JP2001233938A - 液状樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents
液状樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置Info
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Abstract
着性を示し、また大型チップに適用しても反りが小さい
液状樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 フィラー、常温で液状のエポキシ樹脂、
硬化剤を必須成分とし、常温で液状のエポキシ樹脂のう
ち少なくとも5wt%が1分子内に3つのエポキシ基を有
する化合物と式(1)で示される化合物の反応物である
液状樹脂組成物である。 【化3】
Description
導体素子を金属フレーム等に接着する液状樹脂組成物に
関するものである。
導体製品を有機基板に搭載する工程で使用されていた半
田を鉛フリーの半田に置き換える検討が盛んになされて
いる。このためリフロー温度も従来の220℃あるいは
240℃から260℃へ変更する必要があり、半導体製
品構成部材へもより高温での耐リフロー性が要求され始
めている。
体素子の大きさはこれまでに比べ急激に大きくなってき
ている。すなわちこのような半導体製品の動向の中、ダ
イアタッチペーストにこれまでにない熱時高接着性と超
低応力性が要求されはじめているが、従来のダイアタッ
チ材では熱時高接着性と超低応力性を併せ持つものは存
在しなかった。
動向に伴いリフロー温度が260℃に変更されても良好
な耐リフロー性を示すとともに大型チップでも使用可能
な超低応力性を併せ持つ高信頼性の液状樹脂組成物を提
供し、その液状樹脂組成物を使用することで高信頼性の
パッケージを提供することである。
液状のエポキシ樹脂(B)、硬化剤(C)を必須成分と
し、常温で液状のエポキシ樹脂(B)のうち少なくとも
5wt%が1分子内に3つのエポキシ基を有する化合物と
下記式(1)で示される化合物の反応物である液状樹脂
組成物である。
を有する化合物がトリヒドロキシフェニルメタンのトリ
グリシジルエーテルであり、式(1)の化合物がN−フ
ェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランである
液状樹脂組成物である。また、上記の液状樹脂組成物を
ダイアタッチ材として使用して作製した半導体装置であ
る。
は、用いる分野が半導体用途のためハロゲンイオン、ア
ルカリ金属イオン等のイオン性不純物量が10ppm以
下であることが望ましい。また要求特性により銀、金、
銅、ニッケルなどの金属フィラー、シリカ、窒化アル
ミ、窒化ボロンなどの無機フィラーをあるいは焼成フェ
ノール粒子、ポリイミド粒子等の有機フィラーを単独あ
るいは併用して使用可能である。形状としてはフレーク
状、繊維状、樹脂状、不定形あるいは球状のものを単独
あるいは混合して用いることができる。さらに粒径に関
しては通常平均粒径が2〜10μm、最大粒径は50μ
m程度のものが好ましく、比較的細かいフィラーと粗い
フィラーを混合して用いてもよい。
液状の物に限定しているが、常温で液状の物でないとペ
ースト状の樹脂組成物を得ることができない。ここで常
温で液状のエポキシ樹脂とは例えば常温で固形のもので
も常温で液状のエポキシ樹脂あるいは溶剤と混合するこ
とで常温で安定して液状を示す物を含む。
子内に3個のエポキシ基をもつ化合物と式(1)に示さ
れる化合物の反応物がエポキシ樹脂に対して少なくとも
5wt%含まれる。これは1分子内に3個のエポキシ基
をもつ化合物を使用することにより高Tgの硬化物を得
ることが出来高温での接着力に優れることは良く知られ
ているが、反面硬化物の弾性率が高いため特に15mm
を越えるような大型チップへの適用が難しかった。1分
子内に3個のエポキシ基をもつ化合物と式(1)で示さ
れる化合物の反応にエポキシ基の一部を使用することで
良好な接着性を維持しつつ硬化物の架橋密度を下げより
柔軟な硬化物を得ることを見いだした。ここで1分子内
に3個のエポキシ基をもつ化合物と式(1)に示される
化合物の反応物がエポキシ樹脂に対して少なくとも5w
t%含まれると限定しているが、これは5%より少ない
場合には目的とする架橋密度の低下が充分に得られない
ためである。
としては、特にトリヒドロキシフェニルメタンのトリグ
リシジルエーテルが好ましい。式(1)の化合物として
は、特にN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランが好ましい。
と式(1)に示される化合物の反応物のみをエポキシ樹
脂として使用しても差し支えないが、目的とする低応力
性のレベルにより通常のエポキシ樹脂を併用してもかま
わない。ここで通常のエポキシ樹脂とは例えば、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラッ
ク、クレゾールノボラック類とエピクロルヒドリンとの
反応により得られるポリグリシジルエーテル、1、6ー
ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ、ジグリシ
ジルヒダントイン等の複素環式エポキシ、ビニルシクロ
ヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサ
イド、アリサイクリックジエポキシーアジペイトのよう
な脂環式エポキシ、さらにはn−ブチルグリシジルエー
テル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレン
オサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニ
ルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、
ブチルフェニルグリシジルエーテル等のような通常のエ
ポキシ樹脂の希釈剤として用いられるものがあり、これ
らは単独でも混合して用いても差し支えない。
