JP2001235751A - マルチドメイン液晶表示装置 - Google Patents

マルチドメイン液晶表示装置

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JP2001235751A JP2000233713A JP2000233713A JP2001235751A JP 2001235751 A JP2001235751 A JP 2001235751A JP 2000233713 A JP2000233713 A JP 2000233713A JP 2000233713 A JP2000233713 A JP 2000233713A JP 2001235751 A JP2001235751 A JP 2001235751A
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俊也 石井
Shigeyoshi Suzuki
成嘉 鈴木
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浩 葉山
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Naoyasu Ikeda
直康 池田
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憲一 高取
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共通電極の微細加工工程等の煩雑な工程を増
加させたり、高度な貼り合わせ技術を要求することな
く、高コントラストで、視角特性の優れたマルチドメイ
ン液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 開示されるマルチドメイン液晶表示装置
は、制御電極73はスイッチング素子となるTFT54
の一つの端子であるソース端子57に接続されて、開口
部74が形成された画素電極71は制御電極73との間
に結合容量126を有し、画素電極71には結合容量1
26を介して信号電圧の分圧が印加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マルチドメイン
液晶表示装置に係り、詳しくは、視角特性の優れたマル
チドメイン液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来広く使用されているねじれネマティ
ック(Twisted Nematic;以下”TN”
と称する)型の液晶表示装置においては、液晶分子が基
板表面に平行になってねじれている電圧非印加時の
「白」表示状態から、印加電圧に応じて液晶分子が電界
方向に配向ベクトルの向きを変化させていくことによ
り、「白」表示状態から次第に「黒」表示状態となる。
しかし、この電圧印加による液晶分子の挙動により、T
N型液晶表示装置の視野角が狭いという問題がある。こ
の視野角が狭いという問題は、中間調表示における液晶
分子の立ち上がり方向において特に著しくなる。
【0003】液晶表示装置の視野特性を改善する方法と
して、特開平6−43461号公報に開示されているよ
うな技術が提案されている。図47は、同公報に開示さ
れた技術による液晶表示装置の構成の一例を説明する模
式的部分断面図である。この技術では、負の誘電率異方
性を有する液晶21をホメオトロピック(垂直)配向さ
せた液晶セルを作成し、偏光軸が直交するように設置し
た2枚の偏向板(図示せず)の間に挟み、開口部74を
有する共通電極81を使用することにより、各画素内に
斜めに電界を集中させ、これにより各画素を2個以上の
ドメイン、いわゆるマルチドメインとし、視角特性を改
善している。また、この技術において、必要に応じて光
学補償板を使用し、黒の視角特性を改善することもでき
る。さらに、ホメオトロピック配向させた液晶セルのみ
ならず、TN配向させたセルにおいても、開口部を有す
る共通電極を使用することにより、斜め電界を発生させ
て各画素を2個以上のドメインに分割し、視角特性を改
善している。
【0004】また、特開平7−199190号公報で開
示された技術においては、共通電極に開口部(配向制御
窓)を設けると共に、画素電極を取り囲むように配向制
御電極を設け、画素電極周辺部での斜め電界を強調して
液晶ドメインを安定化している。
【0005】この他、特開平7−230097号公報で
は、画素電極上にゲートラインと一体の配向制御電極を
設け、この配向制御電極からの斜め電界によって各画素
を2個以上の液晶ドメインとし、視角特性を改善してい
る。
【0006】また、特開平10−20323号公報で開
示された技術においては、画素電極に開口部を設け、そ
の開口部の位置に制御電極を配置して、複数の液晶ドメ
インを形成する技術を開示している。
【0007】また、特開平10−301114号公報に
は、誘電率が負の液晶をホメオトロピック配向させた液
晶セルにおいて、配向膜に突起を設け、この突起によっ
て電圧印加時の液晶の傾斜方向を制御し、2つ以上の液
晶ドメインに分割して動作させる技術が考案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
技術の内、特開平6−43461号公報に開示されてい
るような、共通電極に開口部を有する技術においては、
通常の、モノドメインタイプのTN型液晶表示装置の製
造工程では必要とされない、”共通電極に対するフォト
レジスト工程等の微細加工工程”が必要となると共に、
上下基板の高度な貼り合わせ術が必要とされるという問
題がある。この問題は、薄膜トランジスタ(Thin
Film Transistor;TFT)等のスイッ
チング素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示装置
の場合、特に大きな問題である。すなわち、通常のアク
ティブマトリクス液晶表示装置では、一方の透明基板
(TFT基板)上に薄膜トランジスタ等のスイッチング
素子(能動素子)を製造するため、フォトレジスト工程
等の微細加工工程が必要とされるのは、スイッチング素
子を製造する片側のTFT基板のみであり、通常「共通
電極」と称される他の透明基板(対向基板)側の電極に
おいては微細加工を施す必要はなく、全面に共通電極が
形成されているのみである。ところが、共通電極に開口
部を有する従来技術においては、通常は微細加工が必要
とされていない「共通電極」についても、フォトレジス
ト工程等の微細加工工程が必要とされ、工程が増加する
と共に、上下基板の高度な貼り合わせ技術が必要とされ
ることになる。
【0009】このような問題から、例えばTFT等のス
イッチング素子が形成されたTFT基板の側にある画素
電極に、開口部あるいはスリット等を設け、斜め電界を
発生させて液晶の配向を制御しようという技術が考えつ
く。これは、TFT基板側の画素電極はもともとパター
ニングを必要とするため、この場合には付加工程を必要
としないからである。しかしながら、この構成において
は安定した液晶ドメインの制御はできない。なぜなら
ば、特開平6−43461号公報のように共通電極に開
口部を設けた場合の開口部周辺での電界の傾斜は、画素
電極の周辺における電界の傾斜方向と整合する(図47
参照)のに対し、TFT基板側の画素電極に開口部を設
けた場合には開口部周辺での電界の傾斜が画素電極周辺
における電界の傾斜方向と整合しないからである。
【0010】特開平7−199190号公報に開示され
ているように、制御電極を画素電極の周辺に設けた場合
には、画素電極周辺での電界の傾斜を強調することがで
きるが、この場合にも反対側の基板において共通電極に
開口部を設けなければならず、上述の問題を解決する必
要がある。
【0011】一方、特開平7−230097号公報に記
載されているように、画素電極上に制御電極を配置し
て、その制御電極の電位を適当に定めれば、斜め電界を
発生させられる。しかしながら、画素電極電位の極性を
一定の周期で反転させるいわゆる反転駆動時において
は、画素電極電位の極性の変化によって斜め電界の発生
状況も変化するため、安定で確実な液晶ドメインの制御
はできない。また、この構成においては、制御電極がゲ
ートバスラインと一体であるため、制御電極電位を画素
の点灯・非点灯に応じて変化させることはできず、すな
わち、画素が非点灯(暗表示)の時にも制御電極電位に
は斜め方向の電界が発生してしまい、この電界によって
制御電極周辺において光漏れが生じ、表示コントラスト
の低下を導く。この光漏れを遮蔽するために遮光層を設
けた場合には大幅な開口率の低下につながる。さらに
は、通常、ゲートバスラインには、その選択期間を除く
期間において、共通電極に対してDCの電圧が印加され
ているため、制御電極がゲートバスラインと一体である
場合には、表示領域内の液晶層にDC電圧を印加し続け
ることになり、表示素子の信頼性を悪化させるという問
題が生ずる。
【0012】特開平10−20323号公報に示された
ような、画素電極に開口部を設けてその位置に制御電極
を配置する技術においても、表示動作時に制御電極電位
を画素毎に制御する手段を有さないため、特開平7−2
30097号公報記載の技術と同様に、安定で確実な液
晶ドメインの制御ができないという問題がある。
【0013】特開平7−230097号公報及び特開平
10−20323号公報に記載された技術における上記
のような問題を解決する手段として、例えば、各々の画
素毎に個別に設けられた制御電極を、各々の画素に設け
られた個別のスイッチング素子で制御する方法が考えら
れるが、この構成においては、画素電極と制御電極とに
対応して個別のスイッチング素子及びドレインバスライ
ンを設ける必要があり、したがって、素子構成が複雑化
し、製造コストや製造歩留まりの点から現実的ではな
い。
【0014】また、特開平10−301114号公報に
記載されたように配向膜に突起を設ける方法では、その
突起による領域分割の効果は突起の近傍にしか働かな
い。よって、確実な領域分割を実現するためには、スイ
ッチング素子が形成される片側のTFT基板の配向膜だ
けでなく、対向基板側の配向膜にも突起を設けなければ
ならず、やはり大幅に工程が増加し、また両基板の正確
な貼り合わせを要するという問題点があった。
【0015】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、上記のような従来技術の問題、すなわち、共通
電極の微細加工工程等の煩雑な工程を増加させたり、高
度な貼り合わせ技術を要求することなく、高コントラス
トで、視角特性の優れたマルチドメイン液晶表示装置を
提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、一対の基板間に挟持された
液晶と、該基板の一方側に形成され横方向に延びる複数
本のゲートバスライン及び縦方向に延びる複数本のドレ
インバスラインとを有し、複数の画素が上記ゲートバス
ラインと上記ドレインバスラインとの交点の各々に対応
してマトリックス状に配置され、上記画素の各々に、ス
イッチング素子と、画素電極と、上記液晶に対して斜め
方向の電界を発生させて複数の配向領域を1画素内に形
成するための制御電極とを備えるマルチドメイン液晶表
示装置に係り、上記制御電極は上記スイッチング素子の
一つの端子に接続されて、上記画素電極は上記制御電極
との間に結合容量を有し、上記制御電極には、対応する
上記ゲートバスライン選択時に、対応する上記スイッチ
ング素子を介して対応する上記ドレインバスラインから
信号電圧が印加され、上記画素電極には上記結合容量を
介して上記信号電圧の分圧が印加されることを特徴とし
ている。
【0017】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素電極
と上記制御電極とは絶縁膜を介して上記画素電極が下層
となるように構成されていることを特徴としている。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画
素電極に開口部が形成されていることを特徴としてい
る。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記制御電極
は上記開口部より上記液晶の配向状態を制御する電界を
作用させることを特徴としている。
【0020】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示装置
に係り、上記画素電極に対し容量を付加するための共通
容量ラインを備えたことを特徴としている。
【0021】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記開口部に
相当する位置に上記共通容量ラインが配置されているこ
とを特徴としている。
【0022】また、請求項7記載の発明は、請求項5又
