JP4020556B2 - 超音波駆動回路及び超音波手術装置 - Google Patents

超音波駆動回路及び超音波手術装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波駆動回路及び超音波手術装置、更に詳しくは超音波振動子の周波数駆動の制御部分に特徴のある超音波駆動回路及び超音波手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、外科手術用の超音波メスや超音波加工装置等に使用されている振動子は、その基本共振周波数もしくはその近傍において駆動することが望ましい。
【0003】
このような技術に関し、例えば特許第2691011号公報、特許第26477131号公報あるいは特開平7−313937号公報に示されるように、振動子への駆動電圧と電流との位相を比較して制御するPLL(位相制御ループ)方式による駆動装置が公知技術として知られている。
【0004】
特許第2691011号公報では、超音波出力しないときには負荷(振動子)とPLLフィードバック回路とを接続せず、単一の基準周波数で擬似的にPLLフィードバックをかけておいて、超音波出力するときに基準周波数と負荷(振動子)を切り替えてPLLフィードバック回路と接続し、負荷(振動子)を超音波振動させている。この公報には、駆動する超音波振動子に応じて、予め容易してある基準周波数を発振する発振回路が付設されており、起動時には基準周波数でフィードバックを行い、起動後には振動子からの信号に基づき、PLLフィードバック制御をする方法が関示されている。
【0005】
詳細には、図7に示すように、超音波出力信号を検出回路101により、電圧及び電流を検出して、その位相信号ΘV、ΘIを位相比較器102ならびに電流位相信号切替部103に入力している。そして、位相比較部102では、電圧位相ΘV、電流位相信号ΘIの位相差を検知して、出カ周波数を上下させる制御信号を出力し、ローパスフィルタ104を介してVCO105にその制御信号を入力する。VCO105はその制御信号に基づき、実際にその周波数の正弦波を出力し、この正弦波は電力増幅器107を介して、ハンドピース108に伝えられ、ハンドピース108の先端が超音波振動をして、組織を凝固切開する。また、基準発振器110では、超音波共振周波数近傍の周波数が安定して出力されており、電流位相信号切替器103により、検出回路101からの信号ΘIと、基準発振器110からの信号が切替られるようになっている。その切替は、制御回路111により行われる。また、電力増幅器107からの超音波出力信号がカウンタ112を介して、制御回路111により出力周波数が検知できるようになっている。
【0006】
超音波出力をしないときには、基準発振器110を選択して擬似的にPLL発振させ、超音波出力するときには、基準発振器110からΘIに切り替えて、負荷(振動子)を含めた系でPLL発振させている。
【0007】
また、特許第26477131号公報では、起動時に予め容易してある基準周波数を掃引して、振動子の共振周波数を検知したところで、振動子からの信号に基づき、PLLフィードバック制御をする方法が開示されている。
【0008】
さらに、特開平7−313937号公報では、超音波振動子の駆動装置で、駆動周波数が所定の範囲にあるか否かを確認して、異常の場合には駆動を停止するとともに異常を告知する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図8は、一般的な負荷(振動子)と出力回路の等価回路を示しており、振動子の等価回路はCa、La、Rの直列回路とCbの並列回路で現される。また、通常、発振回路には、前記振動子の制動容量成分をキャンセルするためのマッチンク用のコイルLbがある。
【0010】
図9は、図8の等価回路の電気的応答性を示したものであり、ここで縦軸がインピーダンスZと位相Θ、横軸が周波数である。また、図9のF1は第lの反共振周波数、Frは共振周波数、F2は第2の反共振周波数である。
【0011】
通常、振動子を超音波駆動させるときには、共振周波数Frに周波数追尾させるようにPLL駆動を行う。
【0012】
特許第2691011号公報の問題点は、単一の基準周波数しか持たないことにある。つまり、図9に示すように、基準周波数がFs1だとPLL駆動できないが、基準周波数がFs2だとPLL駆動できることにある。
【0013】
すなわち、Fs2のときには、その周波数でのインピーダンスZが低いため、電流信号が大きく、電流位相を検知するのに間題ない。一方、Fs1の周波数では、インピーダンスZが高いため、電流信号が小さく、電流位相が検知できない。この結果、位相比較器102では電圧と電流の位相が比較できないため制御信号が出力されず、通常、周波数制御信号が不変となる。すなわち、インピーダンスZが高いと電流波形が微弱となるため、電圧と位相を比較することができず、通常、制御信号が出力せず、周波数が固定されたままとなる。
【0014】
つまり、Fs1から、周波数が変化しないため、いつまでたっても、超音波出力できないことがある。または、回路の特性により、位相比較器102が追随できず、盲目的に周波数を上げたり、下げたりするといった動きを示す。
【0015】
また、特許第2691011号公報では、複数の基準周波数が複数の振動子に対応して付設してあることが開示されているが、上記問題を解決するためには、あらかじめ、どの振動子に対して、どの基準周波数を用いるかを設定しておく必要がある。
【0016】
特許第26477131号公報では、特許第2691011号公報の問題を解決するために、基準周波数を掃引して、負荷(振動子)の共振周波数Frを見つけ、そのタイミングで、負荷を含めたフィードバックに切り替えて、PLL駆動することが開示されているが、周波数を変化させるVCO105は、一般的に可変周波数が狭いことから、他にCPU等で制御された分解能の高い可変周波数発振器を搭載させる必要があるといった問題がある。
【0017】
また、ハンドピース108で組織を把持すると、インピーダンスZ、位相Θ特性は、図10に示すように、インピーダンスZが高く、その変化が鈍くなることが分かっている。このようにインピーダンスZが高く、変化が鈍い状熊では、上記掃引時に共振周波数Frを検知できない、又は、誤った周波数を共振周波数Frと誤検知してしまう問題がある。その結果、負荷(振動子)側にフィードパック回路を切り替えたときに、PLL駆動できないことがある。
