JP2001225741A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2001225741A JP2000036784A JP2000036784A JP2001225741A JP 2001225741 A JP2001225741 A JP 2001225741A JP 2000036784 A JP2000036784 A JP 2000036784A JP 2000036784 A JP2000036784 A JP 2000036784A JP 2001225741 A JP2001225741 A JP 2001225741A
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Hiroaki Aizawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキ装置において、ブレーキの解除時に0
点位置を検出する。 【解決手段】電動ディスクブレーキにおいて、ブレーキ
が作用状態から非作用状態にされる過程において、電動
モータがブレーキ解除方向に回転させられる。ブレーキ
パッドに加えられる押圧力が減少させられ、ブレーキ力
が減少させられる。押圧力の減少勾配が設定勾配より緩
やかになった場合には、その時点ts1の電動モータの回
転位置を暫定0点位置とする。そして、ブレーキパッド
の非復元量に対応する量αだけ後退側の位置を0点位置
とする。このように、ブレーキ解除時に0点位置が検出
されるため、0点位置を検出するためにわざわざブレー
キを作動させる必要がなくなり、その分、エネルギの無
駄な消費量を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はブレーキ装置に関す
るものであり、ブレーキ部材がブレーキ回転体の摩擦面
に摩擦係合し始める位置である0点位置の検出に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上述のブレーキ装置の一例が、特開平1
0─181579号公報に記載されている。この公報に
記載のブレーキ装置は、(a) 車輪と共に回転するブレ
ーキ回転体と、そのブレーキ回転体の摩擦面と摩擦係
合してブレーキ回転体の回転を抑制するブレーキ部材
と、自身は車体側部材に相対回転不能に保持され、前
記ブレーキ部材をブレーキ回転体の摩擦面に接触・離間
可能に保持する保持部材と、ブレーキ部材をブレーキ
回転体に押し付ける駆動装置とを備えたブレーキと、
(b) ブレーキ部材がブレーキ回転体の摩擦面に押し付け
られる際に、ブレーキ力が予め定められた設定値以上に
なった場合の駆動装置の位置を0点位置とする0点位置
検出装置とを含む。この公報に記載のブレーキ装置にお
いては、イグニッションスイッチがOFF状態からON
状態に切り換えられた場合に、ブレーキが作動させられ
て0点位置が検出されるようにされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】しかし、上記公報に記載のブレーキ装置において
は、0点位置検出のために、わざわざブレーキが作動さ
せられることになり、エネルギが無駄に消費されるとい
う問題があった。また、0点位置を検出する機会が限ら
れるという問題もあった。0点位置の検出のためにブレ
ーキを作動させることになるため、例えば、イニシャル
チェック時等のブレーキを作用状態にしても差し支えな
い場合に限られるのである。そこで、本発明の課題は、
ブレーキ解除時に0点位置の検出が行われるようにする
ことである。上記課題は、ブレーキ装置を、下記各態様
の構成のものとすることによって解決される。各態様
は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、
必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。
これは、あくまで,本発明の理解を容易にするためであ
り、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わ
せが以下の各項に限定されると解釈されるべきではな
い。また、1つの項に複数の事項が記載されている場
合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならな
いものではなく、一部の事項のみを取り出して採用する
ことも可能である。 (1)車輪と共に回転するブレーキ回転体と、その
ブレーキ回転体の摩擦面と摩擦係合してブレーキ回転体
の回転を抑制するブレーキ部材と、自身は車体側部材
に相対回転不能に保持され、前記ブレーキ部材を前記ブ
レーキ回転体の摩擦面に接触・離間可能に保持する保持
部材と、前記ブレーキ部材を前記ブレーキ回転体に押
し付ける駆動装置とを備えたブレーキと、前記駆動装置
による前記ブレーキ部材の前記ブレーキ回転体への押付
力が減少させられる際の少なくとも1時点における前記
ブレーキの作動状態に基づいて、前記ブレーキ部材が前
記ブレーキ回転体の摩擦面に摩擦係合し始める時点の前
記駆動装置の位置である0点位置を検出する0点位置検
出装置とを含むことを特徴とするブレーキ装置(請求項
1)。本項に記載のブレーキ装置においては、ブレーキ
の解除時、すなわち、ブレーキ部材のブレーキ回転体へ
の押付力が減少させられる際に、0点位置が検出され
る。車輪の回転を抑制する必要があって作用状態にされ
たブレーキが非作用状態にされる際に検出されるのであ
り、0点位置検出のためにブレーキを作動させる必要が
なく、エネルギが無駄に消費されることを回避すること
ができる。また、0点位置検出装置においては、0点位
置がブレーキ解除中の少なくとも1時点におけるブレー
キの作動状態に基づいて検出される。例えば、駆動源が
電動モータである場合に、電動モータが特定の回転位置
に達した時点を上記1時点とし、その時点におけるブレ
ーキ部材のブレーキ回転体に対する押付力をブレーキの
作動状態として0点位置が検出されるようにしても、逆
に、特定の押付力に達した時点を1時点とし、その時点
における電動モータの回転位置をブレーキの作動状態と
して0点位置が検出されるようにしてもよい。電動モー
タの回転位置の変化に対する押付力の変化勾配が一定で
あれば、1時点の電動モータの回転位置とブレーキ部材
の押付力とに基づいて0点を検出することができるので
あり、押付力が0になった時点を1時点とする必要は必
ずしもない。また、電動モータの回転位置の変化に対す
る押付力の変化勾配が一定とは言い得ない場合には、2
時点以上における電動モータの回転位置とブレーキ部材
の押付力とに基づいて0点を検出することができる。さ
らに、後述するように、ブレーキの作動状態のブレーキ
の構造等に起因して決まる特定の変化状態を捕らえて0
点を検出することができる。また、設定期間内における
ブレーキ作動状態に基づいて検出されるようにしてもよ
い。後者の場合には、例えば、その期間内におけるブレ
ーキ作動状態の平均的な変化に基づいて検出されるよう
にすることができる。さらに、ブレーキ解除中のすべて
の期間内におけるブレーキ作動状態に基づいて検出され
るようにすることもできる。いずれにしても、押付力が
0より大きい状態から0にされるまでの間の駆動装置の
位置の変化と、押付力が0の状態から0より大きい状態
にされるまでの駆動装置の位置の変化とは互いに対応し
ている(ほぼ同じである)と考えることができるため、
ブレーキ解除中のブレーキの作動状態に基づいて0点位
置を検出することができるのである。0点位置はブレー
キ部材がブレーキ回転体に摩擦係合し始める駆動装置の
位置であるが、この駆動装置の位置は、駆動装置に含ま
れる駆動源の出力軸の位置として検出したり、駆動源の
出力軸と一対一に対応して移動する可動部材の位置とし
て検出したりすることができる。例えば、駆動源が電動
モータである場合において、電動モータの出力軸に送り
ねじ装置等の運動変換装置を介して接続される直線移動
部材が上記可動部材に該当する。また、少なくとも0点
位置検出時において、駆動装置の作動量と一対一に対応
して前進・後退させられる可動部材(例えば、ブレーキ
部材)の位置として0点位置を検出することも可能であ
る。この場合において、駆動装置の位置は、上記出力軸
や可動部材の端面等のブレーキ本体に対する相対位置で
表したり、駆動源の作動状態で表したりすることができ
る。例えば、駆動源が電動モータを含む場合には、電動
モータの予め定められた状態(例えば、可動部材が後退
端位置にある状態)からの累積回転角度で駆動装置の位
置を表すことができる。0点位置は、ブレーキ部材がブ
レーキ回転体に摩擦係合し始める位置であり、ブレーキ
の作用が開始される位置である。例えば、ブレーキの非
作用状態において、ブレーキ部材がブレーキ回転体から
離間している状態にある場合には、0点位置は、ブレー
キ部材がブレーキ回転体に接触し始める際の駆動装置の
位置である。また、非作用状態においても、ブレーキ部
材がブレーキ回転体に軽く接触している(摩擦係合して
おらず、ブレーキ力は発生していない状態)が、ブレー
キ部材と駆動装置の押圧部材とは離間している状態にあ
る場合には、押圧部材がブレーキ部材に接触し始める際
の位置とされる。なお、ブレーキ部材が一対設けられ
て、共通の駆動装置により駆動される場合には、それら
一対のブレーキ部材が共にブレーキ回転体に摩擦係合し
始める駆動装置の位置が0点位置である。さらに、前記
「駆動装置による押付力の減少中」には、運転者による
ブレーキ操作が解除される場合のみではなく、運転者の
ブレーキ操作が行われない状態でブレーキが作用状態に
された場合において、その作用状態にされたブレーキが
