JP2001246707A - 架橋積層ラップフィルム - Google Patents
架橋積層ラップフィルムInfo
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- JP2001246707A JP2001246707A JP2000060921A JP2000060921A JP2001246707A JP 2001246707 A JP2001246707 A JP 2001246707A JP 2000060921 A JP2000060921 A JP 2000060921A JP 2000060921 A JP2000060921 A JP 2000060921A JP 2001246707 A JP2001246707 A JP 2001246707A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルム同士の密着性、容器に対する密着
性、及び化粧箱からフィルムの引き出し性の優れた3特
性が長期間安定保持され、更にはカット性、耐熱性、バ
リア性等を兼ね備えた食品包装用途の積層ラップフィル
ムの提供。 【解決手段】 密度0.910〜0.929g/cm3
の直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポリエチレ
ン(b)との重量比で(a)/(b)=20/80〜7
0/30からなる両表面層(S)と、バリア性樹脂から
なる中心層(C)と、上記両者を介する両接着層(G)
とからなる架橋積層ラップフィルムであって、上記両表
面層(S)と両接着層(G)の合計のゲル分率が20〜
70重量%である。
性、及び化粧箱からフィルムの引き出し性の優れた3特
性が長期間安定保持され、更にはカット性、耐熱性、バ
リア性等を兼ね備えた食品包装用途の積層ラップフィル
ムの提供。 【解決手段】 密度0.910〜0.929g/cm3
の直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポリエチレ
ン(b)との重量比で(a)/(b)=20/80〜7
0/30からなる両表面層(S)と、バリア性樹脂から
なる中心層(C)と、上記両者を介する両接着層(G)
とからなる架橋積層ラップフィルムであって、上記両表
面層(S)と両接着層(G)の合計のゲル分率が20〜
70重量%である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カット性、耐熱
性、バリア性が優れる食品包装用途のポリオレフィン系
ラップフィルムに関する。特に密着性、及び化粧箱から
のフィルムの引き出し性が長期間安定して優れるポリオ
レフィン系ラップフィルムに関する。
性、バリア性が優れる食品包装用途のポリオレフィン系
ラップフィルムに関する。特に密着性、及び化粧箱から
のフィルムの引き出し性が長期間安定して優れるポリオ
レフィン系ラップフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ラップフィルムには種々の性能が要求さ
れる。中でも物を包装する場合にフィルム同士又は容器
との密着性が重要であり、ラップフィルムの流通期間や
家庭での消費期間や保存期間などを考慮すれば密着性が
長期間にわたり変化(低下)しないことが要求されてい
る。また、ラップフィルムは紙製の化粧箱に保存されて
おり、そこから引き出されて所望の寸法にカットして使
用するので、化粧箱からのフィルムの引き出し性も重要
で、密着性と同様に長期間にわたり引き出しやすいこと
が要求されている。この他にラップフィルムはより軽い
力でカットできるようなカット性や電子レンジで使用で
きるような耐熱性やバリア性、例えばにおいバリア性な
どの特性も要求されるのである。
れる。中でも物を包装する場合にフィルム同士又は容器
との密着性が重要であり、ラップフィルムの流通期間や
家庭での消費期間や保存期間などを考慮すれば密着性が
長期間にわたり変化(低下)しないことが要求されてい
る。また、ラップフィルムは紙製の化粧箱に保存されて
おり、そこから引き出されて所望の寸法にカットして使
用するので、化粧箱からのフィルムの引き出し性も重要
で、密着性と同様に長期間にわたり引き出しやすいこと
が要求されている。この他にラップフィルムはより軽い
力でカットできるようなカット性や電子レンジで使用で
きるような耐熱性やバリア性、例えばにおいバリア性な
どの特性も要求されるのである。
【0003】これらの要求性能を満たすためにポリオレ
フィン系ラップフィルムに関して、構成する樹脂や添加
剤等による改良が試みられている。例えば、特開平11
−115130号公報には、ポリオレフィン系樹脂に粘
着性を付与する樹脂や脂肪酸エステルを添加した表面層
を有する構成の積層ラップフィルムが開示されている。
また、特開平11−286087号公報には、直鎖状低
密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エステルを添
加した表面層を有する架橋積層ラップフィルムが開示さ
れている。
フィン系ラップフィルムに関して、構成する樹脂や添加
剤等による改良が試みられている。例えば、特開平11
−115130号公報には、ポリオレフィン系樹脂に粘
着性を付与する樹脂や脂肪酸エステルを添加した表面層
を有する構成の積層ラップフィルムが開示されている。
また、特開平11−286087号公報には、直鎖状低
密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エステルを添
加した表面層を有する架橋積層ラップフィルムが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−115130号公報は、ポリオレフィン系樹脂か
らなる表面層に粘着性を付与する樹脂や脂肪酸エステル
を添加してある程度ラップ同士の密着性や引き出し性は
良いものの、粘着性を付与する樹脂、あるいは脂肪酸エ
ステルの脂肪酸由来によるフィルム臭気がきつく、商品
価値を損なう致命的な問題が残されているのである。ま
た、特開平11−286087号公報は、表面層の直鎖
状低密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エステル
を添加することにより低臭でラップ同士の密着性や引き
出し性が長期間にわたり安定しているものの、容器、例
えばガラス容器に対する密着性が十分とはいえない問題
が残されているのである。
11−115130号公報は、ポリオレフィン系樹脂か
らなる表面層に粘着性を付与する樹脂や脂肪酸エステル
を添加してある程度ラップ同士の密着性や引き出し性は
良いものの、粘着性を付与する樹脂、あるいは脂肪酸エ
ステルの脂肪酸由来によるフィルム臭気がきつく、商品
価値を損なう致命的な問題が残されているのである。ま
た、特開平11−286087号公報は、表面層の直鎖
状低密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エステル
を添加することにより低臭でラップ同士の密着性や引き
出し性が長期間にわたり安定しているものの、容器、例
えばガラス容器に対する密着性が十分とはいえない問題
が残されているのである。
【0005】本発明は、ラップフィルムの重要特性であ
るフィルム同士の密着性、容器に対する密着性、及び化
粧箱からのフィルムの引き出し性の優れた3つの特性を
長期間安定保持できるものであり、更にカット性、耐熱
性、バリア性の優れたフィルム臭気の少ないラップフィ
ルムを提供することを目的とする。
るフィルム同士の密着性、容器に対する密着性、及び化
粧箱からのフィルムの引き出し性の優れた3つの特性を
長期間安定保持できるものであり、更にカット性、耐熱
性、バリア性の優れたフィルム臭気の少ないラップフィ
ルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために鋭意検討を加えた結果、本発明をなす
に至った。すなわち本発明は下記の通りである。 1)ポリエチレン系樹脂からなる両表面層(S)とバリ
ア性樹脂からなる中心層(C)と、上記両者を介する両
接着層(G)とからなる積層ラップフィルムにおいて、
上記両表面層(S)は密度が0.908〜0.929g
/cm3の直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポ
リエチレン(b)との配合重量比が(a)/(b)=2
0/80〜70/30の配合組成の樹脂層であり、両表
面層(S)と両接着層(G)の合計のゲル分率が20〜
70重量%であることを特徴とする架橋積層ラップフィ
ルム。
を解決するために鋭意検討を加えた結果、本発明をなす
に至った。すなわち本発明は下記の通りである。 1)ポリエチレン系樹脂からなる両表面層(S)とバリ
ア性樹脂からなる中心層(C)と、上記両者を介する両
接着層(G)とからなる積層ラップフィルムにおいて、
上記両表面層(S)は密度が0.908〜0.929g
/cm3の直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポ
リエチレン(b)との配合重量比が(a)/(b)=2
0/80〜70/30の配合組成の樹脂層であり、両表
面層(S)と両接着層(G)の合計のゲル分率が20〜
70重量%であることを特徴とする架橋積層ラップフィ
ルム。
【0007】2)直鎖状低密度ポリエチレンが、メタロ
セン型触媒を用いて重合されたものであることを特徴と
する1)記載の架橋積層ラップフィルム。 3)両接着層(G)が、密度0.869〜0.900g
/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体単独又は
低密度ポリエチレンとの配合物からなる樹脂層であるこ
とを特徴とする1)または2)に記載の架橋積層ラップ
フィルム。 4)バリア性樹脂が、ポリエステル系樹脂である1)、
2)または3)記載の架橋積層ラップフィルム。 5)2軸延伸されてなる1)、2)、3)または4)記
載の架橋積層ラ ップフィルム。
セン型触媒を用いて重合されたものであることを特徴と
する1)記載の架橋積層ラップフィルム。 3)両接着層(G)が、密度0.869〜0.900g
/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体単独又は
低密度ポリエチレンとの配合物からなる樹脂層であるこ
とを特徴とする1)または2)に記載の架橋積層ラップ
フィルム。 4)バリア性樹脂が、ポリエステル系樹脂である1)、
2)または3)記載の架橋積層ラップフィルム。 5)2軸延伸されてなる1)、2)、3)または4)記
載の架橋積層ラ ップフィルム。
【0008】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明が従来技術と最も相違するところは、従来技術が、中
心層(C)として高密度ポリエチレンを主体とした層
を、両表面層(S)として直鎖状低密度ポリエチレンを
