JP2001232561A - 両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法 - Google Patents
両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法Info
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Abstract
ハを低コストで得る。その光沢度を任意に選択可能とす
る。 【解決手段】 両面研磨装置でキャリアプレート11の
各保持孔11aにシリコンウェーハWを挿入する。各ウ
ェーハの裏面は上向きとする。ウェーハ裏面に発泡ウレ
タンフォームパッド14を、ウェーハ表面に不織布パッ
ド15を押し付ける。上定盤12側中央部からスラリー
を供給し、キャリアホルダ20、キャリアプレート11
が、水平面内で自転を伴わない円運動を行わせる。この
結果、各シリコンウェーハWの表裏面はそれぞれ全面均
一に研磨される。このとき、ウレタンパッド14は不織
布パッド15よりもウェーハの沈み込み量が小さい。よ
って、裏面が梨地面で表面が鏡面の研磨ウェーハを得る
ことができる。
Description
いた半導体ウェーハの研磨方法、詳しくはサンギヤが組
み込まれていない両面研磨装置を用いて半導体ウェーハ
を研磨することで、光沢度が異なった表裏面を有する半
導体ウェーハが得られる両面研磨装置を用いた半導体ウ
ェーハの研磨方法に関する。
結晶シリコンインゴットをスライスしてシリコンウェー
ハを作製した後、このシリコンウェーハに対して面取
り、ラッピング、酸エッチングの各工程が順次なされ
る。次いで、ウェーハ表裏両面を鏡面化する両面研磨が
施される。この両面研磨には、通常、中心部にサンギヤ
が配置される一方、外周部にインターナルギヤが配置さ
れた遊星歯車構造を有する両面研磨装置が用いられてい
る。この両面研磨装置では、キャリアプレートに複数個
形成されたウェーハ保持孔の内部にシリコンウェーハを
挿入・保持する。そして、その上方から研磨砥粒を含む
スラリーをシリコンウェーハに供給しながら、それぞれ
の対向面に研磨布が展張された上定盤および下定盤を各
ウェーハの表裏両面に押し付けて、キャリアプレートを
サンギヤとインターナルギヤとの間で自転/公転させる
ことで、各シリコンウェーハの両面を同時に研磨してい
る。
では、その装置中央部にサンギヤが設けられている。こ
れにより、例えば300mmウェーハなどの大口径ウェ
ーハを両面研磨する装置を製作する場合、このサンギヤ
が設けられている分だけキャリアプレート、ひいては両
面研磨装置の全体が大型化する。例えばこの装置の直径
が3m以上にもなってしまうといった問題点があった。
例えば、特開平11−254302号公報に記載の「両
面研磨装置」が知られている。この両面研磨装置は、シ
リコンウェーハが保持される複数個のウェーハ保持孔を
有するキャリアプレートと、このキャリアプレートの上
下方向に配置されて、それぞれの対向面に、各ウェーハ
保持孔内のシリコンウェーハの表裏両面を同じ光沢度に
研磨する研磨布が展張された上定盤および下定盤と、こ
れらの上定盤および下定盤の間に保持されたキャリアプ
レートを、このキャリアプレートの表面と平行な面内で
運動させるキャリア運動手段とを備えている。ここでい
うキャリアプレートの運動とは、上定盤および下定盤の
間に保持されたシリコンウェーハが、その対応するウェ
ーハ保持孔内で旋回させられるような、キャリアプレー
トの自転をともなわない円運動を意味する。また、ウェ
ーハ両面研磨中、上定盤および下定盤は、垂直な各回転
軸を中心にして互いに反対方向へ回転している。
ャリアプレートの各ウェーハ保持孔にシリコンウェーハ
を挿入・保持し、研磨砥粒を含むスラリーをシリコンウ
ェーハに供給しながら、しかも上定盤および下定盤を回
転させつつ、キャリアプレートに自転をともなわない円
運動を行わせることで、各シリコンウェーハが同時に両
面研磨される。この両面研磨装置にはサンギヤが組み込
まれていないので、その分だけ、キャリアプレート上に
おける各ウェーハ保持孔の形成スペースが拡大される。
その結果、サンギヤ式と同じ大きさ外径を有していて
も、この両面研磨装置(以下、無サンギヤ式両面研磨装
置という場合がある)では、取り扱い可能なシリコンウ
ェーハの寸法を大きくすることができる。
無サンギヤ式両面研磨装置を用いたシリコンウェーハの
両面研磨方法では、以下の課題があった。すなわち、従
来のウェーハ両面研磨方法では、シリコンウェーハの表
裏両面が同じ光沢度で仕上げられていた。これは、上定
盤および下定盤にそれぞれ展張された研磨布として、同
じ種類、同じ材質の研磨布が使用されていた。ちなみ
に、汎用されている研磨布は、3つの異なる材質のタイ
プに大別される。第1は発泡ウレタンシートからなる発
泡ウレタンタイプ、第2はポリエステルなどの不織布に
ウレタン樹脂を含浸させた不織布タイプ、第3はスエー
ドタイプである。
では、シリコンウェーハの表裏両面が同じ光沢度でもっ
て仕上げられていたので、例えば、ウェーハ裏面の光沢
度を低下させてこの面を梨地面としたい場合、または、
シリコンウェーハの裏面をゲッタリング面とするために
ウェーハ表面だけに鏡面研磨を施したい場合などには、
対応することができなかった。
有する半導体ウェーハを、選択的にかつ低コストで得る
ことができる両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研
