JP2001212219A - 床保護用樹脂組成物 - Google Patents

床保護用樹脂組成物

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JP2001212219A
JP2001212219A JP2000067762A JP2000067762A JP2001212219A JP 2001212219 A JP2001212219 A JP 2001212219A JP 2000067762 A JP2000067762 A JP 2000067762A JP 2000067762 A JP2000067762 A JP 2000067762A JP 2001212219 A JP2001212219 A JP 2001212219A
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Koichi Takahashi
康一 高橋
Kensaku Imai
健策 今井
Eisuke Yamada
英介 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内空間に放散されるホルムアルデヒド等の
揮発性有機化合物を捕捉する機能を有する床保護用樹脂
組成物を提供すること。 【解決手段】床保護に塗装される樹脂組成物であって、
該樹脂組成物は揮発性有機化合物を捕捉するコア物質
と、該コア物質を包み込むと共に前記樹脂組成物と親和
する気孔を有する樹脂膜とからなるマイクロカプセルを
含有した床保護用樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅、ホテル、公
共施設等の床保護に塗装される樹脂組成物であって、室
内空間に放散される揮発性有機化合物(ホルムアルデヒ
ド等)を捕捉する機能を有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の内装には、天井材、床
材、壁材等の内装材、扉、襖等の造作材等が施工されて
いるが、これらは下地材に接着剤を介して化粧シートを
貼着した化粧材または化粧板が多く用いられており、こ
れらの内装材、造作材を貼着するために接着剤が用いら
れている。この接着剤としては接着性能やコストの点か
ら尿素系、メラミン系あるいはフェノール系樹脂の接着
剤を用いることが多い。
【0003】ところが、これらの接着剤には遊離のホル
ムアルデヒドが含まれており、また樹脂の分解によって
ホルムアルデヒドが遊離してくる。ホルムアルデヒドは
強い刺激臭、いわゆるホルマリン臭を有する有毒物質で
あり、このホルムアルデヒドが室内に放散されると衛生
環境を損なうことになる。
【0004】そこで、これら下地材からのホルムアルデ
ヒドの放出を防止する方法として数多くの提案がなされ
ている。例えば、接着剤に酢酸ビニル系樹脂等のホルム
アルデヒドを含まない樹脂を使用したり、尿素樹脂等の
ホルムアルデヒドを発生する樹脂の中に有機アミノ化合
物からなるホルムアルデヒド捕捉物質を添加するなどの
対策が採られているが、ホルムアルデヒドを含まない樹
脂は接着力が弱いために接着強度等の物性が変わってし
まうという問題点があった。
【0005】したがってホルムアルデヒド捕捉物質を接
着剤以外の物に含有することが考えられるが、室内の美
観を損なわないようにする必要がある。そこで本出願人
は床保護用として塗装される樹脂組成物に着目した。
【0006】床保護用樹脂組成物としては、木材合板、
木質繊維板、パーチクルボード等の木質系基材やセラミ
ック系タイルからなる床を傷付きから保護するために、
例えばポリウレタン樹脂を塗装した保護材が使用されて
いる。ポリウレタン樹脂が用いられる理由は透明感と光
沢度が良好であることから床材自身の意匠性を損なわな
い、しかも耐摩耗性が高いので長期にわたって傷が付き
にくいという点である。しかしながらこの樹脂は疎水性
であるために親水性物質を混和しない。一方、ホルムア
ルデヒド等の捕捉物質は親水性のものが吸着しやすいの
で好ましいが、単にこの樹脂に含有したのでは反発しあ
って均一に分散されない。また捕捉物質が樹脂で完全に
覆われてしまうと捕捉機能を発揮しない。したがってそ
の機能が十分発揮されないという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、有毒な揮発性有機化合物の捕捉機能を有ししかも床
保護材として塗装しても床材の意匠性を損なわない床保
護用樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、床保護に塗装される樹脂組成物
であって、該樹脂組成物は揮発性有機化合物を捕捉する
コア物質と、該コア物質を包み込むと共に前記樹脂組成
