JP2001241618A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2001241618A JP2000052622A JP2000052622A JP2001241618A JP 2001241618 A JP2001241618 A JP 2001241618A JP 2000052622 A JP2000052622 A JP 2000052622A JP 2000052622 A JP2000052622 A JP 2000052622A JP 2001241618 A JP2001241618 A JP 2001241618A
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政彦 嶋津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】濃淡燃焼方式を採用した燃焼装置を改良するも
のであり、振動燃焼を抑制し、燃焼量絞り比が広い燃焼
装置を開発せんとするものである。 【解決手段】 燃料供給部材2と、2枚の濃混合ガス通
過部3および、炎孔部材5を持ち、二つの濃混合ガス通
過部3の間によって炎孔部材5に淡ガス供給路70が形
成され、この中に燃料供給部材2が配置されている。ガ
スは、燃料供給部材2と濃混合ガス通過部3の間で構成
されるブロック空間73に放出されて上昇するが、中央
に設けられたガス供給孔20b,20cが大きいので、
ブロック空間73の中心部からは比較的高濃度の混合ガ
スが混合室に入り、端部側からは比較的低濃度の混合ガ
スが混合室に入る。そのため炎孔部材5から噴射される
淡混合ガスは、部位によって濃度のばらつきが生じ、主
炎から多種類の振動周波が発生されて振動周期が分散さ
れ振動燃焼が発生しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼装置に関する
ものであり、特に小型ボイラーや給湯装置への適用が好
適な燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼装置は、ボイラーや給湯装置の主要
な構成部品であり、工場はもとより、一般家庭にも広く
普及している。ところで、近年酸性雨による環境破壊が
深刻な社会問題となり、NOX (窒素酸化物)の総排出
量を減少させることが急務となっている。そこで、家庭
用等の小型の燃焼装置についても、NOX の発生を極力
減少させる工夫が要求されている。
【0003】小型の燃焼装置の分野でNOX を減少させ
る対策としては、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させる方
法が考えられる。ところが燃料ガスを希薄にして燃焼さ
せると火炎がリフトし、どうしても火炎が不安定にな
る。そこでこの対策として濃淡燃焼と称される燃焼方式
の採用が注目されている。そして濃淡燃焼方式を採用し
た燃焼装置では、炎孔部材から濃度の低い燃料ガスが噴
射され、濃炎孔部材からは濃度の高い燃料ガスが噴射さ
れる。ここで従来技術においては、炎孔部材からは、い
ずれの部位からも同一濃度の淡混合ガスが噴射されるよ
うに構成されていた。
【0004】以下、従来技術の燃焼装置の構造について
説明する。なお燃焼装置の外形形状は、従来のものも本
願発明のものも同一であるから、従来技術の説明におい
ても図1を参照しつつ説明することとする。図19は、
従来技術における濃淡燃焼方式を採用する燃焼装置の分
解斜視図である。図20は、従来技術の燃焼装置で採用
する燃料供給部材の部分拡大図であり、ガス供給孔の分
布を示す。図21は、従来技術の燃焼装置の一方の濃混
合ガス通過部と炎孔部材を外した状態で斜視図である。
図22は、従来技術の燃焼装置(図1)のA平面におけ
る平面断面図である。
【0005】従来技術の燃焼装置100は、図1の様な
形状をしており、燃料供給部材102と、2個の濃混合
ガス通過部103および、炎孔部材105によって構成
される。燃料供給部材102及び2個の濃混合ガス通過
部103は、いずれも一枚の鋼板をプレスして表面に凹
凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工した後ス
ポット溶接によって接合されたものであり、凹凸形状同
士によって形成される空隙がガス流路として機能する。
【0006】燃焼装置100は、図19に示すように、
燃料供給部材102を中心として、左右に濃混合ガス通
過部103が配置され、さらに燃料供給部材102の上
部であって、濃混合ガス通過部103の間に炎孔部材1
05が装着されたものである。即ち燃焼装置100で
は、二つの濃混合ガス通過部103の間によって炎孔部
材105に淡混合ガスを供給する淡ガス供給路が形成さ
れ、この淡ガス供給路の中に燃料供給部材102が配置
されている。燃料供給部材102は、図19、図21の
様に側面に凹凸形状が設けられており、その凸部分に燃
料ガス受渡し孔106が設けられている。一方凹状の部
位にはガス供給孔107が設けられるブロックが形成さ
れている。そして凹状の部位、言い換えるとブロック内
には、それぞれ4個のガス供給孔107が設けられてい
る(但し端部には3個だけ設けられている)。
【0007】ここで従来技術においては、ガス供給孔は
いずれも同一の大きさであった。また従来技術のおいて
は、ガス供給孔は左右対称の位置に設けられていた。よ
り詳細に説明すると、図20の様に、凹状の部位がブロ
ックを構成し、その中に4個のガス供給孔107a〜1
07dが設けられているが、各孔107a〜107dの
面積はいずれも等しい。またガス供給孔107a、10
7bと、107c、107dの間隙が他の間隙よりも広
くなっているが、ガス供給孔107の面積分布は、ブロ
ックの中心線X−Xに対して対称である。
【0008】燃焼装置100では、燃料供給部材102
の外側面の凹凸と濃混合ガス通過部103の内面の凹凸
により、燃料供給部材102と濃混合ガス通過部103
が接する部分と離れる部分ができる。そして燃料供給部
材102と濃混合ガス通過部103が接した部位におい
て燃料供給部材102のガス受渡し穴106が、濃混合
