JP2001252027A - ゼリー菓子 - Google Patents

ゼリー菓子

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JP2001252027A
JP2001252027A JP2000072764A JP2000072764A JP2001252027A JP 2001252027 A JP2001252027 A JP 2001252027A JP 2000072764 A JP2000072764 A JP 2000072764A JP 2000072764 A JP2000072764 A JP 2000072764A JP 2001252027 A JP2001252027 A JP 2001252027A
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Japan
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carrageenan
jelly
sodium
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sugar content
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JP2000072764A
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Masaaki Kojima
正明 小島
Kazumi Akeo
一美 明尾
Takehiko Sakai
武彦 酒井
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INA Food Industry Co Ltd
Original Assignee
INA Food Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラギナンをゼリー剤とした高濃度で水分が少
ない半生ゼリーを提供することである。 【解決手段】ナトリウム型カラギナンをゼリー剤として
用いた水分活性が0.8以下で、かつ糖度が70°以上
であることを特徴とするゼリー菓子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラギナンをゼリ
ー剤として用いたゼリー菓子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゼリーは、デザートなどとし
て、年齢、性別を問わず幅広い層に食後、食間に食され
ている。ゼリーを構成するゼリー剤としては、通常、寒
天、カラギナンなどが使用されている。カラギナンは、
D−ガラクトースと3,6−アンヒドロ−D−ガラクト
ース及び硫酸基より構成されており、硫酸基の配位と硫
酸基の含量によりκ、ι、λの三種類のカラギナンに分
類される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、ゼリ
ーは、比較的水分が多く柔らかいもの(水ゼリー)の
他、水分量の少ない半生ゼリーと呼ばれるものがあり、
この半生ゼリーは、一般に水分活性が0.8以下で、か
つ糖度が70°以上である、すなわち水分量が少なく糖
濃度が高いため、常温でも微生物などの影響を受けずに
安定しており、日持ちするという特徴を有する。しか
し、カラギナンは、この水分量の少ない半生ゼリーのゼ
リー剤としては、利用されていない。これは、カラギナ
ンの有するゲル化の特性に関係する。
【0004】カラギナンは、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムなどのカチオンとコンプレックス(架橋構
造)を作る傾向にあるため、水溶液中でカラギナン分子
の自由度が少なくなる。このため、カラギナンは、凝固
点が高くなり、より高い温度でもゲルを形成しやすくな
る。このような性質のため、半生ゼリーを調製する際、
すなわち水分を蒸発させて糖度を上げることによって溶
液を濃縮する際にプリセット(ゲル化)が起きてしま
い、半生ゼリーを作るのが困難な状態になってしまう。
このため、カラギナンは、一般に半生ゼリーのゼリー剤
としては使用されない。
【0005】そこで、本発明は、カラギナンをゼリー剤
として用いた高濃度で水分が少ない半生ゼリーを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の発明者は、上記目
的を達成するため、鋭意検討した結果、ゼリー剤として
ナトリウム型カラギナンを用いた場合、高濃度で水分が
少ない半生ゼリーを得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は、ナトリウム型カラギナンをゼリー
剤として用いた水分活性が0.8以下で、かつ糖度が7
0°以上であることを特徴とするゼリー菓子である。
【0007】このようなナトリウム型カラギナンをゼリ
ー剤として用いると、糖度の高い条件でもプリセット、
すなわちゼリーの調製中の高い温度でのゲル化が起こら
ず、また水溶性が高いため、比較的糖度の高い溶液中に
も直接溶解させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係るゼリー菓子は、水分
活性が0.5以上、0.7以下で、かつ糖度が70°以
