JP2001246378A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置

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JP2001246378A
JP2001246378A JP2000061233A JP2000061233A JP2001246378A JP 2001246378 A JP2001246378 A JP 2001246378A JP 2000061233 A JP2000061233 A JP 2000061233A JP 2000061233 A JP2000061233 A JP 2000061233A JP 2001246378 A JP2001246378 A JP 2001246378A
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愼一 小栗
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Abstract

(57)【要約】 【課題】pHセンサなどを設けることなくpH制御が可能
で、かつ、電極洗浄のインターバルを長くした使い勝手
がよく、コストパフォーマンスの高い家庭用の水処理装
置を提供すること。 【解決手段】飲用に適する浄水モード及び複数段階のア
ルカリ性水モードと、飲用に適さない酸性水モード及び
強アルカリ性水モードの中から、各モードを選択して吐
水可能とした水処理装置において、前記各モードのうち
から選択して使用した後、あるいは電源再投入時には、
飲用に適する各モードのうちから、最後に選択されてい
たモードに切り替わるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲料水となるア
ルカリ性水や、殺菌用、消毒用などの衛生水となる酸性
水を生成する電解水生成装置を具備する水処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の水処理装置として、陽電
極と陰電極との間を隔膜で区画した電解槽内で水を電気
分解して、飲用に適するるアルカリ性水(アルカリイオ
ン水)と、肌を引き締める効果があり、洗顔用などに適
する弱酸性水(アストリンゼン水)との生成モードを必
要に応じて選択して吐水可能としたイオン水生成機能を
有するものがあった。
【0003】また、飲用水となるアルカリ性水について
は、個人差による適正pHが異なることや、飲み始めはや
やアルカリ度の低い方がよい、などの報告もあることか
ら、pH8〜9.5などの範囲で複数段階に分けたアルカリ
性水生成モードを備えているものがある。
【0004】さらに、上記の水処理装置では、浄水用カ
ートリッジなどを装着して、原水の電気分解は行わず
に、残留塩素やトリハロメタンを除去しただけの浄水を
吐出する浄水モードや、pH2.5程度の強酸性水を生成し
て、これを吐水して殺菌水として利用できるようにした
ものもある。
【0005】このような浄水、さらにはアルカリ性水か
ら強酸性水までを吐水可能とした水処理装置において、
飲用に適さない酸性水を誤飲しないように、どのような
生成モードを選択しても、生成終了後は、飲用に適する
アルカリ性水の生成モード、あるいは、浄水モードのい
ずれかに復帰させるようにしたものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、複数のアル
カリ性水の生成モードや浄水モードの中から一つに固定
して自動復帰させると、使用者の好みなどに合わせるこ
とができないので、使い勝手の面で問題が残る。
【0007】すなわち、水処理装置としては、例えばpH
8.5のアルカリ性水生成モードに自動復帰させるように
していても、ある使用者はpH9.5の生成モードでの使用
が圧倒的に多い場合があるし、また、ある使用者は殆ど
pH9で使用するなど、一定することはない。さらに、使
用者によっては殆どが浄水モードでしか使用しないとい
う場合も考えられる。
【0008】したがって、自分の所望しないモードに自
動復帰されていても、確かに飲用に適さない酸性水を飲
んだりするおそれはないが、好みのモードを選択しなお
す必要があり、その操作が煩わしいという声があった。
