JP2001219427A - 一般廃棄物プラスチックの資源化方法 - Google Patents

一般廃棄物プラスチックの資源化方法

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JP2001219427A
JP2001219427A JP2000034351A JP2000034351A JP2001219427A JP 2001219427 A JP2001219427 A JP 2001219427A JP 2000034351 A JP2000034351 A JP 2000034351A JP 2000034351 A JP2000034351 A JP 2000034351A JP 2001219427 A JP2001219427 A JP 2001219427A
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plastics
chlorine
bottle
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Yasushi Akiyasu
慶志 秋保
Toshiaki Takuwa
稔朗 宅和
Ichiro Kuriyama
一郎 栗山
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Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃プラスチックから塩素含有プラスチックを
除去し資源化する。 【解決手段】 混合廃プラスチックを揺動反発式選別機
により、固形プラスチックと軽量プラスチックとに選別
する。次いで、軽量プラスチックを、比重液である水又
は重液を用い比重差によって選別する湿式の比重差選別
によって、比重液よりも比重の大きい塩素含有プラスチ
ックを含む高比重プラスチックと、比重液よりも比重の
小さい軽比重プラスチックとに分離する。次いで、高比
重プラスチックを所定の温度で加熱し溶融して高比重プ
ラスチック中に含有している塩素を除去する。そして、
このように塩素を除去した高比重プラスチック及び前記
軽比重プラスチックを所定の造粒工程により造粒し資源
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般廃棄物(ご
み等)の資源化方法、特に、一般廃棄物中に混在してい
る一般廃棄物プラスチック(以下、「廃プラスチック」
という)の再利用(リサイクル)による資源化効率を向
上するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはカロリー価が高く、原
料、燃料等としての資源化が望まれている。しかしなが
ら、一般廃棄物として回収される廃プラスチックは、不
燃物又は可燃物として他の廃棄物と混合状態で回収され
る(以下、「混合廃プラスチック」という)。また、そ
の中に含まれるプラスチックについても、PE(ポリエ
チレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレ
ン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、及び、
PVC(ポリ塩化ビニル)及びPVDC(ポリ塩化ビニ
リデン)などの多種にわたる。中でもPVC及びPVD
Cなどの塩素含有プラスチックは、燃焼する際に塩素を
発生するため、エネルギーとして再利用するためには燃
焼工程の前に脱塩素工程を用意し、燃焼時に塩素ガスが
発生しないようにするか、又は、燃焼後の排ガス処理で
脱塩素を行う必要がある。
【0003】このような一般廃棄物プラスチックの資源
化方法として、本出願人らは、特願平9−30597号
(特開平10−225930号公報)(以下、「先行技
術1」という)及び特願平9−68397号(以下、
「先行技術」2という)を提案している。
【0004】先行技術1は、廃プラスチックを揺動反発
式選別機によって固形プラスチックと軽量プラスチック
とに分離し、固形プラスチックは乾式選別により、軽量
プラスチックは湿式選別により、それぞれ塩素含有プラ
スチックを分離除去し、造粒により高炉原料化する方法
である。
【0005】先行技術2は、廃棄物から分別した廃プラ
スチックをそのまま加熱し溶融してPVC及びPVDC
