JP2001246622A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JP2001246622A JP2000060968A JP2000060968A JP2001246622A JP 2001246622 A JP2001246622 A JP 2001246622A JP 2000060968 A JP2000060968 A JP 2000060968A JP 2000060968 A JP2000060968 A JP 2000060968A JP 2001246622 A JP2001246622 A JP 2001246622A
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    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
    • B29B2009/125Micropellets, microgranules, microparticles

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品中に気泡やフィッシュアイが発生し難
く、成形品の結晶化コントロール性が良好で透明性に優
れ、また成形時での金型汚れを発生させにくいポリエス
テルを提供すること。 【解決手段】 溶融重合により得られたポリエステルを
ダイヘッドからストランド状に吐出し、冷却、固化後チ
ップ状に切断するポリエステルの製造方法において、
0.02≦(V1/S1)×t1×ΔT≦0.35…・
(1)式を満足する条件下でチップ状に切断することを
特徴とするポリエステルの製造方法。ここで、Tg、T
ext、Tは各々ポリエステルのガラス転移温度
(℃)、ポリエステルをダイヘッドよりストランド状に
吐出させる際の温度Text(℃)、冷却水温(℃)を
表す。また、V1、S1、T1は各々ストランドがチッ
プ状に切断されるまでの工程に於ける単位時間当たりの
冷却水量(cm3/sec)、冷却水が接触するストラン
ドの表面積(cm2/sec)、ストランドと冷却水が
接触している時間(sec)を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボトルをはじめと
して、フィルム、シート成形用などに用いられるポリエ
ステルの製造方法に関し、さらに詳しくは、成形品中に
気泡やフィッシュアイが発生し難く、成形品の結晶化コ
ントロール性に優れ、また成形時に金型汚れが発生し難
いポリエステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調味料、油、飲料、化粧品、洗剤などの
容器の素材としては、充填内容物の種類およびその使用
目的に応じて種々の樹脂が採用されている。
【0003】これらのうちでポリエステルは機械的強
度、耐熱性、透明性およびガスバリヤー性に優れている
ので、特にジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充
填用容器の素材として最適である。
【0004】このようなポリエステルは射出成形機械な
どの成形機に供給して中空成形体用プリフォームを成形
し、このプリフォームを所定形状の金型に挿入し延伸ブ
ロー成形される。
【0005】また、殺菌のために中空容器に充填する際
に高温充填されることや、あるいは充填後に高温のシャ
ワー水で殺菌処理される場合がある。このような中空容
器には高耐熱性が求められる為に、延伸ブロー成形した
後にボトル胴部を熱処理(ヒートセット)して中空容器
に成形されるのが一般的である。また、ボトル口栓部を
熱処理(口部結晶化処理)させるのが一般的である。
【0006】ところが、従来の溶融重合で得たポリエス
テルをチップ化する場合では、双子(二つのチップが融
着したもの)や三つ子(3つのチップが融着したもの)
のような連なったチップの発生、多量のファイン(ポリ
エステルの微粉末)の発生、及びせん断による高配向結
晶化領域の発生などの問題があった。
【0007】双子や三つ子のような連チップが混入した
ポリエステルを用いて射出成形すると、空気を巻き込み
プリフォーム及びボトルに気泡が残るという問題があっ
た。
【0008】また、ポリエステルチップ中に配向結晶化
による高結晶化領域が存在すると、射出成形によりプリ
フォームを溶融成形した場合は、高結晶化領域の溶融が
不完全となり易く、それにより不完全な溶融領域を起点
とてして結晶化が起こり、プリフォームの透明性が低下
したり、また延伸ブロー成形時に結晶化が促進されボト
ルがヘイジーになったり、未溶融物がゲル状異物として
残り、ボトル外観が損なわれる問題が生じることがあっ
た。またプリフォームの結晶化特性が変化して口部結晶
化における口栓部の収縮量が変化し、口栓部の結晶化後
の寸法が変わり、キャッピング不良あるいはシール不良
等の問題が生じた。
【0009】ポリエステルチップの高結晶部分を完全に
溶融させるためには、より高温での溶融成形が必要とな
るが、高温溶融条件下ではポリエステルは熱分解が促進
され、ボトル強度低下や延伸性不良につながる分子量の
低下やフレーバー性に悪影響を及ぼすアセトアルデヒド
等の副生物の増加を起こし好ましくない。
【0010】さらに、従来のポリエステルには、環状三
量体などのオリゴマー類が含まれており、このオリゴマ
ー類が金型内面や金型のガスの排気口、排気管に付着す
ることによる金型の汚れが発生しやすかった。
【0011】このような金型の汚れは、得られるボトル
の表面肌荒れや白化の原因となる。もしボトルが白化し
てしまうと、そのボトルの商品価値が低下し、廃棄しな
ければならない。このため金型汚れを頻繁に除去しなけ
ればならず、ボトルの生産性が低下してしまうという問
題点があった。
【0012】これらの解決方法として、特開平10−1
14819号公報にはポリエステルを水処理する方法が
開示されている。
【0013】しかし、水処理の段階において、ポリエス
テルチップに付着しているファイン(樹脂の微粉末)が
処理水に浮遊、沈殿し処理槽壁や配管壁に付着して配管
を詰まらせたり、処理槽や配管の洗浄を困難にさせる等
の問題が生じた。
【0014】さらには処理水に浮遊、沈殿し処理槽壁や
配管壁に付着したファインがポリエステルチップに再度
付着して、成形時での結晶化が促進され、透明性の悪い
ボトルとなり、また口栓部結晶化における口栓部の収縮
が大きくなってキャッピング不良となる問題等が生じ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形品中に
気泡やフィッシュアイが発生し難く、成形品の結晶化コ
ントロール性に優れ、ボトル等成形品の透明性が良好で
あり、またさらには成形時での金型汚れを発生させ難い
ポリエステルの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のポリエステルの製造方法は、溶融重合により
得られたポリエステルをダイヘッドからストランド状に
吐出し、冷却、固化後チップ状に切断してチップを製造
する際に、下記の(1)式を満足する条件下でチップ状
に切断することを特徴とするポリエステルの製造方法で
ある。 0.02≦(V1/S1)×t1×ΔT≦0.35 (1)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) Tg=ポリエステルのガラス転移温度(℃) Text=ポリエステルをダイヘッドよりストランド状
に吐出させる際の温度(℃) T=平均冷却水温(℃)を示す(但しTは5≦T≦95
(℃)且つT<Tgを満たす。) V1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於ける単位時間当たりの冷却水量(cm3/sec) S1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於ける単位時間当たりの冷却水が接触するストランドの
表面積(cm2/sec) t1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於けるストランドと冷却水が接触している時間(sec)
【0017】この場合において、溶融重合により得られ
たポリエステルをチップ状に切断した後に、下記の
(2)式を満足する条件下で切断したチップを冷却する
