保され
るので、前記交差部4において前記天井気密面2を連続
的に構成することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る天井部の気密構造によれば、天井面の全面に天井
野縁を配置するとともに、該天井野縁の下面に沿って天
井気密面を形成し、該天井気密面と交差する部材との交
差部においては該交差部の形状に合致する形状の気密部
材を設けて該交差部の隙間を覆うことによって気密性を
確保することにより、気密テープを複雑な三次元的形状
に貼り付ける作業をなくし、天井部に設けられた天井気
密面と、独立柱、間仕切壁及び内壁などの前記天井気密
面と交差する部材との交差部における気密性を確保する
ための作業を容易化し、作業者による気密性能のばらつ
きを無くし、高い気密性を確保することができる
【0049】本発明の請求項2に係る天井部の気密構造
によれば、上述の効果に加えて、前記天井気密面を、前
記天井野縁の下面に配置した気密シート又は気密性を有
する天井ボードによって形成することにより、天井面の
全面に配置された前記天井野縁の下面に沿って容易に天
井気密面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造にお
ける天井野縁等の配置を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造にお
ける一般部の天井気密面の構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造であ
って、独立柱が天井気密面と交差する交差部における気
密構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る独立柱用気密カバーで
あって四角柱用のものを示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る独立柱用気密カバーで
あって円柱用のものを示す斜視図である。
【図6】独立柱が天井気密面と交差する交差部における
気密構造であって独立柱が長方形断面である場合を示す
斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造であ
って、独立柱が天井気密面と交差する交差部における気
密構造の最終的な状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造であ
って、独立柱が天井気密面と交差する交差部における気
密構造を示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造であ
って、間仕切壁が天井気密面と交差する交差部における
気密構造を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る気密用間仕切ランナ
ーを示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、間仕切壁が天井気密面と交差する交差部におけ
る気密構造を示す断面図である。
【図12】間仕切壁が天井気密面と交差する交差部にお
ける気密構造において間仕切ボードが天井ボードの下に
配置された場合を示す断面図である。
【図13】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、間仕切壁が天井気密面と交差する交差部におい
て気密用間仕切ランナーと前記天井野縁とが平行な方向
に配置される場合の気密構造を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、電気配線が天井気密面と交差する交差部におけ
る気密構造を示す断面図である。
【図15】本発明の実施形態に係る気密ブッシングを示
す斜視図である。
【図16】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、天井野縁が内壁に対して平行に配置される場合
に、内壁の直線部が天井気密面と交差する交差部におけ
る気密構造を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施形態に係る気密用天井野縁を示
す斜視図である。
【図18】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、天井野縁が内壁に対して平行に配置される場合
に、内壁の直線部が天井気密面と交差する交差部におけ
る気密構造を示す断面図である。
【図19】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、天井野縁が内壁に対して直交する方向に配置さ
れる場合に、内壁の直線部が天井気密面と交差する交差
部における気密構造を示す斜視図である。
【図20】本発明の実施形態に係る気密用内壁ランナー
を示す斜視図である。
【図21】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、天井野縁が内壁に対して直交する方向に配置さ
れる場合に、内壁の直線部が天井気密面と交差する交差
部における気密構造を示す断面図である。
【図22】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、内壁の入隅部が天井気密面と交差する交差部に
おける気密構造を示す斜視図である。
【図23】本発明の実施形態に係る入隅部用気密カバー
を示す斜視図である。
【図24】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、内壁の入隅部が天井気密面と交差する交差部に
おける気密構造を示す断面図である。
【図25】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、内壁の出隅部が天井気密面と交差する交差部に
おける気密構造を示す斜視図である。
【図26】本発明の実施形態に係る出隅部用気密カバー
を示す斜視図である。
【図27】本発明の実施形態に係る天井部の気密構造で
あって、内壁の出隅部が天井気密面と交差する交差部に
おける気密構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 天井野縁 2 天井気密面 3 天井気密面と交差する部材 4 交差部 5 気密部材 6 天井ボード 7 気密シート 10 天井野縁の下面 11 独立柱 12 間仕切壁 13 内壁 19 独立柱用気密カバー 20 気密テープ 27 気密用間仕切ランナー 31 間仕切ボード 32 電気配線 37 気密ブッシング 41 気密用天井野縁 46 気密用内壁ランナー 47 内壁ランナー 48 内壁の入隅部 54 入隅部用気密カバー 55 内壁枠 56 添柱 57 内壁の出隅部 63 出隅部用気密カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友金 容崇 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 冨山 惠一 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 中原 和夫 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 上谷 博 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 林 雅也 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 平戸 啓一郎 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井面の全面に天井野縁を配置するとと
    もに、該天井野縁の下面に沿って天井気密面を形成し、
    該天井気密面と交差する部材との交差部においては該交
    差部の形状に合致する形状の気密部材を設けて該交差部
    の隙間を覆うことにより、気密性を確保することを特徴
    とする天井部の気密構造。
  2. 【請求項2】 前記天井気密面を、前記天井野縁の下面
    に配置した気密シート又は気密性を有する天井ボードに
    より形成することを特徴とする請求項1記載の天井部の
    気密構造
JP2000068783A 2000-03-13 2000-03-13 天井部の気密構造 Pending JP2001254473A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000068783A JP2001254473A (ja) 2000-03-13 2000-03-13 天井部の気密構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000068783A JP2001254473A (ja) 2000-03-13 2000-03-13 天井部の気密構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001254473A true JP2001254473A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18587788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000068783A Pending JP2001254473A (ja) 2000-03-13 2000-03-13 天井部の気密構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001254473A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009153326A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Sekisui House Ltd 配線具、及び該配線具を用いた天井貫通部の施工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009153326A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Sekisui House Ltd 配線具、及び該配線具を用いた天井貫通部の施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001254473A (ja) 天井部の気密構造
JP2000104362A (ja) 建築物の外壁における断熱パネルの取り付け具及び外壁構造
JP3821289B2 (ja) 梁の接続隅部における気密構造
JP3769097B2 (ja) 木造建築物および木造建築物の施工方法
JP3759361B2 (ja) 入隅部又は出隅部における気密構造
JPH10140691A (ja) 構造用パネル
JP3422477B2 (ja) 梁の接続隅部における気密構造
JP4124311B2 (ja) 梁の接続部における断熱気密構造
JP2002013220A (ja) 下屋部における気密構造
JP2001254464A (ja) 気密用間仕切ランナー及び間仕切壁の上部の気密構造
JP2001123551A (ja) 建物の乾式気密構造
JP2008008058A (ja) パネルの接合構造及び間仕切壁
JP2001279857A (ja) 天井外周部の気密構造
JPH028037Y2 (ja)
JP2760996B2 (ja) 天井構造
JPH0514321U (ja) 防湿断熱構造
JP2001262720A (ja) 下屋部における気密構造
JP3862221B2 (ja) 断熱気密構造
JPH0442420Y2 (ja)
JP2002021208A (ja) 梁の接続部における断熱気密構造
JP2001262764A (ja) 天井部の気密構造
JP2005030104A (ja) サッシの取付構造
JP2001123558A (ja) 梁の接続部における気密構造
JP2001123549A (ja) 天井野縁と床梁の間の気密構造
JP2602241Y2 (ja) フレーム一体型鋼板パネル