【0009】本発明は、上記課題を解決することのでき
る水処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の本発明では、飲用に適する浄水モー
ド及び複数段階のアルカリ性水モードと、飲用に適さな
い酸性水モード及び強アルカリ性水モードの中から、各
モードを選択して吐水可能とした水処理装置において、
前記各モードのうちから選択して使用した後、あるいは
電源再投入時には、飲用に適する各モードのうちから、
最後に選択されていたモードに切り替わるようにした。
【0011】また、請求項2記載の本発明では、原水を
アルカリ性水と酸性水とに電解する電解槽と、活性炭な
どを収納した浄水用カートリッジとを具備し、浄水、pH
の異なる複数種のアルカリ性水、及び、酸性水を生成可
能とし、さらに、前記浄水用カートリッジに代えて、食
塩などの電解質を収納した電解促進用カートリッジを取
付けて強酸性水を生成可能とした水処理装置において、
電解促進用カートリッジを装着した場合を除き、飲用に
適さない酸性水若しくは強アルカリ性水の生成モードを
選択して使用した後、あるいは電源再投入時には、飲用
に適する浄水若しくはアルカリ性水の生成モードのうち
から、最後に選択されていた生成モードに切り替わるよ
うにした。
【0012】
【発明の実施の形態】本実施の形態に係る水処理装置
は、陽電極と陰電極との間を隔膜で区画した電解槽内で
水を電気分解してアルカリ性水と酸性水とを生成可能と
している。
【0013】アルカリ性水については、複数段階のpH値
に設定された飲用に適する弱アルカリ性水から、飲用に
は適するとはいえないが、煮物などに適する強アルカリ
性水までを生成することができる。
【0014】また、飲用には適さないとされる酸性水に
ついては、肌を引き締める効果があり、洗顔用などに適
する弱酸性水(アストリンゼン水)から殺菌可能な強酸
性水(衛生水)までを生成可能としている。
【0015】さらに、原水を電解せずに浄化だけした飲
用に供する浄水も取水も可能としている。
【0016】すなわち、その構成についていえば、処理
流路の中途にカートリッジ連結部を設け、同カートリッ
ジに活性炭などを収納した浄水用カートリッジと、食塩
などの電解質を収納した電解促進用カートリッジとを、
いずれか一方を選択的に装着可能として、浄水及びアル
カリ性水、若しくは強酸性水(衛生水)を選択的に取水
可能としている。
【0017】上記構成において、飲用に適する浄水モー
ド及び複数段階のアルカリ性水モードと、飲用に適さな
い酸性水モード及び強アルカリ性水モードの中から、各
モードを選択して吐水可能とした水処理装置において、
前記各モードのうちから選択して使用した後、あるいは
電源再投入時には、飲用に適する各モードのうちから、
最後に選択されていたモードに切り替わるようにしてい
る。
【0018】また、このようなモード復帰は、電解促進
用カートリッジを装着した場合を除いたものとしてお
り、電解促進用カートリッジを装着した場合について
は、常に強酸性水の生成モードから不変としている。
【0019】このように、本実施の形態によれば、飲用
に適さない水を誤飲することがなくなるとともに、再使
用に際しては、飲用に適するモードの中から、通常頻繁
に利用する使用者に適したモードに自動復帰する確率が
高くなるので、好みのモードに選択しなおす必要がなく
なって、使い勝手を著しく向上させることができる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき具体
的に説明する。
【0021】図1は本実施例に係る水処理装置としての
電解水生成器の説明図、図2は同電解水生成器の流路を
模式的に示した説明図、図3は同電解水生成器の操作・
表示パネルの説明図である。
【0022】図1及び図2に示すように、本実施例に係
る電解水生成器Aは、水道水などの原水を処理する水処
理部1を略箱型のケーシング2内に収納している。3は
図示しない蛇口などに直結可能とした原水ホースであ
り、ケーシング2の底部から伸延している。4は水処理
部1で処理した処理水を吐出する吐出ノズルであり、ケ
ーシング2の上面に設けている。
【0023】水処理部1は、図2に示すように、前記原
水ホース3の終端と接続した原水流入口30と前記吐出ノ
ズル4の吐出口40とをパイプにより連通連結した処理流