磨方法を提供することを、その目的としている。
は、キャリアプレートに形成されたウェーハ保持孔内に
半導体ウェーハを保持し、研磨砥粒を含むスラリーをこ
の半導体ウェーハに供給しながら、研磨布がそれぞれ展
張された上定盤および下定盤の間で、上記キャリアプレ
ートの表面と平行な面内でこのキャリアプレートを運動
させて、上記半導体ウェーハの表裏両面を同時に研磨す
る両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法であ
って、上記上定盤の研磨布および下定盤の研磨布のうち
のいずれか一方に、残りの他方とは研磨時における半導
体ウェーハの沈み込み量が異なる研磨布を用いることに
より、半導体ウェーハの表面の光沢度と裏面の光沢度と
を異ならせた両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研
磨方法である。
み込まれておらず、上定盤および下定盤の間でキャリア
プレートを運動させることで半導体ウェーハの表裏両面
を同時に研磨する無サンギヤ式両面研磨装置であれば、
限定されない。ここでいう半導体ウェーハには、例えば
シリコンウェーハ、ガリヒ素ウェーハなどを挙げること
ができる。この半導体ウェーハの大きさも限定されな
い。例えば、300mmウェーハなどの大口径ウェーハ
でもよい。また、半導体ウェーハは、片面が酸化膜によ
って被覆されているものでもよい。この場合の研磨とし
て、半導体ウェーハの酸化膜とは反対側のベアウェーハ
面を選択的に研磨するようにしてもよい。キャリアプレ
ートに形成されるウェーハ保持孔の個数は、1個(枚葉
式)でも複数個でもよい。ウェーハ保持孔の大きさは、
研磨される半導体ウェーハの大きさにより、任意に変更
される。キャリアプレートの運動は、キャリアプレート
の表面(または裏面)と平行な面内での運動であれば良
く、運動の方向などは限定されない。例えば、上定盤お
よび下定盤の間で保持された半導体ウェーハがウェーハ
保持孔の内部で旋回するキャリアプレートの自転をとも
なわない円運動でもよい。その他、キャリアプレートの
中心線を中心とした円運動、偏心位置での円運動、直線
運動などでもよい。なお、この直線運動の場合には、上
定盤および下定盤をそれぞれの軸線を中心に回転させる
方が、ウェーハ表裏両面を均一に研磨することができ
る。
例えば、pH濃度が9〜11のアルカリ性エッチング液
に、平均粒径0.1〜0.02μm程度のコロイダルシ
リカ粒子(研磨砥粒)を分散させたものを採用すること
ができる。また、酸性エッチング液中に研磨砥粒を分散
させたものでもよい。スラリーの供給量はキャリアプレ
ートの大きさにより異なり、限定されない。通常は、
1.0〜2.0リットル/分である。スラリーの半導体
ウェーハへの供給は、キャリアプレートの中心部に対し
て行うことができる。
ない。例えば、同じ速度で回転させてもよいし、異なる
速度で回転させてもよい。また、それらの回転方向も限
定されない。すなわち、同じ方向に回転させてもよい
し、互いに反対方向へ回転させてもよい。ただし、必ず
しも上定盤および下定盤を同時に回転させなくてもよ
い。それは、この発明が、半導体ウェーハの表裏両面に
上定盤および下定盤の各研磨布を押し付けた状態でキャ
リアプレートを運動させる構成を採用しているためであ
る。上定盤および下定盤の半導体ウェーハに対しての押
圧力は限定されない。ただし、通常は150〜250g
/cm2である。また、ウェーハ表裏両面の研磨量およ
び研磨速度も限定されない。このウェーハ表面とウェー
ハ裏面との研磨速度の違いは、ウェーハ表裏両面の光沢
度に大きな影響を及ぼす。
研磨布の種類および材質は限定されない。例えば、硬質
発泡ウレタンフォームパッド、不織布にウレタン樹脂を
含浸・硬化させた不織布パッドが挙げられる。その他、
不織布からなる基布の上にウレタン樹脂を発泡させたパ
ッドなども挙げられる。これらの事項は、請求項11に
記載した発明においても同様である。ここでは、上定盤
用の研磨布、下定盤用の研磨布として、ウェーハ研磨時
において、半導体ウェーハの沈み込み量が互いに異なる
ものが採用されている。なお、沈み込みの量は限定され
ない。この半導体ウェーハの沈み込み量を異ならせる方
法は限定されない。例えば、互いに硬度が異なる材質の
研磨布、互いに密度が異なる材質の研磨布、互いに圧縮
率が違う材質の研磨布、または、互いに圧縮弾性率が違
う材質の研磨布などを採用することができる。このよう
に硬度、密度、圧縮率または圧縮弾性率が異なる研磨布
を使用して、ウェーハ表裏両面を研磨するようにすれ
ば、半導体ウェーハの表裏両面が別々の光沢度に研磨さ
れる。
ことは、ウェーハの片面(通常、ウェーハ表面)がウェ
ーハの他面(通常、ウェーハ裏面)に比べて高光沢度で
あることを意味する。光沢度の測定は公知の測定器(例
えば日本電色社製測定器)を用いて行うことができる。
また、このように半導体ウェーハの沈み込み量を異なら
せる方法としては、例えば同じ材質の研磨布において、
硬度、密度、圧縮率、圧縮弾性率を異ならせるようにし
てもよい。ウェーハ表裏両面の光沢度の差の度合いは限
定されない。例えば、研磨されたウェーハ表面が鏡面研
磨面で、ウェーハ裏面が梨地面でもよい。また、ウェー
ハ表面が鏡面であり、ウェーハ裏面がまったく研磨され
ていない面でもよい。
リアプレートの運動は、キャリアプレートの自転をとも
