JP2001206358A

JP2001206358A - 紙製外装ケース

Info

Publication number: JP2001206358A
Application number: JP2000014927A
Authority: JP
Inventors: Yoriyuki Taguchi; 頼幸田口
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 2000-01-24
Filing date: 2000-01-24
Publication date: 2001-07-31

Abstract

(57)【要約】【課題】開封を容易に行うことができると共に、開封
後の再封時に再封可能な保存ケースとしての機能を有
し、解体作業を容易にする。【解決手段】６面体の紙製外装ケースにおいて、該外
装ケース上面においては、上面の互いに対向する１組の
辺に連接する１組の下位フラップの上に、上面の残りの
辺に連接する１組の上位フラップが重ね合わされて、上
位および下位フラップが接合されており、該１組の上位
フラップには、それぞれ上位フラップの先端縁に略直交
し、略下位フラップの先端縁に沿った２本のミシン目の
切込線が形成されると共に、これらのミシン目の切込線
を連結するように前記上位フラップの先端縁に平行な折
れ線が設けられ、該ミシン目の切込線は、該折れ線と前
記上位フラップの先端縁との間の部分においては少なく
とも一部が下位フラップと重なり合った部分に形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、紙製外装ケース、
特に、再封可能な段ボール箱等からなる紙製外装ケース
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、紙製外装ケースとしては、ペット
ボトルやビン等を収納したボール箱等が広く用いられ、
業務用、一般ギフト用として使用されている。

【０００３】このような紙製外装ケースは、４つの側面
を形成する主要なパネルの上下に上面と下面の封止用の
フラップを有し、これらパネルの両側端部を接合し、か
つ下面を形成する互いに重なり合う１組の下位フラップ
と１組の上位フラップを糊付け等の接着によって接合し
て下面（底部）を形成してケースを作り、この組立てら
れたケースに内容物としての商品を詰めて、次に同様に
上面を形成する互いに重なり合う下位フラップと上位フ
ラップを糊付け等の接着によって接合してケースが完成
される。

【０００４】このような従来における紙製外装ケースに
おいては、特別な開封手段はなく、個々に様々な開封手
段によって開封が行われているのが現状である。さら
に、開封手段が無いために、開封時に指を傷付けたり、
カッターを用いて開封した場合に、商品を損傷する恐れ
がある等の不都合が見られる。また、老人や女性には開
封時にかなりの腕力が必要であり、負担になる場合が多
い。さらにまた、開封後は、保存用ケースとして使用す
る場合に、再封機能が無く、フラップが開いた状態で保
存されて埃等が入る場合があり、場合によっては接着テ
ープ等を別に用いて止めなければならない。

【０００５】このように紙製外装ケースの開封をやり易
くするために、特開平１０−８６９３５号公報等の技術
が開示されている。しかし、これらの技術は開封し易く
する技術のみで、開封後に再封が必要なときの適切な再
封手段を具備していない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、この
ような紙製外装ケースにおいて、開封を容易に行うこと
ができると共に、開封後の再封時に再封可能な保存ケー
スとしての機能を有するようにして、上述のような問題
点を解決するようにした紙製外装ケースを提供すること
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の第１は、上下に
上面用と下面用のフラップを夫々具備して連接する４つ
の側面用パネルと接合面とを有するカートンブランクを
組み立てて形成した６面体の紙製外装ケースにおいて、
該外装ケース上面においては、上面の互いに対向する１
組の辺に連接する１組の下位フラップの上に、上面の残
りの対向する辺に連接する１組の上位フラップが重ね合
わされて、これらの上位および下位フラップが接合され
ており、該１組の上位フラップの先端縁は、該上位フラ
ップが連接する前記２辺に平行な上面の中心線に沿って
略接しており、且つ、該１組の上位フラップには、それ
ぞれ前記上面の中心線に略直交し、略下位フラップの先
端縁に沿った２本のミシン目の切込線が形成されると共
に、これら２本のミシン目の切込線に挟まれた夫々の上
位フラップ部分に、これらのミシン目の切込線を連結す
るように前記上面の中心線に平行な折れ線が設けられ、
該ミシン目の切込線は、該折れ線と上位フラップの先端
縁との間の部分（該折れ線と前記上面の中心線との間の
部分）においては少なくとも一部が下位フラップと重な
り合った部分に形成され、該折れ線と上位フラップが連
接する上面の辺との間の部分（上面の中心線から離れた
部分）においては、主に下位フラップと重ならない部分
に形成されていることを特徴とする紙製外装ケースであ
る。