路Rを具備しており、同処理流路R中に、上流側から順
にカートリッジ連結部5、カルシウムケース6、電解槽
7を配設している。図2中、R1はカートリッジ連結部5
とカルシウムケース6とを連通連結する第1主流路であ
り、中途に流量計Bを配設している。
【0024】また、R2はカルシウムケース6と電解槽7
とを連通連結する第2主流路、R3は電解槽7の陽極室70
から伸延させた処理水第1吐出流路、R4は電解槽7の陰
極室71から伸延させ、前記吐出ノズル4と連通する処理
水第2吐出流路である。
【0025】また、R5は前記第2主流路R2の中途と処理
水第1吐出流路R3の中途とを連通連結したバイパス流路
であり、中途にボール弁Vを設けている。
【0026】さらに、このバイパス流路R5のボール弁V
上流側と前記第1主流路R1の中途とを第2バイパス流路
R6で連通連結している。そして、これらの各流路R1〜R6
により処理流路Rが形成されている。
【0027】ところで、前記ボール弁Vは、水道蛇口な
どが開かれている場合は水圧により閉弁状態となってい
るが、蛇口が閉じて水圧がなくなるとボールが流路を開
いて処理流路R中の滞留水を第1吐出流路R3の先端開口
73から排出可能としている。なお、同先端開口73は、台
所などのシンク(図示せず)などに臨むように伸延させ
ている。
【0028】また、電解槽7は、ステンレス、白金、酸
化チタンなどからなる陽極として機能する電極7aが配設
され、通常は酸性水を生成する陽極室70と、ステンレス
鋼やカーボンなどからなる陰極として機能する電極7bが
配設され、通常はアルカリ性水を生成する陰極室71とに
隔膜72により離隔形成されており、陽極室70の上部に前
記処理水第1吐出流路R3の基端を連通連結するととも
に、陰極室71の上部に前記処理水第2吐出流路R4を連通
連結している。
【0029】また、図1に示すように、ケーシング2内
には、電解槽7へ通電する電源などを具備した電装部10
と、同電装部10に電気的に接続され、ケーシング2の表
面に設けられる操作・表示パネルP(図3)の裏側に配
設された制御基板11とを具備している。
【0030】そして、同制御基板11内に電解用及び表示
用のCPUを設け、同制御基板11と操作・表示パネルPに
設けた各種スイッチや表示ランプとを接続して、各種操
作スイッチの操作により、後に詳述するように、アルカ
リ性水モードと、酸性水モードと、浄水モードと、衛生
水モードと、リフレッシュモードとに運転を切換可能と
し、同時に運転モードなどを表示可能としている。
【0031】本実施例における前記のアルカリ性水モー
ドとは、飲用に適する3段階のpH値(8.5、9.0、9.5)の
アルカリ性水と、料理用などに適するpH値10.5程度の強
アルカリ性水とを生成可能なモードであり、必要に応じ
て適宜選択して使用可能としている。またこのとき、同
時に生成される酸性水は処理水第1吐出流路R3の先端開
口73から排出される。
【0032】また、酸性水モードとは、洗顔などに適す
るpH値5.5程度の酸性水を生成可能なモードである。
【0033】また、浄水モードとは、電解槽7に通電せ
ずに、浄水用カートリッジ8により水道水中の残留塩素
やトリハロメタンを除去するモードである。
【0034】また、衛生水モードとは、殺菌・消毒用に
供されるpH値2.5程度の強酸性水を生成可能なモードで
あり、かかる衛生水モードは、図8に示すように、浄水
用カートリッジ8に代えて、食塩を収容した電解促進カ
ートリッジ9をカートリッジ連結部5に装着して処理流
路Rと連通連結した場合に自動的にこのモードに移行す
るようにしている。すなわち、衛生水のような飲用する
ことのない強酸性水を生成する場合には不要である浄水
用カートリッジ8は取り外されることになる。したがっ
て、浄水用カートリッジ8の無駄使いを防止でき、カー
トリッジ寿命をいたずらに縮めることがなくなる。しか
も、もともと水道水は塩素などを含有して電解促進機能
を有するものであり、かかる塩素などを浄水用カートリ
ッジ8で除去しないで済むので電解作用が促進されるこ
とになり、強酸性水を生成する場合に浄水用カートリッ
ジ8と電解促進用カートリッジ9とを置き換えることは
極めて好都合である。
【0035】かかる衛生水モードを選択した場合は、電