【0018】
なお、通常、このような状態は長く続くことなく、ハンドピース108の把持状態等で、良好な環境に戻る。つまり、ハンドピース108を組織に強く押しつければ振動が難しく、負荷が大きくなるためインピーダンス、位相曲線の変化は鈍くなってPLLが動作しづらくなるが、ハンドピース108が組織から離れれば、振動は容易となり負荷が小さくなってPLL動作が良好な環境に戻る。
【0019】
さらに、特開平7−313937号公報では、超音波駆動周波数が所定の範囲にあるか否かで異常を検知していたが、上記のような、まれに一瞬発生するインピーダンスZが高くなったような状況では、電流位相信号が検知できなくなる結果、一瞬の内に周波数が変化し、異常と認識、装置が停止してしまうという問題がある。
【0020】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波振動子に供給する電圧信号、電流信号を正確に検出し、駆動信号を共振周波数に確実に追尾させることのできる超音波駆動回路及び超音波手術装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の超音波駆動回路は、超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値および電流値を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、前記超音波振動子駆動手段による駆動周波数を検知する駆動周波数検知手段と、前記駆動周波数検知手段により検知した駆動周波数が規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動周波数判定手段と、前記駆動周波数判定手段により検知した駆動周波数が規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の第2の超音波駆動回路は、超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値および電流値を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子が共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子の駆動インピーダンスが規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動インピーダンス判定手段と、前記駆動インピーダンス判定手段により判定した駆動インピーダンスが規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明の第3の超音波駆動回路は、超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値または電流値のいずれか一方を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子が共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子に供給される駆動信号の駆動電圧値または駆動電流値が規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動電圧・電流判定手段と、前記駆動電圧・電流判定手段により判定した駆動電圧値または駆動電流値が規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0025】
図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は超音波手術装置の構成を示す構成図、図2は図1の超音波凝固切開装置の超音波駆動回路の構成を示す構成図、図3は図2の超音波駆動回路の作用を説明する第1のフローチャート、図4は図2の超音波駆動回路の作用を説明する第2のフローチャート、図5は図2の超音波駆動回路の作用の変形例を説明するフローチャートである。
【0026】
本実施の形態の超音波手術装置は、図1に示すように、超音波凝固切開装置1と処置を行うハンドピース2とから構成され、超音波凝固切開装置1の超音波駆動回路3では、図2に示すように、超音波出力信号を検出回路11により電圧及び電流を検出して、その位相信号ΘV、ΘIを位相比較器12ならびに電流位相信号切替部13に入力するようになっている。
【0027】
そして、位相比較部12では、電圧位相ΘV、電流位相信号ΘIの位相差を検知して、出カ周波数を上下させる制御信号を出力し、ローパスフィルタ1 4を介してVCO15にその制御信号を入力する。VCO15はその制御信号に基づき、実際にその周波数の正弦波を出力し、この正弦波は電力増幅器17を介して、ハンドピース2に伝えられ、ハンドピース2の先端が超音波振動をして、組織を凝固切開するようになっている。
【0028】
また、複数、例えば第1の基準発振器20a、第2の基準発振器20b、第3の基準発振器20cでは、超音波共振周波数近傍の周波数が安定して出力されており、電流位相信号切替器13により検出回路11からの信号ΘIと、第1の基準発振器20a、第2の基準発振器20b、第3の基準発振器20cからの信号が切替られるようになっている。その切替は、制御回路21により行われる。また、電力増幅器17からの超音波出力信号がカウンタ22を介して、制御回路21により出力周波数が検知できるようになっている。
【0029】
本実施の形態の超音波凝固切開装置1の超音波駆動回路3は、制御回路21により、図3に示すフローチャートに従って、駆動周波数を検知して、所定範囲内でなければ、基準周波数を変更する。
【0030】
すなわち、まず、ステップS1で第1の基準発振器20aを選択して基準周波数をFs1とし、ステップS2で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0031】
ステップS2で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、ステップS3で第2の基準発振器20bを選択して基準周波数をFs2とし、ステップS4で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0032】
