JP2001234072A - 変性シリコン系室温硬化性組成物 - Google Patents
変性シリコン系室温硬化性組成物Info
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Abstract
温硬化性組成物を提供する。 【解決手段】(A)主鎖がポリエーテルであり且つ反応
性シリル基を有する変性シリコン系室温硬化性重合体1
00重量部、(B)アミノ基含有シラン化合物0.01
〜20重量部、(C)一般式(1)で表される重合性ベ
ンゾトリアゾール化合物、一般式(2)で表される重合
性ビスベンゾトリアゾール化合物及び一般式(3)で表
される重合性トリアジン化合物から選ばれる少なくとも
1種の紫外線吸収性単量体10〜50重量%と、一般式
(4)で表される反応性シリル基含有ビニル系単量体5
〜20重量%と、(メタ)アクリル酸系単量体及び(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体から選ばれる少なくと
も1種の単量体25〜85重量%と、一般式(5)で表
される重合性ヒンダードアミン化合物0〜2重量%とを
構成単位として含有する高分子型紫外線吸収剤2〜20
重量部、並びに(D)スズ系硬化触媒0.01〜20重
量部を含有する変性シリコン系室温硬化性組成物。
Description
温硬化性組成物に関する。
状に硬化する変性シリコン系室温硬化性組成物は、比較
的安価でありながら貯蔵安定性、耐候性、耐熱性、防か
び性、耐汚染性等にに優れ、シーリング材、接着剤、コ
ーティング剤等として広く使用されているが、更なる耐
候性の向上が望まれている。耐候性を向上させるには、
添加型の紫外線吸収剤や光安定剤を配合することが一般
的に行われているが、紫外線吸収剤や光安定剤がブリー
ドアウトしてゴム状硬化物表面や該硬化物と基材との界
面に結晶として析出するため、表面が粉吹き状態になり
外観が損なわれたり、また基材との接着性が損なわれて
剥がれ落ちたりすることが知られている。
紫外線吸収剤や光安定剤を含む共重合体を配合すること
により、耐候性を向上させる方法が提案されている。特
開平9−227761号公報は、イ)反応性(架橋可能
な加水分解性)シリル基含有ビニル単量体と(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体と紫外線吸収性単量体(重合
性ベンゾフェノン化合物)及び/又は紫外線安定単量体
(重合性ヒンダードアミン化合物)とを共重合させて得
られる、主鎖末端及び/又は側鎖に反応性シリル基を有
し且つ共重合体成分として重合性紫外線吸収性単量体及
び/又は重合性光安定性単量体を含有するビニル系共重
合体、ロ)シリコン化合物並びにハ)硬化触媒を含有す
る室温硬化性組成物を開示する。該組成物は、前記ビニ
ル系共重合体をマトリックス樹脂とするものであり、紫
外線吸収成分や光安定成分のブリードアウト防止という
点では有効であるが、耐候性の向上効果は十分ではな
く、しかも造膜性が低いため実用性に乏しいという欠点
を有している。
は、ニ)主鎖がポリオキシプロピレン等のポリエーテル
であり且つ末端に反応性シリル基を有する変性シリコン
系室温硬化性重合体とホ)アミノシリル基を導入した重
合性ベンゾトリアゾール化合物とを含有する室温硬化性
組成物が記載されている。アミノシリル基を導入した重
合性ベンゾトリアゾール化合物の配合は、ブリードアウ
ト防止という点では幾分効果があるものの、変性シリコ
ン系室温硬化性重合体が本来有する基材への優れた接着
性を損なうという問題を生ずる。しかも、該組成物の長
期的な耐候性は十分満足できるものではない。
は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、新規
な室温硬化性組成物を得ることに成功し、本発明を完成
した。即ち本発明は、(A)主鎖がポリエーテルであり
且つ反応性シリル基を有する変性シリコン系室温硬化性
重合体100重量部、(B)アミノ基含有シラン化合物
0.01〜20重量部、(C)一般式(1):
示す。R1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を
示す。R2は炭素数1〜6のアルキレン基を示す。R3は
水素原子又はメチル基を示す。〕で表される重合性ベン
ゾトリアゾール化合物、一般式(2):
し、2つずつあるR2、R3及びXはそれぞれ同一又は異
なっていてもよい。Aはメチレン基、基 =C(CH3)
2又は基 =C(CH3)(C2H5)を示す。l及びrは
0又は1を示す。〕で表される重合性ビスベンゾトリア
ゾール化合物及び一般式(3):
炭素数1〜6のアルキレン基、基 −(−CH2CH2−
O−)m−(mは1〜5の整数)又は基−CH2CH(O
H)−CH2O−を示す。〕で表される重合性トリアジ
ン化合物から選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収性単
量体10〜50重量%と、一般式(9):
す。R5は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示
す。R6はアルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基又
はアルキルシロキシ基を示す。nは0〜3の整数を示
す。〕で表される反応性シリル基含有ビニル系単量体5
〜20重量%と、(メタ)アクリル酸系単量体及び(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体から選ばれる少なくと
も1種の単量体25〜85重量%と、一般式(5):
又はイミノ基を示す。R7は水素原子又はメチル基を示
す。R8は水素原子又はシアノ基を示す。〕で表される
重合性ヒンダードアミン化合物0〜2重量%とを構成単
位として含有する高分子型紫外線吸収剤2〜20重量
部、並びに(D)スズ系硬化触媒0.01〜20重量部
を含有する変性シリコン系室温硬化性組成物、である。
本発明によれば、基材に対して優れた接着性を有する変
性シリコン系室温硬化性重合体に、特定の高分子型紫外
線吸収剤を配合することにより、長期的にも著しく優れ
た耐候性を示し、且つ基材に対する接着性が極めて良好
なゴム状硬化体を形成し得る変性シリコン系室温硬化性
組成物が提供される。
は、その分子中に重合性ベンゾフェノン化合物以外の特
定の紫外線吸収性単量体を含むものであり、架橋性に優
れ、更にマトリックス樹脂である変性シリコン系室温硬
化性重合体との相溶性が極めて良好であるという好まし
い特性を有し、この特性により上記のような顕著な効果
が達成されるものと考えられる。本発明では、紫外線吸
収性単量体として重合性ベンゾトリアゾール化合物を用
いる場合でも、該重合性ベンゾトリアゾール化合物と他
の特定のモノマーとを特定の比率で共重合した高分子型
紫外線吸収剤として使用されるため、マトリックス樹脂
である変性シリコン系室温硬化性重合体の優れた接着性
を損なうことがない。
R2及びR4で示される炭素数1〜6のアルキレン基とし
ては、メチレン、エチレン、トリメチレン、2−メチル
トリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、1−メ
チルトリメチレン、メチルメチレン、エチレメチレン、
テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等の
直鎖又は分岐鎖状である炭素数1〜6のアルキレン基を
挙げることができる。
ては、マトリックス樹脂として、(A)成分である、主
鎖がポリエーテルであり且つ反応性シリル基を有する変
性シリコン系室温硬化性重合体(以下「変性シリコン系
室温硬化性重合体(A)」という)を使用する。本明細
書において、反応性シリル基とは、架橋可能な加水分解
性シリル基を意味する。反応性シリル基としては、例え
ば、アルコキシ基、アシルオキシ基、オキシム基、エノ
キシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、ケトキシ
メート基等の加水分解性基、ハロゲン原子等の1種又は
2種以上を1〜3個有するシリル基を挙げることができ
る。
しては、例えば特開平9−286912号公報等に記載
の公知のものをいずれも使用でき、より具体的には、一
般式(6):