解槽7の陽極室71、陰極室72にそれぞれ配設された電極
7a,7bへの通電を正負逆転させ、ケーシング2の上面に
設けた吐出ノズル4から所望する強酸性水を吐出させる
ようにしている。このとき、同時に生成される強アルカ
リ性水は前記した処理水第1吐出流路R3の先端開口73か
ら排出される。
【0036】さらに、リフレッシュモードとは、電解槽
7への通電の正負を逆転させて逆電解により電解槽7内
の電極7a ,7bの洗浄を行うモードである。
【0037】ここで、図3を参照しながら、本実施例に
係る電解水生成器Aの操作・表示パネルPについて説明
する。
【0038】操作・表示パネルPは略正方形に形成さ
れ、ケーシング2の一側面に配設されるとともに、前記
した制御基板11と接続されている。
【0039】図3において、P1は電源ランプであり、表
示パネルPの右隅に隣接して設けられた運転スイッチS
がONされて通電状態になると点灯する。
【0040】P2はpH・ORP表示部であり、操作・表示パ
ネルPの上側部に設けられ、アルカリ性水、酸性水など
の電解水のpH値もしくは電解水の酸化還元電位を示すOR
P値をデジタル表示可能としている。
【0041】P3はORP表示ランプであり、pH表示部P2の
右側に設けられており、電解水生成中であれば操作ボタ
ンP3'を押しているときだけ、電解水の酸化還元電位を
前記pH・ORP表示部P2にてpH値と切換えて表示すること
ができる。ORP値は殺菌能力の度合いが分かりやすいの
で、後述する衛生水モードで強酸性水を使用する場合
に、使用者は殺菌能力を確認しながら使用できる。な
お、ORP表示を行う場合には、単位表示ランプP3''が点
灯し、pH・ORP表示部P2で表示された値がmVの単位であ
ることを表示可能としている。
【0042】これらの下方右側には、各運転モードの操
作スイッチと表示ランプが並設されている。
【0043】すなわち、上から順に、強アルカリモード
スイッチS1(pH値10.5)、レベル3のアルカリモードス
イッチS2(pH値9.5)、レベル2のアルカリモードスイ
ッチS3(pH値9.0)、レベル1のアルカリモードスイッ
チS4(pH値8.5)、浄水モードスイッチS5、酸性モード
スイッチS6が設けられ、各スイッチの横には、それぞれ
対応する表示ランプP4〜P9が設けられている。
【0044】S7は衛生水モード表示部であり、前述した
ように、電解促進カートリッジ9を処理流路Rと連通連
結した場合に衛生水モードとなる。P10は同衛生水モー
ド時に点灯する表示ランプである。
【0045】また、この衛生水モードで強酸性水を生成
した後は、自動的にすすぎモードに移行して、処理流路
R内に残っている食塩水を洗い流すようにしている。
【0046】また、上記してきた各モードスイッチ類の
下方部には、その他の表示ランプが設けられている。
【0047】P11はすすぎ表示ランプであり、衛生水使
用後に自動的に移行するすすぎモード時に点滅する。
【0048】P12は電極洗浄を促すリリフレッシュ表示
ランプであり、これは、別途設けたリフレッシュボタン
(図4参照)の操作によって、前述した逆電解による電
解槽7の洗浄時に点滅する。なお、同リフレッシュ表示
ランプP12は、リフレッシュの要求も表示も可能として
おり、リフレッシュ要求時には点灯するようにしてい
る。
【0049】P13はカートリッジ交換を促す表示ランプ
であり、浄水用カートリッジ8の交換時期がきた場合に
点灯する。
【0050】P14はブザーであり、各スイッチの受け付
け時に音を発するとともに、浄水モードや三段階のアル
カリ性水モード以外の飲用に適さないモード時に発音す
るようにしている。
【0051】図4に示したものは、上記した操作・表示
パネルPとは別に、ケーシング2に設けた操作パネルP'
であり、外からは即座に分からない場所に、あるいは蓋
をあけなければ露出しないようにされた隠れスイッチと
して設けられている。
【0052】図4中、S8はカートリッジ選択ボタンであ
り、複数種用意された浄水用カートリッジ8の中から適
宜選択することができる。なお、本実施例では、3種類
のカートリッジから選択できるようにしている。P15は
選択されたカートリッジを表示する表示ランプである。
【0053】また、本実施例では、浄水用カートリッジ
8の交換時期を知らせる機能を有する。しかも、浄水用
