JP2001206930A - 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物及び該組成物からなる成形品 - Google Patents

低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物及び該組成物からなる成形品

Info

Publication number
JP2001206930A
JP2001206930A JP2000018007A JP2000018007A JP2001206930A JP 2001206930 A JP2001206930 A JP 2001206930A JP 2000018007 A JP2000018007 A JP 2000018007A JP 2000018007 A JP2000018007 A JP 2000018007A JP 2001206930 A JP2001206930 A JP 2001206930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diisocyanate
isocyanate
hardness
molecular weight
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000018007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3873269B2 (ja
Inventor
Hiroyoshi Yokota
博栄 横田
Sumuto Arai
澄人 新居
Osamu Takada
修 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Polyurethane Industry Co Ltd filed Critical Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority to JP2000018007A priority Critical patent/JP3873269B2/ja
Publication of JP2001206930A publication Critical patent/JP2001206930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3873269B2 publication Critical patent/JP3873269B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低硬度にもかかわらず、得られた成型品は、
機械的強度等が良好である一液硬化性ポリウレタン樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 ブロックイソシアネート成分中に特定の
ポリアミン成分を共存させ、加熱成形によってブロック
剤が解離したと同時に、硬化性ポリウレタン樹脂が得ら
れる。すなわち、下記の成分より成る。 (A)イソシアネート基がブロック化剤で封鎖されか
つ、潜在イソシアネート基含有量が3〜15質量%であ
り、平均官能基数が2〜3であるポリイソシアネート (B)数平均分子量が62〜12,000の範囲にある
アミノ基末端ポリアミノ化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低硬度ポリウレタ
ンエラストマー形成性組成物、並びに該組成物を用いて
成形した成型品及び密封容器用シール素材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリウレタンエラストマーから
成る成型品は優れた物理的性質、例えば、高い引張り強
度、耐疲労性、良好な低温柔軟性、耐摩耗性を有してい
る。これらの特性からロール類、パッキン類、各種機械
部品、自動車部品、電子機器部品等が生産されている。
【0003】ポリウレタンエラストマーを製造する公知
な方法としては、高分子ポリヒドロキシル化合物、鎖延
長剤として低分子ポリヒドロキシル化合物と、有機ジイ
ソシアネート化合物を構成成分として触媒の存在下又は
不存在下のもとにて反応させる方法が一般的に知られて
いる。その方法とは大別して二つあり、前記3成分を同
時に反応、注形を行うワンショット法と、あらかじめ高
分子ポリヒドロキシル化合物と有機ジイソシアネート化
合物とからイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
を主剤として短鎖グリコール成分による架橋反応を形成
させるプレポリマー法に分けることができる。
【0004】ポリウレタンエラストマーを構成するイソ
シアネート成分のそのほとんどが、反応性が速く、大気
中の水分と反応するため、窒素雰囲気下で低温貯蔵する
ことが必要である。その例として、芳香族系イソシアネ
ートであるジフェニルメタンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート
等は特に反応性の速いイソシアネート成分である。これ
