JP2002322424A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP2002322424A
JP2002322424A JP2001127539A JP2001127539A JP2002322424A JP 2002322424 A JP2002322424 A JP 2002322424A JP 2001127539 A JP2001127539 A JP 2001127539A JP 2001127539 A JP2001127539 A JP 2001127539A JP 2002322424 A JP2002322424 A JP 2002322424A
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formaldehyde
coating
salt
sulfamic acid
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Application number
JP2001127539A
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English (en)
Inventor
Takayuki Sugiyama
孝之 杉山
Junichi Miyake
純一 三宅
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルムアルデヒドに対して、速効性および持
続性に優れる吸着性能を十分に発現し、安全性および作
業環境条件の向上を図ることができる、塗料組成物を提
供すること。 【解決手段】 塗料組成物に、スルファミン酸および/
またはその塩、好ましくは、スルファミン酸のアルカリ
金属塩を含有させる。このような本発明の塗料組成物
は、形成された塗膜によって、有害成分であるホルムア
ルデヒドを、速やか、かつ、長期にわたり吸着して、無
臭化することができる。そのため、近年において、シッ
クハウス対策などとして実用的に要求されるような、ホ
ルムアルデヒドに対する吸着性能、すなわち、消臭性能
を、十分に満足し得る塗料として、有効に用いることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料組成物、詳し
くは、有害成分であるホルムアルデヒドの吸着性能に優
れる塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に対する関心がますます高ま
っており、例えば、建物の室内などにおける建物から発
生するホルムアルデヒドに起因する環境汚染が指摘され
ている。すなわち、ホルムアルデヒドは、人体に対して
有害であることが判明しており、合板、建材、家具など
に使用されている接着剤が主な発生源で、室内での環境
汚染を生じさせている。
【0003】そのため、このような室内での環境汚染を
改善するために、ホルムアルデヒドに対する吸着性能に
関し、優れた速効性および持続性を有する塗料組成物の
開発が強く望まれており、例えば、特開2000−10
7275号公報では、層状リン酸塩ポリアミン層間化合
物、四価金属のリン酸塩と二価金属の水酸化物および酸
化チタンの複合物、ヒドラジド化合物を含有する消臭組
成物が含有されてなる水性塗料組成物が提案されてお
り、この水性塗料組成物を用いて塗膜を形成すれば、ホ
ルムアルデヒドに対する吸着性能に関し、優れた速効性
および持続性を発現することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開2000
−107275号公報に記載される水性塗料組成物にお
いても、近年において、シックハウス対策などとして実
用的に要求されるような、ホルムアルデヒドに対する吸
着性能を、十分に満足し得るものではなく、また、この
水性塗料組成物では、ポリアミンを用いた化合物やヒド
ラジド化合物が含有されているため、人体に対する安全
性が懸念される。
【0005】本発明は、このような懸念に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、ホルムアルデヒドに
対して、速効性および持続性に優れる吸着性能を十分に
発現し、安全性および作業環境条件の向上を図ることが
