JP2001253207A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Abstract
地性を高めた空気入りタイヤを得る。 【解決手段】 クラウン部18内であってカーカス12
の外周側に、クラウン部18の周方向に沿って螺旋状に
巻き回されるスパイラルベルト26が埋設される。スパ
イラルベルト26の内周側に、クラウン部18の周方向
に沿って延びる赤道面PLと直交する軸に対して5〜7
0度の角度の向きでコードが延びる内層クロスベルト2
8が1枚配置される。スパイラルベルト26の外周側
に、内層クロスベルト28のコードと相互に交差する向
きであって、赤道面PLと直交する軸に対して5〜70
度の角度の向きでコードが延びる外層クロスベルト32
が1枚配置される。
Description
性能を両立して走行時の安全性及び快適性を向上した空
気入りタイヤに係り、特に二輪車用の空気入りタイヤに
好適なものである。
りタイヤとして種々のタイヤ構造が知られているが、近
年の高速道路網の整備に伴い、二輪車用の空気入りタイ
ヤであっても高速耐久性を確保する必要が生じるように
なった。この為、特にセクション幅の広いリアタイヤで
は、クラウン部の周方向に延びるモノスパイラルベルト
を配置して高速転動時のクラウン部中央付近のせり出し
量を抑制している場合が多い。このモノスパイラルベル
トを配置したタイヤ構造では、柔らかい接地感等の操縦
安定性面で優れた面もあるが、クラウン部の周方向に沿
って配置されることになるモノスパイラルベルトは、路
面によりタイヤが内周側に圧縮される為、接地時には張
力が生じないような構造になっている。従って、旋回時
において横力がタイヤに加わると剛性不足から、旋回安
定性の低下をもたらしていた。
パイラルベルトを配置したタイヤ構造の旋回安定性不足
を補う為、モノスパイラルベルトの内周側である内層
に、コードの角度を10度〜20度程度傾けたブレーカ
ーを1〜2枚配置して、モノスパイラルベルトを有した
ベルト部全体の剛性を高めることが考えられる。
トは横力により変形してしまうので、十分に旋回安定性
を高めることはできなかった。また、ベルト部全体の剛
性を高めるという手法では、逆に振動の吸収性の悪化を
もたらして柔らかい接地感が低下する結果として、乗り
心地性が低下する欠点も有していた。本発明は上記事実
を考慮し、高速耐久性だけでなく旋回安定性及び乗り心
地性を高めた空気入りタイヤを提供することが目的であ
る。
りタイヤは、クラウン部の周方向に沿って螺旋状に巻き
回されるスパイラルベルトの内外周側に、それぞれクロ
スベルトを少なくとも1枚ずつ配置したことを特徴とす
る。
下に説明する。モノスパイラルベルトであるスパイラル
ベルトの横力による変形を抑制するために、クラウン部
の周方向に沿って螺旋状に巻き回されるスパイラルベル
トの外周側にのみ或いは内周側にのみ補強のためのクロ
スベルトを多数配置することが考えられる。しかし、こ
れらの場合、横力に対抗する為の剛性である横剛性が高
まるのに伴って車両の旋回時の安定性は向上するもの
の、車両荷重に対抗するばねである縦ばねも同時に増加
する為、振動の吸収性が悪化するのに伴って直進時の乗
り心地が悪化して乗り心地性が低下するおそれを有す
る。
の横力によるスパイラルベルトの変形を抑制するため
に、スパイラルベルトの内外周側にクロスベルトをそれ
ぞれ少なくとも1枚ずつ配置する構成として、これらの
クロスベルトでスパイラルベルトを挟み込む形にした。
これによりこれらのクロスベルトでクラウン部の周方向
に沿ってスパイラルベルトの張力が維持されるだけでな
く、クラウン部の表面からの荷重の入力をこれらクロス
ベルトで遮断して、スパイラルベルトに及ばないように
なった。
れぞれ補強のためのクロスベルトを配置して、これらク
ロスベルトでスパイラルベルトを挟み込む形にすること
で、縦ばねが不必要に増加しないようになる。この結果
として、直進時の振動の吸収性が悪化しないので、乗り
心地性を低下させずに旋回時の旋回安定性を向上するこ
とが可能となった。
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、スパイラルベルトの内外周側にそれぞれ配
置されるクロスベルトをそれぞれ構成するコードが、ク