ら芳香族系イソシアネート成分を用いたウレタンエラス
トマーの歴史は古く、プレポリマー法による注形法で例
えるならば、ジフニルメタンジイソシアネート系ウレタ
ンプレポリマーの硬化剤には1,4−ブタンジオール、
トリメチロールプロパン等の短鎖グリコール成分が用い
られ、トリレンジイソシアネート系ウレタンプレポリマ
ーにはキュアミン(商品名、イハラケミカル製)、モカ
(商品名、デュポン製)を代表とする芳香族系アミンが
硬化剤として用いられている。これらの芳香族系イソシ
アネートを用いたウレタンエラストマーは機械的強度が
優れているので、前述のように各種分野に用いられてき
た。
【0005】このような例として、特開昭63−868
5号公報ではポリエステルポリオールとジフェニルメタ
ンジイソシアネートとから成るイソシアネート基末端ウ
レタンプレポリマーを主剤として、1,4−ブタンジオ
ールとトリメチロールプロパンとから成る任意の混合物
を架橋剤として反応させ、後キュアとして140℃で熱
処理を行い、硬度78から80(JIS−A)のウレタ
ンエラストマーを得る方法である。この方法により得ら
れるウレタンエラストマーは機械的強度に優り、特に電
子写真複写機用クリーニング部材としてバランスがよ
い。
【0006】このように産業用機械を用いた注形操作で
は、主剤成分を入れるタンクと硬化剤成分を入れるタン
クを用意し、それぞれのタンクより、定量ポンプにて、
一定の配合比率に成るように混合装置へ送液する。混合
は、機械的攪拌または高圧衝突方式により行われたのち
金型に注形され一定時間の熱処理にてエラストマー成型
品が得られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】機械的攪拌は、一般に
常圧で行われるので、金型に流し込む際、流動時間が必
要であり、硬化時間を短縮しようとするには限界があっ
た。又、高圧衝突混合方式では、能力のある高圧ポンプ
と密閉性のよい金型を必要とした。床材等の広い面積の
被覆材では、スプレー方式が採用されているが、本発明
の目的の一つである容器のシール素材のような形状のあ
るものの成形はできない。
【0008】本発明の目的は、能力の大きい高圧ポンプ
や密閉性のよい金型を使用しなくても、混合後金型温度
により数分で硬化し、硬度が小さいにもかかわらず脱型
ができ、機械的強度等が良好な成形物用の組成物を提供
することにある。
【0009】更には、原料成分中のタンク構成として主
剤/硬化剤の2液又は3液の配合設備を必要としない、
一液硬化性のポリウレタンエラストマーを提供すること
を目的とする。
【0010】更には、従来のハードセグメント、ソフト
セグメントの構造を取るポリウレタンエラストマーは、
機械的強度はハードセグメントに依存するので、硬度が
柔らかいものは、粘着性があり型からの脱型が困難な場
合が多かった。ハードセグメントは、ウレタン結合かウ
レア結合の連続したセグメントから構成され、ウレア結
合は、凝集力がウレタン結合より大きいので、耐溶剤性
等はウレタン結合中心のポリウレタンエラストマーより
もウレア結合を含むポリウレタンウレアやポリウレアエ
ラストマーが良好である。しかし、ウレア結合を導くイ
ソシアネート基とアミノ基の反応は極めて早く、通常は
添加と同時にゲル化し流動性を失い、鎖延長が止まって
高分子化しない。そのため、アミノ基の反応性を落とし
た3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニル
メタン(以下、MOCAと略す)等が、高融点で取り扱
いづらく、更にその発ガン性の危険が危惧されるにもか
かわず、鎖延長剤として使用されている。本発明は、こ
れらの操作性向上及び毒性が危惧される物質の使用回避
も解決しようとする課題の一つである。
【0011】更には、簡単な操作でかつ短時間の硬化時
間で薄肉状のエラストマー成型物を得ること、更に、こ
の成型物の具体的用途の一つとして、密封容器用のシー
ル素材を提供することも本発明の課題である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明者は、鋭意検討した結果、潜在的なイソシア
ネート基を有する、ブロックイソシアネート成分中に特
定のポリアミン成分を共存させ、加熱成形によってブロ
ック剤が解離したと同時に、瞬時なウレア化反応のもと
硬化物が得られることを見出し発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、以下の3つの発明である。 (1)低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成
物において、下記成分を含有することを特徴とする前記
組成物。 (A)イソシアネート基がブロック化剤で封鎖されか
つ、潜在イソシアネート基含有量が3〜15質量%であ
り、平均官能基数が2〜3であるポリイソシアネート (B)数平均分子量が62〜12,000の範囲にある
アミノ基末端ポリアミノ化合物
【0013】(2) (1)記載の組成物を用いて成形
した、硬度がJIS−K−7312に定めるタイプAの
硬度測定方法にて5から60の範囲にあり、厚みが0.
