JP2001212514A - 超音波振動子駆動装置 - Google Patents
超音波振動子駆動装置Info
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Abstract
可能にすると共に、負荷の異常を告知可能にする。 【解決手段】位相差検出回路10は超音波振動子3の駆
動電圧及び電流の位相差に基づいて発振回路4の発振周
波数を制御する。|Z|極小値検出回路11は、超音波
振動子3のインピーダンスに基づいて発振回路4の発振
周波数を制御する。状態検出回路12は、負荷の異常を
インピーダンスの大きさによって検出し、正常時には位
相差検出回路10の制御を採用し、異常時には|Z|極
小値検出回路11の制御を採用する。これにより、負荷
の変動によって共振点追尾不能となった場合でも、イン
ピーダンス極小値追尾型制御を行うことで、確実な共振
点駆動を可能とする。また、アラーム発生回路13によ
って負荷の異常を告知する。
Description
超音波振動子を用いた超音波外科手術装置等に好適な超
音波振動子駆動装置に関する。
超音波メス、超音波洗浄機、超音波加工装置等の各種の
装置が開発されている。このような超音波装置に使用さ
れている超音波振動子は、効率を高めるために、その共
振周波数で駆動するようにした方がよい。
献1という)においては、共振点駆動の基準となる基本
周波数で発振する発振回路と超音波振動子の駆動信号を
フィードバックする手段とを設け、発振起動時には基本
周波数信号で超音波振動子を駆動し、起動後にはフィー
ドバック信号によって超音波振動子を駆動することによ
って、発振の起動を容易にする技術が開示されている。
(以下、文献2という)においては、PLL(位相同期
ロープ)を用いることによって、超音波振動子を共振点
で確実に駆動するようにした駆動回路技術が開示されて
いる。
下、文献3という)においては、超音波振動子の駆動装
置において、発振周波数が所定の範囲にあるか否かを監
視して異常を検知し、使用者に告知する技術が開示され
ている。
は、超音波振動子を共振点で駆動させるために、PLL
を用いて共振点を追尾している。PLLは、位相信号の
み又は振動検出信号のみを用いてフィードバック制御を
行っている。このため、このような単一のフィードバッ
ク信号での共振点追尾制御が不能になると、超音波振動
子の駆動を維持することができなくなってしまう。
明するためのものである。
は、超音波振動子1の制動容量をキャンセルするため
に、マッチング用のコイル2を並列に接続する。
ーダンス又は電圧と電流の位相差をとって、図13の回
路のインピーダンス特性を示すグラフであり、図14
(a)は、超音波振動子1に対する機械的負荷が正常な
状態を示し、図A(b)は負荷が大きすぎる状態を示し
ている。
共振周波数を示しており、超音波振動子1を周波数fr
で駆動することによって、高効率の駆動が可能である。
この共振周波数frでは、超音波振動子1に供給する電
圧位相と電流位相とは同位相となり、共振周波数frの
前後では位相差は0°を中心にして上下に変化する。
てこの位相差を0となるようにして、共振点を追尾させ
ている。超音波振動子1の負荷が正常な状態において
は、図14(a)に示すように、位相差△θの変化率が
大きいことから、PLL回路による共振点追尾制御が容
易である。しかしながら、超音波振動子1の負荷が大き
すぎる場合には、図14(b)に示すように、位相差△
θの変化率が小さいので、共振点追尾制御が困難であ
る。即ち、文献1,2の提案では、負荷の変動によって
共振点追尾不能となってしまうことがあるという問題が
あった。
定範囲内にあるか否かによって駆動回路や超音波振動子
の異常状態を監視している。しかしながら、超音波振動
子が故障した場合でも発振周波数が所定範囲内にあるこ
ともあり、インピーダンスの大きさが不安定な状態とな
っても異常を検出することができないことがある。ま
た、発振周波数が所定範囲外の値となっても、短時間で
所定範囲内の値に復帰する場合にも、異常を検出するこ
とができないことがある。
に適用する場合には、超音波振動子にはその振動を生体
組織に伝達するためのプローブを接続する。そして、超
音波振動子を術者が使用するハンドピース内に内蔵して
使用するようになっている。
合でも、従来、超音波振動子の異常であるかプローブの
異常であるかを識別することができない。そこで、例え
ば、検査用のダミープローブを用意し、異常が発生した
場合には、プローブを検査用のダミープローブと交換し
てテストすることにより、異常を検出する方法も考えら