キレンオキシドを示す。R10、R11及びR12は同一又は
異なって水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロアルキル
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基又は
ケトキシメート基を示す。但し、R10、R11及びR12の
うち少なくとも1つはハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基又はケトキシメート基を示す。Wはカルボ
ニル基、炭素数1〜5のアルキレン基又はカルボニル
基、エーテル結合、エステル結合若しくはアミド結合を
含有するアルキレン基を示す。〕で表される、末端に反
応性シリル基を有するのポリアルキレンオキシド等を挙
げることができる。
るポリアルキレンオキシドとしては、ポリエチレンオキ
シド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド
等を挙げることができる。R10〜R12で示されるアルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、iso−プロピル基、ブチル基、tert−ブチル
基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基等の炭素数1〜8程度の直鎖又は分岐鎖状のアル
キル基を挙げることができ、これらの中でも炭素数1〜
4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。シ
クロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等を挙げることができる。アラルキル基として
は、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニル
プロピル基等を挙げることができる。アリール基として
は、フェニル基、トリル基等を挙げることができる。ア
ルケニル基としては、ビニル基、アリル基等を挙げるこ
とができる。ハロアルキル基としては、クロロメチル
基、γ−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等の炭素数1〜4程度のハロゲン原子置換ア
ルキル基を挙げることができる。ハロゲン原子として
は、塩素、フッ素、臭素、沃素等を挙げることができ
る。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、s
ec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1
〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルコキシ基を挙げるこ
とができる。
オキシドの中でも、R9がポリプロピレンオキシド、R
10〜R12の少なくとも1つがアルコキシ基、それ以外が
水素原子、アルキル基、ハロアルキル基又はアリール基
であるものが好ましく、R10、R11およびR12の少なく
とも1つがメトキシ基であり、それ以外が水素原子、ア
ルキル基、ハロアルキル基又はアリール基であるものが
特に好ましい。更にポリプレロピレンオキシドは、分子
量が4000〜30000のものが好ましい。
レンオキシドとしては、市販品を使用することもでき
る。市販品の具体例としては、例えば、商品名:MSポ
リマー(MSポリマーS−203、MSポリマーS−3
03、MSポリマーS−903等、鐘淵化学工業(株)
製)、商品名:サイリルポリマー(サイリルSAT−2
00、サイリルMA−430、サイリルMAX447
等、旭硝子(株)製)、商品名エクセスター(エクセス
ターESS−3620、エクセスターESS−343
0、エクセスターESS−2420、エクセスターES
S−2410等、)等を挙げることができる。
1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
(B)成分であるアミノ基含有シラン化合物としては公
知のものを使用でき、例えば、3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,
N’−ビス−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕
エチレンジアミン、N,N’−ビス−〔3−(トリエト
キシシリル)プロピル〕エチレンジアミン、N,N’−
ビス−〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕エ
チレンジアミン、N,N’−ビス−〔3−(トリメトキ
シシリル)プロピル〕ヘキサメチレンジアミン、N,
N’−ビス−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕
ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス−〔3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル〕ヘキサメチレンジア
ミン、N,N−ビス−〔3−(トリメトキシシリル)プ
ロピル〕エチレンジアミン、N,N−ビス−〔3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル〕エチレンジアミン、
N,N−ビス−〔3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル〕エチレンジアミン、N,N−ビス−〔3−(トリメ
トキシシリル)プロピル〕ヘキサメチレンジアミン、
N,N−ビス−〔3−(メチルジメトキシシリル)プロ
ピル〕ヘキサメチレンジアミン、N,N−ビス−〔3−
(トリエトキシシリル)プロピル〕ヘキサメチレンジア
ミン、N,N−ビス−〔3−(トリメトキシシリル)プ
ロピル〕アミン、N,N−ビス−〔3−(トリエトキシ
シリル)プロピル〕アミン、N,N−ビス−〔3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル〕アミン等を挙げるこ
とができる。これらは1種を単独で使用でき又は2種以
上を併用できる。本発明組成物におけるアミノ基含有シ
ラン化合物の配合量は、変性シリコン系室温硬化性重合
体(A)100重量部に対し、通常0.01〜20重量
部、好ましくは0.1〜10重量部とする。配合量が
0.01重量部未満では、室温硬化性組成物の基材への
接着性が低下する。また、20重量部を越えても効果は
同じであり、多量に使用することは不経済である。
(以下「高分子型紫外線吸収剤(C)」という)は、上
記一般式(1)で表される重合性ベンゾトリアゾール化
合物(以下「重合性ベンゾトリアゾール化合物(1)」
という)、上記一般式(2)で表される重合性ビスベン
ゾトリアゾール化合物(以下「重合性ビスベンゾトリア
ゾール化合物(2)」という)及び上記一般式(3)で
表される重合性トリアジン化合物(以下「重合性トリア
ジン化合物(3)」という)から選ばれる少なくとも1
種の紫外線吸収性単量体10〜50重量%と、一般式
(4)で表される反応性シリル基含有ビニル系単量体
(以下「反応性シリル基含有ビニル系単量体(4)」と
いう)5〜20重量%と、(メタ)アクリル酸系単量体
及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体から選ばれる
少なくとも1種の単量体25〜85重量%と、上記一般
式(5)で表される重合性ヒンダードアミン化合物(以
下「重合性ヒンダードアミン化合物(5)」という)0
〜2重量%とを共重合させることにより製造できる。
具体例としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−
5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル
−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール等を挙げることができる。これらの中で
も、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル
−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール等が好ましい。