上、90°以下であることが好ましい。
【0009】ナトリウム型カラギナンとは、カラギナン
をナトリウムイオンを含む溶液、例えば苛性ソーダの水
溶液でアルカリ処理したもので、以下の方法により製造
される。先ず、カラギナンの原料である海藻(ユウキュ
ーマ・コトニ、コンドラスクリスパスなど)を水酸化ナ
トリウムなどにより脱硫酸した後、抽出後ろ過精製し、
アルコール中で脱水・乾燥することによって製造するこ
とができる。
【0010】本発明に係るゼリー菓子においては、κ、
ι、λのナトリウム型カラギナンを任意に組み合わせる
ことにより、また、ゼリー剤として、寒天、ゼラチン、
ペクチン、ローカストビーンガム、タラガム、グアーガ
ム、キサンタンガム、蒟蒻マンナン、サイリュウムシー
ドガム、アルギン酸ナトリウム、及びα化澱粉のうち、
いずれか1以上の糊料とナトリウム型カラギナンを併用
することにより、任意に様々な食感を得ることができ
る。
【0011】例えば、本発明に係るナトリウム型カラギ
ナンをゼリー剤として用いたゼリー菓子としては、グミ
ゼリー、ジャム、マシュマロ、フィリングなどがある。
ナトリウム型カラギナンをゼリー剤として用いたグミゼ
リーは、ナトリウム型κカラギナン、ナトリウム型ιカ
ラギナン及びナトリウム型λカラギナンの任意の組合せ
を水飴、ソルビトールなどに混ぜて、攪拌することによ
り、分散させ、その後加熱して糖度が70°以上になる
まで煮詰めて、その後クエン酸ナトリウム、クエン酸、
色素、香料などを加えて混ぜ合わせた後に、型に充填し
て固めることにより得ることができる。
【0012】ナトリウム型カラギナンをゼリー剤として
用いたジャムは、ナトリウム型κカラギナン、ナトリウ
ム型ιカラギナン及びナトリウム型λナトリウムの任意
の組合せをローカストビーンガムとともに水飴に混ぜて
攪拌することにより分散させ、その後加熱して糖度が7
0°になるまで煮詰めて、次いで果汁、クエン酸などを
加えて混ぜ合わせた後、容器に充填することにより得る
ことができる。
【0013】ナトリウム型カラギナンをゼリー剤として
用いたマシュマロは、ナトリウム型κカラギナン、ナト
リウム型ιカラギナン及びナトリウム型λカラギナンの
任意の組合せを気泡剤及びクエン酸ナトリウムなどとと
もに水飴、転化糖液に混ぜて攪拌することにより分散さ
せ、その後10分間2気圧でホイップし、熱いうちに充
填することにより得ることができる。
【0014】本発明において、水分活性は、水分活性測
定器(フロイント社製)を用いて測定したものであり、
糖度は、糖度計(屈折式、アタゴ社製)を用いることに
よって測定したものである。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係るゼリー菓子の実施例につ
いて説明する。先ず、本実施例に使用されるナトリウム
型κカラギナン、ナトリウム型ιカラギナン及びナトリ
ウム型λカラギナンを製造した。ナトリウム型κカラギ
ナンは、紅藻類であるEnchema cottnii
を水酸化ナトリウムでアルカリ処理し、水洗いした後、
熱水にてカラギナンを抽出し、ろ過後、アルコール沈殿
を行い、次いで沈殿物を回収し、乾燥して粉末とするこ
とによって得た。ナトリウム型ιカラギナンは、紅藻類
であるEnchema spinosumを水酸化ナト
リウムでアルカリ処理し、水洗いした後、熱水にてカラ
ギナンを抽出し、ろ過後、アルコール沈殿を行い、次い
で沈殿物を回収し、乾燥して粉末とすることによって得
た。ナトリウム型λカラギナンは、紅藻類であるGig
artina acicularisを水酸化ナトリウ
ムでアルカリ処理し、水洗いした後、熱水にてカラギナ
ンを抽出し、ろ過後、アルコール沈殿を行い、次いで沈
殿物を回収し、乾燥して粉末とすることによって得た。
【0016】次に、比較例として、カリウム型κカラギ
ナンを製造した。カリウム型κカラギナンは、紅藻類で
あるEnchema cottniiを水酸化カリウム
でアルカリ処理し、水洗いした後、熱水にてカラギナン
を抽出し、ろ過、冷却後、生じたゲルをプレス脱水法に
て脱水し乾燥して粉末とすることによって得た。
【0017】実験例1 ナトリウム型κカラギナンとカリウム型κカラギナンに
ついて溶解率の測定を行った。溶解率の測定は、レオメ
ーター(サン科学社製)を用いてゲルの強度を測定する
ことによって行った。その結果を図1に示す。図1に示
すようにナトリウム型κカラギナンの方が、高糖度であ
っても溶解性に優れていることが分かる。
【0018】実験例2 次に、上記ナトリウム型κカラギナン、ナトリウム型ι
カラギナン、及びカリウム型κカラギナンについて糖濃
度と凝固温度の関係について試験を行った。この試験
は、試験管に入れたゲルが凝固し始める温度を測定する
ことによって行った。その結果を図2に示す。図2に示
すようにナトリウム型κカラギナン及びナトリウム型ι
カラギナンの方が、カリウム型κカラギナンに比べ、凝
固温度が低く、それゆえプリセットが生じにくいことが
分かる。
【0019】実験例3 次に、ナトリウム型κカラギナンの糖度ごとのゼリー強
度を測定した。ゼリー強度の測定は、レオメーター(サ
ン科学社製)によって行った。その結果を図3に示す。
図3に示すように高糖度におけるゲル強度が非常に高い
ことが分かる。
【0020】実施例1 次に、表1に示す配合によりカラギナンをゼリー剤とし
て用いたグミゼリーを製造した。先ず、ナトリウム型κ