できる、塗料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、(1)スルファミン酸および/またはそ
の塩を含有することを特徴とする、塗料組成物、(2)
スルファミン酸塩が、アルカリ金属塩であることを特徴
とする、前記(1)に記載の塗料組成物、(3)スルフ
ァミン酸および/またはその塩を、0.1〜50重量%
含有することを特徴とする、前記(1)または前記
(2)に記載の塗料組成物、を提供するものである。
【0007】なお、本発明において、「塗料組成物」と
は、透明なクリア塗料を含み、所定の基材上に塗布して
コーティングする、「コーティング組成物」を含む概念
である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物は、スルファ
ミン酸および/またはその塩を含有している。
【0009】本発明に用いられるスルファミン酸は、ア
ミドスルホン酸(HN−SOH)であって、また、
スルファミン酸の塩としては、例えば、ナトリウム、カ
リウム、リチウムなどのアルカリ金属、例えば、カルシ
ウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、例えば、
ニッケル、銅、コバルトなどの遷移金属、例えば、アン
モニウム、例えば、イソプロピルアミン、エチレンジア
ミン、グアニジンなどの脂肪族アミン、例えば、エタノ
ールアミンなどのアミノアルコール、例えば、アニリ
ン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン、例えば、
ピペラジン、ピペリジン、ピリジン、ピロリジン、モル
ホリン、メチルピリジンなどの複素環アミンなどが挙げ
られる。
【0010】これらの中では、好ましくは、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属、ニッケル、銅、コバ
ルトなどの遷移金属、アンモニウム、あるいは、グアニ
ジンなどの脂肪族アミンが挙げられ、特に好ましくは、
ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、その中で
も、カリウムが挙げられる。スルファミン酸をアルカリ
金属塩とすれば、加熱後において、着色およびホルムア
ルデヒドの吸着性能の低下が少なく、耐熱性能の向上を
図ることができ、特に、カリウム塩とすれば、その効果
を顕著に発現させることができる。
【0011】そして、本発明の塗料組成物は、このよう
なスルファミン酸および/またはその塩を含有してい
る。すなわち、本発明の塗料組成物では、遊離のスルフ
ァミン酸をそのまま配合してもよく、または、スルファ
ミン酸塩として配合してもよく、さらには、遊離のスル
ファミン酸およびスルファミン酸塩の両者を配合しても
よい。これらの中では、スルファミン酸塩として配合す
ることが好ましい。スルファミン酸塩として配合すれ
ば、ホルムアルデヒドの吸着性能をより一層向上させる
ことができる。
【0012】また、スルファミン酸および/またはその
塩の塗料組成物中の配合割合は、0.1〜50重量%、
好ましくは、0.5〜10重量%である。0.1〜50
重量%の配合割合であれば、ホルムアルデヒドに対する
良好な吸着性能、および、良好な塗膜性能を発現させる
ことができる。スルファミン酸および/またはその塩
を、塗料組成物に配合するには、例えば、スルファミン
酸および/またはその塩を、溶液、特に水溶液として調
製し、そのまま塗料組成物に添加すればよい。
【0013】また、本発明の塗料組成物には、塗料とし
て必要な組成、例えば、樹脂や、必要により、体質顔料
および着色顔料、その他の添加剤などが含有されてい
る。
【0014】樹脂としては、何ら制限されないが、例え
ば、アクリル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、スチレ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニ
ルアセタール系樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、
アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂などが挙げられる。これらの中では、アクリル