ことができる。 0.20≦(V2/S2)×t2×ΔT (2)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) V2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
たりの冷却水量(cm3/sec) S2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
たりの冷却水が接触するチップ表面積(cm2/se
c) t2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於けるチップが冷
却水に接触している時間(sec)を示す。
【0018】この場合において、冷却水が粒径1〜25
μmの粒子を50000個/10ml以下含み、ナトリ
ウムの含有量、マグネシウムの含有量、珪素の含有量及
びカルシウムの含有量をそれぞれN、M、S、Cとした
場合、下記の(3)〜(6)式の少なくとも一つを満足
する水を使用することができる。 N ≦ 1.0(ppm) (3)式 M ≦ 0.5(ppm) (4)式 S ≦ 2.0(ppm) (5)式 C ≦ 1.0(ppm) (6)式
【0019】この場合において、冷却水の少なくとも一
部を繰り返し使用することができる。
【0020】この場合において、(1)ダイヘッドより
溶融重合ポリエステルをストランド状に吐出し、(2)
ストランドガイドセクションでストランドを水で冷却
し、(3)ストランドを冷却水の存在下でチップ状に切
断し、(4)切断されたチップを更にクーリングパイプ
中で水冷し、(5)脱水機により冷却水とチップを分離
することができる。
【0021】この場合において、ポリエステルを予備結
晶化、固相重合処理を行うことができる。
【0022】この場合において、ポリエステルと処理水
を処理槽に供給してポリエステルの水処理を行うことが
できる。
【0023】また処理槽中でポリエステルを水処理する
際に、該処理槽からポリエステルと共に排出する処理水
中に存在する粒径が1〜25μmの粒子の個数をX、ナ
トリウムの含有量をN、マグネシウムの含有量をM、カ
ルシウムの含有量Cを、珪素の含有量をSとした場合、
下記(7)〜(11)式の少なくとも一つを満足させて
水処理を行うことができる。 1 ≦ X ≦ 50000 (個/10ml) (7)式 0.005 ≦ N ≦ 1.0 (ppm) (8)式 0.01 ≦ M ≦ 0.5 (ppm) (9)式 0.01 ≦ C ≦ 1.0 (ppm) (10)式 0.01 ≦ S ≦ 2.0 (ppm) (11)式
【0024】この場合において、ポリエステルがポリア
ルキレンテレフタレートであることができる。
【0025】この場合において、ポリエステルの主たる
繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成され、
ポリエステルの極限粘度が0.55〜1.3dl/gで
あることができる。
【0026】かかる本発明のポリエステルの製造方法に
よれば、プリフォームやボトル中に気泡やフィッシュア
イが発生し難く、さらにボトルの透明性や口栓部結晶化
が良好となり、またポリエステルチップの水処理を行っ
た場合には処理槽や配管の汚れを少なくし、さらにはボ
トル等の成形時での金型汚れを発生させ難いポリエステ
ルを有利に製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエステル
は、好ましくは、主たる繰り返し単位がエチレンテレフ
タレートから構成されるポリエステルであり、さらに好
ましくはエチレンテレフタレート単位を85モル%以上
含む線状ポリエステルであり、特に好ましいのは、エチ
レンテレフタレート単位を95モル%以上含む線状ポリ
エステルである。
【0028】前記ポリエステル中に共重合して使用され
るジカルボン酸としては、イソフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、ジフェニール−4,4'−ジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸及びその機能的誘導体、p−オキシ安息香
酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導
体、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸等
の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその機
能的誘導体などが挙げられる。
【0029】前記ポリエステル中に共重合して使用され
るグリコールとしては、ジエチレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノール
A、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等
の芳香族グリコールなどが挙げられる。
【0030】さらに、前記ポリエステル中の多官能化合
物からなるその他の共重合成分としては、酸成分とし
て、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げることが
でき、グリコール成分としてグリセリン、ペンタエリス
リトールを挙げることができる。以上の共重合成分の使
量は、ポリエステルが実質的に線状を維持する程度でな
ければならない。
【0031】また本発明に係るポリエステル、特に、主
たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成さ
れるポリエステルの極限粘度は0.55〜1.30デシ
リットル/グラム、好ましくは0.60〜1.20デシ
リットル/グラム、さらに好ましくは0.65〜0.9
0デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が0.
55デシリットル/グラム未満では、得られた成形体等
の機械的特性が悪い。また、1.30デシリットル/グ
ラムを越える場合は、成型機等による溶融時に樹脂温度
が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼ
す遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄色に
着色する等の問題が起こる。
【0032】ポリエステルのチップの形状は、シリンダ
ー型、角型、または扁平な板状等の何れでもよく、その
大きさは、縦、横、高さがそれぞれ通常1.5〜4mm
の範囲である。例えばシリンダー型の場合は、長さは
1.5〜4mm、径は1.5〜4mm程度であるのが実
用的である。
【0033】また、本発明に用いられるポリエステルの
アセトアルデヒド含量は10ppm以下、好ましくは8
ppm以下、更に好ましくは5ppm以下、ホルムアル
デヒド含量は7ppm以下、好ましくは6ppm以下、
更に好ましくは4ppm以下である。本発明で用いるポ
リエステルのアセトアルデヒド含有量を10ppm以
下、またホルムアルデヒド含有量を7ppm以下にする
方法は特に限定されるものではないが、例えば低分子量
のポリエステルを減圧下または不活性ガス雰囲気下にお
いて170〜230℃の温度で固相重合する方法を挙げ
ることが出来る。
【0034】また、本発明に用いられるポリエステル中
のジエチレングリコール量はグリコール成分の1.0〜
5.0モル%、好ましくは1.3〜4.5モル%、更に
好ましくは1.5〜4.0モル%である。ジエチレング
リコール量が5.0モル%を越える場合は、熱安定性が
悪くなり、成型時に分子量低下が大きくなる場合や、ま
たアセトアルデヒド含量やホルムアルデヒド含量の増加
量が大となり好ましくない。
【0035】また、本発明に用いられるポリエステルの
環状3量体の含有量は0.50重量%以下、好ましくは
0.45重量%以下、さらに好ましくは0.40重量%
以下である。本発明のポリエステルから耐熱性の中空成
形体等を成形する場合は加熱金型内で熱処理を行うが、
環状3量体の含有量が0.50重量%以上含有する場合
には、加熱金型表面へのオリゴマー付着が急激に増加
し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化する。
【0036】上記のポリエステルは、従来公知の製造方
法によって製造することが出来る。即ち、テレフタル酸