ラウン部の周方向と直交する軸に対して、5〜70度の
角度範囲の向きとされる構成とされている。
れぞれ配置されるクロスベルトをそれぞれ構成するコー
ドが、クラウン部の周方向と直交する軸に対して、5度
未満の角度を有した向きになるようにクロスベルトが配
置されると、横剛性を高める効果がほとんど無くなり、
又70度を超える角度を有した向きになるようにクロス
ベルトが配置されると、縦ばねの増加による乗り心地の
悪化が顕著になる。この為、5度以上で70度以下の角
度の範囲が、クロスベルトを構成するコードの向きとし
て好ましい。
下に説明する。本請求項では請求項1及び請求項2と同
様に作用するが、さらに、クロスベルトの幅をWとし、
クラウン部のタイヤ表面の円弧に沿った全幅をTWとし
たときに、W/TWの値を0.2≦W/TW≦0.98
の範囲に設定する構成とされている。つまり、クラウン
部のタイヤ表面の全幅TWに対するクロスベルトの幅W
の割合が、0.2未満では横剛性を高める効果がほとん
ど無く、又0.98を超えると直進時におけるタイヤの
サイド部の曲げ剛性が高まり過ぎる為に乗り心地が悪化
する。この為、W/TWの値を0.2以上で0.98以
下の範囲とすることが、クロスベルトの幅として好まし
い。
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項3と同
様に作用するが、さらに、クロスベルトを構成するコー
ドが相互に交差する向きとなるように、スパイラルベル
トの内外周側にそれぞれクロスベルトを配置する構成と
されている。つまり、スパイラルベルトの内外周側にそ
れぞれ配置されたクロスベルトのコードを相互に交差す
る向きにすることが、スパイラルベルトを効果的に拘束
して変形を抑制できるので好ましい。
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項4と同
様に作用するが、さらに、スパイラルベルトの内周側に
配置される内層クロスベルトの幅をW1とし、スパイラ
ルベルトの外周側に配置される外層クロスベルトの幅を
W2としたときに、W1/W2の値を0.3≦W1/W
2≦1.0の範囲に設定する構成とされている。
スベルトよりもスパイラルベルトの変形を抑制する効果
が大きく、また内層クロスベルトの幅が大きくなってW
1/W2の値が1.0を超えると乗り心地の悪化が顕著
になることから、旋回時の安定性と直進時の乗り心地と
を両立するためには、外層クロスベルトの幅をより大き
くすることが好ましい。但し、W1/W2の値が0.3
より小さいと、クロスベルトによるスパイラルベルトの
挟み込み効果が小さくなるのに伴って、横剛性を高める
効果が小さくなる。従って、スパイラルベルトの内外周
側にそれぞれ配置されたクロスベルト間の幅の比である
W1/W2の値を0.3以上で1.0以下の範囲とする
ことが好ましい。
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項5と同
様に作用するが、さらに、スパイラルベルトの内周側に
配置される内層クロスベルトを構成するコードが、クラ
ウン部の周方向と直交する軸に対して、5〜40度の角
度範囲の向きとされる構成とされている。
れぞれ配置されたクロスベルトの内の内層クロスベルト
を構成するコードが、クラウン部の周方向と直交する軸
に対して、40度を超える角度を有した向きになると発
熱し易くなって高速耐久性が急激に悪化する。また、内
層クロスベルトを構成するコードが、クラウン部の周方
向と直交する軸に対して5度未満の角度を有した向きで
は、請求項2と同様に横剛性を高める効果がほとんど無
くなる。この為、内層クロスベルトでは、このクロスベ
ルトを構成するコードの向きが、クラウン部の周方向と
直交する軸に対して、5度以上で40度以下の角度の範
囲とすることがより好ましい。
空気入りタイヤを図1及び図2に示し、これらの図に基
づき説明する。図1は、本実施の形態に係る空気入りタ
イヤ10の例としてラジアル構造の二輪車用タイヤを示
し、この空気入りタイヤ10の骨格を構成するカーカス
12が、ポリエステル等のコードをこの空気入りタイヤ
10の赤道面PLに対して交差する方向にそれぞれ配列
した複数層の部材(図示せず)により、形成されてい
る。
ぞれリング状にスチールワイヤーが巻かれて束ねられた
一対のビードコア14が配置されており、これら一対の