樹脂が好ましく用いられる。樹脂の塗料組成物中の配合
割合は、5〜99重量%、好ましくは、10〜80重量
%である。また、これらの樹脂は、後述するように、エ
マルションであることが好ましく、エマルションとして
は、アクリルエマルションが好ましく用いられる。
【0015】また、体質顔料としては、例えば、炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー、硫酸バリウム、シリカ、炭
酸カルシウムなどが挙げられる。この体質顔料は、特に
配合しなくてもよいが、配合する場合には、体質顔料の
塗料組成物中の配合割合は、0.1〜50重量%、好ま
しくは、1〜30重量%である。
【0016】また、着色顔料としては、例えば、チタン
白、ベンガラ、酸化クロム、黄鉛、酸化亜鉛などの無機
顔料、例えば、ハンザイエロー、レーキレッド、フタロ
シアニンブルー、シンカシャレッドなどの有機顔料が挙
げられる。この着色顔料は、特に配合しなくてもよい
が、配合する場合には、着色顔料の塗料組成物中の配合
割合は、0.01〜50重量%、好ましくは、1〜30
重量%である。
【0017】その他の添加剤としては、例えば、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤
などの各種の添加剤が挙げられ、塗料組成物の目的およ
び用途などに応じて、適宜配合すればよい。また、その
他の添加剤として、スルファミン酸および/またはその
塩以外に、アセトアルデヒドやアンモニアなどを吸着し
得る他の吸着剤を配合してもよい。そのような吸着剤と
しては、例えば、脂肪族アミン類(例、ヘキシルアミ
ン)およびその塩、脂肪族ポリアミン類(1,6−ヘキ
サンジアミン)およびその塩、芳香族アミン類(例、ア
ニリン)およびその塩、芳香族ポリアミン類(例、o−
フェニレンジアミン)およびその塩、ヒドロキシルアミ
ン類(例、ヒドロキシルアミン)およびその塩、ヒドラ
ジン類(例、ヒドラジン)およびその誘導体ならびにそ
の塩、アミド(例、尿素)およびその誘導体ならびにそ
の塩、亜酸素酸塩(例、亜硫酸ナトリウム)、亜酸素酸
水素塩(例、亜硫酸水素ナトリウム)、メルカプタン類
(例、メチルメルカプタン)、キサントゲンおよびその
塩、チオカルバミン酸類(例、チオカルバミン酸)およ
びその塩、ジメトン類(例、ジメトン)、金属の酸化物
(例、酸化亜鉛)および水酸化物(例、水酸化亜鉛)、
セピオライト、シュークレンズ(ラサ工業)、ミズカナ
イト(水澤化学)、ディアムッシュ(大鹿振興)などが
挙げられる。
【0018】これら吸着剤は、例えば、スルファミン酸
および/またはその塩と、吸着剤との重量比率で、1:
500〜500:1の範囲で適宜配合することができ
る。
【0019】そして、本発明の塗料組成物は、その形態
は特に限定されず、有機溶媒系の塗料組成物として調製
してもよく、また、水系の塗料組成物として調製しても
よい。有機溶媒系の塗料組成物として調製する場合に
は、スルファミン酸および/またはその塩を含む各成分
を、適宜の割合において、有機溶媒に分散させればよ
い。また、水系の塗料組成物として調製する場合には、
スルファミン酸および/またはその塩を含む各成分を、
適宜の割合において、水に懸濁または乳化によって分散
させればよい。
【0020】これらのうち、本発明の塗料組成物は、水
系の塗料組成物として調製することが好ましい。水系の
塗料組成物として調製すれば、ホルムアルデヒドの吸着
性能を向上させることができる。
【0021】本発明の塗料組成物を、水系の塗料組成
物、例えば、エマルション塗料として調製するには、例
えば、体質顔料および着色顔料を含むミルベースを調製
した後、このミルベースに、レットダウンとしての各成
分を順次配合すればよい。
【0022】ミルベースの調製は、例えば、体質顔料お
よび着色顔料を水に配合して、必要により、凍結防止剤
(エチレングリコールなど)、分散剤、湿潤剤、消泡剤
などの公知の添加剤を添加した後、混合撹拌する。そし
て、このようにして調製されたミルベースに、レットダ
ウンとしての、エマルション、および、スルファミン酸
および/またはその塩や、必要により、界面活性剤、造
膜助剤(高沸点溶剤など)、消泡剤、防腐剤、増粘剤な
どの公知の添加剤および水を添加した後、撹拌混合すれ
