JP4584289B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波振動を重畳させたクーラントなどの液体を、対象物に向けて噴出させてこの液体に重畳する超音波振動エネルギーにより超音波洗浄をしたり、精密研削、精密切削及び放電加工などの精密機械加工における加工性能を向上させたりする液体噴射装置に関する。
従来の超音波振動重畳クーラントによる研削加工装置として、例えば、特許文献1にその一例が示されている。図5は、そのような研削加工装置の構成を示す縦断側面図である。研削加工装置は、液体噴射装置を構成するノズル装置1と回転研削砥石2とからなり、工作物3を研削加工する。ノズル装置1のケーシング4には、ディスク状の超音波振動子5が水密的に内蔵されており、液体供給口6より矢印の方向に流入したクーラントなどの加工液は、回転する研削砥石2による工作物3の研削点8に向かってノズル7から噴出する。そこで、図示しない超音波発振器より超音波振動子5にメガヘルツ帯域の超音波電力を印加すると、ケーシング4内の加工液に超音波振動が輻射されてノズル7より超音波振動エネルギーが重畳した加工液が噴出する。これにより、クーラント液使用量の低減、加工面性状の向上、工具磨耗の抑制、研削抵抗の低減、加工能率の向上などの効果が現われる。
図5に例示するような液体噴射装置では、超音波振動子が液体と非接触状態になると無負荷となり、異常に強く振動したり異常発熱したりしてしまう。超音波振動子は、そのような異常な強振動や異常発熱によって劣化し、最終的には破損してしまう。そこで、従来、超音波振動子への印加電圧や流入電流をモニターすることで、ケーシング内に充分に液体が充満したことを確認した後、超音波振動子に超音波電力を印加するようなことが行なわれている。
特開2004−351599公報
超音波振動子は、誤った使い方、すなわち液体が十分に供給されないまま駆動されることがあるとその使用によって劣化し、電気機械変換効率等が低下してしまう。こうなると、超音波振動子に入力される電力のうち、超音波振動として噴射液に重畳されるエネルギーの比率が少なくなり、超音波振動の重畳効果が減少していくことになる。例えば、超音波振動子の電気機械変換効率が50%に劣化しているとすると、超音波振動子に入力された電力のうちの1/2しか超音波振動エネルギーとして出力されず、残りの1/2のエネルギーは超音波振動子の中で消費されてしまう。
このようなことから、超音波振動子の電気機械変換効率等について、その性能評価を行なって管理することが望ましい。
本発明の目的は、超音波振動子の電気機械変換効率等の評価値を容易に管理できるようにすることである。
本発明の液体噴射装置は、超音波振動子を内蔵し、この超音波振動子の振動輻射面に接する液室を有してこの液室に連通する液体供給口とノズルと排気口とを有するケーシングと、前記超音波振動子を駆動して超音波振動させる超音波発振回路と、を備え、前記液体供給口から前記液室に供給した液体に前記超音波振動子による超音波振動を重畳して前記ノズルから噴出させるようにした液体噴射装置において、超音波振動中の前記超音波振動子の抵抗成分を測定する抵抗成分測定回路を備え、前記超音波振動子を超音波振動させて前記液室内の液体に超音波振動を重畳させる今回の実際の作業工程に先立って、(1)前記排気口と外部との間に介在する電磁バルブの駆動回路を開閉制御して前記電磁バルブを開放動作させ、前記液室の最下位置に位置する前記ノズルから当該液室内の液体を排出させ、(2)前記液体供給口を介して前記液室に液体を供給する給液機構の駆動回路を制御して前記液室に液体を供給した状態で前記超音波振動子を駆動し、その抵抗成分の測定値を前記抵抗成分測定回路で測定し、(3)前記液室に液体が供給されていない状態で前記超音波振動子を駆動してその抵抗成分の測定値を前記抵抗成分測定回路で測定し、その測定値を前記液室に液体を供給した状態で測定した前記駆動中の前記超音波振動子の抵抗成分の測定値と比較し、前記超音波振動子の評価データを求める。
本発明によれば、液室内に液体を供給して超音波振動子を超音波振動させて液室内の液体に超音波振動を重畳させる今回の実際の作業工程に先立ち、液室に液体が供給されていない状態と供給されている状態とでの抵抗成分測定回路による超音波振動子の抵抗成分の測定値を比較し、超音波振動子の評価データを求めるようにしたので、超音波振動子の評価値を容易に管理することができる。