非作用状態にされる過程も含まれる。例えば、トラクシ
ョン制御終了時,ビークルスタビリティ制御終了時,自
動ブレーキ作動終了時等がある。なお、駆動装置は、ブ
レーキ部材をブレーキ回転体に押し付ける装置である
が、上述の電動モータ,圧電素子等の電動アクチュエー
タを含むものとしたり、流体圧シリンダとその流体圧を
制御可能な流体圧制御弁とを含む電気流体圧制御アクチ
ュエータを含むもの等としたりすることができる。ま
た、ブレーキは、ドラムブレーキであっても、ディスク
ブレーキであってもよく、これらについては後述する。 (2)前記0点位置検出装置が、前記駆動装置の作動状
態に基づいて前記ブレーキの作動状態を検出するブレー
キ作動状態検出部を備えた(1) 項に記載のブレーキ装置
(請求項2)。本項に記載のブレーキ装置においては、
駆動装置の作動状態に基づいてブレーキの作動状態が検
出される。駆動装置によってブレーキ部材がブレーキ回
転体に押し付けられるため、駆動装置の作動状態に基づ
けばブレーキの作動状態を検出することができる。この
場合において、駆動装置の作動状態とブレーキの作動状
態とは、駆動装置が作動状態にあるすべての範囲におい
て1対1に対応するとは限らないが、0点位置の検出時
等には1対1に対応すると考えることができる。ブレー
キの非作用状態と作用状態との切り換え時(ブレーキ部
材がブレーキ回転体に接触し始めたり、離間し始めたり
する時または、押圧部材がブレーキ部材に接触し始めた
り、離間し始めたりする時)には1対1に対応するので
ある。 (3)前記駆動装置が駆動源たるアクチュエータを有
し、当該ブレーキ装置が、そのアクチュエータを制御す
ることによって、前記ブレーキの作動状態を制御するブ
レーキ制御装置を含む(1) 項または(2) 項に記載のブレ
ーキ装置(請求項3)。本項に記載のブレーキ装置にお
いては、駆動装置の駆動源としてのアクチュエータを制
御することによって、ブレーキの作動状態が制御され
る。アクチュエータは、ブレーキが作動状態にある場合
においてそのブレーキ力を制御する場合や、0点位置を
検出する場合等に制御される。前者のブレーキ力を制御
する場合において、0点位置検出装置によって検出され
た0点位置に基づいて制御されるようにすれば、クリア
ランスの変化に起因するブレーキ力の効き遅れを小さく
することができる。 (4)前記アクチュエータが電動モータである(3) 項に
記載のブレーキ装置。 (5)前記ブレーキ制御装置が、前記0点位置検出装置
によって0点位置が検出される際に、前記アクチュエー
タを、予め定められたパターンに従って制御する0点位
置検出時ブレーキ制御部を含む(3) 項または(4) 項に記
載のブレーキ装置(請求項4)。本項に記載のブレーキ
装置においては、0点位置の検出の際に予め定められた
パターンに従ってアクチュエータが制御される。アクチ
ュエータが予め定められたパターンに従って制御されれ
ば、0点位置検出の際の条件のバラツキを小さくするこ
とができ、検出された0点位置のバラツキを小さくする
ことができる。また、ブレーキ作用開始時には、アクチ
ュエータは、運転者によるブレーキ操作部材の操作状態
に応じて制御されるのが普通であり、0点位置検出のた
めに、制御されるようにすることは望ましくない。それ
に対して、ブレーキ解除時に、0点位置検出のためにア
クチュエータが制御されるようにしても、ブレーキ作用
開始時より、車両への影響は小さい。 (6)前記ブレーキ制御装置が、前記0点位置検出装置
によって0点位置が検出される際に、前記アクチュエー
タを予め定められた速度でブレーキ解除方向に作動させ
る0点位置検出時ブレーキ制御部を含む(3) 項ないし
(5) 項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。アクチュ
エータが電動モータである場合には、電動モータの回転
数が一定に保たれ、電気液圧制御アクチュエータである
場合には、液圧シリンダの液圧の変化速度が一定に保た
れる。それによって、アクチュエータによってブレーキ
部材に加えられる押付力の減少速度を一定にすることが
できる。 (7)前記0点位置検出装置が、前記ブレーキの作動状
態の変化状態に基づいて0点位置を検出する(1) 項ない
し(6) 項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。例え
ば、ブレーキの作動状態の変化状態が予め定められた設
定状態になった場合における駆動装置の位置を0点位置
としたり、その設定状態になった場合における駆動装置
の位置に基づいて決まる位置を0点位置とすることがで
きる。具体的には、ブレーキ力の変化勾配が予め定めら
れた設定勾配以下になった場合における駆動装置の位置
を0点位置(例えば、図9の時点ts における位置)と
したり、駆動装置の位置に基づいて決まる位置(例え
ば、図7の0点位置)としたりすることができる。 (8)前記0点位置検出装置が、前記ブレーキが作用状
態にある場合における前記ブレーキ部材の弾性変形量に
基づいて前記0点位置を検出する(1) 項ないし(7) 項の
いずれか1つに記載のブレーキ装置(請求項5)。ブレ
ーキ部材はブレーキが作用状態にある場合には圧縮(弾
性変形)させられているのが普通である。そして、ブレ
ーキが解除された場合には戻されて、元の状態(厚み)
になるのであるが、ブレーキ部材に加えられる押付力が
除かれた場合に直ちに戻るとは限らない。そのため、そ
の直ちに戻らない弾性変形量分(非復元量)を考慮して
0点位置を決定すれば、検出精度を向上させることがで
きる。この場合において非復元量は一定の量としたり、
そのブレーキ部材の材料等によって決まる最大値とした
り、作用状態にある場合におけるブレーキ力に基づいて
決まる量としたりしたりすることができる。ブレーキ部
材の圧縮量はブレーキ力が大きいほど大きくなるため、
ブレーキ力が大きいと非復元量も大きくなるのである。 (9)前記0点位置検出装置が、前記ブレーキが作用状
態から非作用状態に切り換えられた際の駆動装置の位置
と、前記ブレーキ部材の弾性変形量とに基づいて前記0
点位置を検出する(1) 項ないし(8) 項のいずれか1つに
記載のブレーキ装置。例えば、ブレーキが作用状態から
非作用状態に切り換えられた際の駆動装置の位置から非
復元量だけ、ブレーキ部材がブレーキ回転体から遠くな
る方向の位置を0点位置とすることができる。 (10)前記0点位置検出装置が、前記ブレーキ部材の
前記ブレーキ回転体への押付力が0まで低下した場合
に、前記ブレーキが非作用状態になったとする(9)項に
記載のブレーキ装置。 (11)前記0点位置検出装置が、検出された0点位置
が妥当であることを確認する0点位置確認部を含む(1)
項ないし(10)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
0点位置を確認すれば、0点位置の検出精度を向上させ
ることができる。例えば、0点位置が検出された後、実
際の駆動装置の位置をその検出0点位置あるいはわずか
に後方の位置まで移動させ、その状態において僅かにア
クチュエータをブレーキの作用状態への方向に僅かに作
動させて、ブレーキ力の変化状態を検出する。ブレーキ
力が殆ど増加しない場合は0点位置は採用され、設定量
以上の値になった場合は採用されないようにするのであ
る。 (12)前記ブレーキ制御装置が、前記0点位置検出装
置によって検出された0点位置に基づいて前記アクチュ
エータを制御するブレーキ作動時ブレーキ制御部を含む
(3) 項ないし(12)項のいずれか1つに記載のブレーキ装
置。アクチュエータをクリアランスに基づいて制御すれ
ば、ブレーキの効き遅れを小さくしたり、ブレーキ部材
がブレーキ回転体に押し付けられる際に発せられる音を
小さくしたりすることができる。また、ブレーキの作用
開始時におけるオーバシュートを回避することもでき
る。また、0点位置が検出されるため、オートアジャス
タが不要となるという利点もある。さらに、ブレーキ部
材の磨耗の程度を検出することができるため、磨耗の程
度を運転者に報知することも可能である。この場合に
は、ブレーキ部材の交換時期を報知することもできる。 (13)前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキが非作
用状態にある場合における前記ブレーキ部材の厚みに基
づいて、前記アクチュエータを制御する(3) 項ないし(1
2)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置(請求項
7)。ブレーキ部材の厚みに基づいてアクチュエータを
制御すれば、ブレーキ力を精度よく制御することができ
る。 (14)前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキ作動終
了後に、前記駆動装置の位置を前記0点位置検出装置に
よって検出された0点位置に戻す0点位置復帰部を含む
(3) 項ないし(13)項のいずれか1つに記載のブレーキ装
置。ブレーキ作動終了時に駆動装置が0点位置に戻され
るようにすれば、次に作用状態にする際のブレーキの効
き遅れを小さくすることができる。また、アクチュエー
タにおいて消費される無駄なエネルギを減少させること
ができる。オートアジャスタが設けられていないブレー
キに有効である。 (15)前記ブレーキ制御装置が、前記アクチュエータ
を、前記0点位置検出装置によって検出された0点に対
応する駆動装置の位置において遠い位置におけるより小
さい速度で作動させるブレーキ作動時ブレーキ制御部を
含む(3) 項ないし(14)項のいずれか1つに記載のブレー
キ装置(請求項7)。駆動装置の位置が0点位置から離