1〜10mmである成形品。
【0014】(3) (1)記載の組成物を用いて成形
した密封容器用シール素材。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳しく説明す
る。本発明に用いられる封鎖されたイソシアネート成分
を構成するポリイソシアネートとしては、芳香族系ポリ
イソシアネート、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環式
系ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0016】具体的には、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレ
ン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−
ジイソシアネート、キシリレン−1,2−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフ
ェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフ
ェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,
3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシ
アネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネ
ート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシア
ネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,
3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳
香族ジイソシアネート、また、テトラメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート等の脂肪族ジイソシアネート、また、水素添
加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイ
ソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネ
ト、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ジイソシア
ネート、更に、これらの有機ジイソシアネートのウレタ
ン変性体、アロファネート変性体、ウレア変性体、ビウ
レット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン
変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体
等の単独あるいは2種類以上の混合物を挙げることがで
きる。
【0017】また、これらポリイソシアネートと活性水
素含有化合物との反応により得られるイソシアネート基
末端プレポリマーの利用がより好ましい。プレポリマー
用のポリイソシアネートは2,4−及び2,6−トリレ
ンジイソシアネート(以下TDIと略す)の混合物やジ
フェニルメタンジイソシアネート及びカルボジイミド化
ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0018】イソシアネート基末端プレポリマーの合成
に用いられる活性水素含有化合物とは通常のポリウレタ
ン樹脂を構成する成分であり、アジペート系、ラクトン
系、カーボネート系、エーテル系ポリオールを用途に応
じ使用することができる。好ましい活性水素化合物は、
エーテル系ポリオールであり、この例としては、ポリオ
キシアルキレンポリオールを挙げることができる。この
ポリオールは、2〜4官能の低分子化合物を開始剤とし
て、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを付加させた数平均分子量500〜
10,000のものが好ましい。またアルキレンオキサ
イドとしては、プロピレンオキサイドが過半を占めるも
のが好ましい。
【0019】イソシアネート基末端プレポリマーの合成
方法は、過剰のポリイソシアネート中へ活性水素含有化
合物を添加し、80〜90℃で1〜2時間反応させるこ
とで得られる。プレポリマーのイソシアネート基の含有
量としては、1〜20質量%、更には2〜10質量%が
好ましい。
【0020】イソシアネート基の反応活性を封じ込める
ブロック化剤としては、ε−カプロラクタム、MEKオ
キシム、アセト酢酸エチル等が用いられる。
【0021】ブロック化反応は、プレポリマー化反応と
同様に、イソシアネート基末端プレポリマー中へブロッ
ク剤を添加反応させることで行うことができる。工程を
簡単にするために、プレポリマー化に引き続いてブロッ
ク化反応を行うとよい。ブロック化率は、イソシアネー
トと同モル又はわずかにブロック剤が過剰であることが
好ましい。得られるブロック化されたイソシアネートは
取扱上から常温又は常温から80℃で液状であることが
好ましい。
【0022】(B)の数平均分子量が62〜12,00
0の範囲にあるアミノ基末端ポリアミノ化合物として
は、数平均分子量500未満の低分子量の3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、
3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、イソ
ホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサンや、数平均分子量500以上の高分子量のポリ
オキシアルキレンポリアミン等が考えられる。ハードセ