カートリッジ8が能力別に複数種用意されていても、各
カートリッジに対応して交換時期を表示可能としてい
る。
【0054】各浄水用カートリッジ8は、前述したよう
に、水道水中の残留塩素やトリハロメタンを除去するこ
とができるが、残留塩素除去能力とトリハロメタン除去
能力とでは、その寿命、すなわち、能力限界(十分に処
理可能な累積流量)が異なっている。
【0055】そこで、本実施例では、上記カートリッジ
選択ボタンS8でカートリッジ選択した後、残留塩素除去
とトリハロメタン除去のいずれを基準にするかを寿命設
定スイッチS9で選択可能としている。P16は選択された
ことを点灯表示するランプである。
【0056】ここで設定したカートリッジの種類及び寿
命の基準(残留塩素除去、若しくはトリハロメタン除
去)に基づき、流量計Bで計測した流量が所定の値に達
した場合に前述した操作・表示パネルPのカートリッジ
交換を促す表示ランプP13が点灯してカートリッジの交
換時期がきたことを報知する。
【0057】したがって、使用者は適切なタイミングで
カートリッジ交換を行うことができるので、いつでも確
実に浄化された水を得ることができる。
【0058】また、図4に示した操作パネルP'におい
て、S10はカートリッジ交換リセットボタンであり、浄
水用カートリッジ8を交換して上記の各設定(カートリ
ッジの種類及び寿命の基準選択)を行い、このカートリ
ッジ交換リセットボタンS10を操作すると、流量計Bの
カウントがリセットされ、新たに流量が積算されるよう
になる。
【0059】なお、上記した表示ランプP15,P16は、カ
ートリッジ連結部5に装着されたカートリッジが浄水用
カートリッジ8ではなく電解促進カートリッジ9である
場合は当然ながら消灯している。そして、浄水用カート
リッジ8の交換時期の目安となる流量についても、電解
促進カートリッジ9が装着されている場合は、流量計B
はこれをカウントしないようにしている。
【0060】また、図4中、S11はリフレッシュボタン
であり、これを操作することで逆電解による電解槽7の
洗浄を行うことができる。通常は、前記したリフレッシ
ュ表示ランプP12が点灯してリフレッシュの要求がなさ
れたときに操作すればよい。
【0061】P17は温度上昇表示ランプであり、電解槽
7内の温度が過剰に上昇して電解水生成が自動停止され
たときに点灯する。
【0062】上記構成の電解水生成器Aにおいて、本実
施例では、前記した電解槽7に配設された陽・陰電極と
して機能する各電極7a,7bに順電圧を印加して水を電気
分解する際に、図5〜図7に示すように短時間の逆電圧
パルスを一定周期で印加して電解しながら電極7a,7bを
洗浄するパルス洗浄を行えるようにするとともに、正逆
電圧印加の切替時直前に、印加を停止するオフ時間T1を
設けたことにある。図5では、電圧印加が正→逆、逆→
正のいずれに切り替わるときでもオフ時間T1を設けた例
を示し、図6では電圧印加が正→逆に切り替わるときの
み、図7では電圧印加が逆→正に切り替わるときのみに
オフ時間T 1を設けた例を示している。
【0063】図5〜図7において、T3は逆電圧パルスの
印加時間であり、約0.1秒に設定している。
【0064】このように制御することにより、アルカリ
性水モードで運転している場合、通常の電解動作を主体
に行うと同時に周期的に短時間の逆電圧パルスを印加し
て電極洗浄も行うようにすることができ、従来、頻繁に
行わなければならなかった電極洗浄を、比較的に長いイ
ンターバルで行えるようにして使い勝手を向上させ、し
かも、正逆をいきなり反転させるとショートするおそれ
があるものを、正逆電圧印加の切替時直前に印加を停止
するオフ時間T1を設けたことで、ショートのおそれを全
くなくしている。なお、図6及び図7において、電圧印
加が正逆切り替わる際に、図面上ではオフ時間がないよ
うに見える部分においても、実際は、ショートのおそれ
がない程度にごくわずかながら(数分の1周期程度)オ
フ時間が設定されている。
【0065】さらに、前記したオフ時間T1の長さを調整
することにより、生成する水のpH値を調整可能としてい
る。
【0066】本実施例における電解制御は、電流のフィ
ードバックにより電流調節を行うとともに、流量に応じ
て電解時間のオン・オフを変化させる位相制御により行
っている。
