JP2001215194A - 発光分光分析装置 - Google Patents

発光分光分析装置

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JP2001215194A
JP2001215194A JP2000022580A JP2000022580A JP2001215194A JP 2001215194 A JP2001215194 A JP 2001215194A JP 2000022580 A JP2000022580 A JP 2000022580A JP 2000022580 A JP2000022580 A JP 2000022580A JP 2001215194 A JP2001215194 A JP 2001215194A
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spectroscope
oxygen
spectrometer
oxidizing agent
air
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JP2000022580A
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Inventor
Koji Okada
幸治 岡田
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分光器内にパージガスを流す必要なく、又、分
光器内を真空にすることなく、発光分光分析が行えるよ
うにする。 【解決手段】分光器1内に酸化剤24を設置するととも
に、分光器1の内容積を可変にするための蛇腹24を前
壁21と後壁22との間に取り付けて、分光器内の酸素
を酸化剤24により固定するとともに内容積を縮めるよ
うにして大気圧状態で保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICP発光分光分析
装置(ICP)や火花放電発光分光分析装置等の元素固
有の発光スペクトルを測定して分析を行う発光分光分析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ICPや火花放電を光源とする発光分光
分析装置は、装置の内部に分光器を備えており、種々の
発光方向で発生させた試料からの放射光を分光器内の回
折格子で各波長のスペクトル光に分光し、そのスペクト
ル光のうちの特定波長の光を検出することによって試料
に含まれる元素の定性・定量分析を行う。発光分光分析
を行う装置では紫外線領域の発光スペクトルも扱うこと
になるが紫外線領域のスペクトルは空気中に存在する酸
素により吸収を受ける。例えば硫黄(S)では180.
7nmに発光スペクトルが存在するが酸素雰囲気中を通
過すると吸収されて信号が減衰してしまう。そのため分
光器内で酸素による吸収を避けるための工夫がなされて
いる。
【0003】そのような工夫のひとつとして分光器内部
に不活性ガス(例えば窒素ガス)を送り込んで置換する
ことが行われている。図1に従来からの不活性ガスを導
入する発光分光分析装置の構成を示す。分光器1は、全
体が気密容器に収納された構造にしてあり、光源2から
の光がレンズ3から分光器1内に導入されるようになっ
ている。このレンズ3も気密に取り付けられている。レ
ンズ3を通過した光10は入射スリット4、ミラー5、
回折格子6、ミラー7、出射スリット8の光学系を経て
検出器9に至りここで検出される。分光器1の壁面には
ガス導入経路11とガス排出経路16とが形成されてお
り、ガス導入経路11は流量調整用のニードルバルブ1
2、開閉用のストップバルブ15が、又、ガス排出経路
16には開閉用のリリーフバルブ17が取り付けられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分光器内部に不活性ガ
スを送り込んで置換する装置では、測定前および測定中
は不活性ガスを連続的に分光器内に供給する。しかしな
がら、この方法ではガス供給のためのボンベ等の設備が
必要であり、その上、連続的に不活性ガスを供給しなけ
ればならないためにランニングコストが大きい。そのた
め別の方法として分光器を密閉構造とし真空ポンプによ
る真空排気を行って分光器内部を真空状態に維持するこ
とが行われることもある。この方法では酸素を含んでい
る空気を完全に排出してしまうので分析精度の面からは
最も好ましいのであるが、もしもリークが生じると外部
から分光器内に酸素を含む空気が侵入してしまう。ま
た、分光器の筐体を完全密閉した構造にすることが必要
となり、さらには分光器内を真空排気するための真空ポ
ンプが必要となりそのための真空引用配管を設ける必要
も生じ、装置構成が複雑かつ高価なものとなる。
【0005】そこで本発明は不活性ガスを用いることな
く、しかも真空状態にすることもなく酸素の影響を排除
して測定することが可能な発光分光分析装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明の発光分光分析装置は、発光分光分析
装置の分光器内を内容積が可変とした簡易密閉構造と
し、分光器内部に酸素を除去するための酸化剤を入れた
ことを特徴とする。ここで簡易密閉構造とは内部が真空
状態でかつ外部が大気圧状態のような内外での差圧が存
在する状態で漏れがない状態(いわゆる真空装置に必要
とされるまでの密閉構造)までは要求されず、内外の差
圧がない状態で漏れが生じない程度の密閉構造で足りる
ものをいう。簡易密閉構造は内外での圧力差が生じると
密閉状態を維持することができず、内外の差圧が生じな
い限りでのみ気密性を維持できるにすぎない。そのかわ
り差圧に耐えるように耐圧性を考慮した設計をする必要
がないので密閉容器としてのハウジングの壁面の厚さは
薄くすることができ、構造も簡単になる。本発明の発光
分光分析装置では分光器内の容積が可変としてあり、分
光器内が減圧状態になろうとすると容積が小さくなるよ
うに変化して外気との差圧が発生しないようにしてあ
る。そして分光器内には酸素を吸着する酸化剤が入れて
あり酸素を含む空気が導入された状態で分光器内を密閉
すると空気中の酸素(約20%)が酸化剤により除去さ
れる。このとき酸素の減少に伴って減圧状態とならない
ように分光器の内容積が小さくなるように変化する。そ