とエチレングリコール及び必要により他の共重合成分を
直接反応させて水を留去しエステル化した後、減圧下に
重縮合を行う直接エステル化法、または、テレフタル酸
ジメチルとエチレングリコール及び必要により他の共重
合成分を反応させてメチルアルコールを留去しエステル
交換させた後、減圧下に重縮合を行うエステル交換法に
より製造される。更に極限粘度を増大させ、アセトアル
デヒド含量等を低下させる為に固相重合を行ってもよ
い。
【0037】前記溶融重縮合反応は、回分式反応装置で
行っても良いし、また連続式反応装置で行っても良い。
これらいずれの方式においても、溶融重縮合反応は1段
階で行っても良いし、また多段階に分けて行っても良
い。固相重合反応は、溶融重縮合反応と同様、回分式装
置や連続式装置で行うことが出来る。溶融重縮合と固相
重合は連続で行っても良いし、分割して行ってもよい。
【0038】直接エステル化法による場合は、重縮合触
媒としてGe、Sb、Tiの化合物が用いられる。好ま
しくは、Ge、Sb化合物が良く、更に好ましくはGe
化合物が良い。Ge化合物としては、無定形二酸化ゲル
マニウム、結晶性二酸化ゲルマニウムファインまたはエ
チレングリコールのスラリー、結晶性二酸化ゲルマニウ
ムを水に加熱溶解した溶液またはこれにエチレングリコ
ールを添加加熱処理した溶液等が使用されるが、特に本
発明で用いるポリエステルを得るには二酸化ゲルマニウ
ムを水に加熱溶解した溶液、またはこれにエチレングリ
コールを添加加熱した溶液を使用するのが好ましい。こ
れらの重縮合触媒はエステル化工程中に添加することが
できる。Ge化合物を使用する場合、その使用量はポリ
エステル中のGe残存量として20〜150ppm、好
ましくは23〜100ppm、更に好ましくは25〜7
0ppmである。
【0039】また、安定剤として、燐酸、ポリ燐酸やト
リメチルフォスフェート等の燐酸エステル類等を使用す
るのが好ましい。これらの安定剤はテレフタル酸とエチ
レングリコールのスラリー調合槽からエステル化反応工
程中に添加することができる。
【0040】ポリエステル中のDEG含量を制御するた
めにエステル化工程に塩基性化合物、とえば、トリエチ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン等の第3級アミン、
水酸化テトラエチルアンモニウム等の第4級アンモニウ
ム塩等を加えることが出来る。
【0041】このようにして得られた溶融重合ポリエス
テルを重縮合反応缶に接続されたダイヘッドより溶融ポ
リエステルをストランド状に吐出し、冷却・固化した
後、ストランドを切断してチップを製造する。
【0042】ところが、従来の溶融重合ポリエステルを
チップ化する方法では、双子や三つ子のような連なった
チップ、ファインの発生、及びチップ中にせん断による
高配向結晶化領域の発生などの問題があった。
【0043】双子や三つ子のような連チップが混入した
ポリエステルを用いて射出成形すると、空気を巻き込み
プリフォーム及びボトルに気泡が残るという問題があっ
た。
【0044】また、ポリエステルチップ中に配向結晶化
による高結晶化領域が存在すると、射出成形によりプリ
フォームを溶融成形した場合は、高結晶化領域の溶融が
不完全となり易く、それにより不完全な溶融領域を起点
とてして結晶化が起こり、プリフォームの透明性が低下
したり、また延伸ブロー成形時に結晶化が促進されボト
ルがヘイジーになったり、未溶融物がゲル状異物として
残り、ボトル外観が損なわれる問題が生じることがあっ
た。またプリフォームの結晶化特性が変化して口部結晶
化における口栓部の収縮量が変化し、口栓部の結晶化後
の寸法が変わり、キャッピング不良あるいはシール不良
等の問題が生じた。
【0045】高結晶化したポリエステルを完全に溶融さ
せるためには、より高温・高背圧での溶融成形が必要と
なるが、そのような下ではポリエステルは熱分解を起こ
し、ボトル強度低下や延伸性不良につながる分子量の低
下やフレーバー性に悪影響を及ぼすアセトアルデヒド等
の副生物の増加を起こし好ましくない。
【0046】このような問題点を解決するために鋭意検
討した結果、本発明に達した。すなわち本発明は、溶融
重合により得られたポリエステルをダイヘッドからスト
ランド状に吐出し、冷却、固化後チップ状に切断するポ
リエステルの製造方法において、下記の(1)式を満足
する条件下でチップ状に切断することによって前記の問
題点を解決するものである。 0.02≦(V1/S1)×t1×ΔT≦0.35 (1)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) Tg=ポリエステルのガラス転移温度(℃) Text=ポリエステルをダイヘッドよりストランド状
に吐出させる際の温度(℃) T=平均冷却水温(℃)を示す(但しTは5≦T≦95
(℃)且つT<Tgを満たす。) V1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於ける単位時間当たりの冷却水量(cm3/sec) S1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於ける単位時間当たりの冷却水が接触するストランドの
表面積(cm2/sec) t1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
於けるストランドと冷却水が接触している時間(sec)
【0047】(1)式において、下限を外れた場合には
ストランドの冷却不足による切断不良、チップの融着な
どの問題があり、また上限を外れた場合には過冷却によ
る粉体の発生、切断面の高配向化などの問題及び、エネ
ルギーコストの面で好ましくない。
【0048】またこの場合において、溶融重合により得
られたポリエステルをチップ状に切断した後に、下記の
(2)式を満足する条件下でチップを冷却することが望
ましい。 0.20≦(V2/S2)×t2×ΔT (2)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) V2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
たりの冷却水量(cm3/sec) S2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
たりの冷却水が接触するチップ表面積(cm2/se
c) t2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
プと冷却水が分離されるまでの工程に於けるチップが冷
却水に接触している時間(sec)を示す。
【0049】(2)式において下限を外れた場合におい
ては切断されたチップが冷却不足になりがちで好ましく
ない。(2)式において特に上限は定めないが、(V2
/S2)×t2×ΔT≦35となる場合には、エネルギ
ーコストの点で好ましくなく、あまり実用的ではない。
【0050】溶融重合ポリエステルのダイヘッドからの
吐出温度(Text)は、ポリエステルの融点Tmに対
し、Tm+10≦Text≦Tm+65℃、好ましくは
Tm+20≦Text≦Tm+45(℃)、更に好まし
くはTm+25≦Text≦Tm+35(℃)の範囲を
用いることが望ましい。本発明にかかる主たる繰り返し
単位がエチレンテレフタレートから構成されるポリエス
テルについての押出温度Textは、好ましくは260
〜305℃、更に好ましくは265〜295℃でストラ
ンド状に押し出される。
【0051】一般的にストランドの冷却は、ダイヘッド
と水冷装置の間に間隔が設けてあるため、溶融ポリエス
テルは一端空冷されてから、水冷装置に入る。その空冷
時間は一般的には数秒以下の事が多い。またストランド
を水冷するための冷却装置は、ストランドが水平方向に
移動する装置や、縦方向に移動する装置、あるいは斜め
下方向に移動しながら、冷却水により冷却される。冷却
水は、シャワー状、霧状で冷却するストランドに接触さ
せても良いし、水槽中に貯めた冷却水にストランドを浸
漬させて冷却しても良い。また、各々単独あるいは併用
してストランドを冷却しても良い。
【0052】ストランドの冷却方法として望ましくは、
ダイヘッド下方に設置する傾斜したストランド冷却用プ
レート上に沿って流す冷却水(以下滑り台水と呼ぶ)と
プレート傾斜に対して垂直方向からプレートにシャワー
状にして流す冷却水(以下シャワー水と呼ぶ)等を用い