用い、且つ積層ラップフィルムの各層にグリセリントリ
脂肪酸エステルが特定量含有されているのに対し、本発
明は中心層(C)としてバリア性樹脂からなる層を用
い、且つ両表面層(S)として特定密度の直鎖状低密度
ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを特定割合で用い
ていることである。上記従来技術と相違するところの本
発明の構成要件に基づく効果は、フィルムの密着性と引
き出し性に優れた特性を長期間安定保持できることであ
る。
明が従来技術と最も相違するところは、従来技術が、中
心層(C)として高密度ポリエチレンを主体とした層
を、両表面層(S)として直鎖状低密度ポリエチレンを
用い、且つ積層ラップフィルムの各層にグリセリントリ
脂肪酸エステルが特定量含有されているのに対し、本発
明は中心層(C)としてバリア性樹脂からなる層を用
い、且つ両表面層(S)として特定密度の直鎖状低密度
ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを特定割合で用い
ていることである。上記従来技術と相違するところの本
発明の構成要件に基づく効果は、フィルムの密着性と引
き出し性に優れた特性を長期間安定保持できることであ
る。
【0009】本発明について、以下具体的に説明する。
本発明において両表面層(S)に使用する直鎖状低密度
ポリエチレンとは、エチレン単位が主成分のエチレン−
α−オレフィン共重合体であって、エチレンと、例え
ば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテンー1、オクテン−1等の炭素数が3〜18
から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンからな
る。より好ましくは、エチレンと、ヘキセン−1、ある
いはオクテンー1を共重合したものである。この直鎖状
低密度ポリエチレンは、通常遷移金属触媒の存在下にエ
チレンとα−オレフィンとを気相又は液相下で共重合し
て得ることができる。製造のための触媒には特に制約は
なく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス触媒、メ
タロセン型触媒などが使用できるが、その中でもメタロ
セン型触媒が更に好ましい。又、重合方法などにも特に
制約はなく、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合
方法により重合することができる。この成分として市販
品を用いても良い。
本発明において両表面層(S)に使用する直鎖状低密度
ポリエチレンとは、エチレン単位が主成分のエチレン−
α−オレフィン共重合体であって、エチレンと、例え
ば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテンー1、オクテン−1等の炭素数が3〜18
から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンからな
る。より好ましくは、エチレンと、ヘキセン−1、ある
いはオクテンー1を共重合したものである。この直鎖状
低密度ポリエチレンは、通常遷移金属触媒の存在下にエ
チレンとα−オレフィンとを気相又は液相下で共重合し
て得ることができる。製造のための触媒には特に制約は
なく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス触媒、メ
タロセン型触媒などが使用できるが、その中でもメタロ
セン型触媒が更に好ましい。又、重合方法などにも特に
制約はなく、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合
方法により重合することができる。この成分として市販
品を用いても良い。
【0010】直鎖状低密度ポリエチレンの密度は一般に
0.908〜0.929g/cm3の範囲のものが用い
られ、より好ましくは0.911〜0.920g/cm
3である。密度が0.908g/cm3未満のものは化粧
箱からのフィルムの引き出し性がもともと悪かったり、
あるいはその実用レベルを長期間にわたり安定保持でき
ず、また、密度が0.929g/cm3を越えるものは
フィルムの密着性が悪い。
0.908〜0.929g/cm3の範囲のものが用い
られ、より好ましくは0.911〜0.920g/cm
3である。密度が0.908g/cm3未満のものは化粧
箱からのフィルムの引き出し性がもともと悪かったり、
あるいはその実用レベルを長期間にわたり安定保持でき
ず、また、密度が0.929g/cm3を越えるものは
フィルムの密着性が悪い。
【0011】本発明において両表面層(S)に使用する
もう一方の低密度ポリエチレンとは、いわゆる高圧重合
法により製造される長鎖分岐を有する分岐の多いポリエ
チレンであり、密度が0.910〜0.929g/cm
3の範囲のものをいう。低密度ポリエチレンの製造方法
は特に制限されないが、通常100〜350MPaの高
圧下でパーオキサイドなどの遊離基発生剤の存在下でエ
チレンを重合させることによりおこなわれる。一般にオ
ートクレーブ又はチューブリアクターで製造される。
もう一方の低密度ポリエチレンとは、いわゆる高圧重合
法により製造される長鎖分岐を有する分岐の多いポリエ
チレンであり、密度が0.910〜0.929g/cm
3の範囲のものをいう。低密度ポリエチレンの製造方法
は特に制限されないが、通常100〜350MPaの高
圧下でパーオキサイドなどの遊離基発生剤の存在下でエ
チレンを重合させることによりおこなわれる。一般にオ
ートクレーブ又はチューブリアクターで製造される。
【0012】両表面層(S)に使用する直鎖状低密度ポ
リエチレン(a)と低密度ポリエチレン(b)との配合
重量比は、フィルム同士の密着性、容器に対する密着
性、及び化粧箱からのフィルムの引き出し性の上記3つ
の優れた特性を長期間安定保持させること、並びに成形
性を向上させる観点から、(a)/(b)=20/80
〜70/30、好ましくは(a)/(b)=40/60
〜60/40である。低密度ポリエチレンの配合割合が
30重量%より少ないと化粧箱からの引き出し性が悪
く、またその割合が80重量%を越えると密着性が悪く
なる。
リエチレン(a)と低密度ポリエチレン(b)との配合
重量比は、フィルム同士の密着性、容器に対する密着
性、及び化粧箱からのフィルムの引き出し性の上記3つ
の優れた特性を長期間安定保持させること、並びに成形
性を向上させる観点から、(a)/(b)=20/80
〜70/30、好ましくは(a)/(b)=40/60
〜60/40である。低密度ポリエチレンの配合割合が
30重量%より少ないと化粧箱からの引き出し性が悪
く、またその割合が80重量%を越えると密着性が悪く
なる。
【0013】本発明の両接着層(G)に用いられる樹脂
は、エチレン性不飽和カルボン酸又はその無水物を化学
的に結合させて得られる変性直鎖状低密度ポリエチレン
や、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂骨格に極
性基を有するポリエチレン、あるいはエチレン−α−オ
レフィン共重合体等から選ばれる1種あるいはそれらの
混合物(以下、接着性樹脂と称す)が挙げられる。更に
はフィルムの成形性向上を目的としてそれらと低密度ポ
リエチレンとからなる組成物もあげられる。その中で
も、フィルム臭気低減の観点から、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、あるいはこれと低密度ポリエチレンと
の混合物がより好ましい。
は、エチレン性不飽和カルボン酸又はその無水物を化学
的に結合させて得られる変性直鎖状低密度ポリエチレン
や、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂骨格に極
性基を有するポリエチレン、あるいはエチレン−α−オ
レフィン共重合体等から選ばれる1種あるいはそれらの
混合物(以下、接着性樹脂と称す)が挙げられる。更に
はフィルムの成形性向上を目的としてそれらと低密度ポ
リエチレンとからなる組成物もあげられる。その中で
も、フィルム臭気低減の観点から、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、あるいはこれと低密度ポリエチレンと
の混合物がより好ましい。
【0014】ここで両接着層(G)に用いられるエチレ
ン−α−オレフィン共重合体とは、エチレン単位が主成
分のエチレン−α−オレフィン共重合体であって、エチ
レンと、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、4−メチルペンテンー1、オクテン
−1等の炭素数が3〜18から選ばれる少なくとも1種
のα−オレフィンからなる。より好ましくは、エチレン
と、プロピレン、ブテン−1、あるいはヘキセン−1を
共重合したものである。このエチレン−α−オレフィン
共重合体は、通常遷移金属触媒の存在下にエチレンとα
−オレフィンとを気相又は液相下で共重合して得ること
ができる。製造のための触媒には特に制約はなく、例え
ばチーグラー型触媒、フィリップス触媒、メタロセン型
触媒などが使用できる。又、重合方法などにも特に制約
はなく、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法
により重合することができる。この成分として市販品を
用いても良い。
ン−α−オレフィン共重合体とは、エチレン単位が主成
分のエチレン−α−オレフィン共重合体であって、エチ
レンと、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、4−メチルペンテンー1、オクテン
−1等の炭素数が3〜18から選ばれる少なくとも1種
のα−オレフィンからなる。より好ましくは、エチレン
と、プロピレン、ブテン−1、あるいはヘキセン−1を
共重合したものである。このエチレン−α−オレフィン
共重合体は、通常遷移金属触媒の存在下にエチレンとα
−オレフィンとを気相又は液相下で共重合して得ること
ができる。製造のための触媒には特に制約はなく、例え
ばチーグラー型触媒、フィリップス触媒、メタロセン型
触媒などが使用できる。又、重合方法などにも特に制約
はなく、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法
により重合することができる。この成分として市販品を
用いても良い。
【0015】本発明でいうエチレン−α−オレフィン共
重合体の密度は0.869〜0.900g/cm3の範
囲のものが用いられ、より好ましくは0.870〜0.
890g/cm3である。密度が0.869g/cm3未
満のものはフィルム臭がきつくなる場合がある。また、
密度が0.900g/cm3を越えるものは隣接層との
接着強度が小さくなり、十分な接着性を得られず取扱中
に層間剥離を生ずる場合がある。
重合体の密度は0.869〜0.900g/cm3の範
囲のものが用いられ、より好ましくは0.870〜0.