物と親和する気孔を有する樹脂膜とからなるマイクロカ
プセルを含有したことを特徴とするものである。そして
この場合の樹脂組成物をポリウレタン樹脂としたことを
特徴とするものである。
【0009】このような構成とすることにより、マイク
ロカプセル化したコア物質(ホルムアルデヒドと反対の
極性を有することによりホルムアルデヒドを吸着可能)
が室内空間に放散されたホルムアルデヒドを樹脂膜の気
孔を通して捕捉するため室内のホルムアルデヒド量が減
少し、ホルムアルデヒドによる刺激臭が非常に少なくな
るものである。またマイクロカプセル自身は数ミクロン
の微粒であるため基材樹脂中に含有されても目視では確
認できず、この様な樹脂組成物を床に塗装すれば床材本
来の見栄えを損なわない。またこのように塗装可能な樹
脂組成物なので室内リフォーム等によって後から有害な
揮発性有機化合物が持ち込まれてもその後に塗装した
り、保護機能が低下した時に更に追加塗装することも可
能なのである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。本発明に用いるマイクロカプセルはコア物質とその
コア物質を包み込んだ樹脂膜とからなる。コア物質とし
てはコア物質としては亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナト
リウム、スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カ
リウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオセミカ
ルバジド、エチレンジアミン、酢酸アンモニウム、天然
タンパク質などが挙げられる。樹脂膜としてはポリアミ
ド、ポリエステル、ポリウレア、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリウレタンが挙げられる。そしてコア物
質を樹脂膜中に封じ込む過程で界面活性剤が用いられ
る。界面活性剤としてはソルビタン、脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルスルホン酸
ナトリウム、オレイン酸トリエステル等がある。
【0011】次に本発明のマイクロカプセルの作製方法
について説明する。まずコア物質を亜硫酸ナトリウムと
し樹脂膜を芳香族ポリアミドとしたマイクロカプセルは
次の要領で作製される。即ち、水不溶性有機溶剤である
クロロホルムとシクロヘキサンに界面活性剤を添加して
溶解させ第1溶液とする。次にこれとは別に、水に中和
剤となる炭酸ナトリウム、架橋剤となるピペラジン、コ
ア物質となる亜硫酸ナトリウムを添加して溶解させ第2
溶液とする。これら2つの溶液を混合する。この混合の
際に乳化が起こるが、乳化時の粒子のサイズがマイクロ
カプセルのサイズとなる。よって混合攪拌にあたっては
超音波ホモジナイザーや機械式ホモジナイザーを使用す
ると乳化が進み、微粒化できて良い。
【0012】一方、別に用意した先程と同じクロロホル
ムとシクロヘキサンに樹脂膜となる塩化テレフタロイル
を添加して溶解させ第3溶液とする。先程の混合溶液と
第3溶液とを混合し所定時間攪拌後、反応停止剤である
シクロヘキサンを添加し反応を停止させる。ここでも攪
拌にあたっては先程の超音波ホモジナイザーや機械式ホ
モジナイザーを使用すると微粒化できて良い。
【0013】マイクロカプセルのサイズとしては数ミク
ロンのものが適用されるのでこの範囲となるよう攪拌条
件を設定する。最後に反応停止された系を固液分離する
ことによって所望のマイクロカプセルが得られる。前記
固液分離の方法としては一般の遠心分離法が用いられ
る。
【0014】このようにして得られたマイクロカプセル
はコア物質を亜硫酸ナトリウムとし、その外側を芳香族
ポリアミドが包み込むことになる。芳香族ポリアミド
は、塩化テレフタロイルがピペラジンによる架橋によっ
てできるものである。亜硫酸ナトリウムは親水性で芳香
族ポリアミドは疎水性なので互いに反発し合って亜硫酸
ナトリウムはポリアミド膜の中で安定に存在することに
なる。そしてこの樹脂膜には気孔が形成され、この気孔
からホルムアルデヒドが亜硫酸ナトリウムに捕捉される
ものと思われる。
【0015】このようなマイクロカプセルをポリウレタ
ン樹脂液に適量添加し本発明の樹脂組成物とする。尚、
添加量は20重量%以下が良く、好ましくは5〜10重
量%がよいことが実験によって判明している。なぜなら
20重量%を超えるとポリウレタンの透明性が失われ、
床材の意匠性が損なわれるからである。5〜10%の範
囲が捕捉機能と意匠性を最も有効に確保できるのでこの
範囲が良い。またこのマイクロカプセルは樹脂膜が疎水
性なのでポリウレタン樹脂(疎水性)とも親和して均一
に分散される。
【0016】