れている。しかしながら、この方法はプローブの交換作
業が必要であり、極めて煩雑である。
必要から、高温蒸気下でのオートクレーブ滅菌が行われ
る。この滅菌処理時に、ハンドピース内に水蒸気が侵入
することがある。ハンドピース内に水蒸気が侵入した状
態では、超音波振動子を駆動することができないことか
ら、使用前にハンドピース内に水蒸気が侵入したか否か
を確認する作業が必要となるという問題点もあった。
のであって、超音波振動子の負荷状態が大きく変化して
も確実に共振点駆動することができる超音波振動子駆動
装置を提供することを目的とする。
ことなく、超音波振動子の異常を確実に検出することが
できる超音波振動子駆動装置を提供することを目的とす
る。
ドピースの異常の部位を確実に特定することができる超
音波振動子駆動装置を提供することを目的とする。
超音波振動子駆動装置は、超音波振動子を駆動する超音
波振動子駆動用発振器と、該発振器より超音波振動子に
供給される駆動信号の位相情報に基づき、前記発振器を
制御する第1の制御回路と、前記発振器より超音波振動
子に供給される駆動信号の駆動電圧と駆動電流に基づ
き、前記発振器を制御する第2の制御回路と、前記超音
波振動子のインピーダンスを検出する監視手段と、前記
インピーダンスの検出結果に基づき、第1の制御回路と
第2の制御回路との一方を切換え選択する選択手段とを
備えたものであり、本発明の請求項3に係る超音波振動
子駆動装置は、超音波振動子を駆動する超音波振動子駆
動用発振器と、該発振器より超音波振動子に供給される
駆動信号の位相情報に基づき、前記超音波振動子の共振
周波数に前記発振器を制御する制御回路と、前記超音波
振動子のインピーダンスを検出する監視手段と、前記イ
ンピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路の制御
に対応した情報を保持する保持手段とを備え、前記イン
ピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路と前記保
持手段との一方を切換え選択して、前記発振器を制御さ
せるものである。
は、超音波振動子駆動用発振器からの駆動信号によって
駆動される。第1の制御回路は駆動信号の位相情報に基
づいて発振器を制御する。また、第2の制御回路は駆動
信号の電圧及び電流に基づいて発振器を制御する。監視
手段は、超音波振動子のインピーダンスを監視してお
り、インピーダンスの検出結果に基づいて第1及び第2
の制御回路のいずれによって発振器を制御するかを選択
する。
は、超音波振動子駆動用発振器からの駆動信号によって
駆動される。制御回路は駆動信号の位相情報に基づいて
発振器の周波数を超音波振動子の共振周波数に制御す
る。保持手段は制御回路の制御に対応した情報を保持す
る。監視手段は、超音波振動子のインピーダンスを監視
しており、インピーダンスの検出結果に基づいて制御回
路と保持手段とのいずれによって発振器を制御するかを
選択する。
施の形態について詳細に説明する。図1及び図2は本発
明の第1の実施の形態に係り、図1は超音波振動子駆動
装置の構成を示すブロック図、図2はその動作を説明す
るためのフローチャートである。
波振動子3は、駆動及び検出回路7によって駆動されて
超音波振動を発生するようになっている。発振回路4
は、後述する切換部14からの信号に基づいて、超音波
振動子3を駆動するための周波数信号を発生して電圧制
御型増幅器(以下、VCAという)5に出力する。VC
A5は、入力された周波数信号を差動増幅回路9からの
制御信号に基づく電圧に増幅して電力増幅回路(以下、
AMPという)6に出力する。AMP6は、入力された
周波数信号を超音波振動子3を駆動可能な電力に増幅し
て駆動及び検出回路7に出力する。
基づいて超音波振動子3を駆動すると共に、超音波振動
子3に印加される電圧と電流とを検出する。駆動及び検
出回路7は、超音波振動子3に印加する電圧及び電流の
位相θV ,θI を位相差検出回路10に出力し、電圧及
び電流の絶対値|V|,|I|を|Z|(インピーダン
ス)極小値検出回路11に出力し、電圧及び電流値を状
態検出回路12に出力する。また、駆動及び検出回路7
は、電流の絶対値|I|を差動増幅回路9に出力するよ
うになっている。
幅の大きさを設定するための設定信号を発生して差動増
幅回路9に出力する。差動増幅回路9は、設定信号と駆
動及び検出回路7からの電流の絶対値とを比較し、差分
に基づく制御信号をVCA5に出力する。これらのVC
A5、AMP6、駆動及び検出回路7並びに差動増幅回