890g/cm3である。密度が0.869g/cm3未
満のものはフィルム臭がきつくなる場合がある。また、
密度が0.900g/cm3を越えるものは隣接層との
接着強度が小さくなり、十分な接着性を得られず取扱中
に層間剥離を生ずる場合がある。
【0016】本発明において両接着層(G)の成分とし
て用いる低密度ポリエチレンとは、いわゆる高圧重合法
により製造される長鎖分岐を有する分岐の多いポリエチ
レンであり、密度が0.910〜0.929g/cm3
の範囲のものをいう。低密度ポリエチレンの製造方法は
特に制限されないが、通常100〜350MPaの高圧
下でパーオキサイドなどの遊離基発生剤の存在下でエチ
レンを重合させることによりおこなわれる。一般にオー
トクレーブ又はチューブリアクターで製造される。
て用いる低密度ポリエチレンとは、いわゆる高圧重合法
により製造される長鎖分岐を有する分岐の多いポリエチ
レンであり、密度が0.910〜0.929g/cm3
の範囲のものをいう。低密度ポリエチレンの製造方法は
特に制限されないが、通常100〜350MPaの高圧
下でパーオキサイドなどの遊離基発生剤の存在下でエチ
レンを重合させることによりおこなわれる。一般にオー
トクレーブ又はチューブリアクターで製造される。
【0017】両接着層(G)の成分として接着性樹脂に
低密度ポリエチレンを配合する場合の低密度ポリエチレ
ンの配合割合は、隣接層との接着性の観点からより好ま
しくは50重量%以下、更に好ましくは45重量%以
下、更により好ましくは40重量%以下ある。低密度ポ
リエチレンの配合割合が50重量%を越えると隣接層と
の接着性が不十分な場合がある。本発明の積層ラップフ
ィルムの中心層(C)に用いられるバリア性樹脂は、ポ
リアミド系重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共
重合体樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。また、
これらバリア性樹脂の中で、より好ましくはポリエステ
ル系樹脂である。
低密度ポリエチレンを配合する場合の低密度ポリエチレ
ンの配合割合は、隣接層との接着性の観点からより好ま
しくは50重量%以下、更に好ましくは45重量%以
下、更により好ましくは40重量%以下ある。低密度ポ
リエチレンの配合割合が50重量%を越えると隣接層と
の接着性が不十分な場合がある。本発明の積層ラップフ
ィルムの中心層(C)に用いられるバリア性樹脂は、ポ
リアミド系重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共
重合体樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。また、
これらバリア性樹脂の中で、より好ましくはポリエステ
ル系樹脂である。
【0018】ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン
酸成分とグリコール成分とを縮合して得られるものであ
る。ジカルボン酸成分としては、主成分として、テレフ
タル酸、イソフタル酸、その他の芳香族のもの等が挙げ
られ、副成分として、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、その他のジカルボン酸等が挙げられる。尚、主成分
として、特定のジカルボン酸を使用する場合には、主成
分として挙げた他の成分は副成分としても使用される。
例えば、主成分として、テレフタル酸を使用する場合に
は、イソフタル酸を副成分として用いても良い。グリコ
ール成分としては、主成分として、エチレングリコー
ル、1,3−トリメチレングリコール、1,6−ヘキサ
メチレングリコール、1,8−オクタメチレングリコー
ル、1,10−デカメチレングリコール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール
等が挙げられ、副成分として1,5−ペンタメチレング
リコール、1,7−ヘプタメチレングリコール、1,2
0−エイコサングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール等が
挙げられる。尚、主成分として特定のグリコールを使用
する場合には、主成分として挙げた他の成分は副成分と
しても使用される。ポリエステル系樹脂は単独で用いら
れて良いし、ポリエステル同士を混合したものでも良
い。
酸成分とグリコール成分とを縮合して得られるものであ
る。ジカルボン酸成分としては、主成分として、テレフ
タル酸、イソフタル酸、その他の芳香族のもの等が挙げ
られ、副成分として、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、その他のジカルボン酸等が挙げられる。尚、主成分
として、特定のジカルボン酸を使用する場合には、主成
分として挙げた他の成分は副成分としても使用される。
例えば、主成分として、テレフタル酸を使用する場合に
は、イソフタル酸を副成分として用いても良い。グリコ
ール成分としては、主成分として、エチレングリコー
ル、1,3−トリメチレングリコール、1,6−ヘキサ
メチレングリコール、1,8−オクタメチレングリコー
ル、1,10−デカメチレングリコール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール
等が挙げられ、副成分として1,5−ペンタメチレング
リコール、1,7−ヘプタメチレングリコール、1,2
0−エイコサングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール等が
挙げられる。尚、主成分として特定のグリコールを使用
する場合には、主成分として挙げた他の成分は副成分と
しても使用される。ポリエステル系樹脂は単独で用いら
れて良いし、ポリエステル同士を混合したものでも良
い。
【0019】更に好ましくは主成分となるジカルボン酸
とグリコール各1種ずつによるポリエステルに、主成分
とは異なった副成分1種以上を共縮合させてなるポリエ
ステルであって、主成分として、テレフタル酸、エチレ
ングリコール、1,4−テトラメチレングリコール、副
成分として、イソフタル酸、ジエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを用いたポリ
エステルであり、かつこのときの副成分の含量が全モノ
マーの2.5〜25モル%、特に好ましくは10〜20
モル%である。
とグリコール各1種ずつによるポリエステルに、主成分
とは異なった副成分1種以上を共縮合させてなるポリエ
ステルであって、主成分として、テレフタル酸、エチレ
ングリコール、1,4−テトラメチレングリコール、副
成分として、イソフタル酸、ジエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを用いたポリ
エステルであり、かつこのときの副成分の含量が全モノ
マーの2.5〜25モル%、特に好ましくは10〜20
モル%である。
【0020】本発明の積層ラップフィルムは、架橋によ
って耐熱性を付与するものである。架橋方法については
特に制限ないが、例えばエネルギー線照射が挙げられ、
エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、
β線、γ線、中性子線等の電離性放射線がある。また、
架橋剤を添加し、架橋剤の分解温度以上に加熱して架橋
をおこなうことも可能であり、エネルギー線照射と組み
合わせても良く、その他公知の架橋方法が挙げられる。
その際より好ましくは、電子線(エネルギー:100k
V〜1MV)を全層に照射する方法が用いられる。その
場合ゲル分率は、両表面層(S)と両接着層(G)との
合計で20〜70重量%とするのが好ましく、より好ま
しくは40〜60重量%である。ゲル分率が20重量%
未満ではフィルムの耐熱性が悪く、70重量%を越える
とフィルムの製膜性が劣ることになる。
って耐熱性を付与するものである。架橋方法については
特に制限ないが、例えばエネルギー線照射が挙げられ、
エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、
β線、γ線、中性子線等の電離性放射線がある。また、
架橋剤を添加し、架橋剤の分解温度以上に加熱して架橋
をおこなうことも可能であり、エネルギー線照射と組み
合わせても良く、その他公知の架橋方法が挙げられる。
その際より好ましくは、電子線(エネルギー:100k
V〜1MV)を全層に照射する方法が用いられる。その
場合ゲル分率は、両表面層(S)と両接着層(G)との
合計で20〜70重量%とするのが好ましく、より好ま
しくは40〜60重量%である。ゲル分率が20重量%
未満ではフィルムの耐熱性が悪く、70重量%を越える
とフィルムの製膜性が劣ることになる。
【0021】本発明の積層ラップフィルムは、カット性
を更に向上させるために2軸延伸されていることがより
好ましい。2軸延伸の方法は、特に制限はないが、例え