(2)は、例えば、有機溶媒中にて20〜200℃、好
ましくは30〜150℃の温度下に、重合性ベンゾトリ
アゾール化合物(1)を1.0〜3.0当量のアミン化
合物及びホルムアルデヒド誘導体と1〜30時間程度反
応させて、一般式(7):
13及びR14は同一又は異なって、水素原子又は炭素数1
〜6の直鎖若しくは分岐鎖状アルキル基を示す。〕で表
されるアミノメチル化合物に変換し、これと等モル程度
の重合性ベンゾトリアゾール化合物(1)とを有機溶媒
中にて20〜200℃、好ましくは30〜150℃の温
度下、アミノメチル化合物(7)に対して0.01〜1
0重量%のアルカリ触媒の存在下に1〜100時間程度
カップリング反応させることにより製造できる。
ン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチ
ルアミン、モノアミルアミン、モノヘキシルアミン等の
一級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、
ジ−tert−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミ
ン、ジイソブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシル
アミン、エチルメチルアミン、メチルイソプロピルアミ
ン、エチルイソプロピルアミン等の二級アミン、モルホ
リン、ピペリジン等の環状アミン等を挙げることができ
る。ホルムアルデヒド誘導体としては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド等の直鎖状オリゴマー、トリ
オキサン、テトラオキシメチレン等の環状オリゴマー等
を挙げることができる。アルカリ触媒としては、例え
ば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナ
トリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド等
のアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカ
リ金属塩等を挙げることができる。重合性ベンゾトリア
ゾール化合物(1)からアミノメチル化合物(7)への
変換反応及びアミノメチル化合物(7)と重合性ベンゾ
トリアゾール化合物(1)とのカップリング反応におい
て使用される有機溶媒としては反応に不活性なものであ
れば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノール、tert−ブタノール等のアルコール
類、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類等を挙げ
ることができる。有機溶媒の使用量は、いずれの反応に
おいても、基質となる重合性ベンゾトリアゾール化合物
(1)及びアミノメチル化合物(7)の使用量100重
量部に対して50〜500重量部程度とすればよい。
リアゾール化合物(2)は、常法に従って反応混合物中
から容易に単離精製できる。重合性ビスベンゾトリアゾ
ール化合物(2)の具体例としては、例えば、6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メタクリロ
イルオキシエチル−2−[3’−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−2’−ヒドロキシフェニル]メチ
ルフェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシベンゼン]、2,2’−
メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシメチ
ル)フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)フェノール]、2,
2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチル)フェノール]、2,2’−メチレ
ンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル)フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル)フェノール]、
2,2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピル)フェノール]、2,2’−
メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−(3−(メタ)アクリロイル
オキシプロピル)フェノール]、2,2’−メチレンビ
ス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−(2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)フェノ
ール]、2,2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−
2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル)フェノール]、
2,2’−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピル)フェノール]、2,2’−
メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(4−(メタ)アクリロイルオキシブチ
ル)フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(5
−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−(4−(メタ)アクリロイルオキシブチル)フェノー
ル]、2,2’−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−(メ
タ)アクリロイルオキシブチル)フェノール]、3,3
−[2,2’−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル)フェニル]]プロパン、2,
2−[2,2’−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル)フェノール]]ブタン等を
挙げることができる。
しては、例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒド
ロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−
s−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒド
ロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−
s−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)
−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロピオキシ)]−s−トリアジ
ン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2
−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキ
シ)]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフ
ェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロ
イルオキシエトキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビ
ス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−
4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−トリ
アジン、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−
