JP3746631B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波で手術を行う超音波手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、外科手術用の超音波メス等に使用されている振動子は、その基本共振周波数若しくはその近傍において駆動する事が望ましい。この様な技術に関し、駆動周波数と共振周波数を一致させるように制御するPLL(位相固定ループ)方式による駆動装置が公知の技術として知られている。
【0003】
そのような従来技術の中でさらに特開平2−245275号公報では、基準信号発振器とフィードバック信号及び前記基準信号とを切り替えるスイッチ手段を設け、発振起動時には基準信号で駆動するといった技術が公開されている。
【0004】
図15は第1の従来例としての特開平2−245275号公報に開示された超音波手術装置である。
この超音波手術装置は装置本体2′と、該装置本体2′に接続されるハンドピース3′とからなり、ハンドピース3′には装置本体2′から供給される超音波エネルギを超音波機械信号に変換する為の超音波振動子を内在している。また、ハンドピース3′は3a、3b、3cに示すようにいろいろな形状を備えており、その形状によって内在,している超音波振動子はそれぞれの共振周波数をもっている。
【0005】
装置本体2′を構成する駆動回路4は超音波エネルギを発生するための信号を生成する。この駆動回路4には増幅器5が接続されている。この増幅器5は、駆動回路4にて生成された超音波エネルギの信号を電力増幅する。
【0006】
増幅器5は検出回路6が接続されている。この検出回路6は、増幅器5によって増幅された超音波エネルギから電圧及び電流の位相信号θv,θiを検出する。その際、検出された電圧位相信号θvは駆動回路4に伝達される。また検出回路6は、ハンドピース3′と接続され、超音波エネルギをハンドピース3に供給する。
【0007】
また、装置本体2′には基準発振器7が設けられ、該基準発振器7は駆動回路4にて最初に駆動する超音波周波数で発振する発振器である。また、ハンドピース3は各々の共振周波数をもっているのでそれぞれの共振周波数の近傍の周波数で発振するよう基準発振周波数変更手段Ra、Rb、Rcを具備している。
【0008】
基準発振器7には、切り替え手段8が接続されている。この切り替え手段8には前述した検出回路6にて検出された電流位相信号θiが伝達される。また、切り替え手段8には基準発振器7から発振される基準周波数の信号が入力されており、駆動発振時は基準発振器7から入力される基準周波数の信号が駆動回路4に伝達されるように切り替えられる。
【0009】
切り替え手段8には、制御回路9が接続されている。この制御回路9には出力SW10が接続されている。出力SW10はハンドピース3を駆動させるON/OFF信号を制御回路9に伝達している。制御回路9は出力SW10がONしてから一定時間後、切り替え手段8の出力が検知手段6にて検出された電流位相信号θiに切り替わるように切り替え手段8を制御する。
【0010】
駆動回路4は、位相比較器11、ローパスフィルタ12、VCO13にて構成されている。位相比較器11の一端には検出回路6にて検出された電圧位相信号θvが入力され、他端には切り替え手段8から入力される基準周波数の信号若しくは電流位相信号θiが入力され、双方の波形の位相が一致するような周波数とする為の信号を出力する。
【0011】
位相比較器11にはローパスフィルタ12が接続されている。位相比較器11より出力された信号に低周波成分を通過するフィルタをかけて電圧位相と電流位相を一致させる為に必要な電圧を生成する。
【0012】
ローパスフィルタ12にはVCO13が接続されている。 VCO13はローパスフィルタ12にて生成された電圧により電圧位相と電流位相が一致する周波数を増幅器5に伝達し、PLL制御を実現している。
【0013】
上記第1の従来例に対し、第2の従来例としての特開平2−265681号公報では、基準発振器とフィードバック信号及び前記基準信号とを切り替えるスイッチ手段を設け、且つ基準発振器は共振点近傍で振動子を掃引し、共振点を横切る瞬間にフィードバック信号に切り替え駆動するといった技術が公開されている。
【0014】
図16はこの特開平2−265681号公報に開示された超音波手術装置である。
この第2の従来例を説明するに当たり、第1の従来例で説明した部分と重複する部分に関しては割愛する。
【0015】
増幅器5に接続せれている検出回路6は電圧位相信号θv及び電流位相信号θiを検出すると共にハンドピース3を駆動させた際のインピーダンス|z|を検出する。また、検出回路6には共振点検出回路15が接続されている。
【0016】
共振点検出回路15には検出回路6より検出された電圧位相信号θv、電流位相信号θi及びインピーダンス|z|が伝達されている。共振点検出回路15には電圧位相信号θv及び電流位相信号θiから位相が一致しているかを判断する為の位相比較器や共振周波数にて駆動した際にハンドピース3に内在しているインピーダンス|z|が最小値をとる特性を利用して電圧最小値検出手段などで構成されている。
【0017】
制御回路9は出力SW10及び基準発振器7に接続されている。出力SW10にて出力ONの信号が制御回路9に伝達されると基準発振器7に対してハンドピース3の共振周波数近傍の周波数を共振周波数に対して高い周波数から低い周波数へ、またその逆で掃引を行うよう制御する。
【0018】
その際、検出回路6にて検出された電圧位相信号θv、電流位相信号θi及びインピーダンス|z|の値が変化する。その変化のうち共振点検出回路15にて掃引された周波数が共振点である事が判別される。
【0019】
その際、切り替え手段8を周波数掃引している基準発振器7から検出回路6の電流位相信号θiに切り替えることによってPLL制御を行っている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2−245275号公報の構成では、基準発振器7にて発生されるある固定の基準信号つまり基準周波数と共振周波数との周波数乖離が大きいと、電流位相信号θiつまりフィードバック信号に切り替える際に急激に周波数を変動させようとするPLL制御が働くため、駆動が安定しない場合があった。
【0021】