【0067】電流のフィードバックによる電流調節は、
電流が一定となるように、電解槽7を流れる電流(電
圧)をA/D変換して、制御基板11にフィードバックし
てその値により出力する電流(電圧)を増減するもので
あるが、アルカリ性水モードにおいては、これを最初の
2秒間のみ行い、その後は固定した電流値としている。
すなわち、2秒の間で、水質などに応じた適正な電流値
を決定することになる。
【0068】またを電解時間のオン・オフを可変とした
位相制御は、前記電流調整後、印加時間T2と前記オフ時
間T1を流量に応じて変化させるもので、本実施例では、
印加時間T2とオフ時間T1との和を1秒として、その中に
おいてオフ時間T1の長さを調整することでpHの調整を行
うようにしている。すなわち、オフ時間T1の長さを調整
することで、相対的に印加時間T2を調節することにな
る。
【0069】アルカリ性水モードであれば、図5に示す
ように、立ち上がり時T0の2秒間で電流調整を行い、そ
の後は調整された一定電流値での印加と、オフと、パル
ス洗浄の逆電圧印加を繰り返すものである。
【0070】かかる制御を行うことにより、オフ時間T1
が短ければ印加時間T2が長くなり、pHは高くなって強ア
ルカリとなり、オフ時間T1を長くすれば印加時間T2が短
くなり、pHは低くなって弱アルカリとなる。
【0071】例えば、本実施例におけるレベル3のアル
カリモードでは3Aに電流調整されてpHが9.5となるよう
にしている。また、レベル2及びレベル1のアルカリモ
ードでは共に1.5Aに電流調整されているが、レベル2
ではオフ時間T1を短くし、レベル1ではオフ時間T1を長
くすることで、それぞれpHを9.0と8.5になるように制御
している。
【0072】なお、オフ時間T1の調整に際しては、電解
効率を著しく低下させないように、印加時間T0の最小値
が0.1秒以下にならないようにしている。
【0073】また、本実施例に係る電解水生成器Aは、
流量検出手段として、前記したように第1主流路R1に流
量計Bを設けているので、電解槽7内に流入する水量を
流量計Bで検出し、その検出結果に基づいてオフ時間T1
を調整するようにしている。したがって、複数のレベル
(pH8.5〜pH10.5)で選択できるアルカリ性水モードの
使用に際し、選択されたレベルに応じたpHのイオン水を
安定して得ることができる。
【0074】さらに、本実施例に係る電解水生成器A
は、以下に説明する制御を行うことができる。
【0075】すなわち、前述したように、本実施例で
は、電極7a,7bをパルス洗浄しているので、電極洗浄を
行うインターバルは長くなっているが、一定時間使用す
れば洗浄を促すようにしている。
【0076】アルカリ性水の生成時間が一定時間に達す
ると、前記したように電極洗浄を促すリフレッシュ表示
ランプP12が点灯し、使用者は隠れスイッチとして別途
設けた前記リフレッシュボタンS11を操作して、逆電圧
を各電極7a,7bに所定時間印加する逆洗を行うものであ
る。
【0077】かかるリフレッシュモードに際し、本実施
例では、印加される逆電圧の値を、その直前に使用され
ていたアルカリ性水モードのうち、最後に選択されてい
た運転モードに応じて決定するようにしている。
【0078】表1に各モード時における順電圧を印加し
た場合の電流値と、電極洗浄時の逆電圧を印加した場合
の電流値を示している。
【0079】例えば、レベル1のアルカリ性水モードで
使用しているときにリフレッシュ表示ランプP12が点灯
して電極洗浄を行う場合は、レベル1のアルカリ性水モ
ードに応じた電流値、この場合はー3Aで逆洗するよう
にしている。
【0080】あるいは、レベル3のアルカリ性水モード
で使用しているときにリフレッシュ表示ランプP12が点
灯して電極洗浄を行う場合は、レベル3のアルカリ性水
モードに応じた電流値、この場合はー4Aで逆洗するよ
うにしている。
【0081】
【表1】
【0082】かかる制御を行うことで、逆電圧値を固定
して逆洗する場合に比べ、無駄に強電圧を印加すること
がない。
【0083】また、他の実施例として、上記のように制
御する他、リフレッシュモードにおいて印加する逆電圧
の値を例えば、リフレッシュボタンS11を操作する以前
に使用された各アルカリ性水モードの印加電圧の平均値
に応じて設定された逆電圧を印加するように制御した