本発明の、クーラントによる加工装置としての実施の一形態を図1ないし図4に基づいて説明する。
図1は、液体噴射装置101の縦断側面図である。液体噴射装置101は、ケーシング102に各種構成物が付加されて構成されている。ケーシング102は、ノズル部103と、振動子保持部104と、蓋部105とからなる3ピース構成をしている。振動子保持部104は、円筒状をしており、その一端104aには中空円錐状のノズル部103が接合固定され、その他端104bには蓋部105が接合固定されている。
振動子保持部104は、その内部空間に段部104cを有し、一端104a側の内部直径が他端104b側の内部直径よりも小径に形成されている。そして、振動子保持部104の大径に形成されている内部空間には、段部104cの部分に超音波振動子106が固定的に取り付けられている。
ノズル部103は、振動子保持部104の内部空間に連通する円錐形状の内部空間を有し、先端部が開口してノズル107となっている。ノズル部103と振動子保持部104とによって規定されるノズル107から超音波振動子106に至る空間は、液体としてのクーラント201(図2参照)が供給される液室108を構成している。前述した超音波振動子106は、その振動輻射面106aが液室108に接面するように配置されている。また、振動子保持部104には、液室108にクーラント201を供給するための液体供給口109と、液室108から排気するため及び排液するための吸気を兼ねる排気口110とが形成されている。図1中、液体供給口109は破線で示している。
超音波振動子106には、後述する超音波発振回路301(図3参照)から延出するリード線111が接続されている。蓋部105には、そのリード線111を挿通させるための挿通孔112が形成されている。
更に、ケーシング102には、液室108内において、ノズル部103のノズル107の領域と振動子保持部104の超音波振動子106の近傍領域とを連通させるバイパスチューブ113が取り付けられている。バイパスチューブ113は、ノズル107の部分に取り付けられて内外を連通させる第1のパイプ114に一端が差し込まれ、振動子保持部104に取り付けられて内外を連通させるジョイント115に設けられた第2のパイプ116に他端が差し込まれている。ジョイント115は、液室108に連通する前述した排気口110に連通しており、第2のパイプ116に連通する経路とは分岐する別の経路を有している。当該別の経路は、第3のパイプ117に連通している。第3のパイプ117は、吸気用配管118を介して後述するバイパスバルブ119(図2参照)に接続され、バイパスバルブ119を介して外部に連通している。バイパスバルブ119は、通電によって内蔵する弁(図示せず)を開閉する電磁バルブである。
図2は、液体噴射装置101を含む液体噴射システムの側面図である。液体噴射装置101は、クーラント201を収容するタンク202と給液用配管203を介して連結されている。給液用配管203には、給液ポンプ204が介在配置されている。給液ポンプ204は、電動ポンプであり、電力供給されることによってタンク202からクーラント201を吸引動作し、吸引したクーラント201を液体噴射装置101に供給する。
また、給液用配管203には、給液ポンプ204の下流側に位置させて、流量センサ205と給液バルブ206とが配設されている。流量センサ205は、給液ポンプ204によって吸い上げられて給液用配管203を流通するクーラント201の流量を検出するセンサである。給液バルブ206は、通電によって内蔵する弁(図示せず)を開閉する電磁バルブである。これらの流量センサ205及び給液バルブ206は、前述したバイパスバルブ119と共に、後述するマイクロコンピュータ302に接続されている。
図3は、各部の電気的接続を示すブロック図である。本実施の形態の液体噴射システムは、マイクロコンピュータ302を有している。マイクロコンピュータ302は、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU303に、ROM304、RAM305及び不揮発性メモリ306がバス接続されて構成されている。ROM304は、BIOS領域とプログラム領域とを有し、固定データを固定的に記憶している。プログラム領域には、各種のシーケンスをCPU303に実行させるプログラムコードがファームウエア構成で記録されている。RAM305は、可変データを書き換え自在に記憶しており、ワークエリアとして用いられる。不揮発性メモリ306は、データを書き換え自在に記憶し、その記憶データを給電なしに保持できるメモリである。不揮発性メモリ306としては、EEPROMやバックアップRAM等が用いられる。
