JP2004168848A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉛フリー化の動向に伴い、リフロー温度が260℃に変更されても良好な耐リフロー性を示す高信頼性の液状樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明はエポキシ樹脂、或いはマレイミド樹脂と反応性の高い成分(A)のp−ジアリルフェノール化合物、成分(B)の液状エポキシ樹脂、成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーから成り、成分(A)ジアリルフェノール化合物の成分(B)エポキシ樹脂に対する配合比が、エポキシ当量1に対して水酸基当量0.4〜1.5当量の範囲であり、成分(B)100重量部に対して成分(C)は4〜35重量部である液状樹脂組成物である。
【解決手段】本発明はエポキシ樹脂、或いはマレイミド樹脂と反応性の高い成分(A)のp−ジアリルフェノール化合物、成分(B)の液状エポキシ樹脂、成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーから成り、成分(A)ジアリルフェノール化合物の成分(B)エポキシ樹脂に対する配合比が、エポキシ当量1に対して水酸基当量0.4〜1.5当量の範囲であり、成分(B)100重量部に対して成分(C)は4〜35重量部である液状樹脂組成物である。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はIC、LSI等の半導体素子を金属フレーム等に接着する液状樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の環境問題に対する取り組みの一環として半導体製品を有機基板に搭載する工程で使用されていた半田を鉛フリーの半田に置き換える検討が盛んになされている。このためリフロー温度も従来の220℃あるいは240℃から260℃へ変更する必要があり、半導体製品構成部材もより高温での耐リフロー性が要求され始めている。例えば、アリル化フェノールを硬化剤として用いる場合、フェノール性水酸基に対しo−位にアリル基を有するため、その欠点として、フェノール性水酸基、及びアリル基の反応性が低下してしまい、硬化時間の遅延、或いは硬化不良の恐れがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そのため、従来のパッケージでは240℃までのリフロー温度では使用可能であったが260℃リフローに耐えるものは存在しなかった。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−43630号公報
【特許文献2】
特開2001−19653号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は鉛フリー化の動向に伴い、リフロー温度が260℃に変更されても良好な耐リフロー性を示す高信頼性の液状樹脂組成物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はエポキシ樹脂、或いはマレイミド樹脂と反応性の高い一般式(1)で示される成分(A)のビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン、成分(B)の液状エポキシ樹脂、一般式(2)で示される成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーを必須成分とする液状樹脂組成物である。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
(R1〜R4は水素或いはアルキル基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよく、Xは2価の脂肪族及び/又は芳香族残基を示す。)
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤として、p−ジアリルフェノール化合物を必須成分とし、イオン性不純物が極めて少ないことが好ましい点を除き、必要に応じてフェノール系化合物、有機酸無水物、アミン化合物などの併用が可能である。また、それらの配合としては、必須硬化剤であるp−ジアリルフェノール化合物に対し50重量%以下が好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。また、3級アミン、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフィンテトラフェニルボレート等といった硬化促進剤として知られている化合物を添加することもでき、さらに可とう性付与剤、消泡剤、カップリング剤等を用いることもできる。
【0009】
また本発明に用いるエポキシ樹脂は液状の物に限定しているが、常温で液状の物でないとフィラーとの混練において溶剤が必要となる。溶剤は気泡の原因となり硬化物の接着強度、熱伝導率を低下させる原因となるので好ましくない。ここで常温にて液状のエポキシ樹脂とは、例えば常温で固形のものでも常温で液状のエポキシ樹脂と混合することにより常温で安定して液状を示す物を含む。また半導体用途に用いるため、加水分解性塩素量が1000ppm以下であることが望ましい。
【0010】
これらの要件を満足するエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではないが、具体例を挙げると、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、3,3−ジアリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックやクレゾールノボラック類とエピクロルヒドリンとの反応により得られるポリグリシジルエーテル、1,6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアミノ−1,3−グリシジルフェニルエーテル等があり、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。さらにはn−ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル等のような通常のエポキシ樹脂の希釈剤として用いられるものがあり、これらを混合して用いても差し支えない。
【0011】
本発明で使用される一般式(2)で示されるビスマレイミド化合物は、ジアミンと無水マレイン酸とを反応させて得られるビスマレアミド酸を、更に脱水閉環イミド化したものである。このビスマレイミドをさらに芳香族ジアミンと200℃以下の温度で反応させることによりプレポリマーを得ることが可能である。このようにして得られたビスマレイミド及び/又はそのプレポリマーは耐熱性に優れており、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
