JP2001227268A - 機能門柱 - Google Patents

機能門柱

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機能ブロックを備えた門柱本体内に配設され
た配線を傷つけることなく、固定ネジなどの固定用部材
によって、インターホンや表札アームなどの各種門柱部
材を取付可能にした機能門柱を提供する。 【構成】 中空の門柱本体11と前記門柱本体11の内
部に少なくともその一部が収納された機能ブロック17
0を具備し、前記門柱本体11の内面と機能ブロック1
70の側面との間に配線可能な空間15が形成された機
能門柱10において、機能ブロック170の筐体171
側面に2つのリブ(分割用部材)12を突設し、前記空
間15を、インターホン装置130や表札アーム120
などの固定ネジ140が突出しない空間領域(配線スペ
ース)13と固定ネジ140が突出した空間領域(非配
線スペース)14に分割する。前記空間領域13に、イ
ンターホン装置130への配線131及び照明器具11
0への配線111を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能門柱に関す
る。具体的には、照明器具やポスト収納部などの各種機
能ブロックを備えた機能門柱内部における配線構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、照明器具やインターホン装置など
従来の門柱機能に加え、ポスト収納部や出入口用のチェ
ーン巻上装置(例えば、クロスゲートやアーゲート)な
ど、種々の機能を備えたいわゆる機能門柱が考案されて
いる。図6はこのような機能門柱100の一例を示す概
略的説明図であって、チェーンゲートを備えたものであ
る。
【0003】チェーンゲートは、機能門柱100とサブ
ポスト150の間に1本のチェーン160を備えてお
り、当該チェーン160の一端がサブポスト150に固
定され、機能門柱100に備えられた巻き上げ機構によ
りチェーン160が巻き上げられて、ゲートを構成する
ものである。また、この機能門柱100には、その上部
に照明器具110が備えられ、その正面には表札121
取付用の表札アーム120並びにインターホン装置13
0が固定されている。
【0004】ところで、このような機能門柱100をは
じめとする各種門柱においては、照明器具110やイン
ターホン装置130などへの配線は、門柱本体の内部空
間を利用して行なわれていた。図7は、従来の照明器具
110及び表札121(表札アーム120を含む)だけ
を備えた一般的な門柱200の概略的断面説明図であっ
て、同図(a)は横断面説明図、同図(b)は縦断面説
明図である。
【0005】この門柱200では、中空状で断面略四角
形状をした門柱本体201の上端部に照明器具110が
備えられ、門柱本体201の前面壁に表札121取付用
の表札アーム120並びにインターホン装置130が、
各種取付部材、例えば固定ネジ140や固定ボルトなど
によって固定されている。照明器具110への配線11
1やインターホン装置130への配線131は、門柱本
体201の内部空間202内に自由に配設され、あるい
は場合によっては図示はしないが、内部空間202内に
配設された配管内に配設される。
【0006】このような構成をした門柱200では、門
柱本体201の内部空間202には、表札アーム120
用の固定ネジ140の先端が突出したり、インターホン
装置130用の固定ネジ140先端が突出するだけであ
り、制約を受けることなく配線を自由に施すことができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の機能
門柱100においては、例えば図8に示すように、巻き
上げ機構からなる機能ブロック170が門柱本体101
の内部空間102内に配置される。当該機能ブロック1
70は、その取付易さや配線の巻込み防止等を考慮し
て、巻き上げ機構を筐体171内に納めたものである。
このとき、機能ブロック170は、配線用のスペースを
門柱本体101内に確保でき、しかも固定ネジ140を
十分に固定できる程度の大きさに設計される。
【0008】しかしながら、このように機能ブロックを
備えた場合には、配線用のスペースが制約され、配線作
業が非常に困難なものとなっていた。特に配管を用いた
場合には、機能ブロック170が障害となり、機能ブロ
ック170を迂回するようにして配管を配設する必要が
あった。
【0009】また、機能ブロック170の取付作業性や
機能ブロック170の筐体171作製上の要請から、筐
体171は直方体状に作成される場合が多く、この場合
には、門柱本体101の側壁内側にほぼ密着され、巻き