なわない円運動である請求項1に記載の両面研磨装置を
用いた半導体ウェーハの研磨方法である。ここでいう自
転をともなわない円運動とは、キャリアプレートが上定
盤および下定盤の軸線から所定距離だけ偏心した状態を
常に保持して旋回するような円運動のことをいう。この
自転をともなわない円運動によって、キャリアプレート
上の全ての点は、同じ大きさの小円の軌跡を描くことに
なる。これらの事項は、請求項12に記載の発明にあっ
ても同様である。
磨布のうちのいずれか一方は、残りの他方の研磨布とは
異なる硬度を有する請求項1または請求項2に記載の両
面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法である。
これらの研磨布の各硬度は限定されない。ただし、通
常、50〜100゜(Asker硬度計)のものが使用
される。一方の研磨布と他方の研磨布との硬度比も限定
されない。ただし、通常、1:1.05〜1.60のも
のが使用される。
記いずれか一方の研磨布には、残りの他方の研磨布とは
異なる密度を有する材質の研磨布を使用した請求項1ま
たは請求項2に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェ
ーハの研磨方法である。これらの研磨布の各密度は限定
されない。ただし、通常、0.30〜0.80g/cm
3のものが使用される。一方の研磨布と他方の研磨布と
の密度比も限定されない。ただし、通常、1:1.1〜
2.0のものが使用される。
ずれか一方の研磨布には、残りの他方の研磨布とは異な
る圧縮率を有する材質の研磨布を使用した請求項1また
は請求項2に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェー
ハの研磨方法である。それぞれの研磨布の圧縮率は限定
されない。通常、1.0〜8.0%の範囲のものが使用
される。これらの研磨布の圧縮率の比率も限定されな
い。通常、1:1.2〜8.0のものが使用される。
れか一方の研磨布には、残りの他方の研磨布とは異なる
圧縮弾性率を有する材質の研磨布を使用した請求項1ま
たは請求項2に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェ
ーハの研磨方法である。それぞれの研磨布の圧縮弾性率
は限定されない。通常、60〜90%の範囲のものが使
用される。一方の研磨布の圧縮弾性率と他方のそれとの
比率も限定されない。通常、1:1.1〜1.5のもの
が使用される。
れか一方の研磨布が発泡ウレタンフォームパッドで、残
りの他方の研磨布が不織布パッドである請求項3〜請求
項6のうちのいずれか1項に記載の両面研磨装置を用い
た半導体ウェーハの研磨方法である。発泡ウレタンフォ
ームパッドおよび不織布パッドの硬度、密度、圧縮率お
よび圧縮弾性率は限定されない。好ましい値は、発泡ウ
レタンフォームパッドの場合で、硬度(Asker)8
0〜95゜、密度0.4〜0.8g/cm3、圧縮率
1.0〜3.5%、圧縮弾性率50〜70%である。こ
れに対して不織布パッドの場合は、硬度(Asker)
60〜82゜、密度0.2〜0.6g/cm3、圧縮率
2.5〜8.5%、圧縮弾性率70〜88%である。
ラリーは、上記上定盤の略中心部に位置するスラリー供
給孔より供給される請求項1〜請求項7のうちのいずれ
か1項に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの
研磨方法である。スラリーを供給する方法は限定されな
い。例えば、このスラリー供給側の面が半導体ウェーハ
の上面である場合には、スラリー供給ノズルによる自然
落下でもよい。この場合、キャリアプレートにスラリー
が下定盤側へ落下する孔部を形成してもよい。
ーハの沈み込み量が小さな研磨布を用いて、半導体ウェ
ーハの一方の面を軽く研磨することで軽ポリッシュ面と
した請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項に記載の
両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法であ
る。軽ポリッシュ面の研磨の程度は限定されない。
半導体ウェーハは、その片面が酸化膜によって被覆され
ている請求項1〜請求項9のうちのいずれか1項に記載
の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法であ
る。酸化膜の種類は限定されない。例えば、シリコンウ
ェーハの場合におけるシリコン酸化膜などが挙げられ
る。酸化膜の厚さも限定されない。この酸化膜側のウェ
ーハ面を、梨地面として研磨してもよいし、研磨しない
で非研磨面としてもよい。これらの事項は、請求項13
に記載の発明にも該当する。
リアプレートに形成されたウェーハ保持孔内に半導体ウ
ェーハを保持し、研磨砥粒を含むスラリーを半導体ウェ
ーハに供給しながら、それぞれ研磨布が展張され、かつ
各回転軸を中心にして回転する上定盤および下定盤の間
で、上記キャリアプレートの表面と平行な面内でこのキ
ャリアプレートを運動させて、上記半導体ウェーハの表
裏両面を同時に研磨する両面研磨装置を用いた半導体ウ
ェーハの研磨方法であって、上記上定盤および下定盤の
うちのいずれか一方の回転速度を、残りの他方とは異な
る回転速度にすることで、半導体ウェーハの表面の光沢
度とその裏面の光沢度とを異ならせた両面研磨装置を用