ガス通過部103の孔31と連通する。一方、両者が離
れた部位では、それぞれブロック状の空間120が形成
される。ここで従来技術のおいては、各ブロック空間
は、端部のものを除き、いずれも平面視が図22の様に
左右対称形である。
【0009】そして当該ブロック空間120に燃料供給
部材102のガス供給孔107が開口している。つまり
従来技術の燃焼装置100においては、平面視が左右対
称形のブロック状空間120に、左右対称の位置関係に
設けられたガス供給孔107が開口している。
【0010】そして燃料供給部材102から濃混合ガス
通過部103及び淡ガス供給路に燃料ガスが供給され
る。濃混合ガスの一部は、ガス受渡し穴106から濃混
合ガス通過部103に入って上昇し、頂部にある炎孔1
10から外部に噴射される。
【0011】一方濃混合ガスの多くは、ガス供給孔10
7から燃料供給部材102と濃混合ガス通過部103の
間で構成されるブロック空間120内に放出されて空気
と攪拌され、さらに上昇して炎孔部材105の溝内に入
り、炎孔から外部に噴射される。そして前記した様に炎
孔部材105から淡混合ガスが噴射されて主炎が発生
し、その周囲に設けられた炎孔110からは濃混合ガス
が噴射されて補炎が発生する。
【0012】なお従来技術において、ガス供給孔107
a、107bと、107c107dの間隙を他の間隙よ
りも広くした理由は、炎孔部材105から噴射される淡
混合ガスの濃度分布を均一にするためである。即ち燃料
供給部材102から淡ガス供給路中に燃料ガスが供給さ
れるが、燃料ガス受渡し孔106の部分についてはガス
供給孔107を設けることができない。そこでガス供給
孔107の面積分布を端部側に厚くし、濃度の均一化を
図ったものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の燃焼装置
は、主炎の基端部を補炎が保持して燃焼し、燃料ガスを
希薄な状態で燃焼させることができ、NOX の発生量が
少ない。しかしながら従来技術の燃焼装置を高負荷状態
で燃焼させると、振動燃焼が発生する場合があった。そ
のため従来技術の燃焼装置は、燃焼量絞り比(TDR)
の拡大が困難であるという不満があった。そこで本発明
は、濃淡燃焼方式の燃焼装置に改良して上記した問題を
解決することを課題とするものであり、従来技術の利点
を生かしつつ、振動燃焼を抑制し、燃焼量絞り比が広い
燃焼装置を開発せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を達
成するために本発明者らが実験を繰り返したところ、ガ
ス供給孔の直径や配置を不均一にすることにより、振動
燃焼が抑制されることを発見した。また淡ガス供給路に
供給される空気量を部分的に不均一にすることによって
も振動燃焼が抑制されることが分かった。
【0015】これらの知見に基づいて完成された請求項
1に記載の発明は、高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス
炎孔と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備え
た燃料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃
度の燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス
供給孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡
ガス供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料
ガスは空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置
において、ガス供給孔が開口する部位における燃料ガス
と空気との混合割合が部分的に異なり、淡ガス炎孔から
噴射される燃料ガスの濃度が部分的に相違する事を特徴
とする燃焼装置である。
【0016】本発明の燃焼装置では、ガス供給孔が開口
する部位における燃料ガスと空気との混合割合が部分的
に異なる。そのため淡ガス炎孔から噴射されるガスの濃
度に部分的にばらつきが生じる。その結果、燃焼によっ
て発生する振動の周波数成分が分散され、燃焼装置の固
有振動数との合致が阻止され、振動燃焼が抑制される。
【0017】また同様の課題を解決するための請求項2
に記載の発明は、高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎
孔と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた
燃料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度
の燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供
給孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガ
ス供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガ
スは空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置に
おいて、燃料供給部材に設けられたガス供給孔はブロッ
クに分かれて配置され、ブロック内におけるガス供給孔
の開口面積分布は、ブロックの中央側が端部側に比べて
大きいことを特徴とする燃焼装置である。
【0018】本発明の燃焼装置では、燃料供給部材に設
けられたガス供給孔はブロックに分かれて配置され、ブ
ロック内におけるガス供給孔の開口面積分布は、ブロッ
クの中央側が端部側に比べて大きい。即ち従来技術にお
いては、ガス供給孔の開口面積分布は、ブロックの短部
側に偏重していたのに対し、本発明では逆に中央側の開
口比重を高めた。そのため淡ガス炎孔から噴射されるガ
スの濃度に部分的にばらつきが生じ、燃焼によって発生
する振動の周波数成分が分散され、燃焼装置の固有振動
数との合致が阻止され、振動燃焼が抑制される。
