JP2001221760A - 薄膜ガスセンサ - Google Patents

薄膜ガスセンサ

Info

Publication number
JP2001221760A
JP2001221760A JP2000033325A JP2000033325A JP2001221760A JP 2001221760 A JP2001221760 A JP 2001221760A JP 2000033325 A JP2000033325 A JP 2000033325A JP 2000033325 A JP2000033325 A JP 2000033325A JP 2001221760 A JP2001221760 A JP 2001221760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
thin
filter layer
gas
primary particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000033325A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Suzuki
卓弥 鈴木
Katsumi Onodera
克己 小野寺
Kenji Kunihara
健二 国原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2000033325A priority Critical patent/JP2001221760A/ja
Publication of JP2001221760A publication Critical patent/JP2001221760A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な応答性を有し、ガス選択性に優れ、妨
害物質が共存するような劣悪な環境下にあっても安定に
動作する薄膜ガスセンサを提供可能とする。 【解決手段】 フィルタ層8として、一次粒子径が1.
0μm以下のAl23,Cr23,Fe23,Ni
23,ZnO,SiO2などの多孔質金属酸化物を用
い、膜厚を酸化物一次粒子径から最大100μmにする
ことにより、掲記課題の解決を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電池駆動を念頭
に置いた低消費電力型薄膜ガスセンサの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にガスセンサは、ガス漏れ警報器
などの用途に用いられ、ある特定ガス、例えばCO,C
4,C38,CH3OH等に選択的に感応するデバイス
であり、その性格上、高感度,高選択性,高応答性,高
信頼性,低消費電力が必要不可欠である。ところで、家
庭用として普及しているガス漏れ警報器には、都市ガス
用やプロパンガス用の可燃性ガス検知を目的とするもの
と、燃焼機器の不完全燃焼ガス検知を目的とするもの、
または、両方の機能をあわせ持ったものなどがあるが、
いずれもコストや設置性の問題から普及率はそれほど高
くない。
【0003】かかる事情から、普及率の向上をはかるべ
く、設置性の改善、具体的には電池駆動としコードレス
化することが望まれている。電池駆動を実現するために
は低消費電力化が最も重要であるが、接触燃焼式や半導
体式のガスセンサでは、200℃〜500℃の高温に加
熱し検知する必要がある。このことから、SnO2など
の粉体を燒結する従来の方法では、スクリーン印刷等の
方法を用いても厚みを薄くするには限界があり、電池駆
動に用いるには熱容量が大きすぎた。そこで、微細加工
プロセスによりダイヤフラム構造などの低熱容量構造と
した薄膜ガスセンサの出現が待たれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、感知膜(また
は感応膜とも言う)に半導体薄膜を用いた場合、感知膜
単体では複数の還元性ガス種に感応してしまい、或る特
定のガスだけに選択的に感応させることはできない。そ
こで、感知膜の上にフィルタ層を設け、検知ガスより酸
化活性の強いガスを燃焼させることが有効である。ま
た、感知膜単体では水蒸気などの妨害物質共存下で感度
が低下するという問題があるので、これについてもフィ
ルタ層を設けることが有効である。
【0005】一方、消費電力を抑えるために、フィルタ
層の膜厚は100μm以内である必要がある。通常、ガ
ス漏れ警報器は20〜60秒の一定周期に一回の検知が
必要であり、この周期に合わせ検知部を室温から200
℃〜500℃の高温に加熱する。ヒータの応答が遅い場
合はガス検知に遅れが生じ、ヒータのオン時間が長くな
る分、オフ時間も含めた平均消費電力が増大し、電池寿
命を低下させることになる。図3に、フィルタ層の膜厚
と応答時間との関係を示す。電池駆動を考慮したとき
の、実用的なオン時間が100msであるので、これら
フィルタ層の膜厚は100μm以内にする必要があるこ
とがわかる。
【0006】図4にメタンガス警報器用センサのガス感
度と選択燃焼層の膜厚との関係を示す。ここで、ガス感
度=Ro/Rg(Ro:空気中の抵抗、Rg:ガス中の
センサ抵抗)と定義し、ガスの濃度はCH42000p
pm、H21000ppmを対象とする。この場合、誤
報原因となるH2に対する選択性が問題となり、H2ガス
の感度がメタンよりも低い感度である必要がある。従
来、フィルタ層の膜厚は300μm〜500μmと厚い
ため十分な選択性が得られていたが、膜厚を薄くして行
くとH2ガス感度が増大し、100μm以下では十分な
選択性が得られなくなる。このように、フィルタ層の膜
厚に関しては、低消費電量化からの要求とガス選択性か
らの要求とは相容れない関係にある。したがって、この
発明の課題は、十分な応答性を有し、ガス選択性に優
れ、安定に動作するガスセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明では、薄膜状の支持膜の外周部
または両端部をSi基板により支持し、外周部または両
端部が厚く中央部が薄く形成されたダイヤフラム様の支
持基板上に、薄膜のヒーターを形成し、この薄膜のヒー
ターを電気絶縁膜で覆い、その上にヒーターおよびガス
感知膜用の電極を形成し、さらに半導体薄膜によりガス
感知膜を形成した後、その最表面にフィルタ層を設けて
なる薄膜ガスセンサにおいて、前記フィルタ層をAl2
3,Cr23,Fe23,Ni23,ZnO,SiO 2
のいずれかを含む多孔質金属酸化物から形成することを
特徴とする。
【0008】上記請求項1の発明においては、前記フィ
ルタ層の膜厚を、前記多孔質金属酸化物の一次粒子径以
上で100μm以下とすることができる(請求項2の発
明)。また、上記請求項1または2の発明においては、
前記多孔質金属酸化物の一次粒子径が1.0μm以下で
あることができる(請求項3の発明)。さらに、上記請
求項1ないし3の発明においては、前記フィルタ層の膜
厚dと多孔質金属酸化物の一次粒子径rとの間にd/r
≧100なる関係をもたせることができる(請求項4の
発明)。
【0009】すなわち、フィルタ層の膜厚を前記多孔質
金属酸化物の一次粒子径(一次は物質の凝集前のものを
指すが、以下、単に粒子径または粒径とも言う)から最
大100μmにすることで十分な応答性を実現し、フィ
ルタ層の感知電極の多孔質金属酸化物の一次粒子径を1