ビードコア14にそれぞれカーカス12の両端部が巻き
付けられている。さらに、このビードコア14の上部の
カーカス12間の隙間には、硬質ゴム製で先細り形状に
形成されたビードフィラー16がそれぞれ埋設されてい
る。以上より、カーカス12が一対のビードコア14に
跨るように配置されることになり、この空気入りタイヤ
10の頂部となるクラウン部18を貫通するようにこの
カーカス12がクラウン部18を形成するゴム材内に埋
設されている。
は、ゴム材により形成されて路面に接地する外皮である
トレッド22が配置されており、溝により区画されたリ
ブを有するトレッドパターンがこのトレッド22に設け
られている。また、ビードコア14とクラウン部18と
の間を繋ぐ部分である空気入りタイヤ10のサイドウォ
ール24内にもカーカス12が配置されており、この空
気入りタイヤ10の最内層を図示しないインナーライナ
ーが形成している。
ン部18を形成するゴム材内であってカーカス12の外
周側には、クラウン部18の周方向に沿って螺旋状に巻
き回されるスパイラルベルト26が埋設されており、こ
のスパイラルベルト26の内周側には、図2に示すよう
に、クラウン部18の周方向に沿って延びる赤道面PL
と直交する軸Vに対して5〜70度の角度α1の向きで
コード28Aが延びる内層クロスベルト28が1枚配置
されている。また、スパイラルベルト26の外周側に
は、図2に示すように、内層クロスベルト28のコード
28Aと相互に交差する向きであって、赤道面PLと直
交する軸Vに対して5〜70度の角度α2の向きでコー
ド32Aが延びる外層クロスベルト32が1枚配置され
ている。
のタイヤ表面の円弧に沿った全幅をTWとし、また、ク
ロスベルト28、32の幅Wとしては、スパイラルベル
ト26の内周側に配置される内層クロスベルト28の幅
をW1とし、スパイラルベルト26の外周側に配置され
る外層クロスベルト32の幅をW2とした。そして、W
1/W2の値が0.3≦W1/W2≦1.0の範囲に設
定されると共に、W/TWの値が0.2≦W/TW≦
0.98の範囲となるように、これら幅W1、W2の値
が設定されている。
10の作用を以下に説明する。本実施の形態では、クラ
ウン部18の周方向に沿って螺旋状に巻き回されるスパ
イラルベルト26の内外周側にクロスベルト28、32
をそれぞれ1枚ずつ配置する構造とした。つまり、空気
入りタイヤ10の側方からの横力によるスパイラルベル
ト26の変形を抑制するために、スパイラルベルト26
の内外周側にクロスベルト28、32をそれぞれ1枚ず
つ配置する構造として、これらのクロスベルト28、3
2でスパイラルベルト26を挟み込む形にした。これに
よりこれらのクロスベルト28、32でクラウン部18
の周方向に沿ってスパイラルベルト26の張力が維持さ
れるだけでなく、クラウン部18の表面からの荷重の入
力をこれらクロスベルト28、32で遮断して、スパイ
ラルベルト26に及ばないようになった。
側にそれぞれ補強のためのクロスベルト28、32を配
置して、これらクロスベルト28、32でスパイラルベ
ルト26を挟み込む形にすることで、縦ばねが不必要に
増加しないようになる。この結果として、直進時の振動
の吸収性が悪化しないので、乗り心地性を低下させずに
旋回時の旋回安定性を向上することが可能となった。
ルト26の内外周側にそれぞれ配置されるクロスベルト
28、32をそれぞれ構成するコード28A、32A
が、相互に交差する向きであって、クラウン部18の周
方向と直交することになる軸Vに対して、5〜70度の
角度範囲の向きで延びるようにされている。
にそれぞれ配置されたクロスベルト28、32のコード
28A、32Aを相互に交差する向きにすると、スパイ
ラルベルト26を効果的に拘束して変形を抑制できるこ
とになる。さらに、クロスベルト28、32をそれぞれ
構成するコード28A、32Aが、軸Vに対して、5度
未満の角度を有した向きになるようにクロスベルト2
8、32が配置された場合、横剛性を高める効果がほと
んど無くなり、又70度を超える角度を有した向きにな
るようにクロスベルト28、32が配置された場合、縦
ばねの増加による乗り心地の悪化が顕著になる。この
為、5度以上で70度以下の角度の範囲が、クロスベル
ト28、32を構成するコード28A、32Aの向きと
