JP2004025175A - 超音波振動子駆動装置 - Google Patents

超音波振動子駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波振動子及びプローブ等の負荷の異常を告知可能にする。
【解決手段】超音波振動子3を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、前記超音波振動子3を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生手段7と、前記駆動信号発生手段7から前記超音波振動子3に供給される前記駆動信号に基づいて、前記駆動信号発生手段7をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、前記フィードバック制御手段で制御された前記駆動信号の変化状態に基づき、前記超音波振動子3及び前記超音波振動子3による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、を具備したことを特徴とする。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランジュバン型の超音波振動子を用いた超音波外科手術装置等に好適な超音波振動子駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、超音波振動子を利用した外科用の超音波メス、超音波洗浄機、超音波加工装置等の各種の装置が開発されている。このような超音波装置に使用されている超音波振動子は、効率を高めるために、その共振周波数で駆動するようにした方がよい。
【0003】
例えば、特許2691011号(以下、文献1という)においては、共振点駆動の基準となる基本周波数で発振する発振回路と超音波振動子の駆動信号をフィードバックする手段とを設け、発振起動時には基本周波数信号で超音波振動子を駆動し、起動後にはフィードバック信号によって超音波振動子を駆動することによって、発振の起動を容易にする技術が開示されている。
【0004】
また、特公平9−2647713号公報(以下、文献2という)においては、PLL(位相同期ロープ)を用いることによって、超音波振動子を共振点で確実に駆動するようにした駆動回路技術が開示されている。
【0005】
また、特開平7−313937号公報(以下、文献3という)においては、超音波振動子の駆動装置において、発振周波数が所定の範囲にあるか否かを監視して異常を検知し、使用者に告知する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献1及び文献2は、超音波振動子を共振点で駆動させるために、PLLを用いて共振点を追尾している。PLLは、位相信号のみ又は振動検出信号のみを用いてフィードバック制御を行っている。このため、このような単一のフィードバック信号での共振点追尾制御が不能になると、超音波振動子の駆動を維持することができなくなってしまう。
【0007】
図13及び図14はこのような問題点を説明するためのものである。
【0008】
図13に示すように、超音波振動子1には、超音波振動子1の制動容量をキャンセルするために、マッチング用のコイル2を並列に接続する。
【0009】
図14は横軸に周波数をとり縦軸にインピーダンス又は電圧と電流の位相差をとって、図13の回路のインピーダンス特性を示すグラフであり、図14(a)は、超音波振動子1に対する機械的負荷が正常な状態を示し、図14(b)は負荷が大きすぎる状態を示している。
【0010】
図14において、frは超音波振動子1の共振周波数を示しており、超音波振動子1を周波数frで駆動することによって、高効率の駆動が可能である。この共振周波数frでは、超音波振動子1に供給する電圧位相と電流位相とは同位相となり、共振周波数frの前後では位相差は0°を中心にして上下に変化する。
【0011】
文献1,2の提案では、PLL回路によってこの位相差を0となるようにして、共振点を追尾させている。超音波振動子1の負荷が正常な状態においては、図14(a)に示すように、位相差△θの変化率が大きいことから、PLL回路による共振点追尾制御が容易である。しかしながら、超音波振動子1の負荷が大きすぎる場合には、図14(b)に示すように、位相差△θの変化率が小さいので、共振点追尾制御が困難である。即ち、文献1,2の提案では、負荷の変動によって共振点追尾不能となってしまうことがあるという問題があった。
【0012】
また、文献3においては、発振周波数が所定範囲内にあるか否かによって駆動回路や超音波振動子の異常状態を監視している。しかしながら、超音波振動子が故障した場合でも発振周波数が所定範囲内にあることもあり、インピーダンスの大きさが不安定な状態となっても異常を検出することができないことがある。また、発振周波数が所定範囲外の値となっても、短時間で所定範囲内の値に復帰する場合にも、異常を検出することができないことがある。
【0013】
ところで、超音波振動子を超音波手術装置に適用する場合には、超音波振動子にはその振動を生体組織に伝達するためのプローブを接続する。そして、超音波振動子を術者が使用するハンドピース内に内蔵して使用するようになっている。
【0014】
ところで、超音波振動に異常が発生した場合でも、従来、超音波振動子の異常であるかプローブの異常であるかを識別することができない。そこで、例えば、検査用のダミープローブを用意し、異常が発生した場合には、プローブを検査用のダミープローブと交換してテストすることにより、異常を検出する方法も考えられている。しかしながら、この方法はプローブの交換作業が必要であり、極めて煩雑である。
【0015】