【0019】また請求項3に記載の発明は、高濃度の燃
料ガスを噴射する濃ガス炎孔と,低濃度の燃料ガスを噴
射する淡ガス炎孔を備えた燃料装置であって、複数のガ
ス供給孔が設けられ高濃度の燃料ガスを供給する燃料供
給部材を有し、前記ガス供給孔は、淡ガス炎孔に燃料ガ
ス及び空気を供給する淡ガス供給路内に開口し、ガス供
給孔から放出された燃料ガスは空気と混合されて淡ガス
炎孔に導かれる燃焼装置において、燃料供給部材に設け
られたガス供給孔はブロックに分かれて設けられ、ブロ
ック内におけるガス供給孔の開口面積分布は、非対称で
あることを特徴とする燃焼装置である。
【0020】本発明の燃焼装置では、燃料供給部材に設
けられたガス供給孔はブロックに分かれて設けられ、ブ
ロック内におけるガス供給孔の開口面積分布は、非対称
である。そのため淡ガス炎孔から噴射されるガスの濃度
に部分的にばらつきが生じ、燃焼によって発生する振動
の周波数成分が分散され、燃焼装置の固有振動数との合
致が阻止され、振動燃焼が抑制される。
【0021】さらに請求項4に記載の発明は、淡ガス供
給路は部分的にブロック空間に分割され、燃料供給部材
に設けられたガス供給孔は当該ブロック空間に開口する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃
焼装置である。
【0022】本発明の燃焼装置では、淡ガス供給路は部
分的にブロック空間に分割され、燃料供給部材に設けら
れたガス供給孔は当該ブロック空間に開口する。そのた
め各ブロックからそれぞれ一団となって混合ガスが淡ガ
ス炎孔側に送られ、淡ガス炎孔から噴射される淡ガスの
濃度をよりばらつかせる。
【0023】また請求項5に記載の発明は、高濃度の燃
料ガスを噴射する濃ガス炎孔と,低濃度の燃料ガスを噴
射する淡ガス炎孔を備えた燃料装置であって、複数のガ
ス供給孔が設けられ高濃度の燃料ガスを供給する燃料供
給部材を有し、前記ガス供給孔は、淡ガス炎孔に燃料ガ
ス及び空気を供給する淡ガス供給路内に開口し、ガス供
給孔から放出された燃料ガスは空気と混合されて淡ガス
炎孔に導かれる燃焼装置において、ガス供給孔が開口す
る部位における淡ガス供給路の有効通気開口面積が部分
的に異なる事を特徴とする燃焼装置である。
【0024】本発明の燃焼装置では、ガス供給孔が開口
する部位における淡ガス供給路の有効通気開口面積が部
分的に異なる。そのため供給される空気量に部分的なば
らつきが生じ、ガス供給孔が開口する部位における燃料
ガスと空気との混合割合が部分的に異なることとなる。
そのため淡ガス炎孔から噴射されるガスの濃度に部分的
にばらつきが生じ、燃焼によって発生する振動の周波数
成分が分散され、燃焼装置の固有振動数との合致が阻止
され、振動燃焼が抑制される。
【0025】また請求項6に記載の発明は、高濃度の燃
料ガスを噴射する濃ガス炎孔と,低濃度の燃料ガスを噴
射する淡ガス炎孔を備えた燃料装置であって、複数のガ
ス供給孔が設けられ高濃度の燃料ガスを供給する燃料供
給部材を有し、前記ガス供給孔は、淡ガス炎孔に燃料ガ
ス及び空気を供給する淡ガス供給路内に開口し、ガス供
給孔から放出された燃料ガスは空気と混合されて淡ガス
炎孔に導かれる燃焼装置において、淡ガス供給路は部分
的にブロック空間に分割され、燃料供給部材に設けられ
たガス供給孔は当該ブロック空間内に開口し、ブロック
空間内における有効通気開口面積の分布が非対称である
ことを特徴とする燃焼装置である。
【0026】本発明の燃焼装置では、淡ガス供給路は部
分的にブロック空間に分割され、燃料供給部材に設けら
れたガス供給孔は当該ブロック空間内に開口し、ブロッ
ク空間内における有効通気開口面積の分布が非対称であ
る。そのためブロック空間内を通過する空気量は、供給
される空気量に部分的にばらつく。そのためブロック空
間内および空間を出たガスの濃度に部分的なばらつきが
生じ、淡ガス炎孔から噴射されるガスの濃度に部分的に
ばらつきが発生し、燃焼によって発生する振動の周波数
成分が分散され、燃焼装置の固有振動数との合致が阻止
され、振動燃焼が抑制される。
【0027】また上記した発明を具体的に実施する場合
は、高濃度の燃料ガスを濃ガス炎孔に導く2つの濃混合
ガス通過部を有し、前記2つの濃混合ガス通過部の間に
よって淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
供給路を構成し、燃料供給部材は2つの濃ガス通過部の
間に挟まれて配置され、燃料供給部材と濃ガス通過部は
部分的に接していて燃料供給部材の一部は濃混合ガス通
過部と連通し、さらに燃料供給部材と濃混合ガス通過部
の間にはガス放出空間となる複数のブロック空間が設け
られ、燃料供給部材に設けられたガス供給孔は当該ブロ
ック空間に向かって開口し、ガス供給孔から放出された
燃料ガスは空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる構成
とすることが推奨される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下さらに本発明の具体的実施形
態について説明する。なお以下の説明では、上下とは、
燃焼装置1を炎孔を上にして設置した状態を基準とす
る。図1は、本発明の実施形態(従来技術も同形状)に
おける燃焼装置の斜視図である。図2は、本発明の実施
形態の燃焼装置をケースに収納した場合の平面図であ
る。図3は、本発明の実施形態の燃焼装置の分解斜視図
である。図4は、本発明の実施形態で採用する燃料供給
部材の正面図(b)と平面図(a)である。図5は、本
発明の実施形態で採用する濃混合ガス通過部の正面図
(b)と平面図(a)および背面図(c)である。図6
は、本発明の実施形態で採用する炎孔部材の斜視図であ
る。図7は、本発明の実施形態の燃焼装置(図1)のC
平面での断面図である。図8は、本発明の実施形態の燃
焼装置(図1)のD平面での断面図である。図9は、本
発明の実施形態の燃焼装置の、一方の濃混合ガス通過部
と炎孔部材を外した状態を示す斜視図である。図10
は、本発明の実施形態の燃焼装置(図1)のA平面での
断面図である。図11は、本発明の実施形態の燃焼装置