して好ましいことになる。
0.2≦W/TW≦0.98の範囲に設定されており、
スパイラルベルト26の内外周側にそれぞれ配置された
クロスベルト28、32間の幅の比であるW1/W2の
値が0.3≦W1/W2≦1.0の範囲に設定されてい
る。
幅TWに対するクロスベルト28、32の幅Wの割合
が、0.2未満では横剛性を高める効果がほとんど無
く、又0.98を超えると直進時におけるサイドウォー
ル24近傍のタイヤのサイド部の曲げ剛性が高まり過ぎ
る為に乗り心地が悪化する。この為、W/TWの値を
0.2以上で0.98以下の範囲とすることが、クロス
ベルト28、32の幅として好ましいことになる。
クロスベルト28よりもスパイラルベルト26の変形を
抑制する効果が大きく、また内層クロスベルト28の幅
W1が大きくなってW1/W2の値が1.0を超えると
乗り心地の悪化が顕著になることから、旋回時の安定性
と直進時の乗り心地とを両立するためには、外層クロス
ベルト32の幅W2をより大きくすることが好ましい。
但し、W1/W2の値が0.3より小さいと、クロスベ
ルト28、32によるスパイラルベルト26の挟み込み
効果が小さくなるのに伴って、横剛性を高める効果が小
さくなる。従って、スパイラルベルト26の内外周側に
それぞれ配置されたクロスベルト28、32間の幅の比
であるW1/W2の値を0.3以上で1.0以下の範囲
とすることが好ましい。
ルベルト26のコードの材質としては、アラミド材の一
種であるケブラーの他に、スチール、ナイロン等が考え
られる。
ベルト28のコードの材質と外層クロスベルト32のコ
ードの材質との組み合わせとしては、内層クロスベルト
28をケブラーとすると共に外層クロスベルト32をナ
イロンとする組み合わせ、内層クロスベルト28をナイ
ロンとすると共に外層クロスベルト32をケブラーとす
る組み合わせ、内層クロスベルト28をケブラーとする
と共に外層クロスベルト32をレーヨンとする組み合わ
せ、内層クロスベルト28をレーヨンとすると共に外層
クロスベルト32をケブラーとする組み合わせ、内層ク
ロスベルト28をナイロンとすると共に外層クロスベル
ト32をレーヨンとする組み合わせ、内層クロスベルト
28をレーヨンとすると共に外層クロスベルト32をナ
イロンとする組み合わせ等が考えられる。但し、内層ク
ロスベルト28の材質と外層クロスベルト32の材質と
を相互に同一の材質としても良く、また、上記以外の材
質の組み合わせを採用しても良い。
ルベルト26の内周側に配置される内層クロスベルト2
8を構成するコード28Aを、クラウン部18の周方向
と直交する軸Vに対して、5〜40度の角度範囲の向き
とすることが考えられる。つまり、スパイラルベルト2
6の内外周側にそれぞれ配置されたクロスベルト28、
32の内の内層クロスベルト28を構成するコード28
Aが、クラウン部18の周方向と直交する軸Vに対し
て、40度を超える角度を有した向きになると発熱し易
くなって高速耐久性が急激に悪化するので、40度を上
限とした。この為、内層クロスベルト28としては、こ
の内層クロスベルト28を構成するコード28Aの向き
が、クラウン部18の周方向と直交する軸Vに対して、
5度以上で40度以下の角度の範囲とすることがより好
ましいことになる。
気入りタイヤを図3及び図4に示し、これらの図に基づ
き本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説
明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複
した記載を省略する。本実施の形態に係る第1例及び第
2例では、第1の実施の形態と同様の構造を有している
が、さらに、第1例は図3に示すように内層クロスベル
ト28が1枚であり外層クロスベルト32、34が2枚
とされる構造とされ、第2例は図4に示すように内層ク
ロスベルト28、30が2枚であり外層クロスベルト3
2が1枚とされる構造とされる。
施の形態で採用されたクロスベルト28、32の他に、
新たにクロスベルトが1枚追加されたので、第1の実施
の形態と同様の作用効果を奏するだけでなく、これら追
加されたクロスベルトにより、横剛性が一層高まるのに
伴って車両の旋回時の安定性がさらに向上することにな
る。
気入りタイヤを図5及び図6に示し、これらの図に基づ