【0012】
本発明で使用されるビスマレイミド化合物は、一般式(2)で示されるものであれば特に限定されるものではないが、具体例を挙げると、N,N−(4,4−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−ターシャリーブチル−5−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,6−ビス〔2−(4−マレイミドフェニル)プロピル〕ベンゼン、等があり、これらは単独で用いても混合して用いても差し支えない。
【0013】
本発明に用いるフィラーは用いる分野が半導体用途のためハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物量が10ppm以下であることが望ましい。また要求特性により銀、金、銅、ニッケルなどの金属フィラー、シリカ、窒化アルミ、窒化ボロンなどの無機フィラーをあるいは焼成フェノール粒子、ポリイミド粒子等の有機フィラーを単独あるいは併用して使用可能である。
形状としてはフレーク状、繊維状、不定形あるいは球状のものを単独あるいは混合して用いることができる。さらに粒径に関しては通常平均粒径が2〜10μm、最大粒径は50μm程度のものが好ましく、比較的細かいフィラーと粗いフィラーを混合して用いてもよい。
【0014】
本発明の液状樹脂組成物は、成分(A)のp−ジアリルフェノール化合物、成分(B)の液状エポキシ樹脂、成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーから成るが、成分(A)ジアリルフェノール化合物の成分(B)エポキシ樹脂に対する配合比は、エポキシ当量1に対して水酸基当量0.4〜1.5当量の範囲であることが好ましく、更に0.7〜1.1当量であることがより好ましい。成分(B)100重量部に対して成分(C)は4〜35重量部であることが好ましく、更に5〜30重量部であることがより好ましい。260℃での耐リフロー性の向上には、高温時の物性低下を抑えるために高耐熱性が必要であるが、成分(C)が成分(B)に対して4重量部未満の場合、Tgの上昇、熱時接着強度の改善といった効果が乏しくなり、また35重量部を越えると著しく粘度が上昇し、作業性の悪化を招くため好ましくない。
【0015】
本発明の液状樹脂組成物の製造方法は例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練し、混練後真空下脱泡により樹脂ペーストを得るなどがある。
【0016】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。配合割合は重量部で示す。
【0017】
実施例1〜3
粒径1〜30μmで平均粒径3μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)とビスフェノールA型エポキシ樹脂YD8125(東都化成株式会社製、エポキシ当量175、常温で液体、以下ビスAエポキシ)、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン(水酸基当量170、融点82℃、以下p−ジアリル化合物)、2−エチル−4−メチルイミダゾールを表1に示す割合で配合し、3本ロールで混練して液状樹脂組成物を得た。この液状樹脂組成物を真空チャンバーにて2mmHgで30分間脱泡した後以下の方法により各種性能を評価した。
粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い25℃、2.5rpmでの値を測定し粘度とした。
Tg:4×20×0.4mmの試験片を作製し(硬化条件150℃60分)引っ張りモードのTMAで測定しTMA曲線の屈曲点をもってTgとした。(測定長:10mm、温度範囲:−100℃〜300℃、昇温速度:10℃/分)
接着強度:6×6mmのシリコンチップを、液状樹脂組成物を用いて、42合金、銅、銀メッキを施した銅フレームに各々マウントし、150℃オーブン中60分間硬化した。硬化後自動マウント強度測定装置(DAGE PC−2400)を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。また硬化後のサンプルを85℃85%72時間吸水処理し260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。吸湿処理による保持率を計算し80%以上の場合を合格とした。
リフロー性:14×20×2.0mmのQFPフレーム(42合金及び銀メッキを施した銅フレーム、ダイパッド:9.5×9.5mm)に液状樹脂組成物を用い、9×9×0.38mmのシリコンダイをマウント、150℃60分硬化した後、ビフェニル系封止材(フィラー含有率:88wt%)にてモールドした。このパッケージを85℃85%RHの条件で168時間吸湿処理後IRリフローを3回通した。リフロー温度は260℃以上10秒とし、リフロー処理後のパッケージを透過型の超音波探傷装置により剥離の観察をおこない、剥離面積がダイパッド面積の5%以上のものを不良とし、10パッケージ中の不良パッケージ数をもってリフロー性の指標とした。
評価結果を表1に示す。
【0018】
比較例1〜2
ビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン(水酸基当量170、融点82℃)に換えてo,o−ジアリルビスフェノールA(常温で液体)、を使用した他は、実施例と同様にして表1に示す配合割合で液状樹脂組成物を作製し、評価をおこなった。
評価結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】
本発明の液状樹脂組成物は260℃の高温でも金属フレームに対する密着性に優れるため、リフロー温度が260℃になっても半田処理時に剥離、クラックが発生しない従来になかった高信頼性の半導体素子接着用の液状樹脂組成物である。
【発明が属する技術分野】
本発明はIC、LSI等の半導体素子を金属フレーム等に接着する液状樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の環境問題に対する取り組みの一環として半導体製品を有機基板に搭載する工程で使用されていた半田を鉛フリーの半田に置き換える検討が盛んになされている。このためリフロー温度も従来の220℃あるいは240℃から260℃へ変更する必要があり、半導体製品構成部材もより高温での耐リフロー性が要求され始めている。例えば、アリル化フェノールを硬化剤として用いる場合、フェノール性水酸基に対しo−位にアリル基を有するため、その欠点として、フェノール性水酸基、及びアリル基の反応性が低下してしまい、硬化時間の遅延、或いは硬化不良の恐れがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そのため、従来のパッケージでは240℃までのリフロー温度では使用可能であったが260℃リフローに耐えるものは存在しなかった。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−43630号公報