μm以下にすることでガス選択性に優れ、妨害物質が共
存するような劣悪な環境下でも安定に動作できるように
する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態を示
す断面図である。両面に熱酸化膜が付いたSi基板1上
に、ダイヤフラム構造の支持膜および熱絶縁膜2として
Si3N4とSiO2膜を、順次プラズマCVD法にて形
成する。次に、Ni−Crヒーター層3、SiO2絶縁
層4の順にスパッタ法で形成する。その上に、接合層
5,感応層電極6を形成する。成膜はRFマグネトロン
スパッタリング装置を用い、通常のスパッタリング方法
によって行なう。成膜条件は接合層(PtまたはAu)
5、感応層電極(TaまたはTi)6とも同じで、Ar
ガス圧力1Pa、基板温度300℃、RFパワー2W/
cm2、膜厚は接合層/感知電極膜=500Å/200
0Åである。
【0011】次に、SnO2からなる感応層7を成膜す
る。成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用
い、反応性スパッタリング方法によって行なう。ターゲ
ットにはSbを0.5wt%とPt6.0wt%を有す
るSnO2を用いる。成膜条件はいずれもAr+O2ガス
圧力2Pa、基板温度150〜300℃、RFパワー2
W/cm2、膜厚は5000Åである。続いてこの発明
に係るフィルタ層8を形成する。Pd7.0wt%添加
したγ−アルミナからなるペーストを用い、感応層であ
るSnO2の直上にフィルタ層をスクリーン印刷し、そ
の後500℃で焼成する。最後に、基板裏面よりエッチ
ングによりSiを除去し、ダイヤフラム構造とした。
【0012】以上のように作製された薄膜ガスセンサの
特性について、以下に説明する。表1に、以上のように
作製したサンプルの特性をまとめた。
【表1】
【0013】平均一次粒径は原料となるγ−アルミナの
平均一次粒子径、CH4感度とH2選択性は20℃,6
0%相当の相対湿度下におけるCH42000ppmで
の感度、およびCH4感度と1000ppmの感度との
比(CH4感度/H2感度)をそれぞれ示す。実用的に
は、CH4感度>5、H2感度<2である必要がある。表
1の結果から、平均一次粒子径1μm以下の実施例のサ
ンプルは、フィルタ層の膜厚が多孔質金属酸化物一次粒
子径から最大100μmあれば、十分なCH4感度とH2
選択性を有することが分かる。
【0014】H2選択性は、フィルタ層のγ−アルミナ
内でのH2の燃焼によるものである。フィルタ層の最表
面から進入したH2は、フィルタ層の細孔を拡散して行
く過程で、貴金属を添加したγ−アルミナ粒との衝突を
繰り返すたびに酸化される。このH2とγ−アルミナ粒
との衝突が十分に行なわれれば、H2は感知膜であるS
nO2に到達する前にほとんどが燃焼してしまうが、例
えばフィルタ層が薄い等の理由でこの衝突が不十分であ
れば、H2がSnO2表面に達し感度が出てしまう。この
衝突回数は、フィルタ層の膜厚と一次粒子径との比(膜
厚/粒径=d/r)に比例するものと考えられる。図2
に、作製したサンプルのH2選択性と膜厚/粒子径(=
d/r)との関係を示す。d/r≧100で十分なH2
選択性を得られることが分かる。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、フィルタ層として、
一次粒子径が1μm以下のAl23,Cr23,Fe2
3,Ni23,ZnO,SiO2を含む多孔質金属酸化
物を用い、膜厚を多孔質金属酸化物一次粒子径から最大
100μmにすることにより、十分な応答性を有し、ガ
ス選択性に優れ、妨害物質が共存するような劣悪な環境
下でも安定に動作する薄膜ガスセンサを実現できるとい
う利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】膜厚/粒子径とH2選択性との関係を示すグラ
フである。
【図3】フィルタ層膜厚と応答時間との関係を示すグラ
フである。
【図4】フィルタ層膜厚とガス感度との関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1…Si(基板)、2…支持層、3…ヒーター層、4…
絶縁層、5…接合層、6…感応層電極、7…感応層、8
…フィルタ層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国原 健二 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA11 AA19 AA21 AA24 BA01 BB02 BB04 BD03 BD06 BE03 DB04 EA07 EA10 EA11 FB02 FE03 FE10 FE12 FE25 FE38 FE48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜状の支持膜の外周部または両端部を
    Si基板により支持し、外周部または両端部が厚く中央
    部が薄く形成されたダイヤフラム様の支持基板上に、薄
    膜のヒーターを形成し、この薄膜のヒーターを電気絶縁
    膜で覆い、その上にヒーターおよびガス感知膜用の電極
    を形成し、さらに半導体薄膜によりガス感知膜を形成し
    た後、その最表面にフィルタ層を設けてなる薄膜ガスセ
    ンサにおいて、 前記フィルタ層をAl23,Cr23,Fe23,Ni
    23,ZnO,SiO 2のいずれかを含む多孔質金属酸
    化物から形成することを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ層の膜厚を、前記多孔質金
    属酸化物の一次粒子径以上で100μm以下とすること
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜ガスセンサ。
  3. 【請求項3】 前記多孔質金属酸化物の一次粒子径が
    1.0μm以下であることを特徴とする請求項1または
    2のいずれかに記載の薄膜ガスセンサ。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ層の膜厚dと多孔質金属酸
    化物の一次粒子径rとの間にd/r≧100なる関係を
    もたせることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の薄膜ガスセンサ。
JP2000033325A 2000-02-10 2000-02-10 薄膜ガスセンサ Pending JP2001221760A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033325A JP2001221760A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 薄膜ガスセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033325A JP2001221760A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 薄膜ガスセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001221760A true JP2001221760A (ja) 2001-08-17