上げ機構からなる機能ブロック170を用いた場合に
は、配線スペース103は機能ブロック170の前面側
に構成される。このために、表札アーム120やインタ
ーホン装置130などの各種門柱部材の取付作業中に、
固定ネジ140によって配線111,131や配管が傷
められ、接触不良や漏電を引き起こす原因となる場合が
あった。特に、性能調整した後に後付けする必要のある
インターホン装置130を取り付ける場合には、配設さ
れた配線が固定ネジ140によって切断されたりしない
よう、十分に配慮しながら取付作業を行なわなければな
らなかった。
【0010】また、予め表札アーム120やインターホ
ン装置130などを取り付けてあった場合にも、固定ネ
ジ140を避けるようにして配線作業を行なわなければ
ならず、テクニックを要求されるものであった。
【0011】本願発明は、上記従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、機能ブロックを備えた門柱本体
に配設された配線を傷つけることなく、インターホンや
表札アームなど各種部材を取付可能した機能門柱を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る機能門柱
は、中空の門柱本体と、前記門柱本体の内部に少なくと
もその一部が収納された機能ブロックとを具備し、前記
門柱本体の内面と機能ブロックの側面との間に配線可能
な空間が形成された機能門柱において、前記門柱本体の
内面若しくは/及び機能ブロックの側面に突設された分
割用部材によって、前記空間が2以上の空間領域に分割
されたことを特徴としている。
【0013】当該機能門柱においては、前記門柱本体の
外部から内部に門柱部材取付用の取付部材が挿通され、
前記分割用部材によって、前記空間を取付部材が突出し
た空間領域と前記取付部材が突出しない空間領域とに分
割するのが好ましい。
【0014】さらに、前記門柱本体内に非通信系配線と
通信系配線とを配設し、前記非通信系配線と前記通信系
配線を、異なる空間領域に配設するのが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
る機能門柱の概略的横断面説明図、図2はその概略的縦
断面説明図、図3は本発明の別な実施の形態に係る機能
門柱の概略的縦断面説明図である。
【0016】図1及び図2に示す機能門柱10は従来の
機能門柱100とほぼ同様な構造をしており、機能ブロ
ック170の筐体171に、2つの薄肉状のリブ(分割
用部材)12が備えられている点で異なっている。リブ
12(分割用部材)は、門柱本体11の内面と機能ブロ
ック170の側面との間に形成された空間15を2以上
に分割するためのものであって、当該リブ12と機能ブ
ロック170の筐体171側面及び門柱本体11の内面
との間に配線スペース13が形成される。また、リブ1
2は当該実施の形態においては薄肉状に作製されている
が、前記空間15を分けることができれば薄肉状でなく
ともよく、厚肉状のものであっても差し支えない。
【0017】この機能門柱10においては、機能ブロッ
ク170は、門柱本体11の両側内面と筐体171の両
側面とがほぼ密着するように設計され、門柱本体11の
両側内面に備えられた突起状物(図示しない)によって
挟持されている。また、機能ブロック170の前面と門
柱本体11の正面内面との間に空間15が形成されてい
る。
【0018】リブ12は、この機能ブロック170の門
柱10正面側に、筐体171のほぼ下端から上端まで直
線的に備えられている。また、リブ12の前方向の長さ
は、リブ12の前面と門柱本体11の内面との間に配線
が入り込めない程度に設計するのが好ましく、望ましく
は門柱本体11の内面に接するように設計するのが望ま
しい。このように内面に接するように設計することによ
り、機能ブロック170の位置決めを容易に行え、リブ
12の先端が門柱本体11の内面に当接するまで押し込
むことにより、所定位置に設置できる。
【0019】また、リブ12は、図2に示すように、門
柱10正面に取り付けられる各種門柱部材、例えば表札
アーム120やインターホン装置130などの固定ネジ
140の突出位置よりも外側に設置されている。この結
果、門柱本体11内に形成された空間15は、固定ネジ
140が突出する非配線スペース14と固定ネジ140
が突出することのない2つの配線スペース13に分割さ
れることになる。
【0020】そして、この機能門柱10においては、照
明器具110への配線111及びインターホン装置13
0への配線131は、それぞれ独立して各配線スペース
13に配線されている。従って、固定ネジ140と各配
線111,131とが接触することがなく、表札アーム