ばよい。
【0023】なお、他の吸着剤を配合する場合には、ミ
ルベースあるいはレットダウンのいずれに配合してもよ
く、好ましくは、水などに溶解する吸着剤は、溶液とし
てレットダウンとして配合すればよく、また、粉状の吸
着剤は、ミルベースの調製時に配合すればよい。
【0024】また、本発明の塗料組成物を、このような
エマルション塗料として調製する場合には、VOCの低
減化を図るべく、凍結防止剤(エチレングリコールな
ど)および造膜助剤(高沸点溶剤など)を配合しない処
方によって調製することが好ましい。
【0025】そして、本発明の塗料組成物は、スルファ
ミン酸および/またはその塩を配合することで、本発明
の塗料組成物により形成された塗膜は、有害成分とされ
るホルムアルデヒドを、優れた速効性および持続性を発
現しながら、良好に吸着することができる。そのため、
本発明の塗料組成物を、例えば、室内の壁、床、天井な
どを塗装するための室内塗装用塗料として用いれば、家
具や新建材などから発生するホルムアルデヒドを、速や
か、かつ、長期にわたり吸着して、無臭化することがで
き、近年において、シックハウス対策などとして実用的
に要求されるような、ホルムアルデヒドに対する吸着性
能、すなわち、消臭性能を、十分に満足し得る塗料とし
て、有効に用いることができる。
【0026】また、本発明の塗料組成物を、家具、合
板、建材などの基材を塗装するための塗料として用いれ
ば、家具、合板、建材などの基材から発生するホルムア
ルデヒドを速やかに、かつ、長期にわたり吸着して、居
住空間などの大気中への揮散を防止することができる。
すなわち、このように、本発明の塗料組成物を基材に塗
布した場合には、その塗膜が大気中に存在するホルムア
ルデヒドを吸着するだけでなく、塗膜が基材内部から発
生するホルムアルデヒドをも吸着することができる。
【0027】そのため、本発明の塗料組成物を、基材に
対して1層で塗布する場合には、基材から発生するホル
ムアルデヒドおよび大気に存在するホルムアルデヒドの
両方を、吸着することができ、さらに、基材に対して2
層として塗布すれば、基材に密着する内側の塗膜層が、
主として、基材内部から発生するホルムアルデヒドを吸
着するとともに、大気に接触する外側の塗膜層が、主と
して、大気中に存在するホルムアルデヒドを吸着する。
すなわち、基材側のホルムアルデヒドおよび大気側のホ
ルムアルデヒドを、内側の塗膜層および外側の塗膜層の
それぞれで吸着することができるので、より一層効率的
なホルムアルデヒドの吸着を達成することができる。な
お、このように、本発明の塗料組成物を、基材に対して
2層として塗布する場合には、同じ組成の塗料組成物を
重ねて塗布してもよく、また、その目的および用途によ
っては、互いに異なる種類の組成の塗料組成物を重ねて
塗布してもよい。また、その目的および用途によって
は、2層以上の多層として塗布してもよい。
【0028】また、本発明の塗料組成物は、人体に対す
る安全性が高く、良好な作業環境下で使用することがで
きるので、より一層、環境にやさしい塗料として用いる
ことができる。
【0029】なお、本発明の塗料組成物は、上記の用途
に何ら限定されるものではなく、屋外塗装用塗料などと
して用いてもよく、また、例えば、着色顔料や体質顔料
を配合せずに、クリア塗料として調製し、衣服などの繊
維のコーティング組成物として用いてもよい。さらに、
壁紙などの紙および合成樹脂、化粧板や合成板などの木
材、セメントやコンクリートなどの無機基材、天井材や
壁材などのボード類のコーティング組成物として用いて
もよい。
【0030】
【実施例】以下に実施例、比較例および使用例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実
施例、比較例および使用例に限定されることはない。
【0031】実施例1〜4および比較例1 表1に示す割合(重量%)において、まず、チタン白お
よび体質顔料を水に加え、さらに、エチレングリコー
ル、分散剤、湿潤剤、消泡剤を添加した後、撹拌混合す
ることにより、ミルベースを調製した。次いで、これ
に、レットダウンとして、エマルション、界面活性剤、
造膜助剤、消泡剤、防腐剤、スルファミン酸またはその
塩(実施例1:スルファミン酸(20重量%水溶液)、
実施例2:スルファミン酸アンモニウム(50重量%水