いた半導体ウェーハの研磨方法である。上定盤および下
定盤の回転速度は限定されない。ただし、通常、低速で
回転させられる側の定盤の回転速度は5〜15rpmの
範囲内で変化し、高速で回転させられる側の定盤の回転
速度は20〜30rpmで変化する。このときの上定盤
および下定盤の回転速度比も限定されない。通常は、
1:4から1:5までとする。なお、一方の定盤を回転
させずに、半導体ウェーハの片面だけを研磨するように
してもよい。
キャリアプレートの運動は、キャリアプレートの自転を
ともなわない円運動である請求項11に記載の両面研磨
装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法である。
半導体ウェーハは、その片面が酸化膜によって被覆され
ている請求項11または請求項12に記載の両面研磨装
置を用いた半導体ウェーハの研磨方法である。
リーを半導体ウェーハに供給しながら、上定盤および下
定盤の間で、キャリアプレートをそのプレートの表面と
平行な面内で運動させる。これにより、半導体ウェーハ
の片面または両面が研磨布により研磨される。この際、
上定盤および下定盤に展張された研磨布の一方を、他方
の研磨布とはウェーハ研磨時における半導体ウェーハの
沈み込み量が異なるものとしたので、無サンギヤ式両面
研磨装置を用いて、ウェーハ表裏両面の光沢度が異なる
研磨を行うことができる。
よれば、上定盤および下定盤の間で半導体ウェーハを保
持し、この状態を維持したまま、キャリアプレートをこ
のプレートの自転をともなわない円運動をさせてウェー
ハ面を研磨する。自転しない円運動によれば、キャリア
プレート上のすべての点がまったく同じ運動をする。こ
れは、一種の揺動運動ともいえる。すなわち、揺動運動
の軌跡が円になると考えることもできる。このようなキ
ャリアプレートの運動により、研磨中、半導体ウェーハ
はウェーハ保持孔内で旋回しながら研磨される。これに
より、ウェーハ研磨面の略全域にわたって均一に研磨を
行うことができる。例えば、ウェーハ外周部の研磨ダレ
なども低減させることができる。
ば、一方の研磨布に、他方の研磨布とは異なる硬度(請
求項3)、密度(請求項4)、圧縮率(請求項5)、圧
縮弾性率(請求項6)を有する材質の研磨布を使用して
半導体ウェーハの研磨を行う。これにより、簡単かつ低
コストに、両研磨布の半導体ウェーハの沈み込み量を異
ならせることができる。また、既存の無サンギヤ式両面
研磨装置にも、上定盤および下定盤の研磨布を張り替え
るという簡単な作業を行うだけで、平易かつ低コスト
に、この発明方法を実施することができる。
上定盤および下定盤に発泡ウレタンフォームパッドまた
は不織布パッドを展張して半導体ウェーハを両面研磨す
ると、ウェーハ片面が鏡面で、ウェーハ他面が梨地面の
良好な半導体ウェーハを得ることができる。
ウェーハ研磨に際して、スラリーをキャリアプレートの
中心部から供給する。スラリー供給孔は上定盤および下
定盤の中心部に位置している。
半導体ウェーハの一面を、半導体ウェーハの沈み込み量
が小さな研磨布によって軽く研磨することで軽ポリッシ
ュ面とすることができる。
項13に記載の発明によれば、半導体ウェーハの片面が
酸化膜によって被覆された面としている。この酸化膜と
反対側の面を所定の度合いで研磨することができる。こ
のベアシリコン面を任意の光沢度を有する面に研磨する
ことができる。
ば、スラリーを半導体ウェーハに供給しながら、無サン
ギヤ式両面研磨装置の上定盤および下定盤の間におい
て、キャリアプレートを、このプレートの表面と平行な
面内で運動させる。これにより、半導体ウェーハの表面
およびまたは裏面が研磨布によって研磨される。このと
き、上定盤および下定盤のうち、一方の定盤の回転速度
を、他方の定盤とは異なる回転速度とする。これによ
り、無サンギヤ式両面研磨装置を用いて、ウェーハ表裏
両面の光沢度が異なる研磨を行うことができる。また、
このように、上定盤および下定盤の回転速度を互いに異
ならせる構成としたので、既存の無サンギヤ式両面研磨
装置に対しても、平易かつ低コストでこの発明を適用す
ることができる。
参照して説明する。図1〜図6はこの発明の第1の実施
例を説明する図である。第1の実施例では、シリコンウ
ェーハの表面を鏡面とし、その裏面を梨地面とする研磨
を例にとって説明する。
に係る半導体ウェーハの研磨方法が適用される両面研磨
装置(以下、両面研磨装置という)である。この両面研
磨装置10は、5個のウェーハ保持孔11aがプレート
軸線回りに(円周方向に)72度ごとに穿設された平面
視して円板形状のガラスエポキシ製のキャリアプレート
11と、それぞれのウェーハ保持孔11aに旋回自在に
挿入されて保持された直径300mmのシリコンウェー
ハWを、上下から挟み込むとともに、シリコンウェーハ
Wに対して相対的に移動させることでウェーハ面を研磨
する上定盤12および下定盤13とを備えている。シリ
コンウェーハWは、その片面がシリコン酸化膜により覆
われていてもよい。また、このキャリアプレート11の
厚さ(600μm)は、シリコンウェーハWの厚さ(7
30μm)よりも若干薄くなっている。
地面に研磨する硬質の発泡ウレタンフォームパッド14
が展張されている。また、下定盤13の上面には、ウェ
ーハ表面を鏡面化するための不織布にウレタン樹脂を含
浸・硬化させた軟質の不織布パッド15が展張されてい
る。硬質発泡ウレタンフォームパッド14(ロデール社
製MHS15A)の硬度は85゜(Asker硬度