路9によって、超音波振動子3の振幅を一定にコントロ
ールする定電流制御ループが構成される。
V ,θI 同士の位相差を検出して位相差信号を切換部1
4に出力する。また、|Z|極小値検出回路11は、入
力された絶対値|V|,|I|からインピーダンスの大
きさの極小値を検出し、検出結果に基づく極小値信号を
切換部14に出力する。
振回路4を制御して(図示省略)、超音波振動子3の共
振周波数f0 で発振させ、その時のインピーダンスの大
きさを|Z|0 として記憶する。次に、|Z|極小値検
出回路11は、発振周波数を若干上昇させて、その時の
インピーダンスの大きさを|Z|+として記憶し、更
に、発振周波数を若干共振周波数f0 よりも下降させ
て、その時のインピーダンスの大きさを|Z|−として
記憶する。|Z|極小値検出回路11は、これら3つの
インピーダンスの中で最も値が小さいインピーダンスを
与える周波数を共振周波数f0 に設定して、発振回路4
の発振周波数を制御することができるようになってい
る。
検出ための周波数の変更方法は種々考えられ、また、変
更回数も3回に限定されるものではない。|Z|極小値
検出回路11からの極小値信号を用いることによってイ
ンピーダンスの極小値に追尾した駆動が可能である。
からの電圧及び電流値によって、超音波振動子3のイン
ピーダンスの大きさを監視し、負荷の状態を検出する。
状態検出回路12は、検出結果に基づいて切換部14を
制御すると共に、負荷が所定値以上に増大した場合に
は、アラーム発生回路13によってアラームを発生させ
るようになっている。アラーム発生回路13は、状態検
出回路12に制御されてアラームを発生する。
果によって負荷の大きさが通常の範囲内であることが示
された場合には、位相差検出回路10からの位相差信号
を発振回路4に与え、負荷の大きさが異常に大きくなっ
たことが示された場合には、|Z|極小値検出回路11
からの極小値信号を発振回路4に与えるようになってい
る。
動作について図2のフローチャートを参照して説明す
る。
びAMP6によって増幅された後、駆動及び検出回路7
に与えられる。駆動及び検出回路7は、入力された周波
数信号に基づいて超音波振動子3を駆動する。駆動及び
検出回路7は、超音波振動子3に供給する電流の絶対値
|I|を差動増幅回路9に与えており、差動増幅回路9
は、絶対値|I|と設定信号との差に基づく信号をVC
A5に供給して、VCA5の増幅率を制御する。これに
より、定電流制御ループが構成され、超音波振動子3の
振幅が一定にコントロールされる。
子3に供給する電圧及び電流の位相θV ,θI を位相差
検出回路10に与えている。位相差検出回路10は、電
圧,電流の位相差を検出し、位相差信号を切換部14を
介して発振回路4に与える。超音波振動子3の負荷の大
きさが通常の範囲内であれば、切換部14によって位相
差検出回路10からの位相差信号が発振回路4に与えら
れており、発振回路4は、位相差が0となるように発振
周波数を変化させる。こうして、超音波振動子3の共振
周波数が追尾され、超音波振動子3は共振点駆動され
る。
は状態検出回路12にも供給されている。状態検出回路
12は、電圧及び電流値からインピーダンスの大きさを
監視し、負荷状態を検出する。いま、負荷のインピーダ
ンスが所定値よりも増大するものとする。そうすると、
状態検出回路12は、負荷が異常に増大したことを検出
し、アラーム発生回路13によってアラームを発生させ
ると共に、切換部14に|Z|極小値検出回路11の出
力を選択させる。
検出回路7から超音波振動子3に供給する電圧及び電流
の絶対値|V|,|I|が与えられている。|Z|極小
値検出回路11は、図2のステップS1 において、発振
回路4に周波数f0 の発振出力を出力させ、そのときの
インピーダンス|Z|0 を記憶する。次いで、|Z|極
小値検出回路11は、ステップS2 において、発振周波
数を上昇させてインピーダンス|Z|+を取得し、更
に、ステップS3 において、発振周波数を下降させてイ
ンピーダンス|Z|−を取得する。|Z|極小値検出回
路11は、最も小さいインピーダンスを与える発振周波
数を共振周波数f0 として再設定するための極小値信号
を出力する。
|Z|極小値検出回路11からの極小値信号は切換部1
4を介して発振回路4に供給される。これにより、発振
回路4は、インピーダンスの極小値に追尾して発振周波
数を決定する。共振点においてインピーダンスは極小値
となるので、負荷が増大した場合でも、超音波振動子3
は、共振点駆動されることになる。
では、極小値検出のために複数回のスキャンを実行する
