JP4059336B2 - ブレードの破損検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
関連出願
本発明は本発明と同一の発明の名称を有していて2000年10月20日に出願されている米国仮特許出願第60/242,273号に関連し、これに基づく優先権を主張する。この仮出願の内容は、参照されることによって、本出願の一部をなす。
本発明は超音波外科システムの分野に関し、特に、変化率情報および/またはインピーダンス情報を用いたブレードの破損検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的な外科用メスおよびレーザーが組織および血管を焼灼することにより軟質組織の切開および止血を同時に行なうという2種類の機能を実行するための外科装置として使用できることが知られている。しかしながら、このような装置は凝固状態を引き起こすために極めて高い温度を使用するために気化および発煙ならびにはねかえりを生じる。さらに、このような装置を使用することにより、比較的広い領域の熱的な組織損傷を引き起こす場合が多い。
【0003】
超音波駆動機構による高速で振動する外科ブレードによる組織の切断および焼灼もよく知られている。このような超音波切断装置に付随する問題の一例は無調整または無減衰状態の振動および熱、およびこれらによる材料疲労である。ある手術室の環境内において、ブレードを冷却するための熱交換器によるシステムの冷却処理を含むことによる上記加熱の問題を抑制する試みがこれまで行なわれてきた。例えば、既知のシステムの一例において、超音波切断および組織フラグメント化システムは循環水ジャケットおよび切断部位の灌注および吸引のための手段を備えた冷却システムを必要とする。別の既知のシステムは切断ブレードへの低温流体の供給が必要である。
【0004】
トランスデューサ内に発生する熱を制限するための手段としてこのトランスデューサに供給する電流を制限することが知られている。しかしながら、このことにより患者の最も効果的な治療を必要とする時に、ブレードに供給すべき電力が不足することが起こり得る。本特許出願の譲受人に譲渡されていてThomasに発行されている米国特許第5,026,387号はブレードに供給する駆動エネルギーを制御することにより冷却剤を使用することなく超音波外科切断および止血システムにおける発熱を調整するためのシステムを開示している。この特許の内容は、参照されることによって、本出願の一部をなす。この特許によるシステムにおいて、超音波発生装置には、特定の電圧、電流および例えば1秒当たり55,500サイクルの振動数の電気的信号を生成する超音波発生装置が設けられている。この発生装置はケーブルを介してハンド・ピースに接続されており、このハンド・ピースは、超音波トランスデューサを形成する圧電セラミック素子を収容する。ハンド・ピース上のスイッチまたは別のケーブルにより発生装置に接続しているフット・スイッチに応じて、この発生装置の信号がトランスデューサに供給されて、その素子における長手方向の振動が生じる。このトランスデューサはある構造により外科ブレードに接続されており、これにより、外科ブレードが発生装置からの信号のトランスデューサへの供給時に超音波振動数で振動する。さらに、この構造体は所定の振動数で共振するように構成されているので、トランスデューサにより開始される動作が増幅できる。
【0005】
トランスデューサに供給される信号は、ブレードの負荷状態(組織に対する接触または後退)についての継続的または周期的な感知情報に応じて適宜トランスデューサに電力を供給するように制御される。この結果、外科用メスの組織への接触の有無に応じて、装置は自動的に低電力のアイドリング状態から、選択可能な高電力の切断処理状態に到達する。第3のモード、すなわち高電力凝固モードはブレードが組織に接触していない時のアイドリング電力レベルへ自動的に復帰した状態で、手動により選択可能である。この超音波電力はブレードに継続的に供給されないので、周囲の発熱を減少しながら、必要に応じて切開および焼灼のために組織に十分なエネルギーを供給できる。
【0006】
上記Thomas特許におけるコントロール・システムはアナログ型である。位相ロック・ループ(電圧制御型オシレータ、周波数分割器、電源スイッチ、整合回路および位相検出器を含む)がハンド・ピースに供給される振動数を安定化する。ハンド・ピースに供給される振動数、電流および電圧等のパラメータはブレードにかかる負荷により変化するので、マイクロプロセッサがこれらをサンプリングすることにより電力量を制御する。
【0007】
上記Thomas特許において記載されているような典型的な超音波外科システム内の発生装置における負荷に対する電力曲線は2個の部分を有している。第1の部分は負荷の増加に従って電力が増加する正の勾配を有しており、定常的な電流供給を指定する。第2の部分は負荷の増加に従って電力が減少する定常的または飽和状態の電圧の出力を指定する。第1の部分のために規定される一定電流は各電子部品の設計により決定され、第2の部分の電圧はその設計における最大出力電圧により制限される。このようなシステムの出力における負荷に対する電力の特性は、ハンド・ピース・トランスデューサおよび超音波ブレードの種類に応じて最適化できないために上記の構成は柔軟性に欠ける。外科装置用の従来のアナログ型超音波電力システムの性能は、発生装置の電子部品の寸法公差および動作温度変化によるそれらの寸法変化により影響を受ける。特に、温度変化は振動数ロック範囲、駆動信号レベル、およびその他のシステム動作基準値を含む重要なシステム・パラメータにおいて多様な変化を生じる。
【0008】
効率的な様式で超音波外科システムを動作するために、始動時においてハンド・ピース・トランスデューサに供給される信号振動数を一定範囲において掃引することにより共振振動数を見つける。この位置が見つかると、発生装置の位相ロック・ループがその共振振動数に対してロックされ、電圧位相角度に対してトランスデューサ電流を継続的にモニターして、その共振振動数でトランスデューサを駆動することによりこの装置を共振状態に維持する。このようなシステムにおける重要な機能は、共振振動数を変化させるような負荷および温度の変化にわたって、トランスデューサを共振する状態に維持することである。しかしながら、これら従来の超音波駆動システムは適応振動数制御に対して柔軟性がほとんどまたは全く無い。このような柔軟性は不適切な共振を識別するシステム能力において重要である。特に、これらのシステムは一方向における共振に応じて探索できるのみである、すなわち、振動数の上昇か下降を行うが、これらの探索パターンが固定されている。このシステムは(i)無関係の共振モードを飛び越えること、またはどの共振を飛び越えるかまたはロックするか等の学習機能による判断(heuristic decisions)を行なうことができず、(ii)適当な振動数のロックが行なわれている時のみしか電力供給を確実に行なうことができない。
【0009】
さらに、従来技術の超音波発生装置システムは、このシステムにおいて適応制御アルゴリズムの使用および判断動作を可能にする振幅制御に関しても柔軟性がほとんど無い。例えば、これらの変更のできないシステムは、ブレード上の負荷および/または電流−電圧位相角度に基づいて、例えば電流または振動数等の出力駆動要素に関する学習機能による判断を行なう能力に欠けている。このことは、トランスデューサの使用寿命を延ばしてブレードの安全な動作状態を確保する一定の効率的な性能に対応する最適なトランスデューサ駆動信号レベルを設定するというシステム能力も制限する。さらに、このような振幅および振動数に関する制御の欠如により、トランスデューサ/ブレード・システムについての診断検査および全体的なトラブルシューティングの支援を行なうシステム能力が低下する。
【0010】
これまでに一応行われてきた診断検査は、トランスデューサに信号を送ることによりブレードを振動させシステムを共振モードまたは他の振動モードに移行させる。そして、システムがこれらのモードのいずれかで振動しているときにトランスデューサに供給される電気信号を計測することにより、このブレードの応答を判断する。2000年10月20日に出願されている米国特許第09/693,621号に記載されている超音波システムは、出力駆動振動数を掃引して、超音波トランスデューサおよびブレードの振動数応答をモニターし、この応答からパラメータを抽出して、これらのパラメータをシステム診断情報として使用する能力を有している。この特許の内容は、参照されることによって、本出願の一部をなす。この振動数掃引および応答測定モードはデジタル・コードを介して達成され、その出力駆動振動数が従来技術の超音波システムにおいて存在しない高い感度、精度、および再現性により、段階的に変化されうる。しかし、ロックがされない場合でも、ハンド・ピースまたは発生装置またはブレードのいずれが破損してその原因になったのか指示されない。さらにこのシステムは、トランスデューサ/ブレードの破損を区別および/または明示するための判断回路が欠如している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
既存の超音波システムには、次のような問題点がある。例えば、ブレードにひびが入ったときに、そのひびが非常に小さいため外科医が気づかないことがある。しかし、このひびは高振動において、重大な動作の変化をもたらし、安全上の問題を引き起こす。さらに、ハンド・ピース中のトランスデューサが破損する可能性がある。従って、当分野において、このシステムが正常に作動するかを判断するために診断検査が行われることが知られている。従来の診断検査においてはロックされていないことがほとんど指示されず、ハンド・ピースまたは発生装置またはブレードのいずれが破損したのか指示されない。さらに、ブレードが破損したときハンド・ピースの破損かブレードの破損か識別できない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、超音波外科システムのハンド・ピースの破損とブレードの破損とを識別するための方法である。本発明では、駆動振動数が変化したときのハンド・ピース/ブレードの共振振動数の変化率および共振インピーダンスの変化率がモニターされる。システムが共振に達すると、制御システムが共振振動数にロックするが、駆動振動数が継続的に変化することがある。ロックされず回復されないとき、振動数の変化率とインピーダンスの変化率を比較し、超音波発生装置の不揮発性メモリに記憶される各最高変化率を得る。各変化率が、最長ブレードを用いた温度変化による変化率の中で許容しうる最高の変化率よりも高い場合、“バッド・ブレード”メッセージがLCD上に表示される。
【0013】
本発明の方法により、不良ハンド・ピースと不良ブレードの識別が可能となる。これにより、ロックされていない状態になったら、インピーダンスの変化率および振動数データの変化率がメモリ中に記憶された値よりも高いか低いかを検出することによって、看護婦や外科医が破損部品を良好なハンド・ピースまたはブレードに即座に修理したり取り替えたりすることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の上記およびその他の特徴および利点は以下の添付図面に基づく本発明の好ましい実施形態の詳細な説明によりさらに明らかになる。
図1は本発明による方法を実施するためのシステムを示す図である。ケーブル20内の一式のワイヤにより、電気的エネルギー、すなわち、駆動電流がコンソール10からハンド・ピース30に送られ、このハンド・ピース30において、電気的エネルギーが外科メス用ブレード32のような外科装置に長手方向に沿う超音波振動動作を与える。このブレード32は組織の同時的な切開および焼灼処理のために使用できる。ハンド・ピース30に対する超音波電流の供給はこのハンド・ピース30上に配置されているスイッチ34の制御下に行なうことができ、このスイッチ34はケーブル20内のワイヤを介してコンソール10の中の発生装置に接続している。さらに、この発生装置10はフット・スイッチ40により制御可能であり、このフット・スイッチ40は別のケーブル50を介してコンソール10に接続している。従って、使用時において、外科医は、自分の指でハンド・ピース上のスイッチ34を操作するか自分の足でフット・スイッチ40を操作して、ハンド・ピースに対して超音波電気信号を供給することによりブレードを一定の超音波振動数で長手方向に沿って振動させることができる。
【0015】
発生装置のコンソール10は液晶表示装置12を備えており、この表示装置12は、選択される切断電力レベルを、最大切断電力率に対する割合または切断電力の数値的電力レベル表示等の種々の手段によって表示するために使用できる。この液晶表示装置12はシステムにおける別のパラメータを表示するために使用することもできる。電力スイッチ11を使用して装置を始動する。ウォーミング・アップ状態において、待機(standby)ライト13が点灯する。動作準備が完了すると、準備完了(ready)インジケータ14が点灯して、待機ライトが消える。装置が最大電力を供給する場合に、MAXボタン15が押される。それよりも少ない電力が必要である場合には、MINボタン17を作動する。さらに、MINボタン17を作動する際の電力レベルがボタン16により設定される。
【0016】
電力がスイッチ34またはスイッチ40のいずれかの操作により超音波ハンド・ピースに供給される場合に、この組立体は外科用メスまたはブレードを約55.5kHzで長手方向に沿って振動させる。この長手方向の移動量は使用者により調節可能に選択される駆動電力(電流)の量に対応して変化する。比較的高い切断電力が供給される場合に、ブレードはその超音波振動速度において約40ミクロン乃至100ミクロンの範囲内で長手方向に移動するように設計されている。このようなブレードの超音波振動によりブレードが組織に接触する際に熱が発生する。すなわち、ブレードが組織内において加速することにより移動するブレードの機械的エネルギーが極めて狭い局在化した領域内で熱エネルギーに変換される。この局在化した熱が狭い領域の凝固を引き起こし、これにより直径が1ミリメートルよりも小さい血管における出血が減少または防止できる。このブレードの切断効率および止血の程度は供給される駆動電力のレベル、外科医の切断速度、組織の性質および血管分布により変化する。
【0017】
図2においてさらに詳細に示すように、超音波ハンド・ピース30は電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換してトランスデューサの各端部において長手方向に沿う振動動作を生じるための圧電変換トランスデューサ36を収容している。トランスデューサ36は、そのスタック(堆積体)の途中のどこかに動作ゼロ点(motion null point)を有する積み重ね状のセラミック圧電素子の形態を有する。このトランスデューサ・スタックは2個のシリンダ31とシリンダ33との間に取り付けられている。さらに、シリンダ35がシリンダ33に取り付けられており、このシリンダ35は別の動作ゼロ点37においてハウジング内に取り付けられている。さらに、ホーン38はその一端側においてゼロ点37に取り付けられていて、その他端側においてカップラー39に取り付けられている。ブレード32はこのカップラー39に固定されている。この結果、ブレード32はトランスデューサ36による一定の超音波振動数の速度で長手方向に沿って振動する。このトランスデューサが最大電流によってトランスデューサの共振振動数で駆動される場合、トランスデューサの各端部は最大の動作を行う一方で、スタックの一部は不動の節部を構成する。しかしながら、この最大動作を行なう電流は、各ハンド・ピースにより異なり、ハンド・ピースの不揮発性メモリに記憶されているシステムが使用できる値である。
【0018】
ハンド・ピースの各部品はその組み合わせ体が同一共振振動数で振動するように設計されている。特に、最終的なこれらの各要素の長さが1/2波長になるように各要素が調整される。長手方向に沿う前後方向の動作は、音響学的取付ホーン38のブレード32に近い方の直径が減少するに従って増幅される。従って、ホーン38およびブレード/カップラーは、ブレード動作を増幅して音響システムにおける残りの部分に共振して同調した振動を行なうように形状および寸法が決められている。このことにより、ブレード32に近接している音響学的取付ホーン38の端部において最大の前後動作が生じる。トランスデューサ・スタックにおける動作がホーン38により増幅されて約20ミクロン乃至25ミクロンまで移動する。さらに、カップラー39における動作がブレード32により増幅されて約40ミクロン乃至100ミクロンまでブレードが移動する。
【0019】
ハンド・ピースの中のトランスデューサを駆動するための超音波電気信号を形成するシステムを図3および図4に示す。この駆動システムは融通性が高く、所望の振動数および設定された電力レベルにおいて駆動信号を生成できる。システム内のDSPすなわちマイクロプロセッサ60を使用して適当な電力パラメータおよび振動周波数をモニターして切断または凝固動作モードのいずれにおいても適当な電力レベルを供給する。DSPすなわちマイクロプロセッサ60は、さらにトランスデューサ/ブレードのようなシステム中の構成部品について診断検査を行なうために使用するコンピュータ・プログラムも記憶している。
【0020】
例えば、DSPすなわちマイクロプロセッサ60に記憶されている位相補正アルゴリズム等のプログラムの制御下において、始動中の振動数を特定値、例えば、50kHzに設定できる。この振動数は、共振状態に接近していることを示すインピーダンスの変化が検出されるまで、特定の速度で変化させられうる。その後、この掃引の速度は、システムが共振振動数、例えば55kHzで止まらずに通り過ぎることのないように減少させられる。この掃引速度は、例えば、例えば50サイクルごとに振動数に増分を持たせることにより達成される。遅い掃引速度が望まれる場合には、アルゴリズムのプログラムは、増分を与えるサイクルを例えば25サイクルに減少させることができる。これらの増分とサイクルは、計測されるトランスデューサのインピーダンスの大きさと位相に基づいて適合させることが可能である。もちろん、早い掃引速度は、増分の大きさを増加させることによっても達成できる。さらに、掃引速度は、振動数の増分が更新される速度を変更することによって変化させてもよい。
【0021】
例えば、51kHzにおいて望ましくない共振モードが存在することが分かっている場合に、上記プログラムは、例えば60kHzから振動数を下げてゆき共振を見つけることができる。さらに、上記システムは50kHzから振動数を上げていって不適切な共振が発生する51kHzを飛び越えることができる。いずれの場合においても、このシステムは高度の柔軟性を有している。
【0022】
動作時において、使用者は外科装置において使用する特定の電力レベルを設定する。この処理はコンソールのフロント・パネル上の電力レベルスイッチ16により行なわれる。このスイッチはDSP60に供給される信号150を生成する。その後、DSP60はコンソール・フロント・パネルの表示装置12に対して配線152(図4)を介して信号を送ることにより所定の出力レベルを表示する。
【0023】
実際に外科ブレードを振動させるために、使用者はフット・スイッチ40またはハンド・ピース・スイッチ34を作動させる。この作動により図3における配線154上に信号が送られる。この信号は電力をプッシュ−プル増幅器78からトランスデューサ36に供給する結果をもたらす。DSPすなわちマイクロプロセッサ60がハンド・ピース・トランスデューサの共振振動数をロックして、出力がハンド・ピース・トランスデューサにうまく供給されるようになると、オーディオ・ドライブ信号が配線156上に送られる。このことによりシステム内の音響指示手段が音を発生させて、電力がハンド・ピースに供給されて外科用メスが動作状態になっていることを使用者に対して通知する。
【0024】
図5及び図6は、本発明における好適な実施の形態を示すフローチャートである。図3及び図4に示すDSPすなわちマイクロプロセッサ60に記憶されたプログラムの制御下で、超音波駆動装置によりハンド・ピース/ブレードを励磁し50キロヘルツ乃至56キロヘルツの範囲の振動数におけるインピーダンス・データを得ることにより、本発明の方法は実行される。これを工程400に示す。
【0025】
DSPを用いて振動数をモニターすることで、トランスデューサ/ブレードの共振振動数の変化率(Δf/Δt)と共振インピーダンスの変化率(Δz/Δt)を継続的にモニターする。次に、工程410に示すように、選択された値を超音波発生装置の不揮発性メモリに記憶する。さらに、工程420に示すように、発生装置の内部回路の状態を調べるために発生装置診断用に自身に組み込まれた自己検査を実行して、発生装置が検査に合格したかどうか判断する。
【0026】
工程450に示すように、ロックされているかどうか判断するために、この発生装置において(Δf/Δt)と(Δz/Δt)をモニターする。工程460に示すように、ロックされず回復されないとき、記憶されたΔf/Δt値およびΔz/Δt値と規定の閾値とを比較することにより、測定された最高変化率が閾値を超えるかどうか判断する。
【0027】
メモリから取り出される各最高変化率が、物理的に最長のブレードを用いた温度変化に伴う通常予測される変化率よりも高い場合、“バッド・ブレード(Bad Blade)”メッセージがコンソールのLCD上に表示される。これを工程475に示す。他方、メモリから取り出される各最高変化率が、物理的に最長のブレードを用いた温度変化に伴う通常予測される変化率よりも低く発生装置が、自身に組み込まれた自己検査に合格した場合、“バッド・ハンド・ピース(Bad Hand piece)”メッセージがLCD上に表示される。これを工程480に示す。通常予測される変化率は、発生装置に接続されたハンド・ピース内のEEPROMのようなこの発生装置で利用できるメモリに記憶された値である。
【0028】
本発明による方法を用いることにより、不良ハンド・ピースと不良ブレードとを迅速に検出し識別することができ、その結果使用が容易になり診断速度が上がる。その結果、医療スタッフがハンド・ピースまたはブレードを使用するときに起こり得るいかなる不良な状況にも容易に対応できるようになる。当業者であれば、本発明の方法を実行するために一次導関数(微分)以外の関数(例えば位相余裕関数または二次導関数)も使用できることが理解できるであろう。
【0029】
以上において、本発明を詳細に図示および説明したが、これらは例示を目的としていることが明らかに理解でき、本発明を制限するためのものではないと考えるべきである。本発明の範囲および趣旨は、特許請求の範囲における用語のみにより限定されるべきである。
【0030】
本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)前記駆動信号を供給する工程が、所定の駆動振動数で超音波信号によりハンド・ピース/ブレードを励磁することを含む請求項1記載の方法。
(2)前記所定の駆動振動数が50キロヘルツ乃至56キロヘルツの範囲にある実施態様(1)記載の方法。
(3)前記共振振動数の変化率および共振インピーダンスの変化率をモニターする工程を始動時において持続的に実行することを含む請求項1記載の方法。
(4)前記自己診断検査に合格しない場合、全ての検査を終了させる請求項1記載の方法。
(5)前記超音波発生装置をモニターする工程がハンド・ピース/ブレードの使用時に行われることを含む請求項1記載の方法。
【0031】
(6)前記ハンド・ピース/ブレードの使用は、空中、組織切開、組織焼灼および組織凝固の少なくとも1つの場合において、前記ハンド・ピース/ブレードを稼働することを含む実施態様(5)記載の方法。
(7)前記メッセージを表示する工程は、前記各変化率が、長いブレードを用いた温度変化に伴う通常予測される変化率よりも高い場合に、前記液晶表示装置に“バッド・ブレード”メッセージを表示する工程と、前記各最高変化率が、最長のブレードを用いた温度変化に伴う通常予測される変化率よりも低く、発生装置が自己診断検査に合格した場合、前記液晶表示装置に“バッド・ハンド・ピース”メッセージを表示する工程とを含む請求項1記載の方法。
(8)前記通常予測される変化率が、前記発生装置のメモリに記憶されている一定値である実施態様(7)記載の方法。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ハンド・ピースの破損とブレードの破損とを識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための超音波外科切断および止血システム用のコンソール、ハンド・ピースおよびフット・スイッチの斜視図である。
【図2】図1の超音波外科用メスのハンド・ピースの概略的断面図である。
【図3】本発明を実施するための超音波発生装置のブロック図である。
【図4】本発明を実施するための超音波発生装置のブロック図である。
【図5】本発明の方法の好ましい実施形態のフロー・チャートである。
【図6】本発明の方法の好ましい実施形態のフロー・チャートである。
【符号の説明】
10 コンソール
11 電源
12 液晶表示装置
13 待機(standby)ライト
14 準備完了(ready)インジケータ
15 MAXボタン
16 ボタン
17 MINボタン
20 ケーブル
30 ハンド・ピース
31,33,35 シリンダ
32 外科メス用ブレード
34 ハンド・ピース・スイッチ
36 圧電変換トランスデューサ
37 動作ゼロ点
38 ホーン
39 カップラー
40 フット・スイッチ
50 ケーブル
60 DSP
150 信号
152,156 配線

Claims (1)

  1. 超音波外科システムのハンド・ピースの破損とブレードの破損とを識別する方法であって、
    所定の駆動振動数で超音波ハンド・ピース/ブレードに対して駆動信号を供給する工程と、
    前記駆動振動数が変化したときの前記ハンド・ピースの共振振動数の変化率および共振インピーダンスの変化率をモニターし発生装置のメモリに記憶する工程と、
    前記超音波外科システムの超音波発生装置において自己診断検査を行う工程と、
    ロックされているかどうか判断するために前記超音波外科システムの前記超音波発生装置をモニターする工程と、
    ロックされていない場合に、前記共振振動数の変化率と前記共振インピーダンスの変化率とを前記発生装置のメモリから取り出す工程と、
    前記共振振動数の変化率および前記共振インピーダンスの変化率を比較し前記発生装置のメモリ内に記憶される各最高変化率を得る工程と、
    前記各変化率が、長いブレードを用いた温度変化による標準変化率よりも高い場合、発生装置の液晶表示装置上にメッセージを表示する工程とを含む方法。
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