計)、密度は0.53g/cm3 、圧縮率は3.0
%、その厚さは1000μmである。一方、軟質不織布
パッド15(ロデール社製Suba600)の硬度は8
0゜(Asker)、圧縮率は3.5%、圧縮弾性率は
75.0%であって、厚さは1270μmとなってい
る。このように、上定盤12側の硬質発泡ウレタンフォ
ームパッド14の方が硬いので、所定の研磨圧でのウェ
ーハ両面研磨時に、シリコンウェーハWがパッドの内部
に沈み込みにくく、反対に軟質不織布パッド15の方が
軟らかいので、ウェーハ両面研磨時に、シリコンウェー
ハWがパッドの内部に沈み込みやすい。
パッド14と軟質不織布パッド15との密度、圧縮率お
よび圧縮弾性率の各関係においても、同じように硬質発
泡ウレタンフォームパッド14の方が、高密度で、高圧
縮率、低圧縮弾性率であって、いずれもシリコンウェー
ハWがパッドの内部に沈み込みやすい条件となってい
る。このことは、図3を参照しても明らかである。すな
わち、硬質発泡ウレタンフォームパッド14側の沈み込
み量d1に比べて、軟質不織布パッド15の沈み込み量
d2の方が大きくなっている。なお、両パッド14,1
5に関して、研磨砥粒を含むスラリーの保持力について
言及すると、当然、軟らかい軟質不織布パッド15の方
が、硬い硬質発泡ウレタンフォームパッド14と比較し
てスラリーの保持力は大きくなる。スラリーの保持力が
大きいほど、研磨砥粒がパッド面に多量に付着して、研
磨速度は大きくなる。
は、上方に延びた回転軸12aを介して、上側回転モー
タ16により水平面内で回転駆動される。また、この上
定盤12は軸線方向へ進退させる昇降装置18により垂
直方向に昇降させられる。この昇降装置18は、シリコ
ンウェーハWをキャリアプレート11に給排する際など
に使用される。なお、上定盤12および下定盤13のシ
リコンウェーハWの表裏両面に対する押圧は、上定盤1
2および下定盤13に組み込まれた図示しないエアバッ
ク方式などの加圧手段により行われる。下定盤13は、
その出力軸17aを介して、下側回転モータ17により
水平面内で回転させられる。このキャリアプレート11
は、そのプレート11自体が自転しないように、キャリ
ア円運動機構19によって、そのプレート11の面と平
行な面(水平面)内で円運動する。次に、図1,図2,
図4,図5および図6を参照して、このキャリア円運動
機構19を詳細に説明する。
運動機構19は、キャリアプレート11を外方から保持
する環状のキャリアホルダ20を有している。これらの
部材11,20は、連結構造21を介して連結されてい
る。ここでいう連結構造21とは、キャリアプレート1
1を、そのキャリアプレート11が自転せず、しかもこ
のプレート11の熱膨張時の伸びを吸収できるようにキ
ャリアホルダ20に連結させる手段である。すなわち、
この連結構造21は、図5に示すように、キャリアホル
ダ20の内周フランジ20aに、ホルダ周方向へ所定角
度ごとに突設された多数本のピン23と、各対応するピ
ン23を、キャリアプレート11の外周部に各ピン23
と対応する位置に対応する数だけ穿設された長孔形状の
ピン孔11bとを有している。
てキャリアホルダ20に連結されたキャリアプレート1
1が、その半径方向へ若干移動できるように、その孔長
さ方向をプレート半径方向と合致させている。それぞれ
のピン孔11bにピン23を遊挿させてキャリアプレー
ト11をキャリアホルダ20に装着することで、両面研
磨時のキャリアプレート11の熱膨張による伸びが吸収
される。なお、各ピン23の元部は、この部分の外周面
に刻設された外ねじを介して、上記内周フランジ20a
に形成されたねじ孔にねじ込まれている。また、各ピン
23の元部の外ねじの直上部には、キャリアプレート1
1が載置されるフランジ23aが周設されている。した
がって、ピン23のねじ込み量を調整することで、フラ
ンジ23に載置されたキャリアプレート11の高さ位置
が調整可能となる。
0度ごとに外方へ突出した4個の軸受部20bが配設さ
れている。各軸受部20bには、小径円板形状の偏心ア
ーム24の上面の偏心位置に突設された偏心軸24aが
挿着されている。また、これら4個の偏心アーム24の
各下面の中心部には、回転軸24bが垂設されている。
これらの回転軸24bは、環状の装置基体25に90度
ごとに合計4個配設された軸受部25aに、それぞれ先
端部を下方へ突出させた状態で挿着されている。各回転
軸24bの下方に突出した先端部には、それぞれスプロ
ケット26が固着されている。そして、各スプロケット
26には、一連にタイミングチェーン27が水平状態で
架け渡されている。なお、このタイミングチェーン27
をギヤ構造の動力伝達系に変更してもよい。これらの4
個のスプロケット26とタイミングチェーン27とは、
4個の偏心アーム24が同期して円運動を行うように、
4本の回転軸24bを同時に回転させる同期手段を構成
している。
ち、1本の回転軸24bはさらに長尺に形成されてお
り、その先端部がスプロケット26より下方に突出され
ている。この部分に動力伝達用のギヤ28が固着されて
いる。このギヤ28は、例えばギヤドモータなどの円運
動用モータ29の上方へ延びる出力軸に固着された大径
な駆動用のギヤ30に噛合されている。なお、このよう
にタイミングチェーン27により同期させなくても、例
えば4個の偏心アーム24のそれぞれに円運動用モータ
29を配設させて、各偏心アーム24を個別に回転させ