ば溶融樹脂チューブを冷却固化後、加熱延伸するダブル
バブル法、溶融樹脂チューブにエアーを吹き込み延伸さ
せるダイレクトインフレーション法、テンターを用いて
延伸するテンター法等を挙げることができる。より好ま
しい方法はダブルバブル法である。その際の延伸倍率と
しては、面積倍率で5〜70倍に延伸することがより好
ましい。
を更に向上させるために2軸延伸されていることがより
好ましい。2軸延伸の方法は、特に制限はないが、例え
ば溶融樹脂チューブを冷却固化後、加熱延伸するダブル
バブル法、溶融樹脂チューブにエアーを吹き込み延伸さ
せるダイレクトインフレーション法、テンターを用いて
延伸するテンター法等を挙げることができる。より好ま
しい方法はダブルバブル法である。その際の延伸倍率と
しては、面積倍率で5〜70倍に延伸することがより好
ましい。
【0022】本発明の積層ラップフィルムの厚みは5〜
15μmであることがより好ましい。5μm未満では薄
くて破れやすい場合があり、15μmを越えるとカット
しづらい場合がある。本発明の積層ラップフィルムにお
いて、積層ラップフィルム全体の厚みに対する中心層の
厚みの割合は10〜30%がより好ましい。これが10
%未満では包装用ラップフィルムにしたときにバリア性
が悪くなる場合や、剛性が不足しカット性が悪くなる場
合があり、これが30%を越えるとラップフィルム硬く
なり過ぎて密着性が不十分なものとなる場合がある。ま
た、積層ラップフィルムの厚みに対する接着層の厚みの
割合は5〜30%がより好ましく、更に好ましくは10
〜20%である。これが5%未満ではラップフィルムと
しての取扱中に隣接層との層間剥離を生じてしまう場合
があり、30%を越えるとフィルム臭がきつくなる場合
がある。
15μmであることがより好ましい。5μm未満では薄
くて破れやすい場合があり、15μmを越えるとカット
しづらい場合がある。本発明の積層ラップフィルムにお
いて、積層ラップフィルム全体の厚みに対する中心層の
厚みの割合は10〜30%がより好ましい。これが10
%未満では包装用ラップフィルムにしたときにバリア性
が悪くなる場合や、剛性が不足しカット性が悪くなる場
合があり、これが30%を越えるとラップフィルム硬く
なり過ぎて密着性が不十分なものとなる場合がある。ま
た、積層ラップフィルムの厚みに対する接着層の厚みの
割合は5〜30%がより好ましく、更に好ましくは10
〜20%である。これが5%未満ではラップフィルムと
しての取扱中に隣接層との層間剥離を生じてしまう場合
があり、30%を越えるとフィルム臭がきつくなる場合
がある。
【0023】次に本発明の製造方法について説明する。
積層ラップフィルムの製造方法としては、公知の積層フ
ィルムの製造方法を用いれば良い。まず、積層方法とし
て公知のドライラミネート法、エクストルージョンラミ
ネート法、共押出法等が挙げられるが、より好ましいの
は共押出法である。また、ラップフィルムの製膜方法と
しては、溶融樹脂を冷却ロールを用いて引き取るキャス
ト法、溶融樹脂チューブを冷却固化後、加熱延伸するダ
ブルバブル法、溶融樹脂チューブにエアーを吹き込み延
伸させるダイレクトインフレーション法、テンターを用
いて延伸するテンター法を挙げることができる。より好
ましいのはダブルバブル法である。ダブルバブル法で製
造する場合には、例えば、包装用ラップフィルムを構成
する各層の樹脂をそれぞれの押出機で溶融させ5層サー
キュラーダイで共押出し、液体媒体等を用いて所定の温
度に冷却固化して積層ラップフィルム原反(以下、パリ
ソンと称する)とする。これに電子線等のエネルギー線
を照射して架橋する。ついで、架橋パリソンを表面層樹
脂、接着層樹脂の融点以上、より好ましくは130〜1
90℃の温度に赤外線加熱器等で加熱し、2軸延伸後熱
固定をおこなうことなく積層ラップフィルムを得ること
ができる。
積層ラップフィルムの製造方法としては、公知の積層フ
ィルムの製造方法を用いれば良い。まず、積層方法とし
て公知のドライラミネート法、エクストルージョンラミ
ネート法、共押出法等が挙げられるが、より好ましいの
は共押出法である。また、ラップフィルムの製膜方法と
しては、溶融樹脂を冷却ロールを用いて引き取るキャス
ト法、溶融樹脂チューブを冷却固化後、加熱延伸するダ
ブルバブル法、溶融樹脂チューブにエアーを吹き込み延
伸させるダイレクトインフレーション法、テンターを用
いて延伸するテンター法を挙げることができる。より好
ましいのはダブルバブル法である。ダブルバブル法で製
造する場合には、例えば、包装用ラップフィルムを構成
する各層の樹脂をそれぞれの押出機で溶融させ5層サー
キュラーダイで共押出し、液体媒体等を用いて所定の温
度に冷却固化して積層ラップフィルム原反(以下、パリ
ソンと称する)とする。これに電子線等のエネルギー線
を照射して架橋する。ついで、架橋パリソンを表面層樹
脂、接着層樹脂の融点以上、より好ましくは130〜1
90℃の温度に赤外線加熱器等で加熱し、2軸延伸後熱
固定をおこなうことなく積層ラップフィルムを得ること
ができる。
【0024】本発明の積層ラップフィルムには、本発明
の効果を損なわない範囲で、一般に用いられる酸化防止
剤、滑剤等を各層に添加することができる。また、同様
に、表面層や接着層に以下の炭素数8〜18の単独また
は混合脂肪酸の液状グリセリントリエステル、より好ま
しくはグリセリントリオレイン酸エステルを、あるいは
ミネラルオイルや液状水添ポリブテン等の液状添加剤
を、予め混合した樹脂を用いるか、若しくは注入ポンプ
により注入し添加することができる。
の効果を損なわない範囲で、一般に用いられる酸化防止
剤、滑剤等を各層に添加することができる。また、同様
に、表面層や接着層に以下の炭素数8〜18の単独また
は混合脂肪酸の液状グリセリントリエステル、より好ま
しくはグリセリントリオレイン酸エステルを、あるいは
ミネラルオイルや液状水添ポリブテン等の液状添加剤
を、予め混合した樹脂を用いるか、若しくは注入ポンプ
により注入し添加することができる。
【0025】本発明を実施例に基づいて説明する。実施
例で用いた評価法は以下の通りである。
例で用いた評価法は以下の通りである。
【0026】
【発明の実施の形態】<ゲル分率>ASTM−D276
5に準拠し、沸騰パラキシレン中、12時間の不溶分の
重量分率をゲル分率とした。尚、試料はフィルムや架橋
パリソンから中心層を剥がしたものを使用する。また、
延伸フィルムについては熱収縮させてパリソン状に戻し
たものを上記と同様に試料とすることができる。 <製膜性>ダブルバブル法で加熱延伸した際の、フィル
ム(延伸バブル)安定性について以下のように評価し
た。 評価記号 評価基準 ◎ フィルム(延伸バブル)の延伸パターンがほとんど変動せず、 製膜性が非常に良好 ○ フィルム(延伸バブル)の延伸パターンが多少変動するが、 製膜可能 × フィルム切れやバブルパンクが多発し、製膜困難
5に準拠し、沸騰パラキシレン中、12時間の不溶分の
重量分率をゲル分率とした。尚、試料はフィルムや架橋
パリソンから中心層を剥がしたものを使用する。また、
延伸フィルムについては熱収縮させてパリソン状に戻し
たものを上記と同様に試料とすることができる。 <製膜性>ダブルバブル法で加熱延伸した際の、フィル
ム(延伸バブル)安定性について以下のように評価し
た。 評価記号 評価基準 ◎ フィルム(延伸バブル)の延伸パターンがほとんど変動せず、 製膜性が非常に良好 ○ フィルム(延伸バブル)の延伸パターンが多少変動するが、 製膜可能 × フィルム切れやバブルパンクが多発し、製膜困難
【0027】<耐熱性>耐熱性については、東京都消費
生活条例11条に基づくラップ品質表示実施要領(都民
表第29号)に準拠した下記に示す方法により評価し
た。ラップフィルムを幅3cm、長さ14cmに裁断
し、その上端及び下端に幅3cm、長さ2.5cmの折
り目紙を重ね合わせて両面接着テープ接着して、試験片
を作成する。この試験片の上端をジグに固定し、下端に
10gの荷重をかけ、エアーオーブン中に迅速に入れ、
試料が切断するまで1時間ごとに加熱温度を5℃刻みで
上げていき、試料が切断されない最高の温度を耐熱温度
とする。耐熱性は、30℃の恒温槽に1週間保管したフ
ィルムを用いて測定した。 評価記号 耐熱温度(℃) 評価基準 ◎ 150以上 十分な耐熱性を有し、 優れたレベルにある ○ 130以上150未満 耐熱性を有し、実用レベルにある × 130未満 耐熱性に劣り、実用上問題あり
生活条例11条に基づくラップ品質表示実施要領(都民
表第29号)に準拠した下記に示す方法により評価し
た。ラップフィルムを幅3cm、長さ14cmに裁断
し、その上端及び下端に幅3cm、長さ2.5cmの折
り目紙を重ね合わせて両面接着テープ接着して、試験片
を作成する。この試験片の上端をジグに固定し、下端に
10gの荷重をかけ、エアーオーブン中に迅速に入れ、
試料が切断するまで1時間ごとに加熱温度を5℃刻みで
上げていき、試料が切断されない最高の温度を耐熱温度
とする。耐熱性は、30℃の恒温槽に1週間保管したフ