Family

ID=18557822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000033325A Pending JP2001221760A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 薄膜ガスセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001221760A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2403295A (en) * 2003-06-26 2004-12-29 Univ London Gas Sensor
JP2006258422A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 薄膜ガスセンサ
JP2007279061A (ja) * 2007-06-19 2007-10-25 Osaka Gas Co Ltd パルス駆動型薄膜ガスセンサおよびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2403295A (en) * 2003-06-26 2004-12-29 Univ London Gas Sensor
JP2006258422A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 薄膜ガスセンサ
JP4641832B2 (ja) * 2005-03-15 2011-03-02 富士電機システムズ株式会社 薄膜ガスセンサ
JP2007279061A (ja) * 2007-06-19 2007-10-25 Osaka Gas Co Ltd パルス駆動型薄膜ガスセンサおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008082972A (ja) 水素センサ
JPH11183420A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP3988999B2 (ja) 薄膜ガスセンサおよびその製造方法
JP4022822B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP2010185774A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP2001221760A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4641832B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP2006300560A (ja) 水素透過膜、水素センサおよび水素の検知方法
JP4010738B2 (ja) ガスセンサ及びガス検出器及びガス検出方法
JP7158680B2 (ja) ガスセンサ
JP2005164566A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP3075070B2 (ja) 一酸化炭素ガスセンサ
JP4371772B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4136811B2 (ja) 薄膜ガスセンサおよびその製造方法
JP2000055852A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4315992B2 (ja) ガスセンサ及びガス検出器及びガス検出方法
JP3925847B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP3976265B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP5278086B2 (ja) 薄膜ガスセンサおよびその製造方法
JP2005098947A (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4779076B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4851610B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP4401145B2 (ja) 薄膜ガスセンサの製造方法
JP3931473B2 (ja) 薄膜ガスセンサ
JP2005226992A (ja) 薄膜ガスセンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20040122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040205

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050609

A521 Written amendment

Effective date: 20050722

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060413