てもよい。ただし、各モータ29の回転は同期させる必
要がある。
を回転させると、その回転力は、ギヤ30,28および
長尺な回転軸24bに固着されたスプロケット26を介
してタイミングチェーン27に伝達され、このタイミン
グチェーン27が周転することで、他の3個のスプロケ
ット26を介して、4個の偏心アーム24が同期して回
転軸24bを中心に水平面内で回転する。これにより、
それぞれの偏心軸24aに一括して連結されたキャリア
ホルダ20、ひいてはこのホルダ20に保持されたキャ
リアプレート11が、このプレート11に平行な水平面
内で、自転をともなわない円運動を行う。すなわち、キ
ャリアプレート11は上定盤12および下定盤13の軸
線aから距離Lだけ偏心した状態を保って旋回する。こ
の距離Lは、偏心軸24aと回転軸24bとの距離と同
じである。この自転をともなわない円運動により、キャ
リアプレート11上の全ての点は、同じ大きさの小円の
軌跡を描く。また、図6にはこの装置にあってそのスラ
リー供給孔の位置を示す。例えば上定盤12に形成され
る複数のスラリー供給孔は、これらシリコンウェーハW
の中心位置に配置されている。すなわち、スラリー供給
孔(SL)は、上定盤12の中心部、すなわちキャリア
プレート11の中心部に位置している。この結果、研磨
中においてシリコンウェーハWの裏面にはスラリーによ
る薄膜が常に保持されることとなる。
コンウェーハWの研磨方法を説明する。まず、キャリア
プレート11の各ウェーハ保持孔11aにそれぞれ旋回
自在にシリコンウェーハWを挿入する。このとき、各ウ
ェーハ裏面は上向きとする。次いで、この状態のまま、
各ウェーハ裏面に硬質発泡ウレタンフォームパッド14
を200g/cm2 で押し付けるとともに、各ウェー
ハ表面に軟質不織布パッド15を200g/cm2 で
押し付ける。その後、これらの両パッド14,15をウ
ェーハ表裏両面に押し付けたまま、上定盤12側からス
ラリーを供給しながら、円運動用モータ29によりタイ
ミングチェーン27を周転させる。これにより、各偏心
アーム24が水平面内で同期回転し、各偏心軸24aに
一括して連結されたキャリアホルダ20およびキャリア
プレート11が、このプレート11表面に平行な水平面
内で、自転をともなわない円運動を24rpmで行う。
その結果、各シリコンウェーハWは、対応するウェーハ
保持孔11a内で水平面内で旋回しながら、それぞれの
ウェーハ表裏両面が両面研磨される。なお、ここで使用
するスラリーは、pH10.6のアルカリ性エッチング
液中に、平均粒度0.05μmのコロイダルシリカから
なる研磨砥粒が分散されたものである。
質発泡ウレタンフォームパッド14は、下定盤13の軟
質不織布パッド15よりもシリコンウェーハWの沈み込
み量が小さい。そのため、従来の無サンギヤ式の両面研
磨装置による両面研磨のように、上定盤および下定盤
に、同じ材質、同じ種類の研磨パッドが展張されて、ウ
ェーハ両面研磨が同じ光沢度の研磨としかならなかった
ものに比べて、この第1の実施例の両面研磨装置10を
用いた両面研磨では、ウェーハ裏面が梨地面で、ウェー
ハ表面が鏡面となった、表裏両面の光沢度が異なる両面
同時研磨を実現することができる。また、ここでは、両
面研磨時に、キャリアプレート11を、このプレート1
1の自転をともなわない円運動をさせてウェーハ表裏両
面を研磨する。このようなキャリアプレート11の特殊
な運動によりシリコンウェーハWを両面研磨したので、
ウェーハ表裏両面の略全域において均一に研磨を行うこ
とができる。そして、このように研磨布14,15の材
質を異ならせて、シリコンウェーハWの沈み込み量を異
ならせるように構成したので、簡単にかつ低コストで、
ウェーハ表裏両面の光沢度が異なるシリコンウェーハW
が得られる。なお、このように光沢度を異ならせたウェ
ーハ表裏面は、その光沢度に応じて所定の平坦度が達成
されている。
0は、キャリアプレート11を円運動させなくても、上
側回転モータ16により上定盤12を5rpmで回転さ
せるとともに、下側回転モータ17により下定盤13を
25rpmで回転させるだけで、各シリコンウェーハW
を両面研磨することもできる。この場合、各シリコンウ
ェーハWがウェーハ保持孔11aの中で旋回自在に挿入
・保持されているので、この研磨中、各シリコンウェー
ハWは回転速度が速い側の定盤の回転方向へ連れ回り
(自転)する。このようにシリコンウェーハWを自転さ
せることで、上定盤12および下定盤13による研磨で
はウェーハ外周へ向かうほど周速度が大きくなるという
影響をなくすことができる。その結果、ウェーハ表裏両
面のそれぞれの面全域を均一に研磨することができる。
このように、上定盤12と下定盤13とに回転速度の差
をつけるようにして両面研磨をしても、無サンギヤ式両
面研磨装置を用いて、鏡面仕上げのウェーハ表面と、梨
地仕上げのウェーハ裏面とを有するシリコンウェーハを
得ることができる。また、上定盤12および下定盤13
を同じ回転速度で回転させて、ウェーハ表面が鏡面でウ
ェーハ裏面が梨地面のシリコンウェーハWを製造するよ
うにしてもよい。
運動させながら、上定盤12および下定盤13を回転さ
せて、シリコンウェーハWを両面研磨してもよい。この
場合、上定盤12および下定盤13の回転速度は、ウェ
ーハ表裏両面に研磨ムラが発生しない程度に遅くした方
が好ましい。このようにすれば、シリコンウェーハWの
表裏両面をその各面の全域において均一に研磨すること