ィルムを用いて測定した。 評価記号 耐熱温度(℃) 評価基準 ◎ 150以上 十分な耐熱性を有し、 優れたレベルにある ○ 130以上150未満 耐熱性を有し、実用レベルにある × 130未満 耐熱性に劣り、実用上問題あり
【0028】<総合評価1>(表1における評価基準) 上記ゲル分率、製膜性、耐熱性について、以下の基準に
より、3段階で総合評価した。 <密着性>本発明の効果の一つである密着性の経日変化
は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムと、同じ
温度で6ヶ月保管したフィルムで比較した。
より、3段階で総合評価した。 <密着性>本発明の効果の一つである密着性の経日変化
は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムと、同じ
温度で6ヶ月保管したフィルムで比較した。
【0029】《フィルム同士密着性》この方法は、食品
を入れた容器を被せたときや食品を直に包んだときのフ
ィルム同士の密着性を評価するものであり、以下のよう
に測定した剥離力を用いて、フィルム同士の密着性を評
価した。JIS Z 0237 の90度引きはがし法
に準じた取り付けジグを用意する。ピンセットを用い
て、予めスライド板の中央に皺が入らないよう固定して
おいた幅2cm、長さ5cmのフィルムと、幅2cm、
長さ7cmのフィルムとを長さ方向の一端をそろえフィ
ルム面同士がぴったり重なり合うようにし、幅2cm、
長さ7cmのフィルムの残った約2cm部分を遊ばせて
おく。この際、フィルムの重ねる部分には手でさわって
はいけない。次に、重ねたフィルムの上からハンドルの
ついた手動圧着ローラ(重量2kg)を用いて1往復半
させて、圧着する。その後、23℃の恒温室で、引張試
験機の下部つかみに水平に取り付けた取りつけジグにフ
ィルム同士を圧着した試験板を挿入して、遊びの一端を
上部つかみに挟み、100mm/分の速さでフィルムを
引き剥がす。この操作を、同種の別サンプルで計3回お
こない、引き剥がしはじめてから、1cmを剥がした時
点から4cmまでの間の力の平均値を求め、これをフィ
ルム同士の剥離力(単位:mN/2cm幅)とする。
を入れた容器を被せたときや食品を直に包んだときのフ
ィルム同士の密着性を評価するものであり、以下のよう
に測定した剥離力を用いて、フィルム同士の密着性を評
価した。JIS Z 0237 の90度引きはがし法
に準じた取り付けジグを用意する。ピンセットを用い
て、予めスライド板の中央に皺が入らないよう固定して
おいた幅2cm、長さ5cmのフィルムと、幅2cm、
長さ7cmのフィルムとを長さ方向の一端をそろえフィ
ルム面同士がぴったり重なり合うようにし、幅2cm、
長さ7cmのフィルムの残った約2cm部分を遊ばせて
おく。この際、フィルムの重ねる部分には手でさわって
はいけない。次に、重ねたフィルムの上からハンドルの
ついた手動圧着ローラ(重量2kg)を用いて1往復半
させて、圧着する。その後、23℃の恒温室で、引張試
験機の下部つかみに水平に取り付けた取りつけジグにフ
ィルム同士を圧着した試験板を挿入して、遊びの一端を
上部つかみに挟み、100mm/分の速さでフィルムを
引き剥がす。この操作を、同種の別サンプルで計3回お
こない、引き剥がしはじめてから、1cmを剥がした時
点から4cmまでの間の力の平均値を求め、これをフィ
ルム同士の剥離力(単位:mN/2cm幅)とする。
【0030】《対ガラス密着性》この方法は、食品を入
れた容器、例えばガラス容器をラップフィルムで被せた
ときの容器面に対する密着性を評価するものであり、以
下のように測定した剥離力を用いて、対ガラス密着性を
評価した。JIS Z 0237 の90度引きはがし
法に準じた取り付けジグを用意する。ピンセットを用い
て、予めスライド板の中央に固定しておいた幅2cm、
長さ5cmPYREX(株式会社岩城硝子製、登録商
標)ガラス板と、幅2cm、長さ7cmのフィルムとを
長さ方向の一端をそろえガラス面同とフィルムと面がぴ
ったり重なり合うようにし、フィルムの残った約2cm
部分を遊ばせておく。この際、ガラス面とフィルムとを
重ねる部分に手でさわってはいけない。次に、重ねたフ
ィルムの上からハンドルのついた手動圧着ローラ(重量
2kg)を用いて1往復半させて、圧着する。その後、
23℃の恒温室で、引張試験機の下部つかみに水平に取
り付けた取りつけジグにフィルム同士を圧着した試験板
を挿入して、遊びの一端を上部つかみに挟み、100m
m/分の速さでフィルムを引き剥がす。この操作を、同
種の別サンプルで計3回おこない、引き剥がしはじめて
から、1cmを剥がした時点から4cmまでの間の力の
平均値を求め、これをガラスに対するの剥離力(単位:
mN/2cm幅)とする。 評価記号 剥離力 判定 ◎ 13以上 十分な密着性を有し、優れたレベルにある ○ 9以上13未満 密着性を有し、実用レベルにある × 9未満 僅かに密着性を有するが、実用上問題あり
れた容器、例えばガラス容器をラップフィルムで被せた
ときの容器面に対する密着性を評価するものであり、以
下のように測定した剥離力を用いて、対ガラス密着性を
評価した。JIS Z 0237 の90度引きはがし
法に準じた取り付けジグを用意する。ピンセットを用い
て、予めスライド板の中央に固定しておいた幅2cm、
長さ5cmPYREX(株式会社岩城硝子製、登録商
標)ガラス板と、幅2cm、長さ7cmのフィルムとを
長さ方向の一端をそろえガラス面同とフィルムと面がぴ
ったり重なり合うようにし、フィルムの残った約2cm
部分を遊ばせておく。この際、ガラス面とフィルムとを
重ねる部分に手でさわってはいけない。次に、重ねたフ
ィルムの上からハンドルのついた手動圧着ローラ(重量
2kg)を用いて1往復半させて、圧着する。その後、
23℃の恒温室で、引張試験機の下部つかみに水平に取
り付けた取りつけジグにフィルム同士を圧着した試験板
を挿入して、遊びの一端を上部つかみに挟み、100m
m/分の速さでフィルムを引き剥がす。この操作を、同
種の別サンプルで計3回おこない、引き剥がしはじめて
から、1cmを剥がした時点から4cmまでの間の力の
平均値を求め、これをガラスに対するの剥離力(単位:
mN/2cm幅)とする。 評価記号 剥離力 判定 ◎ 13以上 十分な密着性を有し、優れたレベルにある ○ 9以上13未満 密着性を有し、実用レベルにある × 9未満 僅かに密着性を有するが、実用上問題あり
【0031】<引き出し性>23℃の恒温室で、箱型の
ラップフィルム化粧箱{例えば1999年12月発売さ
れている幅30cm、長さ20cmの家庭用サランラッ
プ(旭化成工業株式会社製、登録商標)に使用されてい
るラップフィルム化粧箱}に各サンプルを収納し、熟練
したパネル10人が化粧箱からラップフィルムを約30
cm引き出す際の引き出し易さ(巻回状態から飛び出さ
ないこと、引き出し時の抵抗等)、ラップフィルムの切
れ、破れ等のないことの確認を総合的に評価する官能評
価をおこない、以下の評点の合計(20点満点)で評価
した。本発明の効果の一つである引き出し性の経日変化
は、30℃の恒温槽に1週間保管したラップフィルム
と、同じ温度で6ヶ月保管したラップフィルムで比較し
た。 記号 カテゴリー 評点 (X) ラップフィルムが化粧箱より極めて容易により出せる 2 (Y) ラップフィルムが化粧箱よりやや取り出し難い 1 (Z) ラップフィルムが取り出し難い 0 評価記号 総合評点 判定 ◎ 16〜20 非常に引き出し性が良く、優れたレベルにある ○ 10〜14 引き出し性が良く、実用レベルにある × 10未満 引き出し性に劣り、実用上問題あり
ラップフィルム化粧箱{例えば1999年12月発売さ
れている幅30cm、長さ20cmの家庭用サランラッ
プ(旭化成工業株式会社製、登録商標)に使用されてい
るラップフィルム化粧箱}に各サンプルを収納し、熟練
したパネル10人が化粧箱からラップフィルムを約30
cm引き出す際の引き出し易さ(巻回状態から飛び出さ
ないこと、引き出し時の抵抗等)、ラップフィルムの切
れ、破れ等のないことの確認を総合的に評価する官能評
価をおこない、以下の評点の合計(20点満点)で評価
した。本発明の効果の一つである引き出し性の経日変化
は、30℃の恒温槽に1週間保管したラップフィルム
と、同じ温度で6ヶ月保管したラップフィルムで比較し
た。 記号 カテゴリー 評点 (X) ラップフィルムが化粧箱より極めて容易により出せる 2 (Y) ラップフィルムが化粧箱よりやや取り出し難い 1 (Z) ラップフィルムが取り出し難い 0 評価記号 総合評点 判定 ◎ 16〜20 非常に引き出し性が良く、優れたレベルにある ○ 10〜14 引き出し性が良く、実用レベルにある × 10未満 引き出し性に劣り、実用上問題あり
【0032】<カット性>この方法は、引き出したラッ
プフィルムを化粧箱に備え付けられた鋸刃状カッターで
カットするときのカット性を評価するものであり、以下
のようにして測定した引裂強度を用いて、評価した。カ
ット性は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムを
用いて測定した。このカット性については、ASTM
D−1922に準じてラップフィルムの横方向の引裂強
度を測定した。引裂強度が140mN以下であれば軽い
力で切りやすく、50mN以下であればより切りやす
い。このとき引裂強度が140mNを越えると、切りに
くい場合がある。尚、カット性は30℃の恒温槽に1週
間保管したフィルムで測定した。
プフィルムを化粧箱に備え付けられた鋸刃状カッターで
カットするときのカット性を評価するものであり、以下
のようにして測定した引裂強度を用いて、評価した。カ
ット性は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムを
用いて測定した。このカット性については、ASTM
D−1922に準じてラップフィルムの横方向の引裂強
度を測定した。引裂強度が140mN以下であれば軽い
力で切りやすく、50mN以下であればより切りやす
い。このとき引裂強度が140mNを越えると、切りに
くい場合がある。尚、カット性は30℃の恒温槽に1週
間保管したフィルムで測定した。
【0033】<フィルム臭気>この方法は、フィルム臭
気を評価するものであり、熟練したパネル10人にフィ
ルムのにおいを嗅いでもらい、下記に示す5段階評価の
点数法の平均値を求めた。この値が4.0未満であれば
良く、3.0以下がより良い。尚、フィルム臭気の官能
評価は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムを用
いて評価した。 評点 カテゴリー 5 非常に臭う 4 かなり臭う 3 やや臭う 2 わずかに臭う 1 臭わない
気を評価するものであり、熟練したパネル10人にフィ
ルムのにおいを嗅いでもらい、下記に示す5段階評価の
点数法の平均値を求めた。この値が4.0未満であれば
良く、3.0以下がより良い。尚、フィルム臭気の官能
評価は、30℃の恒温槽に1週間保管したフィルムを用
いて評価した。 評点 カテゴリー 5 非常に臭う 4 かなり臭う 3 やや臭う 2 わずかに臭う 1 臭わない
【0034】<においバリア性>それぞれ約10gのた
くあん漬け、キムチを開口部直径6cm程度、深さ1c
m程度のガラス容器に別々に入れ、開口部をにおいが漏
れないように各ラップフィルムで密閉し、蓋付の内容量
6リットルのステンレス製容器に入れ、冷蔵庫(冷蔵庫
内5℃)で保存した。保存3日後、冷蔵庫から取り出し
たステンレス容器内のにおいを熟練したパネル10人に
嗅いでもらい、下記に示す臭気強度で官能検査した各物
質のにおい強度を平均化し、これをもとににおいバリア
性を評価した。 臭気強度 カテゴリー 0 無臭 1 やっと感知できるにおい 2 何のにおいであるかわかるくらいの弱いにおい 3 楽に感知できるくらいのにおい 4 強いにおい 5 非常に強いにおい
くあん漬け、キムチを開口部直径6cm程度、深さ1c
m程度のガラス容器に別々に入れ、開口部をにおいが漏
れないように各ラップフィルムで密閉し、蓋付の内容量
6リットルのステンレス製容器に入れ、冷蔵庫(冷蔵庫
内5℃)で保存した。保存3日後、冷蔵庫から取り出し
たステンレス容器内のにおいを熟練したパネル10人に
嗅いでもらい、下記に示す臭気強度で官能検査した各物
質のにおい強度を平均化し、これをもとににおいバリア
性を評価した。 臭気強度 カテゴリー 0 無臭 1 やっと感知できるにおい 2 何のにおいであるかわかるくらいの弱いにおい 3 楽に感知できるくらいのにおい 4 強いにおい 5 非常に強いにおい
【0035】<総合評価2>(表2,3における評価基
準) 上記密着性、引き出し性、耐熱性について、以下の基準
により、3段階で総合評価した。 評価記号 評価基準 ◎ 全て◎ ○ ◎と○、あるいは全て○ × ×が一つでも含まれる
準) 上記密着性、引き出し性、耐熱性について、以下の基準
により、3段階で総合評価した。 評価記号 評価基準 ◎ 全て◎ ○ ◎と○、あるいは全て○ × ×が一つでも含まれる
【0036】
【実施例1〜4、及び比較例1,2】表面層用押出機に
直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム株式会社製メ
タロセンポリエチレン「カーネルKF271」、密度
0.913g/cm3、コモノマー=ヘキセン−1)6
0重量%と、低密度ポリエチレン(株式会社東ソー製
「ペトロセン170R」、密度0.921g/cm3)
40重量%の配合組成物を用い、接着層用押出機にエチ
レン−α−オレフィン共重合体(JSR株式会社製「J
SR EBM2041P」、密度0.880g/c
m3、コモノマー=ブテン−1)60重量%と、低密度
ポリエチレン(旭化成株式会社製「サンテックLD M
2004」、密度0.920g/cm3)40重量%と
の配合組成物を用い、中心層用押出機にポリエステル系
樹脂(イーストマン・ケミカル社製「PETG676
3」(酸成分にテレフタル酸、アルコール成分にエチレ
ングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを
共に含むコポリエステル)、密度1.27g/cm3)
を供給して溶融させ、平均樹脂温度200℃で、環状5
層ダイ内でこれらを積層して押し出した後、15℃の冷
却水で急冷することにより、表面層/接着層/中心層/
接着層/表面層=108μm/27μm/90μm/2
7μm/108μm、全層厚み360μmのパリソンを
作成した。このパリソンをフラットにし、加速電圧75
0kVの電子線照射装置を用いて照射架橋をおこなっ
た。このとき、両表面層(S)と両接着層(G)の合計
のゲル分率が表1に示すように架橋度を調整した後、加
熱ゾーンで140℃に加熱し、延伸倍率、縦6倍、横6
倍に同時2軸延伸し、厚み10μmのチューブ状フィル
ムを作成した。得られたチューブ状フィルムの両端をス
リットし、2枚に剥離し、ついで30cm幅にした後ロ
ール状に巻き取った。更に得られたロールフィルムを巻
張力500mN/cm幅にて、紙管に20m巻き取り
「サランラップ」用化粧箱(旭化成工業株式会社製)に
保管し、評価サンプルとした。これをラップNo.1〜
6とした。
直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム株式会社製メ
タロセンポリエチレン「カーネルKF271」、密度
0.913g/cm3、コモノマー=ヘキセン−1)6
0重量%と、低密度ポリエチレン(株式会社東ソー製
「ペトロセン170R」、密度0.921g/cm3)
40重量%の配合組成物を用い、接着層用押出機にエチ
レン−α−オレフィン共重合体(JSR株式会社製「J
SR EBM2041P」、密度0.880g/c
m3、コモノマー=ブテン−1)60重量%と、低密度
ポリエチレン(旭化成株式会社製「サンテックLD M
2004」、密度0.920g/cm3)40重量%と
の配合組成物を用い、中心層用押出機にポリエステル系
樹脂(イーストマン・ケミカル社製「PETG676
3」(酸成分にテレフタル酸、アルコール成分にエチレ
ングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを
共に含むコポリエステル)、密度1.27g/cm3)
を供給して溶融させ、平均樹脂温度200℃で、環状5
層ダイ内でこれらを積層して押し出した後、15℃の冷
却水で急冷することにより、表面層/接着層/中心層/
接着層/表面層=108μm/27μm/90μm/2
7μm/108μm、全層厚み360μmのパリソンを
作成した。このパリソンをフラットにし、加速電圧75
0kVの電子線照射装置を用いて照射架橋をおこなっ
た。このとき、両表面層(S)と両接着層(G)の合計
のゲル分率が表1に示すように架橋度を調整した後、加
熱ゾーンで140℃に加熱し、延伸倍率、縦6倍、横6
倍に同時2軸延伸し、厚み10μmのチューブ状フィル
ムを作成した。得られたチューブ状フィルムの両端をス
リットし、2枚に剥離し、ついで30cm幅にした後ロ
ール状に巻き取った。更に得られたロールフィルムを巻
張力500mN/cm幅にて、紙管に20m巻き取り
「サランラップ」用化粧箱(旭化成工業株式会社製)に
保管し、評価サンプルとした。これをラップNo.1〜
6とした。
【0037】ラップNo.1〜6の製膜性、及び耐熱性
を表1に示す。表1の結果よれば、耐熱性の面ではゲル
分率は20重量%以上が必要であるが(ラップNo.
5)、70%を越えるとフィルムは伸び難くなり製膜性
が劣るものになる(ラップNo.6)。よって、ゲル分
率は20重量%〜70重量%が好ましく(ラップNo.
1〜4)、より好ましくは30重量%〜50重量%であ
ることが示されている(ラップNo.3,及び4)。
を表1に示す。表1の結果よれば、耐熱性の面ではゲル
分率は20重量%以上が必要であるが(ラップNo.
5)、70%を越えるとフィルムは伸び難くなり製膜性
が劣るものになる(ラップNo.6)。よって、ゲル分
率は20重量%〜70重量%が好ましく(ラップNo.