そこで、特開平2−265681号公報の構成では、基準発振器7にて共振周波数近傍の周波数を一旦掃引し、共振点検出回路15にて共振周波数と判断されるところで電流位相信号θiつまりフィードバック信号に切り替える事で上記の問題を解決している。
【0022】
しかしこの公知技術も出力SW10を出力ONして初めて基準発振器7からの基準信号を共振周波数に一致させる事が出来る為、PLL制御に至るまでの時間がかかり所望の出力が選られるまでに時間がかかる。
【0023】
これは出力SW10を押してからのレスポンスの悪さを示しており、術者にとって多少の不快感を与えるとともに患者にとっては手術時間の冗長につながる事も考えられこれによって術中、術後のストレスが増加する可能性もある。
【0024】
また、内視鏡下外科手術においてはいろいろな処置部形状を持った超音波処置具が用意されており、実際に電気信号から超音波機械振動を発生させる超音波振動子と超音波処置具とはネジ締結などの方法で着脱可能な構成になっているのが常である。
【0025】
当然、超音波振動子から超音波処置部への超音波機械振動伝達はネジ締結部を介して行われるが、機械的締結が弱いと超音波振動子から超音波処置具に対して超音波機械振動が100%伝達されないで、先端部の処置効率が落ちる場合がある。
【0026】
また、超音波処置部には超音波機械振動による発熱や応力が常にかかっているので、超音波処置部の一角にヒビが発生する場合がある。これはヒビにより機械振動の伝達効率が落ちてしまい、処置部で所望の切開能や凝固能を得られなくなる場合がある。
【0027】
この様な場合前述した公知の従来技術では術者が実際に治療の処置を行う際に、処置出力を出す出力SW10にて出力を出すことで初めて術者は判断できる為、これから改めて超音波手術器具としてのハンドピース3を交換するなどの煩雑な行為が発生する場合がある。
【0028】
(発明の目的)
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、超音波手術器具が正常な使用状態か否かを検出して、速やかに超音波手術を行う状態に設定できる超音波手術装置を提供することを目的としている。
【0029】
さらに詳しくは、超音波振動子を効率良く、安定し且つスピーディに駆動させると共に超音波処置具の締結状態の不備や万が一起こりうる破損に対しその状態を検出した上で、予め術者等のユーザに告知し安全で効率的な手術を可能にする超音波手術装置を提供することを目的としている。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波手術装置は、複数の異なる超音波手術用器具のうち一の超音波手術用器具を接続可能な超音波手術装置において、一の超音波手術用器具が接続された際に、当該接続された超音波手術用器具に対して周波数の変化する基準信号を供給可能な基準信号発生手段と、前記接続された超音波手術用器具に対して供給される前記基準信号に基づいて、前記超音波手術用器具の共振周波数を検出する共振点検出回路と、前記共振点検出回路で検出された検出結果に基づいて接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段において接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であると判断された場合には、前記共振点検出回路が検出した共振周波数情報を記憶する記憶手段と、を具備し、前記判断手段は、前記共振点検出回路で検出された当該超音波手術用器具の共振周波数が所定の周波数範囲内に単一存在する場合には接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であると判断し、当該超音波手術用器具の共振周波数が所定の周波数範囲内に無い場合または所定の周波数範囲内に複数存在する場合には接続された超音波手術用器具が使用可能な状態ではないと判断することを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態の超音波手術装置の全体構成を示し、図2は開始手段の構成を示し、図3は制御回路等の構成を示し、図4は動作内容を示し、図5は動作説明用の特性図などを示す。
【0032】
図1に示すように本発明の第1の実施の形態の超音波手術装置1は、図16に示す超音波手術装置1′において、さらに基準発振器7を共振周波数で発振させるための情報を保存する周波数保存手段21と、告知手段として視覚的に告知する表示回路22及び聴覚的に告知する音源回路23と、制御回路9等を動作開始させる開始手段24とを設けた構成である。
【0033】
より詳細に説明すると、以下の構成となっている。
この超音波手術装置1は装置本体2と、該装置本体2に着脱自在で接続される超音波手術器具としてのハンドピース3とからなり、ハンドピース3には装置本体2から供給される超音波エネルギを超音波機械信号に変換する為の超音波振動子を内蔵している。
【0034】
つまり、ハンドピース3は符号3A、3B、3Cに示すようにいろいろな形状であり、その形状によって内蔵している超音波振動子16a,16b,16cはそれぞれの共振周波数をもっている。また、プローブ17a,17b,17cの長さ、太さ等によっても共振周波数が異なる。
【0035】
装置本体2を構成する駆動回路4は超音波エネルギを発生するための信号を生成する。この駆動回路4には増幅器5が接続されている。この増幅器5は、駆動回路4にて生成された超音波エネルギの信号を電力増幅する。
【0036】
増幅器5は検出回路6が接続されている。この検出回路6は、増幅器5によって増幅された超音波エネルギから電圧位相信号θv及び電流位相信号θiを検出すると共に、ハンドピース3I(I=A,B,C,…)を駆動させた際のインピーダンス|z|を検出する。
【0037】
その際、検出された電圧位相信号θvは駆動回路4に伝達される。また検出回路6は、ハンドピース3Iと接続され、超音波エネルギをハンドピース3Iに供給する。
【0038】
また、装置本体2には基準発振器7が設けられ、該基準発振器7は駆動回路4にて最初に駆動する超音波周波数で発振する発振器である。
【0039】
この基準発振器7には、切り替え手段8が接続されている。この切り替え手段8には前述した検出回路6にて検出された電流位相信号θiが接点bに印加される。また、切り替え手段8には基準発振器7から発振される基準周波数の信号が接点aに印加されており、駆動発振時は基準発振器7から入力される基準周波数の信号が駆動回路4に伝達されるように切り替えられる。