同様に、ステップS4で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、ステップS5で第3の基準発振器20cを選択して基準周波数をFs3とし、ステップS6で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。そして、ステップS6で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、所定のPLL異常処理を実行する。
【0033】
また、PLL制御を行う場合、ハンドピース2を把持したり、緩めたりしたときなどの過渡応答で、周波数追尾できるときと、そうでないときがある。そのため、周波数追尾のための異常とするまでには、複数回繰り返し、ある規定回数以上、連続して異常であったら、出力異常として、装置を停止するとともに、ユーザにその旨を告知する。
【0034】
そこで本実施の形態では、図4に示すように、ステップS11で制御回路21内の図示しないカウンタのカウンタを0とし、ステップS12で第1の基準発振器20aを選択して基準周波数をFs1とし、ステップS13で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0035】
そして、駆動周波数が所定範囲内の場合はステップS14でカウンタを0、駆動周波数が所定範囲内ではない場合はステップS15でカウンタを1インクリメントして、それぞれステップS16でカウンタが所定の規定値以内かどうか判断し、規定値以内でない場合は所定のPLL異常処理を実行する。
【0036】
すなわち、複数回の検知の内、l回でも問題なくPLL制御でき、出力できた場合には、上記、連続異常回数を0に戻し、再度、規定回数以上、異常が発生した場合のみ出力異常とする。
【0037】
なお、第1の基準発振器20a、第2の基準発振器20b、第3の基準発振器20cを1つの基準発振器により構成し、各基準周波数をシステムクロックを分周して生成するようにしてもよい。また、図3のフローチャートでは、複数の基準周波数をFs1、Fs2、Fs3の3つとしたが、これに限らず、4つ以上としてもよい。
【0038】
こうのように本実施の形態では、上記の図3のフローチャートに処理することで、インピーダンスZが十分に低いところから、PLL制御を開始できるため、電圧、電流位相信号が正しく検知でき、負荷(振動子)を共振周波数に追尾しながら超音波出力が可能となる。
【0039】
また、簡単な回路構成で振動子を共振周波数で駆動でき、振動子の電気的特性のばらつき等による違い、振動子の容量成分をキャンセルするインダクタの定数ばらつきによる特性の違い、ハンドピースの負荷条件の違い等の各パラメータの違い、変化にも対応して、振動子を共振周波数で駆動できる。
【0040】
なお、図3のフローチャートでは、駆動周波数を検知して所定範囲内でなければ基準周波数を変更するとしたが、図5に示すように、ステップS2、S4、S6に代わる、ステップS2a、S4a、S6aにおいて、負荷インピーダンスZが規定値以内かどうか判断し、負荷インピーダンスZが規定値以上のときには、基準周波数を変更するように処理してもよい。
【0041】
図6は本発明の第2の実施の形態に係る超音波駆動回路の作用を説明するフローチャートである。
【0042】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0043】
本実施の形態では、出力異常で一度停止したとき、その後の基準周波数の選択可能な実施形態である。ハンドピース2の負荷条件が厳しくなって、インピーダンスZが高くなり、共振周波数の追尾ができなくなり、出力異常で停止する場合ある。その後、ユーザにより再出力を試みる場合、又、基準周波数が、再度、Fs1からスタートすると、Fs1ですぐにPLLの追尾制御に移行できれば良いが、そうでないときは、第1の実施の形態ではFs1からFs2と順番にに切り替えて行くことになる。そのような制御は無駄なため、本実施の形態では、前回、共振周波数を追尾できた、基準周波数を記憶しておき、再度出力するときには、その基準周波数から、駆動し始めるようにする。
【0044】
すなわち、本実施の形態では、図6に示すように、まず、ステップS21で第1の基準発振器20aを選択して基準周波数をFs1とし、ステップS22で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介し検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0045】
ステップS22で駆動周波数が所定範囲内と判断すると、ステップS23で制御回路21内の図示しない記憶部にパラメータFsをFs1として記憶する。
【0046】
ステップS22で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、ステップS24で第2の基準発振器20bを選択して基準周波数をFs2とし、ステップS25で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0047】
同様に、ステップS25で駆動周波数が所定範囲内と判断すると、ステップS26で制御回路21内の図示しない記憶部にパラメータFsをFs2として記憶する。
【0048】
ステップS25で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、ステップS27で第3の基準発振器20cを選択して基準周波数をFs3とし、ステップS28で電力増幅器17からの超音波出力信号の駆動周波数をカウンタ22を介して検知して駆動周波数が所定範囲内かどうか判断する。
【0049】
そして、ステップS28で駆動周波数が所定範囲内と判断すると、ステップS29で制御回路21内の図示しない記憶部にパラメータFsをFs3として記憶し、ステップS28で駆動周波数が所定範囲内でないと判断すると、所定のPLL異常処理を実行する。
【0050】
この後は、次回出力するときにパラメータFsに記憶されている基準周波数を読み込み、その周波数から、共振周波数の追尾をかければよいことになる。
【0051】
[付記]
(付記項1) 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動手段と、
前記超音波振動子に供給する電圧信号、電流信号を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子の共振周波数で超音波振動子駆動手段をPLL駆動させるフィードバック手段と