は6記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画
素電極と上記共通容量ラインとの間に、所定容量の付加
容量を備えていることを特徴としている。
【0023】また、請求項8記載の発明は、請求項1乃
至7のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示装置
に係り、上記制御電極の少なくとも一部が透明電極から
成ることを特徴としている。
【0024】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記制御電極
は、液晶層の両側にそれぞれ四分の一波長板を有してお
り、該四分の一波長板の光軸が互いに直交するように配
置されていることを特徴としている。
【0025】また、請求項10記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶の
両側にそれぞれ四分の一波長板を有しており、該四分の
一波長板の光軸が互いに直交するように配置されている
ことを特徴としている。
【0026】また、請求項11記載の発明は、請求項1
乃至10のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示
装置に係り、上記スイッチング素子はボトムゲート構造
のTFTであることを特徴としている。
【0027】また、請求項12記載の発明は、請求項1
乃至10のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示
装置に係り、上記スイッチング素子はトップゲート構造
のTFTであることを特徴としている。
【0028】また、請求項13記載の発明は、請求項1
1又は12記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、
上記絶縁膜は上記TFTを保護する絶縁膜と一体的に形
成されていることを特徴としている。
【0029】また、請求項14記載の発明は、請求項1
2又は13記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、
上記制御電極が上記TFTのソース端子と一体的に形成
されていることを特徴としている。
【0030】また、請求項15記載の発明は、請求項3
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記開口部
が窓状に形成されていることを特徴としている。
【0031】また、請求項16記載の発明は、請求項3
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記開口部
が上記画素電極の片側あるいは両側から切り込みを入れ
るように形成されていることを特徴としている。
【0032】また、請求項17記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素電
極と上記制御電極との間に、上記画素電極に蓄積された
電荷を放電するための抵抗素子を備えていることを特徴
としている。
【0033】また、請求項18記載の発明は、請求項1
7記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記抵抗
素子は実質的に有限の抵抗値を有していることを特徴と
している。
【0034】また、請求項19記載の発明は、請求項5
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素電
極と上記共通容量ラインとの間に、実質的に有限の抵抗
値を有する抵抗素子を備えていることを特徴としてい
る。
【0035】また、請求項20記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶の
動作モードが正の誘電率異方性を持つ液晶をねじれ配向
させたTNモードであることを特徴としている。
【0036】また、請求項21記載の発明は、請求項2
0記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶
が自発カイカル性であることを特徴としている。
【0037】また、請求項22記載の発明は、請求項2
0記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶
が非自発カイカル性であることを特徴としている。
【0038】また、請求項23記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶の
動作モードが正の誘電率異方性を持つ液晶を一様に配向
させたホモジニアスモードであることを特徴としてい
る。
【0039】また、請求項24記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記液晶の
動作モードが負の誘電率異方性を持つ液晶をホメオトロ
ピック(垂直)配向させたVAモードであることを特徴
としている。
【0040】また、請求項25記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が四角形から成る複数の微小画素電極
から形成され、上記四角形の1辺に沿って制御電極が配
置してあり、残りの3辺が開口部もしくは画素電極端部
となっていることを特徴としている。
【0041】また、請求項26記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が四角形から成る複数の微小画素電極
から形成され、上記四角形の2辺に沿って制御電極が配
置してあり、残りの2辺が開口部もしくは画素電極端部
となっていることを特徴としている。
【0042】また、請求項27記載の発明は、請求項2
5又は26記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、
上記四角形は略正方形から成ることを特徴としている。
【0043】また、請求項28記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が三角形から成る複数の微小画素電極
から形成されており、上記三角形の2辺に沿って制御電
極が配置してあり、残りの1辺が開口部もしくは画素電
極端部開口部となっていることを特徴としている。
【0044】また、請求項29記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が三角形から成る複数の微小画素電極
から形成されており、上記三角形の1辺に沿って制御電
極が配置してあり、残りの2辺が開口部もしくは画素電
極端部開口部となっていることを特徴としている。
【0045】また、請求項30記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が五角形から成る複数の微小画素電極
から形成されており、上記五角形の2辺に沿って制御電
極が配置してあり、残りの3辺が開口部もしくは画素電
極端部開口部となっていることを特徴としている。
【0046】また、請求項31記載の発明は、請求項
1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置に係
り、上記画素電極が複数の微小画素電極から形成されて
おり、該微小画素電極は請求項25乃至30のいずれか
1に記載の微小画素電極が2種類以上組み合わされて構
成されていることを特徴としている。
【0047】また、請求項32記載の発明は、請求項2
7記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、共通電極
の電圧を基準として、上記制御電極に印加される制御電
極電圧の上記画素電極に印加される画素電極電圧に対す
る比が、1.1〜1.4に設定されることを特徴として
いる。
【0048】また、請求項33載の発明は、請求項32
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記電極電
圧の上記画素電極電圧に対する比が、1.2〜1.4に
設定されることを特徴としている。
【0049】また、請求項34記載の発明は、請求項3
3記載のマルチドメイン表示装置に係り、上記制御電極
電圧の上記画素電極電圧に対する比が、略1.3に設定
されることを特徴としている。
【0050】また、請求項35記載の発明は、請求項2
7記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、液晶を略
単一の配向となる微小配向領域サイズが、略20μm平
方以下であることを特徴としている。
【0051】また、請求項36記載の発明は、請求項2
7記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、液晶が略
単一の配向となる微小配向領域サイズが、略40μm平
方以上であることを特徴としている。
【0052】また、請求項37記載の発明は、請求項2
7記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、液晶が略
単一の配向となる微小配向領域サイズが、20〜40μ
m平方であることを特徴としている。
【0053】また、請求項38記載の発明は、請求項1
1又は12記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、
上記画素電極あるいは制御電極のいずれか一方に電気的
に接続された結合容量端子と、該結合容量端子が接続さ
れない他方のいずれかの電極とを、ゲート絶縁膜を介し
て重畳させることにより、上記結合容量の少なくとも一
部を構成することを特徴としている。
【0054】また、請求項39記載の発明は、請求項7
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素電
極あるいは共通容量ラインのいずれか一方に電気的に接
続された付加容量端子と、該付加容量端子が接続されな
い他方のいずれかとを、保護絶縁膜を介して重畳させる
ことにより、上記付加容量の少なくとも一部を構成する
ことを特徴としている。
【0055】また、請求項40記載の発明は、請求項7
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素電
極あるいは共通容量ラインのいずれか一方に電気的に接
続された付加容量端子と、該付加容量端子が接続されな
い他方のいずれかとを、ゲート絶縁膜を介して重畳させ
ることにより、上記付加容量の少なくとも一部を構成す
ることを特徴としている。
【0056】また、請求項41記載の発明は、請求項1
記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、任意の画素
の前段に対応するゲートバスラインに、上記画素電極に
蓄積された電荷を放電するための放電用素子を配置した
ことを特徴としている。
【0057】また、請求項42記載の発明は、請求項4
1記載のマルチドメイン液晶表示装置に係り、上記画素
電極に設けられた開口部のうち、下層に配置された制御
電極からの制御電界が作用する開口部に対応する部位の
保護絶縁膜を除去したことを特徴としている。
【0058】また、請求項43記載の発明は、一対の基
板間に挟持された液晶と、該基板の一方側にマトリック
ス状に配置された複数の画素とを有し、該画素の各々
に、スイッチング素子と、画素電極と、上記液晶に対し
て斜め方向の電界を発生させて複数の配向領域を1画素
内に形成するための制御電極とを備えるマルチドメイン
液晶表示装置に係り、上記制御電極は上記スイッチング
素子の一つの端子に接続されて、上記画素電極は上記制
御電極との間に結合容量を有し、上記制御電極には、対
応する上記スイッチング素子を介して信号電圧が印加さ
れ、上記画素電極には上記結合容量を介して上記信号電
圧の分圧が印加されることを特徴としている。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例であるマルチドメイン液
晶表示装置の画素(繰り返し単位)の構成を示す模式的
平面図、図2は図1のA−A’における模式的部分断面
図、図3は図1のB−B’における模式的部分断面図、
図4は図1のC−C’における模式的部分断面図、ま
た、図5は同マルチドメイン液晶表示装置の画素の等価
回路図、図6及び図7は同マルチドメイン液晶表示装置
の製造方法を工程順に示す工程図である。この例のマル
チドメイン液晶表示装置は、図1〜図5に示すように、
横方向に延びる複数本のゲートバスライン55と、縦方
向に延びる複数本のドレインバスライン56とで囲まれ
る領域の単位によって1画素が構成されており、各画素
は第1の基板11上に、上下左右方向にマトリックス状
に繰り返されて配置されている。