CPU303には、さらに、インプットアウトプット(I/O)307とインターフェース(I/F)308とが接続されている。I/O307には、表示デバイス309及び入力デバイス310が接続されている。そして、入力デバイス310には、液体噴射装置101から噴出するクーラントに超音波振動を重畳する指令を出すオペレーションスイッチ(OPERATION SW)が接続されている。I/F308には、前述した超音波発振回路301の他、電動ポンプ駆動回路311、センシング回路312及び電磁弁駆動回路313が接続されている。
メインスイッチ(Main SW)は、本液体噴射システムへの給電を制御すると共に、マイクロコンピュータ302やその他のすべての各部に対する給電をも制御する。つまり、メインスイッチ(Main SW)がONになると、本実施の形態の液体噴射システムが起動する。ただし、バイパスバルブ119とその制御回路のみは別の補助電源により給電されている。
超音波発振回路301は、超音波振動中の超音波振動子106の抵抗成分、より詳細にはインピーダンスを測定する抵抗成分測定回路(図示せず)を内蔵している。この抵抗成分測定回路は、超音波振動中の超音波振動子106のインピーダンスを測定する周知の回路であるので、その説明は省略する。ここで重要なことは、CPU303は、液室108にクーラント201が充満している状態で超音波発振回路301によって超音波駆動されている超音波振動子106のインピーダンス、つまり負荷インピーダンスを抵抗成分測定回路によって測定させ、その結果である負荷インピーダンスの値を不揮発性メモリ306に記憶保存している、ということである。この際、CPU303は、超音波振動子106の超音波振動動作中、予め決められている周期で超音波振動子106の負荷インピーダンスを抵抗成分測定回路によって測定させ、その値を不揮発性メモリ306に更新記憶させる。したがって、不揮発性メモリ306には、超音波振動動作中である超音波振動子106の最新の負荷インピーダンスが不揮発的に記憶保存されていることになる。
電動ポンプ駆動回路311は、CPU303からの指示に応じて給液ポンプ204を駆動する回路である。
センシング回路312は、流量センサ205(図3中、Sで示す)からのセンシング値を取り込み、CPU303に通知する回路である。
電磁弁駆動回路313は、CPU303からの指示に応じてバイパスバルブ119(図3中、V1で示す)及び給液バルブ206(図3中、V2で示す)を駆動する回路である。
このような構成において、給液ポンプ204を動作させてタンク202から吸引したクーラント201は、給液バルブ206が開かれることによって液体噴射装置101に供給される。つまり、クーラント201は、ケーシング102の液体供給口109から液室108に導入される。この意味で、給液ポンプ204及び給液バルブ206は、液体供給口109を介して液室108にクーラント201を供給する給液機構を構成し、給液ポンプ204を駆動するための電動ポンプ駆動回路311及び給液バルブ206を駆動するための電磁弁駆動回路313は、そのような給液機構の駆動回路を構成することになる。
液体噴射装置101の液室108に導入されたクーラント201は、液室108内を充満してノズル107より噴出する。ここでもしバイパスチューブ113によるバイパス経路が存在しないと仮定すると、クーラント201が流入する以前に液室108内にあったエアーの一部は、エアーの浮力によって液室108内の上部にエアー溜まり(図示せず)を発生する。これに対して、バイパスチューブ113を設けてバイパス経路を形成すると、エアー溜りのエアーはバイパスチューブ113を通して第1のパイプ114に向かって吸引されてノズル107より噴出するクーラント201と共に放出される。これは、液室108に連通する排気口110内の圧力が、液室108内と同じ圧力で大気圧より高いのに対して、ノズル107の付近においては、ノズル107を高速で流れる液流のために第1のパイプ114内の圧力が低下するからである。こうしてエアー溜りが消滅すると、液室108内にはクーラント201が充満する。すると、バイパスチューブ113にはエアーに代わってクーラント201が流れ始める。この際、排気口110、バイパスチューブ113及び第1のパイプ114の流体抵抗は、エアーの場合より液体の場合のほうが著しく大きいため、クーラント201は極僅かにバイパスチューブ113内を移動するのみで、バイパス経路によるクーラント201の流出損失は殆ど発生しない。