120やインターホン装置130の取付時に、各配線1
11,131が固定ネジ140によって傷つけられるこ
とがなく、断線やショートなどの配線不良を防ぐことが
できる。
【0021】また、当該実施の形態においては、2つの
リブ12を備えることにより、2つの配線スペース13
が形成されるため、照明器具110への配線111とイ
ンターホン装置130への配線131をそれぞれ分離し
て配設できる。このため、照明器具110などへの非通
信系の配線111と、インターホン装置130などへの
通信系の配線131とが干渉し合わず、インターホン装
置130へのノイズ発生を抑えることができる。従っ
て、機能門柱10へ備えられたインターホン装置130
などの通信機器の性能維持、性能向上を図ることができ
る。
【0022】このように、機能ブロック170の側面と
門柱本体11の内面との間に形成された空間15を分割
するリブ(分割用部材)12を設けて、当該空間15を
分割することにより、配線のみを配設できるスペースを
容易に確保できる。従って、当該スペースを利用するこ
とにより、当該スペースが配管の機能を果たし、配管を
用いることなく配線作業を容易にできる。また、配管を
する場合にあっても、当該スペースは機能ブロック17
0の筐体171側面に添ってほぼ直線的に形成されるた
め、配管作業もより簡易になる。
【0023】さらに、突出した固定ネジ140と分離で
きるようにリブ12を設置することにより、固定ネジ1
40と接触せずに配線できる配線スペース13が構成で
きる。従って、取付部材と接触することなく配線を行
い、あるいは既に配設された配線と接触することなく表
札アーム120やインターホン装置130などの各種部
材を、固定ネジ140により取り付け可能になる。
【0024】当該実施の形態においては、リブ12は機
能ブロック170の筐体171と一体に設けた場合につ
いて説明したが、当該リブ12は機能ブロック170の
側面若しくは筐体171本体の内面のいずれに設置して
もよく、例えば図3に示すように、門柱本体11の内面
に門柱本体11と一体に設けることもできる。
【0025】また、リブ12は、機能ブロック170の
いずれの側面に設けることも可能なものであって(もち
ろん、門柱本体11の内面との間に空間15が形成され
る必要がある。)、例えば、図4に示す機能門柱10に
おいては、機能ブロック170の正面側と一方の側面側
に空間15が形成され、リブ12は機能ブロック170
の正面側面と側面との2カ所に設けられている。すなわ
ち、コーナを構成する門柱本体11の2つの内面とリブ
12及び機能ブロック170側面とによって、門柱本体
11の2つのコーナにそれぞれ配線スペース13が形成
されるようにリブ12が設けられている。このように、
機能ブロック170のいずれの側面にリブ12を設け、
空間15に固定ネジ140が突出することのない配線ス
ペース13を構成するようにもできる。
【0026】上記各実施の形態においては、機能ブロッ
ク170として、例えばチェーンの巻き上げ機構などの
ように門柱本体11内にほぼすっぽりと納められた場合
について説明したが、当該機能ブロック170として
は、少なくともその一部が門柱本体11内に納められ、
門柱本体11の内面との間に空間15を形成できるもの
であれば、その機能や構造は特に問われるものではな
い。図5に示す機能門柱10は、機能ブロック170と
してポスト収納部を用いたものであって、機能ブロック
170の両側面と門柱本体11の内面との間に空間15
がそれぞれ形成され、機能ブロック170の一部が門柱
本体11の背面側に飛び出た構造となっている。また、
機能ブロック170は、門柱本体11の両側面から前記
空間15を挿通した固定ネジ140によって固定されて
いる。
【0027】この機能門柱10にあっては、機能ブロッ
ク170の側面に形成された前記2つの空間15が、リ
ブ12によってそれぞれ固定ネジ140が突出していな
い配線スペース13と固定ネジ140が突出した非配線
スペース14とに分割されている。すなわち、機能ブロ
ック170の側面先端とリブ12及びコーナを構成する
門柱本体11の2つの内面とによって配線スペース13
が2つ形成されている。
【0028】このように、機能ブロック170の種類や
その大きさ、形状によらず適用できるものであり、リブ
12によって、機能ブロック170の側面と門柱本体1
1との間に形成される空間15を分割することにより、
固定ネジ140に妨げられない配線路を確保でき、固定
ネジ140と接触することなく機能門柱10内部の配線
を容易かつ確実に行える。また、既に配設された場合で
あっても、配線を傷つけることなく、表札アーム120
やインターホン装置130などの各種門柱部材を、門柱
正面や側面から後付けすることもできるという優れた効