【0060】各画素はTFT54、画素電極71、制御
電極73を有している。TFT54はゲートがソース及
びドレインよりも下部位置に配置されたボトムゲート構
造になっていて、活性層(半導体層)としてアモルファ
スシリコンやポリシリコン等の使用が可能であり、セル
フアライン技術によって形成することができる。画素電
極71は電気的にフローティングであり、制御電極73
及び共通容量ライン72とそれぞれ層間絶縁膜63、ゲ
ート絶縁膜61を介して結合容量126、付加容量12
7を形成している。TFT54は保護絶縁膜65で覆わ
れている。層間絶縁膜63、ゲート絶縁膜61及び保護
絶縁膜65は窒化シリコン等が使用される。ここで、共
通容量ライン72は画素電極71に対して容量を付加す
るために設けられている。
【0061】これら結合容量126、付加容量127の
容量は層間絶縁膜63、ゲート絶縁膜61の材質、大き
さ及び厚さ等のパラメータにより所望の値に設定するこ
とができる。画素電極71及び制御電極73は透明電極
から成り、ITO(Indium TinOxide)
等の材料が使用される。制御電極73はTFT54のソ
ース端子57に接続されている。制御電極73はTFT
54のソース端子と一体的に形成することも可能であ
る。ゲートバスライン55、ソース端子57、ドレイン
端子58、共通容量ライン72はクロム等の金属膜が使
用される。第2の基板12上には共通電極81が形成さ
れており、第1の基板11に対して所定の間隔をもって
対向するように重ね合わされている。両基板11、12
間には液晶20が挟持されている。TFT54はボトム
ゲート構造として示されているが、後述の第5実施例の
ように、ゲートがソース及びドレインよりも上部位置に
配置されたトップゲート構造でもよい。
【0062】また、この例では画素電極71に対して容
量を付加するための共通容量ライン72が設けられた構
成となっているが、図5における画素電極71と制御電
極73との間の結合容量126と、画素電極71と共通
電極81との間の液晶容量125とで必要な電位差が得
られれば、特に共通容量ライン72を設ける必要はな
い。
【0063】この例においては、ゲートバスライン55
が選択された瞬間に、ドレインバスライン56からTF
T54を介して信号電圧が、ソース端子57に接続され
た制御電極73に書き込まれる。この時、フローティン
グである画素電極71の電位は、結合容量126と、付
加容量127及び液晶容量125との容量比にしたがっ
て、制御電極73と共通容量ライン72との間の所定電
位に定まる。共通容量ライン72は例えば第2の基板1
2上の共通電極81と同電位となるように構成してもよ
く、また、前段のゲートバスライン等に接続してもよ
い。この例においては、制御電極73、画素電極71、
共通電極81の電位の関係が、この列記の順あるいはそ
の逆順となるため、画素電極71及び制御電極73と、
共通電極81との間に発生する液晶駆動電界E1は、図
3に示すように、制御電極73から外側に広がるように
斜めに発生する。
【0064】以下、誘電率異方性が負の液晶をホメオト
ロピック配向させたVA(Vertical Alig
nment)モードの場合を例にとってその動作につい
て説明する。第1の基板11と第2の基板12との間に
介在する液晶20(あるいは液晶分子21)は液晶駆動
電界E1によりその配向状態を変化させる。この例にお
いては、上述のように液晶駆動電界E1が制御電極73
から外側に広がるように発生するため、図3及び図4に
示すように、液晶分子21は制御電極73の両側で異な
る方向に配向方向を変化させる。このため、液晶分子2
1の傾く方向が異なる領域(液晶ドメイン)が互いに視
角特性を補償しあい、全体として対称で良好な視角特性
を得ることができる。なお、ここの記述において、便宜
上、バルクで見た液晶を液晶20とし、個々の液晶分子
を液晶分子21と記述したが、この違いはこの発明にお
いてはさほど重要ではない。
【0065】上述のようにこの例においては、液晶20
の動作モードは、負の誘電率異方性を有する液晶をホメ
オトロピック配向させたVAモードの場合の例で説明し
たが、これ以外の、正の誘電率異方性を持つ液晶ねじれ
配向させたTNモードでも、正の誘電率異方性を持つ液
晶を一様に配向させたホモジニアスモードでもよい。T
Nモードとした場合には、液晶が自発カイラル性でもよ
く、非自発カイラル性としてもよい。非自発カイラル性
とした場合には、上述の液晶駆動電界E1により、カイ
ラル方向が異なる複数の領域に分かれて動作させること
ができる。液晶ドメインを安定化するために、液晶に高
分子化合物を混合させることも可能である。また、液晶
にモノマーを加え、ドメインを作成した後、高分子化し
て、ドメインを安定化させることもできる。
【0066】図4に示すように、画素電極71に適当な
開口部74を設けることにより、液晶ドメインの形成を
より確実にすることもできる。開口部74は、窓状に形
成しても、画素電極71の片側あるいは両側から切り込
みを入れるように形成してもよい。もちろん、開口部7
4を設けなくてもこの発明の目的を達成することができ
る。後述の第4実施例のように第1の基板11あるいは
第2の基板12上に色層(図示せず)や遮光層(図示せ
ず)を設けることも可能である。なお、共通容量ライン
72の一部あるいは全体を透明電極により構成すること
も可能である。
【0067】次に、図6及び図7を参照して、この例の
マルチドメイン液晶表示装置の製造方法について、工程
順に説明する。まず、図6(a)に示すように、ガラス
から成る第1の基板11の全面にクロムをスパッタ成膜
し、フォトリソグラフィー技術を用いて、クロムを所望
の形状にパターニングして、ゲートバスライン55及び
共通容量ライン72を形成した。続いて、CVD(Ch
emical Vapor Deposition)法
により、全面に窒化シリコンを成膜してゲート絶縁膜6
1を形成した。
【0068】次に、図6(b)に示すように、CVD法
により全面にアモルファスシリコンを成膜した後、フォ
トリソグラフィー技術によりアモルファスシリコンを所
望の形状にパターニングして活性層64を形成した。次
に、全面にクロムをスパッタ成膜した後、フォトリソグ
ラフィー技術によりクロムを所望の形状にパターニング
して、ドレインバスライン56、ドレイン端子58、ソ
ース端子57を形成した。次に、ITOを全面にスパッ
タ成膜した後、フォトリソグラフィー技術によりITO
を所望の形状にパターニングして、開口部74を有する
画素電極71を形成した。この画素電極71は、上述し
たようにフローティングとなる。以上により、第1の基
板11上にTFT54を形成した。
【0069】次に、図7(c)に示すように、CVD法
により全面に窒化シリコンを成膜した後、フォトリソグ
ラフィー技術により窒化シリコンを所望の形状にパター
ニングして、層間絶縁膜63及びTFT54の保護絶縁
膜65を形成すると共に、ソース端子57を露出するよ
うにコンタクトホール59を形成した。この場合、層間
絶縁膜63及び保護絶縁膜65が一体となるように形成
してもよい。次に、ITOを全面にスパッタ成膜した
後、フォトリソグラフィー技術によりITOを所望の形
状にパターニングして、制御電極73を形成した。この
制御電極73は、コンタクトホール59を介してソース
端子57に接続される。
【0070】次に、図7(d)に示すように、ガラスか
ら成る第2の基板12上に、印刷法等によりR(Re
d)、G(Green)、B(Black)の色層及び
ブラックマトリクス(図示せず)を形成し、その上にI
TOをスパッタ成膜した後、フォトリソグラフィー技術
によりITOを所望の形状にパターニングして共通電極
81を形成した。
【0071】以上のようにして用意した第1の基板11
及び第2の基板12に、それぞれ垂直配向用の配向膜
(図示せず)を形成した。配向膜材料としては日産化学
社製SE−1211を使用した。次に、第1の基板11
上にシール材(図示せず)を線状に塗布すると共に、第
2の基板12上に球状スペーサー(図示せず)を散布
し、両基板11、12を互いに貼り合わせ、加熱により
シール材を硬化させた。次に、シール材により第1の基
板11と第2の基板12とが一体化された構造を、個々
のパネルの形状に切断した後に、誘電率異方性が負のネ
マティック液晶を注入孔から注入した後、注入孔を光硬
化樹脂で封止した。次に、パネルの両側に負の補償フィ
ルムを貼り付けた後、さらに偏向板をその透過軸が互い
に直交するように両面に貼り付け、周辺駆動回路を取り
付けてモジュール化して、図1〜図4に示したような、
この例のマルチドメイン液晶表示装置を完成させた。
【0072】以上のような製造方法により製造されたマ
ルチドメイン液晶表示装置の各構成要素の平面形状は図
1の通りであり、同画素のサイズは横略100μm×縦
略300μmである。各構成要素の平面形状は図1の形
状に限定されるものではなく、後述の図20に示すよう
に種々の形状が考えられる。
【0073】この例のマルチドメイン液晶表示装置にお
いて、偏向板をその透過軸を互いに直交させて配置した
場合には、主要な液晶配向領域の各々において、液晶分
子21の傾斜方向が両側の偏向板透過軸を2等分する方
向、すなわち、上下左右の各方向と一致するために、液
晶駆動電界E1の印加によって良好な明状態を表示でき
るが、各々の液晶配向領域の境界部分には、暗線を生じ
ることがある。暗線の発生原因については、後述の第2
実施例で説明する。暗線の発生が問題となる場合におい
ては、偏光板と液晶20との間に四分の一波長板と称さ
れる光学異方性媒体を挿入して、液晶層に円偏向が入射
するように構成することにより暗線の発生を解消するこ
ともできる。また、この場合、制御電極73が透明電極
から構成されていてもよい。
【0074】このように、この例のマルチドメイン液晶
表示装置によれば、制御電極73はスイッチング素子と
なるTFT54の一つの端子であるソース端子57に接
続されて、開口部74が形成された画素電極71は制御
電極73との間に結合容量126を有し、画素電極71
には結合容量126を介して信号電圧の分圧が印加され
るので、動作時に制御電極73の周辺及び画素電極71
の周辺に発生する斜め方向の電界の作用により、液晶を
複数の領域に分かれさせて動作させることができる。し
たがって、共通電極の微細加工工程等の煩雑な工程を増
加させたり、高度な貼り合わせ技術を要求することな
く、高コントラストで、視角特性の優れたマルチドメイ
ン液晶表示装置を提供することができる。
【0075】◇第2実施例 図8は、この発明の第2実施例であるマルチドメイン液
晶表示装置の構成を示す模式的平面図、図9は図8のD
−D’における模式的部分断面図、図10は図8のE−
E’における模式的部分断面図である。この例のマルチ
ドメイン液晶表示装置の構成が、上述した第1実施例の
構成と大きく異なるところは、層間絶縁膜を介して制御
電極が画素電極よりも下層となるように形成するように
した点である。すなわち、この例のマルチドメイン液晶
表示装置は、図8〜図10に示すように、第1の基板1
1上に、画素(図8に示す構造)が上下左右方向にマト
リクス状に繰り返されて配置されていて、窒化シリコン
等から成る層間絶縁膜63を介して、ITO等から成る
制御電極73が同様にITO等から成る画素電極71よ
りも下層に形成されている。画素電極71は、第1実施
例と同様にフローティングになっている。制御電極73
はTFT54のソース端子57と一体的に形成すること
も可能であり、この場合は製造工程上は有利となるが、
通常ソース端子57は前述したようにクロム等の不透明
金属により形成されるため、素子の光透過率が減少する
欠点が避けられない。一方、制御電極73を上述のよう
にITO等の透明電極により構成した場合には、図8に
示すように、例えば結合容量126の容量値が十分に大
きくなるように画素電極71との重畳部を大きく取って
も、十分な開口率を確保できる。
【0076】この例では、上述したように制御電極73
は画素電極71より下層にあるが、画素電極71には開
口部74が設けられており、制御電極73からの電界
は、開口部74を通して液晶に作用するので、液晶を複
数の領域に分かれさせて動作させることができる。ま
た、第1実施例と同様にボトムゲート構造に限らず、ト
ップゲート構造にも適用することができる。これ以外
は、上述した第1実施例と略同様である。それゆえ、図
8〜図10において、図1〜図5の構成部分と対応する
各部には、同一の番号を付してその説明を省略する。
【0077】この例における画素電極71の開口部74
は、第1実施例と同様に、窓状に形成しても、画素電極
71の片側あるいは両側から切り込みを入れるように形
成してもよい。画素電極71には、制御電極73からの
電界を作用させる部位以外にも、適当な開口部74を設
けることにより、液晶ドメインの形成をより確実にする
ことができる。制御電極73からの電界を作用させる開