れている場合にはアクチュエータの作動速度を早くし
て、0点位置にある場合には遅くする。それによって、
ブレーキの効き遅れを小さくし、ブレーキ作用開始時に
オーバシュートが生じることを回避することができる。
なお、0点位置にある場合には作動速度を最小にするこ
ともできる。本項に記載のブレーキ装置は、0点復帰が
行われないブレーキについて有効である。 (16)前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキ部材を
前記ブレーキ回転体に押し付ける際に、前記アクチュエ
ータを、そのアクチュエータのブレーキ解除位置と前記
0点位置に対応する位置との間の予め定められた設定位
置から作動速度が減少するように制御するブレーキ作動
時ブレーキ力制御部を含む(3) 項ないし(15)項のいずれ
か1つに記載のブレーキ装置。作動速度を減速すれば、
0点位置付近における作動速度が小さくなる。 (17)前記ブレーキ回転体が回転ドラムであり、前記
ブレーキ部材が、それぞれ回転ドラムの内周側に配設さ
れ、各々の外周面にライニングが施された一対のブレー
キシューであり、前記駆動装置が、それら一対のブレー
キシューを拡開させることによって前記ライニングを前
記回転ドラムの内周面に押し付ける拡開装置であって、
前記ブレーキがドラムブレーキである(1) 項ないし(16)
項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。ブレーキをド
ラムブレーキとした場合には、ブレーキ回転体が回転ド
ラムとされ、ブレーキ部材がブレーキシューとされ、駆
動装置が拡開装置とされる。また、保持部材がバッキン
グプレートとされる。拡開装置により一対のブレーキシ
ューが拡開させられると、ブレーキシューが回転ドラム
の内周面に接触させられ、ブレーキ力が発生させられ
る。拡開装置によって加えられるブレーキシューをドラ
ム内周面に押しつける作用力が大きくされれば、ブレー
キ力は大きくなる。拡開装置による作用力が小さくされ
れば、ブレーキ力が小さくなる。作用力が設定力より小
さくなると、一対のブレーキシューは回転ドラムの内周
面から離間させられ、ブレーキが解除される(非作用状
態にされる)。 (18)前記ドラムブレーキが、前記一対のブレーキシ
ューを前記回転ドラムの内周面から離間させる方向に付
勢するリターンスプリングを含み、前記0点位置検出装
置が、前記拡開装置によって前記一対のブレーキシュ
ーに加えられる拡開力を検出する拡開力検出装置と、
その拡開力検出装置によって検出される拡開力が設定範
囲内にある状態においてその拡張力の減少勾配が予め定
められた設定勾配より緩やかになった場合に、その時点
における前記拡開装置の位置を0点位置とする減少勾配
対応0点位置検出部とを含む(17)項に記載のブレーキ装
置。 (19)前記ドラムブレーキが、前記一対のブレーキシ
ューを前記回転ドラムの内周面から離間させる方向に付
勢するリターンスプリングを含み、前記0点位置検出装
置が、前記拡開装置によって前記ブレーキシューに加
えられる拡開力を検出する拡開力検出装置と、その拡
開力検出装置によって検出された拡開力が予め定められ
たパターンに従って変化する間に、そのパターンの予め
定められた部分に対応する前記拡開装置の位置を前記0
点位置とする変化パターン対応0点位置検出部とを含む
(17)項に記載のブレーキ装置。ドラムブレーキがリター
ンスプリングを含む場合には、拡開力が例えば図9のグ
ラフで示されるパターンに従って変化する。ブレーキが
非作用状態から作用状態にされる過程において、ブレー
キシューに加えられる拡開力がリターンスプリングのセ
ット荷重より小さい期間T1 においては、拡開装置の出
力の増加に伴って拡開力が増加する。それに対して、拡
開力がリターンスプリングのセット荷重に達すると、一
対のブレーキシューはリターンスプリングの弾性力に抗
して拡開させられて回転ドラムの内周面に接触する。こ
のリターンスプリングの弾性力に抗して拡開させられる
期間T2 においては、拡開力はほぼ一定の大きさに保た
れる。そして、一対のブレーキシューがドラム内周面に
接触した時点t0 以降の接触状態においては、拡開力が
再び駆動装置の出力の増加に伴って増加する状態とな
る。この期間においては、ブレーキシューをドラム内周
面に押し付ける押付力が増加し、ブレーキ力が増加す
る。また、ブレーキが作用状態から非作用状態にされる
過程においては、拡開装置の出力が減少させられ、それ
に伴って拡開力が減少させられる。拡開力の減少に伴っ
てブレーキシューのブレーキドラムへの押付力が減少さ
せられ、ブレーキ力が減少する。拡開力がリターンスプ
リングのセット荷重より大きい間は、一対のブレーキシ
ューは回転ドラムの内周面への接触状態に保たれるが、
拡開力がセット荷重より小さくなれば、リターンスプリ
ングの弾性力によって一対のブレーキシューが互いに接
近させられ、ドラム内周面から離間する。このリターン
スプリングの弾性力によって一対のブレーキシューが互
いに接近させられる期間T3 においては、駆動装置がブ
レーキ解除方向に作動させられても拡開力は殆ど減少し
ない。この期間T3 の開始時点ts において一対のブレ
ーキシューがドラム内周面から離間させられるのであ
り、ブレーキ力が0となる。したがって、この開始時点
ts の拡開装置の位置に基づいて0点位置を検出するこ
とができる。例えば、開始時点ts の拡開装置の位置自
体を0点位置としたり、開始時点の拡開装置の位置に予
め定められた補正を施して0点位置としたりすることが
できる。上記期間T3 の開始時点ts は、期間T4 内に
おける拡開力と拡張装置の位置との関係が記憶され、拡
開力がグラフのように変化したことが検出された後にお
いて、減少勾配が設定勾配より小さくなった時点が期間
T3 の開始時点として検出されるようにしたり、減少勾
配が設定勾配より小さくなった時点における拡開装置の
位置が記憶され、その後の拡開装置の位置と拡開力との
関係がグラフのように変化するか否かが監視され、変化
した場合は先に記憶された拡開装置の位置が開始時点t
s と決定されるようにしたりすることができる。このよ
うに、ある期間内において拡開力が予め定められたパタ
ーンに従って減少させられたことが確認された場合に開
始時点ts が検出されるようにすれば、ブレーキ力が0
になる時点ts を確実に検出することができる。上記リ
ターンスプリングの弾性力に抗して一対のブレーキシュ
ーが拡開させられる期間T2 、弾性力によって一対のブ
レーキシューが接近させられる期間T3は、拡開装置に
含まれるアクチュエータの作動速度が早い場合は遅い場
合より短くなる。そして、拡開力の変化パターンに基づ
いて0点位置を検出する場合には、アクチュエータの作
動速度が常に同じであることが望ましい。それに対し
て、ブレーキが非作用状態から作用状態にされる際にア
クチュエータの作動速度が常に同じにされることは望ま
しくないが、ブレーキ解除時には常に同じにしても差し
支えない。そのため、ブレーキ解除時に運転者により行
われるブレーキ操作部材の操作速度とは関係ない一定の
速度でアクチュエータが作動させられるようにすること
が可能であり、それによって検出精度を向上させること
ができる。この場合、アクチュエータの作動速度が常に
一定にされるのは、拡開力が開始時点ts の拡開力に近
い設定拡開力以下の領域とし、それ以外の領域ではアク
チュエータの作動速度が運転者により行われるブレーキ
操作部材の操作速度に対応させられるようにすることが
望ましい。なお、後述するように、(18)項, (19)項に記
載の技術的特徴は、(1) 項ないし(17)項のいずれか1つ
に記載の技術的特徴から独立して採用することができ
る。すなわち、ブレーキ作動時に0点が検出される場合
に適用したり、ディスクブレーキに適用したりすること
ができるのである。 (20)前記ブレーキ回転体が回転ディスクであり、前
記ブレーキ部材が、それぞれ回転ディスクの両側の摩擦
面に対向して配設され、各々平板状の摩擦パッドとその
摩擦パッドの背面に固定された裏板とを有するブレーキ
パッドであり、前記駆動装置が、それら一対のブレーキ
パッドを前記回転ディスクの両摩擦面に押し付ける押圧
装置であって、前記ブレーキがディスクブレーキである
(1) 項ないし(16)項のいずれか1に記載のブレーキ装
置。ディスクブレーキにおいては、ブレーキ回転体が回
転ディスクとされ、ブレーキ部材が摩擦パッドと裏板と
を有するブレーキパッドとされ、駆動装置が押圧装置と
される。押圧装置は回転ディスクと一対のブレーキパッ
ドとを跨ぐ状態で配設されるキャリパとされる。キャリ
パは、回転ディスクの回転軸線にほぼ平行な方向に移動
可能な浮動キャリパでも、移動不能な固定キャリパでも
よい。前者の場合には、キャリパの片側にアクチュエー
タが設けられ、後者の場合にはキャリパの両側にアクチ
ュエータが設けられる。保持部材はマウンティングブラ
ケットとされるが、上記固定キャリパにおいては、固定
キャリパとマウンティングブラケットとが一体に形成さ
れる。例えば、押圧装置が浮動キャリパである場合に
は、キャリパの片側に設けられたアクチュエータによっ
て、一方のブレーキパッドに、そのブレーキパッドを回
転ディスクに押し付ける押付力が加えられると、キャリ
パが軸方向に移動させられ、他方のブレーキパッドが回
転ディスクに押し付けられる。その際、ブレーキパッド
の摩擦パッドが圧縮され、キャリパが弾性変形させられ
る。押付力が大きくされれば、ブレーキ力が大きくな
り、ブレーキパッドやキャリパの弾性変形量も大きくな
る。押圧装置により加えられた押付力が小さくされると
ブレーキ力が小さくなる。キャリパ,摩擦パッドの弾性