して空気中の酸素が失われた状態になると内容積が約4
/5に縮んだ状態で安定する。分光器の内部圧力は外部
と同程度の大気圧状態であるので、簡易密閉構造の分光
器容器であっても内部に空気が入り込まず酸素の影響を
受けずに測定することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施例を用
いて説明する。図2は本発明の一実施例である発光分光
分析装置の構成を示す。分光器1は全体が気密容器に収
納された構造にしてある。即ち、この気密容器は前壁2
1部分と後壁22部分とに別れており、これらの間は蛇
腹23により気密に接続されている。したがって蛇腹2
3の伸縮にともない容器内空間の容積が可変となる。そ
してこの蛇腹23の縮みにより少なくとも内容積が最大
容積の4/5以下となるまで縮むことができるように構
成されている。なお、前壁21、後壁22自体は蛇腹2
3との接合面以外の部分に開口や孔はない気密構造にな
っている。この壁面自体は板金加工程度で作成すること
ができる。このようにして分光器1が全体として気密容
器としてある。光源2および分光器1内部の光学系(入
射スリット4、ミラー5、回折格子6、ミラー7、出射
スリット8、検出器9)は従来例の図1のものと同じで
あるので同符号を付すことにより説明を省略する。本発
明の分光器1内部では、従来例と同様の光学系の他に、
酸化剤24が設置されている。この酸化剤としては例え
ば、酸化第2鉄が好ましいが酸素を取り込む性質を有す
るものであれば何でもよい。この酸化剤はたとえ蛇腹2
3が縮んだ場合でも後壁と接触しない前壁21側に置か
れる。 酸化剤24は空気に触れると空気中の酸素と反
応して酸化物となり、その結果として空気中の酸素が酸
化剤中に取り込まれる。したがって密閉容器内で酸化剤
21が酸素を含む空気に触れると密閉容器内に気体とし
て存在する酸素が失われることになる。
【0008】次に、本発明の動作を説明する。まず、分
光器1の密閉容器の内容積が最大となるように蛇腹23
を最大に伸ばした状態にし、続いて酸化剤24を密閉容
器内に設置して酸化反応が起きるようにする。これによ
り、容器内部の空気の約20%を占める酸素が酸化剤2
4と反応する。その結果、空気中の酸素の減少により減
圧状態になろうとするが、内部の酸素が減少するに伴っ
て蛇腹23が縮むことにより内容積が小さくなってい
く。これにより容器内は減圧状態にならず外気とほぼ同
圧状態を維持することになる。そして空気中に20%の
割合で存在した酸素がすべて失われると内容積が4/5
にまで縮むことになる。このとき内部の圧力は外部とほ
ぼ同圧であり、内外での差圧が生じていないのでリーク
の問題も生じない。
【0009】上記実施例では前壁21と後壁22との接
続に蛇腹23を用いていたがこれに限るものではない。
例えば図3に示すように前壁21と後壁22とを弾性ゴ
ム25(例えば風船でもよい)にて接続するようにして
もよい。さらには図4に示すように密封スライド機構を
用いてもよい。この密封スライド機構は前壁21と後壁
22との外側に周囲4枚の側壁26をパッキン27を介
して気密に取り付けたもので前述の例と同様の機能を有
する。
【0010】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の発光分光
分析装置では酸化剤を用いて分光器の密閉容器内の酸素
を固定除去するとともに、密閉容器内圧力を大気圧に保
持するための圧力調整用の機構を設けたので、パージ用
ガスの導入をする必要がなくなり、パージガスのランニ
ングコストを低減するともに導入機構を設けないで済ま
せることができる。また、密閉容器内を大気圧状態に維
持できるので差圧を問題とする必要がなくなり、密閉容
器自体を簡易密閉構造で済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来からの発光分光分析装置の分光器部分の構
成図。
【図2】本発明の一実施例である発光分光分析装置の分
光器部分の構成図。
【図3】本発明の他の一実施例である発光分校分析装置
の分光器部分の部分構成図。
【図4】本発明の他の一実施例である発光分校分析装置
の分光器部分の部分構成図。
【符号の説明】
1:分光器 20:容器壁 21:前壁 22:後壁 23:蛇腹 24:酸化剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光分光分析装置の分光器内を内容積が可
    変とした簡易密閉構造とし、分光器内部に酸素を除去す
    るための酸化剤を入れたことを特徴とする発光分光分析
    装置。
JP2000022580A 2000-01-31 2000-01-31 発光分光分析装置 Pending JP2001215194A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008153291A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Ricoh Printing Systems Ltd 光学装置、半導体レーザモジュール、光走査装置及び画像形成装置
WO2011094651A3 (en) * 2010-01-29 2011-11-24 Board Of Regents, The University Of Texas System Compact raman analyzer for recording dissolved gases in liquids with high sensitivity and spectral resolution

Cited By (3)

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US8373855B2 (en) 2010-01-29 2013-02-12 Board Of Regents Of The University Of Texas System Compact Raman analyzer for recording dissolved gases in liquids with high sensitivity and spectral resolution

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