4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)]−s−ト
リアジン2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−
[2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシエ
トキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−メト
キシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−メ
タクリロイルオキシエトキシ)]−s−トリアジン、
2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒド
ロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)]
−s−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニ
ル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイ
ルオキシエトキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビス
(2,4−ジメトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキ
シ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−
トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニ
ル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイル
オキシエトキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビス
(2,4−ジエトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキ
シ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−
トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニ
ル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイル
オキシエトキシ)]−s−トリアジン等を挙げることが
できる。
き又は2種以上を併用できる。これらの紫外線吸収性単
量体の中でも、得られる高分子型紫外線吸収剤(C)の
マトリックス樹脂(A)に対する相溶性、耐候性向上効
果、ゴム状硬化物の機械的強度等を考慮すると、重合性
ヘンゾトリアゾール化合物(1)及び重合性ビスベンゾ
トリアゾール化合物(2)が好ましい。更に、本発明組
成物の優れた効果を損なわない範囲で、これらの紫外線
吸収性単量体と共に、重合側鎖を有するベンゾフェノン
系化合物等の他の紫外線吸収性単量体を使用できる。
高分子型紫外線吸収剤(C)と他の組成物成分との相溶
性、得られる組成物の耐候性等に鑑み、通常高分子型紫
外線吸収剤(C)全量の10〜50重量%、好ましくは
15〜30重量%とする。反応性シリル基含有ビニル系
単量体(4)としては公知のものを使用でき、例えば、
1−(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)トリ
メトキシシラン、1−(3−(メタ)アクリロイルオキ
シプロピル)トリス(トリメチルシロキシ)シラン、1
−(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)トリエ
トキシシラン、1−(3−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピル)ジメトキシメチルシラン、1−(3−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピル)ジエトキシメチルシ
ラン、1−(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ル)トリス(トリメチルシロキシ)シラン、1−(3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル)ポリジメチルシ
ロキサン、1−(3−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピル)ポリジエチルシロキサン、1−(3−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピル)トリクロロシラン、1−
(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)ジクロロ
メチルシラン、1−(3−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピル)クロロジメチルシラン等を挙げることができ
る。反応性シリル基含有ビニル系単量体(4)は1種を
単独で使用でき又は2種以上を併用できる。反応性シリ
ル基含有ビニル系単量体(4)の使用量、高分子型紫外
線吸収剤(C)全量の5〜20重量%、好ましくは8〜
15重量%とする。使用量が5重量%を著しく下回る
と、得られる高分子型紫外線吸収剤(C)と他の組成物
成分との相溶性が低下して組成物が白濁するおそれがあ
る。20重量%を大きく上回ると、紫外線吸収性単量体
のフェノール性水酸基と反応して紫外線吸収性能が低下
する可能性がある。
アクリル酸エステル系単量体としては公知のものを使用
でき、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シ
クロペンチル、(メタ)アクリル酸(メタ)アクリル酸
ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル
酸グリシジル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリル酸、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リル酸等の(メタ)アクリル酸エステル等を挙げること
ができる。これらの単量体は1種を単独で使用でき又は
2種以上を併用できる。特に、(メタ)アクリル酸と
(メタ)アクリル酸エステルとを併用するのが好まし
い。(メタ)アクリル酸系単量体及び(メタ)アクリル
酸エステル系単量体から選ばれる少なくとも1種の単量
体の使用量は、高分子型紫外線吸収剤(C)全量の25
〜85重量%、好ましくは40〜70重量%とする。使
用量が25重量%を著しく下回ると、十分に重合反応が
進行しない場合がある。一方、85重量%を大きく越え
ると、必然的に他の共重合モノマーである紫外線吸収性
単量体や反応性シリル基含有ビニル系単量体の量が減少
し、室温硬化性組成物に十分溶解しなかったり、また、
十分な耐候性を付与できなかったりする。
体例としては、例えば、1,2,2,6,6,−ペンタ
メチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,
6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレー
ト、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル
メタクリレート、,2,6,6,−テトラメチル−4−
ピペリジルアクリレート、1,2,2,6,6,−ペン
タメチル−4−ピペリジルイミノメタクリレート、1,
2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジルイミ
ノアクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4
−ピペリジルイミノメタクリレート、2,2,6,6,
−テトラメチル−4−ピペリジルイミノアクリレート等
を挙げることができる。重合性ヒンダードアミン化合物
(5)の使用量は、高分子型紫外線吸収剤(C)全量の