てストランドを冷却する。
【0053】冷却したストランドをチップ状に切断する
方法としては、公知のカッターを用いてチップ状に切断
できるが、切断の際は冷却水の存在下で行うことが望ま
しい。本発明では、ストランド切断時のせん断配向を低
減するためにストランドを冷却しすぎないで切断する必
要があるので、切断したチップ同士の付着を防止するの
に都合が良い。
【0054】また、ストランドをカッターで切断する直
前にカッター部分にさらに冷却水(以下コンベア水と呼
ぶ)を追加して、切断したチップについて冷却水を冷却
及び移動媒体として脱水機まで送り冷却・排出した後、
脱水機で冷却水とチップを分離する方法が望ましい。
【0055】すなわち、本発明では溶融重合により得ら
れたポリエステルをダイヘッドからストランド状に吐出
し、冷却・固化後、チップ状に切断してチップを製造す
る方法において、(1)溶融重合ポリエステルをストラ
ンド状に吐出させるダイヘッド、(2)ストランドを冷
却するストランドガイドセクション、(3)ストランド
を冷却水の存在下でチップ状に切断するカッター(4)
切断されたチップを更に水冷しながら脱水機まで排出さ
せるクーリングパイプ、(5)冷却水とチップを分離す
る脱水機を用いる事が望ましい。
【0056】ストランドを冷却しチップ状に切断する際
の条件としては、冷却水の平均温度Tは基本的にポリエ
ステルのガラス転移温度Tgより低温にすることが必要
であり、5℃≦T≦80℃且つ30℃≦Tg−T≦80
℃の範囲で常に一定に保つ事が望ましく、更に好ましく
は、10℃≦T≦30℃、50℃≦Tg−T≦70℃の
範囲であることが望ましい。
【0057】更に、溶融重合ポリエステルのガラス転移
温度、押出し温度、ストランド表面積、冷却水供給量及
び冷却時間等の条件により異なるが、ポリエステルのガ
ラス転移温度Tg(℃)、ダイヘッドより押出す際のポ
リエステル温度Text(℃)、冷却水平均水温T
(℃)、ΔT=(Tg−T)/(Text−T)とした
場合に0.10≦ΔT≦0.35にする。好ましくは
0.15≦ΔT≦0.30にすることが望ましい。
【0058】ポリエステルのガラス転移温度Tgやダイ
ヘッドからの溶融重合ポリエステルの押出し温度Tex
tに対して、冷却水温Tが高すぎた場合には、ストラン
ドの冷却が不十分となり、ストランドの粘着性が高くな
り、ストランドがカッターの刃に融着してして切断不能
になり、ストランドをチップ状に切断後にチップ同士が
融着して双子、三つ子のような連なったチップとなるよ
うな問題が生じる。
【0059】一方、ポリエステルのガラス転移温度Tg
やダイヘッドからの溶融ポリエステルの押出し温度Te
xtに対して冷却水温Tを極端に低温とした場合には、
冷却水温を下げるのに必要なエネルギーコストが高くな
るだけでなく、表層部が硬くなり過ぎ切断時にファイン
が多く発生する。
【0060】このファインは、ストランドのチップにし
た後に、予備結晶化工程、固相重合工程時に、通常のチ
ップに比べ高結晶化するために通常のチップに比べ融解
し難くなる。このようなファインが通常のチップに多量
に含まれると、例えばボトル用プリフォームや中空成形
体の溶融成形時に完全に溶融され難いファインが結晶核
剤となって成形品の結晶速度を早くして、成形品が結晶
化し白く濁ったり、また延伸ブローする際に延伸温度可
能領域までプリフォーム温度を高くした場合に結晶化が
起こりボトルが白化する問題が生じる。
【0061】また、固相重合後の水処理槽まで持ち込ま
れた場合には、粉体は表面積が大きいために処理水中に
含まれる結晶核剤となり得る微量の有機物や無機物を吸
着し、高濃度に濃縮する。このようなファインが、通常
のチップに多量に含まれると、例えばボトル用プリフォ
ームや中空成形体の溶融成形時に結晶核剤となって成形
品の結晶速度を早くして、成形品が結晶化し白く濁った
り、また延伸ブローする際に延伸温度可能領域までプリ
フォーム温度を高くした場合に結晶化が起こりボトルが
白化する問題が生じる。
【0062】更に硬くなったストランドをカッターで切
断する際に、切断表面にせん断により、ポリエステル分
子鎖が配向による結晶化を起こす程度が強くなる。配向
結晶化が強くなった切断面は、非晶であるチップ他の部
分に比べ、加熱した場合でもポリエステル分子鎖の熱結
晶化が阻害され易くなる。そのため予備結晶化工程、結
晶化工程や固相重合工程において熱結晶化が阻害され切
断面の結晶化度はチップの他部分に比べ若干小さくなる
傾向がある。
【0063】一般的に、結晶化度の高いポリエステルチ
ップにくらべ低結晶化度のチップの方が完全溶融し易い
傾向があるが、熱結晶化による結晶化度は低いが、配向
による結晶化が進んでいるチップの切断面は、他の部分
に比べ溶融し難くなる。従って中空成形体用プリフォー
ムの溶融成形時には、チップの切断面はそれ以外の部分
よりも溶融し難くなり、不完全溶融によるプリフォーム
の透明性低下等の問題を引き起こす原因となる。
【0064】また、ストランドの冷却水量は溶融重合ポ
リエステルのガラス転移温度、押出し温度、冷却水平均
水温、冷却時間等の条件により異なるが、ストランドの
冷却用の冷却水量(滑り台水、シャワー水)は単位時間
当たりのストランドの冷却水接触面積S1(cm2)に対す
る冷却水供給量V1(cm3について、0.1≦(V1/S
1)≦2.0、好ましくは、0.5≦(V1/S1)≦
1.5を用いることが望ましい。
【0065】冷却水量が上記範囲量より少ない多い場合
には、ストランドから受ける熱量によって冷却水温が上
昇し易く安定した冷却ができなくなるだけでなく、スト
ランドの冷却不足によるストランドの粘着性が高くな
り、ストランドがカッターの刃に融着してして切断不能
になったり、ストランドをチップ状に切断後にチップ同
士が融着して双子、三つ子のような連なったチップとな
るような問題が起きやすい。
【0066】一方、冷却水量が上記範囲より多い場合に
は冷却水温を下げるのに必要なエネルギーコストが高く
なり実用上問題がある。
【0067】ストランドをカッターによりチップ状に切
断した後、引き続いて該チップを冷却水(コンベア水)
を追加してチップを冷却・脱水機まで排出する条件とし
て、冷却水の平均温度Tは基本的にポリエステルのガラ
ス転移温度Tgより低温にすることが必要であり、5℃
≦T≦80℃且つ30℃≦Tg−T≦80℃の範囲で常
に一定に保つ事が望ましく、更に好ましくは、10℃≦
T≦30℃、50℃≦Tg−T≦70℃の範囲であるこ
とが望ましい。
【0068】更に、溶融重合ポリエステルのガラス転移
温度、押出し温度、ストランド表面積、冷却水量及び冷
却時間等の条件により異なるが、ポリエステルのガラス
転移温度Tg(℃)、ダイヘッドより押出す際のポリエ
ステル温度Text(℃)、冷却水平均水温T(℃)、
ΔT=(Tg−T)/(Text−T)とした場合に
0.10≦ΔT≦0.35にする。好ましくは0.15
≦ΔT≦0.30にすることが望ましい。
【0069】ポリエステルのガラス転移温度Tgやダイ
ヘッドからの溶融重合ポリエステルの押出し温度Tex
tに対して、冷却水温Tが高すぎた場合には、チップの
冷却が不十分となり、チップの粘着性が高くなり、チッ
プ同士が融着して双子、三つ子のような連なったチップ
となるような問題が生じることがある。
【0070】一方、ポリエステルのガラス転移温度Tg
やダイヘッドからの溶融ポリエステルの押出し温度Te
xtに対して冷却水温Tを極端に低温とした場合、に
は、冷却水温を下げるのに必要なエネルギーコストが高
くなる。
【0071】また、チップへの冷却水量は溶融重合ポリ
エステルのガラス転移温度、押出し温度、冷却水平均水
温、冷却時間等の条件により異なるが、チップの冷却用
の冷却水量(滑り台水、シャワー水、コンベア水)は単
位時間当たりのストランドの冷却水接触面積S2(cm2)
に対する冷却水量V2(cm3)について0.2≦(V2/
S2)≦2.5、好ましくは0.5≦(V2/S2)≦
2.0を用いることが望ましい。
【0072】冷却水量が上記範囲量より少ない多い場合
には、ストランドやチップから受ける熱量によって冷却
水温が上昇し易く安定した冷却ができなくなり、冷却不
足によりにチップ同士が融着して双子、三つ子のような
連なったチップとなるような問題が起きやすい。
【0073】一方、冷却水量が上記範囲より多い場合に
は冷却水温を下げるのに必要なエネルギーコストが高く
なり実用上問題がある。
【0074】冷却時間に関して、ストランドを冷却する