【0040】
この切り替え手段8の切り替え制御端は制御回路9が接続されている。この制御回路9は基準発振器7及び出力SW10と接続されている。出力SW10はハンドピース3を駆動させるON/OFF信号を制御回路9に伝達する。
【0041】
駆動回路4は、位相比較を行う位相比較器11、位相比較器11の出力信号における低域信号成分を通すローパスフィルタ12、このローパスフィルタ12を通した低域信号成分の電圧に応じた周波数で発振する電圧制御発振器としてのVCO13にて構成されている。
【0042】
位相比較器11の一端には検出回路6にて検出された電圧位相信号θvが入力され、他端には切り替え手段8から入力される基準周波数の信号若しくは電流位相信号θiが入力され、双方の波形の位相が一致するような周波数とする為の信号を出力する。
【0043】
位相比較器11にはローパスフィルタ12が接続されている。位相比較器11より出力された信号に低周波成分を通過するフィルタをかけて電圧位相と電流位相を一致させる為に必要な電圧を生成する。
【0044】
ローパスフィルタ12にはVCO13が接続されている。 VCO13はローパスフィルタ12にて生成された電圧により電圧位相と電流位相が一致する周波数を増幅器5に伝達し、PLL制御を実現している。
【0045】
また、検出回路6の出力端には共振点検出回路15が接続されている。この共振点検出回路15には検出回路6より検出された電圧位相信号θv、電流位相信号θi及びインピーダンス|z|が入力される。
【0046】
この共振点検出回路15は電圧位相信号θv及び電流位相信号θiから位相が一致しているかを判断する為の位相比較器や共振周波数にて駆動した際にハンドピース3に内在しているインピーダンス|z|が最小値をとる特性を利用して電圧最小値検出手段などを備えて構成されている。
本実施の形態ではこの共振点検出回路15の出力信号は制御回路9に入力される。
【0047】
また、制御回路9は周波数を保存する周波数を保存手段21と、告知手段としての表示回路22及び音源回路23と、制御開始の動作を開始させる開始手段24とそれぞれ接続されている。
【0048】
また、開始手段24はハンドピース3Iと接続され、開始手段24がONすると、制御回路9に動作開始の信号(実際には電力)が入力されると共に、ハンドピース3Iにも入力される(超音波振動子16iに駆動信号が入力される状態となる)。
【0049】
また、本実施の形態では制御回路9は出力SW10が出力ON信号を送る前において、つまり開始手段24にて制御回路9の制御開始許可が出ると基準発振器7に対してハンドピース3Iの共振周波数近傍の周波数を共振周波数の高い周波数から低い周波数に若しくはその逆の周波数移行で掃引する。
【0050】
その際、ハンドピース3Iが接続されている場合、共振点検出回路15にて共振周波数が判別されることになる。共振点検出回路15による検出結果が制御回路9に送られる。
【0051】
図2は開始手段24の構成を示す。図2に示すように開始手段24は商用電源26と電源SW27にて構成されていて、装置本体2の電源が投入されたと同時に制御回路9に制御開始信号が伝達される(電力が供給されて動作開始をする)。
【0052】
図3は、基準発振器7、制御回路9及び周波数保存手段21の具体的な構成を示す。
基準発振器7はVCO7aにて構成されている。制御回路9は動作プログラムなどを記憶したリードオンリメモリとしてのROM28aを内蔵したCPU28と、このCPU28と接続され、そのデジタル信号をD/A変換して出力するD/Aコンバータ29とで構成されている。また周波数保存手段21はRAM21aにて構成されている。
【0053】
上記の様な構成の場合、CPU28にて出力される共振周波数近傍の値で発振させるためのデジタルデータはD/Aコンバータ29にてアナログデータ(電圧値)に変換され、基準発振器7を構成するVCO7aに入力される。
【0054】
周波数掃引の際にはこのアナログデータ(電圧値)が刻々と変化する事で実現できる。その際、前述した共振点検出回路15からの共振点検出結果が制御回路9(内のCPU28)に伝達されると、その際にD/Aコンバータ29を介して基準発振器7を構成するVCO7aに伝達していたデータを並行して周波数保存手段21であるRAM21aへ保存すべきデータとして保存する。
つまり、CPU28はRAM21aに基準発振器7を共振周波数で発振させるための電圧データを保存(記憶)する。
【0055】
出力SW10による治療の際の処置出力の際にはCPU28が周波数保存手段21であるRAM21aからデータを取り出すことで、共振周波数で基準発振器7であるVCO7aを発振させる事が出来る。
【0056】
また、本実施の形態では共振点検出回路15による検出結果から、正常な共振周波数を検出できたか否かを判断する。そして、正常な共振周波数を検出できた場合には、制御回路9のCPU28はRAM21aに保存した保存データで基準発振器7を発振させるようにした後、切り替え手段8を切り替えて治療の処置を行える状態に設定する。
【0057】
一方、正常な共振周波数を検出できなかった場合には、制御回路9のCPU28は告知手段としての表示回路22で視覚的な告知と音源回路23で聴覚的に告知するようにしている。
【0058】
そして、この告知により、術者はハンドピース3Iが正常な使用が可能でない状態であることを実際の手術を行うよりも以前、つまり電源ON状態から知ることができるようにしている。
【0059】
このような構成の超音波手術装置1の作用を説明する。
図4は本実施の形態の動作内容のフローを示す。図1に示すように装置本体2にハンドピース3Iを接続し、装置本体2の電源コード(のプラグ)を商用電源26に接続する。
【0060】
そして、ステップS1に示すように開始手段24の電源SW27をONする。すると、(第1の駆動開始手段を構成する)開始手段24から電力が制御回路9に供給され、制御回路9は動作を開始する。
【0061】
次にステップS2のように制御回路9は基準発振器7を制御して、基準発振器7を超音波振動子の共振周波数近傍の周波数範囲を含むように掃引させる。
【0062】