を具備した駆動装置において、
複数の初期周波数が出力可能な発振手段と、
前記複数の初期周波数の中から1つの初期周波数を選択する制御手段と
を有し、
超音波出力起動時には前記初期周波数に応じて振動子を駆動し、起動後には前記検出手段からの電圧信号、電流信号を基に前記超音波振動子を駆動する
ことを特徴とする駆動装置。
【0052】
(付記項2) 駆動周波数が規定範囲内にないとき、または駆動電圧が規定値以上のときか駆動電流が規定値以下のとき、あるいは負荷インピーダンスが規定値以上のときには、異常と判断し、前記フィードバック手段によるフィードパック制御を停止する
ことを特徴とする付記項1に記載の駆動装置。
【0053】
(付記項3) 前記異常と判断したときに、前記制御手段により前記初期周波数を切り替える制御をする
ことを特徴とする付記項2に記載の駆動装置。
【0054】
(付記項4) 前記異常の判断は、規定値以上連続しないと異常と判断しない
ことを特徴とする付記項2に記載の駆動装置。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波振動子に供給する電圧信号、電流信号を正確に検出し、駆動信号を共振周波数に確実に追尾させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波手術装置の構成を示す構成図
【図2】図1の超音波凝固切開装置の超音波駆動回路の構成を示す構成図
【図3】図2の超音波駆動回路の作用を説明する第1のフローチャート
【図4】図2の超音波駆動回路の作用を説明する第2のフローチャート
【図5】図2の超音波駆動回路の作用の変形例を説明するフローチャート
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る超音波駆動回路の作用を説明するフローチャート
【図7】従来の超音波駆動回路の構成を示す構成図
【図8】一般的な負荷(振動子)と出力回路の等価回路を示す図
【図9】図8の等価回路の特性を示す第1の特性図
【図10】図8の等価回路の特性を示す第2の特性図
【符号の説明】
1…超音波凝固切開装置
2…ハンドピース
11…検出回路
12…位相比較器
13…電流位相信号切替部
14…ローパスフィルタ
15…VCO
17…電力増幅器
20a…第1の基準発振器
20b…第2の基準発振器
20c…第3の基準発振器
21…制御回路
22…カウンタ

Claims (4)

  1. 超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、
    前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、
    超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、
    前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値および電流値を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、
    前記超音波振動子駆動手段による駆動周波数を検知する駆動周波数検知手段と、
    前記駆動周波数検知手段により検知した駆動周波数が規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動周波数判定手段と、
    前記駆動周波数判定手段により検知した駆動周波数が規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波駆動回路。
  2. 超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、
    前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、
    超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、
    前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値および電流値を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、
    前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子の駆動インピーダンスが規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動インピーダンス判定手段と、
    前記駆動インピーダンス判定手段により判定した駆動インピーダンスが規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波駆動回路。
  3. 超音波振動子を駆動する駆動信号の基準信号であって、互いに異なる周波数の基準信号を発振し出力可能な複数の基準発振器と、
    前記複数の基準発振器のうち、一の基準発振器を選択する基準発振器選択手段と、
    超音波振動子を駆動するための超音波振動子駆動手段であって、前記複数の基準発振器のうち一の基準発振器における基準信号に基づいて前記超音波振動子の駆動を開始する超音波振動子駆動手段と、
    前記超音波振動子駆動手段から前記超音波振動子に対して供給される駆動信号の電圧値または電流値のいずれか一方を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子が共振周波数により駆動されるよう前記超音波振動子駆動手段をPLL駆動するフィードバック手段と、
    前記検出手段によって検出された検出値に基づき、前記超音波振動子に供給される駆動信号の駆動電圧値または駆動電流値が規定の範囲内にあるか否かを判定する駆動電圧・電流判定手段と、
    前記駆動電圧・電流判定手段により判定した駆動電圧値または駆動電流値が規定の範囲内に無い場合は、現在選択されている前記基準発振器とは別の基準発振器を選択するよう前記基準発振器選択手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波駆動回路。
  4. 請求項1−3の何れか一項に記載の超音波駆動回路を備えた
    ことを特徴とする超音波手術装置。
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