それまでクーラント201が注入されているときの超音波振動子106のインピーダンスを測定していた抵抗成分測定回路からの信号によって、超音波振動子106が充分に負荷されたことを検出すると、CPU303は、液室108内にクーラント201が充満したと判断してレディ(Ready)信号を表示デバイス309より発生する。それを見てオペレーションスイッチ(OPERATION SW)を外部よりONにすると、その信号を受け取ったCPU303は、超音波振動子106に超音波電力を印加するように超音波発振回路301に駆動信号を付与する。すると、超音波発振回路301による超音波電力は超音波振動子106により機械的な振動に変換され、発生した超音波振動子106の超音波振動は、超音波振動子106の振動輻射面106aに接する液室108内のクーラント201に輻射され、ノズル107の方向に伝達されて噴出するクーラント201に重畳される。
図4は、各イベントのタイミングを示すタイミングチャートである。以下、図4に示すタイミングチャートを参照しながら、本実施の形態の液体噴射システムの作用効果をより詳細に説明する。先ず、本液体噴射システムの電源が、メインスイッチ(Main SW)によりONにされると、本実施の形態の液体噴射システムが起動する。システムの起動時、CPU303は、作業に先立ち、電動ポンプ駆動回路311に駆動信号を付与して給液ポンプ204を駆動し、タンク202からクーラント201を吸引した状態にしておく(図4(A)参照)。CPU303は、電磁弁駆動回路313に対して駆動信号を付与せず、したがって、バイパスバルブ119が閉じられ(図4(B)参照)、給液バルブ206も閉じられた状態を維持している(図4(D)参照)。これにより、液体噴射装置101の液室108には、未だにクーラント201が供給されていない。しかも、液室108にはクーラント201が全くない状態となっている。これは、前回の作業終了時に、給液バルブ206を閉じた状態でバイパスバルブ119を一定時間開くことで、吸気用配管118を介して液室108内にエアーを取り込み、液室108内のクーラント201をノズル107から排出させているからである。
その状況の下で、CPU303は、超音波振動子106に対する超音波発振回路301の駆動パワーを、通常使用時よりも弱い駆動パワーに設定して駆動し、超音波振動子106には僅かな超音波振動が生ずる。具体的には、通常使用時の1/100〜1/1000程度の駆動パワーに設定されていることが望ましい。超音波振動子106がいわゆる空焚き状態となっているので、強い駆動パワーで駆動すると劣化が進み、場合によっては破損してしまうからである。
その後、CPU303は、超音波発振回路301に対して、抵抗成分測定回路によるインピーダンスの測定指示を与え、超音波発振回路301から無負荷インピーダンスの測定値を得る(図4(C)参照)。この際、重要なことは、液体噴射装置101の液室108には未だクーラント201が供給されておらず、したがって、抵抗成分測定回路が測定する超音波振動子106のインピーダンスは、無負荷インピーダンスであるということである。
超音波振動子106の無負荷インピーダンスの値を得たCPU303は、これを不揮発性メモリ306に記憶保存している超音波振動子106の負荷インピーダンスの値、つまり、液室108にクーラント201が充満している状態で超音波駆動されている超音波振動子106のインピーダンスの最新値と比較し、電気機械変換効率及び優良率等を算出して評価データを得る(図4(C)参照)。ここで、電気機械変換効率及び優良率は、超音波振動子106の性能評価項目の一つであり、
電気機械変換効率=1−(負荷インピーダンス/無負荷インピーダンス)
として求められ、また、
優良率=無負荷インピーダンス/負荷インピーダンス