【０００８】この第１の発明の紙製外装ケースによれ
ば、再封時に、前記上面の中心線近傍において下位フラ
ップと重なり合った部分に形成されたミシン目の切込線
によって切り離された上位フラップの部分を、下位フラ
ップの下部に挿入すれば、上位フラップを下位フラップ
に係止させることが可能で、上面が開かないようにでき
る。

【０００９】また、１組の上位フラップの折れ線より外
側の部分、すなわち上面の中心線から離れた部分に形成
されるミシン目の切込線は、その一部が下位フラップに
重なっても構わないが、積極的に重ねる理由はなく、下
位フラップと重ならない部分に形成することが好まし
い。

【００１０】本発明の第２は、前記紙製外装ケースの上
面において、下位フラップが連接する上面の辺から下フ
ラップ先端縁までの寸法（Ｙ）と、該下位フラップが連
接する上面の辺から前記ミシン目の切込線までの最大寸
法（Ｘ）と、該下位フラップが連接する上面の辺から前
記ミシン目の切込線までの最小寸法（Ｚ）との関係が、
Ｘ≧Ｙ＞Ｚであり、且つ、Ｚが測定されるミシン目上の
位置が前記上面の中心線に平行に設けた夫々の折れ線の
間に存在し、Ｘの位置が前記上面の中心線に平行に設け
た折れ線より外側（折れ線と上面の辺との間）に存在す
るように、前記ミシン目の切込線が設けられていること
を特徴とする第１の発明に記載の紙製外装ケースであ
る。

【００１１】ここで、上記不等式は第１の発明から自明
であり、ＸとＺの位置を上記の如くすることにより、上
面の開封と再封が容易となり好ましい。

【００１２】更に、０≦Ｘ−Ｙ≦１０ｍｍであることが
好ましく、このような寸法にすることにより効率的な開
封が可能となる。

【００１３】本発明の第３は、前記紙製外装ケースの上
面において、前記上位フラップ先端縁と、前記上位フラ
ップに設けられた２本のミシン目の切込線と、前記２本
のミシン目の切込線を連結する折れ線と、によって囲ま
れる部分の形状は台形状であることを特徴とする第１ま
たは第２の発明に記載の紙製外装ケースである。

【００１４】この第３の発明における台形状の部分、ま
たは第１、第２の発明におけるこの台形状の部分に相当
する部分は、開封時の手掛り部分として使用できると共
に、再封時に台形の両側辺部を下位フラップの下方に挿
入して係止させることができる。

【００１５】本発明の第４は、前記紙製外装ケースの上
面において、前記ミシン目の切込線の端部に最も近い上
位フラップの連接する上面の辺上の点近傍から、該辺の
近い方の端部に向って、該辺上にミシン目の切込線が設
けられていることを特徴とする第１〜第３のいずれかの
発明に記載の紙製外装ケースである。

【００１６】この第４の発明における上面の辺上に設け
られたミシン目の切込線は、上位フラップに設けられた
ミシン目の切込線に沿って上面を開封した後、さらに上
面を広く開封する際に用いることが出来て、開封が容易
となる。

【００１７】本発明の第５は、前記台形状部分の両側辺
をなすミシン目の切込線が円弧状または曲線状をなすこ
とを特徴とする請求項３または請求項４に記載の紙製外
装ケースであり、上位フラップ上に設けられるミシン目
の切込線は直線または直線の組み合わせに限定されな
い。

【００１８】本発明の第６は、上下に上面用と下面用の
フラップを夫々具備して連接する４つの側面用パネルと
接合面とを有するカートンブランクであって、第１〜第
５の発明いずれかに記載の紙製外装ケースを組み立てる
ために用いられるカートンブランクである。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明によれば、紙製外装ケース
は、上下に上面用と下面用のフラップを夫々具備して連
接する４つの側面用パネルと接合面とを有するカートン
ブランクを組み立てて形成され、該外装ケース上面にお
いては、互いに対向する１組の辺に連接する１組の下位
フラップの上に、上面の残りの対向する辺に連接する１
組の上位フラップが重ね合わされて、これらの上位およ
び下位フラップが接合されており、該１組の上位フラッ
プの先端縁は上面の中心線に沿って略接し、該１組の上
位フラップには、それぞれ前記上面の中心線に略直交
し、略下位フラップの先端縁に沿った２本のミシン目の
切込線が形成されている。

【００２０】これらのミシン目の切込線は、前記上面の
中心線近傍においては少なくとも一部が下位フラップと
重なり合った部分に形成され、中心線から離れたその他
の部分においては、下位フラップと重ならない部分に形
成されており、且つ、前記２本のミシン目の切込線に挟
まれた夫々の上位フラップ部分に、これらのミシン目の
切込線を連結し、前記中心線近傍部分と中心線から離れ
た部分を分割するように前記上面の中心線に平行な折れ
線が設けられ、これらのミシン目の切込線と、折れ線
と、上位フラップの先端縁に囲まれた部分が開封時の起
点部分として用いられると共に、再封時の係止部として
用いられる。