冷却時間t1、すなわち、ストランドを冷却水に接触さ
せる時間t1は、ポリエステルのガラス転移温度、ダイ
ヘッドからのポリエステル押出し温度、冷却水の平均温
度、冷却水量、ストランドの表面積により異なるが、
0.1〜10秒間、好ましくは0.1〜5秒間とするの
が適当である。また、ストランドを切断しチップ状にし
た後の冷却時間t2、すなわちチップを冷却水に接触さ
せる時間においても、ポリエステルガラス転移温度等の
条件により異なるが、3〜60秒間が適当である。好ま
しくは、5〜30秒間が好ましい。t1、t2各々につ
いて冷却時間があまり短いとストランド及びチップを十
分冷却することができず、また長すると冷却冷却装置自
体を大きくする必要があるため実用的ではない。また、
特にt1については、過冷却に伴う粉体の発生や、切断
面の高配向化を引き起こす問題が発生し易い。
【0075】ストランドの冷却に用いる冷却水は、常に
新規の冷却水を用いても良く、また少量部分を入れ替え
ながら循環させる方法を用いてもよい。一般的には、処
理に用いる水が大量であることから天然水(工業用水)
の少なくとも一部を循環利用して使用することが多い。
通常この天然水は、河川水、地下水などから採取したも
ので、水(液体)の形状を変えないまま、殺菌、異物除
去等の処理をしたものを言う。
【0076】また、一般的に工業用に用いられる天然水
にはナトリウムやマグネシウム、カルシウム、珪素等の
金属含有物質を多く含有している。天然水を用いて水処
理を行うと、ポリエステルチップに付着、浸透して結晶
核となり、このようなポリエステルチップを用いた中空
成形容器の透明性が非常に悪くなる。したがって、これ
らの天然水をイオン交換装置等によって処理し、金属含
有物質の含有量を低下させた水を使用する事が望まし
い。
【0077】しかし、ポリエステルの溶融重縮合直後に
チップ化する工程で使用する冷却水の水質が悪い場合に
は、透明性の悪いボトル等の成形体しか得られない。
【0078】本発明では溶融重縮合後のチップ化工程に
於いて粒径1〜25μmの粒子を50000個/10m
l以下含む水によって冷却しながらチップ化したポリエ
ステルを水処理することが望ましい。冷却水中の粒径1
〜25μmの粒子個数は、好ましくは10000個/1
0ml以下、さらに好ましくは1000個/10ml以
下である。処理水中の粒径25μmを越える粒子は、特
に規定するものではないが、好ましくは2000個/1
0ml以下、より好ましくは500個/10ml以下、
さらに好ましくは100個/10ml、特に好ましくは
10個/10ml以下である。
【0079】なお、処理水中の粒径1μm未満の粒子に
関しては、本発明で特に規定するものではないが、透明
な樹脂や適正な結晶化速度の樹脂を得るためには、少な
い方が好ましい。粒径1μm未満の粒子数としては好ま
しくは100000個/10ml以下、より好ましくは
50000個/10ml以下、さらに好ましくは200
00個/10ml以下、特に好ましくは10000個/
10ml以下である。1μm以下の粒子を水中から除
去、コントロールする方法としてはセラミック膜、有機
膜等の膜を用いた精密濾過法や限外濾過法等を用いるこ
とができる。
【0080】水中の粒子数を50000個/10ml以
下にする方法としては、工業用水等の自然水をチップ化
工程に供給するまでの少なくとも1ヶ所以上に粒子を除
去する装置を設置する。好ましくは自然界の水の採取口
から、前記したチップ化工程に至るまでに粒子を除去す
る装置を設置し、チップ化工程に供給する水中の、粒径
1〜25μmの粒子の含有量を50000個/10ml
以下にすることが好ましい。
【0081】粒子を除去する装置としてはフィルター濾
過装置、膜濾過装置、沈殿槽、遠心分離器、泡沫同伴処
理機等が挙げられる。例えばフィルター濾過装置であれ
ば、方式としてベルトフィルター方式、バグフィルター
方式、カートリッジフィルター方式、遠心濾過方式等の
濾過装置が挙げられる。
【0082】中でも連続的に行うにはベルトフィルター
方式、遠心濾過方式、バグフィルター方式の濾過装置が
適している。またベルトフィルター方式の濾過装置であ
れば濾材としては、紙、金属、布等が挙げられる。また
粒子の除去と処理水の流れを効率良く行うため、フィル
ターの目のサイズは5〜100μm、好ましくは10〜
70μm、さらに好ましくは15〜40μmがよい。
【0083】またチップ化工程の冷却水中のナトリウム
含有量、マグネシウムの含有量、珪素の含有量及びカル
シウムの含有量をそれぞれN、M、S、Cとした場合、
下記の(4)式〜(7)式の少なくとも一つを満足する
ことにより上記の問題を解決するものである。 N ≦ 1.0(ppm) (4)式 M ≦ 0.5(ppm) (5)式 S ≦ 2.0(ppm) (6)式 C ≦ 1.0(ppm) (7)式
【0084】チップ冷却水中のナトリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、珪素の含有量を上記範囲に設定するこ
とにより、ポリエステルチップに付着、浸透して、成形
時での結晶化が促進され、透明性の悪いボトルとなるこ
とを防ぐことができる。なお、それぞれの下限は経済的
制限や生産性の面から、0.005(ppm)≦N、
0.01(ppm)≦0.5、0.01(ppm)≦
C、0.01(ppm)≦Sであることが好ましい。こ
れら以下の冷却水を使用するためには、蒸留、逆浸透
膜、高次のイオン交換樹脂処理等による水の精製を行う
必要がある。
【0085】上記のようにして溶融重合ポリエステルか
らのストランドを冷却、カットして得られたチップを必
要に応じて公知の方法により予備結晶化、固相重合を行
いポリエステルの分子量の増加、アセトアルデヒドの低
減化、及びオリゴマーの低減化を行っても良い。
【0086】また、環状三量体等のオリゴマー類が成形
時に金型内面や金型のガス排気口、排気管等に付着する
ことによる金型汚れを防止するために、上記のようにし
て得られた溶融重合後チップ、や予備結晶化後のチッ
プ、或いは固相重合後のチップについて更に水との接触
処理を実施しても良い。
【0087】水との接触処理の方法としては、水中に浸
ける方法が挙げられる。水との接触処理を行う時間とし
ては5分〜2日間、好ましくは10分〜1日間、さらに
好ましくは30分〜10時間であり、水の温度としては
20〜180℃、好ましくは40〜150℃、さらに好
ましくは50〜120℃である。
【0088】また処理方法は連続方式、バッチ方式のい
ずれであっても差し支えないが、工業的に行うためには
連続方式の方が好ましい。
【0089】水処理の方法が連続的に、又はバッチ的の
いずれの場合であっても、処理槽から排出した処理水の
すべて、あるいは殆どを工業排水としてしまうと、新し
い水が多量に入用であるばかりでなく、排水量増大によ
る環境への影響が懸念される。
【0090】即ち、処理槽から排出した少なくとも一部
の処理水を、水処理槽へ戻して再利用することにより、
必要な水量を低減し、また排水量増大による環境への影
響を低減することが出来、さらには水処理槽へ返される
排水がある程度温度を保持していれば、処理水の加熱量
も小さく出来るため、処理層から排出された処理水は水
処理層へ戻して再利用されることが好ましい。また、水
を再利用させることで処理層中の処理水の流量を上げる
ことができ、結果としてポリエステルチップに付着した
ファインを洗い流すことができるため、ファイン除去効
果も生まれる。
【0091】ポリエステルのチップを連続的に水処理す
る場合は、塔型の処理槽に継続、あるいは断続的にポリ
エステルのチップを上部より受け入れ、並流又は向流で
水を連続供給して水処理させることができる。処理され
たポリエステルチップは処理層の下部から継続、あるい
は断続的に抜き出す。
【0092】ポリエステルチップをバッチ方式で水処理
をする場合は、サイロタイプの処理槽が挙げられる。す
なわち、バッチ方式でポリエステルのチップをサイロへ
受け入れ水処理を行う。あるいは回転筒型の処理槽にポ
リエステルのチップを受け入れ、回転させながら水処理
を行い水との接触をさらに効率的にすることもできる。
【0093】この場合、ポリエステルチップは全量を処
理槽内に投入、充填すると共に処理水を満たし、処理水
は必要により継続的又は断続的(総称して連続的という
ことがある)に循環し、また、継続的又は断続的に一部
の処理水を排出して新しい処理水を追加供給する。水処