におけるガス供給孔の分布と炎孔部材との関係を示す説
明図である。図12〜14は、本発明の他の実施形態で
採用する燃料供給部材の部分拡大図であり、ガス供給孔
の分布を示す。図15は、本発明の実施形態の燃焼装置
の、一方の濃混合ガス通過部と炎孔部材を外した状態を
示す斜視図である。図16は、本発明の他の実施形態の
燃焼装置(図1)のA平面における平面断面である。図
17は、本発明のさらに他の実施形態の燃焼装置(図
1)のA平面における平面断面である。図18は、本発
明のさらに他の実施形態の燃焼装置(図1)のA平面に
おける平面断面である。
【0029】本実施形態の燃焼装置1は、図2の様に、
ケース4に並列に配されて一個の発熱装置50を構成す
るものである。燃焼装置1は、図3の様に燃料供給部材
2と、2枚の濃混合ガス通過部3および、炎孔部材5に
よって成る。燃料供給部材2は、一枚の鋼板をプレスし
て表面に凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加
工した後スポット溶接によって接合されたものであり、
金属板に囲まれた流路を形成するものである。
【0030】組み立て後の燃料供給部材2の形状は、図
4(b)の様な正面板8と、これに対称形状の裏板9が
重ね合わされたものである。燃料供給部材2の外観は平
たい形をしており、頂部22を有し、周囲はガスが漏れ
ない様に閉塞されている。そして内部には正面板8と裏
板9の間によって一連の気体流路が形成されている。即
ち正面板8と裏板9の凹凸が合致する部分では、金属板
同士が隙間を形成して配列された状態となっており、こ
の隙間によって気体流路が形成される。
【0031】本実施形態で採用する燃料供給部材2で
は、気体流路は、大きく分けて混合部11と、導通部1
2と、放出部13からなる。気体流路の入口から説明す
ると、燃焼装置1の下側角には、図1,図3,図4の様
に、燃料ガス導入孔14が開口している。そして燃料ガ
ス導入孔14の内部は、断面積が次第に大きくなり、さ
らに流路は大きく方向を変えて混合部11が形成されて
いる。混合部11の末端は、燃料供給部材2の中程の高
さの位置の長手方向全域に渡って延びている。そして導
通部12は、混合部11の末端と、放出部13を繋ぐも
のであり、混合部11の末端に連続し、燃料供給部材2
の長手方向全域に渡って延びている。導通部12の断面
積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図
6、図7に示すように小さい。
【0032】放出部13は、燃料供給部材2の上端部に
位置し、長手方向全域に渡って延びている。放出部13
の断面積、言い換えれば当該部分での正面板8と裏板9
の隙間は、図6,図7の様に大きい。放出部13の外表
面には、正面板8と裏板9の双方に、それぞれ5か所の
突出部(外側に向かって突出する突起)15が設けられ
ている。そして突出部15には、それぞれ一つづつ燃料
ガス受渡し孔16が設けられている。この燃料ガス受渡
し孔16は、バーリング加工によって形成されたもので
あり、縁が正面板8等の表面から垂直に立っている。
【0033】放出部13の外表面の内、その他の平坦部
は、外側から見て、突出部15よりも凹んでおり、この
凹状の部位はガス供給孔20が設けられる区画となるブ
ロック部18を構成している。そして当該平坦なブロッ
ク部18に4個のガス供給孔20a,20b,20c,
20dが設けられている。ここで4個のガス供給孔20
a,20b,20c,20dは、大きさにばらつきがあ
り、両側部に設けられたガス供給孔20a,20dは開
口面積が小さく、中央に設けられた2個のガス供給孔2
0b,20cは大きい。両者の直径比は、概ね1.2〜
2程度である。即ち本実施形態の燃焼装置1では、ブロ
ック部18内におけるガス供給孔20の開口面積分布
は、ブロック部18の中央側が端部側に比べて大きい。
放出部13の頂部22には開口は無い。
【0034】次に濃混合ガス通過部3の構造について説
明する。濃混合ガス通過部3も、前記した燃料供給部材
2と同様に、一枚の鋼板をプレスして凹凸を有する展開
図形を成形し、これを曲げ加工したものであり、金属板
に囲まれた流路を形成するものである。
【0035】なお図5は、濃混合ガス通過部3の正面図
(b)と平面図(a)および背面図(c)であるが、図
5では濃混合ガス通過部3の裏表面の内、内部に入る方
を正面図として表している。濃混合ガス通過部3は、図
5,7,8の様に、金属製の内面板23と外面板25と
が隙間をおいて配置され、面積の狭い頂部34を備え、
他の周囲はガスが漏れない様に折り返されたものであ
る。また濃混合ガス通過部3の頂部34には、補炎の炎
孔35が一列に配置されている。そして内面板23と外
面板25との隙間によって濃混合ガス通過部3の内部に
気体流路が形成されている。濃混合ガス通過部3は、そ
の内部の全域が、下から上に向かう気体流路として機能
する。
【0036】濃混合ガス通過部3の内面板23と外面板
25は、いずれも全体形状が凹状をしており、長手方向
の両端にはフランジ部24が設けられ、内面板23と外
面板25は当該フランジ部24で接している。濃混合ガ
ス通過部3の内面板23の凹所には、図5(b)の様に
複雑な形状の突条26,28,30が設けられている。
【0037】さらに5条の突条26の下側を長手方向に
連続させる比較的高さの低い突条28が設けられてい
る。また5条の突条26の上部を長手方向に連続させる
突条30が設けられている。前記した5条の突条26に
は、それぞれ孔31が設けられている。濃混合ガス通過
部3の外面板25には、濃混合ガス通過部3側に突出す
る突起(外部から見るとすり鉢状の凹部)33が5つ設
けられている。突起33の頂部の位置は、前記した内面
板23の5条の突条26の真裏の位置に一致する。
【0038】また外面板25には、6つの小突起39が
設けられている。本実施形態の燃焼装置は、左右2つの
濃混合ガス通過部3を有するが、小突起39は、左右の
濃混合ガス通過部3で異なる位置に設けられている。
【0039】濃混合ガス通過部3の内部構造に目を移す
と、外面板25の突起33の頂面は、内面板23の5条