口部74においては、液晶駆動電界E1が開口部74か
ら広がるように作用するが、開口部74において制御電
極73が存在しない場合、あるいは、図8あるいは図9
に示すように開口部74において共通容量ライン72が
存在する場合には、液晶駆動電界E1は開口部74の幅
の中心に収束するように作用する。
【0078】図11は、この例における、マルチドメイ
ン状の液晶配向を模式的に示す図であり、図8の画素電
極71及び制御電極73を含む部分の配向状態を示して
いる。図11に示されるように、画素電極71の開口部
74を境界としては液晶分子21の傾く方向が異なる領
域が形成されており、各々の領域境界においては、液晶
の弾性により液晶分子21の配向方位は連続的に変化し
ている。
【0079】この例においては、第1の基板11及び第
2のそれぞれの外側に偏向板が配置される。両側の偏向
板の透過軸方向の組み合わせは、種々可能であるが、な
かでも、両側の偏向板透過軸を互いに直交させ、かつ、
主要な液晶配向領域における液晶分子21の傾斜方位が
直交する偏向板透過軸を2等分する方位と一致するよう
に配置することにより、明るくコントラストの高い表示
を実現することができる。さらに、負の補償板と称され
る、面内の屈折率が、面法線方向の屈折率よりも大きい
タイプの光学補償板を液晶と偏向板との間に挿入するこ
とにより、黒表示時の視角特性をより良くすることがで
きる。
【0080】図12は、この例において、マルチドメイ
ン状の配向状態に対応する、透過光の様子を模式的に示
したものであり、図11と同様に、図8の画素電極71
及び制御電極73を含む部分の透過光の様子を示してい
る。ここで、画素電極71及び制御電極73は透明電極
であるが、共通容量ライン72は、通常、前述したよう
にクロム等の不透明金属により形成されているため、共
通容量ライン72上の領域については、実際には光が透
過しないが、液晶配向状態と光透過との関係を説明する
ために、共通容量ライン72よる遮光を無視して示して
いる。
【0081】図12において、偏向板は、その透過軸が
図の対角方向となるように互いに直交させて配置してあ
る。このような配置とした場合には、主要な液晶配向領
域の各々において、液晶分子21の傾斜方向が両側の偏
向板透過軸を2等分する方向、すなわち、図の上下左右
の各方向と一致するために、液晶駆動電界E1の印加に
よって良好な明状態を表示できるが、各々の液晶配向領
域の境界部分には、図12に示されるような暗線25を
生じる。この暗線25は、液晶分子21の傾斜方向が偏
向板透過軸方向と一致する部位に対応する。偏向板透過
軸の方向については、液晶がその方位に傾斜しても、光
を透過させないため、図12に示されるような暗線25
が生じるのである。
【0082】上記のような暗線25は、表示上さほど大
きな問題とならないが、例えば、電圧無印加の黒表示状
態から電圧を印加して白表示状態へと変化させた際等
に、一時的な配向変化すなわち、制御電極73からの電
界に規定される方向に液晶分子21が傾く変化に引き続
いて、液晶分子21がその傾斜方位を変化させる二次的
な配向変化が生じることがあり、このようなケースでは
問題となることがある。この場合には、暗線25が発生
した後にその形状や幅の変化が見られる。この二次的な
配向変化の時間スケールは一時的な配向変化と比較して
進行が遅く、該当画素の経時的な光透過率変化を引き起
こす。経時的な光透過率の変化には、大きく分けて2つ
のパターンが起こり得る。一つは、黒から白への変化を
実質的に遅くする場合であり、残像の原因となる。また
逆に、一度明るくなった後に徐々に暗くなるように変化
する場合があり、この場合には定常状態での表示の明る
さが不足する。
【0083】上記のように、暗線25の発生が問題とな
る場合においては、偏向板と液晶20との間に四分の一
波長板と称される光学異方性媒体を挿入して、液晶層に
円偏向が入射するように構成することにより暗線25の
発生を解消することもできる。この例においては、制御
電極73が透明電極により形成されているので、この発
明暗線25の解消はそのまま素子透過率や応答特性の向
上につながる。四分の一波長板としては、ポリカーボネ
ート等の延伸フィルムを単層で、あるいは積層して、用
いることができ、液晶層の両側に、互いに光軸が直交す
るように配置するとよい。広帯域四分の一波長板と称さ
れる、複数枚の延伸フィルムを積層して構成したものを
用いる場合には、液晶層の両側で、対応する各層が互い
に直交するように配置するとよい。
【0084】なお、通常の駆動方式において一度明るく
なって後に徐々に暗くなるような透過率変化がみられる
場合でも、動画表示時の画像をシャープにすることを目
的として表示の各フレーム毎に黒表示を挿入する駆動を
行った場合には、このような経時変化は問題とならな
い。
【0085】この例においても、液晶20の動作は、第
1実施例と略同様に行われる。ここで、特にホモジニア
スモードの場合に、負の屈折率異方性を有する(光学軸
の屈折率が小さい)補償フィルムを、その光学軸が電圧
無印加時の液晶の光学軸と一致するように配置したノー
マリブラックモードで用いると、良好な視角特性が得ら
れる。このとき補償フィルムのリタデーションと、液晶
層のリタデーションとは符号が反対で絶対値が等しくな
るようにするとよい。また、2軸性の補償フィルムを用
いて表示コントラストや視角特性を向上させることも可
能である。
【0086】この例のマルチドメイン液晶表示装置の製
造方法は、図6及び図7を参照して説明した第1実施例
におけるそれに準じて実施することができる。すなわ
ち、図6(b)において、画素電極71の形成に代えて
制御電極73を形成し、図7(c)において、制御電極
73の形成に代えて画素電極71を形成するようにすれ
ばよい。なお、画素電極71のパターニング時には開口
部74も形成する。以上のような製造方法により製造さ
れたマルチドメイン液晶表示装置の各構成要素の平面形
状は図6の通りであり、同画素のサイズは横略100μ
m×縦略300μmである。各構成要素の平面形状は図
6の形状に限定されるものではなく、後述の図20に示
すように種々の形状が考えられる。
【0087】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0088】◇第3実施例 図13は、この発明の第3実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の構成を示す模式的部分断面図(第1実施
例の図2に対応)、図14は同マルチドメイン液晶表示
装置の画素の等価回路図である。この例のマルチドメイ
ン液晶表示装置の構成が、上述した第1実施例の構成と
大きく異なるところは、画素電極を完全なフローティン
グとならないように形成するようにした点である。すな
わち、この例のマルチドメイン液晶表示装置は、図13
及び図14に示すように、画素電極71に何らかの原因
で電荷が蓄積されるのを防ぐために、図14に示すよう
に画素電極71と制御電極73との間に、結合容量12
6と並列して実質的に有限の抵抗値を有する結合抵抗1
35が接続されるように、例えば、第1実施例の層間絶
縁膜63の代わりにアモルファスシリコン等の半導体膜
62が形成されている。そして、この半導体膜62に適
当な不純物イオンをドープすることにより所望の抵抗値
を得ることができる。
【0089】また、図14の付加容量127に並列に抵
抗を接続する場合は、共通容量ライン72と画素電極7
1との間に層間絶縁膜63の代わりに、上述と同様にア
モルファスシリコン等の半導体膜62を形成することに
より有限の結合抵抗を接続してもよい。結合抵抗135
は、画素電極71に蓄積される電荷の影響により表示が
焼きついたり、動画像を表示した時に液晶の応答時間を
越えるような残像が生じたりすることが防げるように、
蓄積された電荷の放電がなされるような値となるように
設定される。その液晶表示装置の使用形態に応じて、1
フレーム表示期間内で放電が完了するようにしたり、数
秒から数分の動作休止により放電が完了するようにする
ことができる。これ以外は、上述した第1実施例と略同
様である。それゆえ、図13及び図14において、図1
〜図5の構成部分と対応する各部には、同一の番号を付
してその説明を省略する。
【0090】この例のマルチドメイン液晶表示装置の製
造方法は、図6及び図7を参照して説明した第1実施例
におけるそれに準じて実施することができる。すなわ
ち、図6(b)及び図7(c)に準じて工程において、
CVD法により全面にアモルファスシリコンを成膜した
後、フォトリソグラフィー技術によりアモルファスシリ
コンを所望の形状にパターニングして活性層64を形成
する際に、同時に半導体膜62を所望の形状にパターニ
ングして形成すればよい。
【0091】図15は、この例のマルチドメイン液晶表
示装置の変形例の画素を示す等価回路である。この変形
例は、同図に示すように、各画素電極71と共通容量ラ
イン72とを接続するようにTFT141を形成し、T
FT141のゲートを前段のゲートバスライン55に接
続することにより、前段のゲートバスライン55が選択
された瞬間に共通容量ライン72の電位を画素電極71
に書き込むことにより、画素電極71に蓄積された電荷
を放電させることができるように構成したものである。
【0092】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0093】◇第4実施例 図16は、この発明の第4実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の構成を示す模式的部分断面図(第1実施
例の図2に対応)である。この例のマルチドメイン液晶
表示装置の構成が、上述した第1実施例の構成と大きく
異なるところは、画素電極及び制御電極を色層及び遮光
層の上に形成するようにした点である。すなわち、この
例のマルチドメイン液晶表示装置は、図16に示すよう
に、第1の基板11上に色層91及び遮光層93が形成
されており、画素電極71と制御電極73とはその上に
形成されて、画素電極71は容量端子75を介して共通
容量ライン72と対向している。これ以外は、上述した
第1実施例と略同様である。それゆえ、図16におい
て、図1〜図5の構成部分と対応する各部には、同一の
番号を付してその説明を省略する。
【0094】この例のマルチドメイン液晶表示装置の製
造方法は、図6及び図7を参照して説明した第1実施例
におけるそれに準じて実施することができる。すなわ
ち、図6(b)及び図7(c)に準じた工程おいて、活
性層64を形成した後、全面にクロムをスパッタ成膜し
た後、フォトリソグラフィー技術によりクロムを所望の
形状にパターニングして、ドレインバスライン56、ド
レイン端子58、ソース端子57を形成すると同時に容
量端子75を形成した。さらに、窒化シリコンによりT
FT54の保護絶縁膜65を形成し、ブラックレジスト
を用いて遮光層93を形成し、カラーレジストを用いて
R、G、Bの色層91を形成した。続いて、オーバーコ
ート層92を形成して平坦化し、画素電極71、層間絶
縁膜63、制御電極73を形成した。制御電極73はソ
ース端子57に、画素電極71は容量端子75に、それ
ぞれコンタクトホールを通して接続されている。画素電
極73は容量端子75に接続されている状態でフローテ
ィングとなっている。
【0095】画素電極71と制御電極73との間に半導
体膜62を形成することにより、第3実施例と略同様に
画素電極71を完全なフローティングとしないことも可
能である。
【0096】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0097】◇第5実施例 図17は、この発明の第5実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図、図18
は図17のF−F’における模式的部分断面図、図19
は図17のG−G’における模式的部分断面図である。
この例のマルチドメイン液晶表示装置の構成が、上述し
た第1実施例の構成と大きく異なるところは、スイッチ
ング素子としてのTFTをトップゲート構造に形成する
ようにした点である。すなわち、この例のマルチドメイ
ン液晶表示装置は、図17〜図19に示すように、TF
T54は、ゲートバスライン55がソース端子57及び
ドレイン端子58よりも上部位置に配置されたトップゲ
ート構造に形成されている。これ以外は、上述した第1
実施例と略同様である。それゆえ、図17〜図19にお
いて、図1〜図5の構成部分と対応する各部には、同一
の番号を付してその説明を省略する。
【0098】この例のマルチドメイン液晶表示装置の製
造方法は、図6及び図7を参照して説明した第1実施例
におけるそれに準じて実施することができる。すなわ
ち、図6(a)乃至図7(c)に準じた工程において、
第1の基板11上に、クロムを成膜してパターニングす