果を発揮するものである。
【0029】
【発明の効果】本発明の機能門柱によれば、機能門柱本
体の内面若しくは/及び機能ブロックの側面に突設され
た分割用部材によって、前記空間を2以上の空間領域に
分割しているので、当該分割された空間領域を用いるこ
とによって、配線スペースを確実に確保し、門柱に備え
付けられた照明器具やインターホン装置などへの配線を
容易に行うことができる。
【0030】例えば、門柱本体の外部から内部に門柱部
材取付用の取付部材(例えば固定ネジ)が挿通された場
合において、前記分割用部材(リブ)によって、取付部
材が突出した空間領域と取付部材が突出しない空間領域
とに分割することができる。この結果、取付部材が突出
しない空間領域を配線スペースとして利用することがで
きる。特にこの場合には、配線と取付部材とが接触する
ことなく配線可能であり、取付部材によって配線が傷付
けられず、配線不良などを引き起こすことがない。
【0031】さらに、門柱本体内に非通信系配線と通信
系配線とを配設する場合においては、非通信系配線と通
信系配線とを異なる空間領域に配設することによって、
相互に干渉作用を引き起こさず、通信系配線、例えばイ
ンターホン装置などへのノイズの発生を防止できるとい
う優れた効果を発揮できる。
【0032】もちろん、本発明においては取付部材が突
出しない空間を分割することも可能であり、この場合に
も配線路が確実に確保され、配線作業が容易になること
はいうまでもない。しかも、インターホン装置などを後
付けする場合にも、すでに配設された配線に考慮するこ
となく取付作業を行える。
【0033】このように、本発明においては非常に簡単
な構成で、従来の機能門柱では困難であった配線作業を
容易にし、特に、既に施された配線に何ら配慮すること
なく、インターホン装置などの各種門柱用部材を、門柱
側面から後付けできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る機能門柱の概略的
横断面説明図である。
【図2】同上の機能門柱の概略的縦断面説明図である。
【図3】本発明の別な実施の形態に係る機能門柱の概略
的縦断面説明図である。
【図4】本発明のさらに別な実施の形態に係る機能門柱
の概略的従断面説明図である。
【図5】本発明のさらに別な実施の形態に係る機能門柱
の概略的従断面説明図である。
【図6】機能門柱を用いたチェーンゲートの概略的説明
図である。
【図7】従来の一般的な門柱の概略的断面説明図であっ
て、同図(a)はその横断面説明図、同図(b)は縦断
面説明図である。
【図8】従来の機能門柱の概略的断面説明図であって、
同図(a)はその横断面説明図、同図(b)は縦断面断
面図である。
【符号の説明】
10 機能門柱 11 門柱本体 12 リブ(分割用部材) 13 配線スペース(取付部材が突出していない空間領
域) 14 非配線スペース(取付部材が突出した空間領域) 15 門柱本体の内面と機能ブロックの側面との間に形
成された空間 110 照明器具 111 照明器具への配線(非通信系配線) 120 表札アーム 121 表札 130 インターホン装置 131 インターホン装置への配線(通信系配線) 140 固定ネジ(取付部材) 150 サブポスト 160 チェーン 170 機能ブロック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の門柱本体と、前記門柱本体の内部
    に少なくともその一部が収納された機能ブロックとを具
    備し、前記門柱本体の内面と機能ブロックの側面との間
    に配線可能な空間が形成された機能門柱において、前記
    門柱本体の内面若しくは/及び機能ブロックの側面に突
    設された分割用部材によって、前記空間が2以上の空間
    領域に分割されたことを特徴とする機能門柱。
  2. 【請求項2】 前記門柱本体の外部から内部に門柱部材
    取付用の取付部材が挿通され、前記分割用部材によっ
    て、前記空間が前記取付部材が突出した空間領域と前記
    取付部材が突出しない空間領域とに分割されたことを特
    徴とする請求項1記載の機能門柱。
  3. 【請求項3】 前記門柱本体内に非通信系配線と通信系
    配線とが配設され、前記非通信系配線と前記通信系配線
    は、異なる空間領域に配設されたことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の機能門柱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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