の突条26の裏面と接し、他の部分では、外面板25と
内面板23の間にはいずれも僅かな隙間がある。
【0040】本実施形態で採用する炎孔部材5は、1枚
の板をプレス成形し、さらにそれを順次折り曲げて作ら
れたものである。つまり本実施形態で採用する炎孔部材
5は、短冊状の部材が互い違いの方向に折り曲げられ、
全体として4角柱状をしたものである。炎孔部材5を折
り曲げた時、各短冊に設けられたエンボス加工部は、凸
部同士が当接し、各短冊間には、隙間が形成される。こ
の隙間は、淡混合ガスを整流して通過させる働きをし、
上端の開口は、主炎の炎孔として機能する。また炎孔部
材5の構造上、頂部には、図6の様に開口していてガス
を噴射する開口エリアOと、閉止されていてガスが出な
い閉塞エリアCが交互に現れる。
【0041】次に、本実施形態の燃焼装置1の各部材同
士の関係について説明する。本実施形態の燃焼装置1で
は、二つの濃混合ガス通過部3の間によって炎孔部材5
に淡混合ガスを供給する淡ガス供給路70が形成され、
この淡ガス供給路70の中に燃料供給部材2が配置され
ている。具体的には、燃焼装置1は、燃料供給部材2を
中心として、左右に濃混合ガス通過部3が配置され、さ
らに燃料供給部材2の上部であって、濃混合ガス通過部
3の間に炎孔部材5が装着されたものである。燃料供給
部材2と濃混合ガス通過部3の位置関係は、濃混合ガス
通過部3が燃料供給部材2の頂部22よりも突出した状
態で並列に配置されている。言い換えれば燃料供給部材
2の頂部22は、濃混合ガス通過部3の頂部34よりも
下にあり、燃料供給部材2は、濃混合ガス通過部3によ
って挟まれた谷間にある。燃料供給部材2の頂部22に
は、濃混合ガス通過部3の内壁部23同士によって挟ま
れた空間が存在し、この空間は混合室として機能する。
【0042】燃料供給部材2と濃混合ガス通過部3が組
み合った状態では、燃料供給部材2の放出部13に設け
られた突出部15と、濃混合ガス通過部3の内面板23
の突条26が密着されている。逆に突出部15以外の部
分、より具体的には燃料供給部材2の平坦なブロック部
18と、濃混合ガス通過部3の平坦部71の間には、図
8,9の様に、個別に独立したブロック空間73が形成
される。このブロック空間73は、濃混合ガス通過部3
同士で形成された淡ガス供給路70の一部である。即ち
ブロック空間73は、淡ガス供給路70の一部が部分的
に分割されたものである。
【0043】また燃料供給部材2と濃混合ガス通過部3
が組み合った状態では、図7の様に燃料供給部材2の燃
料ガス受渡し孔16は、濃混合ガス通過部3の孔31と
合致される。本実施形態では、燃料供給部材2の燃料ガ
ス受渡し孔16にはバーリング加工が施されていて、燃
料ガス受渡し孔16の周囲は立っているので、燃料ガス
受渡し孔16の周囲は濃混合ガス通過部3の孔31と嵌
合し、連通する。炎孔部材5は、濃混合ガス通過部3の
内壁部23同士によって挟まれた空間であって、燃料供
給部材2の頂部から少し離れた位置に位置決めされる。
【0044】そして図7の様に濃混合ガス通過部3の内
面板23、外面板25および燃料供給部材2の突条26
部分の三者がスポット溶接により一体的に接合されてい
る。
【0045】次に、燃焼装置1の混合ガスの流れについ
て説明する。本実施形態の燃焼装置1では、燃料供給部
材2の導入孔14に図示しない燃料ガスノズルが挿入さ
れる。ガスノズルの挿入状態は、通常のブンゼン式燃焼
燃焼装置と同様であり、導入孔14とガスノズルの間に
は隙間あるいは開口があり、燃料供給部材2には燃料ガ
スと共に空気が混入される。空気の燃料ガスに対する混
合割合は、理論空気量の40%程度であり、燃料ガス濃
度の高いものである。この濃混合ガスは、導入孔14か
ら混合部11に至り、方向を変える際に2枚の金属板で
ある正面板8および裏板9によって作られた気体流路の
内壁面と当接して混合が促進される。
【0046】そして濃混合ガスは、混合部11から導通
部12を経て放出部13へ入る。ここで本実施形態で
は、導通部12は、断面積が小さく作られており、細い
流路であるため、混合部11のガスは、当該部分で絞ら
れ、導通部12の長手方向の各位置から、ほぼ均等な割
合で放出部13に入る。
【0047】放出部13に入った濃混合ガスは、燃料ガ
ス受渡し孔16およびガス供給孔20から放出される。
以後の混合ガスの経路は、濃混合ガスの流れと淡混合ガ
スの経路に別れるので、別々に説明する。濃混合ガスの
流れから説明すると、濃混合ガスは、放出部13の突出
部15に設けられた燃料ガス受渡し孔16から濃混合ガ
ス通過部3に入る。前記したように、放出部13の突出
部15はバーリング加工がされており、バーリング加工
部は濃混合ガス通過部3の突条26に設けられた孔31
に挿入されており、燃料供給部材2の燃料ガス受渡し孔
16と、濃混合ガス通過部3の孔31は連通している。
そのため燃料供給部材2に設けられた孔の内、突出部1
5に設けられた燃料ガス受渡し孔16から放出される濃
混合ガスは、全て濃混合ガス通過部3に入る。濃混合ガ
ス通過部3に導入されるガスの量は、燃料供給部材2か
ら放出される全ガス量の約30%である。
【0048】燃料ガス受渡し孔16を経て濃混合ガス通
過部3に入った濃混合ガスは、濃混合ガス通過部3の外
面板25に当たり、外面板25と内面板23の隙間によ
って形成される気体流路を上昇する。
【0049】そして濃混合ガスは、頂部34にある炎孔
35から均一に外部に噴射される。濃混合ガス通過部3
は、周囲が閉塞していて、空気が侵入することはないの
で、濃混合ガス通過部3を経由して炎孔35から噴射さ
れた混合ガスは、燃料供給部材2から放出された濃混合
ガスそのものであり、燃料ガスの濃度が高い。
【0050】次に淡混合ガスの経路について説明する。
前述の放出部13に入った濃混合ガスの内、ブロック部
18に設けられたガス供給孔20から放出された濃混合
ガスは、図8の様に燃料供給部材2と濃混合ガス通過部
3の間で構成されるブロック空間73に放出されて上昇
する。一方、ブロック空間73は、図8の様に下部が開
放されている。そのためガス供給孔20から放出された
濃混合ガスには、下部の開口76から送風された空気が
混入され、淡混合ガスとなる。