溶液)、実施例3:スルファミン酸グアニジン(50重
量%水溶液)、実施例4:スルファミン酸コバルト(5
0重量%水溶液)、比較例1:添加なし)、増粘剤、水
を順次添加した後、撹拌混合することにより、実施例1
〜4および比較例1の塗料組成物を得た。なお、各成分
の詳細を以下に示す。
【0032】(ミルベース) チタン白:ルチル型酸化チタン(商品名:TITANI
X JR−900、テイカ(株)社製) 体質顔料:炭酸カルシウム(商品名:ホワイトンSB、
白石カルシウム(株)社製) 分散剤:ポリカルボン酸ナトリウム塩(商品名:オロタ
ン850、ローム・アンド・ハース社製) 湿潤剤:アルキルエーテルサルフェート(商品名:トラ
イトンCF−10、ユニオン・カーバイド社製) 消泡剤:鉱物油とポリエチレングリコール型非イオン界
面活性剤の混合物(商品名:ノプコ8043−L、サン
ノプコ(株)社製) (レットダウン) エマルション:アクリル・スチレン系エマルション(商
品名:ウルトラゾールC−62、ガンツ化成(株)社
製) 界面活性剤:ポリオキシエチレン誘導体(商品名:エマ
ルゲンA−500、花王(株)社製)の50重量%溶液 造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオールモノイソブチレート(商品名:CS−12、チ
ッソ(株)社製) 消泡剤:鉱物油とポリエチレングリコール型非イオン界
面活性剤の混合物(商品面:ノプコ8034−L、サン
ノプコ社製) 防腐剤:ハロゲン化窒素硫黄化合物(商品名:スラオフ
CA、武田薬品工業(株)社製) 増粘剤:ヒドキエチルセルロース(商品名:SP−60
0、ダイセル(株)社製)の2重量%水溶液
【0033】
【表1】 試験例1(ホルムアルデヒド吸着性能試験) 実施例1〜4および比較例1の塗料組成物をガラス板
(2mm厚)上に5ミル隙間をもつアプリケーターを用
いて塗布し、それぞれ7日間乾燥後、5cm×5cmに
切断したものを試験片とした。この試験片を1L容積の
テドラーバッグに入れ、密封・脱気後、120ppmの
ホルムアルデヒドガスを1L注入した。室温にて2時間
放置後、テドラーバッグ内のホルムアルデヒドガス濃度
を、検知管を用いて測定し、ホルムアルデヒド吸着性能
を評価した。その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】 表2から明らかなように、比較例1に比べて、実施例1
〜4は、ホルムアルデヒドに対する良好な吸着性能を発
現していることがわかる。
【0035】実施例5〜7および比較例2 表3に示す割合(重量%)において、エマルション(ア
クリル・スチレン系エマルション、商品名:ウルトラゾ
ールC−62、ガンツ化成社製)に、スルファミン酸塩
(実施例5:スルファミン酸カリウム(16重量%水溶
液)、実施例6:スルファミン酸ナトリウム(18重量
%水溶液)、実施例7:スルファミン酸アンモニウム
(58.6重量%水溶液)、比較例2:添加なし)と水
とを添加した後、撹拌混合することにより、実施例5〜
7および比較例1の塗料組成物を得た。
【0036】
【表3】 試験例2(耐熱性能試験) 実施例5〜7および比較例2の塗料組成物をガラス板
(2mm厚)上に1ミル隙間をもつアプリケーターを用
いて塗布し、恒温乾燥機にて、60℃、60秒間予備乾
燥したものを試験片とした。この試験片を300℃に設
定したホットプレート上に90秒間載置し、冷却後、色
差計を用いてLab値を測定した。実施例5〜7につい
て、比較例2(ブランク)とのΔEを算出した結果を表
4に示す。
【0037】
【表4】 表4から、実施例5(カリウム塩)、実施例6(ナトリ
ウム塩)、実施例7(アンモニウム塩)の順に、着色の
程度が大きくなっていることがわかる。
【0038】試験例3(加熱後のホルムアルデヒド吸着
性能試験) 試験例2で用いた試験片(実施例5、6および比較例
2)を、1L容積のテドラーバッグに入れ、密封・脱気
後、100ppmのホルムアルデヒドガスを1L注入し
た。室温にて2時間放置後、テドラーバッグ内のホルム
アルデヒドガス濃度を、検知管を用いて測定し、ホルム
アルデヒド吸着性能を評価した。その結果を表5に示
す。
【0039】
【表5】 表5から、比較例2に比べて、実施例5(カリウム塩)
および実施例6(ナトリウム塩)が、ホルムアルデヒド