【００２１】また、本発明の紙製外装ケースの上面にお
いては、前記ミシン目の切込線の端部に近い上位フラッ
プの連接する上面の辺上（稜線上）の点近傍から、該辺
（該稜線）の近い方の端部に向って、該辺上（該稜線
上）にミシン目の切込線を所定長さで設けると、上面全
体を開放するときに開放が容易となり好ましい。

【００２２】以下、本発明の紙製外装ケースの実施の形
態を図面に基づいて説明する。

【００２３】（実施例１）図１および図２は、本発明の
紙製外装ケースの特徴を最も良く表わす実施例を示す図
で、図１は本発明の紙製外装ケースの展開図、図２は組
立られた紙製外装ケースの平面図、図３乃至図８は本発
明の紙製外装ケースの部分開封時の手順を示す説明図で
ある。

【００２４】以下に、本発明の紙製外装ケースが、直方
体状のケースとして図示、説明されるが、本発明は、こ
のような直方体に限られるものではなく、正立方体や他
の立方体形状のケースにも適用できるものであることは
勿論である。

【００２５】図１および図２に示されるように、本発明
の紙製外装ケース１０は、展開状態では上下に上面用フ
ラップ１ａ、２ａ、３ａ、４ａと下面用フラップ１ｂ、
２ｂ、３ｂ、４ｂを有する４面の側面用パネル１、２、
３、４から成り、パネル１の端辺に糊代等の接合部５が
設けられた形状を成しており、このような形状のもの
（カートンブランク）が展開した状態で一枚の平らな厚
紙や段ボールから切り出されて作られる。さらに、本発
明の紙製外装ケース１０は、図示の展開した状態で切り
出されて、パネル１の端辺の接合部５が適宜な接着剤に
よってパネル４の端辺４ｃに接合され、次いで、下面用
フラップ１ｂ、２ｂ、３ｂ、４ｂが内側に折り曲げられ
て重なり合う部分が接着剤により接合されて下面Ｂが形
成され、中に内容物としての商品等が詰められ、最後
に、上面用フラップ１ａ、２ａ、３ａ、４ａが内側に折
り曲げられて下位フラップ２ａ、４ａ上に上位フラップ
１ａ、３ａが重ね合わされ、重なり合う部分が接合され
ることによって上面Ａが形成され、商品の填められた紙
製外装ケース１０がパッケージとして完成される。

【００２６】このような本発明の紙製外装ケース１０
は、図１に示されるような展開状態において、隣接の上
面用フラップ１ａ〜４ａ間、および下面用フラップ１ｂ
〜４ｂ間に、紙厚さに対応した寸法を成した隙間ａ、ｂ
が夫々設けられており、組立時の上面用フラップ１ａ〜
４ａ、または下面用フラップ１ｂ〜４ｂの重なり合いが
好適にできるように成っている。

【００２７】図１に明示されるように、本発明の紙製外
装ケース１０は、図示の展開状態において横方向に連続
する側面用パネル１、２、３、４と接合部５とから成
り、各パネル１、２、３、４の上下に上面用フラップ１
ａ、２ａ、３ａ、４ａと下面用フラップ１ｂ、２ｂ、３
ｂ、４ｂとが設けられている。また、各パネル１、２、
３、４と接合部５との間には夫々の端辺に沿って折れ線
１ｃ、２ｃ、３ｃ、４ｃ、５ｃが設けられ、また、パネ
ル１、２、３、４と上面用フラップ１ａ、２ａ、３ａ、
４ａとの間には折れ線１ｈ、２ｈ、３ｈ、４ｈが設けら
れており、さらに、パネル１、２、３、４と下面用フラ
ップ１ｂ、２ｂ、３ｂ、４ｂとの間には折れ線１ｉ、２
ｉ、３ｉ、４ｉが夫々設けられている。また、これら折
れ線１ｃ、２ｃ、３ｃ、４ｃ、５ｃ、１ｈ、２ｈ、３
ｈ、４ｈ、１ｉ、２ｉ、３ｉ、４ｉは、パネル１、２、
３、４および接合部５間の端辺と、パネル１、２、３、
４と上面用フラップ１ａ、２ａ、３ａ、４ａおよび下面
用フラップ１ｂ、２ｂ、３ｂ、４ｂとの間の辺（稜線）
とを夫々成すものである。

