JP2001248241A - はだすきを有する高力ボルトによる摩擦接合構造および添板 - Google Patents

はだすきを有する高力ボルトによる摩擦接合構造および添板

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JP2001248241A
JP2001248241A JP2000057013A JP2000057013A JP2001248241A JP 2001248241 A JP2001248241 A JP 2001248241A JP 2000057013 A JP2000057013 A JP 2000057013A JP 2000057013 A JP2000057013 A JP 2000057013A JP 2001248241 A JP2001248241 A JP 2001248241A
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bare
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Ichiro Takeuchi
一郎 竹内
Tadayoshi Okada
忠義 岡田
Nobuyoshi Uno
暢芳 宇野
Masahiro Nagata
匡宏 永田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みが異なるまたは厚みが同じ鋼材を突き合
わせ、両面側に添板を当接し、高力ボルトにより締結す
る高力ボルトによる摩擦接合構造において、突き合わせ
部に段差を生じる場合に、フィラープレートを用いない
で安定接合を可能とし、施工性を向上させ、施工工期の
短縮、施工コスト節減等を可能とする、はだすきを有す
る高力ボルトによる摩擦接合構造と添板を提供する。 【解決手段】 突き合わせた鋼材間に厚み方向で段差を
生じる場合に、当接した添板と鋼材間において設計上許
容される範囲を超える「はだすき」を生じないように、
一方または両方の添板に上記段差を埋める段差面または
段違い面を形成する、フィラープレートを用いないはだ
すきを有する高力ボルトによる摩擦接合構造と、この摩
擦接合構造で用いる添板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼構造建築物を構
築する際に、厚みが同じまたは厚みが異なる各種の鋼材
(例えば厚鋼板、形鋼のフランジ、角形鋼管など)を、
一方の法面または両方の法面で段差を生じるように突き
合わせ、両面側に添板を当接して高力ボルトにより摩擦
接合する場合に適用するはだすきを有する高力ボルトに
よる摩擦接合構造と、この摩擦接合構造で用いる添板に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、図9(a)に示すように、厚み
の大きい鋼材1と厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、上
下から添板3、4を当接し高力ボルト5により摩擦接合
する場合には、そのままでは、厚み差分の「はだすき」
aを生じるため、高力ボルトに張力を導入したときに添
板に剪断力が生じ、その結果、高力ボルトの張力によっ
て得られる接触圧が低減され、安定した接合耐力が得ら
れない。したがって、高力ボルトによる摩擦接合構造で
は、設計上許容されるはだすきの上限(以下、「設計上
許容されるはだすき」という。)を与えており、「はだ
すき」aが「設計上許容されるはだすき」を上回った場
合には、図9(b)に示すように、「はだすき」aの大
きさに応じたフィラープレート6を鋼材2と添板3との
間に挿入することが行われており、その結果生じる「は
だすき」bが「設計上許容されるはだすき」以内となる
ようにする。
【0003】従来、「はだすき」が生じた場合の処理方
法は、一般的に「建築工事標準仕様書・同解説JASS
6鉄骨工事」(日本建築学会)に基づいており、本指針
では「設計上許容されるはだすき」を1mmとし、以下の
ように規定している。 1.「はだすき」が、1mm以下なら、処理不要である。 2.「はだすき」が、1mmを超えるものにはフィラーを
入れる。
【0004】しかし、この「はだすき」処理方法には、
以下のような問題点がある。1mm以上の「はだすき」を
生じたときにフィラープレートを挿入するのは、フィラ
ープレートを手配するための素材・加工コストが増大す
るだけではなく、摩擦面の管理手間も増大し、フィラー
プレートを挿入することや孔合わせなど施工が非常に困
難となる。このような理由から、特に工期が迫っている
ときは、「はだすき」が設計上許容される「はだすき」
を上回る場合でも、フィラープレートの挿入がなされな
いことが多いのが現状である。
【0005】このような観点から、本出願人は、この
「はだすき」対策として、特開平8−291564号公
報に記載の発明において、図10に示すように、「はだ
すき」の有無を問わずフィラープレートを用いることな
く、厚みの大きい鋼材1と厚みの小さい鋼材2を厚み中
心を一致させて突き合わせ、上下から添板3a、4aを
突き合わせ部付近で内側に曲げた状態にして当接するこ
とにより、鋼材1、鋼材2と添板3a、4a間で高い接
触圧を得るようにした高力ボルト5による摩擦接合構造
を提案している。
【0006】しかし、この摩擦接合構造においては、断
面サイズの大きい添板や降伏点の高い添板を使用した場
合や「はだすき」が大きい場合、「はしあき」cを大き
くとる必要があり、「はしあき」cによる接合耐力低下
を防止して接合耐力を確保するために、添板3a、4b