として求められる。この場合、超音波振動子106の負荷抵抗成分及び無負荷抵抗成分として、ここではインピーダンスを用いたが、別の一例として、アドミッタンスを用いてもよい。アドミッタンスは、インピーダンスの逆数なので、インピーダンスへの変換は容易である。
その後、CPU303は、電気機械変換効率及び優良率などの評価データをRAM305のワークエリアに一時記憶し、例えばROM304のプログラム領域に動作プログラムの一つとして記述されている評価データの最低基準と比較する。その結果、CPU303は、評価データの値が最低基準に満たないという判定結果を得た場合には、一例として、報知装置として機能する表示デバイス309に警報表示を実行させ、別の一例として、外部よりオペレーションスイッチ(OPERATION SW)のON指令があっても超音波発振回路301は超音波振動子106を駆動しない。これにより、電気機械変換効率及び優良率が最低基準を下回った超音波振動子106によるノズル107から噴射されるクーラント201への超音波振動重畳動作が抑制される。その結果、ノズル107から噴射されるクーラント201に対する非効率な超音波重畳動作や、期待値を下回った超音波重畳動作を有効に阻止することが可能となる。
一方、CPU303は、評価データの値が最低基準を満たすという判定結果を得た場合には、実際の作業工程に入る。つまり、電磁弁駆動回路313を駆動制御して給液バルブ206を開かせる(図4(D)参照)。クーラント201は、給液用配管203を流れ、その流量が流量センサ205によって検出され、その検出結果がCPU303に通知される。これにより、液体噴射装置101の液室108にクーラント201が供給され、次第に充満していく(図4(F)参照)。この際、前述のように液体噴射装置101の液室108にはエアーが残っているが、ノズル107から流出するクーラント201によって第1のパイプ114が負圧となり、液室108の上部に滞留するエアーはバイパスチューブ113を通って第1のパイプ114よりノズル107から排出される(図4(G)参照)。その結果、液室108にはクーラント201が充満し、バイパスチューブ113の内部もクーラントで満たされる(図4(F)参照)。
このような液室108に対するクーラント201の給液動作中、CPU303は、超音波発振回路301の抵抗成分測定回路(図示せず)から出力される超音波振動子106のインピーダンスの値をモニターしており、所定の値にまでそのインピーダンスの値が低下したことを検知して液室108にクーラント201が充満したことを知る。そこで、CPU303は、このタイミングを見計らって、振動子のパワー駆動可能のレディ(Ready) 信号を表示デバイス309より発し、オペレーションスイッチ(OPERATION SW)をONにすることを促す。それを受けて外部より入力デバイス310のオペレーションスイッチ(OPERATION SW)をONにすると、CPU303は、超音波振動子106に対する超音波発振回路301の駆動パワーを、通常使用時の強い駆動パワーに設定して超音波駆動するよう指示する。これによって、超音波発振回路301は超音波振動子106を通常の設定された電力で超音波駆動する。これにより、超音波振動子106の超音波振動は、超音波振動子106の振動輻射面106aに接する液室108内のクーラント201に輻射され、ノズル107の方向に伝達されて噴出するクーラント201に重畳される(図4(H)参照)。
この後、液体噴射装置101の液室108には、クーラント201が充満した状態となっているので、入力デバイス310のオペレーションスイッチ(OPERATION SW)をON/OFFすることによって、ノズル107から噴射されるクーラント201とともに、応答性よく瞬時に超音波振動子106の超音波振動が重畳されたり、ノズル107から噴射されるクーラント201が停止すると共に、超音波振動の重畳が応答性よく瞬時に停止される。これにより、精密加工の作業に合わせて効率的な振動重畳されたクーラント噴射作業を行うことができる。
この液体噴射システムは、外部からの重畳振動噴出指令信号を、入力デバイス310のオペレーションスイッチ(OPERATION SW)に接続することなどにより、自動化システムに容易に組み込むことが出来る。