変形量が小さくなり、キャリパの上述のブレーキ作用開
始時とは逆の方向への移動が許容され、ブレーキパッド
がそれぞれ回転ディスクから離間することが許容され
る。押圧装置によってブレーキパッドに加えられる押付
力が0になれば、ブレーキ力が0になる。 (21)前記駆動装置が、サービスブレーキ操作部材の
操作時に前記ブレーキ部材をブレーキ回転体に押し付け
るとともに、パーキングブレーキ操作部材の操作時に前
記ブレーキ部材をブレーキ回転体に押し付けるものであ
る(1) 項ないし(20)項に記載のブレーキ装置。イグニッ
ションスイッチがOFF状態からON状態に切り換えら
れた場合においては、パーキングブレーキが作用状態に
あるのが普通である。そのため、イグニッションスイッ
チがON状態にされてから、最初にパーキングブレーキ
の作用が解除される際に0点位置が検出されるようにす
れば、早期に0点位置を検出することができ、好都合で
ある。 (22)車輪と共に回転するブレーキ回転体と、そ
のブレーキ回転体の摩擦面と摩擦係合してブレーキ回転
体の回転を抑制するブレーキ部材と、自身は車体側部
材に相対回転不能に保持され、前記ブレーキ部材を前記
ブレーキ回転体の摩擦面に接触・離間可能に保持する保
持部材と、前記ブレーキ部材を前記ブレーキ回転体か
ら離間する方向に付勢するリターンスプリングと、前
記ブレーキ部材を前記ブレーキ回転体に押し付ける駆動
装置とを備えたブレーキと、前記駆動装置によって前記
ブレーキ部材に加えられる駆動力を検出する駆動力検出
装置と、その駆動力検出装置によって検出された駆動力
の減少勾配が予め定められた設定勾配より緩やかになっ
た場合に、その場合における前記駆動装置の位置を0点
位置とする減少勾配対応0点位置検出部とを含むブレー
キ装置。前述のように、リターンスプリングの弾性力に
基づく作用力の変化を利用して0点位置が検出されるよ
うにされる場合には、ブレーキ力が0の状態と0より大
きい状態とに切り換わった場合の駆動装置の位置を0点
位置とする場合に比較して、0点位置の検出精度を向上
させることができる。一般的に、力の大きさを検出する
作用力検出装置等による検出値のしきい値を0とするよ
り0より大きい値とした方が、しきい値より大きいか否
かの検出精度は高いのである。本項に記載のブレーキ装
置は、ブレーキの作動時にも解除時にも適用することが
できる。また、ディスクブレーキにおいてもリターンス
プリングが設けられていれば、適用することができる。
なお、本項に記載のブレーキ装置には、(1) 項ないし(2
1)項のいずれか1つに記載の技術的特徴を採用すること
ができる。また、減少勾配対応0点位置検出部の代わり
に、その作用力検出装置によって検出された作用力が予
め定められたパターンに従って変化させられた場合に、
その変化状態における少なくとも一時期における前記駆
動装置の位置を0点位置とする変化パターン対応0点位
置検出部とすることもできる。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
ブレーキ装置としての電動ブレーキ装置について図面に
基づいて詳細に説明する。図1に示すブレーキ装置は、
左右前輪FL,FRに設けられた電動モータ20を含む
ディスクブレーキ22と、左右後輪RL,RRに設けら
れた電動モータ30を含むドラムブレーキ32とを含
む。本実施形態においては、電動モータ20,30は共
に超音波モータとされている。本ブレーキ装置には、サ
ービスブレーキ用のブレーキ操作部材としてのブレーキ
ペダル40と、パーキングブレーキ用のブレーキ操作部
材としてのパーキングブレーキレバー42とが設けられ
ている。ブレーキペダル40が操作されれば、前輪のデ
ィスクブレーキ22,後輪のドラムブレーキ32が電動
モータ20,30の駆動によりそれぞれ作動させられ、
パーキングブレーキレバー42が操作されれば、後輪の
ドラムブレーキ32が作動させられる。また、緊急ブレ
ーキ操作部材44が設けられており、緊急ブレーキ操作
部材44が操作されると、それに伴って後輪のドラムブ
レーキ32が緊急ブレーキ作動装置46により機械的に
作動させられる。このように、ディスクブレーキ22は
電動モータ20により作動させられる電動ディスクブレ
ーキである。また、ドラムブレーキ32は電動モータ3
0により作動させられる場合と緊急ブレーキ作動装置4
6により機械的に作動させられる場合とがあるが、機械
的にも作動可能な電動ブレーキと考えることができるた
め、以下、これらディスクブレーキ22,ドラムブレー
キ32を、電動ディスクブレーキ22,電動ドラムブレ
ーキ32と称する。
【0005】サーピスブレーキのブレーキペダル40に
は、ストロークシミュレータ52が接続されている。こ
のストロークシミュレータ52は、ブレーキペダル40
と連動する連動部材54と、その電動ブレーキ54をガ
イドするガイド部材56と、連動部材54の移動によっ
て伸縮させられて弾性力が増減させられる弾性部材とし
てのスプリング58とを含むものであり、ブレーキペダ
ル40の操作力に応じて操作ストロークが得られるよう
にされている。
【0006】まず、左右前輪に設けられた電動ディスク
ブレーキ22について図2に基づいて説明する。電動デ
ィスクブレーキ22は、車輪と共に回転するブレーキ回
転体としての回転ディスク60と、回転ディスク60の
両側に配設された一対のブレーキパッド62a,bと、
ブレーキパッド62a,bを相対回転不能かつ接触・離
間可能に保持するマウンティングブラケット64と、電
動モータ20を有する駆動装置66とを含む。ブレーキ
パッド62a,bは、回転ディスク60の両側の摩擦面
68a,bに対向して配設された平板状の摩擦パッド7
0a,bと、摩擦パッド70a,bの背面に固定された
裏板72a,bとを含む。駆動装置66により、ブレー
キパッド62a,bが回転ディスク60の摩擦面68
a,bにそれぞれ押し付けられてブレーキ力が発生させ
られる。
【0007】マウンティングブラケット64は、回転デ
ィスク60を跨ぐ状態で車体に片持ち状にかつ固定的に
取り付けられている。マウンティングブラケット64
は、一対のブレーキパッド62a,bを、回転ディス
ク60の両側から挟む位置において各摩擦面68a,b
と交差する方向(ブレーキパッド62a,bの回転ディ
スク60に対する接触・離間方向であり、以下、軸方向
と称する)に移動可能に支持する部分と、各ブレーキ
パッド62a,bと回転ディスク60との接触時に各ブ
レーキパッド62a,bに発生する摩擦力を受ける部分
とを備えたものである。本ディスクブレーキにおいて
は、マウンティングブラケット64が保持部材に該当す
る。マウンティングブラケット64には駆動装置66が
設けられている。駆動装置66は、マウンティングブラ
ケット64に軸方向(ブレーキパッド62a,bの移動
方向と平行な方向)に移動可能に設けられたキャリパ8
0等によって構成される。キャリパ80は、一方のブレ
ーキパッド62bを背後から係合するリアクション部8
2と、他方のブレーキパッド62aに、そのブレーキパ
ッド62aをブレーキ回転体60に押し付ける押付力を
加える電動モータ20が取り付けられた押圧部84とこ
れらを連結する連結部とを含む。
【0008】キャリパ80の押圧部84には、超音波モ
ータとしての電動モータ20,電動モータ20の回転運
動を直線運動に変換する運動変換装置86,電動モータ
20の回転に伴って軸方向に直線移動させられる押圧ピ
ストン88等が設けられている。押圧ピストン88はキ
ャリパ80の押圧部84に対して軸方向に相対移動可能
に設けられている。また、押圧部84と押圧ピストン8
8との間にはシール部材90が設けられ、異物の混入が
防止される。超音波モータ20は、進行波式のものであ
り、ステータに超音波振動を与えて表面に波を生じさせ
るとともに、ステータとロータとの間の摩擦力によって
ロータを回転させるものである。本実施形態において
は、超音波モータ20は、ステータ92とロータ94と
押圧接触機構96とを含むものである。ステータ92は
複数の圧電体を含むものであり、隣接する圧電体に互い
に位相の異なる電圧を印加させることによってステータ
92の表面に波を生じさせる。押圧接触機構96は、皿
ばねを含むものであり、皿ばねによりロータ94がステ
ータ92に押し付けられ、これらの間に必要な摩擦力が
得られるようにされている。ロータ94のうちのステー
タ92と接触する部分には摩擦材料が接着されており、
これにより、ステータ92に発生した進行波振動がロー
タ94に確実に伝達され、回転させられる。また、電動
モータ20においては、ステータ92の圧電体に電圧が
印加されない限り、ステータ92とロータ94とが相対
回転させられることはない。換言すれば、ステータ92
に電圧が印加されない間は、押圧ピストン88の位置は
保たれるのであり、ブレーキ力が保たれることになる。
【0009】運動変換装置86は、ボールねじ機構を有
するものであり、雄ねじ部材100と雌ねじ部材102
とが複数個のボールを介して螺合された構造とされてい
る。雄ねじ部材100は、回転は制限されるが軸方向移
動は許容された部材とされ、雌ねじ部材102は回転は
許容されるが軸方向移動は制限された部材とされてい
る。雄ねじ部材100は押圧部84に回転阻止部103
によって回転不能に取り付けられており、雌ねじ部材1
02は、ロータ94に相対回転不能に、キャリパ80に
対し相対回転可能かつ軸方向の相対移動不能な状態で取
り付けられている。雌ねじ部材102は、軸方向の隔た
った位置においてラジアル軸受け120とラジアルスラ
スト軸受け122とを介して押圧部84に支持されてい
る。また、スナップリング124により、これら軸受け
120,122の軸方向の移動が阻止される。したがっ