き本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説
明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複
した記載を省略する。本実施の形態に係る第1例及び第
2例では、第1の実施の形態と同様の構造を有している
が、さらに、第1例は図5に示すように外層クロスベル
ト32の中央部に開口部36が形成される構造とされ、
第2例は図6に示すように内層クロスベルト28の中央
部に開口部38が形成される構造とされる。そして、こ
れら開口部36、38はそれぞれクラウン部18の周方
向に沿って長く延び、クロスベルト28、32の両端側
を繋ぐ連結部が図示しないものの等間隔で配置されて、
クロスベルト28、32が一体的なものとされている。
き構造とされたクロスベルト28、32をスパイラルベ
ルト26の内周側或いは外周側に配置することで、第1
の実施の形態と同様の作用効果を奏するだけでなく、こ
れら開口部36、38の存在により、直進時の振動の吸
収性を悪化させずに、旋回時の旋回安定性を一層確実に
向上することが可能となった。
気入りタイヤを図7及び図8に示し、これらの図に基づ
き本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説
明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複
した記載を省略する。本実施の形態に係る第1例及び第
2例では、第1の実施の形態と同様の構造を有している
が、さらに、第1例は図7に示すように外層クロスベル
ト32が1枚であり内層クロスベルト28が幅の狭い1
枚のベルトとされた構造とされ、第2例は図8に示すよ
うに外層クロスベルト32、34が2枚であり内層クロ
スベルト28が幅の狭い1枚のベルトとされた構造とさ
れる。
ルト26の内周側に配置される内層クロスベルト28の
幅W1が、スパイラルベルト26の外周側に配置される
外層クロスベルト32、34の幅W2より狭くされてい
る。つまり、前述のように外層クロスベルト32、34
の方が内層クロスベルト28よりもスパイラルベルト2
6の変形を抑制する効果が大きいことから、外層クロス
ベルト32の幅W2を幅W1より大きくすることで、第
1の実施の形態と同様の作用効果を奏するだけでなく、
旋回時の安定性と直進時の乗り心地とがより確実に両立
される。
ラルベルト26を配置した上記の実施の形態の構造を採
ることが多いリアタイヤに、上記の実施の形態に係る空
気入りタイヤ10の構造を採用すれば、高速耐久性の確
保だけでなく乗り心地性の確保及び旋回安定性の向上と
いう大きな効果を発揮できることになる。また、フロン
トタイヤでも乗り心地性等を高いレベルで確保するため
に、スパイラルベルト26をフロントタイヤに配置した
構造としたときに、上記の実施の形態に係る空気入りタ
イヤ10の構造を採用すれば、リアタイヤ同様に旋回安
定性の向上と乗り心地性の確保とが高いレベルで両立可
能となる。
1の実施の形態で説明した空気入りタイヤ10の実施例
と空気入りタイヤの比較例とにそれぞれ実車評価テスト
及び高速耐久性テストを実施した結果を、以下の表1に
表す。ここで実施例及び比較例としては、内層クロスベ
ルト28を構成するコード28Aの向きである角度α
1、外層クロスベルト32を構成するコード32Aの向
きである角度α2、タイヤ表面の全幅TWに対するクロ
スベルト28、32の幅Wの割合W/TW、内層クロス
ベルト28の幅W1と外層クロスベルト32の幅W2と
の比W1/W2を、それぞれ変化させたものを採用し
た。また、角度α1の値がマイナスとされたのは、軸V
に対する傾き方向が角度α2と逆であることを意味す
る。
トの結果はそれぞれ指数で表され、100以上が合格と
される。さらに、実車評価テストとは運転者による感応
評価であり、旋回安定性及び乗り心地のテストが含まれ
ていて、また、高速耐久性テストとは、実車走行直後の
タイヤの表面温度で評価し、この表面温度が高いほど耐
久性は低いことになる。
旋回安定性、乗り心地及び高速耐久性テストの何れの評
価においても100点以上の合格レベルにあり、比較例
よりも優れていることが理解できる。ここで実車評価テ
スト及び高速耐久性テストの際に用いられた車両として