【特許文献2】
特開2001−19653号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は鉛フリー化の動向に伴い、リフロー温度が260℃に変更されても良好な耐リフロー性を示す高信頼性の液状樹脂組成物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はエポキシ樹脂、或いはマレイミド樹脂と反応性の高い一般式(1)で示される成分(A)のビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン、成分(B)の液状エポキシ樹脂、一般式(2)で示される成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーを必須成分とする液状樹脂組成物である。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
(R1〜R4は水素或いはアルキル基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよく、Xは2価の脂肪族及び/又は芳香族残基を示す。)
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤として、p−ジアリルフェノール化合物を必須成分とし、イオン性不純物が極めて少ないことが好ましい点を除き、必要に応じてフェノール系化合物、有機酸無水物、アミン化合物などの併用が可能である。また、それらの配合としては、必須硬化剤であるp−ジアリルフェノール化合物に対し50重量%以下が好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。また、3級アミン、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフィンテトラフェニルボレート等といった硬化促進剤として知られている化合物を添加することもでき、さらに可とう性付与剤、消泡剤、カップリング剤等を用いることもできる。
【0009】
また本発明に用いるエポキシ樹脂は液状の物に限定しているが、常温で液状の物でないとフィラーとの混練において溶剤が必要となる。溶剤は気泡の原因となり硬化物の接着強度、熱伝導率を低下させる原因となるので好ましくない。ここで常温にて液状のエポキシ樹脂とは、例えば常温で固形のものでも常温で液状のエポキシ樹脂と混合することにより常温で安定して液状を示す物を含む。また半導体用途に用いるため、加水分解性塩素量が1000ppm以下であることが望ましい。
【0010】
これらの要件を満足するエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではないが、具体例を挙げると、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、3,3−ジアリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックやクレゾールノボラック類とエピクロルヒドリンとの反応により得られるポリグリシジルエーテル、1,6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアミノ−1,3−グリシジルフェニルエーテル等があり、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。さらにはn−ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル等のような通常のエポキシ樹脂の希釈剤として用いられるものがあり、これらを混合して用いても差し支えない。
【0011】
本発明で使用される一般式(2)で示されるビスマレイミド化合物は、ジアミンと無水マレイン酸とを反応させて得られるビスマレアミド酸を、更に脱水閉環イミド化したものである。このビスマレイミドをさらに芳香族ジアミンと200℃以下の温度で反応させることによりプレポリマーを得ることが可能である。このようにして得られたビスマレイミド及び/又はそのプレポリマーは耐熱性に優れており、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
【0012】
本発明で使用されるビスマレイミド化合物は、一般式(2)で示されるものであれば特に限定されるものではないが、具体例を挙げると、N,N−(4,4−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−ターシャリーブチル−5−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,6−ビス〔2−(4−マレイミドフェニル)プロピル〕ベンゼン、等があり、これらは単独で用いても混合して用いても差し支えない。
【0013】
本発明に用いるフィラーは用いる分野が半導体用途のためハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物量が10ppm以下であることが望ましい。また要求特性により銀、金、銅、ニッケルなどの金属フィラー、シリカ、窒化アルミ、窒化ボロンなどの無機フィラーをあるいは焼成フェノール粒子、ポリイミド粒子等の有機フィラーを単独あるいは併用して使用可能である。
形状としてはフレーク状、繊維状、不定形あるいは球状のものを単独あるいは混合して用いることができる。さらに粒径に関しては通常平均粒径が2〜10μm、最大粒径は50μm程度のものが好ましく、比較的細かいフィラーと粗いフィラーを混合して用いてもよい。
【0014】
本発明の液状樹脂組成物は、成分(A)のp−ジアリルフェノール化合物、成分(B)の液状エポキシ樹脂、成分(C)のビスマレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー、成分(D)のフィラーから成るが、成分(A)ジアリルフェノール化合物の成分(B)エポキシ樹脂に対する配合比は、エポキシ当量1に対して水酸基当量0.4〜1.5当量の範囲であることが好ましく、更に0.7〜1.1当量であることがより好ましい。成分(B)100重量部に対して成分(C)は4〜35重量部であることが好ましく、更に5〜30重量部であることがより好ましい。260℃での耐リフロー性の向上には、高温時の物性低下を抑えるために高耐熱性が必要であるが、成分(C)が成分(B)に対して4重量部未満の場合、Tgの上昇、熱時接着強度の改善といった効果が乏しくなり、また35重量部を越えると著しく粘度が上昇し、作業性の悪化を招くため好ましくない。