グメントを構成する低分子量のポリアミノ化合物として
は、イソシアネートとの反応性がやや小さいものがよい
が、ハロゲン含有のMOCAは毒性の面から避けた方が
よい。低分子ポリアミノ化合物のアミノ基としては、反
応性の面から、芳香族環についたもので、芳香環の隣接
位置にアルキル基があるものや芳香環についた2級アミ
ノ基が好ましい。イソシアネートとの反応性の大きすぎ
る脂肪族1級ジアミノ化合物では、高分子化したエラス
トマーを得ることが難しい。
【0023】数平均分子量500以上の高分子アミノ化
合物としては、ポリエーテルポリオールの末端水酸基を
アミノ基に返還したポリオキシアルキレンポリアミンが
あり、ハンツマン社から市販されている。数平均分子量
として、1,000〜5,000のものが入手できる。
また、アミノ官能基数としては、2〜3のものが市販さ
れている。
【0024】(B)の化合物以外に更に、その他の活性
水素化合物を加えることができる。その一つは、前記イ
ソシアネート基末端プレポリマーの合成に用いた活性水
素化合物を挙げることができる。また、分子量の比較的
小さな活性水素化合物も用いることができる。例えば、
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,
3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジ
オール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,
4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル、ジメチロールヘプタン、ダイマー酸ジオール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオー
ル、クオドロールあるいはビスフェノールA、水添ビス
フェノールA及びエチレンオキサイド又はプロピレンオ
キサイド付加物等の数平均分子量500未満の低分子ポ
リオールが挙げられる。
【0025】水酸基とアミノ基では、イソシアネート基
との反応性が極端に異なり、アミノ基が先に反応するの
で、水酸基は未反応となりやすく、従って分子量が伸び
ず、得られた樹脂の機械強度が劣ったものができやす
い。そのため、ポリオールとポリアミンとの併用系で
は、反応バランスを考慮して配合する必要があり、高分
子ポリオールは、イソシアネート末端プレポリマーに組
み込み、高分子化合物はアミノ基末端化合物とすること
が好ましい。
【0026】本発明では、ポリウレタンの製造において
通常使用されている触媒、可塑剤、内部離型剤、充填
剤、補強剤、安定剤等の任意の成分を必要に応じて使用
することができる。
【0027】触媒としては、例えば、ジブチルチンジラ
ウレート、ジオクチルチンジラウレート、トリエチルア
ミン、ネオデカン酸ビスマス、ジアザビシクロウンデセ
ン等が挙げられるが、反応が極めて早いアミノ化合物を
用いているので、使用する必要性はほとんど無い。
【0028】可塑剤成分の添加により低粘度化させるこ
ともできるが、内容物への移行により、可塑化効果が失
われシール材としての性能が劣化するので使用しないほ
うが好ましい。
【0029】更に公知の各種添加剤を加えることができ
る。例えば、成形品の着色を目的とした染料、顔料があ
り、成形品の保形性及び曲げ強度の向上を目的としたガ
ラス繊維等の無機フィラー、その他難燃性向上剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、電気絶縁性向上剤、
防かび剤、有機酸の金属塩、アミド系ワックス、金属酸
化物、金属水酸化物等の増量剤等である。
【0030】本発明の組成物は一液であり、主剤、硬化
剤からなる二液性組成物と異なり、混合操作及び混合後
のポットライフ時間内中で金型へ充填する必要性はな
い。容量の小さな吐出機や手作業での注入も可能であ
る。本発明の組成物は、加熱により、ブロック剤がはず
れて硬化反応が生ずるので、組成物を急激に昇温できる
金型や装置の使用が好ましい。薄い金型を高温のオーブ
ンに入れる方法や金型の熱媒で急激に加熱し、硬化後急
冷して型から取り出す等の方法が採用できる。そのた
め、成型品の形状は、熱伝導により内部が分解温度以上
になる必要性から0.1〜10mm、更には1〜5mm
の厚みであることが好ましい。また、離型剤を使用すれ
ば樹脂のみからなる成型品が得られ、離型剤を用いない
溝付き金属板を用いれば、金属板と樹脂との一体成型品
が得られる。
【0031】
【実施例】以下に、実施例、比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定して
解釈されるものではない。以下の実施例等において、
「部」は全て「質量部」を、「%」は全て「質量%」を
意味する。
【0032】本発明に使用した原料について下記に示
す。 D2000 :ポリオキシアルキレンジアミン 平均官能基数2、数平均分子量2,000、ハンツマン
製 P−2010:ポリエステルポリオール 平均官能基数2、平均分子量2,000、クラレ製 ラロミンC−260:アミン化合物 官能基数2、分子量238、BASF製 C−2532:TDI系ブロックイソシアネート 潜在イソシアネート平均官能基数=2 潜在イソシアネート含有量4.1% 日本ポリウレタン工業製 1,4−BD:1,4−ブタンジオール
【0033】実施例1 ラロミンC−260を11.7部、C−2532を10
0部を混合し、減圧し気泡を除去したあと厚さ2mmの
オープン金型に流し込み、200℃で3分間キュアーす
ることにより試験片を得た。一般物性値を表1に示す。
【0034】実施例2 D2000を29部、ラロミンC−260を8.2部、
C−2532を100部を混合し、減圧し気泡を除去し
たあと厚さ2mmのオープン金型に流し込み、200℃
で3分間キュアーすることにより試験片を得た。一般物