ることにより、ドレインバスライン56、ドレイン端子
58、ソース端子57、制御電極73を同時に形成し、
続いてアモルファスシリコン層、絶縁層、クロムスパッ
タ膜を成膜し、これらをまとめてパターニングすること
によりTFT54を形成した。さらに窒化シリコンから
成る層間絶縁膜63を成膜し、続いてITOをスパッタ
成膜してパターニングすることにより画素電極71を形
成した。画素電極71はフローティングとし、また、制
御電極73の位置に整合して開口部74を設けた。次に
酸化シリコンとITOを連続的にスパッタ成膜してまと
めてパターニングすることのよりゲート絶縁膜61と共
通容量ライン72を形成した。
【0099】この例によれば、TFT54の構造がボト
ムゲート構造からトップゲート構造に代わっただけで、
図19に示すように、図10を参照して説明した第2実
施例と略同様のマルチドメインを形成することができ
る。
【0100】ここでも、画素電極71と制御電極73と
の間の層間絶縁膜63あるいは画素電極71を共通容量
ライン72との間のゲート絶縁膜61に代えて半導体膜
62を形成することにより、第3実施例と略同様に画素
電極71を完全なフローティングとしないことも可能で
ある。
【0101】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0102】◇第6実施例 図20は、この発明の第6実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素電極と制御電極との組合わせ例の平
面形状を示す図、図21及び図22は同マルチドメイン
液晶表示装置の画素電極と制御電極との組合わせ例にお
いて、基本的な構成の平面形状を示す図、図23は同基
本的な構成を同マルチドメイン液晶表示装置に適用した
例の平面形状を示す図である。すなわち、この例のマル
チドメイン液晶表示装置の画素電極71及び制御電極7
3の組合せ例は、図20(a)〜(h)に示したよう
に、種々の例が考えられる。ここで、図21(i)〜
(n)及び図22(o)〜(r)の基本的構成例、図2
3(s)〜(y)の適用例の平面形状は、画素電極71
及び制御電極73をある平面に射影した図であり、特に
制御電極73は画素電極71上に設けられた開口部74
から見える部分のみ描いたものである。
【0103】この例においては、制御電極73、画素電
極71上に設けられた開口部74及び画素電極71の端
部の位置関係が重要である。これらの位置関係を説明す
るために平面図上でどのような位置関係にあるかを述べ
ることにする。まず、図21(i)〜(n)に示した単
位電極を用いて、画素電極71、制御電極73、画素電
極71端部の基本的な組合わせ例を図21(a)〜
(r)について述べ、次にこれらの単位電極を実際の液
晶表示装置に適用した適用例について、図23(s)〜
(y)を参照して述べる。説明上、画素電極71と制御
電極73とが同一平面上にあるかのごとく述べるが、こ
の例のマルチドメイン液晶表示装置では両電極71、7
3は異なった平面上に存在する。なおコンタクトホール
等を通して導通を確保すればこれらの電極71、73の
一部または全体が同一平面上にある構成も可能である。
【0104】図21(i)の単位電極は、画素電極71
が四角形でその画素電極71の1辺に沿って制御電極7
3が配置してあり、画素電極71の残りの3辺が開口部
もしくは画素電極端部76となっていることを特徴とす
る。図21(j)の単位電極は、画素電極71が四角形
でその画素電極71の2辺に沿って制御電極73が配置
してあり、画素電極71の残りの2辺が開口部もしくは
画素電極端部76となっていることを特徴とする。図2
1(k)の単位電極は、画素電極71が四角形でその画
素電極71の3辺に沿って制御電極73が配置してあ
り、画素電極71の残りの1辺が開口部もしくは画素電
極端部76となっていることを特徴とする。図21
(l)の単位電極は、画素電極71は三角形でその画素
電極71の2辺に沿って制御電極73が配置してあり、
画素電極71の残りの1辺が開口部もしくは画素電極端
部76となっていることを特徴とする。図21(m)の
単位電極は、画素電極71は三角形でその画素電極71
の1辺に沿って制御電極73が配置してあり、画素電極
71の残りの2辺が開口部もしくは画素電極端部76と
なっていることを特徴とする。図21(n)の単位電極
は、画素電極71は五角形でその画素電極71の2辺に
沿って制御電極73が配置してあり、画素電極71の残
りの3辺が開口部もしくは画素電極端部76となってい
ることを特徴とする。
【0105】次に、図21(i)〜(n)の単位電極を
画素の繰り返し単位:横略100μm×縦略300μm
のマルチドメイン液晶表示装置に適用した例について、
図23(s)〜(y)の適用例を参照して説明する。図
23(s)の適用例は、図21(i)の単位電極をいく
つか用いている。すなわち単位電極(i)と、単位電極
(i)を制御電極73に対して線対称にした単位電極
を、互いに制御電極73を共有するように配置して電極
(o)のような電極を形成し、電極(o)を2個用いて
マルチドメイン液晶表示装置の一画素電極とした。電極
(o)のようにした理由は、制御電極73からの斜め電
界と電極(o)の左右の端部の斜め電界により、液晶の
方向を略2方向に制御するためである。この図23
(s)の適用例では、制御電極73が画素の長辺に対し
て平行になるようにした。なお、マルチドメイン液晶表
示装置に適用するにあたって、電極(o)に示すように
画素電極71が制御電極73で分断されている構造では
なく、一画素上の画素電極71が等電位になるように接
合部を設けてある。一画素上の画素電極71が等電位に
なるように接合部を設けてあるのは、電極(o)を図2
3(t)の適用例に、単位電極(l)を図23(u)の
適用例に、単位電極(j)を図23(w)の適用例に、
単位電極(k)及び単位電極(n)を図23(x)の適
用例に、単位電極(i)、単位電極(l)及び単位電極
(j)を図23(y)の適用例にそれぞれ適用する場合
も同様である。
【0106】図23(t)の適用例は、電極(o)を5
個を制御電極73が画素の短辺に対して平行になるよう
配置してマルチドメイン液晶表示装置の一画素電極とし
た。図23(u)の適用例は、単位電極(l)から構成
されている。まず、4個の単位電極(l)を互いに制御
電極73を共有するように配置して電極(p)のような
電極を形成し、その電極(p)を2個用いてマルチドメ
イン液晶表示装置の一画素電極とした。単位電極
(l)、電極(p)を用いた理由は、単位電極(l)の
2つの制御電極73からの斜め電界と画素端部の斜め電
界の3つの斜め電界により、単位電極(l)上の配向を
略1方向に制御し、さらに単位電極(l)を電極(p)
のように配置することで液晶の方向を略4方向に制御す
るためである。
【0107】図23(v)の適用例は、単位電極(l)
と単位電極(m)から構成されている。4個の単位電極
(m)を制御電極73が外側となるように配置して電極
(q)のような形状にした。電極(p)2個の間に電極
(q)を配置して用いてマルチドメイン液晶表示装置の
一画素電極とした。ただし、図23(v)の適用例では
電極(p)と電極(q)の間の配向の整合性を取るため
に、電極(q)の外側にある制御電極73のうち、電極
(p)と接する部分を取り除いてある。このように基本
的には単位電極(i)〜(n)を用いて画素電極を形成
するのであるが、上述のように配向の整合性を取るため
に、単位電極の形状を一部変更することも可能である。
【0108】図23(w)の適用例は、単位電極(j)
から構成されている。単位電極(j)の形状を略正方形
とし、4個の単位電極(j)を互いに制御電極73を共
有するように配置して電極(r)のような形状にした。
電極(r)を3個用いてマルチドメイン液晶表示装置の
一画素電極とした。単位電極(j)、電極(r)を用い
た理由は、単位電極(j)の2つの制御電極73からの
斜め電界と2つの画素端部の斜め電界の4つの斜め電界
により、電極(r)上の配向を略1方向に制御し、さら
に単位電極(j)を電極(r)のように配置することで
液晶の方向を略4方向に制御するためである。図23
(w)の適用例では電極(r)の個数を3としたが、こ
れに限定されることはなく、画素サイズ、用途に応じて
任意に設計することができる。
【0109】図23(x)の適用例は、2個の単位電極
(k)と2個の単位電極(n)から構成されている。単
位電極(k)の四角形を台形とした。台形の上底に制御
電極73がくるようにし、二つの単位電極(k)を上底
を共有するように配置した。このようにして形成した電
極の斜辺の部分に単位電極(n)を、単位電極(k)と
制御電極73を共有するように配置した。組合わせる
際、配向の整合性を取るために、台形の上底すなわち制
御電極73の一部分を隠すようにした。結果として長方
形の画素電極71の上に「Y」型と「Y」型の上下反転
した型の制御電極73が配置されているように見える電
極が形成される。これをマルチドメイン液晶表示装置の
一画素電極とした。
【0110】図23(y)の適用例は、単位電極
(i)、単位電極(l)、単位電極(j)の3種類の単
位電極から形成されている。この図23(y)の適用例
では、単位電極(i)は台形とし、単位電極(l)は制
御電極73で挟まれた角が直角である直角二等辺三角形
とし、単位電極(j)は平行四辺形とした。単位電極
(l)の斜辺と単位電極(i)の上底(開口部となって
いる)が接し、単位電極(i)の下底と単位電極(j)
が制御電極73を共有している。このようにして形成さ
れた電極をいくつか用いてマルチドメイン液晶表示装置
の一画素電極とした。なお、微小画素電極の一部に直角
二等辺三角形を用いているので、画素電極71内部にあ
る制御電極73、開口部74は画素の短辺に対して略4
5°または略135°の角度をなしている。図23
(s)〜(y)の適用例のいずれの場合においても、基
本的には単位電極を用いて画素電極を形成するのである
が、画素全体での配向の整合性を取るために、単位電極
の形状を一部変更することも可能である。以上のように
設計した画素電極を持つマルチドメイン液晶表示装置を
製造した。この制御電極の詳細は第2実施例のそれに準
じて実施することができる。
【0111】上述した図23(s)〜(y)の適用例の
配向状態を、図24〜図30に顕微鏡写真で示す。な
お、図24〜図27、図29では、2枚の偏光板の配置
方法は偏光板の吸収軸を互いに直交させ、かつ、そのう
ち1枚の偏光板の吸収軸を画素の長辺に対して略45°
の方向になるようにしてある。また図28、図30で
は、2枚の偏光板の配置方法は偏光板の吸収軸を互いに
直交させ、かつ、そのうち1枚の偏光板の吸収軸を画素
の長辺に対して略0°の方向になるようにしてある。
【0112】この例によれば、図23(s)〜(y)の
適用例のいずれの場合においても制御電極73の周辺
部、開口部74の周辺部、画素電極71の周辺部からの
斜め電界の効果により良好なマルチドメイン状の液晶配
向が得られた。特に、図23(w)の適用例のパターン
においては視角特性がよく、透過率が高く、安定性に優
れた配向が得られた。この図23(w)の適用例におい
ては、単位電極(j)の形状は略正方形なので、液晶は
対角線の方向にそろって倒れる。そのため隣り合う単位
電極(j)との間では、配向方向が略90°異なってい
る。電極(r)上では「+」型の制御電極73で区切ら
れた4回対称な配向となっている。
【0113】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0114】◇第7実施例 この発明の第7実施例では、第6実施例に示した図23
(w)の適用例において、制御電極電圧係数(制御電極
電圧/画素電極電圧)を異ならせた場合の配向制御性へ
の影響を比較検討した。ここで、画素電極電圧及び制御
電極電圧とは、共通電極81の電圧を基準とした画素電
極71及び制御電極73の電圧を示している。前述した
ように、画素電極電圧と制御電極電圧との電圧比は、画
素電極71と制御電極73との間の結合容量126と、
画素電極71と共通容量ライン72との間の付加容量1
27及び液晶容量125との比によって定まる。ここ
で、共通容量ライン72の電圧は、共通電極81と同電
圧とした場合には、(制御電極電圧係数)={(液晶容
量125の容量値)+(結合容量126の容量値)+
(付加容量127の容量値)}/(結合容量126の容
量値)で決定される。
【0115】液晶容量125は配向状態の変化により変
動するが、簡単のために、液晶容量125を最大値とし
て考えた。すなわち、液晶容量125の容量値を計算す
る時には、液晶の比誘電率として、液晶分子軸に水平な
方向に対応する比誘電率と垂直な方向に対応する比誘電
率のうち、大きいほうの値を用いることとした。この例
においては、結合容量126の容量値を変化させること
によって、制御電極電圧係数を異ならせた。結合容量1