そして、液体噴射システムの使用を停止する場合、メインスイッチ(Main SW)をOFFにすると、電動ポンプ駆動回路311による給液ポンプ204の駆動が停止し、別の補助電源より電磁弁駆動回路313にバイパスバルブ119を一定時間、例えば10秒程度開かせる(図4(B)参照)。これにより、吸気用配管118を介して液室108内にエアーが取り込まれ、液室108内のクーラント201を全てノズル107から排出することが出来る(図4(F)、(G)参照)。
本発明の実施の一形態を示す液体噴射装置の縦断側面図である。 液体噴射装置を含む液体噴射システムの側面図である。 各部の電気的接続を示すブロック図である。 各イベントのタイミングを示すタイミングチャートである。 従来の超音波振動重畳クーラントによる研削加工装置の縦断側面図である。
符号の説明
102 ケーシング
106 超音波振動子
106a 振動輻射面
107 ノズル
108 液室
109 液体供給口
110 排気口
119 バイパスバルブ(電磁バルブ)
204 給液ポンプ(給液機構)
206 給液バルブ(給液機構)
301 超音波発振回路
306 不揮発性メモリ(記憶部)
311 電動ポンプ駆動回路(駆動回路)
313 電磁弁駆動回路(駆動回路)

Claims (5)

  1. 超音波振動子を内蔵し、この超音波振動子の振動輻射面に接する液室を有してこの液室に連通する液体供給口とノズルと排気口とを有するケーシングと、
    前記超音波振動子を駆動して超音波振動させる超音波発振回路と、
    を備え、前記液体供給口から前記液室に供給した液体に前記超音波振動子による超音波振動を重畳して前記ノズルから噴出させるようにした液体噴射装置において、
    超音波振動中の前記超音波振動子の抵抗成分を測定する抵抗成分測定回路と、
    前記超音波振動子を超音波振動させて前記液室内の液体に超音波振動を重畳させる今回の実際の作業工程に先立って、前記排気口と外部との間に介在する電磁バルブの駆動回路を開閉制御して前記電磁バルブを開放動作させ、前記液室の最下位置に位置する前記ノズルから当該液室内の液体を排出させる手段と、
    前記超音波振動子を超音波振動させて前記液室内の液体に超音波振動を重畳させる今回の実際の作業工程に先立って、前記液体供給口を介して前記液室に液体を供給する給液機構の駆動回路を制御して前記液室に液体を供給した状態で前記超音波振動子を駆動し、その抵抗成分の測定値を前記抵抗成分測定回路で測定する手段と、
    前記超音波振動子を超音波振動させて前記液室内の液体に超音波振動を重畳させる今回の実際の作業工程に先立って、前記液室に液体が供給されていない状態で前記超音波振動子を駆動してその抵抗成分の測定値を前記抵抗成分測定回路で測定し、その測定値を前記液室に液体を供給した状態で測定した前記駆動中の前記超音波振動子の抵抗成分の測定値と比較し、前記超音波振動子の評価データを求める手段と、
    を備える、液体噴射装置。
  2. 前記液室に液体が供給されていない状態で前記抵抗成分測定回路による超音波振動子の抵抗成分の測定値を求める場合には、前記超音波振動子に対する前記超音波発振回路による駆動パワーを通常使用時における駆動パワーよりも低く設定する、請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 前記液室に液体が供給されている状態での前記抵抗成分測定回路による超音波振動子の抵抗成分の測定値を取り込んで記憶部に記憶保存する手段を備え、
    前記液室に液体が供給されている状態での前記抵抗成分測定回路による超音波振動子の抵抗成分の測定値は、前記記憶部に記憶保存されている測定値を用いる、
    請求項1又は2記載の液体噴射装置。
  4. 前記求めた評価データの値を予め決められている評価データの最低基準と比較し、前記評価データの値が前記最低基準に満たない場合には報知装置に警報を出力させる手段を更に備える、請求項1ないし3のいずれか一記載の液体噴射装置。
  5. 前記求めた評価データの値を予め決められている評価データの最低基準と比較し、前記評価データの値が前記最低基準に満たない場合には前記超音波振動子を超音波振動させない手段を更に備える、請求項1ないし3のいずれか一記載の液体噴射装置。
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