また、超音波手術装置については、滅菌の必要から、高温蒸気下でのオートクレーブ滅菌が行われる。この滅菌処理時に、ハンドピース内に水蒸気が侵入することがある。ハンドピース内に水蒸気が侵入した状態では、超音波振動子を駆動することができないことから、使用前にハンドピース内に水蒸気が侵入したか否かを確認する作業が必要となるという問題点もあった。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、煩雑な作業を必要とすることなく、超音波振動子の異常を確実に検出することができる超音波振動子駆動装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る超音波振動子駆動装置は、超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生手段と、前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に供給される前記駆動信号に基づいて、前記駆動信号発生手段をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、前記フィードバック制御手段で制御された前記駆動信号の変化状態に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項2に係る超音波振動子駆動装置は、超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生可能な駆動信号発生手段と、前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に出力される前記駆動信号のフィードバック情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出されたフィードバック情報に基づき、前記駆動信号の駆動周波数を前記超音波振動子の共振周波数に追尾制御可能な追尾制御手段と、前記追尾制御手段で制御された前記駆動信号の周波数変化に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、を具備したことを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項5に係る超音波振動子駆動装置は、超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生可能な駆動信号発生手段と、前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に出力される前記駆動信号のフィードバック情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出されたフィードバック情報に基づき、前記駆動信号の駆動電圧を制御可能な電圧制御手段と、前記電圧制御手段で制御された前記駆動信号の電圧変化に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、を具備したことを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項1において、超音波振動子は、駆動信号発生手段からの駆動信号によって駆動される。フィードバック制御手段は駆動信号発生手段をフィードバック制御する。異常検出手段は、フィードバック制御による駆動信号の変化状態に基づいて、超音波振動子及び超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する。
【0021】
本発明の請求項2において、超音波振動子は、駆動信号発生手段からの駆動信号によって駆動される。検出手段は駆動信号のフィードバック情報を検出し、追尾制御手段はフィードバック情報に基づいて、駆動信号の周波数を超音波振動子の共振周波数に追尾制御する。異常検出手段は、追尾制御手段による駆動信号の周波数変化に基づいて、超音波振動子及び超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する。
【0022】
本発明の請求項5において、超音波振動子は、駆動信号発生手段からの駆動信号によって駆動される。検出手段は駆動信号のフィードバック情報を検出し、電圧制御手段はフィードバック情報に基づいて、駆動信号の電圧を制御する。異常検出手段は、電圧制御手段による駆動信号の電圧変化に基づいて、超音波振動子及び超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図、図2はその動作を説明するためのフローチャートである。
【0024】
図1において、プローブが接続された超音波振動子3は、駆動及び検出回路7によって駆動されて超音波振動を発生するようになっている。発振回路4は、後述する切換部14からの信号に基づいて、超音波振動子3を駆動するための周波数信号を発生して電圧制御型増幅器(以下、VCAという)5に出力する。VCA5は、入力された周波数信号を差動増幅回路9からの制御信号に基づく電圧に増幅して電力増幅回路(以下、AMPという)6に出力する。AMP6は、入力された周波数信号を超音波振動子3を駆動可能な電力に増幅して駆動及び検出回路7に出力する。
【0025】
駆動及び検出回路7は、AMP6の出力に基づいて超音波振動子3を駆動すると共に、超音波振動子3に印加される電圧と電流とを検出する。駆動及び検出回路7は、超音波振動子3に印加する電圧及び電流の位相θV ,θI を位相差検出回路10に出力し、電圧及び電流の絶対値|V|,|I|を|Z|(インピーダンス)極小値検出回路11に出力し、電圧及び電流値を状態検出回路12に出力する。また、駆動及び検出回路7は、電流の絶対値|I|を差動増幅回路9に出力するようになっている。
【0026】