のサイズをかなり大きくする必要があり、材料コスト負
担が大きくなるという問題点があり、場合によっては、
最内縁とボルト間距離が大きくなり過ぎて接合部に圧縮
荷重が作用したときに、添板が座屈してしまうことがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
高力ボルトによる摩擦接合構造の問題点を有利に解消
し、接合強度を安定確保するとともに、施工性を向上さ
せ、施工工期の短縮、施工コスト節減等を可能とするフ
ィラープレートを用いない「はだすき」を有する高力ボ
ルトによる摩擦接合構造と、この摩擦接合構造で用いる
添板を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)〜
(8)の発明から構成されるものである。 (1).複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼材1と
厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に鋼材1、
2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を有する添板を
当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通してナットで締結
する高力ボルトによる摩擦接合構造において、鋼材1と
鋼材2の一方の面が一致するように突き合わされ、一方
の面に当接の添板が、鋼材1側領域よりも鋼材2側領域
を鋼材1と鋼材2の厚み差±設計上許容される「はだす
き」分未満厚くして段差面を形成したものであり、フィ
ラープレートが用いられていないことを特徴とする「は
だすき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構造。 (2).複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼材1と
厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に、この鋼
材1、2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を有する
添板を当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通してナット
で締結する高力ボルトによる摩擦接合構造において、鋼
材1と鋼材2の一方の面が一致するように突き合わさ
れ、一方の面に当接の添板が、鋼材1と鋼材2の突き合
わせ部付近において折曲部を有し、両側面に鋼材1と鋼
材2の厚み差±設計上許容される「はだすき」分未満の
段差を有する段違い面を形成したものであり、フィラー
プレートが用いられていないことを特徴とする「はだす
き」を有する高力ボルトによる摩擦接合構造。 (3).複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼材1と
厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に、この鋼
材1、2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を有する
添板を当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通してナット
で締結する高力ボルトによる摩擦接合構造において、鋼
材1と鋼材2の厚み中心が一致するように突き合わさ
れ、両面に当接の添板が、それぞれ鋼材1側領域より鋼
材2側領域を鋼材1と鋼材2の厚み差×1/2±設計上
許容される「はだすき」分未満厚くして段差面を形成し
たものであり、フィラープレートが用いられていないこ
とを特徴とする「はだすき」を有する高力ボルトによる
摩擦接合構造。 (4).複数のボルト孔を有する厚みの同じ鋼材1aと
鋼材1bを突き合わせ、その両面に、この鋼材のボルト
孔に対応する複数のボルト孔を有する添板を当接し、ボ
ルト孔に高力ボルトを挿通してナットで締結する高力ボ
ルトによる摩擦接合構造において、鋼材1aと鋼材1b
が厚み中心がずれるように突き合わされ、一方の添板
が、鋼材1b側領域より鋼材1a側領域を厚み中心のず
れ±設計上許容される「はだすき」分未満厚くして段差
面を形成したものであり、他方の添板が、鋼材1a側領
域より鋼材1b側領域を厚み中心のずれ±設計上許容さ
れる「はだすき」分未満厚くして段差面を形成したもの
であり、フィラープレートが用いられてないことを特徴
とする、「はだすき」を有する高力ボルトによる摩擦接
合構造。 (5).(1)の「はだすき」を有する高力ボルトによ
る摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面に当接さ
れる添板であって、鋼材2側に位置する領域を鋼材1側
に位置する領域よりも鋼材1と鋼材2の厚み差±設計上
許容される「はだすき」分未満厚くして段差面を形成し
たことを特徴とする、「はだすき」を有する高力ボルト
による摩擦接合構造用の添板。 (6).(2)の「はだすき」を有する高力ボルトによ
る摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面に当接さ
れる添板であって、鋼材1と鋼材2の突き合わせ部付近
において折曲部を有し、両面に鋼材1と鋼材2の厚み差
±設計上許容される「はだすき」分未満の段差を有する
段違い面を形成したことを特徴とする、「はだすき」を
有する高力ボルトによる摩擦接合構造用の添板。 (7).(3)の「はだすき」を有する高力ボルトによ
る摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面に当接さ
れる添板であって、鋼材1側領域より鋼材2側領域を鋼
材1と鋼材2の厚み差×1/2±設計上許容される「は
だすき」分未満厚くして段差面を形成したことを特徴と
する、「はだすき」を有する高力ボルトによる摩擦接合
構造用の添板。 (8).(4)の「はだすき」を有する高力ボルトによ
る摩擦接合構造において鋼材1aと鋼材1bの両面に当
接される添板であって、鋼材1b側領域または鋼材1a
側領域を厚み中心のずれ±設計上許容される「はだす
き」分未満厚くして段差面を形成したことを特徴とす
る、「はだすき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構
造用の添板。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、複数のボルト孔を有す
る厚みの同じ鋼材または厚みの異なる鋼材を、少なくと
も一方の面側で段差を生じるように所定の隙間を介して
突き合わせ、鋼材のボルト孔に対応する複数のボルト孔
を有する添板を両面に当接し高力ボルトにより摩擦接合
する場合において、フィラープレートを用いない「はだ
すき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構造であり、
基本的には、添板の摩擦接合面に、設計上許容される
「はだすき」を考慮した段差面を形成することにより、
添板にフィラープレート機能を兼備させ、添板を大型化
することなく、前記従来のフィラープレート使用に伴う
諸問題を有利に解消するものである。
【0010】本発明でいう“設計上許容される[はだす
き]”とは、「はだすき」による接合耐力の低減量が1
0%未満であることを保証する「はだすき」の許容限界
を意味するものである。この「はだすき」の許容限界
は、±1mm以内に限定されるものではなく、実際には添
板の座屈を防止できる範囲(通常35〜75mm)で設定
される「はしあき」との関係で規定されるものである。
例えば、「はしあき」が35〜55mmの場合では±1m
m、、「はしあき」が55〜65mmの場合では±2mm、
「はしあき」が65〜75mmの場合では±3mmで規定さ
れるものである。
【0011】本発明で突き合わせて高力ボルトにより摩
擦接合する鋼材とは、主として、厚鋼板、H形鋼のフラ
ンジ部やウエブ部、角形鋼管などであり、本発明は、こ
の鋼材の突き合わせ部において少なくとも一方の面側で
段差を生じる場合に適用するものであり、この段差の形
成状態に応じて以下の発明の適用を選択することができ
る。
【0012】(1)の発明は、厚みの異なる鋼材1と鋼
材2の一方の面側を揃えた摩擦接合構造であり、一方の
添板の厚みを、少なくとも厚みの小さい鋼材側の座金が
配置される領域で厚み差と「設計上許容されるはだす
き」を考慮して厚くし、突き合わせた鋼材の両面側に当
接したとき、フィラープレートを用いないで、添板面と
突き合わせた鋼材面間の少なくとも座金が配置される領
域で、設計上許容される「はだすき」以上の隙間が生じ
ないようにして高力ボルトにより締結する摩擦接合構造
である。
【0013】(2)の発明は、厚みの異なる鋼材1と鋼
材2の一方の面側を揃えた摩擦接合構造であり、一方の
面に当接の添板を、厚みを変えないで両面側に鋼材1と
鋼材2の厚み差と、設計上許容される「はだすき」を考
慮した段差を有する段違い面を形成した添板にして、突
き合わせた鋼材の両面側に当接したとき、フィラープレ
ートを用いないで、一方の添板と、突き合わせた鋼材間
の少なくとも座金が配置される領域で、設計上許容され
る「はだすき」以上の隙間が生じないようにして高力ボ
ルトにより締結する摩擦接合構造であり、この(2)の
発明では、一方の添板は板を曲げ加工して容易に形成で
きる。
【0014】(3)の発明は、厚みの異なる鋼材1と鋼
材2の厚み中心を一致させた摩擦接合構造であり、突き
合わされ、両面に当接の添板を、それぞれ鋼材1側領域
より鋼材2側領域を、鋼材1と鋼材2の厚み差×1/2
±設計上許容される「はだすき」分未満厚くして段差面
を形成した添板にして、突き合わせた鋼材の両面側に当
接したとき、フィラープレートを用いないで、一方の添
板と、突き合わせた鋼材間の少なくとも座金が配置され
る領域で、設計上許容される「はだすき」以上の隙間が
生じないようにして高力ボルトにより締結する摩擦接合
構造である。
【0015】(4)の発明は、厚みの同じ鋼材1aと1
bの厚み中心をずらした摩擦接合構造であり、一方の面
に当接の添板を、鋼材1b側領域より鋼材1a側領域を
厚み中心のずれ分±設計上許容される「はだすき」分未
満厚くして段差面を形成した添板にして、突き合わせた
鋼材の両面に当接したとき、フィラープレートを用いな
いで、一方の添板と、突き合わせた鋼材間の少なくとも
座金が配置される領域で設計上許容される「はだすき」
以上の隙間が生じないようにして高力ボルトにより締結
する摩擦接合構造である。
【0016】(5)の発明は、(1)の摩擦接合構造で
用いられる添板であって、厚みの小さい鋼材2側に位置
する領域を、厚みの大きい鋼材1側に位置する領域より
鋼材2の厚み差±設計上許容される「はだすき」分未満
厚くして段差面を形成した添板である。このような段差
面を有する添板は、例えば、切削加工、圧延、押し出成
形、違厚材突き合わせ溶接などの段差加工と切断、穿孔
作業によって容易に得ることができる。
【0017】(6)の発明は、(2)の摩擦接合構造で
用いられる添板であって、鋼材1と鋼材2の突き合わせ
部付近において折曲部を有し、両面に、鋼材1と鋼材2