理後はポリエステルチップの全量を処理層から抜き出
す。
【0094】そして、水処理方法が連続方式の場合であ
ってもバッチ的の場合であっても、系外から導入する水
の中に存在する粒径が1〜25μmの粒子の個数をX、
ナトリウムの含有量をN、マグネシウムの含有量をM、
カルシウムの含有量Cを、珪素の含有量をSとした場
合、下記(8)式〜(12)式の少なくとも一つを満足
させて水処理を行う。 1 ≦ X ≦ 50000 (個/10ml) (8)式 0.005 ≦ N ≦ 1.0 (ppm) (9)式 0.01 ≦ M ≦ 0.5 (ppm) (10)式 0.01 ≦ C ≦ 1.0 (ppm) (11)式 0.01 ≦ S ≦ 2.0 (ppm) (12)式
【0095】水処理槽に導入する水中の粒子個数、ナト
リウム、マグネシウム、カルシウム、珪素の含有量のい
ずれかを上記範囲に設定することにより、スケールと呼
ばれる酸化物や水酸化物等の金属含有物質が処理水中に
浮遊、沈殿、さらには処理槽壁や配管壁に付着したり
し、これがポリエステルチップに付着、浸透して、成形
時での結晶化が促進され、透明性の悪いボトルとなるこ
とを防ぐことができる。
【0096】以下に水処理に用いる、粒径1〜25μm
の粒子を1〜50000個/10ml含む水を得る方法
を例示する。
【0097】水中の粒子数を50000個/10ml以
下にする方法としては、工業用水等の自然水を処理槽に
供給するまでの工程の少なくとも1ヶ所以上に粒子を除
去する装置を設置する。好ましくは自然界の水の採取口
から、前記した処理槽、処理槽から排水した水を再度処
理槽に戻す配管、ファイン除去装置等、水処理に必要な
付帯設備を含めた処理装置に至るまでに粒子を除去する
装置を設置し、処理装置に供給する水中の、粒径1〜2
5μmの粒子の含有量を1〜50000個/10mlに
することが好ましい。処理槽内の処理水の粒子を除去す
る装置としては前記の水中のファイン除去装置を使用す
ることができる。
【0098】また、ナトリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、珪素等を除去する装置としては、イオン交換装置
等が挙げられる。
【0099】また、水処理において処理槽から排出され
る処理水には、処理槽にポリエステルチップを受け入れ
る段階で既にポリエステルチップに付着しているファイ
ンや、水処理時にポリエステルチップ同士あるいは処理
槽壁との摩擦で発生するポリエステルのファインが含ま
れている。
【0100】従って、処理槽から排出した処理水を再度
処理槽へ戻して再利用すると、処理槽内の処理水に含ま
れるファイン量は次第に増えていく。そのため、処理水
中に含まれているファインが処理槽壁や配管壁に付着し
て、配管を詰まらせることがある。
【0101】また処理水中に含まれているファインが再
びポリエステルチップに付着し、この後、水分を乾燥除
去する段階でポリエステルチップにファインが静電効果
により付着するため、ポリエステルのファイン含量が非
常に多くなる。
【0102】ポリエステル製造工程において発生するフ
ァインには結晶化促進効果があるが、水処理工程を経た
ポリエステルチップから前記のような工程で発生したフ
ァインの結晶化促進効果は非常に高いことが判明した。
【0103】このようなファインによりポリエステルの
結晶性が促進されて、得られたボトルの透明性は悪くな
り、またボトル口栓部結晶化時の結晶化度が過大となっ
て口栓部の寸法が規格に入らなくなり、そのため口栓部
のキャッピング不良、したがって内容物の漏れの原因に
なる。
【0104】また本発明において、ポリエステルチップ
の連続式水処理法の場合は処理槽からポリエステルチッ
プと共に排水する処理水の微粉量を1000ppm以
下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは3
00ppm以下に維持しながら処理槽から排出される処
理水の一部を処理槽に戻して繰り返し使用するのが望ま
しい。またバッチ式水処理法の場合は、水処理の終了時
点での水中の微粉量は1000ppm以下、好ましくは
500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下
にするように処理槽から排出された処理水の少なくとも
一部を処理槽に戻して繰り返し使用する。ここで、微粉
量は下記の測定法によって求めたものである。
【0105】処理槽内の処理水中の微粉量増加を抑える
ために、処理槽から排出した処理水が再び処理槽に返さ
れるまでの工程で少なくとも1ヶ所以上にファインを除
去する装置を設置する。ファインを除去する装置として
はフィルター濾過装置、膜濾過装置、沈殿槽、遠心分離
器、泡沫同伴処理機等が挙げられる。
【0106】例えばフィルター濾過装置であれば、方式
としてベルトフィルター方式、バグフィルター方式、カ
ートリッジフィルター方式、遠心濾過方式等の濾過装置
が挙げられる。中でも連続的に行うにはベルトフィルタ
ー方式、遠心濾過方式、バグフィルター方式の濾過装置
が適している。またベルトフィルター方式の濾過装置で
あれば濾材としては、紙、金属、布等が挙げられる。ま
たファインの除去と処理水の流れを効率良く行うため、
フィルターの目のサイズは5〜100μm、好ましくは
10〜70μm、さらに好ましくは15〜40μmがよ
い。
【0107】水処理したポリエステルチップは振動篩
機、シモンカーターなどの水切り装置で水切りし、乾燥
工程へ移送する。当然のことながら水切り装置でポリエ
ステルチップと分離された水は前記のファイン除去の装
置へ送られ、再度水処理に用いることができる。
【0108】ポリエステルチップの乾燥は通常用いられ
るポリエステルチップの乾燥処理を用いることができ
る。連続的に乾燥する方法としては上部よりポリエステ
ルチップを供給し、下部より乾燥ガスを通気するホッパ
ー型の通気乾燥機が通常使用される。
【0109】乾燥ガス量を減らし、効率的に乾燥する方
法としては回転ディスク型加熱方式の連続乾燥機が選ば
れ、少量の乾燥ガスを通気しながら、回転ディスクや外
部ジャケットに加熱蒸気、加熱媒体などを供給した粒状
ポリエステルチップを間接的に乾燥することができる。
【0110】バッチ方式で乾燥する乾燥機としてはダブ
ルコーン型回転乾燥機が用いられ、真空下であるいは真
空下少量の乾燥ガスを通気しながら乾燥することができ
る。あるいは大気圧下で乾燥ガスを通気しながら乾燥し
てもよい。
【0111】乾燥ガスとしては大気空気でも差し支えな
いが、ポリエステルの加水分解や熱酸化分解による分子
量低下を防止する点からは乾燥窒素、除湿空気が好まし
い。
【0112】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、本明細書中における主な特性値の測定法を以
下に説明する。
【0113】(1)ポリエステルの極限粘度(IV) 1,1,2,2−テトラクロルエタン/フェノール
(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求
めた。
【0114】(2)密度 25℃に保った硝酸カルシウム/混合溶媒の密度勾配管
を用いて測定した。
【0115】(3)ポリエステルの環状3量体の含量 試料をヘキサフルオロイソプロパノ−ル/クロロフォル
ム混合液に溶解し、さらにクロロフォルムを加えて希釈
する。これにメタノールを加えてポリエステルを沈殿さ
せた後、濾過する。濾液を蒸発乾固した後、ジメチルフ
ォルムアミドで定容とし、液体クロマトグラフ法よりエ
チレンテレフタレ−ト単位から構成される環状3量体を
定量した。
【0116】(4)ファインの含量測定 樹脂約0.5kgをJIS−Z−8801による呼び寸
法1.7mmの金網を張った篩(直径30cm)の上に
乗せ、上から0.1%のカチオン系界面活性剤(アルキ
ルトリメチルアンモニウムクロライド)水溶液を2L/
分の流量でシャワ−状にかけながら、全振幅幅約7c
m、60往復/1分で1分間篩った。この操作を繰り返
し、樹脂を合計10〜30kg篩った。篩い落とされた
ファインは界面活性剤水溶液と共に岩城硝子社製1G1
ガラスフィルタ−(細孔100〜120μm)で濾過し
て集め、イオン交換水で洗った。これをガラスフィルタ
−ごと乾燥器内で100℃で2時間乾燥後、冷却して秤
量した。再度、イオン交換水で洗浄、乾燥の同一操作を
繰り返し、恒量になったことを確認し、この重量からガ
ラスフィルタ−の重量を引き、ファイン重量を求めた。