性値を表1に示す。
【0035】実施例3 D2000を48部、ラロミンC−260を5.9
部、C−2532を100部を混合し、減圧し気泡を除
去したあと厚さ2mmのオープン金型に流し込み、20
0℃で3分間キュアーすることにより試験片を得た。一
般物性値を表1に示す。
【0036】比較例1 TDIの135部を反応容器に計り取り、そこへラロミ
ンC−260を92部、D2000を773部を添加し
た。反応が極めて速く、直ちにゲル化して、攪拌を十分
に行うことができなかった。
【0037】比較例2 TDIを143部、P−2010を820部、1,4−
BDを37部、反応容器に計量し、減圧し気泡を除去し
たあと、厚さ2mmのオープン金型に流し込み、200
℃でキュアーし硬化を試みた。TDI臭気が激しく、イ
ソシネート成分と水との反応に起因すると思われる気泡
が多く含まれた試験片しか得られず、実用に供するもの
が得られず、物性測定は行わなかった。
【0038】
【表1】
【0039】硬さ、100%モジュラス、引張強さ、切
断時伸びの測定は、JIS K−7312(1996)
に準じて実施した。引張試験では2号ダンベルを使用。
【0040】実施例4 D2000を29部、ラロミンC−260を8.2部、
C−2532を100部を混合し、減圧し気泡を除去し
たあと、50Lペール缶の天板で周囲に深さ5mmの溝
を設けてある円形板に溝状に厚さ2mmになるように前
記組成物を流し込み、200℃のオーブンで3分間キュ
アーすることによりシール付き天板を得た。灯油を入
れ、横に倒して1ヶ月間シール性を観測したが、実用上
なんら問題が無かった。
【0041】実施例5 D2000を48部、ラロミンC−260を5.9部、
C−2532を100部を混合し、減圧し気泡を除去し
たあと、50Lペール缶の天板で周囲に深さ5mmの溝
を設けてある円形板に溝状に厚さ2mmになるように前
記組成物を流し込み、200℃のオーブンで3分間キュ
アーすることによりシール付き天板を得た。灯油を入
れ、横に倒して1ヶ月間シール性を観測したが、シール
性は実用上なんら問題が無かった。
【0042】
【発明の効果】本発明のポリウレタン樹脂組成物からな
る成形品は硬度範囲がJIS−K−7312に定めるA
硬度計で5〜60の範囲にあり、高圧RIM注形機を使
用することなく、簡易なオープン金型にてウレア基を導
入する低硬度の成形品を得ることができ、また得られた
成形品は機械的強度等のバランスに優れるものである。
また、この組成物からできた薄肉成型品は、耐溶剤性や
シール性が良好で、ペール缶等のシール素材として適し
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA53 AA81 AF14 AF25 AF58 AH05 BB01 BC04 BC12 4H017 AA03 AA31 AB05 AC16 AC19 AD06 AE04 4J034 BA03 CA14 DA03 DC12 DC35 DC50 DF02 DF11 DF20 DG02 DG04 HA02 HA07 HC01 HC02 HC11 HC12 HC13 HC17 HC22 HC61 HC63 HC64 HD04 HD12 HD15 JA41 QD03 RA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一
    液組成物において、下記成分を含有することを特徴とす
    る前記組成物。 (A)イソシアネート基がブロック化剤で封鎖されか
    つ、潜在イソシアネート基含有量が3〜15質量%であ
    り、平均官能基数が2〜3であるポリイソシアネート (B)数平均分子量が62〜12,000の範囲にある
    アミノ基末端ポリアミノ化合物
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物を用いて成形した、
    硬度がJIS−K−7312に定めるタイプAの硬度測
    定方法にて5〜60の範囲にあり、厚みが0.1〜10
    mmである成形品。
  3. 【請求項3】請求項1記載の組成物を用いて成形した密
    封容器用シール素材。
JP2000018007A 2000-01-25 2000-01-25 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物からなる密封容器用シール素材 Expired - Fee Related JP3873269B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000018007A JP3873269B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物からなる密封容器用シール素材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000018007A JP3873269B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物からなる密封容器用シール素材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001206930A true JP2001206930A (ja) 2001-07-31
JP3873269B2 JP3873269B2 (ja) 2007-01-24

Family