の厚み差±設計上許容される「はだすき」分未満の段差
を有する段違い面を形成した添板である。このような段
違い面を有する添板は、例えば、板をプレスによる曲げ
加工、切断、穿孔作業によって容易に得ることができ、
(3)の発明の添板より材料コストと加工コスト面で有
利である。
【0018】(7)の発明は、(3)の摩擦接合構造で
用いられる添板であって、それぞれ鋼材1側領域より鋼
材2側領域を鋼材1と鋼材2の厚み差×1/2±設計上
許容される「はだすき」分未満厚くして段差面を形成し
た添板である。この添板は、(5)の添板と同様、形状
切削加工、圧延、押し出成形、違厚材突き合わせ溶接な
どの段差加工と切断、穿孔作業によって容易に得ること
ができる。
【0019】(8)の発明は、(4)の摩擦接合構造で
用いられる添板であって、鋼材1b側領域より鋼材1a
側領域を厚み中心のずれ分±設計上許容される「はだす
き」分未満厚くして段差面を形成した添板である。この
添板は、(5)、(7)の添板と同様、形状切削加工、
圧延、押し出成形、違厚材突き合わせ溶接などの段差加
工と切断、穿孔作業によって容易に得ることができる。
【0020】本発明で用いる各添板の表面は、十分な硬
度があることが有利である場合が多いので、これらの添
板に、高硬度材を使用したり、焼入や化学処理などの表
面硬化処理を施して硬度を強化することも有効である。
【0021】なお、上記の(1)、(2)、(5)、
(6)の各発明において、突き合わせた鋼材の一方の面
に当接される添板は、厚みの小さい鋼材2側領域を、厚
みの大きい鋼材1領域より“厚み差±設計上許容される
「はだすき」分未満厚く2”での「厚み差±」は、厚み
の大きい鋼材1側をベースとした場合には、厚み差−設
計上許容される「はだすき」分未満の段差であり、厚み
の小さい鋼材側をベースとした場合には、厚み差+設計
上許容される「はだすき」分未満の段差になることを意
味する。
【0022】また、上記の(3)、(7)の各発明にお
いて、突き合わせた鋼材の両面に当接される添板は、厚
みの小さい鋼材2側領域を、厚みの大きい鋼材1側領域
より鋼材1と鋼材2の“厚み差×1/2±「設計上許容
されるはだす」き分未満厚く”での「厚み差±」は、厚
みの大きい鋼材1側をベースとした場合には、厚み差−
設計上許容される「はだすき」分未満の段差であり、厚
みの小さい鋼材側をベースとした場合には、厚み差+設
計上許容される「はだすき」分未満の段差になることを
意味する。
【0023】また、(4)、(8)において、突き合わ
せた厚みの同じ鋼材の両面に当接される添板は、鋼材1
b側領域より鋼材1a側領域を“厚み中心のずれ分±
「設計上許容されるはだすき」分未満厚く”の「ずれ分
±」の意味は、鋼材1b側をベースとした場合には、ず
れ分−設計上許容される「はだすき]分未満の段差であ
り、鋼材1a側をベースとした場合には、ずれ分+設計
上許容される「はだすき]分未満の段差になることを意
味する。
【0024】「はだすき」の形成については、いずれか
一方の側を選択して、この「はだすき」の形成条件に応
じて添板の段差面または段違い面に形成すればよい。
【0025】本発明の添板は、例えば厚みの異なる鋼材
を突き合わせて両面に添板を当接して高力ボルトにより
摩擦接合する場合では、市販されている鋼材の板厚の種
類から、突き合わされる鋼材の厚み差は、一般的に3〜
4mm、もしくは6〜8mmであること、例えば一般的に採
用される「はしあき」が40mmで、その場合の「設計上
許容されるはだすき」が1mmであることを考慮すると、
ここで用意する(5)の発明の添板の段差の種類、また
は(6)の発明の添板の段違い面間の段差の種類は、例
えば3もしくは4mm、および7mmの2種類あれば、殆ど
の場合に対応することができる。
【0026】なお、(7)、(8)の発明の添板の準備
については、基本的には、同様の考え方で、効率的に対
応できる段差の種類を考慮すればよい。以下に本発明の
接合構造と添板の実施例について、図面に基づいて説明
する。
【0027】
【実施例】(実施例1)実施例1の摩擦接合構造を図
1、図2に基づいて説明する。この実施例1は、厚みの
異なる厚板1(鋼材1に相当)と厚板2(鋼材2に相
当)を、上面側を揃え添板3b、4bを用いて高力ボル
ト5により摩擦接合するために適用した場合のものであ
る。
【0028】この実施例1の摩擦接合構造は、図1に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔7を穿孔した厚
みの大きい厚板1と厚みの小さい厚板2を突き合わせ、
接合部領域において厚板1と厚板2のボルト孔7に対応
する複数のボルト孔8を穿孔した上下2枚の添板3b、
4bをボルト孔7と8と一致するように上下から当接
し、ボルト孔7と8に高力ボルト5を挿通してナット9
を締め付けることにより摩擦接合して得られるものであ
る。図中Wは座金である。
【0029】この実施例1で用いた上側の添板3bは、
図2(a)に示すように、複数のボルト孔8を穿孔した
平板であるが、下側の添板4bは、図2(b)に示すよ
うに、厚みの小さい厚板2側領域Bの厚みabを、厚み
の大きい厚板1側領域Aの厚みaaよりも、厚板1と厚
板2の厚み差aから「設計上許容されるはだすき」分未
満(ここでは厚みの大きい厚板1側をベースにして1mm
未満で設定)を差し引いた分厚くして、厚板1、厚板2
の下面側に当接する上面側に段差面fa、fbを形成し
たものである。
【0030】このような添板4bを用いた、この実施例
1においては、厚板1と厚板2を突き合わせて、その上
面側に添板3bを当接し下面側に添板4bを当接した状