ファイン含量は、ファイン量/篩にかけた全樹脂量重
量、である。
【0117】(5)ヘイズ(霞度%) 中空成形容器の胴部(肉厚約0.45mm)切り出した
試料あるいは2〜11mm厚の成形板より切り取った5
mm厚の試料について、日本電色(株)製ヘイズメ−タ−
(NDH2000型)で測定した。
【0118】(6)処理水中の微粉量(ppm) 処理槽の処理水中の排出口からJIS規格20メッシュ
のフィルターを通過した処理水を1000cc採取し、
岩城硝子社製1G1ガラスフィルターで濾過後、100
℃で2時間乾燥し室温下で冷却後、重量を測定して算出
する。
【0119】(7)水中の粒子径および粒子数測定 光遮光式の粒子測定器パシフィックサイエンティフィッ
クカンパニー社製HIAC/ROYCO.カウンター4
100型、サンプラー3000型を用いて測定した。
【0120】(8)ポリエステルのガラス転移温度Tg
及び融点Tm ストランドを切断しチップ状にした試料について、セイ
コー電子工業製ロボットDSC装置(RDC−220)
を用いて、20℃/minの昇温速度で、ポリエステルチ
ップのガラス転移温度Tgおよび融点Tmを評価した。
【0121】(9)成形板の成形 名機製作所製M150C(DM)射出成形機を用いて、
フィードスクリュウ回転数=70%、スクリュウ回転数
120rpm、成形温度285℃、金型冷却水温度10
℃、サイクルタイム=約55秒で、1mm毎に2mm〜
9mmの厚さの変化する重さ146gの成形板を成形し
た。
【0122】(10)ボトルの成形 名機製作所製M−150C(DM)射出成形機により、
射出成形温度290℃、フィードスクリュウ回転数70
%、スクリュウ回転数120rpm、金型冷却水温度1
8℃、サイクルタイム=約45秒で、胴部厚さ約3.8
mm、重さ約58gのボトルの予備成形体を成形した。
次にこの予備成形体の口栓部を、近赤外線ヒーター方式
の自家製口栓部結晶化装置で加熱して口栓部を結晶化し
た。次にこの予備成形体をCORPOPLAST社製L
B−01E成形機で縦方法に約2.3倍、周方向に約
3.8倍の倍率に二軸延伸ブローし、引き続き約150
℃に設定した金型内で約6.5秒間熱固定し、容量が1
500ccの容器を成形した。延伸温度は100℃にコ
ントロールした。
【0123】実施例1〜6及び比較例1〜4 溶融重合により得られた固有粘度IV=0.71dl/
g、ガラス転移温度Tg=78℃、融点Tm=255℃
のポリエチレンテレフタレートをダイヘッド(1)より
ストランド状に吐出させ、冷却槽(2)に導入した。ス
トランドは冷却槽(2)中のストランドガイドセクショ
ン(3)に沿って冷却水(9)と共に流下し、且つガイ
ドプレートに向けてシャワー状に冷却水(10)を吹き
付けて冷却した。ストランドをチップ状に切断する直前
にコンベア水(11)を追加し、冷却水の存在下でカッ
ター(4)によりチップ状に切断した。該チップをクー
リングパイプ(5)中で流水により更に冷却しながら脱
水機(6)へ運ぶ形式の装置を用いてチップ状にした。
この時のダイヘッド(1)より吐出する際のポリエステ
ル温度Text、平均冷却水温T、各々ストランドがチ
ップ状に切断されるまで工程におけるの単位時間当たり
の冷却水供給量V1(cm3)、単位時間当たりの冷却水
へのストランドの接触表面積S1(cm2)及びストラ
ンドが冷却水に接触している時間t1(sec)及び、スト
ランドがチップ状に切断された後、チップが冷却水と分
離されるまでの単位時間当たりの冷却水量V2(c
m3)、単位時間当たりの冷却水へのストランドの接触表
面積S2(cm2)及びチップが冷却水に接触している
時間t2を表1の条件下で実施した。
【0124】また、工業用水(河川伏流水由来)はイオ
ン交換装置で処理した、粒径1〜25μmの粒子が約2
550個/10ml、ナトリウム含有量が0.05pp
m、マグネシウム含有量が0.03ppm、カルシウム
含有量が0.03ppm、珪素含有量が0.13ppm
の冷却水を用いた。
【0125】得られたPETチップを60℃で72時間
減圧乾燥し、名機製作所製M−150C(DM)射出成
形機により厚さ2〜9mmの成形板を成形した。射出成
形温度は285℃とした。5mm厚の部分を切り出し、
ヘーズメーターでHAZEを測定した。また、チップに
ついて連チップ発生状況及びファイン量を観察した結果
を表1及び表2に示す。
【0126】比較例5 実施例2で使用したイオン交換装置を使用せずに工業用
水をそのままチップ化時の冷却水として使用する以外は
実施例2と同様にして溶融重合ポリエステルのチップ化
を実施した。チップ化時の冷却水として使用した工業用
水中に含まれる粒径1〜25μmの粒子は約49230
0個/10ml、ナトリウム含有量が7.5ppm、マ
グネシウム含有量が2.0ppm、カルシウム含有量が
6.5ppm、珪素含有量が12.0ppmであった。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】実施例7〜9及び比較例6〜7 溶融重合により得られた固有粘度IV=0.56dl/
g、ガラス転移温度Tg=78℃、融点Tm=255℃
のポリエチレンテレフタレートについて、実施例1〜6
で用いた装置を使用して同様に表3に示す条件下してチ
ップ状にした。また、工業用水(河川伏流水由来)はイ
オン交換装置で処理した、粒径1〜25μmの粒子が約
2550個/10ml、ナトリウム含有量が0.05p
pm、マグネシウム含有量が0.03ppm、カルシウ
ム含有量が0.03ppm、珪素含有量が0.13pp
mの冷却水を用いた。この樹脂をひきつづき窒素雰囲気
下、約155℃で結晶化し、さらに窒素雰囲気下で約2
00℃に予熱後、連続固相重合反応器に送り窒素雰囲気
下、約205℃で固相重合した。固相重合後篩分工程お
よびファイン除去工程で連続的に処理しファインを除去
した。得られたPET樹脂の極限粘度は0.75デシリ
ットル/グラム、環状3量体の含量は0.30重量%、
密度は1.400g/cm3であった。ISP社製のG
AFフィルターバッグPE−1P2S(ポリエステルフ
ェルト、濾過精度1μm)である水中の粒子除去装置
(22)を設置し、この装置(22)を経由したイオン
交換水の導入口(21)、処理槽上部の原料チップ供給
口(14)、処理槽の処理水上限レベルに位置するオー
バーフロー排出口(15)、処理槽下部のポリエステル
チップと処理水の混合物の排出口(16)、オーバーフ
ロー排出口から排出された処理水と、処理槽下部の排出
口から排出されたポリエステルチップの水切り装置であ
る(連続式遠心分離機)(17)を経由した処理水が、
濾材が紙製の30μmのベルト式フィルターである濾過
装置(18)を経由して再び水処理槽へ送る配管(1
9)、これらのファイン除去済み処理水の導入口(2
0)およびファイン除去済み処理水中のアセトアルデヒ
ドやグリコ−ル等を吸着処理させる吸着塔(23)を備
えた内容量500リットルの塔型の、図2に示す処理槽
を使用して上記のPETチップを水処理した。水処理装
置のイオン交換水の導入口(21)で採取した水中の粒
径1〜25μmの粒子含有量は約2500(個/10m
l)であった。
【0130】PETチップを処理水温度95℃にコント
ロールされた水処理槽へ50kg/時間の速度で処理槽
の上部(14)から連続投入を開始した。投入開始から
5時間経過後に、PETチップの水処理槽への投入を続
けたまま水処理槽の下部(16)からPETチップを5
0kg/時間の速度で処理水ごと抜出しを開始すると共
に、風力を利用した連続式遠心脱水装置(17)を経由
した処理水を濾過装置(18)を経由して再び水処理槽
に戻して繰り返し使用を開始した。なお、処理槽より排
出する処理水中の微粉量は約30ppmであった。10
0時間連続運転後の水処理したPETチップ(ファイン
含量は約5ppm)を減圧乾燥し、名機製作所製M−1
50C(DM)射出成形機によりボトルの予備成形体を
成形した。射出成形温度は290℃とした。次にこの予
備成形体の口栓部を、近赤外線ヒーター方式の自家製口
栓部結晶化装置で加熱して口栓部を結晶化した。次にこ
の予備成形体をCORPOPLAST社製のLB−01
E成形機で縦方法に約2.5倍、周方向に約5倍の倍率
に二軸延伸ブローし、引き続き約150℃に設定した金
型内で約6.5秒間熱固定し、容量が1500ccの容
器を成形した。延伸温度は100℃にコントロールし
た。得られた容器のヘイズは0.7%で優れた透明性を
示す。