1〜4)、より好ましくは30重量%〜50重量%であ
ることが示されている(ラップNo.3,及び4)。
【0038】
【実施例5、及び比較例3,4】ゲル分率を両表面層
(S)と両接着層(G)の合計で約40重量%となるよ
うに調整した以外は、実施例1と同様な条件でラップフ
ィルムを作成し、ラップNo.7とした。表面層用押出
機に供給する直鎖状低密度ポリエチレンをメタロセンポ
リエチレン「カーネルKF260」(日本ポリケム株式
会社製、密度0.903g/cm 3、コモノマー=ヘキ
セン−1)とした以外は実施例5と同様な条件でラップ
フィルムを作成し、ラップNo.8とした。
(S)と両接着層(G)の合計で約40重量%となるよ
うに調整した以外は、実施例1と同様な条件でラップフ
ィルムを作成し、ラップNo.7とした。表面層用押出
機に供給する直鎖状低密度ポリエチレンをメタロセンポ
リエチレン「カーネルKF260」(日本ポリケム株式
会社製、密度0.903g/cm 3、コモノマー=ヘキ
セン−1)とした以外は実施例5と同様な条件でラップ
フィルムを作成し、ラップNo.8とした。
【0039】そして、表面層用押出機に供給する直鎖状
低密度ポリエチレンを「ダウレックス2037A」(ダ
ウ・ケミカル株式会社製、密度0.935g/cm3、
コモノマー=オクテン−1)とした以外は実施例5と同
様な条件でラップフィルムを作成し、ラップNo.9と
した。
低密度ポリエチレンを「ダウレックス2037A」(ダ
ウ・ケミカル株式会社製、密度0.935g/cm3、
コモノマー=オクテン−1)とした以外は実施例5と同
様な条件でラップフィルムを作成し、ラップNo.9と
した。
【0040】ラップNo.7〜9の物性を表2に示す。
表2結果によれば、本発明の表面層として直鎖状低密度
ポリエチレンと低密度ポリエチレンとが所要割合配合し
てなるラップフィルムは、フィルム同士の密着性、容器
に対する密着性(対ガラス密着性)、及び化粧箱からの
フィルムの引き出し性の優れた3つの特性を長期間安定
保持でき、更にカット性、耐熱性、バリア性等に優れて
いることがわかる(ラップNo.7)。これに対し、表
面層に用いる直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.9
08g/cm3に満たないものでは、密着性が十分な実
用レベルで長期間にわたり安定保持されているものの、
化粧箱からのフィルムの引き出し性が悪く(ラップN
o.8)、また、同様に密度が0.929g/cm3を
越えるものでは、化粧箱からのフィルムの引き出し性が
実用レベルで長期間にわたり安定保持されているもの
の、密着性が十分な実用レベルを満たせずラップフィル
ムとしての性能が失われてしまうことがわかる(ラップ
No.9)。
表2結果によれば、本発明の表面層として直鎖状低密度
ポリエチレンと低密度ポリエチレンとが所要割合配合し
てなるラップフィルムは、フィルム同士の密着性、容器
に対する密着性(対ガラス密着性)、及び化粧箱からの
フィルムの引き出し性の優れた3つの特性を長期間安定
保持でき、更にカット性、耐熱性、バリア性等に優れて
いることがわかる(ラップNo.7)。これに対し、表
面層に用いる直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.9
08g/cm3に満たないものでは、密着性が十分な実
用レベルで長期間にわたり安定保持されているものの、
化粧箱からのフィルムの引き出し性が悪く(ラップN
o.8)、また、同様に密度が0.929g/cm3を
越えるものでは、化粧箱からのフィルムの引き出し性が
実用レベルで長期間にわたり安定保持されているもの
の、密着性が十分な実用レベルを満たせずラップフィル
ムとしての性能が失われてしまうことがわかる(ラップ
No.9)。
【0041】
【実施例6〜9、及び比較例5〜7】表面層用押出機に
供給する直鎖状低密度ポリエチレンを「アテイン420
1」(ダウ・ケミカル社製、密度0.912g/c
m3)とし、これと低密度ポリエチレンとの混合重量比
を表3に示す以外は実施例5と同様な条件でラップフィ
ルムを作成し、ラップNo.10〜15とした。次い
で、表面層用押出機に直鎖状低密度ポリエチレン「アテ
イン4201」を用い、中心層用押出機に高密度ポリエ
チレン(旭化成工業株式会社製「サンテックHD S−
360」、密度0.954g/cm3)75重量%と、
低密度ポリエチレン(旭化成工業株式会社製「サンテッ
クLD M2004」、密度0.920g/cm3)2
5重量%の配合組成物を供給して溶融させ、平均樹脂温
度210℃で、環状3層ダイ内でこれらを積層して押し
出した後、15℃の冷却水で急冷することにより、表面
層/中心層/表面層=54μm/252μm /54μ
m、全層厚み360μmのパリソンを作成した。その
際、グリセリントリ脂肪酸エステル(理研ビタミン社製
「アクターLO−1」、脂肪酸エステル中の脂肪酸割
合:パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=4wt
%/1wt%/95wt%)を各層に対して3.0重量
%になるように注入ポンプにより押出機に注入し、混練
した。また、延伸時の加熱ゾーン温度を170℃とし
た。これ以外は実施例5と同様な条件でラップフィルム
を作成し、ラップNo.16とした。すなわち、ラップ
No.16は、従来技術(特開平11−286087号
公報)のラップフィルムの1例である。
供給する直鎖状低密度ポリエチレンを「アテイン420
1」(ダウ・ケミカル社製、密度0.912g/c
m3)とし、これと低密度ポリエチレンとの混合重量比
を表3に示す以外は実施例5と同様な条件でラップフィ
ルムを作成し、ラップNo.10〜15とした。次い
で、表面層用押出機に直鎖状低密度ポリエチレン「アテ
イン4201」を用い、中心層用押出機に高密度ポリエ
チレン(旭化成工業株式会社製「サンテックHD S−
360」、密度0.954g/cm3)75重量%と、
低密度ポリエチレン(旭化成工業株式会社製「サンテッ
クLD M2004」、密度0.920g/cm3)2
5重量%の配合組成物を供給して溶融させ、平均樹脂温
度210℃で、環状3層ダイ内でこれらを積層して押し
出した後、15℃の冷却水で急冷することにより、表面
層/中心層/表面層=54μm/252μm /54μ
m、全層厚み360μmのパリソンを作成した。その
際、グリセリントリ脂肪酸エステル(理研ビタミン社製
「アクターLO−1」、脂肪酸エステル中の脂肪酸割
合:パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=4wt
%/1wt%/95wt%)を各層に対して3.0重量
%になるように注入ポンプにより押出機に注入し、混練
した。また、延伸時の加熱ゾーン温度を170℃とし
た。これ以外は実施例5と同様な条件でラップフィルム
を作成し、ラップNo.16とした。すなわち、ラップ
No.16は、従来技術(特開平11−286087号
公報)のラップフィルムの1例である。
【0042】ラップNo.10〜16の物性を表3に示
す。表3の結果によれば、本発明の両表面層(S)とし
て直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポリエチレ
ン(b)とが重量比で(a)/(b)=20/80〜7
0/30の範囲で配合してなるラップフィルムでは、フ
ィルム同士の密着性、容器に対する密着性(対ガラス密
着性)、及び化粧箱からのフィルムの引き出し性の優れ
た3つの特性を長期間安定保持でき、更にカット性、耐
熱性、バリア性等に優れていることがわかり(ラップN
o.10〜13)、フィルム同士の密着性、容器に対す
る密着性(対ガラス密着性)、及び化粧箱からのフィル
ムの引き出し性の各評価項目を高度に高めておきたい観
点からその範囲を配合重量比で(a)/(b)=40/
60〜60/40にすることがより好ましいことがわか
る(ラップNo.11,及び12)。これらに対し、両
表面層(S)として用いられる直鎖状低密度ポリエチレ
ンと低密度ポリエチレンとで構成される組成物中の直鎖
状低密度ポリエチレンの配合量が20重量%に満たない
(低密度ポリエチレンの配合量が80重量%を越える)
ものでは、化粧箱からのフィルムの引き出し性が十分な
実用レベルで長期間にわたり安定保持されているもの
の、密着性が実用レベルを満たせず(ラップNo.1
4)、それが70重量%を越えた(同配合量が30重量
%に満たない)ものでは、密着性が十分な実用レベルで
長期間にわたり安定保持されているものの、化粧箱から
のフィルムの引き出し性が実用レベルを満たしていない
ことがわかる(ラップNo.15)。一方、従来技術
(直鎖状低密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エ
ステルを添加した表面層を有する)のラップフィルムで
は、ラップ同士の密着性や化粧箱からのフィルムの引き
出し性が十分な実用レベルで安定保持されているもの
の、容器に対する密着性(対ガラス密着性)が実用レベ
ルを満たしていないことがわかる(ラップNo.1
6)。
す。表3の結果によれば、本発明の両表面層(S)とし
て直鎖状低密度ポリエチレン(a)と低密度ポリエチレ
ン(b)とが重量比で(a)/(b)=20/80〜7
0/30の範囲で配合してなるラップフィルムでは、フ
ィルム同士の密着性、容器に対する密着性(対ガラス密
着性)、及び化粧箱からのフィルムの引き出し性の優れ
た3つの特性を長期間安定保持でき、更にカット性、耐
熱性、バリア性等に優れていることがわかり(ラップN
o.10〜13)、フィルム同士の密着性、容器に対す
る密着性(対ガラス密着性)、及び化粧箱からのフィル
ムの引き出し性の各評価項目を高度に高めておきたい観
点からその範囲を配合重量比で(a)/(b)=40/
60〜60/40にすることがより好ましいことがわか
る(ラップNo.11,及び12)。これらに対し、両
表面層(S)として用いられる直鎖状低密度ポリエチレ
ンと低密度ポリエチレンとで構成される組成物中の直鎖
状低密度ポリエチレンの配合量が20重量%に満たない
(低密度ポリエチレンの配合量が80重量%を越える)
ものでは、化粧箱からのフィルムの引き出し性が十分な
実用レベルで長期間にわたり安定保持されているもの
の、密着性が実用レベルを満たせず(ラップNo.1
4)、それが70重量%を越えた(同配合量が30重量
%に満たない)ものでは、密着性が十分な実用レベルで
長期間にわたり安定保持されているものの、化粧箱から
のフィルムの引き出し性が実用レベルを満たしていない
ことがわかる(ラップNo.15)。一方、従来技術
(直鎖状低密度ポリエチレンにトリグリセリン脂肪酸エ
ステルを添加した表面層を有する)のラップフィルムで
は、ラップ同士の密着性や化粧箱からのフィルムの引き
出し性が十分な実用レベルで安定保持されているもの
の、容器に対する密着性(対ガラス密着性)が実用レベ
ルを満たしていないことがわかる(ラップNo.1
6)。
【0043】
【実施例10〜14】低密度ポリエチレンと共に接着層
用押出機に供給するエチレン−α−オレフィン共重合体
を「タフマーP0680」(三井化学株式会社製、密度
0.870g/cm3、コモノマー=プロピレン)とす
る以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを作成
し、ラップNo.17とした。次に、低密度ポリエチレ
ンと共に接着層用押出機に供給するエチレン−α−オレ
フィン共重合体を「カーネルKF360」(日本ポリケ
ム株式会社製、密度0.898g/cm3、コモノマー