態において、厚板2の上面と上側の添板3aとの間に設
計上許容される「はだすき」を形成して高力ボルト5に
より締結することによってフィラープレートを用いるこ
となく安定した摩擦接合を実現でき、安定かつ強固な摩
擦接合構造が得られる。
【0031】(実施例2)実施例2の摩擦接合構造を図
3に基づいて説明する。この実施例2は、本発明を、高
さが同じであるが、厚みの大きいフランジ10fを有す
るH形鋼10(鋼材1に相当)と厚みの小さいフランジ
11fを有するH形鋼11(鋼材2に相当)を、フラン
ジ10fと11fの上面側で揃え添板、3b、4bを用
いて高力ボルト5により摩擦接合するために適用した場
合のものである。実際には、H形鋼の場合には、フラン
ジ部での高力ボルトによる摩擦接合部は、通常の場合、
上側2箇所、下側2箇所の4箇所になり、添板は各接合
部毎にそれぞれ上下2枚用いられるが、ここでは、1箇
所の摩擦接合部構造の形成について、代表説明する。
【0032】この実施例2の摩擦接合構造は、図3に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔12を穿孔した
厚みの大きいH形鋼10のフランジ10fと厚みの小さ
いH形鋼11のフランジ11fを突き合わせ、接合部領
域において厚みの大きいフランジ10fとこれより厚み
の小さいフランジ11fのボルト孔12に対応する複数
のボルト孔8を穿孔した上下2枚の添板3b、4bをボ
ルト孔12と8が一致するように上下から当接し、ボル
ト孔12とボルト孔8に高力ボルト5を挿通してナット
9を締め付けることにより摩擦接合し、厚みの異なるフ
ランジを有するH形鋼10とH形鋼11を、そのフラン
ジ10f、11f部において上下2枚の添板3b、4b
を介して高力ボルト5により摩擦接合して得られるもの
である。
【0033】この実施例2で用いた添板は、基本的に
は、図2(a)に示した上側の添板3bと、図2(b)
に示した下側の添板4bと同様のもので、下側の添板4
bは、厚みの小さいH形鋼11のフランジ11f側領域
Bの厚みabを、厚みの大きいH形鋼10のフランジ1
0f側領域Aの厚みaaよりも、フランジ10fとフラ
ンジ11fの厚み差aから設計上許容されるはだすき
(ここでは厚みの大きいフランジ10f側をベースにし
て1mm未満で設定)を差し引いた分厚くして、フランジ
10fとフランジ11fの下面側に当接する上面側に2
つの段差面fa、fbを形成したものである。
【0034】したがって、下側に添板4bを用いた、こ
の実施例2においては、H形鋼10のフランジ10fと
H形鋼11のフランジ11fを突き合わせて、その上面
側に添板3bを当接し下面側に添板4bを当接した状態
において、H形鋼11のフランジ11fの下面と添板4
bとの間に設計上許容される「はだすき」を形成して高
力ボルト5により締結することにより、フィラープレー
トを用いることなく安定した摩擦接合を実現でき、安定
かつ強固な摩擦接合構造が得られる。
【0035】(実施例3)実施例3の摩擦接合構造を図
4に基づいて説明する。この実施例3は、本発明を、高
さが大きく厚みの大きいフランジ10fを有するH形鋼
10(鋼材1に相当)と高さが小さく厚みの小さいフラ
ンジ13fを有するH形鋼13(鋼材2に相当)を、下
面側を揃え添板、3c、4cを用いて高力ボルト5によ
り摩擦接合するために適用した場合のものである。実際
には、H形鋼の場合には、フランジ部での高力ボルトに
よる摩擦接合部は、通常の場合、上側2箇所、下側2箇
所の4箇所になり、添板は各接合部毎にそれぞれ上下2
枚用いられるが、ここでは、1箇所の摩擦接合部構造の
形成について、代表説明する。
【0036】この実施例3の摩擦接合構造は、図4に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔12を穿孔し
た、高さが大きく厚みの大きいH形鋼10のフランジ1
0fと高さが小さく厚みの小さいH形鋼13のフランジ
13fを突き合わせ、接合部領域において厚みの大きい
フランジ10fと、これより厚みの小さいフランジ13
fのボルト孔12に対応する複数のボルト孔8を穿孔し
た上下2枚の添板3c、4cをボルト孔12と8が一致
するように上下から当接し、ボルト孔12とボルト孔8
に高力ボルト5を挿通してナット9を締め付けることに
より摩擦接合し、厚みの異なるフランジを有するH形鋼
10とH形鋼13を、そのフランジ10f、13f部に
おいて上下2枚の添板3c、4cを介して高力ボルト5
により摩擦接合して得られるものである。この実施例3
で用いた上側の添板3cは、基本的には図2(a)に示
した下側の添板4bと同様のものであり、また、下側の
添板4cは、基本的には図2(b)に示した添板3bと
同様のものである。
【0037】上側の添板3cは、厚みの小さいH形鋼1
3のフランジ13f側領域Bの厚みabを、厚みの大き
いH形鋼10のフランジ10f側領域Aの厚みaaより
も、フランジ10fとフランジ13fの厚み差aから設
計上許容される「はだすき」(ここでは厚みの大きいフ
ランジ10f側をベースにして1mm未満で設定)を差し
引いた分厚くして、フランジ10fとフランジ13fの
下面側に当接する上面側に2つの段差面fa、fbを形
成したものである。
【0038】この実施例3においては、H形鋼10のフ
ランジ10fとH形鋼13のフランジ13fを突き合わ
せて、その上面側に添板3cを当接し下面側に添板4c
を当接した状態において、H形鋼13のフランジ13f
の下面と添板4cとの間に設計上許容される「はだす
き」を形成して高力ボルト5により締結することによ
り、フィラープレートを用いることなく安定した摩擦接