て、ロータ94が正方向に回転すれば、雌ねじ部材10
2がキャリパ80に対して相対回転させられ、それによ
って、雄ねじ部材100が前進させられ、押圧ピストン
88がブレーキパッド62aが回転ディスク60に接近
する向きに移動する。逆に、ロータ94が逆方向に回転
すれば、雄ねじ部材100が後退し、押圧ピストン88
がブレーキパッド62aが回転ディスク60から離間す
る向きに移動することが許容される。
【0010】また、雄ねじ部材100の先端部には、荷
重センサ140が設けられている。雄ねじ部材100は
荷重センサ140を介して押圧ピストン88に背後から
係合する。従って、荷重センサ140からの出力信号に
基づいて電動モータ20によりブレーキパッド62bが
加圧される際の加圧力が検出可能となる。
【0011】本電動ディスクブレーキ22において、電
動モータ20が正方向に回転させられた場合には、それ
に伴って押圧ピストン88が前進させられ、ブレーキパ
ッド62aが回転ディスク60の摩擦面68aに押し付
けられる。それによってキャリパ80がマウンティング
ブラケット64に対して軸方向に移動させられ、ブレー
キパッド62bが回転ディスク60の摩擦面68bに押
し付けられる。そして、キャリパ80が弾性変形させら
れ、摩擦パッド70a,bが弾性変形させられる。ブレ
ーキが作用状態にされるのであり、この状態において
は、ブレーキ力は押圧力の増加に伴って大きくなる。電
動モータ20が逆方向に回転させられれば、押圧ピスト
ン88に加えられた押圧力が小さくされる。また、キャ
リパ80の弾性変形量,摩擦パッド70a,bが弾性変
形量が小さくなり、キャリパ80の軸方向の上述とは反
対方向の移動が許容される。押圧ピストン88の後退が
許容され、ブレーキパッド62a,bの回転ディスク6
0の摩擦面68a,bからの離間が許容される。ブレー
キパッド62a,bの回転ディスク60への押付力が0
にされれば、ブレーキ力が0となり、ブレーキが非作用
状態にされる。なお、ブレーキ力が0になった場合に、
直ちに摩擦パッド70a,bが弾性変形前の状態に戻る
とは限らない。完全に復元しない場合があるのであり、
弾性変形させられた状態に保たれる場合があるのであ
る。
【0012】次に左右後輪用の電動ドラムブレーキ32
について説明する。左右後輪用の電動ドラムブレーキ3
2は、図3に示すようにデュオサーボ型のものである。
電動ドラムブレーキ32は、ほぼ円盤状を成した保持部
材としてのバッキングプレート200と、そのバッキン
グプレート200に設けられ、概して円弧状を成した一
対のブレーキシュー202a,bと、内周面に摩擦面2
04を備えて車輪と共に回転するドラム206と、一対
のシュー202a,bの一端部同士を拡開させる駆動装
置としての電動アクチュエータ207とを含む。バッキ
ングプレート200は図示しない車体側部材に回転不能
に取り付けられるのであり、バッキングプレート200
が保持部材とされる。
【0013】一対のブレーキシュー202a,bは、そ
れぞれ、互いに対向する一端部において、バッキングプ
レート200に固定されたアンカピン208に係合させ
られることによって、ドラム206と共に回転すること
を防止された状態で回動可能に保持される。また、他端
部同士がストラット210によって連結される。ストラ
ット210によって一方のシューに作用する力が他方の
シューに伝達されるのである。なお、一対のブレーキシ
ュー202a,202bは、シューホールドダウン装置
212a,212bによってバッキングプレート200
にそれの面に沿って移動可能とされている。
【0014】一対のブレーキシュー202a,202b
の他端部同士は、図に示すように、スプリング214に
より互いに接近する向きに付勢されており、一端部には
各シューリターンスプリング215a,215bにより
アンカピン208に向かって付勢されている。また、一
対のブレーキシュー202a,bを渡る状態で、ストラ
ット216,リターンスプリング218が設けられてい
る。各ブレーキシュー202a,202bの外周面に
は、それぞれ、摩擦係合部材としてのブレーキライニン
グ219a,219bが保持され、それら一対のブレー
キライニング219a,219bがドラム206の内周
面204に摩擦係合させられることにより、ブレーキラ
イニング219a,219bとドラム206との間に摩
擦力が発生する。本実施形態においては、ストラット2
10がアジャスト機構を備えたものであり、ブレーキラ
イニング219a,219bの摩耗に応じてブレーキラ
イニング219a,219bとドラム内周面204との
隙間が調整される。ドラムブレーキにおいては、これら
ブレーキライニング219a,bを含むブレーキシュー
202a,bによってブレーキ部材が構成される。
【0015】各ブレーキシュー202a,202bは、
それぞれリム220a,220bとウェブ222a,2
22bとを含み、ウェブ222a,222bに、それぞ
れ、レバー230a,230bの一端部がピン232
a,232bを介して回動可能に設けられている。レバ
ー230a,230bとウェブ222a,222bとの
互いに対向する部分には、それぞれ、切欠が設けられて
おり、これら切欠に、前記ストラット216が、両端が
レバー230a,b、ウェブ222a,bに係合させら
れた状態で設けられている。
【0016】レバー230aの他端部には、電動モータ
30を含む電動アクチュエータ207が連結され、レバ
ー230bの他端部には、パーキングブレーキケーブル
242の一端部が連結されている。ブレーキペダル40
またはパーキングブレーキレバー42が操作されると、
電動モータ30の駆動によってレバー230aが回動さ
せられ、ストラット216により、一対のブレーキシュ
ー202a,bが拡開させられる。また、緊急ブレーキ
操作部材44が操作されると、パーキングブレーキケー
ブル242が引っ張られ、レバー230bが回動させら
れ、一対のブレーキシュー202a,bが拡開させられ
る。
【0017】電動アクチュエータ207は、上記電動モ
ータ30の他に、減速機,運動変換機構を含む。電動モ
ータ30の出力軸の回転が減速機によって減速させら
れ、その回転運動がボールねじ機構によって直線運動に
変換されるのであり、そのボールねじ機構の出力部材に
レバー230aの他端部が連結されるのである。パーキ
ングブレーキケーブル242の他端部は、図1に示すよ
うに、緊急ブレーキ作動装置46が設けられている。緊
急ブレーキ作動装置46は緊急ブレーキ操作部材44の
操作力により機械的に作動させられるものであり、一対
のブレーキシュー202a,202bが拡張する向きに
レバー230bが回動するようにブレーキケーブル24
2へ引張力が付与される。
【0018】なお、レバー230bの他端部とバッキン
グプレート200との間には、リターンスプリング24
4がパーキングブレーキケーブル242と同軸に配設さ
れている。また、レバー230aには荷重センサ246
が設けられている。荷重センサ246は歪みゲージを含
むものであり、電動アクチュエータ207によってレバ
ー230aに加えられる荷重が検出される。
【0019】電動ドラムブレーキ32において、電動モ
ータ30が正方向に回転させられると、レバー230a
がブレーキシュー202aに対して時計方向に回動させ
られ、一対のブレーキシュー202a,bにはこれらを
互いに拡開させる方向の拡開力が加えられる。拡開力
は、リターンスプリング218とシューリターンスプリ
ング215a,bとを引っ張る引張力として作用する。
拡開力が、これらリターンスプリング218とシューリ
ターンスプリング215a,bとのセット荷重の和(以
下、リターンスプリング等のセット荷重と略称する)よ
り大きくなると、一対のブレーキシュー202a,bが
リターンスプリング等の弾性力に抗して拡開させられ、
ブレーキシュー202a,bがドラムの内周面204に
接触させられ、ブレーキが作用状態とされる。ブレーキ
の作用状態においては、電動アクチュエータ207によ
って加えられる拡開力の増加に伴って一対のブレーキシ
ュー202a,bに加わる押付力が大きくされ、ブレー
キ力が増加させられる。なお、本実施形態においては、
ブレーキシュー202a,bに加えられる拡開力がレバ
ー230aに加えられる荷重fとして検出される。ま
た、荷重fは、図9に示すように、一対のブレーキシュ
ー202a,bがリタースプリング等の弾性力に抗して
拡開させられる期間T2 においては、電動モータ30が
正方向に回転させられても、増加せず、ほぼ一定の大き
さに保たれる。その後、一対のブレーキシュー202
a,bがドラム内周面204に接触した状態において
は、ブレーキ力の増加に伴って大きくなる。
【0020】また、一方のブレーキシュー202bにお
いて生じた摩擦力に基づくつれまわり力と、電動アクチ
ュエータ207による拡開力とが他端部からストラット
210を介して他方のブレーキシュー202aの他端部
に伝達される。ブレーキシュー202aは、このつれま
わり力と拡開力との和によりによりドラム内周面204
に押し付けられ、ブレーキシュー202bより大きな摩
擦力が生じる。このように、ブレーキシュー202bの
出力がブレーキシュー202aの入力となり、しかも、
二重のサーボ効果が得られるため、デュオサーボ型ドラ
ムブレーキにおいては、大きなブレーキ力を得ることが
できるのである。
【0021】電動モータ30が逆方向に回転させられる
と、一対のブレーキシュー202a,bに加えられる拡
開力は小さくされ、それに伴ってブレーキ力が小さくさ
れる。拡開力がリターンスプリング等のセット荷重より
小さくなれば、一対のブレーキシュー202a,bはリ
ターンスプリング等の弾性力により互いに接近させら
れ、内周面204から離間させられる。ブレーキ力が0