設定信号発生部8は、超音波振動子3の振幅の大きさを設定するための設定信号を発生して差動増幅回路9に出力する。差動増幅回路9は、設定信号と駆動及び検出回路7からの電流の絶対値とを比較し、差分に基づく制御信号をVCA5に出力する。これらのVCA5、AMP6、駆動及び検出回路7並びに差動増幅回路9によって、超音波振動子3の振幅を一定にコントロールする定電流制御ループが構成される。
【0027】
位相差検出回路10は、入力された位相θV ,θI 同士の位相差を検出して位相差信号を切換部14に出力する。また、|Z|極小値検出回路11は、入力された絶対値|V|,|I|からインピーダンスの大きさの極小値を検出し、検出結果に基づく極小値信号を切換部14に出力する。
【0028】
例えば、|Z|極小値検出回路11は、発振回路4を制御して(図示省略)、超音波振動子3の共振周波数f0 で発振させ、その時のインピーダンスの大きさを|Z|0 として記憶する。次に、|Z|極小値検出回路11は、発振周波数を若干上昇させて、その時のインピーダンスの大きさを|Z|+として記憶し、更に、発振周波数を若干共振周波数f0 よりも下降させて、その時のインピーダンスの大きさを|Z|−として記憶する。|Z|極小値検出回路11は、これら3つのインピーダンスの中で最も値が小さいインピーダンスを与える周波数を共振周波数f0 に設定して、発振回路4の発振周波数を制御することができるようになっている。
【0029】
なお、|Z|極小値検出回路11の極小値検出ための周波数の変更方法は種々考えられ、また、変更回数も3回に限定されるものではない。|Z|極小値検出回路11からの極小値信号を用いることによってインピーダンスの極小値に追尾した駆動が可能である。
【0030】
状態検出回路12は、駆動及び検出回路7からの電圧及び電流値によって、超音波振動子3のインピーダンスの大きさを監視し、負荷の状態を検出する。状態検出回路12は、検出結果に基づいて切換部14を制御すると共に、負荷が所定値以上に増大した場合には、アラーム発生回路13によってアラームを発生させるようになっている。アラーム発生回路13は、状態検出回路12に制御されてアラームを発生する。
【0031】
切換部14は、状態検出回路12の検出結果によって負荷の大きさが通常の範囲内であることが示された場合には、位相差検出回路10からの位相差信号を発振回路4に与え、負荷の大きさが異常に大きくなったことが示された場合には、|Z|極小値検出回路11からの極小値信号を発振回路4に与えるようになっている。
【0032】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0033】
発振回路4からの周波数信号はVCA5及びAMP6によって増幅された後、駆動及び検出回路7に与えられる。駆動及び検出回路7は、入力された周波数信号に基づいて超音波振動子3を駆動する。駆動及び検出回路7は、超音波振動子3に供給する電流の絶対値|I|を差動増幅回路9に与えており、差動増幅回路9は、絶対値|I|と設定信号との差に基づく信号をVCA5に供給して、VCA5の増幅率を制御する。これにより、定電流制御ループが構成され、超音波振動子3の振幅が一定にコントロールされる。
【0034】
また、駆動及び検出回路7は、超音波振動子3に供給する電圧及び電流の位相θV ,θI を位相差検出回路10に与えている。位相差検出回路10は、電圧,電流の位相差を検出し、位相差信号を切換部14を介して発振回路4に与える。超音波振動子3の負荷の大きさが通常の範囲内であれば、切換部14によって位相差検出回路10からの位相差信号が発振回路4に与えられており、発振回路4は、位相差が0となるように発振周波数を変化させる。こうして、超音波振動子3の共振周波数が追尾され、超音波振動子3は共振点駆動される。
【0035】
駆動及び検出回路7からの電圧及び電流値は状態検出回路12にも供給されている。状態検出回路12は、電圧及び電流値からインピーダンスの大きさを監視し、負荷状態を検出する。いま、負荷のインピーダンスが所定値よりも増大するものとする。そうすると、状態検出回路12は、負荷が異常に増大したことを検出し、アラーム発生回路13によってアラームを発生させると共に、切換部14に|Z|極小値検出回路11の出力を選択させる。
【0036】
|Z|極小値検出回路11には、駆動及び検出回路7から超音波振動子3に供給する電圧及び電流の絶対値|V|,|I|が与えられている。|Z|極小値検出回路11は、図2のステップS1 において、発振回路4に周波数f0 の発振出力を出力させ、そのときのインピーダンス|Z|0 を記憶する。次いで、|Z|極小値検出回路11は、ステップS2 において、発振周波数を上昇させてインピーダンス|Z|+を取得し、更に、ステップS3 において、発振周波数を下降させてインピーダンス|Z|−を取得する。|Z|極小値検出回路11は、最も小さいインピーダンスを与える発振周波数を共振周波数f0 として再設定するための極小値信号を出力する。
【0037】
負荷インピーダンスが異常に増大すると、|Z|極小値検出回路11からの極小値信号は切換部14を介して発振回路4に供給される。これにより、発振回路4は、インピーダンスの極小値に追尾して発振周波数を決定する。共振点においてインピーダンスは極小値となるので、負荷が増大した場合でも、超音波振動子3は、共振点駆動されることになる。
【0038】
なお、インピーダンス極小値追尾型の制御では、極小値検出のために複数回のスキャンを実行する必要があり、追尾制御に長時間を要し、PLL制御に比べて安定性が悪い。そこで、インピーダンスの大きさが正常範囲に戻った場合には、状態検出回路12は、切換部14を制御して、位相検出信号を発振回路4に与えて、PLL制御に復帰させる。
【0039】