合を実現でき、安定かつ強固な摩擦接合構造が得られ
る。
【0039】(実施例4)実施例4の摩擦接合構造を図
5に基づいて説明する。この実施例4は、厚みの異なる
厚板1(鋼材1に相当)と厚板2(鋼材2に相当)を、
厚み中心を一致させて添板3d、4dを用いて高力ボル
ト5により摩擦接合するために適用した場合のものであ
る。
【0040】この実施例2の摩擦接合構造は、図5に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔7を穿孔した厚
みの大きい厚板1と厚みの小さい厚板2を突き合わせ、
接合部領域において厚板1と厚板2のボルト孔7に対応
する複数のボルト孔8を穿孔した上下2枚の添板3d、
4dをボルト孔7と8と一致するように上下から当接
し、ボルト孔7と8に高力ボルト5を挿通してナット9
を締め付けることにより摩擦接合して得られるものであ
る。図中Wsは座金である。
【0041】この実施例4で用いた上側の添板3dと4
dは、それぞれ、図2(b)に示すように、複数のボル
ト孔8を穿孔した、厚みの小さい厚板2側領域Bの厚み
abを、厚みの大きい厚板1側領域Aの厚みaaより
も、厚板1と厚板2の厚み差a/2から設計上許容され
る「はだすき」分未満(ここでは厚みの大きい厚板1側
をベースにして1mm未満で設定)を差し引いた分厚くし
て、厚板1、厚板2の下面側に当接する上面側に段差面
fa、fbを形成したものである。
【0042】このような添板3d、4dを当接した、こ
の実施例4においては、厚板1と厚板2を突き合わせ
て、その上面側に添板3dを当接し下面側に添板4dを
当接した状態において、厚板2の上面と上側の添板3d
との間に設計上許容される「はだすき」を形成して高力
ボルト5により締結することによって、フィラープレー
トを用いることなく安定した摩擦接合を実現でき、安定
かつ強固な摩擦接合構造が得られる。特にこの実施例で
は添板3d、4dは、厚みの小さい厚板1領域Bにおい
て厚くなっており、厚み中心を中心として上面側と下面
側に対称に当接されているため、一段と安定した摩擦接
合構造が得られる。
【0043】(実施例5)実施例5の接合構造を図6、
図7に基づいて説明する。この実施例2は、厚みの異な
る厚板1(鋼材1に相当)と厚板2(鋼材2に相当)
を、上面側で揃え添板3e、4eを用いて高力ボルト5
により摩擦接合するために適用したした場合のものであ
る。
【0044】この実施例5の摩擦接合構造は、図6に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔7を穿孔した厚
みの大きい厚板1と厚みの小さい厚板2を突き合わせ、
接合部領域において厚板1と厚板2のボルト孔7に対応
する複数のボルト孔8を穿孔した上下2枚の添板3e、
4eをボルト孔7と8が一致するように上下から当接
し、ボルト孔7と8に高力ボルト5を挿通してナット9
を締め付けることにより摩擦接合して得られるものであ
る。
【0045】この実施例5で用いた上側の添板3eは、
図2(a)に示した上側の添板3bと同様の平板状のも
のであり、下側の添板4eは、図7に示すように、少な
くとも厚板2側領域Bにおいて、厚板2と添板4e間に
[設計上許容される「はだすき」を形成できるように、
厚板1と厚板2の突き合わせ部付近において折曲部cc
を有し、両面側に厚板1、2の厚み差acから設計上許
容される「はだすき」(ここでは厚みの大きい厚板1側
をベースにして1mm未満で設定)を差し引いた分の段差
adを有する2つの段違い面faとfb、fcとfdを
形成したものである。この添板4cは、平板を曲げ加工
することにより容易に得られる。
【0046】この実施例5においては、厚板1と厚板2
を突き合わせて、その上面側に添板3bを当接し下面側
に添板4eを当接した状態において、厚板2の下面と下
側の添板4eとの間に設計上許容される「はだすき」を
形成して、フィラープレートを用いることなく高力ボル
ト5により締結することにより安定した摩擦接合を実現
でき、安定した摩擦接合構造が得られる。
【0047】(実施例6)実施例6の接合構造を図8に
基づいて説明する。この実施例6は、厚みの同じ厚板1
a(鋼材1aに相当)と厚板1b(鋼材1bに相当)
を、厚み中心をずらし添板3f、4fを用いて高力ボル
ト5により摩擦接合するために適用したした場合のもの
である。
【0048】この実施例6の摩擦接合構造は、図8に示
すように、接合部領域に複数のボルト孔3を穿孔した厚
みの同じ厚板1aと1bを突き合わせ、接合部領域にお
いて厚板1と厚板2のボルト孔7に対応する複数のボル
ト孔8を穿孔した上下2枚の添板3f、4fをボルト孔
7と8が一致するように上下から当接し、ボルト孔7と
8に高力ボルト5を挿通してナット9を締め付けること
により摩擦接合して得られるものである。
【0049】この実施例6で用いた添板3f、4fは、
基本的には、図2(b)に示した下側の添板4bと同様
のものであり、図8に示すように、厚板1aと厚板1b
が厚み中心がずれるように突き合わされ、上側の添板3
fが、下面側で厚板1bに当接する領域Aより鋼材1a
側領域Bを厚み中心のずれ分c厚くして段差面fa、f
bを形成したものであり、下側の添板4fが、上面側で
鋼材1a側領域Aより鋼材1b側領域Bを厚み中心のず
れ分c±設計上許容される「はだすき」(ここでは厚板
1a側をベースにして1mm未満で設定)分未満厚くして
段差面fa、fbを形成したものである。
【0050】この実施例6においては、厚みの同じ厚板
1aと厚板1bを突き合わせて、その上面側に下面側に
段差面fa、fbを形成した添板3fを当接し、下面側