にされるのであり、ブレーキが非作用状態にされる。ま
た、レバー230aのピン232aの周りの反時計方向
の回動が許容される。なお、レバー230aに加えられ
る荷重は、図9に示すように、一対のブレーキシュー2
02a,bがドラム内周面204に接触させられた状態
においては、ブレーキ力の減少に伴って減少させられる
が、一対のブレーキシュー202a,bがリタースプリ
ング等の弾性力によって接近させられる期間T3 におい
ては、電動モータ30が逆方向に回転させられても、減
少せず、ほぼ一定の大きさに保たれる。
【0022】次に、本ブレーキ装置のソフトウェア構成
を説明する。図1に示すように、コントローラ298
は、CPU,ROMおよびRAMを含むコンピュータ3
00を主体として構成されている。このコントローラ2
98の入力側には操作力センサ302、ブレーキペダル
スイッチ304、パーキングレバースイッチ306、荷
重センサ140,246、エンコーダ308,310、
電流センサ312等が接続されている。操作力センサ3
02は、ブレーキペダル40に加えられた操作力を検出
するものであり、操作力センサ302によって検出され
た操作力に基づいて運転者の所望する要求ブレーキ力が
求められる。ブレーキペダルスイッチ304は、ブレー
キペダル40が操作状態にある場合と非操作状態にある
場合とで、異なる状態に切り換えられるものであり、パ
ーキングレバースイッチ306は、同様に、パーキング
ブレーキレバー42の操作状態を検出するものである。
また、エンコーダ308,310は、電動モータ20,
30の回転回数をそれぞれ検出するものである。さら
に、電流センサ312によって各電動モータ20,30
に流れる電流が検出される。
【0023】一方、コントローラ298の出力側には、
ドライバ322が接続されている。ブレーキペダル40
の操作時には、コントローラ298からそのドライバ3
22に指令が供給され、その指令に応じてドライバ32
2によってバッテリ320から電動モータ20,30に
電流が供給される。コンピュータ300のROMには、
図4のフローチャートで表されるブレーキ制御ルーチ
ン、図5のフローチャートで表されるディスクブレーキ
用0点位置検出ルーチン,図6のフローチャートで表さ
れるドラムブレーキ用0点位置検出ルーチン、フローチ
ャートの図示は省略するが、ブレーキ力制御ルーチン等
の複数のプログラムやテーブル等が記憶されている。
【0024】以下、本ブレーキ装置の作動について説明
する。本実施形態においては、ブレーキペダル40が操
作されると、その操作力に基づいて運転者の意図する要
求ブレーキ力が求められ、その要求ブレーキ力が得られ
るように、コントローラ298の指令に基づき電動モー
タ20,30への供給電流が制御され、ブレーキ力が制
御される。電動モータ20,30は、検出された0点位
置等基づいて制御される。また、0点位置は、ブレーキ
が作用状態から非作用状態に切り換えられる場合に検出
される。
【0025】図4のフローチャートにおいて、ステップ
1(以下、S1と略称する。他のステップについても同
様とする)において、ブレーキスイッチ304がON状
態か否かが判定され、S2において、操作力センサ30
2によって検出されるブレーキペダル40の操作力が減
少中であるか否かが判定され、S3において、その操作
力が設定値以下であるか否かが判定される。S1〜3の
判定がYESである場合には、S4において0点位置の
検出が図5,6のフローチャートに従って行われる。ま
た、操作力が減少中でない場合、設定値より大きい場合
には、S2,3のいずれかのステップにおける判定がN
Oとなり、S5において、前述のように、操作力に基づ
いてブレーキ力が制御される。本実施形態においては、
ブレーキ力が検出された0点に基づいて制御されるが、
そのことについては後述する。また、ブレーキスイッチ
304がOFFになっても、0点位置検出フラグがリセ
ットされていない場合、後述するが0点位置復帰フラグ
がセットされていない場合には、S6,7のいずれかの
判定がNOとなり、S4において0点位置の検出が行わ
れる。0点位置の検出や0点位置への復帰は、ブレーキ
スイッチ304がOFFになっても行われることがある
のである。
【0026】まず、電動ディスクブレーキ22において
0点位置が検出される場合について説明する。本実施形
態においては、図7,8に示すように、電動モータ20
の単位回転角当たりの押圧力の変化量(押圧力の減少勾
配)が予め定められたしきい値TH 以下になった場合の
電動モータ20の回転位置と、摩擦パッド70a,bの
非復元量とに基づいて0点位置が決定される。図8の
(a),(b)に示すように、摩擦パッド70a,b
は、ブレーキ作用時に圧縮させられるのであるが、ブレ
ーキが解除された場合に直ちにブレーキ作動前の状態に
戻るとは限らない。また、押圧力の減少勾配がしきい値
TH 以下になった場合には、図7に示すように、その時
点の電動モータ20の位置より前進側に0点位置がある
と推定される。そのため、押圧力の変化量に基づいて検
出された0点位置(以下、暫定0点位置と称する)より
実際の0点位置は前進側にあると考えられる。これらの
事情を考慮すると、暫定0点位置より前進側に実際の0
点位置があると推定されるのであるが、(真の)0点位
置を、非復元量αを考慮した値βだけ前進側に移動した
位置とする。非復元量αは、図8に示す非復元量の2倍
の大きさである。ディスクロータ60に対して摩擦パッ
ド70a,bが一対設けられているからである。
【0027】また、0点位置が検出された場合には、そ
の位置が妥当な位置であるか否かが判定される。妥当な
値である場合には、その値が0点位置として作用され、
妥当でない場合には0点位置として採用されることはな
い。さらに、0点位置を検出する際には、電動モータ2
0を、一定の回転数で逆方向に回転させる。運転者のブ
レーキペダル40の解除状態とは関係なく、一定の速度
で後退させるのである。また、0点が検出された場合に
は、ブレーキ解除後、電動モータ20の回転位置が0点
位置に復帰させられる。
【0028】以下、0点位置の検出について図5のフロ
ーチャートに基づいて説明する。S21において、電動
モータ20の単位回転角当たりの押圧力の減少勾配(Δ
F/Δsと表す、以下、押圧力の変化量と略称する)が
読み取られる。本実施形態においては、電動モータ20
の回転角の変化量(今回値と前回値との差)が設定数に
達するとトリガとしてのパルスが出力され、押圧力が検
出される。そして、例えば、その押圧力の単位回転角当
たりの変化量の過去6回の平均値が他のルーチンによっ
て計算されて、押圧力の変化量として求められるのであ
る。なお、過去6回分の押圧力のデータが記憶されるよ
うにしておき、その記憶された6回分のデータに基づい
て変化量が検出されるようにすることもできる。また、
6回のうちの最初の押圧力の値と最後の値との差を6回
分の回転角の変化量で割った値を押圧力の変化量として
採用することもできる。このようにしても、平均的な押
圧力の変化量を検出することができる。さらに、6回に
限らず、所定の回転角毎に変化量が求められるようにす
ることもできる。いずれにしても、回転角が予め定めら
れた設定回転角だけ変化する間の押圧力の変化量が検出
されればよいのである。
【0029】次に、S22において、0点位置復帰処理
が終了したか否かが判定され、S23において、0点位
置の検出が終了したか否かが判定される。0点位置復帰
フラグがセット状態にあるか否か、0点位置検出フラグ
がセット状態にあるか否かが判定されるのである。いず
れも終了していない場合には、S24において、電動モ
ータ20がその位置から逆方向、すなわち、後退方向に
予め定められた回転数で回転させられる。S25におい
て、S21において読み取られた押圧力の変化量ΔF/
Δsがしきい値TH より小さいか否かが判定される。し
きい値TH 以上である場合には、判定がNOとなる。こ
の場合には、S1〜3,4(S21〜25)が繰り返し
実行される。
【0030】押付力の変化量ΔF/Δsがしきい値TH
より小さい場合には、S25における判定がYESとな
り、S26において、電動モータ20の累積回転数に基
づいてその時点の電動モータ20の回転位置が暫定0点
位置とされ、その暫定0点位置よりβだけ前進側の位置
が0点位置とされる。電動モータ20の回転位置は、予
め定められた後退端位置からの回転数の累積回転回数
(総回転角)に基づいて検出される。そして、S27に
おいて、0点位置の過去数回分の平均値が求められ、S
28において、0点位置検出フラグがセットされる。図
7に示す0点位置が求められるのである。
【0031】0点位置の検出が終了した場合には、0点
位置検出フラグがセットされるため、S23における判
定がYESとなり、S29において、現在0点位置ある
いはそれより後退側(0点位置とそれより後方側の予め
定められた後方側位置との間の位置)にあるか否かが判
定され、そうでない場合には、S30において、電動モ
ータ20が制御される。0点位置が検出された場合の電
動モータ20の位置(暫定0点位置)は、図7に示すよ
うに、0点位置より後退側にあるため、電動モータ20
が正方向に回転させられることになる。そして、S1,
2,3,4(21〜23,29,30)または、S1,
6,7,4が繰り返し実行されるのであるが、実際の位
置が0点位置あるいはやや後方側に達した場合には、S
29における判定がYESとなり、S31以降が実行さ
れる。
【0032】この場合には、0点位置が妥当な値である
か否かの確認が行われる。S31において、荷重センサ
140の0点オフセット処理が行われる。この場合の検
出値が0点とされるのである。また、S32において、