26は画素電極71と制御電極73との重畳部に形成さ
れるので、この重畳部の面積及び両電極71、73間の
層間膜の膜厚と比誘電率によって、結合容量126の容
量値が定まるが、ここでは、以下の表1に示されるよう
に制御電極73と画素電極71との重畳部の面積を変化
させる例で示した。なお、両電極71、73間の層間膜
はCVD成膜による膜厚が略200nmの窒化シリコン
を用いた。窒化シリコン膜の比誘電率は略6.4であ
る。
【0116】
【表1】
【0117】次に、表1に示したように制御電極電圧係
数を変化させたTFT−LCD(Liquid Cry
stal Device)を製造して表示動作を行な
い、顕微鏡ならびに目視により観察した。表1の制御電
極電圧係数の各値1.1、1.2、1.3、及び1.
4、のそれぞれに対応する表示時の画素の顕微鏡写真
を、図31、図32、図33及び図34に示した。図3
1〜図34から明らかなように、制御電極電圧係数の異
なる各々のTFT−LCDにおいて、この発明の原理に
基づくマルチドメイン液晶配向制御を実現することがで
きた。特に、制御電極電圧係数が1.2以上、より好ま
しくは1.3以上の場合において、より正確に配向制御
を実現することができた。これに対して、制御電極電圧
係数が1.1と値の小さいTFT−LCDにおいては、
目視観察により若干のざらつき感が見られた。以上の結
果から明らかなように、制御電極電圧係数については、
その値が大きいほうが配向制御性が優れるが、これに伴
って画素電極に印加される電圧は相対的に減少するた
め、駆動電圧あるいは明るさの点からは、制御電極電圧
係数は大きくなり過ぎるのは望ましくない。これらのこ
とを考慮すると、制御電極電圧係数は略1.3程度が最
も好ましいと考えられる。
【0118】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0119】◇第8実施例 この発明の第8実施例では、第6実施例に示した図23
(w)の適用例を基に、微小配向領域のサイズを異なら
せた風数の実験用液晶セルを製造してそれぞれ比較検討
した。ここで、微小配向領域とは、制御電極73、画素
電極71の端部及び画素電極71に設けられた開口部7
4等の境界によって区切られる領域を示し、液晶が概ね
単一の配向をとる領域を示している。この例における図
23(w)の適用例においては、一つの微小配向領域の
サイズは略40μm平方である。これを基に、微小配向
領域サイズを略20μm平方とした実験用液晶セルを製
造した。比較例として、微小配向領域サイズを略40μ
m平方とした実験用液晶セルも併せて製造した。これら
の実験用液晶セルでは、TFTやゲートバスライン及び
ドレインバスライン等を省略し、制御電極73と画素電
極72とのそれぞれに直接電圧を印加できる構造とし
た。
【0120】図35はこの例の実験用液晶セルにおい
て、暗状態から明状態に電圧を切り替えた後の顕微鏡写
真を示している。図35(a)は暗状態から明状態に電
圧を切り替えた後20ms放置した後の様子を示す写
真、図35(b)は暗状態から明状態に電圧を切り替え
た後1秒以上放置したあとの様子を示す写真である。両
写真を比較して明らかなように、この例では、電圧印加
後、20ms以内に定常状態の配向状態とほぼ等しい配
向状態が得られ、配向の安定性と電気光学的応答特性が
優れていることがわかった。応答時間の具体的な測定値
は、暗→明が約15ms、明→暗が約9msであった。
【0121】一方、図36は比較例において、暗状態か
ら明状態に電圧を切り替えた後の顕微鏡写真を示してい
る。図36(a)は暗状態から明状態に電圧を切り替え
た後20ms放置した後の様子を示す写真、図36
(b)は暗状態から明状態に電圧を切り替えた後1秒以
上放置したあとの様子を示す写真である。両写真を比較
して明らかなように、比較例では、電圧印加後、明るい
定常状態の配向状態を得るまでに若干の時間を必要とす
ることがわかった。応答時間の具体的な測定値は、暗→
明が約140ms、明→暗が約9msであった。
【0122】上述したようにこの例では、電気光学的応
答特性については、微小配向領域サイズを小さく(20
μm平方)した方が、微小配向領域サイズを大きく(4
0μm平方)した場合よりも優れていること確認され
た。しかしながら、素子全体の光透過率については、各
微小領域境界に見られる暗線の密度の違いにより、微小
領域配向領域サイズが大きいほうが好ましいことがわか
った。すなわち、微小配向領域サイズを大きく(40μ
m平方)とした方が、微小配向領域サイズを小さく(2
0μm平方)した場合よりも実験用液晶セル全体での光
透過率は高くなることが確認された。
【0123】微小配向領域サイズは、上記のような理由
から、動画表示を行なうかどうかといった用途によっ
て、また、目的とするTFT−LCDの画素ピッチとの
兼ね合いを考慮して適宜選択できる。動画表示をおこな
う場合には、略20μm平方程度あるいはそれ以下、動
画表示を行なわない場合は略40μm平方程度あるいは
それ以上とすることが好ましい。もちろん用途によって
は20μm〜40μm平方の範囲に設定してもよい。
【0124】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0125】◇第9実施例 図37は、この発明の第9実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図、図38
は図37のH−H’における模式的部分断面図、図39
は図37のI−I’における模式的部分断面図である。
この例のマルチドメイン液晶表示装置の構成が、上述し
た第1実施例の構成と大きく異なるところは、制御電極
をスイッチング素子としてのTFTのソース端子と一体
的に形成するようにした点である。すなわち、この例の
マルチドメイン液晶表示装置は、図37〜図39に示す
ように、制御電極73はTFT54のソース端子57と
一体的にクロム等の不透明金属により形成されている。
このように構成すると、既に述べたように、結合容量1
26の容量値を大きく形成した場合に、開口率の低下を
招くことが懸念されるが、この例においては、その点も
考慮して十分な開口率を確保できる構成になっている。
具体的には、ゲート絶縁膜61を介して制御電極73よ
り下層に結合容量電極171を形成して、この結合容量
電極171と、層間絶縁膜63を介して制御電極73よ
り上層に形成した画素電極71とが、それぞれ制御電極
73との重畳部を有しており、互いにコンタクトホール
172を通じて接続されている。図37では、結合容量
電極171の大部分が制御電極73の下に隠れているの
で分かりにくいが、図39から明らかなように、結合容
量電極171は、略制御電極73の形状に沿ってこの下
側に配置されている。
【0126】この例によれば、制御電極73の上下両側
に結合容量126を形成できるので、結合容量126の
容量値を大きくする場合にも、制御電極73の面積をそ
れほど大きくしなくとも、十分な開口率を確保すること
ができる。この例では、制御電極73を画素電極71よ
りも下層に形成した例を示したが、逆に画素電極71を
制御電極73の下層に形成することもでき、画素電極7
1のさらに下層に配置した結合容量電極171と、上層
の制御電極73とをコンタクトホール172を通じて接
続することにより、画素電極71の上下両側に結合容量
を形成することができる。
【0127】さらに、この例によれば、付加容量127
に関しても、小さな重畳面積により十分な容量値を得る
ための構成を採用している。すなわち、コンタクトホー
ル177において、接続端子176により共通容量ライ
ン72に接続された付加容量端子175、画素電極71
との重畳部により付加容量127を形成している。ここ
で、共通容量ライン72はゲートバスライン55と同層
の金属膜により形成されており、付加容量端子175は
ドレインバスライン56と同層の金属膜により形成され
ている。このように、付加容量端子175は共通容量ラ
イン72よりも画素電極71に近い層に形成されている
ので、小さな重畳面積により十分な付加容量127の容
量値を確保することができる。
【0128】この例では、層間絶縁膜63を介して付加
容量127を形成した例を示したが、ゲート絶縁膜61
を介して付加容量127を形成する構成とした場合であ
っても、これら2つの絶縁膜63、61を介した付加容
量127を形成する構成よりも大きな容量値を確保しや
すい。なお、小さな重畳面積で十分な容量値を得て開口
率を確保するためには、上記のような層構造における工
夫の他、例えば、ゲート絶縁膜61あるいは層間絶縁膜
63の膜厚を薄くしたり、誘電率を大きくする等でも効
果がある。
【0129】また、上記の開口率の確保に関する効果以
外にも、この例においては、制御電極73を金属膜によ
り構成することにより、制御電極73のパターニング精
度を向上できるという効果もある。この理由は、通常、
ITO等の透明電極よりもCr等の不透明金属のほう
が、ウェットエッチングの精度が高いからである。この
発明のマルチドメイン液晶表示装置においては、各々の
電極の重畳部に形成される各容量の容量値が重要な設計
パラメーターとなるため、重畳部の面積を決める各電極
のパターニング精度の向上は重要である。
【0130】次に、図41乃至図43を参照して、この
例のマルチドメイン液晶表示装置の製造方法について工
程順に説明する。まず、図41(a)に示すように、ガ
ラスから成る第1の基板11上にクロムをスパッタ成膜
した後、フォトリソグラフィ技術を用いてウェットエッ
チングによりクロムをパターニングして、ゲートバスラ
イン55、共通容量ライン72、及び結合容量電極17
1を形成した。続いて、図41(b)に示すように、C
VD法を用いて窒化シリコンを成膜して、ゲート絶縁膜
61を一様に形成した。なお、ゲート絶縁膜61は、例
えば二酸化シリコン等でも良く、また窒化シリコンと酸
化シリコンとの積層膜等でも良い。もちろん有機膜等で
も構わない。次にCVD法によりアモルファスシリコン
層を成膜し、フォトリソグラフィー技術を用いてドライ
エッチングによりパターニングして、アイランド状にT
FT54の活性層64を形成した。
【0131】次に、図42(c)に示すように、クロム
をスパッタ成膜した後、フォトグラフィ技術を用いてウ
ェットエッチングによりパターニングして、ドレインバ
スライン56、ドレイン端子58、ソース端子57、制
御電極73、付加容量端子175を形成した。続いて、
図42(d)に示すように、窒化シリコンをCVD成膜
して層間絶縁膜63を一体的に一様に形成し、さらにフ
ォトリソグラフィ技術を用いてドライエッチングにより
層間絶縁膜63及びゲート絶縁膜61を連続的にパター
ニングして、コンタクトホール172、177を形成し
た。続いて、図43に示すように、ITOをスパッタ成
膜して、フォトリソグラフィ技術を用いてウェットエッ
チングによりパターニングして、フローティングの画素
電極71と接続端子176を形成した。なお、画素電極
71及び接続端子176を形成する工程において、IT
Oをウェットエッチングに代えてドライエッチングによ
りパターニングすることにより、パターニング精度を向
上することができる。
【0132】上述したように、全部で5回のフォトリソ
グラフィ技術を用いる5PR工程により第1の基板11
を形成する。なお、詳しく説明しないが、この発明のマ
ルチドメイン液晶表示装置において、表示領域周辺に設
けられる、ゲートバスライン端子、ドレインバスライン
端子、共通容量ライン接続部、静電保護トランジスタ等
のすべての周辺素子についても、特にプロセスを追加す
ることなく上記の工程と並行して同時に形成することが
できる。この詳細については、例えば特開平10−23
2409号公報等に記載されている。なお、第2の基板
12の製造工程及び第1の基板11と第2の基板12と
の貼り合わせ工程等の、他のプロセスは、第1実施例の
製造方法に準じて実施することができる。
【0133】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0134】◇第10実施例 図44は、この発明の第10実施例であるマルチドメイ
ン液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図、図4
5は図44のK−K’における模式的部分断面図、図4
6は図44のL−L’における模式的部分断面図であ
る。この例のマルチドメイン液晶表示装置の構成が、上
述した第1実施例の構成と大きく異なるところは、着目
する画素の前段に対応するゲートバスラインに、放電用
のTFTを配置するようにした点である。すなわち、こ
の例のマルチドメイン液晶表示装置は、図44〜図46
に示すように、特に図15を参照して説明した第3実施
例の変形例において、着目する画素の前段に対応するゲ
ートバスライン55に、放電用のTFT141が配置さ