を熱分解して塩素を除去し、造粒により高炉原料化する
方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1は、加熱処
理を含まないためエネルギーコスト的に有利であるが、
選別により有効利用できるプラスチックの歩留りが悪
く、特にフィルム系プラスチックについては塩素含有プ
ラスチックが残土として大量に発生する。また、固形プ
ラスチック側においても、近赤外線等による乾式選別は
プラスチックボトルを対象とした専用機の使用が一般的
であり、プラスチックボトルと非ボトル形状のプラスチ
ックとが混在していると選別機能が発揮できないばかり
か処理不能に陥るといった問題がある。
【0007】先行技術2は、廃プラスチックを加熱溶融
して脱塩素するが、脱塩素する必要の無いプラスチック
もともに加熱溶融されるため処理量が大量になりエネル
ギー効率がよくない。
【0008】従って、この発明の目的は、廃プラスチッ
クを資源化するに当たり、塩素含有プラスチックの選別
能力及びエネルギー効率を高め、効果的な再利用を実現
することができる、一般廃棄物プラスチックの資源化方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
混合廃プラスチックを揺動反発式選別機により、固形プ
ラスチックと前記固形プラスチックよりも軽量の軽量プ
ラスチックとに選別し、次いで、選別された前記軽量プ
ラスチックを破砕処理により粒度を調整し、次いで、比
重液である水又は重液を用い比重差によって選別する湿
式の比重差選別によって、比重液よりも比重の大きい塩
素含有プラスチックを含む高比重プラスチックと、比重
液よりも比重の小さい軽比重プラスチックとに分離し、
次いで、前記高比重プラスチックを所定の温度で加熱し
溶融して前記高比重プラスチック中に含有している塩素
を除去し、次いで、このように塩素を除去した前記高比
重プラスチック及び前記軽比重プラスチックを所定の造
粒工程により造粒することに特徴を有するものである。
【0010】請求項2記載の発明は、前記湿式の比重差
選別の実施によって塩素含有プラスチックとともにPS
を高比重プラスチック側に選別し、水素供与性高分子の
役割を果たすPSによって前記加熱及び溶融による塩素
除去効率を向上することに特徴を有するものである。
【0011】請求項3記載の発明は、混合廃プラスチッ
クを揺動反発式選別機により、固形プラスチックと前記
固形プラスチックよりも軽量の軽量プラスチックとに選
別し、次いで、前記固形プラスチックを篩機構による篩
分け及び風力選別設備による風力選別を用いボトル系プ
ラスチックと前記ボトル系プラスチックよりも重量の重
い重量固形プラスチックとに選別し、前記ボトル系プラ
スチックから光学式の乾式選別によって塩素含有プラス
チックボトルを選別除去し、前記重量固形プラスチック
から金属類を除去し、次いで、前記塩素含有プラスチッ
クボトルを除去した残りのプラスチックボトル及び金属
類が除去された前記重量固形プラスチックを所定の造粒
工程により造粒することに特徴を有するものである。
【0012】請求項4記載の発明は、造粒した廃プラス
チックを高炉原料として使用することに特徴を有するも
のである。
【0013】混合廃プラスチック中より塩素含有プラス
チックを除去するための技術として、プラスチックの比
重差を利用した湿式選別(シンクフロート)、近赤外線
照射等による光学分離による乾式選別、及び、プラスチ
ックを加熱し溶融し塩素を除去する方法(以下、「加熱
溶融法」という)を用いる。
【0014】湿式選別は、比重液の水(又は重液)より
比重の大きい高比重プラスチックと、水より比重の小さ
い軽比重プラスチックとを分離することができる。高比
重プラスチックには、PVC及びPVDC等の塩素含有
プラスチック、及びPS等が含まれる。軽比重プラスチ
ックには、上記以外の大部分のプラスチックが含まれ
る。特に、乾式選別を使用できないフィルム、シート、
袋等のフィルム系及びトレー系プラスチック等を主体と
する軽量プラスチックにおいては、湿式選別によって塩
素含有プラスチックの含有割合を高めることにより、後
工程の加熱溶融による脱塩工程の稼動効率を向上するこ
とができる。
【0015】乾式選別は、近赤外線を照射したときの吸
収スペクトルや紫外線の透過スペクトルを測定し判別す
ることによりプラスチックの種別を判定する方法であ