【0051】ここで本実施形態の燃焼装置1では、ブロ
ック空間73内における淡混合ガスの濃度分布が一様で
はない。即ち本実施形態の燃焼装置1では、燃料供給部
材2のブロック部18に設けられたガス供給孔20a〜
20dは、大きさにばらつきがあり、両側部に設けられ
たガス供給孔20a,20dは開口面積が小さく、中央
に設けられた2個のガス供給孔20b,20cは大きい
ので、ブロック空間73内においては、その中心部に、
より多量の濃混合ガスが供給される。一方、ブロック空
間73の平面視形状は対称形であり、ブロック空間73
を流れる空気の量は均等である。そのためガス供給孔2
0が開口する部位における燃料ガスと空気との混合割合
が、部分的に異なり、ブロック空間73内では中心部分
のガス濃度が高く、端部側のガス濃度は比較的低いもの
となる。
【0052】そして淡混合ガスは、図9の様にブロック
空間73を出て、炎孔部材5下部の混合室に入る。前記
したようにブロック空間73内では中心部分のガス濃度
が高く、端部側のガス濃度は比較的低いので、ブロック
空間73を出る際のガス濃度は部位によって異なり、図
9の矢印の太さで示す様に、ブロック空間73の中心部
からは比較的高濃度の混合ガスが混合室に入り、端部側
からは比較的低濃度の混合ガスが混合室に入る。
【0053】そして混合室で各ブロック空間73から排
出された混合ガスが混じり合うが、各ブロック空間73
に対応した部位ごとに濃度のばらつきを残しつつ、混合
室を上昇し、炎孔部材5の溝内に入り、炎孔から外部に
噴射される。そのため炎孔部材5から噴射される淡混合
ガスは、部位によって濃度のばらつきを持つ。なお本実
施形態の燃焼装置1では、燃料供給部材2に、燃料ガス
受渡し孔16と、ガス供給孔20が設けられたブロック
部18が交互に設けられており、燃料ガス受渡し孔16
が設けられた部位からは淡ガス供給路70に燃料ガスが
供給されないから、炎孔部材5から噴射される淡混合ガ
スは、そもそも部位によってばらつきを持つ傾向にあ
る。本実施形態の燃焼装置1は、この傾向をさらに増長
させるものであり、ブロック部18に設けるガス供給孔
20の面積分布を、燃料ガス受渡し孔16から離れる位
置に偏重させ、燃料ガス受渡し孔16寄りの部位から混
合室に流れる混合ガスの濃度をさらに低下させた構成を
採用している。
【0054】本実施形態の燃焼装置1では、混合ガス
は、それぞれ上記した経路を辿り、炎孔部材5の開口か
らは、淡混合ガスが噴射され、濃混合ガス通過部3の炎
孔35からは、濃混合ガスが噴射される。また燃焼装置
1同士によって形成される空隙37(図2)から二次空
気が供給される。そのため本実施形態の燃焼装置1で
は、淡混合ガスによって発生する主炎の周囲を濃混合ガ
スによって発生する補炎が包囲する。従って本実施形態
の燃焼装置1は、火炎のリフトを起こすことなく、燃料
ガスを希薄な状態で燃焼させることができる効果があ
り、NOX の発生を減少させることができる。
【0055】また本実施形態の燃焼装置1では、炎孔部
材5から噴射される淡混合ガスは、部位によって濃度の
ばらつきを持つので、炎孔部材5上の火炎の分布にばら
つきが生じる。具体的に説明すると、図11(a)の様
に、ブロック空間73の真上部分に炎孔部材の開口エリ
アOが位置する場合であれば、火炎は中央部分の勢いが
強いものとなり、両端部の濃度は低いものとなる。その
ため火炎の形状は、細長いものとなる。これに対して図
11(b)の様に、ブロック空間73の真上部分に閉塞
エリアCが位置する場合は、火炎の中央部分の勢力が下
がり、両端部が強くなる。そのため火炎の形状は、台形
に近づく。
【0056】このように本実施形態の燃焼装置1では、
炎孔部材5の火炎の分布や形状が多彩となり、火炎が発
生する振動は多種類のものとなり、振動周期が分散され
る。そのため燃焼量を増加させても、主炎が発生する振
動は互いに打ち消しあい、主炎の振動は燃焼装置1の固
有振動数に同調しにくい。また仮に主炎の振動が燃焼装
置1の固有振動数と同調しても、振動が増幅せず、すぐ
に収斂する。そのため本実施は形態の燃焼装置1は、振
動燃焼が発生しにくい。
【0057】なお図11で説明した二種類の火炎形状を
比較した場合、図11(b)の様に、ブロック空間73
の真上部分に閉塞エリアCが位置して火炎が台形に近づ
く方が、主炎が全体として一連に繋がり易いので、好ま
しいと言える。
【0058】以上説明した実施形態では、燃料供給部材
2のブロック部18に設けられたガス供給孔20の開口
径に変化を持たせた。具体的には、中央よりのガス供給
孔20b,20cの直径を大きなものとして、ブロック
空間73内のガス濃度にばらつきを持たせ、中心部のガ
ス濃度が高く、端部側のガス濃度が低くなる様に設計し
た。しかしながら、他の方法によっても同様の作用効果
が期待できる。例えば図12に示す様に、ブロック部1
8内のガス供給孔20を複数列設け、中心部分により多
くのガス供給孔20を配置する。そうすることにより、
ブロック空間73内において、中心部により多くの燃料
ガスが供給され、燃料ガスの濃度にばらつきが生じ、結
果的に主炎の分布や形状が多彩となる。
【0059】また図13,図14に示す様に、各ガス供
給孔20を中心軸X−Xに対して非対称に配置すること
によってもブロック空間73内の燃料ガスの濃度にばら
つきが生じる。図13に示す例は、ブロック部18に4
個のガス供給孔20を設け、これらを全体的に中心軸X
−Xに対して左側に寄せたものである。また図14に示
す例は、中心軸X−Xの片側により多くのガス供給孔2
0を設けたものである。
【0060】以上説明した実施形態は、いずれもブロッ
ク空間73に供給される燃料ガスの量にばらつきを持た
せたものであるが、ブロック空間73に供給される空気
量を変化させても同様の作用効果が期待できる。
【0061】図15,図16は、空気量に変化を持たせ
る一例を示すものであり、燃料供給部材2のブロック部
18に段差を設けたものである。即ち図15に示す燃焼
装置51では、燃料供給部材2のブロック部18が二つ
の平面18a,18bによって構成されている。より具
体的には、平面18bは、平面18aに対して中心部に