このように、本実施の形態においては、超音波振動子3の負荷の増大にってインピーダンスが大きくなり、電圧と電流の位相差の変化幅が少なくなってPLL制御が不能となる場合には、インピーダンスの大きさを監視することで負荷の増大を検出して、PLL制御からインピーダンス極小値追尾型制御に切り替えており、負荷の変動に拘わらず、確実に超音波振動子3を共振点駆動することができる。即ち、負荷の状態が著しく変化しても共振点での安定した駆動を維持することができ、安全な手術装置等を提供することができる。
【0040】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図である。
【0041】
本実施の形態は切換部14及び|Z|極小値検出回路11を省略すると共に、周波数保持回路51を付加した点が第1の実施の形態と異なる。周波数保持回路51は、発振回路4から発振周波数に関する情報を逐次取得して保持すると共に、状態検出回路12から負荷の異常な増大を示す検出結果が与えられると正常時に保持した周波数の情報を発振回路4に与えて、発振回路4の発振周波数を固定するようになっている。
【0042】
次に、このように構成された実施の形態においては、超音波振動子3の負荷が正常な場合に位相差検出信号に基づいて発振周波数を制御することは第1の実施の形態と同様である。
【0043】
本実施の形態においては、このような正常動作時において、周波数保持回路51は、発振回路4の発振周波数に関する情報を逐次保持する。状態検出回路12がインピーダンスの増大によって負荷の異常を検出すると、周波数保持回路51は保持している正常時の発振周波数の情報を発振回路4に与えて、この発振周波数に発振回路4の発振周波数を固定する。
【0044】
これにより、超音波振動子3の共振点駆動が維持される。また、正常なPLL制御が不能となって、発振回路4の発振周波数が共振周波数とは大きく異なる周波数に発散してしまうことも防止される。
【0045】
なお、負荷が正常値に復帰すると、状態検出回路12は、周波数保持回路51による発振周波数の固定制御を解除し、位相差信号に基づくPLL制御に復帰させる。
【0046】
このように、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、超音波振動子の負荷状態が大きく変動しても一時的にPLLによる制御を補って共振点を略追尾しながら超音波振動子の共振点駆動を維持することができる。
【0047】
なお、本実施の形態においては、発振周波数に関する情報を保持するようにしたが、位相差検出回路10の出力制御値を保持し、負荷が異常に大きくなった場合には、保持した制御値によって発振回路4を制御するようにしてもよい。
【0048】
図4は本発明の第3の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図である。図4において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、異常が発生した場合に使用者に対する告知を可能にするようにしたものである。
【0049】
追尾制御回路15は、駆動及び検出回路7から電圧及び電流値等のフィードバック信号が与えられ、このフィードバック信号に基づいて発振回路4の発振周波数を制御するようになっている。追尾制御回路15は、例えば、第1の実施の形態における位相差検出回路10等によって構成されており、発振回路4の発振周波数を共振周波数に設定するための共振点追尾制御を行う。
【0050】
周波数変化検出回路16は、発振回路4の発振信号が与えられ、発振周波数の変化を検出するようになっている。また、駆動電圧変化検出回路17は、差動増幅回路9の出力が与えられて、超音波振動子3の駆動電圧の変化を検出するようになっている。
【0051】
周波数変化検出回路16及び駆動電圧変化検出回路19は、夫々、発振周波数の変化又は駆動電圧の変化から装置の異常を検出し、装置に異常が発生したことを検出した場合には、アラーム発生回路18にアラームを発生させるようになっている。
【0052】
周波数変化検出回路16及び駆動電圧変化検出回路19による異常の判定方法として種々の方法が考えられる。例えば、周波数変化検出回路16は、
(1)所定の発振周波数frに対して所定の周波数差以上に周波数が変化した場合に異常と判断してもよく、
(2)周波数の変化の大きさを微分して、その結果が所定の閾値を超えた場合に異常と判断してもよい。
【0053】
また、駆動電圧変化検出回路17においても、同様の手法によって異常を判定することができる。
【0054】
アラーム発生回路18は、周波数変化検出回路16又は駆動電圧変化検出回路17によって異常が検出されると、アラームを発生すると共に、追尾制御回路15の動作を停止させるようになっている。
【0055】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0056】
超音波振動子3が正常に動作している場合には、追尾制御回路15は、フィードバック信号に基づいて発振回路4の発振周波数を制御して、共振点追尾制御を行う。また、差動増幅回路9は、超音波振動子3の電流の絶対値|I|と設定信号とに基づいてVCA5の出力を制御して、定電流制御を行う。
【0057】
超音波振動子3の正常動作時には、共振点追尾制御によって、超音波振動子3の駆動信号の周波数は所定の範囲内の周波数で安定している。また、超音波振動子3及び図示しないプローブによって構成されるハンドピース(図示せず)に印加される負荷変動に応じて超音波振動子3の駆動電流は略一定に制御されており、超音波振動子3の駆動電圧は駆動電流を略一定にするように変化する。この場合の駆動電圧の変化の範囲は、所定の範囲内で略安定している。
【0058】