り、あるいは、使用頻度の多かったアルカリ性水モード
に応じて設定された逆電圧を印加するように制御するこ
ともできる。
【0084】このように、アルカリ性水モードの使用履
歴を参照してリフレッシュ時に印加する逆電圧値を決定
するようにすれば、使用状態に応じた適切な電極洗浄が
可能となり、汚れの程度に対して逆電圧値が実際は不十
分であったり、あるいは不必要な強い逆電圧を印加して
しまう可能性を可及的に低くすることができる。
【0085】また、本実施例に係る電解水生成器Aは、
強アルカリ性水、酸性水、衛生水など飲用に適さない水
を誤飲することのないように配慮されている。
【0086】すなわち、飲用に適さない水を生成してい
る間は、誤飲防止のためにブザーを鳴らして知らせるよ
うにし、さらに、生成終了後は、直前に使用していた飲
用に適する運転モード(レベル1〜3のアルカリ性水モ
ード、及び、浄水モード)に自動復帰するようにしてい
る。また、電源を切って再投入時においても、同様に電
源を切る前に使用していた飲用に適する運転モードに自
動復帰するようにしている。
【0087】例えば、現在酸性水を生成中とする。そし
て、その直前には強アルカリ性水の生成モードを使用し
ていて、さらにその前にはレベル3のアルカリ性水モー
ドを使用していて、さらにその前にはレベル1のアルカ
リ性水モードを使用していた場合、現在使用している酸
性水モードを終えると、運転モードは自動的にレベル3
のアルカリ性水モードに復帰するものである。
【0088】すなわち、飲用に適する上記レベル1〜3
のアルカリ性水モード及び浄水モードは、選択されると
不揮発性メモリーにバックアップされるようにしてお
り、飲用に適さないモードを選択しても、その運転モー
ドを終えると、最後に使用した飲用に適する運転モード
に復帰するものである。
【0089】例えば、前記したように酸性水を生成し終
えても、酸性水モードがそのままになるのではなく、最
後に使用した飲用に適する運転モードになる。したがっ
て、誤って酸性水を飲んだりするおそれがない。しか
も、最後に使用した飲用に適する運転モードは、レベル
1であれ、レベル2あるいはレベル3であれ、あるいは
浄水モードであっても、最も使用頻度が高いモードと考
えられるので、そのモードに自動復帰するということ
は、使い勝手上都合がよい。
【0090】なお、衛生水モードを選択している場合、
つまり、内部に活性炭などを収納した浄水用カートリッ
ジ8に代えて、電解槽7内の電気伝導度を高めてよりpH
値の高い強電解水を得るための塩素系電解物質を収納し
た電解促進用カートリッジ9を装着した状態において
は、常に衛生水モードとなる。
【0091】さらに、本実施例に係る電解水生成器A
は、デモ用モードを備えている。
【0092】これは、実際には水を流さなくとも、流量
センサとして機能する前記流量計Bからの出力と同等な
出力が可能となって、操作・表示パネルPを仮想的に動
作させることができる。
【0093】本実施例では、前記した各種スイッチS1〜
S7のうちから、予め定められた組み合わせのスイッチを
押しながら電源を投入すると、このデモ用モードとなる
ようしている。したがって、誰もが容易にこのデモ用モ
ードに設定することはできないようになっている。な
お、デモ用モードになったことは、受付けたことを示す
ブザーが鳴ることで確認できるようにしている。
【0094】かかるデモ用モードにおいては、先ず、浄
水モードになるように設定されている。そして、実際に
は電解は行わないが、その後の各運転モードの選択操作
に応じて表示ランプ類P1〜P15やブザーP16が作動し、見
かけの上では、電解水を生成している状態を作り出すこ
とができる。なお、電源をオフにすると、このデモ用モ
ードは解除される。
【0095】かかるデモ用モードを備えることで、メー
カー側や販売店側が使用者に操作手順などを教示する場
合にきわめて便利である。
【0096】
【発明の効果】請求項1記載の本発明では、飲用に適
する浄水モード及び複数段階のアルカリ性水モードと、
飲用に適さない酸性水モード及び強アルカリ性水モード
の中から、各モードを選択して吐水可能とした水処理装
置において、前記各モードのうちから選択して使用した
後、あるいは電源再投入時には、飲用に適する各モード
のうちから、最後に選択されていたモードに切り替わる