【0015】
本発明の液状樹脂組成物の製造方法は例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練し、混練後真空下脱泡により樹脂ペーストを得るなどがある。
【0016】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。配合割合は重量部で示す。
【0017】
実施例1〜3
粒径1〜30μmで平均粒径3μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)とビスフェノールA型エポキシ樹脂YD8125(東都化成株式会社製、エポキシ当量175、常温で液体、以下ビスAエポキシ)、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン(水酸基当量170、融点82℃、以下p−ジアリル化合物)、2−エチル−4−メチルイミダゾールを表1に示す割合で配合し、3本ロールで混練して液状樹脂組成物を得た。この液状樹脂組成物を真空チャンバーにて2mmHgで30分間脱泡した後以下の方法により各種性能を評価した。
粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い25℃、2.5rpmでの値を測定し粘度とした。
Tg:4×20×0.4mmの試験片を作製し(硬化条件150℃60分)引っ張りモードのTMAで測定しTMA曲線の屈曲点をもってTgとした。(測定長:10mm、温度範囲:−100℃〜300℃、昇温速度:10℃/分)
接着強度:6×6mmのシリコンチップを、液状樹脂組成物を用いて、42合金、銅、銀メッキを施した銅フレームに各々マウントし、150℃オーブン中60分間硬化した。硬化後自動マウント強度測定装置(DAGE PC−2400)を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。また硬化後のサンプルを85℃85%72時間吸水処理し260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。吸湿処理による保持率を計算し80%以上の場合を合格とした。
リフロー性:14×20×2.0mmのQFPフレーム(42合金及び銀メッキを施した銅フレーム、ダイパッド:9.5×9.5mm)に液状樹脂組成物を用い、9×9×0.38mmのシリコンダイをマウント、150℃60分硬化した後、ビフェニル系封止材(フィラー含有率:88wt%)にてモールドした。このパッケージを85℃85%RHの条件で168時間吸湿処理後IRリフローを3回通した。リフロー温度は260℃以上10秒とし、リフロー処理後のパッケージを透過型の超音波探傷装置により剥離の観察をおこない、剥離面積がダイパッド面積の5%以上のものを不良とし、10パッケージ中の不良パッケージ数をもってリフロー性の指標とした。
評価結果を表1に示す。
【0018】
比較例1〜2
ビス(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−アリルフェニル)メタン(水酸基当量170、融点82℃)に換えてo,o−ジアリルビスフェノールA(常温で液体)、を使用した他は、実施例と同様にして表1に示す配合割合で液状樹脂組成物を作製し、評価をおこなった。
評価結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】
本発明の液状樹脂組成物は260℃の高温でも金属フレームに対する密着性に優れるため、リフロー温度が260℃になっても半田処理時に剥離、クラックが発生しない従来になかった高信頼性の半導体素子接着用の液状樹脂組成物である。
Claims (1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002334654A JP2004168848A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | エポキシ樹脂組成物 |
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JP2002334654A JP2004168848A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | エポキシ樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004168848A true JP2004168848A (ja) | 2004-06-17 |
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ID=32698978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004168848A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006299246A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-11-02 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
WO2008047700A1 (en) | 2006-10-20 | 2008-04-24 | Air Water Inc. | Non-thermofusible granular phenol resin, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
WO2011125778A1 (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-13 | 日立化成工業株式会社 | 接着剤組成物、接着シート及び半導体装置 |
-
2002
- 2002-11-19 JP JP2002334654A patent/JP2004168848A/ja active Pending
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EP2141184A1 (en) | 2006-10-20 | 2010-01-06 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
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