この場合に基準発振器7の発振信号は切り替え手段8の接点aを経て駆動回路4,増幅器5、検出回路6を経てハンドピース3に印加され、その際検出回路6により検出された電圧位相信号θv、電流位相信号θi及びインピーダンス|z|が共振点検出回路15に入力される。そして、共振点検出回路15は共振点検出結果を制御回路9のCPU28に出力する。
【0063】
ステップS3に示すように制御回路9のCPU28は共振点検出回路15による共振点検出結果から共振周波数有りか否かの判断を行う。
制御回路9のCPU28にて正常な共振周波数が無いと判断した場合にはステップS4に示すように表示回路22や音源回路23にてユーザに告知する。
【0064】
一方、ステップS3にて共振周波数有りと判断した場合には、ステップS5に示すように制御回路9のCPU28は共振周波数に該当するデータを周波数保存手段21としてのRAM21aに保存する。
【0065】
その後、ステップS6に示すように(第2の駆動開始手段としての)出力SW10をONすることにより、そのON信号が制御回路9のCPU28に入力される。
【0066】
すると、ステップS7に示すように制御回路9は周波数保存手段21から共振周波数データを取り出し、その共振周波数データで基準発振器7を共振周波数にて駆動する。
次にステップS8に示すように制御回路9は切り替え手段8の接点aからbがONするように切り替え、共振周波数近傍にてPLL制御動作に移行する。
【0067】
次に正常な接続状態でハンドピース3Iが接続された場合、ハンドピース3Iが接続されていなかった場合、ハンドピース3Iに内蔵されている超音波振動子16i(i=a,b,c,…)及び超音波振動子16iに接続されるプローブ17iが破損及び締結のゆるみがあった場合等における共振点検出回路15による検出動作等を図5を参照して具体的に説明する。
【0068】
なお、図5(A)、(C)、(E)において、横軸は周波数f、縦軸はインピーダンス|z|を示す。また、太い実線で示す部分が掃引周波数範囲(周波数faからfb)における特性を示す。
【0069】
また、例えば図5(A)において、Raは周波数faから共振周波数frまで掃引した場合のインピーダンス|z|の特性を示し、Rbは周波数frからfbまで掃引した場合のインピーダンス|z|の特性を示す。また、Rcは共振周波数(共振点)でのインピーダンス|z|の特性を示し、極小になる。
【0070】
また、図5(C)ではRcは周波数faから極大となる周波数まで掃引した場合のインピーダンス|z|の特性を示し、Rdは極大となるインピーダンス|z|部分を示し、Reはインピーダンス|z|が極大となるの周波数からfbまで掃引した場合のインピーダンス|z|の特性を示す。
この場合にはインピーダンス|z|が極小となる周波数fcはfbの外側となっている。
また、図5(E)では周波数faから共振周波数fbまで掃引した場合にインピーダンス|z|が複数の周波数fd,fr,feで極小となる特性を示す。
【0071】
正常な状態での共振周波数近傍でのハンドピース3Iの周波数特性(周波数に対するインピーダンス|z|)は図5(A)の様になっている。共振周波数frより低い周波数faから掃引すると、電圧位相信号θvと電流位相信号θiは図5(B)のような関係となる。つまり、周波数faからfrまでの周波数範囲Raと周波数frからfbまでの周波数範囲Rbでは電圧位相信号θvと電流位相信号θiとの位相がずれる。
【0072】
共振周波数範囲Rcでは、共振周波数frを過ぎる時に、電圧位相信号θvが電流位相信号θiより進む直前で共振点検出回路15の出力信号が“H”から“L”に反転する。
【0073】
上記信号は制御回路9のCPU28に伝達される。その瞬間に基準発信器7へ掃引の為に送っていたデータがつまりは共振周波数で発振させる電圧のデジタルデータであり、そのデータは制御回路9のCPU28から周波数保存手段21のRAM21aに出力して保存する。
【0074】
また、実際に出力する際には出力SW10にて出力ON信号が制御回路9のCPU28に伝達されると、周波数保存手段21のRAM21aから周波数掃引して得られている共振周波数データで基準発振器7のVCO7aを駆動させるように制御し、その後、切り替え手段8を接点b側に切り替えPLL制御を行う。
【0075】
上記一連の制御を行った際に、ハンドピース3Iが接続されていなかった場合、図5(A)に示されるようなインピーダンス|z|の負荷が無い為、共振周波数を含む掃引周波数範囲で周波数を掃引しても共振点検出回路15にて共振周波数frを得る事が出来ない。
【0076】
その際には制御回路9のCPU28にその情報が伝達され、制御回路9のCPU28は表示回路22及び音源回路23にて視覚的、聴覚的に術者等のユーザに告知する。
【0077】
また、ハンドピース3Iに内蔵されている超音波振動子16i及び超音波振動子16iに接続されるプローブ17iが破損及び締結のゆるみがあった場合は、図5(C)や図5(E)に示すようなインピーダンス特性を持っているはずである。
【0078】
図5(C)の場合には上記図4で説明したフローに従って掃引すると共振周波数frが見当たらず、図5(D)のような電圧位相信号θvと電流位相信号θiとなり、共振周波数frとは異なる周波数で、共振点検出回路15の出力はインピーダンス|z|がピークの位置で“L”から“H”へと反転する(正常な場合には図5(B)に示すように共振周波数frを過ぎる時に“H”から“L”へと反転する)。
【0079】
この様な共振点検出回路15の信号を伝達された制御回路9のCPU28は、接続されているハンドピース3Iは所望の周波数範囲内に共振周波数が存在しないと判断し、表示回路22及び音源回路23にて視覚的、聴覚的にユーザに告知する。
【0080】
また、図5(E)を上記フローに従って掃引すると共振周波数が多数存在するような動作となる。つまり、この場合には図5(F)に示すように共振点検出回路15の出力はL”から“H”また“L”へと繰り返し反転する。
【0081】
この様な共振点検出回路15からの検出結果が伝達された制御回路9のCPU28は、接続されているハンドピース3Iは所望の周波数範囲内に共振周波数frが存在しない、正常に駆動できないものと判断し、表示回路22のLEDの点滅など及び音源回路23のスピーカ或いはブザーのブザー音等にて視覚的、聴覚的にユーザに告知する。
【0082】