【0131】比較例8 実施例8で使用したイオン交換装置を使用せずに工業用
水をそのままチップ化時の冷却水として使用する以外は
実施例8と同様にして溶融重合ポリエステルのチップ化
を実施した。チップ化時の冷却水として使用した工業用
水中に含まれる粒径1〜25μmの粒子は約49230
0個/10ml、ナトリウム含有量が7.5ppm、マ
グネシウム含有量が2.0ppm、カルシウム含有量が
6.5ppm、珪素含有量が12.0ppmであった。
【0132】
【表3】
【0133】
【発明の効果】本発明は、溶融重合により得られたポリ
エステルを0.02≦(V1/S1)×t1×ΔT≦
0.35…(1)式の条件下でチップ状に切断すること
により、成形品中に気泡やフィッシュアイが発生し難
く、成形品の結晶化コントロール性が良好で透明性に優
れ、またポリエステルチップの水処理を行った場合には
処理槽や配管の汚れを少なくし、ボトル等の成形時での
金型汚れを発生させ難いポリエステルを有利に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリエステルの製造方法に用いる装
置の概略図1
【図2】 本発明のポリエステルの製造方法に用いる装
置の概略図。
【符号の説明】
1 ダイヘッド 2 冷却槽 3 ストランドガイドセクション 4 カッター 5 クーリングパイプ 6 脱水機 7 濾過器 8 熱交換機 9 滑り台水 10 シャワー水 11 コンベア水 12 ストランド 13 処理水導入部 14 原料チップ供給口 15 オーバーフロー排出口 16 ポリエステルチップと処理水との排出口 17 連続式遠心脱水装置 18 ファイン除去濾過装置 19 配管 20 処理水導入口 21 イオン交換水導入口 22 粒子除去装置 23 吸着塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA24 AG01 AH55 AK02 AM30 AM32 AP05 AP10 AP13 AP20 AR17 BA02 BC01 BC07 BC12 BC17 BC19 BL11 BL12 BN12 BN22 BQ40 4J029 AA01 AA03 AB04 AB07 AD01 AE01 BA03 CB06A KF02 KH03 KH05 KH06 LB04 LB05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融重合により得られたポリエステルを
    ダイヘッドからストランド状に吐出し、冷却、固化後チ
    ップ状に切断するポリエステルの製造方法において、下
    記の式(1)式を満足する条件下でチップ状に切断する
    ことを特徴とするポリエステルの製造方法。 0.02≦(V1/S1)×t1×ΔT≦0.35 (1)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) Tg=ポリエステルのガラス転移温度(℃) Text=ポリエステルをダイヘッドよりストランド状
    に吐出させる際の温度Text(℃) T=冷却水温(℃)(但しTは5≦T≦95(℃)且つT
    <Tgを満たす。) V1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
    於ける単位時間当たりの冷却水量(cm3/sec) S1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
    於ける単位時間当たりの冷却水が接触するストランドの
    表面積(cm2/sec) t1=ストランドがチップ状に切断されるまでの工程に
    於けるストランドと冷却水が接触している時間(sec)
  2. 【請求項2】 溶融重合により得られたポリエステルを
    請求項1記載の条件下でチップ状に切断した後に、下記
    の式(2)式を満足する条件下でチップを冷却すること
    を特徴とするポリエステルの製造方法。 0.20≦(V2/S2)×t2×ΔT (2)式 ここで、 ΔT=(Tg−T)/(Text−T) V2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
    プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
    たりの冷却水量(cm3/sec) S2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
    プと冷却水が分離されるまでの工程に於ける単位時間当
    たりの冷却水が接触するチップ表面積(cm2/se
    c) t2=ストランドがチップ状に切断された後から、チッ
    プと冷却水が分離されるまでの工程に於けるチップと冷
    却水に接触している時間(sec)を示す。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2記載のポリエステル
    の製造方法において、冷却水の中に存在する粒径1〜2
    5μmの粒子を50000個/10ml以下含み、ナト
    リウムの含有量、マグネシウムの含有量、珪素の含有量
    及びカルシウムの含有量をそれぞれN、M、S、Cとし
    た場合、下記の(3)〜(6)式の少なくとも一つを満
    足する水を使用することを特徴とするポリエステルの製
    造方法。 N ≦ 1.0(ppm) (3) M ≦ 0.5(ppm) (4) S ≦ 2.0(ppm) (5) C ≦ 1.0(ppm) (6)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の何れかに記載の方
    法によってポリエステルを製造する際に、使用する冷却
    水の少なくとも一部を繰り返し使用することを特徴とす
    るポリエステルの製造方法
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の何れかに記載のポ
    リエステルの製造方法に於いて、(1)ダイヘッドより
    溶融重合ポリエステルをストランド状に吐出し、(2)
    ストランドガイドセクションでストランドを水で冷却
    し、(3)ストランドを冷却水の存在下でチップ状に切
    断し、(4)切断されたチップを更にクーリングパイプ
    中で水冷し、(5)脱水機により冷却水とチップを分離
    することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の何れかに記載の方
    法により得られたポリエステルを予備結晶化、固相重合
    処理を行うことを特徴とするポリエステルの製造方法
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載の何れかに記載の方
    法により得られたポリエステルと処理水を処理槽に供給
    してポリエステルの水処理を行うことを特徴とするポリ
    エステルの製造方法。
  8. 【請求項8】 処理槽からポリエステルと共に排出する
    処理水中に存在する粒径が1〜25μmの粒子の個数を
    X、ナトリウムの含有量をN、マグネシウムの含有量を
    M、カルシウムの含有量Cを、珪素の含有量をSとした
    場合、下記(7)〜(11)の少なくとも一つを満足さ
    せて水処理を行うことを特徴とする請求項7記載のポリ
    エステルの製造方法。 1 ≦ X ≦ 50000 (個/10ml)……………(7) 0.005 ≦ N ≦ 1.0 (ppm)……………(8) 0.01 ≦ M ≦ 0.5 (ppm)……………(9) 0.01 ≦ C ≦ 1.0 (ppm)……………(10) 0.01 ≦ S ≦ 2.0 (ppm)……………(11)
  9. 【請求項9】 ポリエステルがポリアルキレンテレフタ
    レートであることを特徴とする請求項1〜8何れかに記
    載のポリエステルの製造方法
  10. 【請求項10】 ポリエステルの主たる繰り返し単位が
    エチレンテレフタレートから構成され、且つポリエステ
    ルの極限粘度が0.55〜1.3dl/gであることを
    特徴とする請求項1〜9何れかに記載のポリエステルの
    製造方法。
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