る。この乾式選別を用いてプラスチックボトルから塩素
含有プラスチック(PVC、PVDC)ボトルを選別除
去することが可能である。プラスチックボトルの原料の
大半はPETであり、乾式選別によって塩素含有プラス
チックボトルと、PETボトル及びその他のボトルとが
分離される。上記の湿式選別では、PETと、PVC及
びPVDCの比重がほぼ同等であるため、両者を分離す
ることは不可能である。
【0016】加熱溶融法において、プラスチックの溶融
温度は約350℃が適当である。塩素含有プラスチック
(PVC、PVDC)を含む軽量プラスチックは、約3
50℃の温度で加熱溶融され、塩素含有プラスチック
(PVC、PVDC)は熱分解し塩素ガスが除去され、
塩酸回収工程で回収される。なお、加熱溶融法によれ
ば、塩素含有プラスチック以外のプラスチックも一緒に
溶融されるため、プラスチック中の塩素含有プラスチッ
クの含有割合はなるべく高いほうが効率がよい。
【0017】以下に、廃プラスチックの分類について述
べる。
【0018】廃プラスチックは、固形プラスチックと、
固形プラスチックよりも軽量の軽量プラスチックとに分
類される。分類手段として揺動反発式選別機を使用す
る。風力選別設備を用いることもできる。揺動反発式選
別機は、クランク軸に取り付けられて揺動運動する傾斜
した反発板上に被選別物を投入すると、物体の重量、形
状及び硬度の差により反発する弾道が異なることを利用
して選別する選別装置であり、傾斜の下方に重量物が回
収され、傾斜の上方に軽量物が回収される構造を有して
いる。この揺動反発式選別機に混合廃プラスチックを投
入すると、重量側に固形プラスチックが、軽量側にフィ
ルム系プラスチックおよびトレー系プラスチック等の軽
量プラスチックが回収される。
【0019】固形プラスチックには、主にボトル系、カ
ップ類、洗剤容器、チューブ類、その他の小型のプラス
チック系物等が多く含まれる。そして、固形プラスチッ
クは、プラスチックボトル等のボトル系プラスチック
と、ボトル系プラスチックよりも重量の重い重量固形プ
ラスチックとに分類される。
【0020】先行技術1では、磁選処理後、乾式の選別
設備へと導入していたが、種類形状が雑多なため、光学
式の乾式選別機の機能が発揮できなかった。本発明は、
篩機構によってまず小型のプラスチック系容器やチュー
ブ類を分離し、次いで、微少噴流の風力選別機によって
PETボトルや洗剤系のボトル等からなるボトル系プラ
スチックと、ボトル系プラスチックよりも重量の大きい
洗剤系の箱形容器やカップ類からなる重量固形プラスチ
ックと、その他の金属、残土とに選別される。前記篩及
び風力選別工程によりボトル系プラスチックを選別でき
るため、この後段のボトル専用の光学式の乾式選別によ
り塩素含有プラスチック(PVC、PVDC)ボトルを
効果的に選別することができる。
【0021】比較的重量の大きい箱形容器、カップ類等
の重量固形プラスチックには、塩素含有プラスチック
(PVC、PVDC)の材質が殆ど含まれないことか
ら、磁選処理等により金属を除去後再利用可能である。
一方、篩機構により篩分けた小型のプラスチックやチュ
ーブ類も、その量や内容に応じて再利用可能である。
【0022】上記の廃プラスチックの分類、湿式選別、
乾式選別、加熱溶融法による脱塩を組合わせて実施する
ことにより、廃プラスチックを効率良く資源化可能であ
る。
【0023】特に、エネルギーとしての再利用、例え
ば、造粒による高炉原料化が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。
【0025】図1は、この発明の実施の形態に係る資源
化工程を示す工程図、図2は、この発明の実施の形態に
係る廃プラスチック量に対する各種プラスチックの含有
割合を示す工程図、図3は、この発明の他の実施の形態
に係る資源化工程を示す工程図、図4は揺動反発式選別
機を示す斜視図、図5は、風力選別設備を示す説明図、
図6は、加熱脱塩設備を示す説明図である。 [実施の形態1]図1に示すように、必要に応じて破袋
機及び破砕機26で梱包を解かれた廃プラスチック7
は、揺動反発式選別機1に投入される。図4に示すよう
に、揺動反発式選別機1は、クランク軸2に取り付けら
れた1枚又は複数枚の反発板3が少ないときで0度、大
きいときで20度程度の傾斜をもってクランク軸2に取
り付けられている。クランク軸2は電動機(図示せず)