=ヘキセン−1)とする以外は実施例5と同様な条件で
ラップフィルムを作成し、ラップNo.18とした。
用押出機に供給するエチレン−α−オレフィン共重合体
を「タフマーP0680」(三井化学株式会社製、密度
0.870g/cm3、コモノマー=プロピレン)とす
る以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを作成
し、ラップNo.17とした。次に、低密度ポリエチレ
ンと共に接着層用押出機に供給するエチレン−α−オレ
フィン共重合体を「カーネルKF360」(日本ポリケ
ム株式会社製、密度0.898g/cm3、コモノマー
=ヘキセン−1)とする以外は実施例5と同様な条件で
ラップフィルムを作成し、ラップNo.18とした。
【0044】また、低密度ポリエチレンと共に接着層用
押出機に供給するエチレン−α−オレフィン共重合体を
「エンゲージ8150」(ダウ・ケミカル社製、密度
0.868g/cm3、コモノマー=ヘキセン−1)と
する以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを作
成し、ラップNo.19とした。更に、粘着剤として液
状水添ポリブテン「ニッサンポリブテン015SH」
(日本油脂株式会社製、重量平均分子量580)を予め
混合した低密度ポリエチレン樹脂を用い、表面層樹脂1
00重量部に対し上記液状ポリブテンを0.5重量部添
加する以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを
作成し、ラップNo.20とした。
押出機に供給するエチレン−α−オレフィン共重合体を
「エンゲージ8150」(ダウ・ケミカル社製、密度
0.868g/cm3、コモノマー=ヘキセン−1)と
する以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを作
成し、ラップNo.19とした。更に、粘着剤として液
状水添ポリブテン「ニッサンポリブテン015SH」
(日本油脂株式会社製、重量平均分子量580)を予め
混合した低密度ポリエチレン樹脂を用い、表面層樹脂1
00重量部に対し上記液状ポリブテンを0.5重量部添
加する以外は実施例5と同様な条件でラップフィルムを
作成し、ラップNo.20とした。
【0045】更にまた、5層用Tダイ押出機を用いて表
面層用、中心層用に実施例1と同じ樹脂を用い、積層し
た後、両表面層(S)と両接着層(G)との合計でのゲ
ル分率が約40重量%になるように架橋処理をおこな
い、30℃の冷却水を通水した冷却ロールを用いてフィ
ルム厚み10μmになるように引き取り、表面層/接着
層/バリア層/接着層/表面層=3.0μm /0.7
5μm /2.5μm /0.75μm /3.0μm、
の1軸延伸ラップフィルムを作成した。その後は、実施
例1と同様にして、幅30cm、長さ20mのサンプル
を作成し、ラップNo.21とした。
面層用、中心層用に実施例1と同じ樹脂を用い、積層し
た後、両表面層(S)と両接着層(G)との合計でのゲ
ル分率が約40重量%になるように架橋処理をおこな
い、30℃の冷却水を通水した冷却ロールを用いてフィ
ルム厚み10μmになるように引き取り、表面層/接着
層/バリア層/接着層/表面層=3.0μm /0.7
5μm /2.5μm /0.75μm /3.0μm、
の1軸延伸ラップフィルムを作成した。その後は、実施
例1と同様にして、幅30cm、長さ20mのサンプル
を作成し、ラップNo.21とした。
【0046】ラップNo.17〜21の物性を表4に示
す。表4の結果によれば、本発明ラップフィルムでは、
所定の接着層を用いることによって、フィルム同士の密
着性、容器に対する密着性(対ガラス密着性)、及び化
粧箱からフィルムの引き出し性の優れた3つの特性を長
期間安定保持でき、更にカット性、耐熱性、バリア性等
の優れていることがわかり(ラップNo.17〜1
9)、フィルム臭気の評価項目を高度に高めておきたい
観点から観点から両接着層(G)成分として密度0.8
69〜0.900g/cm3のエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を用いるのがより好ましいことがわかる(ラ
ップNo.17、及び18)。また、本発明の効果を損
なわない範囲で表面層に液状ポリブテンを用いても良い
場合があることが示されている(ラップNo.20)。
これらに対し、1軸延伸したものでは、カットし難いこ
とが示されている。(ラップNo.21)。
す。表4の結果によれば、本発明ラップフィルムでは、
所定の接着層を用いることによって、フィルム同士の密
着性、容器に対する密着性(対ガラス密着性)、及び化
粧箱からフィルムの引き出し性の優れた3つの特性を長
期間安定保持でき、更にカット性、耐熱性、バリア性等
の優れていることがわかり(ラップNo.17〜1
9)、フィルム臭気の評価項目を高度に高めておきたい
観点から観点から両接着層(G)成分として密度0.8
69〜0.900g/cm3のエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を用いるのがより好ましいことがわかる(ラ
ップNo.17、及び18)。また、本発明の効果を損
なわない範囲で表面層に液状ポリブテンを用いても良い
場合があることが示されている(ラップNo.20)。
これらに対し、1軸延伸したものでは、カットし難いこ
とが示されている。(ラップNo.21)。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【発明の効果】本発明の架橋積層ラップフィルムは、表
面層として直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチ
レンとを特定割合で用い、中心層としてバリア性樹脂を
用いることによりラップフィルムの重要特性であるフィ
ルム同士の密着性、容器に対する密着性、及び化粧箱か
らのフィルムの引き出し性の優れた3特性が長期間安定
保持できるものであり、更にカット性、耐熱性、バリア
性が優れてフィルム臭気が少なく食品包装用途のラップ
フィルムとして有用である。
面層として直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチ
レンとを特定割合で用い、中心層としてバリア性樹脂を
用いることによりラップフィルムの重要特性であるフィ
ルム同士の密着性、容器に対する密着性、及び化粧箱か
らのフィルムの引き出し性の優れた3特性が長期間安定
保持できるものであり、更にカット性、耐熱性、バリア
性が優れてフィルム臭気が少なく食品包装用途のラップ
フィルムとして有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/08 C08L 23/08 Fターム(参考) 3E086 AB02 AD13 BA04 BA15 BB01 BB41 BB57 BB58 CA01 4F100 AK06A AK06C AK06D AK06E AK41B AK62D AK62E AK63A AK63C AK63K AL05A AL05C AL05D AL05E AR00B BA05 BA06 BA10A BA10C BA15 EH20 EJ08A EJ08C EJ38 EJ53 GB15 GB23 JA13A JA13C JA20A JA20C JD02B JJ03 JL00 JL05 JL11D JL11E YY00A YY00C 4J002 BB03X BB05W GF00 GG02
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂からなる両表面層
(S)とバリア性樹脂からなる中心層(C)と、上記両
者を介する両接着層(G)とからなる積層ラップフィル
ムにおいて、上記両表面層(S)は密度が0.908〜
0.929g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレン
(a)と低密度ポリエチレン(b)との配合重量比が
(a)/(b)=20/80〜70/30の配合組成の
樹脂層であり、両表面層(S)と両接着層(G)の合計
のゲル分率が20〜70重量%であることを特徴とす
る、架橋積層ラップフィルム。 - 【請求項2】 直鎖状低密度ポリエチレン(a)が、メ
タロセン型触媒を用いて重合されたものであることを特
徴とする、請求項1記載の架橋積層ラップフィルム。 - 【請求項3】 両接着層(G)が、密度0.869〜
0.900g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重
合体単独又は低密度ポリエチレンとの配合物からなる樹
脂層であることを特徴とする、請求項1または2記載の
架橋積層ラップフィルム。 - 【請求項4】 バリア性樹脂が、ポリエステル系樹脂で
あることを特徴とする、請求項1、2または3記載の架
橋積層ラップフィルム。 - 【請求項5】 2軸延伸されてなることを特徴とする、
請求項1、2、3または4記載の架橋積層ラップフィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000060921A JP2001246707A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 架橋積層ラップフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000060921A JP2001246707A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 架橋積層ラップフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001246707A true JP2001246707A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18581156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000060921A Pending JP2001246707A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 架橋積層ラップフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001246707A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016186026A1 (ja) * | 2015-05-15 | 2016-11-24 | 旭化成株式会社 | フィルム収納容器、フィルム、フィルム巻回体及びフィルム収納体 |
-
2000
- 2000-03-06 JP JP2000060921A patent/JP2001246707A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016186026A1 (ja) * | 2015-05-15 | 2016-11-24 | 旭化成株式会社 | フィルム収納容器、フィルム、フィルム巻回体及びフィルム収納体 |
JPWO2016186026A1 (ja) * | 2015-05-15 | 2017-11-16 | 旭化成株式会社 | フィルム収納容器、フィルム、フィルム巻回体及びフィルム収納体 |
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