2重量%まで、好ましくは0.1〜1.0重量%とすれ
ばよい。2重量%を著しく上回ると、高分子型紫外線吸
収剤(C)を得る際の重合反応を阻害するおそれがあ
る。
化合物(1)、ビスベンゾトリアゾール化合物(2)及
びトリアジン化合物(3)から選ばれる少なくとも1
種)、反応性シリル基含有ビニル系単量体(4)、(メ
タ)アクリル酸又は/及び(メタ)アクリル酸エステル
系単量体並びに重合性ヒンダードアミン化合物(5)の
共重合は、公知の方法、例えば特開昭54−36395
号公報、特開昭57−55954号公報等に記載の方法
に従って実施できる。
のモノマーを適当な溶媒に溶解又は分散させ、アゾビス
ブチロニトリル等のアゾ系ラジカル重合開始剤を加えて
反応させればよい。溶媒としては共重合を阻害しないも
のであれば特に制限されないが、上記共重合モノマーを
よく溶解し且つ不活性で反応温度以上の沸点を持つ溶媒
が好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、クメン、アニソール、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド等を挙げるこ
とができる。溶媒は1種を単独で使用でき又は2種以上
を併用できる。溶媒の使用量は特に制限されず、広い範
囲から適宜選択すればよいが、通常上記共重合モノマー
の全量を100重量部として30〜300重量部程度、
好ましくは50〜200重量部程度とすればよい。溶液
重合を行う際に、連鎖移動剤を加えて得られる高分子型
紫外線吸収剤(C)の分子量を調節しても良い。
剤(C)の中でも、変性シリコン系室温硬化性重合体
(A)への溶解度や組成物硬化後の耐ブリードアウト性
等を考慮すると、重量平均分子量が1000〜2000
0程度のものが好ましく、3000〜10000程度の
ものが特に好ましい。本発明組成物における高分子型紫
外線吸収剤(C)の配合量は、変性シリコン系室温硬化
性重合体(A)100重量部に対して2〜20重量部、
好ましくは3〜15重量部とする。配合量が2重量部を
著しく下回ると、室温硬化型性組成物に十分な耐候性を
付与することができず、また20重量部を大きく越える
と、それを含有する室温硬化性組成物の基材への接着性
が大きく低下する。
公知のものを使用でき、例えば、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、
ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)
オキサイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジ
ブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸
錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイド
等を挙げることができる。スズ系硬化触媒は1種を単独
で使用でき又は2種以上を併用できる。更に必要に応じ
て、スズ系硬化触媒と共にテトラ−n−ブトキシチタネ
ート、テトライソプロポキシチタネート等のチタネート
系化合物、その他の酸性触媒や塩基性触媒等を使用する
ことができる。本発明組成物におけるスズ系硬化触媒
(D)の配合量は、変性シリコン系室温硬化性重合体
(A)100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは0.01〜10重量部とする。配合量が0.0
1重量部を下回ると、室温硬化性組成物に十分な硬化作
用を付与することができず、また20重量部を大きく越
えると、不経済であると同時にそれを含有する室温硬化
性組成物の基材への接着性が大きく低下する。
た性能を損なわない範囲で、脱水剤、可塑剤、タレ防止
剤、充填剤等の通常の室温硬化性組成物に含まれる添加
剤を適量配合することができる。脱水剤は、主に保存時
における室温硬化性組成物への侵入水分を除去するため
に配合する。その具体例としては、例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシラ
ン化合物類、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オ
ルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等の加水分解性エス
テル化合物類等を挙げることができる。脱水剤は1種を
単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
縮性を高めたり、低モジュラス化するために配合する。
その具体例としては、例えば、燐酸トリブチル、燐酸ト
リクレジル等の燐酸エステル類、フタル酸ジオクチル等
のフタル酸エステル類、グリセリンモノオレイン酸エス
テル等の脂肪酸一塩基酸エステル類、アジピン酸ジブチ
ル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基酸エステル
類、ポリプロピレングリコール等を挙げることができ
る。可塑剤は1種を単独で使用でき又は2種以上を併用
できる。
油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカ等を挙げる
ことができる。充填剤は、室温硬化性組成物の硬化物の
機械的強度を向上させるために配合する。その具体例と
しては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
酸化カルシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、微粉末シリ
カ、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、クレー、タル
ク、カーボンブラック、ガラスバルーン、繊維素系樹
脂、各種無機繊維類(チタン酸カリウム繊維、ホウ酸マ
グネシウム繊維等)等を挙げることができる。充填剤は
1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
防止剤、酸化防止剤(例えば、ヒンダードアミン)、紫
外線吸収剤、顔料、染料、沈降防止剤、レベリング剤、
香料、溶剤、アルキド樹脂、アルキル樹脂、塩化ビニル
系樹脂、塩素化プロピレン樹脂、塩化ゴム、ポリビニル
ブチラール等の樹脂類等を配合することができる。本発
明の室温硬化性組成物は、(A)〜(D)成分の所定量
及び必要に応じて他の添加剤の適量を、ロール、プラネ
タリーミキサー等の通常の混合機により混練することに
よって得られる。
2成分型のいずれの処方も可能であるが、使用時の簡便
性の点から1成分型の方が好ましい。本発明の室温硬化
組成物は、従来から室温硬化性組成物が適用されている
いずれの用途にも使用できるが、特に、建造物、自動
車、船舶、土木工事等のシーリング材として有用であ
り、さらにコーティング材、塗料、注型ゴム、型取り用
材料、接着剤としても使用できる。本発明の室温硬化性
組成物は、特に、太陽光の照射するような場所で使用す
るシーリング材、接着剤、コーティング剤、塗料等とし
て好適に使用できる。
挙げ、本発明を具体的に説明する。尚、以下において
「部」及び「%」とあるのは、特記しない限り重量基準
とする。 合成例1(重合性ビスベンゾトリアゾール化合物(2)
の製造) 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール32.3
g(0.1モル)、80%パラホルムアルデヒド5.2
g及びジエチルアミン11.0g(0.15モル)をn
−ブタノール25mlに溶解し、105℃で24時間加
熱還流した。反応終了後、減圧下で溶媒及び残存原料を
回収し、2−(3’−N,N−ジエチルアミノメチル−
2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチル
フェノール)−2H−ベンゾトリアゾール41.1gが
褐色オイルとして得られた(収率96.9%、純度9
6.0%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.09(t,6H,
CH3)、1.91(s,3H,CH3)、2.60
(q,4H,N−CH2)、2.94(t,2H,C
H2)、3.86(s,2H,Ar−CH2−N)、4.