はGS・XR750であり、フロントタイヤのサイズと
してはMCR120/70ZR17であり、リヤタイヤ
のサイズとしてはMCR190/50ZR17である。
また、フロントタイヤの内圧は2.5Kgf/cm2 で
あり、リヤタイヤの内圧は2.9Kgf/cm2 であっ
た。
々のものが考えられ、二輪車用タイヤだけでなく例えば
乗用車用タイヤにも適用できる。また、上記実施の形態
に用いられるカーカス12を構成するプライの枚数は上
記実施の形態と異なり1枚としたり、或いは2枚、3枚
等とすることが考えられる。さらに、このカーカス12
の基本構造としては、上記実施の形態のラジアル構造の
他に、ベルテッドバイアス構造等とすることが考えられ
る。
たので、高速耐久性だけでなく旋回安定性及び乗り心地
性を高め、高速耐久性と運動性能を両立して走行時の安
全性及び快適性を向上することができるという優れた効
果を有する。
ヤを示す断面図である。
ヤのベルト構造を展開して示す展開図である。
ヤの第1例を示す断面図である。
ヤの第2例を示す断面図である。
ヤの第1例を示す断面図である。
ヤの第2例を示す断面図である。
ヤの第1例を示す断面図である。
ヤの第2例を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 クラウン部の周方向に沿って螺旋状に巻
き回されるスパイラルベルトの内外周側に、それぞれク
ロスベルトを少なくとも1枚ずつ配置したことを特徴と
する空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 スパイラルベルトの内外周側にそれぞれ
配置されるクロスベルトをそれぞれ構成するコードが、
クラウン部の周方向と直交する軸に対して、5〜70度
の角度範囲の向きとされたことを特徴とする請求項1記
載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 クロスベルトの幅をWとし、クラウン部
のタイヤ表面の円弧に沿った全幅をTWとしたときに、
W/TWの値を0.2≦W/TW≦0.98の範囲に設
定したことを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 クロスベルトを構成するコードが相互に
交差する向きとなるように、スパイラルベルトの内外周
側にそれぞれクロスベルトを配置したことを特徴とする
請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 スパイラルベルトの内周側に配置される
内層クロスベルトの幅をW1とし、スパイラルベルトの
外周側に配置される外層クロスベルトの幅をW2とした
ときに、W1/W2の値を0.3≦W1/W2≦1.0
の範囲に設定したことを特徴とする請求項1〜4の何れ
かに記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 スパイラルベルトの内周側に配置される
内層クロスベルトを構成するコードが、クラウン部の周
方向と直交する軸に対して、5〜40度の角度範囲の向
きとされたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記
載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000064949A JP2001253207A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000064949A JP2001253207A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001253207A true JP2001253207A (ja) | 2001-09-18 |
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---|---|---|---|
JP2000064949A Pending JP2001253207A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001253207A (ja) |
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