従って、術者が実際に治療を行うより以前の(術者或いは手術補助者が)電源スイッチ27をONした後に速やかにこのような結果が得られる。このため、正常な状態の場合には、円滑に治療の処置を行うことができる。
【0083】
また、正常な状態でない場合にも、治療の処置を行う状態よりも前の状態でこの状態であることを知ることができ、速やかに正常な状態に設定する作業を進めることができる。
【0084】
例えば、正常でないことの告知により、接続されたハンドピース3Iを交換したり、ネジ締結部の状態などを直す等して、速やかに正常なハンドピース3Iの接続状態に設定することを円滑かつ迅速に行い易い。
【0085】
従って、本実施の形態によれば、簡単な構成で円滑かつ迅速に超音波診断装置1で治療のための処置ができる状態に設定することができる。
【0086】
また、本実施の形態によれば、電源投入時からハンドピース3Iの共振周波数近傍を予め周波数掃引して共振周波数を探しそのデータを保持する事によって実際にハンドピース3Iを駆動させる際には共振周波数を基準周波数として駆動させる事ができるので、ハンドピース駆動時のレスポンスも向上させる事が出来、且つ共振周波数を持たない若しくはハンドピース3I内の超音波振動子16iとプローブ17iの締結状況が悪い場合、また超音波振動子16iやプローブ17iに万が一破損が生じた際にでもいち早くその状態をユーザに告知する事ができ、ユーザの煩雑さも軽減され、且つ患者の術中、術後の負担が軽減される可能性がある。
【0087】
また、制御回路9がCPU28、D/Aコンバータ29、周波数保存手段21をRAM21aにて構成されており、拡張設計をする際に容易である他に、調整等の煩雑さをプログラムで解決できるため、開発が容易である。
【0088】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態を図6を参照して説明する。図6は本発明の第2の実施の形態における周波数保存手段21周囲の構成を示す。本実施の形態は、例えば第1の実施の形態の周波数保存手段21がRAM21aでなく、第2のD/Aコンバータ21bにて構成されており、その入力端はCPU28と接続され、出力端はVCO7aに接続されている。
【0089】
本実施の形態では、共振点検出回路15の検出結果がCPU28に入力された場合、CPU28は共振周波数を検出した際には第1のD/Aコンバータ29に伝達していたデータを周波数保存手段21である第2のD/Aコンバータ21bに伝達する。
【0090】
出力SW10による出力の際には周波数保存手段21である第2のD/Aコンバータ21bを制御回路9のCPU28にてチップセレクトすることで基準発振器7を構成するVCO7aが共振周波数で発振する電圧値を出力させる事ができる。
【0091】
その他は第1の実施の形態と同様の構成である。
【0092】
本実施の形態では、第1の実施の形態において、周波数保存手段21を高価なRAM21aからD/Aコンバータ21bといった比較的安価な手段によって構成さできる効果がある。
【0093】
また、共振周波数となるまでの周波数掃引データを第1のD/Aコンバータ29と共有した動作プログラムを採用すれば良いのでプログラム構成も簡略化できる。その他はは第1の実施の形態とほぼ同様の効果を有する。
【0094】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態を図7を参照して説明する。図7は本発明の第3の実施の形態における制御回路9周囲の構成を示す。本実施の形態では、制御回路9は、電圧可変手段31、第1の切り替え手段32、第2の切り替え手段33にて構成されている。また周波数保存手段21は電圧保存回路21cにて構成されている。
【0095】
電圧可変手段31は開始手段24と接続され、また第1の切り替え手段32を介して基準発振器7であるVCO7aに変動する電圧が印加され、共振周波数を含むその付近の周波数で発振される。同時にこの電圧は第2の切り替え手段33を介して電圧保存手段21cに伝達されている。
【0096】
そして、共振点検出回路15の結果、共振周波数を検知した際にはこの共振点検出回路15の出力で第2の切り替え手段33が閉じられ、その際に基準発振器7であるVCO7aに印可されていた電圧値が電圧保存手段21cに保存される。
【0097】
また出力SW10による出力ONの操作が行われた際には周波数保存手段21である電圧保存手段21cの電圧が基準発振器7であるVCO7aへ印可されるように第1の切り替え手段32が出力SW10により切り替えられ、VCO7aが共振周波数で発振することが可能となる。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0098】
本実施の形態では、第1の実施の形態における制御回路9及び周波数保存手段21を高価なCPU28、RAM21a及びD/Aコンバータ29といった手段から非常に安価な手段によって構成できる効果がある。その他は第1の実施の形態とほぼ同様の効果を有する。
【0099】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態を図8を参照して説明する。図8は本発明の第4の実施の形態における制御回路9周囲の構成を示す。本実施の形態は第1の実施の形態の変形例の構成に該当する。
【0100】
基準発振器7はDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)7bにて構成されている。制御回路9はROM28aを内蔵しているCPU28で構成されている。また周波数保存手段21はRAM21aにて構成されている。
【0101】
上記の様な構成の場合、CPU28にて出力される共振周波数近傍に値するデジタルデータは直接基準発振器7であるDDS7bに入力される。周波数掃引の際にはこのデジタルデータが刻々と変化する事で実現できる。
【0102】
その際、前述した共振点検出回路15からの共振点検知結果が制御回路9のCPU28に伝達されるとその際に伝達していたデジタルデータを周波数保存手段21であるRAM21aへデータを保存する。出力SW10による出力の際にはCPU28が周波数保存手段21であるRAM21aからデータを取り出すことで、共振周波数で基準発振器7であるDDS7bを発振させる事が出来る。
【0103】