35(t,2H,CH2−O)、5.54(s,2H,
ビニル)、6.08(s,2H,ビニル)、7.03
(d,1H,Ar−H)、7.40(m,2H,Ar−
H)、7.65(s,1H,Ar−H)、7.96
(m,2H,Ar−H)。
チルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロイルオキシエチルフェノール)−2H−ベンゾトリア
ゾール12.6g(30.9ミリモル)及び2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾール10.0g(30.
9ミリモル)をキシレン64mlに溶解し、28%ナト
リウムメチラート・メタノール溶液1.5mlを加えた
後、窒素気流下で10時間還流した。反応終了後、反応
混合物を室温まで冷却した。このとき析出した黄色結晶
を濾取し、イソプロピルアルコールで再結晶化し、2,
2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキシエチ
ル)フェノール]が白色結晶として14.6g得られた
(収率70.7%、純度98.6%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.86(s,6H,
CH3)、2.99(t,4H,CH2)、4.27
(s,2H,CH2)、4.37(t,4H,CH2)、
5.45(s,2H,ビニル)、6.05(s,2H,
ビニル)、7.23(s,2H,Ar−H)、7.49
(m,4H,Ar−H)、7.92(m,4H,Ar−
H)、8.21(s,2H,Ar−H)、11.60
(s,2H,Ar−OH)。
化合物(2)の製造) 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ
プロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール33.
7g(0.1モル)、80%パラホルムアルデヒド5.
2g及びジエチルアミン11.0g(0.15モル)を
n−ブタノール25mlに溶解し、105℃で24時間
加熱還流した。反応終了後、減圧下で溶媒及び残存原料
を回収し、2−(3’−N,N−ジエチルアミノメチル
−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシプロ
ピルフェノール)−2H−ベンゾトリアゾール35.7
gが褐色オイルとして得られた(収率96.9%、純度
96.0%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.09(t,6H,
CH3)、1.89(q,2H,Ar−CH2−)、1.
91(s,3H,CH3)、2.60(q,4H,N−
CH2)、2.94(t,2H,CH2)、3.30
(t,2H,CH2)、3.86(s,2H,Ar−C
H2−N)、4.35(t,2H,CH2−O)、5.5
4(d,2H,ビニル)、6.08(d,2H,ビニ
ル)、7.03(s,1H,Ar−H)、7.40
(m,2H,Ar−H)、7.65(s,1H,Ar−
H)、7.96(m,2H,Ar−H)。
チルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロイルオキシプロピルフェノール)−2H−ベンゾトリ
アゾール12.1g(30.9ミリモル)及び2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチ
ルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール10.4g
(30.9ミリモル)をキシレン64mlに溶解し、2
8%ナトリウムメチラート・メタノール溶液1.5ml
を加えた後、窒素気流下で10時間還流した。反応終了
後、反応混合物を室温まで冷却した。このとき析出した
黄色結晶を濾取し、イソプロピルアルコールで再結晶化
し、2,2’−メチレン−ビス[6−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−4−(2−メタクリロイルオ
キシプロピル)フェノール]が白色結晶として12.2
g得られた(収率70.7%、純度98.6%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.88(s,6H,
CH3)、3.02(t,4H,CH2)、3.30
(t,4H,CH2)、4.27(s,2H,CH2)、
4.40(t,4H,CH2)、5.50(s,2H,
ビニル)、6.05(s,2H,ビニル)、7.30
(s,2H,Ar−H)、7.49(m,4H,Ar−
H)、7.90(m,4H,Ar−H)、8.20
(s,2H,Ar−H)、11.80(s,2H,Ar
−OH)。
化合物(2)の製造) 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール22.5g(0.1モル)、8
0%パラホルムアルデヒド5.2g及びジエチルアミン
11.0g(0.15モル)をn−ブタノール25ml
に溶解し、105℃で24時間加熱還流した。反応終了
後、減圧下で溶媒及び残存原料を回収すると目的物であ