ここで、超音波振動子3の故障又はプローブにクラックが入る等の理由から異常が発生するものとする。そうすると、追尾制御回路15に入力されるフィードバック信号が不安定となり、共振点追尾制御及び定電流駆動制御が不安定な動作となる。即ち、追尾制御回路15の不安定な制御によって発振回路4の発振周波数は、例えば所定の周波数幅よりも大きく変動する。また、差動増幅回路9が発生する制御電圧も所定の電圧幅よりも大きく変動する。
【0059】
周波数変化検出回路16は、発振回路4の発振周波数の異常を検出し、また、駆動電圧変化検出回路17は、差動増幅回路9の制御電圧の異常な変動を検出する。周波数変化検出回路16及び駆動電圧変化検出回路17は、異常を検出したことをアラーム発生回路18に通知する。これにより、アラーム発生回路18は、超音波振動子3又はプローブ等に異常が発生したことを使用者に通知する。また、アラーム発生回路18は、追尾制御回路15による追尾制御を停止させる。これにより、発振回路4の発振周波数の異常な発散が防止される。
【0060】
このように、本実施の形態においては、振動系の異常状態を早期に検出して、使用者に告知すると共に、異常状態を回避することができる。
【0061】
図5乃至図7は本発明の第4の実施の形態に係り、図5は超音波手術装置の一般的な構成を示す説明図、図6は共振周波数を説明するための説明図、図7は動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の構成は第1の実施の形態と同様である。本実施の形態は故障部分の判断を容易にしたものである。
【0062】
駆動装置20は図4から超音波振動子3を除いたものと同様の構成である。フットスイッチ(FSWという)21は、超音波振動子3(図4参照)からの超音波出力をオン,オフさせるためのものである。超音波振動子3は、保持ケース22内に収納されるようになっている。保持ケース22先端には、処置部を含むプローブ23がねじで締結されるようになっている。これらの保持ケース22及びプローブ23によってハンドピースが構成される。
【0063】
ところで、プローブ及び超音波振動子3が正常な状態である場合の共振周波数と、プロープ又は超音波振動子3に故障が生じている場合の共振周波数とは異なる。図6は横軸に周波数をとって、プローブが超音波振動子に接続されて正常な状態における共振周波数の範囲fr±Δfを太線矢印にて示し、超音波振動子3にプローブが接続されていない状態の共振周波数の範囲fn±Δfnを太線にて示している。また、プローブ及び超音波振動子3の少なくとも一方が故障した場合の共振周波数は○印にて示している。図6に示すように、故障時の共振周波数は、太線外の範囲、例えば周波数f′,f″となる。
【0064】
本実施の形態における周波数変化検出回路16(図4参照)は、図6の特性を記憶しており、発振回路4の発振周波数がこれらのいずれの周波数帯に存在するかを検出し、検出結果をアラーム発生回路18に出力することができるようになっている。
【0065】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0066】
いま、超音波振動子3が内蔵された保持ケース22先端にプローブ23を接続した状態で、手術等の処置を行っているものとする。周波数変化検出回路16は、発振回路4の発振周波数を監視している。超音波振動子3の共振点駆動が正常に行われている場合には、周波数変化検出回路16において検出される発振周波数は、図6の周波数範囲fr±Δf内の値となる。
【0067】
ここで、超音波振動子3の駆動不可状態が発生するものとする(ステップS11)。発振回路4の発振周波数は変動し、周波数変化検出回路16は、発振周波数が例えば図6の周波数f′,f″等の値になったことを検出してアラーム発生回路18に知らせる。これにより、アラーム発生回路18は、使用者に超音波振動子3の駆動不可状態が発生したことを通知する。
【0068】
使用者は、ステップS12において、超音波振動子3からプローブを取り外す。次いで、使用者は、フットスイッチ21を操作して超音波振動子3の駆動を再開する。もし、超音波振動子3を正常に駆動することができない理由がプローブの異常であって超音波振動子3は正常であった場合には、発振回路4の発振周波数は図6の周波数範囲fn±Δfn内の値をとる。周波数変化検出回路16は、発振回路4の発振周波数がこの範囲内の周波数であることを検出すると(ステップS14)、アラーム発生回路18に検出結果を出力して、使用者にプローブの故障によって超音波駆動が不能となったことを提示させると共に、プローブの交換のための提示を行わせる。
【0069】
逆に、発振回路4の発振周波数が周波数範囲fn±Δfnの範囲内になければ、周波数変化検出回路16は超音波振動子3に故障が発生しているものと判断して、このことを示すアラームをアラーム発生回路18に発生させる。アラーム発生回路18は、ステップS16において超音波振動子の交換を促す。
【0070】
このように、本実施の形態においては、ハンドピースのうち、故障している部分がプローブであるか又は超音波振動子であるかを容易に判別することができる。これにより、テスト用プローブは不要であり、テスト用プローブを用いた作業を省略することができ、作業性を著しく向上させることが可能となる。即ち、様々な異常が発生した場合に、異常の種類や発生箇所を簡単に特定することができ、早期に適切な対処が可能な手術装置等を提供することができる。
【0071】
図8及び図9は本発明の第5の実施の形態に係り、図8は第5の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置を示すブロック図、図9は超音波振動子に発生する漏れ抵抗を示す等価回路、図10は動作を説明するためのグラフである。本実施の形態はオートクレーブ滅菌によってハンドピース内に水分が残留する場合等に対応したものである。