電動モータ20が僅かに正方向に回転させられる。そし
て、S33において、荷重センサ140による検出値が
上昇したか否かが判定される。上昇しない場合には、S
34において、その時点の実際の電動モータ20の回転
位置が読み取られ、検出された0点位置近傍であるか否
かが判定される。実際の電動モータ20の回転位置が0
点位置近傍にあれば、検出は妥当な値であるとされてそ
の値が採用される。S35において、0点位置復帰フラ
グがセットされる。この場合には、摩擦パッド70a,
bは復元していない状態にあるため、0点位置にあり、
かつ、電動モータ20を正方向に僅かに回転させても、
押圧力は上昇しないはずである。そのため、上昇しない
場合であって、かつ、ほぼ検出された0点位置近傍にあ
る場合には、その0点位置は妥当な値であるとすること
ができるのである。その後、電動モータ20は、S32
において正方向に回転させられた分だけ逆方向に回転さ
せられ、0点位置に戻される。それに対して、荷重セン
サ140の検出値が設定値以上上昇した場合には、検出
された0点位置が妥当でないため、その値は採用されな
い。S36において、0点位置復帰フラグはセットされ
るが、この場合には、例えば、前回の0点位置が採用さ
れるようにすることができる。その後、前回の0点位置
まで電動モータ20が回転させられる等の処理が行われ
る。また、荷重センサ140のオフセットも前回の値に
戻すことが望ましい。
【0033】このように、本実施形態においては、摩擦
パッド70a,bの非復元量αが考慮されるため、0点
位置を精度よく検出することができる。また、ブレーキ
の解除時に検出されるため、電動モータ20の作動速度
が一定の大きさに保たれるように、すなわち、ブレーキ
力の制御を0点位置検出のために行うことができるので
あり、検出精度の向上を図ることができる。0点位置の
検出の際の条件が同じになるため、0点位置のバラツキ
を小さくすることができるのである。
【0034】さらに、検出された0点位置に基づいてブ
レーキ作動時に電動モータ20が制御されるため、クリ
アランスの変化に起因するブレーキ力の効き遅れを小さ
くすることができる。具体的には、ブレーキ解除後に電
動モータ20が0点位置あるいは0点位置よりやや後方
側に復帰させられるため、次にブレーキを作用させる際
のブレーキの効き遅れが小さくなる。また、電動モータ
20の無駄な作動を減らすことができ、エネルギ消費量
の低減を図ることができる。この効果は、ディスクブレ
ーキ特有の効果である。この場合には、0点位置が摩擦
パッド70a,bの非復元量αに基づいて検出されるた
め、電動モータ20が摩擦パッド70a,bの通常の厚
みを考慮して制御されると考えることもできる。
【0035】なお、上記実施形態においては、押圧力の
変化量ΔF/Δsが複数回の平均値として求められた
が、平均値とすることは不可欠ではなく、1回づつ求め
られるようにしてもよい。また、〔押圧力の変化量ΔF
/Δsの6回の平均値〕に対応する電動モータ20の回
転位置を、〔最新の押圧力が検出された時点の位置〕と
するのではなく、〔押圧力が6回各々検出される時点の
電動モータ20の回転位置の平均値〕とすることもでき
る。さらに、荷重センサ140によって検出された押圧
力Fが最初に0になった電動モータ20の回転位置を記
憶し、その最初に0になった場合の回転位置に基づいて
暫定0点位置を検出することもできる。例えば、その最
初に0になった場合の回転位置を暫定0点位置とした
り、最初に0になった場合の回転位置より設定量だけ後
退側あるいは前進側の位置を暫定0点位置としたりする
ことができる。最初に0になった位置は誤差を含むこと
が多いからである。この場合には、暫定0点位置より後
退側に非復元量αだけ移動させた位置を0点位置とする
こともできる。また、電動モータ20の単位回転角当た
りの変化量ではなく、単位時間当たりの変化量がしきい
値以下であるか否かが判定されるようにすることもでき
る。電動モータ20が一定の回転数で逆方向に回転させ
られる場合にはこれらは同じになる。
【0036】さらに、電動モータ20を一定の回転数で
回転させることは不可欠ではない。運転者の解除速度に
応じて解除してもよい。また、操作力が設定値以下にな
った後に0点位置の検出が行われるようにすることは不
可欠ではない。さらに、0点位置の検出は、ブレーキペ
ダル40の操作が解除された場合に限らず、ブレーキが
作用状態から非作用状態にされる過程に行うこともでき
る。この場合には、荷重センサ140によって検出され
た押圧力が減少傾向にあり、かつ、押圧力が設定値以下
になった場合に0点位置の検出が行われるようにするこ
とができる。ブレーキペダル40の操作に伴わないで、
ブレーキが作動させられることがあるからである。例え
ば、トラクション制御が終了させられる過程、ビークル
スタビリティ制御が終了させられる過程、自動ブレーキ
が解除される過程、疑似的に作動させられたエンジンブ
レーキが解除される過程等が該当する。これらの場合に
おいても0点位置の検出が行われるようにすれば、0点
検出の機会を増やすことができ、正確に0点位置を検出
することができる。
【0037】次に、ドラムブレーキにおいて0点位置が
検出される場合について説明する。本実施形態において
は、レバー230aに加わる荷重の減少勾配が設定勾配
より緩やかになった場合における電動モータ30の回転
位置を0点位置とする。レバー230aに加わる荷重
は、前述のように、図9のグラフに示すように変化させ
られるため、荷重がリターンスプリング等のセット荷重
に対応する大きさとなり、一対のブレーキシュー202
a,bがリターンスプリング等の弾性力によって互いに
接近させられ、ドラム内周面204から離間させられた
時点ts における電動モータ30の回転位置を0点位置
とするのである。なお、この場合には、電動モータ30
は、実際の荷重が目標値(0)に近くように制御され
る。
【0038】図6のフローチャートにおいて、S51に
おいて、レバー230aに加わる荷重fが検出され、0
でないか否かが判定される。0である場合は電動ドラム
ブレーキ32が非作用状態にある。非作用状態ではな
く、作用状態にある場合には、S52以降において0点
位置の検出が行われる。S52において0点位置検出仮
フラグがセットされているか否かが判定される。最初に
S52が実行される場合にはセットされていないため、
判定がNOとなり、S53において、レバー230aの
荷重の減少勾配が予め定められた設定範囲内の大きさに
あるか否かが判定される。減少勾配が緩やかになったか
否かが判定されるのである。緩やかでない場合には、判
定がNOとなる。S1〜3,4(51,52,53)が
繰り返し実行され、減少勾配が緩やかになった場合に
は、S53における判定がYESとなり、その時点ts
における荷重fと電動モータ30の回転位置とが検出さ
れる。そして、0点位置検出仮フラグがセットされる。
【0039】この場合には荷重fは0ではないが0点位
置検出仮フラグはセットされているため、S52におけ
る判定がYESとなり、S55において、変化勾配が0
より大きい(上昇勾配に転じた)か、設定勾配より大き
い(急勾配になった)かが判定される。いずれかの場合
には、判定がYESとなり、S56において、0点位置
検出仮フラグがリセットされる。図9の時間ts に達し
たわけではなかった可能性があるのである。以下、レバ
ー230aの荷重が0になるまでの間、〔S51,5
2,53〕、〔S51,52,53,54〕、〔S5
1,52,55〕、〔S51,52,55,56〕が実
行される。レバー230aの荷重が0になった場合に
は、S57において、時点ts に出来るかぎり近い位置
が0点位置として作用される。例えば、連続してS54
において求められた0点位置のうちの最も過去に検出さ
れた位置を0点位置としたり、S54において求められ
た0点位置を減少勾配と対応付けて記憶させ、記憶され
たデータのうちの最も妥当な値(時点ts に最も近い
値)としたりすることができる。また、最初にS54が
実行された場合に検出された位置を0点位置とすること
も可能である。
【0040】このように、本実施形態においては、荷重
fが実際に0になるまで、押圧力の減少勾配に基づいて
電動モータ30の位置が検出され、複数のデータから妥
当なものが0点位置とされるのであり、精度よく0点位
置を検出することができる。また、電動ドラムブレーキ
32においては、0点復帰が行われることはない。アジ
ャスタ機能付きストラット210によってクリアランス
が調整されるのである。電動ドラムブレーキ32におけ
る0点位置の検出においては、0点位置復帰フラグは常
にセット状態に保たれるようにしたり、S57におい
て、0点位置検出フラグがセットされるとともに0点位
置復帰フラグがセットされるようにすることもできる。
【0041】ブレーキ作動時においては検出された0点
位置に基づいて電動モータ30が制御される。電動ドラ
ムブレーキ32においては、図10に示すように、電動
モータ30の回転数が0点位置近傍において小さくされ
る。ブレーキシュー202a,bのドラム内周面204
に対する接触速度が小さくされるのであり、それによっ
てオーバシュートが防止される。前述のように、電動ド
ラムブレーキ32においては、アジャスタ機能付きスト
ラッド210によってクリアランスが一定の量に調節さ
れるため、0点位置に復帰させる必要はない。そのた
め、ブレーキシュー202a,bが接触する直前まで回
転数を大きくすれば、ブレーキの効き遅れを小さくする
ことができる。
【0042】この場合には、図10の(a)に示すよう
に、電動モータ30の作動開始時から大きな電流が供給
されるようにしても、(b)に示すように、最初に供給