付け加えておくと共振点検出回路15にインピーダンス|z|が入力されていた場合を図9で示す。共振点検出回路15は可変基準電圧手段35と比較器36を備えている。掃引した際の可変基準電圧35と入力されるインピーダンス|z|及び検出信号は図10のようになり共振点検出回路15が位相比較器で構成されていた場合と同様な結果が得られる事がわかる。
【0104】
図10(A)、(C),(E)は実質的に図5(A)、(C),(E)と同様であり、このような特性を示す場合、可変基準電圧手段35により、基準電圧を設定して、その基準電圧と検出回路6から検出されるインピーダンス|z|で、変化する電圧とを比較器36で比較することにより、図10(A)、(C),(E)の場合にはそれぞれ図10(B)、(D)、(F)のような検出出力を得ることができる。
【0105】
つまり、正常な場合には図10(B)に示すように共振周波数frでパルス的に“L”レベルから“H”レベルになる検出信号が得られる。
これに対し、正常でない状態では、図10(D)のように常時“L”レベルであり、“H”レベルになるパルス状の検出信号が得られないか、図10(F)のように“H”レベルになるパルス状の検出信号が複数検出されてしまうことになり、正常な状態との区別ができる。
本実施の形態では、第3の実施の形態に加えて、可変発振器(基準発振器7)からアナログ制御がなくなった為、より精度のよい制御を行う事ができ、また温度特性や部品のバラツキなどによる要素が無くなる為より安定した効果を上げる事の可能とる。その他は第1の実施の形態のほぼ同様の効果が得られる。
【0106】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態を図11を参照して説明する。図11に示す超音波手術装置1は図1の超音波手術装置1において、駆動回路4を構成するVCO12の代わりに可変発振器、より具体的にはDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)37で構成されている。このDDS37は制御回路9と接続されている。
【0107】
また、図1の超音波手術装置1において、基準発振器7及び切り替え手段8が削除された構成となっている。そして、検出回路6の電圧位相信号θvと電流位相信号θiは共振点検出回路15に入力されると共に、位相比較器13に入力される。
【0108】
また、位相比較器13の出力はローパスフィルタ11に入力されると共に、制御回路9に入力されるようになっている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0109】
まず、出力SW10の出力ON信号が伝達される前に制御回路9から可変発振器としてのDDS37に対して共振周波数近傍の周波数を高い周波数から低い周波数へ若しくはその逆周波数移行でハンドピース3を掃引する様にデジタルデータが送信される。
【0110】
その際、検出回路6にて検出された電圧位相信号θv及び電流信号θiは位相比較器13及び共振点検出回路15に伝達される。共振点検出回路15にて得られた結果、可変発振器としてのDDS37にて発振していた周波数が共振周波数である場合には、その際にDDS37に送信していたデジタルデータを周波数保存手段21に保存させる。
【0111】
以降、出力SW10にて出力をONした場合や共振周波数が共振点検出回路15にて検出されなかった場合の制御及び作用に関しては、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、第4の実施の形態に加えて、構成に関しても基準発振器7と駆動回路4の可変発振器をDDS37に共通化した事で基準発振器7を削減できるばかりか、切り替え手段8も要らないので安価にできる効果がる。その他は第1の実施の形態のほぼ同様の効果が得られる。
【0112】
また、本実施の形態において、共振点検出回路15を削除した変形例の構成にしても良い。
つまり、位相比較器13の出力結果が制御回路9にも伝達されているので、これは共振点検出回路15が位相比較器であった第1の実施の形態の場合、駆動回路4の位相比較器13の結果を直接制御回路9に伝達する事によって同様の作用及び効果を得る事が出来るのは明白であり、その際の共振点検出回路15は構成として削除する事ができることを示している。
【0113】
また、この変形例では、第3の実施の形態に加えて、共振点検出回路15にて行っている共振周波数検出を駆動回路4を構成する位相比較器13を共用することによって、共振点検出回路15を別途削減できるので、さらに安価にできる効果がある。その他は第1の実施の形態のほぼ同様の効果が得られる。
【0114】
(第6の実施の形態)
図12は、本発明の第7の実施の形態における開始手段24の構成を示す。本実施の形態では開始手段24は、ボタン手段30にて構成されている。
なお、制御回路9等には商用電源から電源スイッチのONにより、動作に必要な電力が供給されるようになっている。その他は例えば第1の実施の形態と同様の構成である。
【0115】
本実施の形態では電源スイッチをONした後、ユーザが接続準備を終了した後にボタン手段30を押し、その信号が制御回路9に伝達された事によって共振点検出などの動作を開始する。
【0116】
上述の実施の形態では装置本体2にハンドピース3が接続されてない状態で電源スイッチをONしてしまったような場合には、正常な接続状態でないとの告知が行われてしまうので、本実施の形態は接続などを終了して、ユーザが共振点検出の動作を開始させたい時に、ボタン手段30を操作して行わせるようにできるようにしたものである。
【0117】
本実施の形態では、第1の実施の形態及び第5の実施の形態に加えて、電源投入時から制御を行ことなくユーザの意図によって制御が開始されるので、不用意な制御やユーザへの告知をすることもない。
【0118】
換言すると、本実施の形態によれば、共振点検出を行わせたい状態の時にその動作を開始させることができる。その他は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0119】
(第7の実施の形態)
また、図13は、本発明の第8の実施の形態における開始手段24の構成を示す。本実施の形態では、開始手段24は入力信号を反転して出力する反転回路31にて構成されている。出力SW10の出力ON/OFFの信号が制御回路9に入力されると共に、開始手段24を構成する反転回路31に入力される。