で矢印方向に回転するので、このクランク軸2の動きに
より反発板3は揺動運動を行う。揺動反発式選別機1の
選別原理は、この揺動運動する反発板3上に落下した被
選別物(廃プラスチック)7が反発板3上で跳ね返る時
の弾道の違いにより選別するもので、固形プラスチック
5は、反発する方向が反発板3の傾斜角の影響を大きく
受けるので傾斜の下方に落下するが、軽量物および柔軟
物は、反発板3上での跳ね返りが小さいので、反発板3
の揺動運動により傾斜の上方に搬送され、軽量プラスチ
ック6として回収される。また、反発板3には必要に応
じて篩穴4を設定することができ、小径物はこの篩穴4
の篩効果によって篩い分けされ、砂粒、小石およびガラ
ス片等の選別不適当物が反発板3の直下に残渣8として
回収される。
【0026】このように、揺動反発式選別機1に投入さ
れた被選別物(廃プラスチック)7は、重量物側にボト
ルプラスチックを主体とする固形プラスチック5が回収
され、軽量物側にフィルム系およびトレー系プラスチッ
クが軽量プラスチック6として回収される。そして、反
発板3の上方で回収された軽量プラスチック6は、湿式
分離工程に送られ、水(又は重液)より比重の大きいP
VC及びPVDC、及びPS等の高比重プラスチックと
比重の小さい軽比重プラスチックとが選別される。
【0027】湿式選別設備22は、混合槽16と分離槽
17とによって構成され、破砕機15により破砕後、水
より比重の大きいPVC及びPVDC、及びPS等の高
比重プラスチック62は沈降して下方より取り出され、
その他の水より比重の小さい軽比重プラスチック61は
上方より回収される。そして、軽比重プラスチック61
は、所定の造粒工程29により資源化される。
【0028】一方、高比重プラスチック62は、乾燥機
21により乾燥され、造粒機18により造粒され、そし
て、溶融機27、循環機28を備える図6に示すような
2軸エクストルーダー方式の加熱脱塩設備23に投入さ
れる。加熱脱塩設備23に投入された廃プラスチック
(高比重プラスチック62)は、約350℃の溶融・脱
塩化水素温度により加熱溶融され、塩素含有プラスチッ
ク(PVC、PVDC)が熱分解し、塩素ガス19が回
収される。加熱温度は上記に限定されるものではない。
塩素が除去されたプラスチック621は、所定の造粒工
程29により造粒され資源化される。本実施の態様では
高炉原料化される。
【0029】本実施の形態においては、湿式選別設備2
2で軽、高比重プラスチック61、62が分離されるの
で、加熱脱塩設備23に投入されるプラスチックの量が
削減され該設備23の小規模化が可能である。また、該
選別により塩素含有プラスチックの割合が増え(濃縮さ
れ)、エネルギー投入効果が大きくなり、設備及びラン
ニングコスト的に有利である。
【0030】更に、湿式選別では、高比重プラスチック
側にPS及びその他のプラスチックも含まれ、PS等に
含まれる水素供与性高分子によって加熱脱塩設備23に
おける塩素除去効率が高められる。
【0031】次に、本発明処理によるバランスを検討す
る。図2に示される、固形プラスチック(50%)及び
軽量プラスチック(50%)の数値は、揺動反発式選別
機投入時の廃プラスチック量(100%)に対するそれ
ぞれの含有割合である。加熱脱塩設備に投入し塩素を除
去する場合において、通常、塩素含有プラスチック(P
VC、PVDC)の含有割合は、投入される廃プラスチ
ックの20%程度が処理条件として好ましい。即ち、あ
る程度濃縮された方が脱塩の効率が良い。本発明におい
ては、湿式の比重差選別によって高比重プラスチックが
選別され、加熱脱塩するプラスチック量全体に対する塩
素含有プラスチックの割合を、揺動反発式選別機投入時
よりも高める(濃縮する)ことができる。即ち、揺動反
発式選別機投入時には10%程度でも、加熱脱塩設備投
入時には20%に濃縮される。
【0032】図2に示す破線で囲った部分の投入エネル
ギー量E1は、揺動反発式選別機によって選別された軽
量プラスチックをそのまま加熱脱塩設備に投入し脱塩す
る工程(従来技術)である。一方、破線で囲った部分の
投入エネルギー量E2は本発明例である。本発明例によ
る投入エネルギー量E2は湿式分離工程を経由すること
によりE1よりも少なく、省エネ化を実現することがで
きる。即ち、投入エネルギー量は、E1>E2となる。
【0033】このように、本発明によれば、揺動反発式