【0072】
図8において、ハンドピース30は超音波振動子を収納している。超音波振動子は駆動回路32からの信号によって駆動される。周波数制御回路33は、駆動回路32に周波数の指示信号を出力する。駆動回路32は、入力された指示信号に基づいて、超音波振動子を共振点で駆動するようになっている。検出回路31は駆動回路32によって超音波振動子に印可される駆動信号を検出して判定回路34に出力するようになっている。
【0073】
検出回路31は検出結果に基づくフィードバック信号を駆動回路32に帰還させる。これにより、駆動信号の振幅が一定に制御されると共に、周波数が共振周波数に制御される。
【0074】
判定回路34は、検出回路31からの検出結果に基づいてハンドピース30の状態を判定し、判定結果を制御回路35に出力する。制御回路35は、判定結果に基づく表示データを表示パネル36に出力して、画面上に判定結果の表示を表示させるようになっている。また、制御回路35は、周波数制御回路33も制御する。
【0075】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図10のグラフを参照して説明する。図10(a)は横軸に周波数をとり縦軸にインピーダンスをとって、正常な状態でのインピーダンスの周波数特性を示し、図10(b)は横軸に周波数をとり縦軸にインピーダンスをとって、ケース内部に漏れ抵抗が発生した場合のインピーダンスの特性を示している。
【0076】
いま、ハンドピースを高温蒸気によるオートクレーブ滅菌したことによって、ケース内部に水分が残留しているものとする。この場合には、図9の等価回路で示すように、超音波振動子には並列に漏れ抵抗が発生する。
【0077】
従って、この状態では、超音波振動子を正常に駆動することはできない。そこで、判定回路34によって、漏れ抵抗分によるインピーダンスの低下を検出する。図10(a)に示す正常時のインピーダンスに比して、図10(b)の実線に示す異常時のインピーダンスは、低下している。図10(b)の破線(正常時のインピーダンス)との比較から明らかなように、共振点近傍においては、正常時と異常時とのインピーダンスの差は小さく、反共振点(f1,f2)におけるインピーダンスの差は大きい。
【0078】
従って、漏れ抵抗分の存在を確実に検出ためには、正常時のインピーダンスが高い周波数、例えば、反共振点であるf1,f2において判定することが望ましい。あるいは、共振周波数近傍のインピーダンス特性は固体差が大きく、また、ハンドピースに加わる負荷によって変化する可能性があるので、共振周波数から離れた周波数ftest、例えば、1kHzの周波数を印可してインピーダンスを正常値と比較するようにすると精度が一層向上する。
【0079】
オートクレーブ滅菌後においては、周波数制御回路33は、制御回路35に制御されて、駆動回路32の発振周波数を図10のf1,f2又はftest等に設定する。検出回路31は、超音波振動子の駆動信号の電圧及び電流値を判定回路34に出力する。判定回路34は、発振周波数f1,f2又はftest等におけるインピーダンスを求める。判定回路34は、正常時におけるインピーダンスと発振周波数f1,f2又はftest等におけるインピーダンスとを比較することで、漏れ抵抗の有無を判定する。判定回路34は判定結果を制御回路35に出力する。
【0080】
制御回路35は、判定結果によって漏れ抵抗が存在することが示された場合には、表示パネル36の画面上にハンドピース内に水分が残留して、使用不可の状態であることを示す表示を表示させる。
【0081】
このように、本実施の形態においては、漏れ抵抗によるインピーダンスの低下を検出することで、ハンドピースのケース内に侵入した水分が残留していることを検出して、異常状態を使用者に告知することができる。
【0082】
図11及び図12は本発明の第6の実施の形態に係り、図11は第6の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置を示すブロック図、図12は図11中の波形メモリ47に記憶される波形データを説明するための波形図である。本実施の形態はデジタル化によって超音波振動子の安定した駆動を可能にしたものである。
【0083】
図11において、プローブが接続された超音波振動子40は、駆動及び検出回路41によって駆動されて超音波振動を発生するようになっている。駆動及び検出回路41、AMP42並びに位相比較回路45の構成は図1の駆動及び検出回路7、AMP6並びに位相差検出回路10と同様である。
【0084】
本実施の形態においては、駆動信号は波形メモリ47から発生するようになっている。A/D変換器43は、駆動及び検出回路41から駆動電流の絶対値|I|が与えられ、ディジタル信号に変換してデジタルコンパレータ44に出力する。制御回路49は、超音波振動子40の振幅の大きさを設定するための出力設定データを発生してデジタルコンパレータ44に出力する。デジタルコンパレータ44は、図1の差動増幅回路9に相当し、出力設定データとA/D変換器43からの電流の絶対値とを比較し、差分に基づいて波形メモリ47のアドレス指定を行うようになっている。
【0085】
一方、位相比較回路45は駆動信号の電圧位相と電流位相とを比較し、比較結果をDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザー)46に出力する。DDS46は位相比較回路45の比較結果に基づいて周波数信号を生成するデジタル型の発振回路であり、発振出力を波形メモリ47のアドレス指示として出力するようになっている。
【0086】
波形メモリ47は、デジタルコンパレータ44からのアドレス指定及びDDS46からのアドレス指示が与えられ、記憶している波形データをD/A変換器48に出力するようになっている。波形メモリ47は、振幅が複数種類の1周期分の波形データを記憶している。