る、2−(3’−N,N−ジエチルアミノメチル−2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール31.3gが褐色オイルとして得られた
(収率96.9%、純度96.0%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.09(t,6H,
CH3)、2.32(s,3H,CH3)、2.65
(q,4H,N−CH2)、3.85(s,2H,Ar
−CH2−N)、6.97(s,1H,Ar−H)、
7.41(m,2H,Ar−H)、7.55(s,1
H,Ar−H)、7.97(m,2H,Ar−H)。
エチルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール10.0g(3
0.9ミリモル)、及び2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベン
ゾトリアゾール10.0g(30.9ミリモル)をキシ
レン64mlに溶解し、28%ナトリウムメチラート・
メタノール溶液1.5mlを加えた後、窒素気流下で1
0時間還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷
却した。このとき析出した黄色結晶を濾別後、イソプロ
ピルアルコールで再結晶すると、6−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−4−メタクリロイルオキシエ
チル)−2−[3’−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル]
メチルフェノール(以下、RUVA−1と略す)が白色
結晶として12.4g得られた(収率70.7%、純度
98.6%)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.86(s,6H,
CH3)、2.35(s,3H,CH3)、2.99
(t,2H,CH2)、4.26(s,2H,CH2)、
4.37(t,4H,CH2O)、5.45(s,1
H,ビニル)、6.04(s,1H,ビニル)、7.1
3(d,2H,Ar−H)、7.20(d,2H,Ar
−H)、7.48(m,4H,Ar−H)、7.93
(m,4H,Ar−H)、8.11(s,1H,Ar−
H)、8.21(d,1H,Ar−H)、11.48
(s,1H,Ar−OH)、11.61(s,1H,A
r−OH)。
製造) 撹拌機、加温ジャケット、コンデンサー、滴下ロート、
窒素ガス導入・排気孔及び温度計を取り付けたフラスコ
にトリメトキシシリルプロピルメタクリレート(SM
A)3.24部、トリメチルシロキシシリルプロピルメ
タクリレート(SMA−2)2.43部、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール(商品名:RUVA−93、
大塚化学(株)製)2.43部を7.1部のトルエンに
溶解した反応溶液を窒素気流下90℃まで加熱したのち
(単量体重量比率:SMA/SMA−2/RUVA−9
3=4/3/3)、アゾビスブチロニトリル0.4部を
2.6部のトルエンに溶解したものを滴下し、さらに9
0℃で4時間反応させて、重量平均分子量Mw=532
0のアクリル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C−1」とい
う)の40%トルエン溶液を得た。
製造) SAM−2に代えて2−エチルヘキシルメタクリレート
(EHMA)を使用する以外は合成例4と同様にして
(単量体重量比率:EHMA/SMA/RUVA−93
=3/4/3)、重量平均分子量Mw=5100のアク
リル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C−2」という)の4
0%トルエン溶液を得た。 合成例6(高分子型紫外線吸収剤C−3の製造) EHMA 2.43部に代えてメチルメタクリレート
(MMA)4.86部を使用し且つSAMの使用量を
0.81部に変更する以外は、合成例5と同様に操作し
(単量体重量比率:MMA/SMA/RUVA−93=
6/1/3)、重量平均分子量Mw=5020のアクリ
ル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C−3」という)の40
%トルエン溶液を得た。
製造) 撹拌機、加温ジャケット、コンデンサー、滴下ロート、
窒素ガス導入・排気孔及び温度計を取り付けたフラスコ
にメチルメタクリレート(MMA)4.86部、トリメ
トキシシリルプロピルメタクリレート(SMA)0.8
1部、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(RUV
A−93)2.43部、1,2,2,6,6,−ペンタ
メチル−4−ピペリジルメタクリレート(商品名:MA
RKLA−82、アデカ・アーガス化学(株)製)0.
08部を7.1部のトルエンに溶解した反応溶液(単量
体重量比率:MMA/SMA/RUVA−93/MAR
KLA−82=6/1/3/0.1)を窒素気流下90
℃まで加熱した。これに、アゾビスブチロニトリル0.