【実施例】以下にマイクロカプセルの作製原料を記載す
る。 第1溶液(100ml) 水不溶性有機溶剤(クロロホルム:シクロヘキサン=
1:3)=90ml 界面活性剤=10ml 第2溶液(20ml) 水=18ml ピペラジン(架橋剤)=0.35g 亜硫酸ナトリウム(コア物質)=2g 炭酸ナトリウム(中和剤)=0.48g 第3溶液 水不溶性有機溶剤(クロロホルム:シクロヘキサン=
1:3)=100ml 塩化テレフタロイル=0.8g
【0017】上記組成によってできたマイクロカプセル
をポリウレタン主剤とその硬化剤からなるポリウレタン
樹脂液に20重量%以内の範囲で添加し均一に分散混合
させる。このようにしてできた組成物を床材に塗装し乾
燥させればホルムアルデヒドを捕捉することができる床
保護用樹脂組成物となるのである。尚、ポリウレタン樹
脂の他にポリスチレン樹脂やポリエチレン樹脂も同様に
使用することができ本発明の技術的範囲に属する。
【0018】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の床保護用樹脂
組成物によれば、マイクロカプセルはホルムアルデヒド
を捕捉する親水性のコア物質と気孔を有する樹脂膜によ
って形成され、コア物質が内部に閉じ込められ、一方樹
脂膜は含有される基材樹脂と親和するので、マイクロカ
プセルは基材樹脂中に均一に分散含有される。そして室
内空間に放散されたホルムアルデヒドは組成物表面から
突出するマイクロカプセルの樹脂膜の気孔を通して有効
に捕捉することができるのでシックハウス症候群などホ
ルムアルデヒドが原因で生じる病気を予防することがで
きる。
【0019】しかもマイクロカプセル自身は数ミクロン
の微粒、且つ20重量%以下の添加量であるため基材樹
脂中に含有されても目視では確認できず、この様な樹脂
組成物を床に塗装すれば床材本来の意匠性を損なわな
い。
【0020】基材樹脂として使用するポリウレタン樹脂
は本来耐摩耗性の高いものだが、仮に人の往来によって
摩損しても、内部から新しいマイクロカプセルが表面に
出てくるためホルムアルデヒド吸着機能が劣化すること
はない。またこのように塗装可能な樹脂組成物なので室
内リフォーム等によって後から有害な揮発性有機化合物
が持ち込まれてもその後に塗装したり、保護機能が低下
した時に更に追加塗装することも可能なのである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 CC02 HH06 HH10 JJ01 JJ06 LL14 MM01 MM18 NN22 4J038 CC002 DD002 DE002 DG002 DG031 DH002 HA336 HA366 JA43 JB04 JC06 JC09 KA00 MA09 NA01 NA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床保護に塗装される樹脂組成物であっ
    て、該樹脂組成物は揮発性有機化合物を捕捉するコア物
    質と、該コア物質を包み込むと共に前記樹脂組成物と親
    和する気孔を有する樹脂膜とからなるマイクロカプセル
    を含有したことを特徴とする床保護用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記樹脂組成物をポリウレタン樹脂とし
    たことを特徴とする請求項1記載の床保護用樹脂組成
    物。
JP2000067762A 2000-02-04 2000-02-04 床保護用樹脂組成物 Pending JP2001212219A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194296A (ja) * 2000-09-22 2002-07-10 Takeda Chem Ind Ltd 塗料組成物
JP2002322424A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Takeda Chem Ind Ltd 塗料組成物
JPWO2003016611A1 (ja) * 2001-08-20 2004-12-02 旭ファイバーグラス株式会社 無機質繊維マットおよびその製造方法
JP2017042617A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 トッパン・フォームズ株式会社 マイクロカプセル及び液状組成物
JP2018052057A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 トッパン・フォームズ株式会社 積層体及びその製造方法

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