ID=18544914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000018007A Expired - Fee Related JP3873269B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物からなる密封容器用シール素材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3873269B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511639A (ja) * 2002-12-23 2006-04-06 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド ポリウレタン反応性組成物
JP2011052125A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体の製造方法、ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体およびインク組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511639A (ja) * 2002-12-23 2006-04-06 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド ポリウレタン反応性組成物
JP2011052125A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体の製造方法、ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体およびインク組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3873269B2 (ja) 2007-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4704754B2 (ja) ポリ尿素/ウレタン光学材料及びそれを製造する方法
US4786703A (en) Process for the preparation of polyisocyanate prepolymers and polyurethanes having high temperature performance and low hysteresis
JP3034001B2 (ja) 噴霧性かつ流延性ポリ尿素エラストマー
AU637980B2 (en) Novel urethane polymer alloys with reactive epoxy functional groups
JPH06501506A (ja) ポリオールを使用して製造されるポリウレタンエラストマー及びポリ尿素エラストマー
JPH02185513A (ja) シクロヘキサンジイソシアネートおよび高温遂行特性を有するポリウレタンの製造方法
US4294951A (en) Rapid curing polyurethane elastomer prepared from a diphenylmethanediisocyanate based liquid prepolymer and a curing agent containing a polytetramethylene ether glycol, a diol and an organometallic catalyst
JPS62164713A (ja) 連鎖延長剤混合物を使用するポリウレタンおよび/又はポリ尿素エラストマ−の二段階製造方法
KR20130132905A (ko) 유리 단량체성 이소시아네이트가 매우 적은 예비중합체 유래의 mdi를 기본으로 하는 라이닝 및 막
JP2002060727A (ja) 天蓋パッキン用組成物及び該組成物を用いた天蓋パッキンの製造方法
WO2008065733A1 (fr) Composition capable de donner un élastomère d'uréthane
JP3459091B2 (ja) ポリウレタンエラストマー用一成分型組成物及びその成形加工方法
JP2002265778A (ja) 蓋用密封材、蓋密封材形成用組成物及びそれを用いた密封材付き蓋の製造方法
JP3873269B2 (ja) 低硬度ポリウレタンエラストマー形成性一液組成物からなる密封容器用シール素材
JP2011001397A (ja) 脂肪族ポリウレア樹脂組成物及び脂肪族ポリウレア樹脂
KR20200055081A (ko) 마이크로셀룰라 폴리우레탄 폼 시스템을 제조하기 위한 조성물 및 방법
WO2021202876A1 (en) Polyurethane prepolymer composition comprising an alkyl benzoate
AU653485B2 (en) Elastomers based on 4,4-diisocyanato dicyclohexylmethane enriched in the trans, trans isomer which contain essentially no chain extenders
EP0284964B1 (en) Polyisocyanate composition
EP0370408A1 (en) Process for the preparation of polyisocyanate prepolymers and polyurethanes and resulting compositions
JP3978768B2 (ja) 熱硬化性ポリウレタンエラストマーの製造方法
JPH0355488B2 (ja)
JP5277947B2 (ja) ウレタン樹脂組成物及びその樹脂硬化物
JPH1160674A (ja) 動的貯蔵弾性率が高い熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法
JPH0328225A (ja) ポリアミドポリエステルポリオール及びそれを用いたポリウレタン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees