JP2003159259A - ブレードの破損検出方法 - Google Patents

ブレードの破損検出方法

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JP2003159259A JP2001360096A JP2001360096A JP2003159259A JP 2003159259 A JP2003159259 A JP 2003159259A JP 2001360096 A JP2001360096 A JP 2001360096A JP 2001360096 A JP2001360096 A JP 2001360096A JP 2003159259 A JP2003159259 A JP 2003159259A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンド・ピースの破損とブレードの破損とを
識別する。 【解決手段】 超音波外科システムにおける不良ハンド
・ピースの破損および不良ブレードの破損は、駆動振動
数が変化したときの共振振動数の変化率と共振インピー
ダンスの変化率をモニターすることにより識別できる。
システムが共振に達したとき、制御システムは共振振動
数にロックする。ロックされず回復されないとき、振動
数の変化率とインピーダンスの変化率を比較し、超音波
発生装置の不揮発性メモリに記憶される各最高変化率を
得る。各変化率が、最長のブレードを用いた温度変化に
伴う通常予測される変化率よりも高い場合、“バッド・
ブレード”メッセージがLCD上に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】関連出願 本発明は本発明と同一の発明の名称を有していて200
0年10月20日に出願されている米国仮特許出願第6
0/242,273号に関連し、これに基づく優先権を
主張する。この仮出願の内容は、参照されることによっ
て、本出願の一部をなす。本発明は超音波外科システム
の分野に関し、特に、変化率情報および/またはインピ
ーダンス情報を用いたブレードの破損検出方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】電気的な外科用メスおよびレーザーが組
織および血管を焼灼することにより軟質組織の切開およ
び止血を同時に行なうという2種類の機能を実行するた
めの外科装置として使用できることが知られている。し
かしながら、このような装置は凝固状態を引き起こすた
めに極めて高い温度を使用するために気化および発煙な
らびにはねかえりを生じる。さらに、このような装置を
使用することにより、比較的広い領域の熱的な組織損傷
を引き起こす場合が多い。 【0003】超音波駆動機構による高速で振動する外科
ブレードによる組織の切断および焼灼もよく知られてい
る。このような超音波切断装置に付随する問題の一例は
無調整または無減衰状態の振動および熱、およびこれら
による材料疲労である。ある手術室の環境内において、
ブレードを冷却するための熱交換器によるシステムの冷
却処理を含むことによる上記加熱の問題を抑制する試み
がこれまで行なわれてきた。例えば、既知のシステムの
一例において、超音波切断および組織フラグメント化シ
ステムは循環水ジャケットおよび切断部位の灌注および
吸引のための手段を備えた冷却システムを必要とする。
別の既知のシステムは切断ブレードへの低温流体の供給
が必要である。 【0004】トランスデューサ内に発生する熱を制限す
るための手段としてこのトランスデューサに供給する電
流を制限することが知られている。しかしながら、この
ことにより患者の最も効果的な治療を必要とする時に、
ブレードに供給すべき電力が不足することが起こり得
る。本特許出願の譲受人に譲渡されていてThomasに発行
されている米国特許第5,026,387号はブレード
に供給する駆動エネルギーを制御することにより冷却剤
を使用することなく超音波外科切断および止血システム
における発熱を調整するためのシステムを開示してい
る。この特許の内容は、参照されることによって、本出
願の一部をなす。この特許によるシステムにおいて、超
音波発生装置には、特定の電圧、電流および例えば1秒
当たり55,500サイクルの振動数の電気的信号を生
成する超音波発生装置が設けられている。この発生装置
はケーブルを介してハンド・ピースに接続されており、
このハンド・ピースは、超音波トランスデューサを形成
する圧電セラミック素子を収容する。ハンド・ピース上
のスイッチまたは別のケーブルにより発生装置に接続し
ているフット・スイッチに応じて、この発生装置の信号
がトランスデューサに供給されて、その素子における長
手方向の振動が生じる。このトランスデューサはある構
造により外科ブレードに接続されており、これにより、
外科ブレードが発生装置からの信号のトランスデューサ
への供給時に超音波振動数で振動する。さらに、この構
造体は所定の振動数で共振するように構成されているの
で、トランスデューサにより開始される動作が増幅でき
る。 【0005】トランスデューサに供給される信号は、ブ
レードの負荷状態(組織に対する接触または後退)につ
いての継続的または周期的な感知情報に応じて適宜トラ
ンスデューサに電力を供給するように制御される。この
結果、外科用メスの組織への接触の有無に応じて、装置
は自動的に低電力のアイドリング状態から、選択可能な
高電力の切断処理状態に到達する。第3のモード、すな
わち高電力凝固モードはブレードが組織に接触していな
い時のアイドリング電力レベルへ自動的に復帰した状態
で、手動により選択可能である。この超音波電力はブレ
ードに継続的に供給されないので、周囲の発熱を減少し
ながら、必要に応じて切開および焼灼のために組織に十
分なエネルギーを供給できる。 【0006】上記Thomas特許におけるコントロール・シ
ステムはアナログ型である。位相ロック・ループ(電圧
制御型オシレータ、周波数分割器、電源スイッチ、整合
回路および位相検出器を含む)がハンド・ピースに供給
される振動数を安定化する。ハンド・ピースに供給され
る振動数、電流および電圧等のパラメータはブレードに
かかる負荷により変化するので、マイクロプロセッサが
これらをサンプリングすることにより電力量を制御す
る。 【0007】上記Thomas特許において記載されているよ
うな典型的な超音波外科システム内の発生装置における
負荷に対する電力曲線は2個の部分を有している。第1
の部分は負荷の増加に従って電力が増加する正の勾配を
有しており、定常的な電流供給を指定する。第2の部分
は負荷の増加に従って電力が減少する定常的または飽和
状態の電圧の出力を指定する。第1の部分のために規定
される一定電流は各電子部品の設計により決定され、第
2の部分の電圧はその設計における最大出力電圧により
制限される。このようなシステムの出力における負荷に
対する電力の特性は、ハンド・ピース・トランスデュー
サおよび超音波ブレードの種類に応じて最適化できない
ために上記の構成は柔軟性に欠ける。外科装置用の従来
のアナログ型超音波電力システムの性能は、発生装置の
電子部品の寸法公差および動作温度変化によるそれらの
寸法変化により影響を受ける。特に、温度変化は振動数
ロック範囲、駆動信号レベル、およびその他のシステム
動作基準値を含む重要なシステム・パラメータにおいて
多様な変化を生じる。 【0008】効率的な様式で超音波外科システムを動作
するために、始動時においてハンド・ピース・トランス
デューサに供給される信号振動数を一定範囲において掃
引することにより共振振動数を見つける。この位置が見
つかると、発生装置の位相ロック・ループがその共振振
動数に対してロックされ、電圧位相角度に対してトラン
スデューサ電流を継続的にモニターして、その共振振動
数でトランスデューサを駆動することによりこの装置を
共振状態に維持する。このようなシステムにおける重要
な機能は、共振振動数を変化させるような負荷および温
度の変化にわたって、トランスデューサを共振する状態
に維持することである。しかしながら、これら従来の超
音波駆動システムは適応振動数制御に対して柔軟性がほ
とんどまたは全く無い。このような柔軟性は不適切な共
振を識別するシステム能力において重要である。特に、
これらのシステムは一方向における共振に応じて探索で
きるのみである、すなわち、振動数の上昇か下降を行う
が、これらの探索パターンが固定されている。このシス
テムは(i)無関係の共振モードを飛び越えること、ま
たはどの共振を飛び越えるかまたはロックするか等の学
習機能による判断(heuristic decisions)を行なうこ
とができず、(ii)適当な振動数のロックが行なわれ
ている時のみしか電力供給を確実に行なうことができな
い。 【0009】さらに、従来技術の超音波発生装置システ
ムは、このシステムにおいて適応制御アルゴリズムの使
用および判断動作を可能にする振幅制御に関しても柔軟
性がほとんど無い。例えば、これらの変更のできないシ
ステムは、ブレード上の負荷および/または電流−電圧
位相角度に基づいて、例えば電流または振動数等の出力
駆動要素に関する学習機能による判断を行なう能力に欠
けている。このことは、トランスデューサの使用寿命を
延ばしてブレードの安全な動作状態を確保する一定の効
率的な性能に対応する最適なトランスデューサ駆動信号
レベルを設定するというシステム能力も制限する。さら
に、このような振幅および振動数に関する制御の欠如に
より、トランスデューサ/ブレード・システムについて
の診断検査および全体的なトラブルシューティングの支
援を行なうシステム能力が低下する。 【0010】これまでに一応行われてきた診断検査は、
トランスデューサに信号を送ることによりブレードを振
動させシステムを共振モードまたは他の振動モードに移
行させる。そして、システムがこれらのモードのいずれ
かで振動しているときにトランスデューサに供給される
電気信号を計測することにより、このブレードの応答を
判断する。2000年10月20日に出願されている米
国特許第09/693,621号に記載されている超音
波システムは、出力駆動振動数を掃引して、超音波トラ
ンスデューサおよびブレードの振動数応答をモニター
し、この応答からパラメータを抽出して、これらのパラ
メータをシステム診断情報として使用する能力を有して
いる。この特許の内容は、参照されることによって、本
出願の一部をなす。この振動数掃引および応答測定モー
ドはデジタル・コードを介して達成され、その出力駆動
振動数が従来技術の超音波システムにおいて存在しない
高い感度、精度、および再現性により、段階的に変化さ
れうる。しかし、ロックがされない場合でも、ハンド・
ピースまたは発生装置またはブレードのいずれが破損し
てその原因になったのか指示されない。さらにこのシス
テムは、トランスデューサ/ブレードの破損を区別およ
び/または明示するための判断回路が欠如している。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】既存の超音波システム
には、次のような問題点がある。例えば、ブレードにひ
びが入ったときに、そのひびが非常に小さいため外科医
が気づかないことがある。しかし、このひびは高振動に
おいて、重大な動作の変化をもたらし、安全上の問題を
引き起こす。さらに、ハンド・ピース中のトランスデュ
ーサが破損する可能性がある。従って、当分野におい
て、このシステムが正常に作動するかを判断するために
診断検査が行われることが知られている。従来の診断検
査においてはロックされていないことがほとんど指示さ
れず、ハンド・ピースまたは発生装置またはブレードの
いずれが破損したのか指示されない。さらに、ブレード
が破損したときハンド・ピースの破損かブレードの破損
か識別できない。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、超音波外科シ
ステムのハンド・ピースの破損とブレードの破損とを識
別するための方法である。本発明では、駆動振動数が変
化したときのハンド・ピース/ブレードの共振振動数の
変化率および共振インピーダンスの変化率がモニターさ
れる。システムが共振に達すると、制御システムが共振
振動数にロックするが、駆動振動数が継続的に変化する
ことがある。ロックされず回復されないとき、振動数の
変化率とインピーダンスの変化率を比較し、超音波発生
装置の不揮発性メモリに記憶される各最高変化率を得
る。各変化率が、最長ブレードを用いた温度変化による
変化率の中で許容しうる最高の変化率よりも高い場合、
“バッド・ブレード”メッセージがLCD上に表示され
る。 【0013】本発明の方法により、不良ハンド・ピース
と不良ブレードの識別が可能となる。これにより、ロッ
クされていない状態になったら、インピーダンスの変化
率および振動数データの変化率がメモリ中に記憶された
値よりも高いか低いかを検出することによって、看護婦
や外科医が破損部品を良好なハンド・ピースまたはブレ
ードに即座に修理したり取り替えたりすることが可能と
なる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の上記およびその他の特徴
および利点は以下の添付図面に基づく本発明の好ましい
実施形態の詳細な説明によりさらに明らかになる。図1
は本発明による方法を実施するためのシステムを示す図
である。ケーブル20内の一式のワイヤにより、電気的
エネルギー、すなわち、駆動電流がコンソール10から
ハンド・ピース30に送られ、このハンド・ピース30
において、電気的エネルギーが外科メス用ブレード32
のような外科装置に長手方向に沿う超音波振動動作を与
える。このブレード32は組織の同時的な切開および焼
灼処理のために使用できる。ハンド・ピース30に対す
る超音波電流の供給はこのハンド・ピース30上に配置
されているスイッチ34の制御下に行なうことができ、
このスイッチ34はケーブル20内のワイヤを介してコ
ンソール10の中の発生装置に接続している。さらに、
この発生装置10はフット・スイッチ40により制御可
能であり、このフット・スイッチ40は別のケーブル5
0を介してコンソール10に接続している。従って、使
用時において、外科医は、自分の指でハンド・ピース上
のスイッチ34を操作するか自分の足でフット・スイッ
チ40を操作して、ハンド・ピースに対して超音波電気
信号を供給することによりブレードを一定の超音波振動
数で長手方向に沿って振動させることができる。 【0015】発生装置のコンソール10は液晶表示装置
12を備えており、この表示装置12は、選択される切
断電力レベルを、最大切断電力率に対する割合または切
断電力の数値的電力レベル表示等の種々の手段によって
表示するために使用できる。この液晶表示装置12はシ
ステムにおける別のパラメータを表示するために使用す
ることもできる。電力スイッチ11を使用して装置を始
動する。ウォーミング・アップ状態において、待機(st
andby)ライト13が点灯する。動作準備が完了する
と、準備完了(ready)インジケータ14が点灯して、
待機ライトが消える。装置が最大電力を供給する場合
に、MAXボタン15が押される。それよりも少ない電
力が必要である場合には、MINボタン17を作動す
る。さらに、MINボタン17を作動する際の電力レベ
ルがボタン16により設定される。 【0016】電力がスイッチ34またはスイッチ40の
いずれかの操作により超音波ハンド・ピースに供給され
る場合に、この組立体は外科用メスまたはブレードを約
55.5kHzで長手方向に沿って振動させる。この長
手方向の移動量は使用者により調節可能に選択される駆
動電力(電流)の量に対応して変化する。比較的高い切
断電力が供給される場合に、ブレードはその超音波振動
速度において約40ミクロン乃至100ミクロンの範囲
内で長手方向に移動するように設計されている。このよ
うなブレードの超音波振動によりブレードが組織に接触
する際に熱が発生する。すなわち、ブレードが組織内に
おいて加速することにより移動するブレードの機械的エ
ネルギーが極めて狭い局在化した領域内で熱エネルギー
に変換される。この局在化した熱が狭い領域の凝固を引
き起こし、これにより直径が1ミリメートルよりも小さ
い血管における出血が減少または防止できる。このブレ
ードの切断効率および止血の程度は供給される駆動電力
のレベル、外科医の切断速度、組織の性質および血管分
布により変化する。 【0017】図2においてさらに詳細に示すように、超
音波ハンド・ピース30は電気的エネルギーを機械的エ
ネルギーに変換してトランスデューサの各端部において
長手方向に沿う振動動作を生じるための圧電変換トラン
スデューサ36を収容している。トランスデューサ36
は、そのスタック(堆積体)の途中のどこかに動作ゼロ
点(motion null point)を有する積み重ね状のセラミ
ック圧電素子の形態を有する。このトランスデューサ・
スタックは2個のシリンダ31とシリンダ33との間に
取り付けられている。さらに、シリンダ35がシリンダ
33に取り付けられており、このシリンダ35は別の動
作ゼロ点37においてハウジング内に取り付けられてい
る。さらに、ホーン38はその一端側においてゼロ点3
7に取り付けられていて、その他端側においてカップラ
ー39に取り付けられている。ブレード32はこのカッ
プラー39に固定されている。この結果、ブレード32
はトランスデューサ36による一定の超音波振動数の速
度で長手方向に沿って振動する。このトランスデューサ
が最大電流によってトランスデューサの共振振動数で駆
動される場合、トランスデューサの各端部は最大の動作
を行う一方で、スタックの一部は不動の節部を構成す
る。しかしながら、この最大動作を行なう電流は、各ハ
ンド・ピースにより異なり、ハンド・ピースの不揮発性
メモリに記憶されているシステムが使用できる値であ
る。 【0018】ハンド・ピースの各部品はその組み合わせ
体が同一共振振動数で振動するように設計されている。
特に、最終的なこれらの各要素の長さが1/2波長にな
るように各要素が調整される。長手方向に沿う前後方向
の動作は、音響学的取付ホーン38のブレード32に近
い方の直径が減少するに従って増幅される。従って、ホ
ーン38およびブレード/カップラーは、ブレード動作
を増幅して音響システムにおける残りの部分に共振して
同調した振動を行なうように形状および寸法が決められ
ている。このことにより、ブレード32に近接している
音響学的取付ホーン38の端部において最大の前後動作
が生じる。トランスデューサ・スタックにおける動作が
ホーン38により増幅されて約20ミクロン乃至25ミ
クロンまで移動する。さらに、カップラー39における
動作がブレード32により増幅されて約40ミクロン乃
至100ミクロンまでブレードが移動する。 【0019】ハンド・ピースの中のトランスデューサを
駆動するための超音波電気信号を形成するシステムを図
3および図4に示す。この駆動システムは融通性が高
く、所望の振動数および設定された電力レベルにおいて
駆動信号を生成できる。システム内のDSPすなわちマ
イクロプロセッサ60を使用して適当な電力パラメータ
および振動周波数をモニターして切断または凝固動作モ
ードのいずれにおいても適当な電力レベルを供給する。
DSPすなわちマイクロプロセッサ60は、さらにトラ
ンスデューサ/ブレードのようなシステム中の構成部品
について診断検査を行なうために使用するコンピュータ
・プログラムも記憶している。 【0020】例えば、DSPすなわちマイクロプロセッ
サ60に記憶されている位相補正アルゴリズム等のプロ
グラムの制御下において、始動中の振動数を特定値、例
えば、50kHzに設定できる。この振動数は、共振状
態に接近していることを示すインピーダンスの変化が検
出されるまで、特定の速度で変化させられうる。その
後、この掃引の速度は、システムが共振振動数、例えば
55kHzで止まらずに通り過ぎることのないように減
少させられる。この掃引速度は、例えば、例えば50サ
イクルごとに振動数に増分を持たせることにより達成さ
れる。遅い掃引速度が望まれる場合には、アルゴリズム
のプログラムは、増分を与えるサイクルを例えば25サ
イクルに減少させることができる。これらの増分とサイ
クルは、計測されるトランスデューサのインピーダンス
の大きさと位相に基づいて適合させることが可能であ
る。もちろん、早い掃引速度は、増分の大きさを増加さ
せることによっても達成できる。さらに、掃引速度は、
振動数の増分が更新される速度を変更することによって
変化させてもよい。 【0021】例えば、51kHzにおいて望ましくない
共振モードが存在することが分かっている場合に、上記
プログラムは、例えば60kHzから振動数を下げてゆ
き共振を見つけることができる。さらに、上記システム
は50kHzから振動数を上げていって不適切な共振が
発生する51kHzを飛び越えることができる。いずれ
の場合においても、このシステムは高度の柔軟性を有し
ている。 【0022】動作時において、使用者は外科装置におい
て使用する特定の電力レベルを設定する。この処理はコ
ンソールのフロント・パネル上の電力レベルスイッチ1
6により行なわれる。このスイッチはDSP60に供給
される信号150を生成する。その後、DSP60はコ
ンソール・フロント・パネルの表示装置12に対して配
線152(図4)を介して信号を送ることにより所定の
出力レベルを表示する。 【0023】実際に外科ブレードを振動させるために、
使用者はフット・スイッチ40またはハンド・ピース・
スイッチ34を作動させる。この作動により図3におけ
る配線154上に信号が送られる。この信号は電力をプ
ッシュ−プル増幅器78からトランスデューサ36に供
給する結果をもたらす。DSPすなわちマイクロプロセ
ッサ60がハンド・ピース・トランスデューサの共振振
動数をロックして、出力がハンド・ピース・トランスデ
ューサにうまく供給されるようになると、オーディオ・
ドライブ信号が配線156上に送られる。このことによ
りシステム内の音響指示手段が音を発生させて、電力が
ハンド・ピースに供給されて外科用メスが動作状態にな
っていることを使用者に対して通知する。 【0024】図5及び図6は、本発明における好適な実
施の形態を示すフローチャートである。図3及び図4に
示すDSPすなわちマイクロプロセッサ60に記憶され
たプログラムの制御下で、超音波駆動装置によりハンド
・ピース/ブレードを励磁し50キロヘルツ乃至56キ
ロヘルツの範囲の振動数におけるインピーダンス・デー
タを得ることにより、本発明の方法は実行される。これ
を工程400に示す。 【0025】DSPを用いて振動数をモニターすること
で、トランスデューサ/ブレードの共振振動数の変化率
(Δf/Δt)と共振インピーダンスの変化率(Δz/
Δt)を継続的にモニターする。次に、工程410に示
すように、選択された値を超音波発生装置の不揮発性メ
モリに記憶する。さらに、工程420に示すように、発
生装置の内部回路の状態を調べるために発生装置診断用
に自身に組み込まれた自己検査を実行して、発生装置が
検査に合格したかどうか判断する。 【0026】工程450に示すように、ロックされてい
るかどうか判断するために、この発生装置において(Δ
f/Δt)と(Δz/Δt)をモニターする。工程46
0に示すように、ロックされず回復されないとき、記憶
されたΔf/Δt値およびΔz/Δt値と規定の閾値と
を比較することにより、測定された最高変化率が閾値を
超えるかどうか判断する。 【0027】メモリから取り出される各最高変化率が、
物理的に最長のブレードを用いた温度変化に伴う通常予
測される変化率よりも高い場合、“バッド・ブレード
(BadBlade)”メッセージがコンソールのLCD上に表
示される。これを工程475に示す。他方、メモリから
取り出される各最高変化率が、物理的に最長のブレード
を用いた温度変化に伴う通常予測される変化率よりも低
く発生装置が、自身に組み込まれた自己検査に合格した
場合、“バッド・ハンド・ピース(Bad Hand piece)”
メッセージがLCD上に表示される。これを工程480
に示す。通常予測される変化率は、発生装置に接続され
たハンド・ピース内のEEPROMのようなこの発生装
置で利用できるメモリに記憶された値である。 【0028】本発明による方法を用いることにより、不
良ハンド・ピースと不良ブレードとを迅速に検出し識別
することができ、その結果使用が容易になり診断速度が
上がる。その結果、医療スタッフがハンド・ピースまた
はブレードを使用するときに起こり得るいかなる不良な
状況にも容易に対応できるようになる。当業者であれ
ば、本発明の方法を実行するために一次導関数(微分)
以外の関数(例えば位相余裕関数または二次導関数)も
使用できることが理解できるであろう。 【0029】以上において、本発明を詳細に図示および
説明したが、これらは例示を目的としていることが明ら
かに理解でき、本発明を制限するためのものではないと
考えるべきである。本発明の範囲および趣旨は、特許請
求の範囲における用語のみにより限定されるべきであ
る。 【0030】本発明の実施態様は以下の通りである。 (1)前記駆動信号を供給する工程が、所定の駆動振動
数で超音波信号によりハンド・ピース/ブレードを励磁
することを含む請求項1記載の方法。 (2)前記所定の駆動振動数が50キロヘルツ乃至56
キロヘルツの範囲にある実施態様(1)記載の方法。 (3)前記共振振動数の変化率および共振インピーダン
スの変化率をモニターする工程を始動時において持続的
に実行することを含む請求項1記載の方法。 (4)前記自己診断検査に合格しない場合、全ての検査
を終了させる請求項1記載の方法。 (5)前記超音波発生装置をモニターする工程がハンド
・ピース/ブレードの使用時に行われることを含む請求
項1記載の方法。 【0031】(6)前記ハンド・ピース/ブレードの使
用は、空中、組織切開、組織焼灼および組織凝固の少な
くとも1つの場合において、前記ハンド・ピース/ブレ
ードを稼働することを含む実施態様(5)記載の方法。 (7)前記メッセージを表示する工程は、前記各変化率
が、長いブレードを用いた温度変化に伴う通常予測され
る変化率よりも高い場合に、前記液晶表示装置に“バッ
ド・ブレード”メッセージを表示する工程と、前記各最
高変化率が、最長のブレードを用いた温度変化に伴う通
常予測される変化率よりも低く、発生装置が自己診断検
査に合格した場合、前記液晶表示装置に“バッド・ハン
ド・ピース”メッセージを表示する工程とを含む請求項
1記載の方法。 (8)前記通常予測される変化率が、前記発生装置のメ
モリに記憶されている一定値である実施態様(7)記載
の方法。 【0032】 【発明の効果】本発明によれば、ハンド・ピースの破損
とブレードの破損とを識別することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の方法を実施するための超音波外科切断
および止血システム用のコンソール、ハンド・ピースお
よびフット・スイッチの斜視図である。 【図2】図1の超音波外科用メスのハンド・ピースの概
略的断面図である。 【図3】本発明を実施するための超音波発生装置のブロ
ック図である。 【図4】本発明を実施するための超音波発生装置のブロ
ック図である。 【図5】本発明の方法の好ましい実施形態のフロー・チ
ャートである。 【図6】本発明の方法の好ましい実施形態のフロー・チ
ャートである。 【符号の説明】 10 コンソール 11 電源 12 液晶表示装置 13 待機(standby)ライト 14 準備完了(ready)インジケータ 15 MAXボタン 16 ボタン 17 MINボタン 20 ケーブル 30 ハンド・ピース 31,33,35 シリンダ 32 外科メス用ブレード 34 ハンド・ピース・スイッチ 36 圧電変換トランスデューサ 37 動作ゼロ点 38 ホーン 39 カップラー 40 フット・スイッチ 50 ケーブル 60 DSP 150 信号 152,156 配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フォスター・ビー・ストゥレン アメリカ合衆国、45040 オハイオ州、メ イソン、ブリッジウォーター・コート 6245 (72)発明者 アラン・エル・フリードマン アメリカ合衆国、45237 オハイオ州、シ ンシナティ、ナンバー4、ベラ・アベニュ ー 2522 Fターム(参考) 4C060 EE06 JJ17 JJ25 5D107 AA05 AA15 BB07 CC09 CD03 DE02 FF01 FF03

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 超音波外科システムのハンド・ピースの
    破損とブレードの破損とを識別する方法であって、 所定の駆動振動数で超音波ハンド・ピース/ブレードに
    対して駆動信号を供給する工程と、 前記駆動振動数が変化したときの前記ハンド・ピースの
    共振振動数の変化率および共振インピーダンスの変化率
    をモニターし発生装置のメモリに記憶する工程と、 前記超音波外科システムの超音波発生装置において自己
    診断検査を行う工程と、 ロックされているかどうか判断するために前記超音波外
    科システムの前記超音波発生装置をモニターする工程
    と、 ロックされていない場合に、前記共振振動数の変化率と
    前記共振インピーダンスの変化率とを前記発生装置のメ
    モリから取り出す工程と、 前記共振振動数の変化率および前記共振インピーダンス
    の変化率を比較し前記発生装置のメモリ内に記憶される
    各最高変化率を得る工程と、 前記各変化率が、長いブレードを用いた温度変化による
    標準変化率よりも高い場合、発生装置の液晶表示装置上
    にメッセージを表示する工程とを含む方法。
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