引き込んでいる。そのためブロック空間80の平面視形
状は、図16の様に中心に対して非対称となり、平面1
8bによって構成される部位の有効断面積が平面18a
によって構成される部位のそれよりも大きい。これに対
してガス供給孔20から供給される燃料ガスは均等にブ
ロック空間80に噴射されるから、平面18bによって
構成される部位のガス濃度は、平面18aによって構成
される部位のガス濃度よりも低いものとなる。従って先
の実施形態と同様に炎孔部材5から噴射される淡混合ガ
スは、部位によって濃度のばらつきが生じ、主炎から多
種類の振動周波が発生されて振動周期が分散され、振動
燃焼が発生しにくい。
【0062】また 図15,図16に示した実施形態で
は、燃料供給部材2の形状によってブロック空間80の
面積を非対称のものとしたが、濃混合ガス通過部3の内
面に凹凸を設けることによっても同様の効果が発揮され
る。図17に示す例は、ブロック空間80を構成する濃
混合ガス通過部3の内壁部23の下部の内面53に段部
を設けて二つの平面53a,53bを形成し、ブロック
空間80を非対称形状としたものである。
【0063】また上記した実施形態では、いずれもブロ
ック空間の片側の面積を増大させたが、図18に示す実
施形態の様に、中央の面積を増大させてもよい。なお勿
論、燃料供給部材2と濃混合ガス通過部3の双方に凹凸
面を設けてもよく、さらにこれに加えて、ブロック部1
8のガス供給孔20を非対称に設けてもよい。また上記
した実施形態では、ブロック空間の縦方向全体に渡る凹
凸面を設けたが、部分的な突起や空気遮蔽物を設けるこ
とによって有効通気開口面積を減少させ、ブロック空間
に導入される空気に分布変化をつけてもよい。また空気
遮蔽物を下部の開口76の近傍に設ける構成によって
も、有効通気開口面積が変化し、ブロック空間に導入さ
れる空気に分布変化をつけることが可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明した様に、本請求項1に記載の
発明では、ガス供給孔が開口する部位における燃料ガス
と空気との混合割合が部分的に異なるものとして、淡ガ
ス炎孔から噴射されるガスの濃度に部分的にばらつきを
生じさせ、燃焼によって発生する振動の周波数成分が分
散して、振動燃焼が抑制される効果がある。そのため本
発明の燃焼装置は、燃焼量絞り比を高く設定することが
できる効果がある。
【0065】また請求項2に記載の燃焼装置では、ガス
供給孔の開口面積分布を不均一にして中央側の開口比重
を高め、淡ガス炎孔から噴射されるガスの濃度に部分的
にばらつきが生じさせることにより、振動燃焼が抑制さ
れる効果が発揮される。そのため本発明の燃焼装置は、
燃焼量絞り比を高く設定することができる効果がある。
【0066】請求項3に記載の燃焼装置では、燃料供給
部材にガス供給孔をブロック分けして設け、ブロック内
におけるガス供給孔の開口面積分布を非対称として淡ガ
ス炎孔から噴射されるガスの濃度に部分的にばらつきが
生じさせることにより、振動燃焼が抑制される効果が発
揮される。そのため本発明の燃焼装置は、燃焼量絞り比
を高く設定することができる効果がある。
【0067】また請求項4に記載の燃焼装置では、淡ガ
ス供給路を部分的にブロック空間に分割してガス供給孔
をブロック空間に開口する構成としてため、淡ガス炎孔
から噴射される淡ガスの濃度がよりばらつく結果とな
り、振動燃焼がより抑制される。
【0068】また請求項5に記載の燃焼装置では、供給
される空気量に部分的なばらつきを生じさせ、淡ガス炎
孔から噴射されるガスの濃度に部分的にばらつきが生じ
させることにより、振動燃焼が抑制される効果が発揮さ
れる。そのため本発明の燃焼装置は、燃焼量絞り比を高
く設定することができる効果がある。
【0069】また請求項6に記載の燃焼装置では、有効
通気開口面積の分布が非対称のブロック空間を採用し、
ブロック空間内および空間を出たガスの濃度に部分的な
ばらつきが生させ、振動燃焼が抑制される効果が発揮さ
れる。そのため本発明の燃焼装置は、燃焼量絞り比を高
く設定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態及び従来技術における燃焼装
置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の燃焼装置をケースに収納し
た場合の平面図である。
【図3】本発明の実施形態の燃焼装置の分解斜視図であ
る。
【図4】本発明の実施形態で採用する燃料供給部材の正
面図(b)と平面図(a)である。
【図5】本発明の実施形態で採用する濃混合ガス通過部
の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)であ
る。
【図6】本発明の実施形態で採用する炎孔部材の斜視図
である。
【図7】本発明の実施形態の燃焼装置(図1)のC平面
での断面図である。
【図8】本発明の実施形態の燃焼装置(図1)のD平面
での断面図である。
【図9】本発明の実施形態の燃焼装置の、一方の濃混合
ガス通過部と炎孔部材を外した状態を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明の実施形態の燃焼装置(図1)のA平
面での断面図である。
【図11】本発明の実施形態の燃焼装置におけるガス供
給孔の分布と炎孔部材との関係を示す説明図である。
【図12】本発明の他の実施形態で採用する燃料供給部
材の部分拡大図であり、ガス供給孔の分布を示す。
【図13】本発明の他の実施形態で採用する燃料供給部
材の部分拡大図であり、ガス供給孔の分布を示す。
【図14】本発明の他の実施形態で採用する燃料供給部
材の部分拡大図であり、ガス供給孔の分布を示す。
【図15】本発明の実施形態の燃焼装置の、一方の濃混
合ガス通過部と炎孔部材を外した状態を示す斜視図であ
る。
【図16】本発明の他の実施形態の燃焼装置(図1)の
A平面における平面断面である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態の燃焼装置(図
1)のA平面における平面断面である。
【図18】本発明のさらに他の実施形態の燃焼装置(図
1)のA平面における平面断面である。
【図19】従来技術における濃淡燃焼方式を採用する燃
焼装置の分解斜視図である。
【図20】従来技術の燃焼装置で採用する燃料供給部材
の部分拡大図であり、ガス供給孔の分布を示す。
【図21】従来技術の燃焼装置の一方の濃混合ガス通過
部と炎孔部材を外した状態で斜視図である。
【図22】従来技術の燃焼装置(図1)のA平面におけ
る平面断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置 2 燃料供給部材 3 濃混合ガス通過部 5 炎孔部材 18 ブロック部 18a,18b 平面 20a,20b,20c,20d ガス供給孔 35 炎孔 37 空隙 53a,53b 平面 73,80 ブロック空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋津 政彦 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 廣安 勝 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K017 AA03 AA08 AB02 AB05 AB07 AB10 AC03 AD14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度の
    燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供給
    孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
    供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガス
    は空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置にお
    いて、ガス供給孔が開口する部位における燃料ガスと空
    気との混合割合が部分的に異なり、淡ガス炎孔から噴射
    される燃料ガスの濃度が部分的に相違する事を特徴とす
    る燃焼装置。
  2. 【請求項2】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度の
    燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供給
    孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
    供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガス
    は空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置にお
    いて、燃料供給部材に設けられたガス供給孔はブロック
    に分かれて配置され、ブロック内におけるガス供給孔の
    開口面積分布は、ブロックの中央側が端部側に比べて大
    きいことを特徴とする燃焼装置。
  3. 【請求項3】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度の
    燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供給
    孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
    供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガス
    は空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置にお
    いて、燃料供給部材に設けられたガス供給孔はブロック
    に分かれて設けられ、ブロック内におけるガス供給孔の
    開口面積分布は、非対称であることを特徴とする燃焼装
    置。
  4. 【請求項4】 淡ガス供給路は部分的にブロック空間に
    分割され、燃料供給部材に設けられたガス供給孔は当該
    ブロック空間に開口することを特徴とする請求1乃至3
    のいずれかに記載の燃焼装置。
  5. 【請求項5】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度の
    燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供給
    孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
    供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガス
    は空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置にお
    いて、ガス供給孔が開口する部位における淡ガス供給路
    の有効通気開口面積が部分的に異なる事を特徴とする燃
    焼装置。
  6. 【請求項6】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と,低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    料装置であって、複数のガス供給孔が設けられ高濃度の
    燃料ガスを供給する燃料供給部材を有し、前記ガス供給
    孔は、淡ガス炎孔に燃料ガス及び空気を供給する淡ガス
    供給路内に開口し、ガス供給孔から放出された燃料ガス
    は空気と混合されて淡ガス炎孔に導かれる燃焼装置にお
    いて、淡ガス供給路は部分的にブロック空間に分割さ
    れ、燃料供給部材に設けられたガス供給孔は当該ブロッ
    ク空間内に開口し、ブロック空間内における有効通気開
    口面積の分布が非対称であることを特徴とする燃焼装
    置。
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