ができる。なお、上定盤12および下定盤13を回転さ
せれば、シリコンウェーハWに接触する定盤面を常に新
しくさせて、スラリーをシリコンウェーハWの全面に平
均的に供給することができて好ましい。
ヤ式両面研磨装置10およびその両面研磨条件に基づ
き、シリコンウェーハWを両面研磨した際の、鏡面化さ
れたシリコンウェーハ表面の光沢度と、梨地面とされた
ウェーハ裏面の各光沢度を測定した。その結果、鏡面化
されたウェーハ表面の光沢度は、日本電色社の測定器で
330%以上であった。これに対して、ウェーハ裏面の
それは200〜300%であった。
実施例に係る両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研
磨方法を説明する。図7に示すように、この第2の実施
例では、第1の実施例の上定盤12に展張された硬質発
泡ウレタンフォームパッド14に代えて、スラリーがほ
とんど表面に付着しない硬質プラスチック板40を採用
した例である。これにより、その研磨作業中、シリコン
ウェーハWの表面は軟質不織布パッド15によってだ
け、沈み込み量d2でパッドの内部に沈み込んで鏡面研
磨されるものの、硬質プラスチック板40に当接された
シリコンウェーハWの裏面はまったく研磨されない。こ
れにより、例えば酸エッチングによるうねりがそのまま
残ったウェーハに仕上げられる。その他の構成、作用、
効果は、第1の実施例と略同様であるのでその説明を省
略する。
研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法を説明す
る。この第3の実施例では、図1に示す第1の実施例に
おける上定盤12に展張された研磨布と、下定盤13に
展張された研磨布とを同じ軟質不織布パッド15とし、
しかも上側回転モータ16による上定盤12を低速回転
(5rpm)させる一方、下側回転モータ17による下
定盤13を高速回転(25rpm)させて両面研磨を行
った例である。このとき、スラリーの供給量は2.0リ
ットル/分、ウェーハ表面の研磨量は10μm、ウェー
ハ裏面の研磨量は1μm以下である。これにより、ウェ
ーハ表裏両面の研磨速度に違いが現出され、シリコンウ
ェーハWの表裏両面の光沢度が異なる。この際、キャリ
アプレート11は円運動させていない。
ェーハWを両面研磨したところ、ウェーハ表面の研磨速
度が0.5μm/分という試験結果が得られた。そし
て、得られたシリコンウェーハWの光沢度は、ウェーハ
表面が330%以上、ウェーハ裏面が200〜300%
であり、ウェーハ裏面の光沢度に低下が見られた。な
お、この研磨時に、上定盤12および下定盤13に展張
された研磨布のうちの一方の研磨布を、他方の研磨布に
比べてシリコンウェーハの沈み込み量が違う研磨布とし
てもよい。その他の構成、作用、効果は、第1の実施例
と略同様であるのでその説明は省略する。
研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法を説明す
る。この第4の実施例では、第3の実施例の両定盤1
2,13を回転させてのウェーハ両面研磨時に、第1の
実施例の場合と同じように、キャリアプレート11を自
転をともなわない円運動を行わせた例である。この場合
のキャリアプレート11の円運動速度は24rpmであ
る。また、上定盤12の回転速度を5rpmとし、下定
盤13の回転速度を25rpmとする。スラリーの供給
量は2.0リットル/分、ウェーハ表面の研磨量は10
μm、ウェーハ裏面の研磨量は1μm以下である。
ハWを両面研磨したところ、ウェーハ表面の研磨速度が
0.5μm/分という試験結果が得られた。そして、得
られたシリコンウェーハWの光沢度は、ウェーハ表面が
330%以上、ウェーハ裏面が200〜300%であっ
た。その他の構成、作用、効果は、第1の実施例と略同
様であるので説明を省略する。
に展張された研磨布のうち、一方の研磨布を、他方の研
磨布とはウェーハ研磨時における半導体ウェーハの沈み
込み量が異なる研磨布としたので、無サンギヤ式両面研
磨装置を使用して、光沢度が異なったウェーハ表裏面を
有する半導体ウェーハを、選択的にかつ低コストで得る
ことができる。
よれば、キャリアプレートを、このプレートの自転をと
もなわない円運動をさせて半導体ウェーハを研磨するよ
うにしたので、ウェーハ表裏両面の略全域にわたって均
一に研磨を行うことができる。
ば、一方の研磨布に、他方の研磨布とは異なる硬度、密
度、圧縮率または圧縮弾性率を有する材質の研磨布を使
用して半導体ウェーハの研磨を行うようにしたので、簡
単かつ低コストで、それぞれの研磨布の半導体ウェーハ
の沈み込み量を異ならせることができる。しかも、既存
の無サンギヤ式両面研磨装置にも、平易かつ低コストで
この発明を適用することができる。
半導体ウェーハの一方の面を発泡ウレタンフォームパッ
ドにより梨地研磨し、他方の面を不織布パッドにより鏡
面研磨するようにしたので、高精度の片面梨地の鏡面ウ
ェーハを容易に得ることができる。
および下定盤のうち、一方の定盤の回転速度を、他方の
定盤とは異なる回転速度として半導体ウェーハを研磨す
るようにしたので、無サンギヤ式両面研磨装置を用い
て、光沢度が異なったウェーハ表裏両面を有する半導体
ウェーハを、選択的にかつ低コストで得ることができ
る。しかも、既存の無サンギヤ式両面研磨装置に対して
も、平易かつ低コストで、この発明を適用することがで
きる。
全体斜視図である。
用いた半導体ウェーハの研磨方法の両面研磨中の縦断面