4部を2.6部のトルエンに溶解したものを滴下し、さ
らに90℃で4時間反応させて、重量平均分子量Mw=
4800のアクリル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C−
4」という)の40%トルエン溶液を得た。
製造) RUVA−93に代えて2,4−ジフェニル−6−[2
−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキ
シ)]−s−トリアジン(T−UVA)を使用する以外
は合成例6と同様にして(単量体重量比率:MMA/S
MA/T−UVA=6/1/3/)、重量平均分子量M
w=4950のアクリル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C
−5」という)の40%トルエン溶液を得た。
製造) RUVA−93に代えて合成例1で製造した2,2’−
メチレン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキシエチル)
フェノール](MBUVA−1)を使用する以外は合成
例6と同様にして(単量体重量比率:MMA/SMA/
MBUVA−1=6/1/3)、重量平均分子量Mw=
5680のアクリル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C−
6」という)の40%トルエン溶液を得た。
の製造) RUVA−93に代えて合成例2で製造した2,2’−
メチレン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキシプロピ
ル)フェノール](MBUVA−2)を使用する以外は
合成例6と同様にして(単量体重量比率:MMA/SM
A/MBUVA−2=6/1/3)、重量平均分子量M
w=5680のアクリル樹脂系紫外線吸収剤(以下「C
−7」という)の40%トルエン溶液を得た。
の製造) RUVA−93に代えて合成例3で製造した6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メタクリロイ
ルオキシエチル)−2−[3’−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル]メチルフェノール(以下、RUVA−1と略
す)を使用する以外は合成例6と同様にして(単量体重
量比率:MMA/SMA/RUVA−3=6/1/
3)、重量平均分子量Mw=5680のアクリル樹脂系
紫外線吸収剤(以下「C−8」という)の40%トルエ
ン溶液を得た。
がポリオキシプロピレンであり、末端にジメトキシシリ
ル基を有する重合体(商品名:MSポリマーS−20
3,MSポリマーS−903、鐘淵化学工業(株)製) (B)成分(接着性付与剤):N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品
名:TSL−8340、東芝シリコーン(株)製、) (D)成分(硬化触媒):ジブチル錫ジラウレート 脱水剤:ビニルトリメトキシシラン(商品名:TSL−
8310、東芝シリコーン(株)製) 可塑剤:ジオクチルフタレート(商品名:DOP、積水
化学工業(株)製、) 充填剤:炭酸カルシウム(商品名:CCR、白石工業
(株)製) 酸化防止剤:ヒンダードアミン(商品名:チヌビン−1
23、チバスペシャリティーケミカルズ製) 添加型紫外線吸収剤(比較例):UVA−1(商品名:
チヌビン−384、チバスペシャリティーケミカルズ
製) 高分子型紫外線吸収剤(比較例):UVA−2(商品
名:UVA−635L、一方社油脂工業(株)製) 表1に示す配合組成(部)で、主鎖がポリオキシプロピ
レンであり、末端にジメトキシシリル基を有する変性シ
リコン系室温硬化性重合体(MSポリマーS−203又
はMSポリマーS−903)と乾燥した炭酸カルシウム
とをプラネタリーミキサーにて混合し、更に可塑剤及び
他の成分を順次添加混合し、室温硬化性組成物を製造し
た。
成物を用い、JISA5758に準拠する引張接着性試
験(被着体として厚み5mmの塩化ビニル鋼板を使用
し、ノンプライマーの条件で測定)を行い、50%引張
応力、最大引張応力、最大荷重時の伸び、破壊形態を観
察した。次いで、デューサイクルサンシャインウエザー
メータWEL−SUN−DC(スガ試験機(株)製、6
0℃、シャワー無し)を用いて1000時間及び200
0時間の促進暴露試験を行った後、同様にして50%引
張応力、最大引張応力、最大荷重時の伸び、破壊形態を
観察した。結果を表2および3に示す。尚、表2および
3における50%引張応力と最大引張力の単位は、N/
cm2、最大荷重時の伸びの単位は%である。
ける「問題なし」とは、接着面で剥がれを起こさず、硬
化物自体が破壊したことを意味する。表2から、実施例
1〜5の本発明の硬化組成物は、耐候性試験後も施工当
初の物性及び接着性を示しているのに対し、一方表3か
ら比較例1〜2の硬化組成物は耐候性試験後基材から極
めて剥がれやすくない、シーリング剤としての不適当で
あることが明らかである。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)主鎖がポリエーテルであり且つ反応
性シリル基を有する変性シリコン系室温硬化性重合体1
00重量部、(B)アミノ基含有シラン化合物0.01
〜20重量部、(C)一般式(1): 【化1】 〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示す。R1は
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。R2は
炭素数1〜6のアルキレン基を示す。R3は水素原子又
はメチル基を示す。〕で表される重合性ベンゾトリアゾ
ール化合物、一般式(2): 【化2】 〔式中、R2、R3及びXは上記に同じ。但し、2つずつ
あるR2、R3及びXはそれぞれ同一又は異なっていても
よい。Aはメチレン基、基 =C(CH3)2又は基=C
(CH3)(C2H5)を示す。l及びrは0又は1を示
す。〕で表される重合性ビスベンゾトリアゾール化合物
及び一般式(3): 【化3】 〔式中、R1及びR3は上記に同じ。R4は炭素数1〜6
のアルキレン基、基 −(−CH2CH2−O−)m−(m
は1〜5の整数)又は基 −CH2CH(OH)−CH2
O−を示す。〕で表される重合性トリアジン化合物から
選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収性単量体10〜5
0重量%と、一般式(4): 【化4】 〔式中、Zは酸素原子又はイミノ基を示す。R5は水素
原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示す。R6はアル
コキシシリル基、ハロゲン化シリル基又はアルキルシロ
キシ基を示す。nは0〜3の整数を示す。〕で表される
反応性シリル基含有ビニル系単量体5〜20重量%と、
(メタ)アクリル酸系単量体及び(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体2
5〜85重量%と、一般式(5): 【化5】 〔式中、R5は上記に同じ。Xは酸素原子又はイミノ基
を示す。R7は水素原子又はメチル基を示す。R8は水素
原子又はシアノ基を示す。〕で表される重合性ヒンダー
ドアミン化合物0〜2重量%とを構成単位として含有す
る高分子型紫外線吸収剤2〜20重量部、並びに(D)
スズ系硬化触媒0.01〜20重量部を含有する変性シ
リコン系室温硬化性組成物。
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