ン性不純物が極めて少ないことが好ましい点を除きフェ
ノール系化合物、有機酸無水物、アミン化合物などの使
用が可能であり構造については特に限定されない。また
必要に応じ、3級アミン、イミダゾール類、トリフェニ
ルホスフィン、テトラフェニルホスフィンテトラフェニ
ルボレート等といった硬化促進剤として知られている化
合物を添加することもでき、さらに可とう性付与剤、消
泡剤、カップリング剤等を用いることもできる。
合した後、3本ロールを用いて混練し、真空下脱泡して
樹脂ペーストを得るなどがある。本発明の液状封止樹脂
組成物を用いて製作された半導体装置は、信頼性の高い
半導体装置となる。半導体装置の製造方法は公知の方法
を用いることができる。
る。配合割合は重量部で示す。 <実施例1〜3>1分子内に3個のエポキシ基をもつ化
合物としてトリヒドロキシフェニルメタンのトリグリシ
ジルエーテル234gを用い、これとトルエン1000
mlを3lのセパラブルフラスコに仕込み、ディーンス
タークトラップにより脱水した後、式(1)に示される
化合物としてN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン255.4gを10分かけて滴下し環流下
4時間かけて反応した。反応後エバポレーターならびに
減圧乾燥によりトルエンを除去した。得られた反応物は
室温で粘ちょうな液体であった。(以下反応物A) 粒径1〜30μmで平均粒径3μmのフレーク状銀粉
(以下銀粉)とビスフェノールAとエピクロルヒドリン
との反応により得られるジグリシジルビスフェノールA
(エポキシ当量180、常温で液体、以下ビスAエポキ
シ)、クレジルグリシジルエーテル(エポキシ当量18
5)、フェノールノボラック(水酸基当量104、軟化
点80〜90℃)、ジシアンジアミド、ジアザビシクロ
ウンデセンを第1表に示す割合で配合し、3本ロールで
混練して液状樹脂組成物を得た。この液状樹脂組成物を
真空チャンバーにて2mmHgで30分間脱泡した後以
下の方法により各種性能を評価した。
5rpmでの値を測定し粘度とした。 ・Tg:4x20x0.4mmの試験片を作製し(硬化
条件150℃60分)引っ張りモードのTMAで測定し
TMA曲線の屈曲点をもってTgとした。(測定長:1
0mm、温度範囲:−100℃〜300℃、昇温速度:
10℃/分) ・弾性率:10x150x0.1mmの試験片を作製し
(硬化条件150℃60分)引っ張り試験により加重−
変位曲線を測定しその初期勾配より弾性率を算出した。
(測定長:100mm、試験速度:1mm/分、測定温
度:23℃) ・接着強度:6×6mmのシリコンチップを液状樹脂組
成物を用いて銅フレームにマウントし150℃オーブン
中60分間硬化した。硬化後自動マウント強度測定装置
(DAGE PC−2400)を用い240℃ならびに
260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。また硬化
後のサンプルを85℃85% 72時間吸
水処理し240℃ならびに260℃での熱時ダイシェア
強度を 測定した。吸湿処理による保持率
を計算し80%以上の場合を合格とした。 ・イオン性不純物:200℃60分硬化した後粉砕した
試料2gおよび純水40mlを抽出釜にいれ125℃2
0時間抽出した上澄みを検液としイオンクロマトグラフ
により塩素量およびナトリウム量の測定を行った。 ・チップの反り:6x15x0.3mmのベアシリコン
チップを0.2mm厚の銅フレームにマウントし、表面
粗さ計にてチップ表面長さ方向13mmでのプロファイ
ルを測定し最高点と最低点の差をもってチップの反りと
した。(硬化条件:150℃60分)
破砕シリカ(平均粒径3μm、最大粒径16μm以下シ
リカ)を使用した他は実施例1と同様にして液状樹脂組
成物を作製し評価した。
実施例1と全く同様にして導電性樹脂ペーストを作製し
た。なお比較例2〜4では使用するエポキシ樹脂として
トリヒドロキシフェニルメタンのトリグリシジルエーテ
ル(以下エポキシB)、N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン(以下PAPS)を使用した。
温でも金属フレームに対する密着性に優れる。また大型
チップに適用しても反りが小さい従来になかった高信頼
性の半導体素子接着用の液状樹脂組成物である。また高
信頼性を有する半導体装置である。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)フィラー、(B)常温で液状のエ
ポキシ樹脂、(C)硬化剤を必須成分とし、常温で液状
のエポキシ樹脂(B)のうち少なくとも5wt%が1分
子内に3つのエポキシ基を有する化合物と下記式(1)
で示される化合物の反応物であること特徴とする液状樹
脂組成物。 【化1】 - 【請求項2】 該1分子内に3つのエポキシ基を有する化
合物がトリヒドロキシフェニルメタンのトリグリシジル
エーテルである請求項1記載の液状樹脂組成物。 - 【請求項3】 該式(1)の化合物がN−フェニル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシランである請求項1記
載の液状樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の液状樹
脂組成物をダイアタッチ材として使用して作製した半導
体装置。
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---|---|---|---|---|
JP2008063465A (ja) * | 2006-09-08 | 2008-03-21 | Kansai Paint Co Ltd | 水性塗料組成物 |
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2000
- 2000-02-22 JP JP2000043787A patent/JP4568942B2/ja not_active Expired - Fee Related
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