図である。
の研磨方法における研磨中の状態を示すその断面図であ
る。
概略平面図である。
トに運動力を伝達する運動力伝達系の要部拡大断面図で
ある。
の位置を示す断面図および平面図である。
の研磨中の状態を示すその断面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 キャリアプレートに形成されたウェーハ
保持孔内に半導体ウェーハを保持し、研磨砥粒を含むス
ラリーをこの半導体ウェーハに供給しながら、研磨布が
それぞれ展張された上定盤および下定盤の間で、上記キ
ャリアプレートの表面と平行な面内でこのキャリアプレ
ートを運動させて、上記半導体ウェーハの表裏両面を同
時に研磨する両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研
磨方法であって、 上記上定盤の研磨布および下定盤の研磨布のうちのいず
れか一方に、残りの他方とは研磨時における半導体ウェ
ーハの沈み込み量が異なる研磨布を用いることにより、
半導体ウェーハの表面の光沢度と裏面の光沢度とを異な
らせた両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方
法。 - 【請求項2】 上記キャリアプレートの運動は、キャリ
アプレートの自転をともなわない円運動である請求項1
に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方
法。 - 【請求項3】 上記研磨布のうちのいずれか一方は、残
りの他方の研磨布とは異なる硬度を有する請求項1また
は請求項2に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェー
ハの研磨方法。 - 【請求項4】 上記いずれか一方の研磨布には、残りの
他方の研磨布とは異なる密度を有する材質の研磨布を使
用した請求項1または請求項2に記載の両面研磨装置を
用いた半導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項5】 上記いずれか一方の研磨布には、残りの
他方の研磨布とは異なる圧縮率を有する材質の研磨布を
使用した請求項1または請求項2に記載の両面研磨装置
を用いた半導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項6】 上記いずれか一方の研磨布には、残りの
他方の研磨布とは異なる圧縮弾性率を有する材質の研磨
布を使用した請求項1または請求項2に記載の両面研磨
装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項7】 上記いずれか一方の研磨布が発泡ウレタ
ンフォームパッドで、残りの他方の研磨布が不織布パッ
ドである請求項3〜請求項6のうちのいずれか1項に記
載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項8】 上記スラリーは、上記上定盤の略中心部
に位置するスラリー供給孔より供給される請求項1〜請
求項7のいずれか1項に記載の両面研磨装置を用いた半
導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項9】 上記半導体ウェーハの沈み込み量が小さ
な研磨布を用いて、半導体ウェーハの一方の面を軽く研
磨することで軽ポリッシュ面とした請求項1〜請求項8
のうちのいずれか1項に記載の両面研磨装置を用いた半
導体ウェーハの研磨方法。 - 【請求項10】 上記半導体ウェーハの片面が酸化膜に
よって被覆されている請求項1〜請求項9のうちのいず
れか1項に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハ
の研磨方法。 - 【請求項11】 キャリアプレートに形成されたウェー
ハ保持孔内に半導体ウェーハを保持し、研磨砥粒を含む
スラリーを半導体ウェーハに供給しながら、それぞれ研
磨布が展張され、かつ各回転軸を中心にして回転する上
定盤および下定盤の間で、上記キャリアプレートの表面
と平行な面内でこのキャリアプレートを運動させて、上
記半導体ウェーハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨
装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法であって、 上記上定盤および下定盤のうちのいずれか一方の回転速
度を、残りの他方とは異なる回転速度にすることで、半
導体ウェーハの表面の光沢度とその裏面の光沢度とを異
ならせた両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方
法。 - 【請求項12】 上記キャリアプレートの運動は、キャ
リアプレートの自転をともなわない円運動である請求項
11に記載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研
磨方法である。 - 【請求項13】 上記半導体ウェーハの片面が酸化膜に
よって被覆されている請求項11または請求項12に記
載の両面研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨方法。
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