カラギナン5gとナトリウム型ιカラギナン15gを水
飴570g、の液状ソルビトール560gに混ぜて、攪
拌することにより、分散させ、その後加熱して糖度が8
0°になるまで煮詰める。糖度の測定は、 糖度計によ
って行った。加熱を止めた後、出来上がり重量が100
0gになるように調製し、クエン酸ナトリウム5g、ク
エン酸7.5g、色素、香料を加えて混ぜ合わせた後
に、型に充填して固めることによりカラギナンのグミゼ
リーを得た。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 次に、表2に示す配合によりカラギナンをゼリー剤とし
て用いたコンフェクショナリーフィリングを製造した。
先ず、ナトリウム型κカラギナン3gとナトリウム型ι
カラギナン5gを水飴1070gに混ぜて攪拌すること
により分散させ、その後加熱して糖度が80°になるま
で煮詰める。糖度の測定は、糖度計によって行った。加
熱を止めた後、出来上り重量が1000gになるように
調製し、クエン酸7.5g、色素、香料を加えて混ぜ合
わせることによりカラギナンのコンフェクショナリーフ
ィリングを得た。
【0023】
【表2】
【0024】実施例3 次に、表3に示す配合によりカラギナンをゼリー剤とし
て用いた高糖度ジャムを製造した。先ず、ナトリウム型
κカラギナン5g、ナトリウム型ιカラギナン2g及び
ローカストビーンガム2gを水飴950gに混ぜて攪拌
することにより分散させ、その後加熱して糖度が71°
になるまで煮詰める。糖度の測定は、糖度計によって行
った。加熱を止めた後、出来上り重量が1000gにな
るように調製し、果汁50g、クエン酸10gを加えて
混ぜ合わせた後、容器に充填することによりカラギナン
の高糖度ジェムを得た。
【0025】
【表3】
【0026】実施例4 次に、表4に示す配合によりカラギナンをゼリー剤とし
て用いたマシュマロを製造した。先ず、ナトリウム型κ
カラギナン2g、ナトリウム型ιカラギナン10g、ナ
トリウム型λカラギナン5g、アラビアガム5g、気泡
剤5g、及びクエン酸ナトリウム5gを水飴500g、
転化糖液500gに混ぜて攪拌することにより分散さ
せ、その後10分間2気圧でホイップし、熱いうちに充
填することによりカラギナンのマシュマロを得た。
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ゼリー
剤としてナトリウム型カラギナンを用いることにより、
容易にカラギナンをゼリー剤として用いた高濃度で水分
が少ない半生ゼリーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラギナンの糖液への溶解性を示すグラフであ
る。
【図2】カラギナンの糖濃度ごとの凝固温度を示すグラ
フである。
【図3】カラギナンの糖度ごとのゼリー強度を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 武彦 長野県伊那市西春近5074番地 伊那食品工 業株式会社内 Fターム(参考) 4B041 LC03 LD02 LH03 LH05 LH07 LH08 LH10 LH16 LK17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウム型カラギナンをゼリー剤として
    用いた水分活性が0.8以下で、かつ糖度が70°以上
    であることを特徴とするゼリー菓子。
  2. 【請求項2】前記ナトリウム型カラギナンは、前記ゼリ
    ー剤として、寒天、ゼラチン、ペクチン、ローカストビ
    ーンガム、タラガム、グアーガム、キサンタンガム、蒟
    蒻マンナン、サイリュウムシードガム、アルギン酸ナト
    リウム、及びα化澱粉のうち、いずれか1以上の糊料と
    併用されることを特徴とする請求項1記載のゼリー菓
    子。
JP2000072764A 2000-03-15 2000-03-15 ゼリー菓子 Pending JP2001252027A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011130731A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Uha Mikakuto Co Ltd 引き裂き可能な特性を有するグミキャンディ様菓子
JP2014150762A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Sanei Gen Ffi Inc 低温充填が可能な、容器入りコラーゲン含有ゲル状飲食品
JP2015107116A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 ロッテ コンフェクショナリー カンパニー リミテッド 植物性マシュマロ、その製造方法及びこれを使用した菓子

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JP2015107116A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 ロッテ コンフェクショナリー カンパニー リミテッド 植物性マシュマロ、その製造方法及びこれを使用した菓子

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