選別機により固形プラスチックを取り除き、湿式選別に
よって軽量プラスチックを取り除くため、塩素含有プラ
スチック(PVC、PVDC)の含有割合は加熱脱塩設
備に投入される廃プラスチックの20%程度に濃縮され
る。従って、加熱脱塩の処理効率が向上し、加熱脱塩設
備の小規模化が可能である。 [実施の形態2]図3に示すように、廃棄プラスチック
7は、図1と同様に揺動反発式選別機1に投入され重量
物側にボトルプラスチックを主体とする固形プラスチッ
ク5が回収され、軽量物側にフィルム系およびトレー系
のプラスチックが軽量プラスチック6として回収され
る。
【0034】次いで、反発板3の下方で回収された固形
プラスチック5は、ここで篩20により篩分けられ、反
発板の篩目で除去しきれないような小物、長尺、偏平プ
ラスチック24が除去される。グリズリー等の篩目サイ
ズは概ね50〜60mmが好ましい。
【0035】次いで、風力選別設備9に投入される。図
5は、この発明の実施に使用される風力選別設備を示す
説明図である。風力選別設備9は、投入口から投入され
た固形プラスチック5を搬送ベルト10により搬送し、
搬送ベルト出口の空気噴射装置11から噴射される空気
12によって固形プラスチック5を吹き飛ばし、重量物
ピット13aに重量固形プラスチック52を、軽量物ピ
ット13bにボトル系プラスチック51を選別する。
【0036】次いで、図3に示すように、ボトル系プラ
スチック51は、乾式選別設備14に供給される。乾式
選別設備14は、整列装置30、センサー部31、情報
処理装置32、仕分け装置33等により構成される。整
列装置で1つずつセンサー部に送られたプラスチックは
近赤外線を照射され、情報処理装置で物質特有の吸収ス
ペクトルを判別することにより種別が判定され、仕分け
装置で塩素を含有するPVCおよびPVDCボトル51
1が除去される。なお、他の乾式選別方法、例えば、紫
外線の透過スペクトルを観察する方法についても同様に
適用できる。
【0037】一方、重量固形プラスチック52は、磁選
機25により鉄等の金属類を回収される。そして、金属
類を回収された重量固形プラスチック521及び塩素含
有プラスチックが除去された残りのプラスチックボトル
512は、所定の造粒工程29により資源化される。本
実施の態様では、高炉原料化される。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、下記に示す有用な効果がもたらされる。 (1)廃プラスチックを、揺動反発式選別機により、固
形プラスチックと軽量プラスチックとに選別することに
より、それぞれに適した効率的な処理が可能である。 (2)フィルム系プラスチック等の軽量プラスチックに
おいては、一旦、比重液を用いる湿式の比重差選別を実
施し、高比重側に選別されたPVC及びPVDCが濃縮
されたプラスチックを加熱脱塩することにより、下記
〜を奏する。
【0039】 高炉原料としてのプラスチックの歩留
りが向上する。
【0040】 加熱溶融による脱塩素対象プラスチッ
ク(PVC、PVDC)が濃縮し処理量が減るため、小
規模の加熱脱塩設備により対応できる。
【0041】 加熱脱塩設備の規模が小さくなること
によるエネルギー投入効果は、湿式処理に比べて格段に
大きいためトータルでの設備及びランニングコスト的に
有利である。
【0042】 湿式の比重差選別によりPVC、PV
DCとともにPSが高比重プラスチック側に選別される
ため、PSが加熱脱塩に際し水素供与性高分子の役割を
効果的に果たすため、脱塩素率が向上する。 (3)固形プラスチックにおいては、篩処理や風力選別
により乾式選別対象がボトルプラスチックのみとなるた
め、光学分離による乾式選別による塩素含有プラスチッ
クの分離性能に優れたシステムが構築でき、同時に、固
形プラスチックを細選別するため再利用率が飛躍的に向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る資源化工程を示す
工程図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る廃プラスチック量
に対する各種プラスチックの含有割合を示す工程図であ
る。
【図3】この発明の他の実施の形態に係る資源化工程を
示す工程図である。
【図4】揺動反発式選別機を示す斜視図である。