に上面側に段差面fa、fbを形成した添板4fを当接
した状態において、厚板1bの下面と添板4fの上面と
の間に設計上許容される「はだすき」を形成して、フィ
ラープレートを用いることなく高力ボルト5により締結
することにより安定した摩擦接合を実現でき、安定した
摩擦接合構造が得られる。
【0051】上記の実施例1〜5では、添板を上下に当
接する場合で、接合する厚みの異なる厚板やH形鋼のフ
ランジを、その上面側または下面側で一致させて突き合
わせ、下面側または/および上面側に当接する添板の形
状を変える(段差面や段違い面を形成)ことによって、
一方の側をベースとして他方側に設計上許容される「は
だすき」とするようにしているが、この「はだすき」を
いずれの側に形成するかかは任意に選択することができ
る。
【0052】また、上記の実施例6では、添板を上下に
当接する場合で、接合する厚みの同じ厚板(またはH形
鋼のフランジ)を、厚み中心をずらして突き合わせ、下
面側または/および上面側に当接する添板の形状を変え
る(段差面を形成)ことによって、一方の側をベースと
して他方側に「設計上許容されるはだすき」とするよう
にしているが、この「はだすき」をいずれの側に形成す
るかは任意に選択することができる。
【0053】なお、鋼材(厚板やH形鋼)と添板の位置
関係(上下、左右など)は、上記の実施例に限定される
ものではない。本発明は、上記の各実施例に限定される
ものではない、例えば、接合対象とする鋼材は、厚板や
H形鋼のフランジだけではなく、角形鋼管などを含むも
のであり、これらの鋼材に添板を当接し高力ボルトによ
り摩擦接合する場合などにも適用が可能である。また、
鋼材および添板のボルト孔の数、配置などは、接合対象
条件、ボルト条件、荷重条件、要求される摩擦接合面強
度などに応じて、上記本発明の請求項を満足する範囲内
で変更のあるものである。
【0054】
【発明の効果】本発明では、厚みの異なる鋼材または厚
みの同じ鋼材を、突き合わせて両面に添板を当接して高
力ボルトで摩擦接合する場合、突き合わせ部で段差を生
じる場合に添板に段差面ら段違い面を形成することによ
って、フィラープレートを挿入することなく、実質的に
段差を埋めて安定接合することができ、接合強度を安定
確保するとともに、施工性を向上させ、施工工期の短
縮、施工コスト節減等を可能とする高力ボルトによる摩
擦接合構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)図は、本発明の実施例1における厚みの
異なる厚板の摩擦接合構造例を示す側断面説明図、
(b)図は、(a)図の平面説明図。
【図2】(a)図は、本発明の実施例1で用いる上側の
添板の形状例を示す立体説明図、(b)図は、本発明の
実施例1で用いる下側の添板の形状例を示す立体説明
図。
【図3】本発明の実施例2における厚みの異なるH形鋼
フランジの摩擦接合構造例を示す側面説明図。
【図4】本発明の実施例3における厚みの異なるH形鋼
フランジの他の摩擦接合構造例を示す側面説明図。
【図5】本発明の実施例4における厚みの異なる厚板の
摩擦接合構造例を示す側断面説明図。
【図6】本発明の実施例5における厚みの異なる厚板の
他の摩擦接合構造例を示す側断面説明図。
【図7】本発明の実施例5で用いた下側の添板の形状例
を示す立体説明図。
【図8】本発明の実施例6における厚みの異なる厚板の
他の摩擦接合構造例を示す側断面説明図。
【図9】(a)図は、従来の厚みの異なる鋼材の摩擦接
合構造例での「はだすき」状態を示す側断面説明図、
(b)図は、(a)図の「はだすき」a部にフィラープ
レートを挿入し、他方の側に「はだすき」bを形成した
状態を示す側断面説明図。
【図10】従来の厚みの異なる鋼材の他の摩擦接合構造
例を示す側断面説明図。
【符号の説明】
1 厚みの大きい厚板(鋼材) 1a、1b 厚みの同じ厚板 2 厚みの小さい厚板(鋼材) 3、3a〜3f 上面側の添板 4、4a〜4f 下面側の添板 fa、fb 段差面 fc、fd 上面側の段違面 fe、ff 下面側の段違面 5 高力ボルト 6 フィラープレート 7 ボルト孔(鋼材側) 8 ボルト孔(添板側) 9 ナット 10 厚みの大きいフランジを有するH形鋼 10f フランジ 11 厚みの小さいフランジを有するH形鋼 11f フランジ 12 ボルト孔(H形鋼側) W 座金 13 高さと厚みの小さいフランジを有するH形鋼 13f フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 暢芳 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 永田 匡宏 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 2E125 AA01 AA51 AB01 AB16 AC15 AC16 AG03 AG12 BA55 BB02 BB03 BB22 BB31 BC02 BC05 BC08 BD01 BE06 BF06 BF08 CA06 CA14 EA14 3J001 FA06 GA02 GB01 HA02 JA10 KA15 KB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼
    材1と厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に鋼
    材1、2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を有する
    添板を当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通してナット