れている。ここで、TFT141を構成するゲート端
子、ドレイン端子、ソース端子、活性層等は、表示用の
TFT54と同時に並行して形成することができる。T
FT141は、そのドレイン端子がコンタクトホール1
42を通して共通容量ライン72に接続されており、ソ
ース端子がコンタクトホール143を通して画素電極7
1に接続されている。この構成によって、前段のゲート
バスライン55が選択された瞬間に共通容量ライン72
の電位を画素電極71に書きこむことにより、画素電極
71に蓄積された電荷を放電させることができるように
なる。
【0135】また、この例においては、画素電極71に
設けられた開口部74のうち、下層に配置された制御電
極73からの制御電界が作用する開口部74に対応する
部位では、層間絶縁膜63が除去された構成になってい
る。このような構成とすることにより、制御電極73と
液晶層との間にあった絶縁膜部分での電圧の損失がなく
なり、制御電極73からの電界が直接液晶層に印加され
る効果が得られる。また、層間絶縁膜63の除去により
形成される凹形状が、傾斜電界の作用による液晶分子の
傾斜方向と整合するために、微小配向領域境界部におけ
る液晶の配向が安定する、といった効果が得られる。こ
のような層間絶縁膜63の除去は、表示領域周辺の端子
部を露出させる工程と同時に並行して実施できるので、
特に付加的な工程は必要としない。
【0136】このように、この例の構成によっても、第
1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることが
できる。
【0137】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えばスイッチ
ング素子として動作させる素子としてはTFTを使用す
る例で説明したが、これに限らずMIM(MetalI
nsulator Metal)素子等のダイオードを
使用してもよい。また、画素電極及び制御電極を構成す
る透明電極としてはITOを使用する例で説明したが、
これに限らずネサ膜(酸化錫膜)等の他の材料を使用す
ることも可能である。また、制御電極を透明電極で構成
する場合には、一部のみに透明電極を用いるようにして
もよい。また、ゲートバスライン、ソース端子、ドレイ
ン端子等を構成する金属としてはクロムを使用する例で
説明したが、これに限らずモリブデン、タンタルあるい
はこれらの合金等の他の材料を使用することも可能であ
る。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、各画素毎に設けられた制御電極を、各画素毎に設け
られたスイッチング素子で駆動するため、その画素が明
表示、暗表示、あるいは中間表示となっても、それに応
じて制御電極電位が制御され、よって、制御電極から広
がるように発生する斜め方向の電界により液晶のドメイ
ン形成を確実に制御できる。さらに、画素電極には結合
容量を介して制御電極電圧の分圧が印加されるため、1
個のスイッチング素子だけで制御電極と画素電極との2
つの電極電位を制御することができる。したがって、共
通電極の微細加工工程等の煩雑な工程を増加させたり、
高度な貼り合わせ技術を要求することなく、高コントラ
ストで、視角特性の優れたマルチドメイン液晶表示装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるマルチドメイン液
晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図である。
【図2】図1のA−A’における模式的部分断面図であ
る。
【図3】図1のB−B’における模式的部分断面図であ
る。
【図4】図1のC−C’における模式的部分断面図であ
る。
【図5】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の等価回
路図である。
【図6】同マルチドメイン液晶表示装置の製造方法を工
程順に示す工程図である。
【図7】同マルチドメイン液晶表示装置の製造方法を工
程順に示す工程図である。
【図8】この発明の第2実施例であるマルチドメイン液
晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図である。
【図9】図8のD−D’における模式的部分断面図であ
る。
【図10】図8のE−E’における模式的部分断面図で
ある。
【図11】同マルチドメイン液晶表示装置におけるマル
チドメイン状の液晶配向を模式的に示す図である。
【図12】同マルチドメイン液晶表示装置におけるマル
チドメイン状の配向状態に対応する透過光の様子を模式
的に示す図である。
【図13】この発明の第3実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の構成を示す模式的部分断面図である。
【図14】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の等価
回路図である。
【図15】同マルチドメイン液晶表示装置の変形例の画
素の等価回路図である。
【図16】この発明の第4実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の構成を示す模式的部分断面図である。
【図17】この発明の第5実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図である。
【図18】図17のF−F’における模式的部分断面図
である。
【図19】図17のG−G’における模式的部分断面図
である。
【図20】この発明の第6実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素電極と制御電極との組み合わせ例の
平面形状を示す図である。
【図21】同マルチドメイン液晶表示装置の画素電極と
制御電極との組み合わせ例において、基本的な構成の平
面形状を示す図である。
【図22】同マルチドメイン液晶表示装置の画素電極と
制御電極との組み合わせ例において、基本的な構成の平
面形状を示す図である。
【図23】同基本的な構成を同マルチドメイン液晶表示
装置に適用した例の平面形状を示す図である。
【図24】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図25】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図26】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図27】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図28】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図29】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図30】同マルチドメイン液晶表示装置の画素の配向
状態を示す顕微鏡写真である。
【図31】この発明の第7実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の表示時の画素の顕微鏡写真である。
【図32】同マルチドメイン液晶表示装置の表示時の画
素の顕微鏡写真である。
【図33】同マルチドメイン液晶表示装置の表示時の画
素の顕微鏡写真である。
【図34】同マルチドメイン液晶表示装置の表示時の画
素の顕微鏡写真である。
【図35】この発明の第8実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の実験用液晶セルの暗状態から明状態に電
圧を切り替えた後の顕微鏡写真ある。
【図36】同マルチドメイン液晶表示装置の比較用液晶
セルの暗状態から明状態に電圧を切り替えた後の顕微鏡
写真ある。
【図37】この発明の第9実施例であるマルチドメイン
液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図である。
【図38】図37のH−H’における模式的部分断面図
である。
【図39】図37のI−I’における模式的部分断面図
である。
【図40】図37のJ−J’における模式的部分断面図
である。
【図41】同マルチドメイン液晶表示装置の製造方法を
工程順に示す工程図である。
【図42】同マルチドメイン液晶表示装置の製造方法を
工程順に示す工程図である。
【図43】同マルチドメイン液晶表示装置の製造方法を
工程順に示す工程図である。
【図44】この発明の第10実施例であるマルチドメイ
ン液晶表示装置の画素の構成を示す模式的平面図であ
る。
【図45】図44のK−K’における模式的部分断面図
である。
【図46】図45のL−L’における模式的部分断面図
である。
【図47】従来のマルチドメイン液晶表示装置の画素の
構成を示す模式的部分断面図である。
【符号の説明】
11 第1の基板 12 第2の基板 20 液晶 21 液晶分子 54 TFT(スイッチング素子) 55 ゲートバスライン 56 ドレインバスライン 57 ソース端子 58 ドレイン端子 59、142、143、149、172、177
コンタクトホール 61 ゲート絶縁膜 62 半導体膜 63 層間絶縁膜 64 活性層(半導体層) 65 TFTの保護膜 71 画素電極 72 共通容量ライン 73 制御電極 74 開口部 75 容量端子 76 開口部もしくは画素電極端部 81 共通電極 91 色層 92 オーバーコート層 93 遮光層 125 液晶容量 126 結合容量 127 付加容量 135 結合抵抗 141 TFT(放電用素子) 171 結合容量電極 175 付加容量端子 176 接続端子 E1 液晶駆動電界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 成嘉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 葉山 浩 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 加納 博司 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 池田 直康 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 高取 憲一 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 能勢 崇 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 渡邊 貴彦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2H090 HD05 JB02 KA05 LA02 LA04 LA06 LA09 MA01 MA02 MA12 2H091 FA11X FA11Z GA08 GA11 HA07 LA17 LA19 2H092 GA13 GA29 JA01 JA24 JA34 JA46 JB51 JB68 JB69 KA04 KA05 KA10 KB25 LA02 LA05 MA07 MA12 MA15 MA18 MA27 MA41 NA25 PA03 PA06 PA10 PA11 QA07

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に挟持された液晶と、該基
    板の一方側に形成され横方向に延びる複数本のゲートバ
    スライン及び縦方向に延びる複数本のドレインバスライ
    ンとを有し、複数の画素が前記ゲートバスラインと前記
    ドレインバスラインとの交点の各々に対応してマトリッ
    クス状に配置され、前記画素の各々に、スイッチング素
    子と、画素電極と、前記液晶に対して斜め方向の電界を
    発生させて複数の配向領域を1画素内に形成するための
    制御電極とを備えるマルチドメイン液晶表示装置であっ
    て、 前記制御電極は前記スイッチング素子の一つの端子に接
    続されて、前記画素電極は前記制御電極との間に結合容
    量を有し、 前記制御電極には、対応する前記ゲートバスライン選択
    時に、対応する前記スイッチング素子を介して対応する
    前記ドレインバスラインから信号電圧が印加され、前記
    画素電極には前記結合容量を介して前記信号電圧の分圧
    が印加されることを特徴とするマルチドメイン液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記画素電極と前記制御電極とは絶縁膜