【図5】風力選別設備を示す説明図である。
【図6】加熱脱塩設備を示す説明図である。
【符号の説明】
1 揺動反発式選別機 2 クランク軸 3 反発板 4 篩穴 5 固形プラスチック 51 ボトル系プラスチック 511 塩素含有プラスチック(PVC、PVDC)ボ
トル 512 塩素含有プラスチックボトル以外のプラスチッ
クボトル 52 重量固形プラスチック 521 金属類を回収された重量固形プラスチック 6 軽量プラスチック 61 軽比重プラスチック 62 高比重プラスチック 621 塩素が除去されたプラスチック 7 廃プラスチック(被選別物) 8 残渣(小径物) 9 風力選別設備 10 搬送ベルト 11 空気噴射装置 12 空気 13a 重量物ピット 13b 軽量物ピット 14 乾式選別設備 15 破砕機 16 混合槽 17 分離槽 18 造粒機 19 塩素ガス 20 篩 21 乾燥機 22 湿式選別設備 23 加熱脱塩設備 24 小物長尺偏平プラスチック 25 磁選機 26 破砕機 27 溶融機 28 循環機 29 造粒工程 30 整列装置 31 センサー部 32 情報処理装置 33 仕分け装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27:08 C08L 27:08 (72)発明者 栗山 一郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D067 EE12 EE16 GA16 GA18 GB05 4F301 AA13 AA14 AA15 AA16 AA17 AA25 BA01 BA12 BA21 BD07 BE21 BE30 BE44 BF02 BF08 BF09 BF12 BF16 BF31 CA09 CA25 CA34 CA36 CA41 CA72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合廃プラスチックを揺動反発式選別機
    により、固形プラスチックと前記固形プラスチックより
    も軽量の軽量プラスチックとに選別し、次いで、選別さ
    れた前記軽量プラスチックを破砕処理により粒度を調整
    し、次いで、比重液である水又は重液を用い比重差によ
    って選別する湿式の比重差選別によって、比重液よりも
    比重の大きい塩素含有プラスチックを含む高比重プラス
    チックと、比重液よりも比重の小さい軽比重プラスチッ
    クとに分離し、次いで、前記高比重プラスチックを所定
    の温度で加熱し溶融して前記高比重プラスチック中に含
    有している塩素を除去し、次いで、このように塩素を除
    去した前記高比重プラスチック及び前記軽比重プラスチ
    ックを所定の造粒工程により造粒することを特徴とする
    一般廃棄物プラスチックの資源化方法。
  2. 【請求項2】 前記湿式の比重差選別の実施によって塩
    素含有プラスチックとともにPSを高比重プラスチック
    側に選別し、水素供与性高分子の役割を果たすPSによ
    って前記加熱及び溶融による塩素除去効率を向上するこ
    とを特徴とする請求項1記載の一般廃棄物プラスチック
    の資源化方法。
  3. 【請求項3】 混合廃プラスチックを揺動反発式選別機
    により、固形プラスチックと前記固形プラスチックより
    も軽量の軽量プラスチックとに選別し、次いで、前記固
    形プラスチックを篩機構による篩分け及び風力選別設備
    による風力選別を用いボトル系プラスチックと前記ボト
    ル系プラスチックよりも重量の重い重量固形プラスチッ
    クとに選別し、前記ボトル系プラスチックから光学式の
    乾式選別によって塩素含有プラスチックボトルを選別除
    去し、前記重量固形プラスチックから金属類を除去し、
    次いで、前記塩素含有プラスチックボトルを除去した残
    りのプラスチックボトル及び金属類が除去された前記重
    量固形プラスチックを所定の造粒工程により造粒するこ
    とを特徴とする一般廃棄物プラスチックの資源化方法。
  4. 【請求項4】 造粒した廃プラスチックを高炉原料とし
    て使用する請求項1、2又は3記載の一般廃棄物プラス
    チックの資源化方法。
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