必要があり、追尾制御に長時間を要し、PLL制御に比
べて安定性が悪い。そこで、インピーダンスの大きさが
正常範囲に戻った場合には、状態検出回路12は、切換
部14を制御して、位相検出信号を発振回路4に与え
て、PLL制御に復帰させる。
音波振動子3の負荷の増大にってインピーダンスが大き
くなり、電圧と電流の位相差の変化幅が少なくなってP
LL制御が不能となる場合には、インピーダンスの大き
さを監視することで負荷の増大を検出して、PLL制御
からインピーダンス極小値追尾型制御に切り替えてお
り、負荷の変動に拘わらず、確実に超音波振動子3を共
振点駆動することができる。即ち、負荷の状態が著しく
変化しても共振点での安定した駆動を維持することがで
き、安全な手術装置等を提供することができる。
音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図である。
値検出回路11を省略すると共に、周波数保持回路51
を付加した点が第1の実施の形態と異なる。周波数保持
回路51は、発振回路4から発振周波数に関する情報を
逐次取得して保持すると共に、状態検出回路12から負
荷の異常な増大を示す検出結果が与えられると正常時に
保持した周波数の情報を発振回路4に与えて、発振回路
4の発振周波数を固定するようになっている。
おいては、超音波振動子3の負荷が正常な場合に位相差
検出信号に基づいて発振周波数を制御することは第1の
実施の形態と同様である。
動作時において、周波数保持回路51は、発振回路4の
発振周波数に関する情報を逐次保持する。状態検出回路
12がインピーダンスの増大によって負荷の異常を検出
すると、周波数保持回路51は保持している正常時の発
振周波数の情報を発振回路4に与えて、この発振周波数
に発振回路4の発振周波数を固定する。
が維持される。また、正常なPLL制御が不能となっ
て、発振回路4の発振周波数が共振周波数とは大きく異
なる周波数に発散してしまうことも防止される。
出回路12は、周波数保持回路51による発振周波数の
固定制御を解除し、位相差信号に基づくPLL制御に復
帰させる。
1の実施の形態と同様に、超音波振動子の負荷状態が大
きく変動しても一時的にPLLによる制御を補って共振
点を略追尾しながら超音波振動子の共振点駆動を維持す
ることができる。
数に関する情報を保持するようにしたが、位相差検出回
路10の出力制御値を保持し、負荷が異常に大きくなっ
た場合には、保持した制御値によって発振回路4を制御
するようにしてもよい。
音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図である。図
4において図1と同一の構成要素には同一符号を付して
説明を省略する。本実施の形態は、異常が発生した場合
に使用者に対する告知を可能にするようにしたものであ
る。
から電圧及び電流値等のフィードバック信号が与えら
れ、このフィードバック信号に基づいて発振回路4の発
振周波数を制御するようになっている。追尾制御回路1
5は、例えば、第1の実施の形態における位相差検出回
路10等によって構成されており、発振回路4の発振周
波数を共振周波数に設定するための共振点追尾制御を行
う。
発振信号が与えられ、発振周波数の変化を検出するよう
になっている。また、駆動電圧変化検出回路17は、差
動増幅回路9の出力が与えられて、超音波振動子3の駆
動電圧の変化を検出するようになっている。
検出回路19は、夫々、発振周波数の変化又は駆動電圧
の変化から装置の異常を検出し、装置に異常が発生した
ことを検出した場合には、アラーム発生回路18にアラ
ームを発生させるようになっている。
検出回路19による異常の判定方法として種々の方法が
考えられる。例えば、周波数変化検出回路16は、
(1)所定の発振周波数frに対して所定の周波数差以
上に周波数が変化した場合に異常と判断してもよく、
(2)周波数の変化の大きさを微分して、その結果が所
定の閾値を超えた場合に異常と判断してもよい。
も、同様の手法によって異常を判定することができる。
回路16又は駆動電圧変化検出回路17によって異常が
検出されると、アラームを発生すると共に、追尾制御回
路15の動作を停止させるようになっている。
動作について説明する。
には、追尾制御回路15は、フィードバック信号に基づ
いて発振回路4の発振周波数を制御して、共振点追尾制
御を行う。また、差動増幅回路9は、超音波振動子3の
電流の絶対値|I|と設定信号とに基づいてVCA5の
出力を制御して、定電流制御を行う。
追尾制御によって、超音波振動子3の駆動信号の周波数
は所定の範囲内の周波数で安定している。また、超音波
振動子3及び図示しないプローブによって構成されるハ
ンドピース(図示せず)に印加される負荷変動に応じて
超音波振動子3の駆動電流は略一定に制御されており、
超音波振動子3の駆動電圧は駆動電流を略一定にするよ
うに変化する。この場合の駆動電圧の変化の範囲は、所
定の範囲内で略安定している。
ブにクラックが入る等の理由から異常が発生するものと
する。そうすると、追尾制御回路15に入力されるフィ
ードバック信号が不安定となり、共振点追尾制御及び定
電流駆動制御が不安定な動作となる。即ち、追尾制御回
路15の不安定な制御によって発振回路4の発振周波数
は、例えば所定の周波数幅よりも大きく変動する。ま
た、差動増幅回路9が発生する制御電圧も所定の電圧幅
よりも大きく変動する。
発振周波数の異常を検出し、また、駆動電圧変化検出回
路17は、差動増幅回路9の制御電圧の異常な変動を検
出する。周波数変化検出回路16及び駆動電圧変化検出
回路17は、異常を検出したことをアラーム発生回路1
8に通知する。これにより、アラーム発生回路18は、
超音波振動子3又はプローブ等に異常が発生したことを
使用者に通知する。また、アラーム発生回路18は、追
尾制御回路15による追尾制御を停止させる。これによ
り、発振回路4の発振周波数の異常な発散が防止され
る。
動系の異常状態を早期に検出して、使用者に告知すると
共に、異常状態を回避することができる。
に係り、図5は超音波手術装置の一般的な構成を示す説
明図、図6は共振周波数を説明するための説明図、図7
は動作を説明するためのフローチャートである。本実施
の形態の構成は第1の実施の形態と同様である。本実施
の形態は故障部分の判断を容易にしたものである。
除いたものと同様の構成である。フットスイッチ(FS
Wという)21は、超音波振動子3(図4参照)からの
超音波出力をオン,オフさせるためのものである。超音
波振動子3は、保持ケース22内に収納されるようにな
っている。保持ケース22先端には、処置部を含むプロ
ーブ23がねじで締結されるようになっている。これら
の保持ケース22及びプローブ23によってハンドピー
スが構成される。
正常な状態である場合の共振周波数と、プロープ又は超
音波振動子3に故障が生じている場合の共振周波数とは
異なる。図6は横軸に周波数をとって、プローブが超音
波振動子に接続されて正常な状態における共振周波数の
範囲fr±Δfを太線矢印にて示し、超音波振動子3に
プローブが接続されていない状態の共振周波数の範囲f
n±Δfnを太線にて示している。また、プローブ及び
超音波振動子3の少なくとも一方が故障した場合の共振
周波数は○印にて示している。図6に示すように、故障
時の共振周波数は、太線外の範囲、例えば周波数f′,
f″となる。
16(図4参照)は、図6の特性を記憶しており、発振
回路4の発振周波数がこれらのいずれの周波数帯に存在
するかを検出し、検出結果をアラーム発生回路18に出
力することができるようになっている。
動作について図7のフローチャートを参照して説明す
る。
ース22先端にプローブ23を接続した状態で、手術等
の処置を行っているものとする。周波数変化検出回路1
6は、発振回路4の発振周波数を監視している。超音波
振動子3の共振点駆動が正常に行われている場合には、
周波数変化検出回路16において検出される発振周波数
は、図6の周波数範囲fr±Δf内の値となる。
発生するものとする(ステップS11)。発振回路4の発
振周波数は変動し、周波数変化検出回路16は、発振周
波数が例えば図6の周波数f′,f″等の値になったこ
とを検出してアラーム発生回路18に知らせる。これに
より、アラーム発生回路18は、使用者に超音波振動子
3の駆動不可状態が発生したことを通知する。
振動子3からプローブを取り外す。次いで、使用者は、
フットスイッチ21を操作して超音波振動子3の駆動を
再開する。もし、超音波振動子3を正常に駆動すること
ができない理由がプローブの異常であって超音波振動子
3は正常であった場合には、発振回路4の発振周波数は
図6の周波数範囲fn±Δfn内の値をとる。周波数変
化検出回路16は、発振回路4の発振周波数がこの範囲
内の周波数であることを検出すると(ステップS14)、
アラーム発生回路18に検出結果を出力して、使用者に
プローブの故障によって超音波駆動が不能となったこと
を提示させると共に、プローブの交換のための提示を行
わせる。
囲fn±Δfnの範囲内になければ、周波数変化検出回
路16は超音波振動子3に故障が発生しているものと判
断して、このことを示すアラームをアラーム発生回路1
8に発生させる。アラーム発生回路18は、ステップS
16において超音波振動子の交換を促す。
ンドピースのうち、故障している部分がプローブである
か又は超音波振動子であるかを容易に判別することがで
きる。これにより、テスト用プローブは不要であり、テ
スト用プローブを用いた作業を省略することができ、作
業性を著しく向上させることが可能となる。即ち、様々
な異常が発生した場合に、異常の種類や発生箇所を簡単
に特定することができ、早期に適切な対処が可能な手術
装置等を提供することができる。
に係り、図8は第5の実施の形態に係る超音波振動子駆
動装置を示すブロック図、図9は超音波振動子に発生す
る漏れ抵抗を示す等価回路、図10は動作を説明するた
めのグラフである。本実施の形態はオートクレーブ滅菌
によってハンドピース内に水分が残留する場合等に対応
したものである。
振動子を収納している。超音波振動子は駆動回路32か
らの信号によって駆動される。周波数制御回路33は、
駆動回路32に周波数の指示信号を出力する。駆動回路
32は、入力された指示信号に基づいて、超音波振動子
を共振点で駆動するようになっている。検出回路31は
駆動回路32によって超音波振動子に印可される駆動信
号を検出して判定回路34に出力するようになってい
る。
バック信号を駆動回路32に帰還させる。これにより、
駆動信号の振幅が一定に制御されると共に、周波数が共
振周波数に制御される。
結果に基づいてハンドピース30の状態を判定し、判定
結果を制御回路35に出力する。制御回路35は、判定
結果に基づく表示データを表示パネル36に出力して、
画面上に判定結果の表示を表示させるようになってい
る。また、制御回路35は、周波数制御回路33も制御
する。
動作について図10のグラフを参照して説明する。図1
0(a)は横軸に周波数をとり縦軸にインピーダンスを
とって、正常な状態でのインピーダンスの周波数特性を
示し、図10(b)は横軸に周波数をとり縦軸にインピ
ーダンスをとって、ケース内部に漏れ抵抗が発生した場
合のインピーダンスの特性を示している。
トクレーブ滅菌したことによって、ケース内部に水分が
残留しているものとする。この場合には、図9の等価回
路で示すように、超音波振動子には並列に漏れ抵抗が発
生する。
常に駆動することはできない。そこで、判定回路34に
よって、漏れ抵抗分によるインピーダンスの低下を検出
する。図10(a)に示す正常時のインピーダンスに比
して、図10(b)の実線に示す異常時のインピーダン
スは、低下している。図10(b)の破線(正常時のイ
ンピーダンス)との比較から明らかなように、共振点近
傍においては、正常時と異常時とのインピーダンスの差
は小さく、反共振点(f1,f2)におけるインピーダ
ンスの差は大きい。
めには、正常時のインピーダンスが高い周波数、例え
ば、反共振点であるf1,f2において判定することが
望ましい。あるいは、共振周波数近傍のインピーダンス
特性は固体差が大きく、また、ハンドピースに加わる負
荷によって変化する可能性があるので、共振周波数から
離れた周波数ftest、例えば、1kHzの周波数を印可
してインピーダンスを正常値と比較するようにすると精
度が一層向上する。
制御回路33は、制御回路35に制御されて、駆動回路
32の発振周波数を図10のf1,f2又はftest等に
設定する。検出回路31は、超音波振動子の駆動信号の
電圧及び電流値を判定回路34に出力する。判定回路3
4は、発振周波数f1,f2又はftest等におけるイン
ピーダンスを求める。判定回路34は、正常時における
インピーダンスと発振周波数f1,f2又はftest等に
おけるインピーダンスとを比較することで、漏れ抵抗の
有無を判定する。判定回路34は判定結果を制御回路3
5に出力する。
抗が存在することが示された場合には、表示パネル36
の画面上にハンドピース内に水分が残留して、使用不可
の状態であることを示す表示を表示させる。
れ抵抗によるインピーダンスの低下を検出することで、
ハンドピースのケース内に侵入した水分が残留している
ことを検出して、異常状態を使用者に告知することがで
きる。
形態に係り、図11は第6の実施の形態に係る超音波振
動子駆動装置を示すブロック図、図12は図11中の波
形メモリ47に記憶される波形データを説明するための
波形図である。本実施の形態はデジタル化によって超音
波振動子の安定した駆動を可能にしたものである。
音波振動子40は、駆動及び検出回路41によって駆動
されて超音波振動を発生するようになっている。駆動及
び検出回路41、AMP42並びに位相比較回路45の
構成は図1の駆動及び検出回路7、AMP6並びに位相
差検出回路10と同様である。
メモリ47から発生するようになっている。A/D変換
器43は、駆動及び検出回路41から駆動電流の絶対値
|I|が与えられ、ディジタル信号に変換してデジタル
コンパレータ44に出力する。制御回路49は、超音波
振動子40の振幅の大きさを設定するための出力設定デ
ータを発生してデジタルコンパレータ44に出力する。
デジタルコンパレータ44は、図1の差動増幅回路9に
相当し、出力設定データとA/D変換器43からの電流
の絶対値とを比較し、差分に基づいて波形メモリ47の
アドレス指定を行うようになっている。
位相と電流位相とを比較し、比較結果をDDS(ダイレ
クトデジタルシンセサイザー)46に出力する。DDS
46は位相比較回路45の比較結果に基づいて周波数信
号を生成するデジタル型の発振回路であり、発振出力を
波形メモリ47のアドレス指示として出力するようにな
っている。
44からのアドレス指定及びDDS46からのアドレス
指示が与えられ、記憶している波形データをD/A変換
器48に出力するようになっている。波形メモリ47
は、振幅が複数種類の1周期分の波形データを記憶して
いる。
3種類の波形データを示している。これらの3種類の波
形データは相互に振幅が異なる。波形メモリ47は、3
種類の波形データのうちデジタルコンパレータ44から
のアドレス指定に基づく種類の波形データを出力する。
また、波形メモリ47からの波形データは、DDS46
からのアドレス指示に基づく周波数で出力される。
タをアナログの正弦波信号に変換して駆動信号としてA
MP42に出力する。なお、制御回路49は、表示パネ
ル50の画面上に各種設定情報等を表示させることがで
きるようになっている。
動作について説明する。
変換器48によってアナログ信号に変換され、AMP4
2で増幅された後、駆動及び検出回路41から超音波振
動子40に供給される。駆動及び検出回路41は、超音
波振動子40に供給した電圧及び電流の位相θV ,θI
を位相比較回路45に与え、電流の絶対値|I|をA/
D変換器43に与える。
対値|I|をデジタル信号に変換してデジタルコンパレ
ータ44に出力する。一方、制御回路49は、超音波出
力の振幅を決定するための出力設定データを発生してデ
ジタルコンパレータ44に出力しており、デジタルコン
パレータ44は、2入力の差分に基づくデータをアドレ
ス指定として波形メモリ47に出力する。波形メモリ4
7からはアドレス指定に基づく振幅の波形データが読み
出される。
データの振幅が制御されて、超音波出力の振幅を一定に
する定電流制御がデジタル処理によって達成される。
位相差に基づく信号をDDS46に出力する。DDS4
6は位相差に基づく周波数信号を発生して波形メモリ4
7のアドレス指示として出力する。波形メモリ47は、
入力された周波数信号に基づく周波数で波形データの読
出しを行う。これにより、波形メモリ47から出力され
る波形データの周波数は位相差を0にするように変化す
る。こうして、超音波振動子40を共振周波数で駆動す
る共振点追尾制御が行われる。
波数制御及び定電流制御の全てをデジタル化することが
できるので、調整が少なく、ばらつきがない安定した超
音波駆動が可能となる。
振器と、該発振器より超音波振動子に供給される駆動信
号の位相情報に基づき、前記発振器を制御する第1の制
御回路と、前記発振器より超音波振動子に供給される駆
動信号の駆動電圧と駆動電流に基づき、前記発振器を制
御する第2の制御回路と、前記超音波振動子のインピー
ダンスを検出する監視手段と、前記インピーダンスの検
出結果に基づき、第1の制御回路と第2の制御回路との
一方を切換え選択する選択手段とを備えたことを特徴と
する超音波振動子駆動装置。
路を告知する告知手段を備えたことを特徴とする付記項
1記載の超音波振動子駆動装置。
動子駆動用発振器と、該発振器より超音波振動子に供給
される駆動信号の位相情報に基づき、前記超音波振動子
の共振周波数に前記発振器を制御する制御回路と、前記
超音波振動子のインピーダンスを検出する監視手段と、
前記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路
の制御に対応した情報を保持する保持手段とを備え、前
記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路と
前記保持手段との一方を切換え選択して、前記発振器を
制御させることを特徴とする超音波振動子駆動装置。
されたことを告知する告知手段を備えたことを特徴とす
る付記項3記載の超音波振動子駆動装置。
波振動子のインピーダンスが極小となるように前記発振
器を制御する制御回路であることを特徴とする付記項1
記載の超音波振動子駆動装置。
動子駆動用発振器と、前記発振器を前記超音波振動子の
共振周波数で駆動するように制御する制御回路と、前記
発振器の所定時間に対する周波数変動を検出する周波数
変化検出手段と、前記検出結果を告知する告知手段とを
備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
において、超音波振動子に供給される駆動信号に基づい
て、前記超音波振動子の駆動電流を一定に保つように駆
動電圧を制御する制御回路と、前記制御回路で制御され
た駆動電圧の所定時間に対する変動を検出する駆動電圧
変化検出手段と、前記検出結果を告知する告知手段とを
備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
る超音波振動子駆動用発振器と、該発振器の発振周波数
を制御する周波数制御手段と、前記制御手段が予め定め
られた超音波振動子の共振周波数とは異なる所定の周波
数に制御した時に前記超音波振動子のインピーダンスを
検出する検出手段と、前記検出結果を所定値と比較する
判定手段とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動
装置。
更に備えたことを特徴とする付記項8記載の超音波振動
子駆動装置。
音波振動子の負荷状態が大きく変化しても確実に共振点
駆動することができ、また、煩雑な作業を必要とするこ
となく、超音波振動子の異常を確実に検出することがで
き、更に、超音波振動子を含むハンドピースの異常の部
位を確実に特定することができるという効果を有する。
駆動装置の構成を示すブロック図。
ーチャート。
駆動装置の構成を示すブロック図。
駆動装置の構成を示すブロック図。
手術装置の一般的な構成を示す説明図。
ーチャート。
駆動装置を示すブロック図。
等価回路。
ラフ。
置を示すブロック図。
データを説明するための波形図。
図。
MP、7…駆動及び検出回路、9…差動増幅回路、10
…位相差検出回路、11…|Z|極小値検出回路、12
…状態検出回路、13…アラーム発生回路、14…切換
部。
Claims (4)
- 【請求項1】 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆
動用発振器と、 該発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の位相
情報に基づき、前記発振器を制御する第1の制御回路
と、 前記発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の駆
動電圧と駆動電流に基づき、前記発振器を制御する第2
の制御回路と、 前記超音波振動子のインピーダンスを検出する監視手段
と、 前記インピーダンスの検出結果に基づき、第1の制御回
路と第2の制御回路との一方を切換え選択する選択手段
とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。 - 【請求項2】 前記選択手段で選択された制御回路を告
知する告知手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
の超音波振動子駆動装置。 - 【請求項3】 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆
動用発振器と、 該発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の位相
情報に基づき、前記超音波振動子の共振周波数に前記発
振器を制御する制御回路と、 前記超音波振動子のインピーダンスを検出する監視手段
と、 前記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路
の制御に対応した情報を保持する保持手段とを備え、 前記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路
と前記保持手段との一方を切換え選択して、前記発振器
を制御させることを特徴とする超音波振動子駆動装置。 - 【請求項4】 前記保持手段で前記発振器を制御された
ことを告知する告知手段を備えたことを特徴とする請求
項3記載の超音波振動子駆動装置。
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