【0087】
図12は波形メモリ47に記憶されている3種類の波形データを示している。これらの3種類の波形データは相互に振幅が異なる。波形メモリ47は、3種類の波形データのうちデジタルコンパレータ44からのアドレス指定に基づく種類の波形データを出力する。また、波形メモリ47からの波形データは、DDS46からのアドレス指示に基づく周波数で出力される。
【0088】
D/A変換器48は、入力された波形データをアナログの正弦波信号に変換して駆動信号としてAMP42に出力する。なお、制御回路49は、表示パネル50の画面上に各種設定情報等を表示させることができるようになっている。
【0089】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0090】
波形メモリ47からの波形データはD/A変換器48によってアナログ信号に変換され、AMP42で増幅された後、駆動及び検出回路41から超音波振動子40に供給される。駆動及び検出回路41は、超音波振動子40に供給した電圧及び電流の位相θV ,θI を位相比較回路45に与え、電流の絶対値|I|をA/D変換器43に与える。
【0091】
A/D変換器43は、入力された電流の絶対値|I|をデジタル信号に変換してデジタルコンパレータ44に出力する。一方、制御回路49は、超音波出力の振幅を決定するための出力設定データを発生してデジタルコンパレータ44に出力しており、デジタルコンパレータ44は、2入力の差分に基づくデータをアドレス指定として波形メモリ47に出力する。波形メモリ47からはアドレス指定に基づく振幅の波形データが読み出される。
【0092】
こうして、波形メモリ47からの出力波形データの振幅が制御されて、超音波出力の振幅を一定にする定電流制御がデジタル処理によって達成される。
【0093】
一方、位相比較回路45は、電圧と電流の位相差に基づく信号をDDS46に出力する。DDS46は位相差に基づく周波数信号を発生して波形メモリ47のアドレス指示として出力する。波形メモリ47は、入力された周波数信号に基づく周波数で波形データの読出しを行う。これにより、波形メモリ47から出力される波形データの周波数は位相差を0にするように変化する。こうして、超音波振動子40を共振周波数で駆動する共振点追尾制御が行われる。
【0094】
このように、本実施の形態においては、周波数制御及び定電流制御の全てをデジタル化することができるので、調整が少なく、ばらつきがない安定した超音波駆動が可能となる。
【0095】
[付記]
(1) 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動用発振器と、
該発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の位相情報に基づき、前記発振器を制御する第1の制御回路と、
前記発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の駆動電圧と駆動電流に基づき、前記発振器を制御する第2の制御回路と、
前記超音波振動子のインピーダンスを検出する監視手段と、
前記インピーダンスの検出結果に基づき、第1の制御回路と第2の制御回路との一方を切換え選択する選択手段とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
【0096】
(2) 前記選択手段で選択された制御回路を告知する告知手段を備えたことを特徴とする付記項1記載の超音波振動子駆動装置。
【0097】
(3) 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動用発振器と、
該発振器より超音波振動子に供給される駆動信号の位相情報に基づき、前記超音波振動子の共振周波数に前記発振器を制御する制御回路と、
前記超音波振動子のインピーダンスを検出する監視手段と、
前記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路の制御に対応した情報を保持する保持手段とを備え、
前記インピーダンスの検出結果に基づき、前記制御回路と前記保持手段との一方を切換え選択して、前記発振器を制御させることを特徴とする超音波振動子駆動装置。
【0098】
(4) 前記保持手段で前記発振器を制御されたことを告知する告知手段を備えたことを特徴とする付記項3記載の超音波振動子駆動装置。
【0099】
(5) 前記第2の制御回路は、前記超音波振動子のインピーダンスが極小となるように前記発振器を制御する制御回路であることを特徴とする付記項1記載の超音波振動子駆動装置。
【0100】
(6) 超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動用発振器と、前記発振器を前記超音波振動子の共振周波数で駆動するように制御する制御回路と、前記発振器の所定時間に対する周波数変動を検出する周波数変化検出手段と、前記検出結果を告知する告知手段とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
【0101】
(7) 超音波手術装置の振動子駆動装置において、超音波振動子に供給される駆動信号に基づいて、前記超音波振動子の駆動電流を一定に保つように駆動電圧を制御する制御回路と、前記制御回路で制御された駆動電圧の所定時間に対する変動を検出する駆動電圧変化検出手段と、前記検出結果を告知する告知手段とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
【0102】