【0120】
つまり出力SW10にて出力ONされていない間は、制御回路9へ制御開始信号を伝達しており、上記構成による制御を開始してもよい。
【0121】
本実施の形態では、第6の実施の形態に加えて、出力を行っていない間は常に共振周波数を掃引することによっておっている為、常に出力直前の共振周波数やハンドピース3Iの超音波振動子16i及びプローブ17iの状態を監視する事が出来る効果がある。
【0122】
(第8の実施の形態)
また、図14は、本発明の第9の実施の形態における開始手段24の構成を示す。本実施の形態では、開始手段24はハンドピース3(図14では3A)の接続を確認するハンドピース接続検出手段32で構成されており、このハンドピース接続検出手段32による接続検出信号は制御回路9に入力され、制御回路9はハンドピース接続検出信号により共振点検出などの制御動作を行うようにしている。
つまりハンドピース3が装置本体2に接続された事によって上記構成による制御を開始する。その他は第1の実施の形態と同様である。
【0123】
本実施の形態によれば、ハンドピース3が接続されていない場合には共振点検出の動作を行わせると、エラーという告知が行わせてしまうので、この場合には共振点検出の動作をおこなわせない。
【0124】
本実施の形態では、ハンドピース3Iが接続されたことを確認している為、判断基準として共振点があるかないかの論理となりプログラムが一層簡略化できる。その他は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
なお、上述した各実施の形態等を部分的等で組み合わせて構成される実施の形態等も本発明に属す。
【0125】
[付記]
1.超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動用発振器と、
この超音波振動子駆動用発振器より前記超音波振動子へ供給される駆動用信号をフィードバックするフィードバック手段とを有し、
前記フィードバック手段からのフィードバック手段からのフィードバック信号に応じて前記超音波振動子駆動用発振器を制御することにより、前記超音波振動子をその共振点で駆動する超音波振動子の駆動装置であり、
周波数が変化する基準信号を発生する基準信号発生手段と、
基準信号発生手段からの基準信号とを前記2つの帰還信号の一方とを切り替えて前記位相比較器に供給する信号切り替え手段とを具備し、
前記基準信号発生手段の駆動を開始させる第1の駆動開始手段と、
前記帰還信号に基づいて前記超音波変換器の駆動周波数が該超音波変換器の共振周波数とほぼ等しいか否かを検出する共振点検出手段と、
前記駆動開始手段により駆動された前記基準発生手段からのフィードバックにより得られた前記共振点検出手段の検出結果により前記基準信号発生手段からの周波数で共振点に該当する周波数情報を保持する周波数保持手段と、
前記周波数保存手段の周波数情報により共振周波数にて前記基準発生手段を駆動させる第2の駆動開始手段と、
前記共振点検出手段の結果により告知を行う告知手段を具備することを特徴とする超音波手術装置。
【0126】
1−1.周波数が変化する基準信号を発生する基準信号発生手段は電圧制御発振手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−2.前記基準信号発生手段を周波数変化させる制御手段がマイクロプロセッサ手段とデジタルアナログ変換手段にて構成されることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−3.前記基準信号発生手段を周波数変化させる制御手段が可変電圧手段と周波数保存手段とを開閉する開閉手段と、
第2の駆動開始手段により前記可変電圧手段と周波数保存手段とを切り替える切り替え手段とで構成されることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−4.共振点に該当する周波数情報を保持する周波数保存手段は、デジタルアナログ変換手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
【0127】
1−5.共振点に該当する周波数情報を保持する周波数保存手段は、メモリ手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−6.共振点に該当する周波数情報を保持する周波数保存手段は、電圧保持手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1―7.周波数が変化する基準信号を発生する基準信号発生手段はデジタルシンセサイザ手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
【0128】
1−8.第1の駆動開始手段がユーザの操作によりON/OFF可能なSW手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−9.第1の駆動開始手段が第2の駆動開始手段にて駆動させる為の論理と反転した結果とならしめる論理手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
1−10.第1の駆動開始手段が駆動させる超音波振動子との接続の是非を判断す為の接続判断手段であることを特徴とする付記1に記載の超音波手術装置。
【0129】
2.複数の異なる超音波手術用器具が着脱自在に接続される超音波手術装置において、
前記超音波手術器具に対して周波数の変化する基準信号を供給可能な基準信号発生手段と、
前記超音波手術器具に対して供給される前記基準信号に基づいて、前記超音波手術器具の共振周波数を検出する共振点検出回路と、
前記共振点検出回路で検出された検出結果から接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であるか否かを判断する判断手段と、
前記共振点検出回路が共振周波数を検出した場合には、その共振周波数情報を記憶する記憶手段と、
を具備したことを特徴とする超音波手術装置。
【0130】
2−1.前記記憶手段に記憶された前記共振周波数情報に基づいて、前記超音波手術用器具を駆動する駆動回路を具備したことを特徴とする付記2に記載の超音波手術装置。