ようにしたので、飲用に適さない水を誤飲することがな
くなるとともに、再使用に際して、飲用に適するモード
の中から、通常頻繁に利用する使用者に適したモードに
自動復帰する確率が高くなるので、好みのモードに選択
しなおす必要がなくなって、使い勝手を著しく向上させ
ることができる。
【0097】請求項2記載の本発明では、原水をアル
カリ性水と酸性水とに電解する電解槽と、活性炭などを
収納した浄水用カートリッジとを具備し、浄水、pHの異
なる複数種のアルカリ性水、及び、酸性水を生成可能と
し、さらに、前記浄水用カートリッジに代えて、食塩な
どの電解質を収納した電解促進用カートリッジを取付け
て強酸性水を生成可能とした水処理装置において、電解
促進用カートリッジを装着した場合を除き、飲用に適さ
ない酸性水若しくは強アルカリ性水の生成モードを選択
して使用した後、あるいは電源再投入時には、飲用に適
する浄水若しくはアルカリ性水の生成モードのうちか
ら、最後に選択されていた生成モードに切り替わるよう
にしている。
【0098】したがって、浄水やアルカリ性水や酸性水
と、殺菌効果のある強酸性水とを必要に応じて選択的に
取水することができる。
【0099】しかも、飲用に適さない水を誤飲すること
がなくなるとともに、再使用に際して、飲用に適するモ
ードの中から、通常頻繁に利用する使用者に適したモー
ドに自動復帰する確率が高くなるので、好みのモードに
選択しなおす必要がなくなって、使い勝手を著しく向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る水処理装置としての電解水生成器
の説明図である。
【図2】同電解水生成器の流路を模式的に示した説明図
である。
【図3】操作・表示パネルの説明図である。
【図4】表示パネルの説明図である。
【図5】電解制御の説明図である。
【図6】電解制御の説明図である。
【図7】電解制御の説明図である。
【図8】電解促進用カートリッジを使用した状態の電解
水生成器を示す説明図である。
【符号の説明】 A 電解水生成器(水処理装置) P 操作・表示パネル 7 電解槽 11 制御基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時任 正博 福岡県田川郡方城町大字伊方4680番地 九 州日立マクセル株式会社内 (72)発明者 小栗 愼一 大阪市浪速区日本橋5丁目5番21号 株式 会社フジ医療器内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB01 DB07 DB08 EA02 EB01 EB05 EB12 EB28 EB29 EB30 EB37 EB38 EB39 ED12 ED13 FA06 GA02 GA22 GB22 GC14 GC16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飲用に適する浄水モード及び複数段階のア
    ルカリ性水モードと、飲用に適さない酸性水モード及び
    強アルカリ性水モードの中から、各モードを選択して吐
    水可能とした水処理装置において、 前記各モードのうちから選択して使用した後、あるいは
    電源再投入時には、飲用に適する各モードのうちから、
    最後に選択されていたモードに切り替わるようにしたこ
    とを特徴とする水処理装置。
  2. 【請求項2】原水をアルカリ性水と酸性水とに電解する
    電解槽と、活性炭などを収納した浄水用カートリッジと
    を具備し、浄水、pHの異なる複数種のアルカリ性水、及
    び、酸性水を生成可能とし、さらに、前記浄水用カート
    リッジに代えて、食塩などの電解質を収納した電解促進
    用カートリッジを取付けて強酸性水を生成可能とした水
    処理装置において、 電解促進用カートリッジを装着した場合を除き、飲用に
    適さない酸性水若しくは強アルカリ性水の生成モードを
    選択して使用した後、あるいは電源再投入時には、飲用
    に適する浄水若しくはアルカリ性水の生成モードのうち
    から、最後に選択されていた生成モードに切り替わるよ
    うにしたことを特徴とする水処理装置。
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