(8) 超音波振動子に駆動信号を供給する超音波振動子駆動用発振器と、該発振器の発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記制御手段が予め定められた超音波振動子の共振周波数とは異なる所定の周波数に制御した時に前記超音波振動子のインピーダンスを検出する検出手段と、前記検出結果を所定値と比較する判定手段とを備えたことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
【0103】
(9)前記検出結果を告知する告知手段を更に備えたことを特徴とする付記項8記載の超音波振動子駆動装置。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、煩雑な作業を必要とすることなく、超音波振動子の異常を確実に検出することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第4の実施の形態が適用される超音波手術装置の一般的な構成を示す説明図。
【図6】共振周波数を説明するための説明図。
【図7】第4の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置を示すブロック図。
【図9】図9は超音波振動子に発生する漏れ抵抗を示す等価回路。
【図10】第5の実施の形態の動作を説明するためのグラフ。
【図11】第6の実施の形態に係る超音波振動子駆動装置を示すブロック図。
【図12】図11中の波形メモリ47に記憶される波形データを説明するための波形図。
【図13】従来例の問題点を説明するための等価回路図。
【図14】従来例の問題点を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
3…超音波振動子、4…発振回路、5…VCA、6…AMP、7…駆動及び検出回路、9…差動増幅回路、10…位相差検出回路、11…|Z|極小値検出回路、12…状態検出回路、13…アラーム発生回路、14…切換部。
代理人   弁理士   伊 藤  進

Claims (6)

  1. 超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、
    前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生手段と、
    前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に供給される前記駆動信号に基づいて、前記駆動信号発生手段をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    前記フィードバック制御手段で制御された前記駆動信号の変化状態に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、
    を具備したことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
  2. 超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、
    前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生可能な駆動信号発生手段と、
    前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に出力される前記駆動信号のフィードバック情報を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出されたフィードバック情報に基づき、前記駆動信号の駆動周波数を前記超音波振動子の共振周波数に追尾制御可能な追尾制御手段と、
    前記追尾制御手段で制御された前記駆動信号の周波数変化に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、
    を具備したことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
  3. 前記異常検出手段の検出結果に基づき、前記フィードバック制御手段の制御を停止させる動作停止手段を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子駆動装置。
  4. 前記異常検出手段の検出結果に基づき、前記追尾制御手段の制御を停止させる動作停止手段を更に具備したことを特徴とする請求項2に記載の超音波振動子駆動装置。
  5. 超音波振動子を駆動可能な超音波振動子駆動装置において、
    前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生可能な駆動信号発生手段と、
    前記駆動信号発生手段から前記超音波振動子に出力される前記駆動信号のフィードバック情報を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出されたフィードバック情報に基づき、前記駆動信号の駆動電圧を制御可能な電圧制御手段と、
    前記電圧制御手段で制御された前記駆動信号の電圧変化に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と、
    を具備したことを特徴とする超音波振動子駆動装置。
  6. 前記異常検出手段の検出結果に基づき、前記超音波振動子及び前記超音波振動子による超音波振動を伝達する部材の少なくとも一方の状態を告知する告知手段を更に具備したことを特徴とする請求項1乃至5のいづれか1つに記載の超音波振動子駆動装置。
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