される電流(突入電流)を小さくし、その後大きくして
もよい。このように、突入電流を小さくすれば、電動モ
ータ30に過大な電流が供給されることを回避すること
ができる。また、0点位置以前に供給される電流の最大
値が電動モータ30の定格電流より小さくされれば、定
格電流より大きい場合に比較して、電源容量を小さくす
ることができる等の利点がある。
【0043】また、パーキングブレーキレバー42の操
作が解除された場合にも、電動ドラムブレーキ32にお
いて、同様に0点位置が検出されるようにすることがで
きる。この場合には、パーキングブレーキレバー42の
ブレーキスイッチ306がON状態からOFF状態にさ
れた場合に、0点位置の検出が行われる。パーキングブ
レーキレバー42が操作された場合にも電動モータ30
が作動させられ、ブレーキ力が発生させられるのである
が、電動モータ30は超音波モータであるため、電流が
供給されなくなれば、その状態が保持される。パーキン
グブレーキ作動時には電流を供給し続ける必要はないの
である。パーキングブレーキは、イグニッションスイッ
チがOFF状態にある場合に作動させられ、ON状態に
切り換えられた場合に解除されることが多い。このパー
キングブレーキの解除時に0点位置を検出することがで
きるのであり、イグニッションスイッチがONにされて
から早急に検出することができるというメリットがあ
る。
【0044】以上のように、本実施形態においては、コ
ントローラ298の図5,6のフローチャートで表され
る0点位置検出プログラムを記憶する部分,実行する部
分等により0点位置検出装置が構成される。また、その
うちの、S21,25,S53,55等を記憶する部
分,実行する部分等によって、ブレーキ作動状態検出部
が構成される。また、S24を記憶する部分,実行する
部分等によって、0点位置検出時ブレーキ制御部が構成
され、S5を記憶する部分,実行する部分等によってブ
レーキ作用時ブレーキ制御部が構成される。
【0045】なお、上記実施形態においてはブレーキ解
除時に0点位置が検出されるようにされていたが、ブレ
ーキ作動時に検出することもできる。リターンスプリン
グ等の弾性変形に伴う荷重の変化状態を利用すれば、作
動時にも検出できる。この場合には、図9の時点t0 に
おける位置が0点位置とされることになる。いずれにし
ても、ブレーキ力が0か否かに基づく場合より、0点位
置の検出精度を向上させることができる。
【0046】また、後輪側を電動ディスクブレーキとす
ることができる。この場合においても、サービスブレー
キとパーキングブレーキとで電動モータ20を共用する
ことができ、上記実施形態における場合と同様の効果を
得ることができる。さらに、電動ディスクブレーキにお
いて、一対のブレーキ部材62a,bにリターンスプリ
ングを設ければ、ドラムブレーキ用の0点位置検出プロ
グラムの実行に従って0点位置を検出することが可能と
なる。逆に、ドラムブレーキにディスクブレーキ用の0
点位置検出ルーチンに従って0点位置を検出することも
不可能ではない。
【0047】また、ドラムブレーキの構造,ディスクブ
レーキの構造は、上記実施形態におけるそれに限らな
い。電動ドラムブレーキについてはデュオサーボ型のも
のに限らず、ツーリーディング型,リーディング・トレ
ーディング型,ユニサーボ型等のドラムブレーキにも同
様に適用することができる。また、電動モータは超音波
モータに限らず、DCブラシレスモータ等とすることも
できる。この場合には、ブレーキ力を電流を供給しなく
てもその大きさに保つことができる保持装置を設けるこ
とが望ましい。パーキングブレーキと共有のモータとす
る場合には、特に有効である。その他、〔発明が解決し
ようとする課題,課題解決手段および効果〕の欄に記載
した態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改
良を施した形態で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である電動ブレーキ装置
の全体構成を示す系統図である。
【図2】上記電動ブレーキ装置に含まれる電動ディスク
ブレーキを示す断面図である。
【図3】上記電動ブレーキ装置に含まれる電動ドラムブ
レーキを示す断面図である。
【図4】上記電動ブレーキ装置に含まれるコントローラ
のROMに格納されたブレーキ制御ルーチンを表すフロ
ーチャートである。
【図5】上記コントローラのROMに格納された0点位
置検出ルーチンを表すフローチャートである。
【図6】上記コントローラのROMに格納された0点位
置検出ルーチンを表すフローチャートである。
【図7】上記電動ディスクブレーキにおいてモータ位置
と加圧力との関係を示す図である。
【図8】上記電動ディスクブレーキにおける摩擦パッド
の非復元量を示す図である。
【図9】上記電動ドラムブレーキが作用状態にある場合
におけるレバー荷重の変化状態を示す図である。
【図10】上記電動ドラムブレーキの供給電流の変化状
態を示す図である。
【符号の説明】
20,30 電動モータ 22 電動ディスクブレーキ 32 電動ドラムブレーキ 40 ブレーキペダル 42 パーキングペダル 140,246 荷重センサ 298 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 貴之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 沢田 直樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 相澤 博昭 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3D046 BB00 BB29 CC06 HH00 HH02 HH03 HH16 HH51 LL00 LL02 LL03 LL14 3D048 BB37 BB57 CC49 HH18 HH42 HH44 HH58 HH66 HH77 RR01 RR06 RR11 RR29 RR35 3J058 AA04 AA06 AA17 AA24 AA29 AA37 AA44 AA48 AA53 AA73 AA78 AA87 BA20 CC15 CC63 DA04 DB18 DB21 DB23 DB29 FA04 FA05 GA92 GA95

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪と共に回転するブレーキ回転体と、
    そのブレーキ回転体の摩擦面と摩擦係合してブレーキ
    回転体の回転を抑制するブレーキ部材と、自身は車体
    側部材に相対回転不能に保持され、前記ブレーキ部材を
    前記ブレーキ回転体の摩擦面に接触・離間可能に保持す
    る保持部材と、前記ブレーキ部材を前記ブレーキ回転
    体に押し付ける駆動装置とを備えたブレーキと、 前記駆動装置による前記ブレーキ部材の前記ブレーキ回
    転体への押付力が減少させられる際の少なくとも1時点
    における前記ブレーキの作動状態に基づいて、前記ブレ
    ーキ部材が前記ブレーキ回転体の摩擦面に摩擦係合し始
    める時点の前記駆動装置の位置である0点位置を検出す
    る0点位置検出装置とを含むことを特徴とするブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】前記0点位置検出装置が、前記駆動装置の
    作動状態に基づいて前記ブレーキの作動状態を検出する
    ブレーキ作動状態検出部を備えた請求項1に記載のブレ
    ーキ装置。
  3. 【請求項3】前記駆動装置が駆動源たるアクチュエータ
    を有し、当該ブレーキ装置が、そのアクチュエータを制
    御することによって、前記ブレーキの作動状態を制御す
    るブレーキ制御装置を含む請求項1または2に記載のブ
    レーキ装置。
  4. 【請求項4】前記ブレーキ制御装置が、前記0点位置検
    出装置による前記0点位置の検出の際に、前記アクチュ
    エータを、予め定められたパターンに従って制御する0
    点位置検出時ブレーキ制御部を含む請求項3に記載のブ
    レーキ装置。
  5. 【請求項5】前記0点位置検出装置が、前記ブレーキが
    作用状態にある場合における前記ブレーキ部材の弾性変
    形量に基づいて前記0点位置を検出する請求項1ないし
    4のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
  6. 【請求項6】前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキが
    非作用状態にある場合における前記ブレーキ部材の厚み
    に基づいて、前記アクチュエータを制御する請求項3な
    いし5のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
  7. 【請求項7】前記ブレーキ制御装置が、前記アクチュエ
    ータを、前記0点位置検出装置によって検出された0点
    位置に基づいて制御するブレーキ作用時ブレーキ制御部
    を含む請求項3ないし6のいずれか1つに記載のブレー
    キ装置。
  8. 【請求項8】前記ブレーキ作用時ブレーキ制御部が、前
    記アクチュエータを、前記0点位置検出装置によって検
    出された0点位置に対応するアクチュエータの位置にお
    いて遠い位置におけるより小さい速度で作動させる請求
    項7に記載のブレーキ装置。
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