    で締結する高力ボルトによる摩擦接合構造において、鋼
    材1と鋼材2の一方の面が一致するように突き合わさ
    れ、一方の面に当接の添板が、鋼材1側領域よりも鋼材
    2側領域を鋼材1と鋼材2の厚み差±設計上許容される
    「はだすき」分未満厚くして段差面を形成したものであ
    り、フィラープレートが用いられていないことを特徴と
    する「はだすき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構
    造。
  2. 【請求項2】 複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼
    材1と厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に、
    この鋼材1、2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を
    有する添板を当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通して
    ナットで締結する高力ボルトによる摩擦接合構造におい
    て、鋼材1と鋼材2の一方の面が一致するように突き合
    わされ、一方の面に当接の添板が、鋼材1と鋼材2の突
    き合わせ部付近において折曲部を有し、両側面に鋼材1
    と鋼材2の厚み差±設計上許容される「はだすき」分未
    満の段差を有する段違い面を形成したものであり、フィ
    ラープレートが用いられていないことを特徴とする「は
    だすき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構造。
  3. 【請求項3】 複数のボルト孔を有する厚みの大きい鋼
    材1と厚みの小さい鋼材2を突き合わせ、その両面に、
    この鋼材1、2のボルト孔に対応する複数のボルト孔を
    有する添板を当接し、ボルト孔に高力ボルトを挿通して
    ナットで締結する高力ボルトによる摩擦接合構造におい
    て、鋼材1と鋼材2の厚み中心が一致するように突き合
    わされ、両面に当接の添板が、それぞれ鋼材1側領域よ
    り鋼材2側領域を鋼材1と鋼材2の厚み差×1/2±設
    計上許容される「はだすき」分未満厚くして段差面を形
    成したものであり、フィラープレートが用いられていな
    いことを特徴とする「はだすき」を有する高力ボルトに
    よる摩擦接合構造。
  4. 【請求項4】 複数のボルト孔を有する厚みの同じ鋼材
    1aと鋼材1bを突き合わせ、その両面に、この鋼材の
    ボルト孔に対応する複数のボルト孔を有する添板を当接
    し、ボルト孔に高力ボルトを挿通してナットで締結する
    高力ボルトによる摩擦接合構造において、鋼材1aと鋼
    材1bが厚み中心がずれるように突き合わされ、一方の
    添板が、鋼材1b側領域より鋼材1a側領域を厚み中心
    のずれ±設計上許容される「はだすき」分未満厚くして
    段差面を形成したものであり、他方の添板が、鋼材1a
    側領域より鋼材1b側領域を厚み中心のずれ±設計上許
    容される「はだすき」分未満厚くして段差面を形成した
    ものであり、フィラープレートが用いられていないこと
    を特徴とする、「はだすき」を有する高力ボルトによる
    摩擦接合構造。
  5. 【請求項5】 請求項1の「はだすき」を有する高力ボ
    ルトによる摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面
    に当接される添板であって、鋼材2側に位置する領域を
    鋼材1側に位置する領域よりも鋼材1と鋼材2の厚み差
    ±設計上許容される「はだすき」分未満厚くして段差面
    を形成したことを特徴とする、「はだすき」を有する高
    力ボルトによる摩擦接合構造用の添板。
  6. 【請求項6】 請求項2の「はだすき」を有する高力ボ
    ルトによる摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面
    に当接される添板であって、鋼材1と鋼材2の突き合わ
    せ部付近において折曲部を有し、両面に鋼材1と鋼材2
    の厚み差±設計上許容される「はだすき」分未満の段差
    を有する段違い面を形成したことを特徴とする、「はだ
    すき」を有する高力ボルトによる摩擦接合構造用の添
    板。
  7. 【請求項7】 請求項3の「はだすき」を有する高力ボ
    ルトによる摩擦接合構造において鋼材1と鋼材2の両面
    に当接される添板であって、鋼材1側領域より鋼材2側
    領域を鋼材1と鋼材2の厚み差×1/2±設計上許容さ
    れる「はだすき」分未満厚くして段差面を形成したこと
    を特徴とする、「はだすき」を有する高力ボルトによる
    摩擦接合構造用の添板。
  8. 【請求項8】 請求項4の「はだすき」を有する高力ボ
    ルトによる摩擦接合構造において鋼材1aと鋼材1bの
    両面に当接される添板であって、鋼材1b側領域または
    鋼材1a側領域を厚み中心のずれ±設計上許容される
    「はだすき」分未満厚くして段差面を形成したことを特
    徴とする、「はだすき」を有する高力ボルトによる摩擦
    接合構造用の添板。
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