2−2.前記共振点検出回路の検出結果に基づき、前記共振点情報を告知する共振点情報告知手段とを具備したことを特徴とする付記2に記載の超音波手術装置。
【0131】
2−3.前記基準信号発生手段は印加される電圧で発振する周波数が変化する電圧制御発振手段である付記2に記載の超音波手術装置。
2−4.前記判断手段は前記基準信号発生手段により発振される周波数変化させた際に共振周波数を検出した場合には、その共振周波数に対応する情報を前記記憶手段に記憶させる付記2に記載の超音波手術装置。
2−5.前記記憶手段は、メモリ手段である付記2に記載の超音波手術装置。
【0132】
2−6.前記記憶手段は、電圧保持手段である付記2に記載の超音波手術装置。
2―7.前記基準信号発生手段はデジタルシンセサイザ手段である付記2に記載の超音波手術装置。
2−8.さらに、判断手段などを動作開始させる第1の駆動開始手段を有する付記2に記載の超音波手術装置。
2−9.前記第1の駆動開始手段は判断手段などに動作電源を供給する電源スイッチ或いはユーザの操作によりON/OFF可能なSW手段である付記2−8に記載の超音波手術装置。
【0133】
2−10.さらに前記記憶手段に記憶された共振周波数情報により前記基準信号発生手段を発生させて、その共振周波数の駆動信号を前記超音波手術器具に印加する第2の駆動開始手段を有する付記2に記載の超音波手術装置。
2−11.前記共振点情報告知手段は前記判断手段が超音波手術用器具が使用可能な状態でないと判断した場合には視覚的或いは聴覚的に告知する付記2−2に記載の超音波手術装置。
2−12.前記超音波器具は超音波振動を発生する超音波振動子と、該超音波振動子からの超音波振動を処置部に伝えるプローブとを備えたハンドピースとを有する付記2に記載の超音波手術装置。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の異なる超音波手術用器具が着脱自在に接続される超音波手術装置において、
前記超音波手術器具に対して周波数の変化する基準信号を供給可能な基準信号発生手段と、
前記超音波手術器具に対して供給される前記基準信号に基づいて、前記超音波手術器具の共振周波数を検出する共振点検出回路と、
前記共振点検出回路で検出された検出結果から接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であるか否かを判断する判断手段と、
前記共振点検出回路が共振周波数を検出した場合には、その共振周波数情報を記憶する記憶手段と、
を具備しているので、判断手段の判断結果で接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であるか否かを速やかに判断できると共に、共振周波数を検出した場合には、その共振周波数情報を記憶した記憶手段の共振周波数情報により速やかに超音波手術を行う状態に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波手術装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】開始手段の構成を示すブロック図。
【図3】制御回路等の構成を示すブロック図。
【図4】動作内容を示すフローチャート図。
【図5】動作説明用の特性及び検出信号等を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態における制御回路周囲の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第3の実施の形態における制御回路周囲の構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第4の実施の形態における制御回路周囲の構成を示すブロック図。
【図9】共振点検出回路の構成を示す図。
【図10】動作説明用の特性及び検出信号等を示す図。
【図11】本発明の第5の実施の形態の超音波手術装置の全体構成を示すブロック図。
【図12】本発明の第6の実施の形態における開始手段の構成を示す図。
【図13】本発明の第7の実施の形態における開始手段の構成を示す図。
【図14】本発明の第8の実施の形態における開始手段の構成を示す図。
【図15】第1の従来例の構成を示すブロック図。
【図16】第2の従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…超音波手術装置
2…装置本体
3…ハンドピース
4…駆動回路
5…増幅器
6…検出回路
7…基準発振器
7a…VCO
8…切り替え手段
9…制御回路
10…出力SW
11…位相比較器
12…ローパスフィルタ
13…VCO
15…共振点検出回路
21…周波数保存手段
21a…RAM
22…表示回路
23…音源回路
24…開始手段
16a,16b…超音波振動子
17a,17b…プローブ
28…CPU
29…D/Aコンバータ

Claims (1)

  1. 複数の異なる超音波手術用器具のうち一の超音波手術用器具を接続可能な超音波手術装置において、
    一の超音波手術用器具が接続された際に、当該接続された超音波手術用器具に対して周波数の変化する基準信号を供給可能な基準信号発生手段と、
    前記接続された超音波手術用器具に対して供給される前記基準信号に基づいて、前記超音波手術用器具の共振周波数を検出する共振点検出回路と、
    前記共振点検出回路で検出された検出結果に基づいて接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段において接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であると判断された場合には、前記共振点検出回路が検出した共振周波数情報を記憶する記憶手段と、
    を具備し、
    前記判断手段は、前記共振点検出回路で検出された当該超音波手術用器具の共振周波数が所定の周波数範囲内に単一存在する場合には接続された超音波手術用器具が使用可能な状態であると判断し、当該超音波手術用器具の共振周波数が所定の周波数範囲内に無い場合または所定の周波数範囲内に複数存在する場合には接続された超音波手術用器具が使用可能な状態ではないと判断することを特徴とする超音波手術装置。
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