    を介して前記画素電極が下層となるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のマルチドメイン液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】 前記画素電極に開口部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のマルチドメイン
    液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記制御電極は前記開口部より前記液晶
    の配向状態を制御する電界を作用させることを特徴とす
    る請求項3記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記画素電極に対し容量を付加するため
    の共通容量ラインを備えたことを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示装
    置。
  6. 【請求項6】 前記開口部に相当する位置に前記共通容
    量ラインが配置されていることを特徴とする請求項5記
    載のマルチドメイン液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記画素電極と前記共通容量ラインとの
    間に、所定容量の付加容量を備えていることを特徴とす
    る請求項5又は6記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記制御電極の少なくとも一部が透明電
    極から成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    1に記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記制御電極は、液晶層の両側にそれぞ
    れ四分の一波長板を有しており、該四分の一波長板の光
    軸が互いに直交するように配置されていることを特徴と
    する請求項8記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記液晶の両側にそれぞれ四分の一波
    長板を有しており、該四分の一波長板の光軸が互いに直
    交するように配置されていることを特徴とする請求項1
    記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記スイッチング素子はボトムゲート
    構造のTFTであることを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記スイッチング素子はトップゲート
    構造のTFTであることを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれか1に記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記絶縁膜は前記TFTを保護する絶
    縁膜と一体的に形成されていることを特徴とする請求項
    11又は12記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記制御電極が前記TFTのソース端
    子と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1
    2又は13記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 前記開口部が窓状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項3記載のマルチドメイン液晶表示
    装置。
  16. 【請求項16】 前記開口部が前記画素電極の片側ある
    いは両側から切り込みを入れるように形成されているこ
    とを特徴とする請求項3記載のマルチドメイン液晶表示
    装置。
  17. 【請求項17】 前記画素電極と前記制御電極との間
    に、前記画素電極に蓄積された電荷を放電するための抵
    抗素子を備えていることを特徴とする請求項1記載のマ
    ルチドメイン液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記抵抗素子は実質的に有限の抵抗値
    を有していることを特徴とする請求項17記載のマルチ
    ドメイン液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 前記画素電極と前記共通容量ラインと
    の間に、実質的に有限の抵抗値を有する抵抗素子を備え
    ていることを特徴とする請求項5記載のマルチドメイン
    液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 前記液晶の動作モードが正の誘電率異
    方性を持つ液晶をねじれ配向させたTNモードであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のマルチドメイン液晶表示
    装置。
  21. 【請求項21】 前記液晶が自発カイカル性であること
    を特徴とする請求項20記載のマルチドメイン液晶表示
    装置。
  22. 【請求項22】 前記液晶が非自発カイカル性であるこ
    とを特徴とする請求項20記載のマルチドメイン液晶表
    示装置。
  23. 【請求項23】 前記液晶の動作モードが正の誘電率異
    方性を持つ液晶を一様に配向させたホモジニアスモード
    であることを特徴とする請求項1記載のマルチドメイン
    液晶表示装置。
  24. 【請求項24】 前記液晶の動作モードが負の誘電率異
    方性を持つ液晶をホメオトロピック(垂直)配向させた
    VAモードであることを特徴とする請求項1記載のマル
    チドメイン液晶表示装置。
  25. 【請求項25】 前記画素電極が四角形から成る複数の
    微小画素電極から形成され、前記四角形の1辺に沿って
    制御電極が配置してあり、残りの3辺が開口部もしくは
    画素電極端部となっていることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  26. 【請求項26】 前記画素電極が四角形から成る複数の
    微小画素電極から形成され、前記四角形の2辺に沿って
    制御電極が配置してあり、残りの2辺が開口部もしくは
    画素電極端部となっていることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  27. 【請求項27】 前記四角形は略正方形から成ることを
    特徴とする請求項25又は26記載のマルチドメイン液
    晶表示装置。
  28. 【請求項28】 前記画素電極が三角形から成る複数の
    微小画素電極から形成されており、前記三角形の2辺に
    沿って制御電極が配置してあり、残りの1辺が開口部も
    しくは画素電極端部開口部となっていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装
    置。
  29. 【請求項29】 前記画素電極が三角形から成る複数の
    微小画素電極から形成されており、前記三角形の1辺に
    沿って制御電極が配置してあり、残りの2辺が開口部も
    しくは画素電極端部開口部となっていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装
    置。
  30. 【請求項30】 前記画素電極が五角形から成る複数の
    微小画素電極から形成されており、前記五角形の2辺に
    沿って制御電極が配置してあり、残りの3辺が開口部も
    しくは画素電極端部開口部となっていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装
    置。
  31. 【請求項31】 前記画素電極が複数の微小画素電極か
    ら形成されており、該微小画素電極は請求項25乃至3
    0のいずれか1に記載の微小画素電極が2種類以上組み
    合わされて構成されていることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  32. 【請求項32】 共通電極の電圧を基準として、前記制
    御電極に印加される制御電極電圧の前記画素電極に印加
    される画素電極電圧に対する比が、1.1〜1.4に設
    定されることを特徴とする請求項27記載のマルチドメ
    イン液晶表示装置。
  33. 【請求項33】 前記制御電極電圧の前記画素電極電圧
    に対する比が、1.2〜1.4に設定されることを特徴
    とする請求項32記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  34. 【請求項34】 前記制御電極電圧の前記画素電極電圧
    に対する比が、略1.3に設定されることを特徴とする
    請求項33記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  35. 【請求項35】 液晶が略単一の配向となる微小配向領
    域サイズが、略20μm平方以下であることを特徴とす
    る請求項27記載の液晶表示装置。
  36. 【請求項36】 液晶が略単一の配向となる微小配向領
    域サイズが、略40μm平方以上であることを特徴とす
    る請求項27記載の液晶表示装置。
  37. 【請求項37】 液晶が略単一の配向となる微小配向領
    域サイズが、20〜40μm平方であることを特徴とす
    る請求項27記載の液晶表示装置。
  38. 【請求項38】 前記画素電極あるいは制御電極のいず
    れか一方に電気的に接続された結合容量端子と、該結合
    容量端子が接続されない他方のいずれかの電極とを、ゲ
    ート絶縁膜を介して重畳させることにより、前記結合容
    量の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項
    11又は12記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  39. 【請求項39】 前記画素電極あるいは共通容量ライン
    のいずれか一方に電気的に接続された付加容量端子と、
    該付加容量端子が接続されない他方のいずれかとを、保
    護絶縁膜を介して重畳させることにより、前記付加容量
    の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項7
    記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  40. 【請求項40】 前記画素電極あるいは共通容量ライン
    のいずれか一方に電気的に接続された付加容量端子と、
    該付加容量端子が接続されない他方のいずれかとを、ゲ
    ート絶縁膜を介して重畳させることにより、前記付加容
    量の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項
    7記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  41. 【請求項41】 任意の画素の前段に対応するゲートバ
    スラインに、前記画素電極に蓄積された電荷を放電する
    ための放電用素子を配置したことを特徴とする請求項1
    記載のマルチドメイン液晶表示装置。
  42. 【請求項42】 前記画素電極に設けられた開口部のう
    ち、下層に配置された制御電極からの制御電界が作用す
    る開口部に対応する部位の保護絶縁膜を除去したことを
    特徴とする請求項41記載のマルチドメイン液晶表示装
    置。
  43. 【請求項43】 一対の基板間に挟持された液晶と、該
    基板の一方側にマトリックス状に配置された複数の画素
    とを有し、該画素の各々に、スイッチング素子と、画素
    電極と、前記液晶に対して斜め方向の電界を発生させて
    複数の配向領域を1画素内に形成するための制御電極と
    を備えるマルチドメイン液晶表示装置であって、 前記制御電極は前記スイッチング素子の一つの端子に接
    続されて、前記画素電極は前記制御電極との間に結合容
    量を有し、 前記制御電極には、対応する前記スイッチング素子を介
    して信号電圧が印加され、前記画素電極には前記結合容
    量を介して前記信号電圧の分圧が印加されることを特徴
    とするマルチドメイン液晶表示装置。
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