に対する良好な吸着性能を発現していることがわかる。
【0040】次に、より具体的な使用例を示す。
【0041】使用例1 実施例2の塗料組成物を合板(ラワン材をメラミン系接
着剤で貼り合わせたもの、以下同じ)に塗布した。これ
によって、合板から発生するホルムアルデヒドおよび大
気に存在するホルムアルデヒドを吸着する塗膜を形成し
た。
【0042】使用例2 実施例3の塗料組成物を合板に塗布した。これによっ
て、合板から発生するホルムアルデヒドおよび大気に存
在するホルムアルデヒドを吸着する塗膜を形成した。
【0043】使用例3 実施例2の塗料組成物を合板に塗布し、3時間乾燥させ
た後、実施例2の塗料組成物を、その塗装面の上に再度
塗布した。これによって、主として内側の塗膜層により
合板からホルムアルデヒドを吸着し、主として外側の塗
膜層により大気に存在するホルムアルデヒドを吸着する
2層の塗膜を形成した。
【0044】使用例4 実施例3の塗料組成物を合板に塗布し、3時間乾燥させ
た後、実施例3の塗料組成物を、その塗装面の上に再度
塗布した。これによって、主として内側の塗膜層により
合板から発生するホルムアルデヒドを吸着し、主として
外側の塗膜層により大気に存在するホルムアルデヒドを
吸着する2層の塗膜を形成した。
【0045】使用例5 実施例2の塗料組成物を合板に塗布し、3時間乾燥させ
た後、実施例3の塗料組成物を、その塗装面の上に塗布
した。これによって、主として内側の塗膜層により合板
から発生するホルムアルデヒドを吸着し、主として外側
の塗膜層により大気に存在するホルムアルデヒドを吸着
する2層の塗膜を形成した。
【0046】使用例6 実施例3の塗料組成物を合板に塗布し、3時間乾燥させ
た後、実施例2の塗料組成物を、その塗装面の上に塗布
した。これによって、主として内側の塗膜層により合板
から発生するホルムアルデヒドを吸着し、主として外側
の塗膜層により大気に存在するホルムアルデヒドを吸着
する2層の塗膜を形成した。
【0047】使用例7 実施例2の塗料組成物を石綿スレート(JIS A 5
403)に塗布した。これによって、大気に存在するホ
ルムアルデヒドを吸着する塗膜を形成した。
【0048】使用例8 実施例3の塗料組成物を石綿スレート(JIS A 5
403)に塗布した。これによって、大気に存在するホ
ルムアルデヒドを吸着する塗膜を形成した。
【0049】次に、スルファミン酸および/またはその
塩と、他の吸着剤とを併用する場合の配合例として、ス
ルファミン酸アンモニウムに、1,6−ヘキサンジアミ
ン、酸化亜鉛およびシュークレンズ(品番:KD−21
1)のいずれかを配合した例を表6に示す。
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、形成された塗膜
によって、有害成分であるホルムアルデヒドを、速や
か、かつ、長期にわたり吸着して、無臭化することがで
きる。そのため、近年において、シックハウス対策など
として実用的に要求されるような、ホルムアルデヒドに
対する吸着性能、すなわち、消臭性能を、十分に満足し
得る塗料として、有効に用いることができる。
【0052】また、本発明の塗料組成物は、人体に対す
る安全性が高く、良好な作業環境下で使用することがで
きるので、より一層、環境にやさしい塗料として用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CD021 CD091 CE061 CF021 CG001 DA111 DB001 DD001 DG001 DL031 JC15 KA02 NA02 NA27 PB05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルファミン酸および/またはその塩を
    含有することを特徴とする、塗料組成物。
  2. 【請求項2】 スルファミン酸塩が、アルカリ金属塩で
    あることを特徴とする、請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】 スルファミン酸および/またはその塩
    を、0.1〜50重量%含有することを特徴とする、請
    求項1または2に記載の塗料組成物。
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