【００２８】さらにまた、このような本発明の紙製外装
ケース１０において、ケース内に商品を出し入れした後
に閉鎖する上面用フラップ１ａ、２ａ、３ａ、４ａは一
組の対向する下位フラップ２ａ、４ａと、その上に重ね
合せられる一組の対向する上位フラップ１ａ、３ａから
なり、上位フラップ１ａ、３ａには開封を容易にすると
共に再封のために係止可能な手段が設けられている。こ
の再封、係止手段は、以下に説明するように、ミシン目
Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２、Ｇ等を台形状の両側辺として
配設することによって構成されている。

【００２９】すなわち、図１、図２に示されるように、
本発明の紙製外装ケース１０においては、上位フラップ
１ａ、３ａの箱上面の中心線Ｋ（上位フラップ１ａ、３
ａが連接する辺に平行な中心線）から所定寸法離れた位
置に、図示の如きミシン目Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２が設
けられている。各ミシン目Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２は、
上位フラップ１ａ、３ａの先端縁１ｆ、３ｆに対してほ
ぼ直角に、かつ組立状態（図２）において下に重なる下
位フラップ２ａ、４ａの先端縁２ｆ、４ｆに大体一致し
て、或いは下位フラップ上に位置しないように適宜な間
隔を置いてほぼ平行に延びるように設けられており、さ
らに、中心線Ｋ近傍においては、下位フラップ２ａ、４
ａに重なる部分に、先端縁１ｆ、３ｆに対して多少傾斜
して設けられたミシン目部Ｅ１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１ａ、Ｆ
２ａと、これらミシン目部Ｅ１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１ａ、Ｆ
２ａの終端から先端縁１ｆ、３ｆに対してほぼ直角に設
けられたミシン目部Ｅ１ｂ、Ｅ２ｂ、Ｆ１ｂ、Ｆ２ｂが
連続して延びるように形成されており、ミシン目部Ｅ１
ａ、Ｅ２ａの終端を結んで、およびＦ１ａ、Ｆ２ａの終
端を結んで、折れ線１ｊ、３ｊが先端縁１ｆ、３ｆに平
行に設けられ、これらを介して台形部６、７が区画され
ている。

【００３０】また、これらミシン目部Ｅ１ａ、Ｅ１ｂ、
Ｅ２ａ、Ｅ２ｂ、Ｆ１ａ、Ｆ１ｂ、Ｆ２ａ、Ｆ２ｂの配
設位置は次のような関係に設けられている。

【００３１】すなわち、図２に示されるように、上位フ
ラップ３ａにおいて、例えば、ミシン目Ｆ２のミシン目
部Ｆ２ａとＦ２ｂは、下位フラップ２ａがパネル２に連
接する辺２ｈから、ミシン目部Ｆ２ａの始点までの寸法
（Ｚ）と、ミシン目部Ｆ２ａの終点までの寸法（Ｘ）
と、上位フラップ３ａの高さ、すなわち先端縁２ｆまで
の寸法（Ｙ）との関係が、Ｘ≧Ｙ＞Ｚと成るような寸法に決められる。

【００３２】尚、本発明においては、（Ｘ）、（Ｚ）
は、紙製外装ケースの上面において、下位フラップが連
接する上面の辺から前記ミシン目の切込線までの最大寸
法（Ｘ）と、該下位フラップが連接する上面の辺から前
記ミシン目の切込線までの最小寸法（Ｚ）を示している
ので、本実施例においては、最大寸法（Ｘ）が測定され
る前記ミシン目Ｆ２上の点が先端縁上に位置するＦ２ａ
の始点に相当し、同様に最小寸法（Ｚ）が測定される前
記ミシン目Ｆ２上の点がミシン目Ｆ２ａの終点すなわち
Ｆ２ｂ上の点に相当することを表している。

【００３３】また、ミシン目Ｆ１ｂ、Ｆ２ｂの部分（折
れ線３ｊより外側の部分、すなわち上面の中心線Ｋから
離れた部分）は、下位フラップ２ａ、４ａの先端縁２
ｆ、４ｆに沿って配置され、先端縁２ｆ、４ｆから０ｍ
ｍ以上１０ｍｍ以内の範囲（０≦Ｘ−Ｙ≦１０ｍｍ）で
配置すると効率的かつ容易に開封することが出来て好ま
しいが、勿論限定するものではない。

【００３４】また、ミシン目Ｆ１ａ、Ｆ２ａの部分（折
れ線３ｊより内側の部分すなわち上面の中心線Ｋ近傍部
分）において測定される最小寸法（Ｚ）に関しては、２
ｍｍ≦Ｙ−Ｚ≦１０ｍｍ程度に決めると、開封と再封が
容易で好ましいが、勿論限定するものではない。

【００３５】また、ミシン目Ｆ１ａ、Ｆ２ａと、折れ線
３ｊと、先端縁３ｆとに囲まれることによって形成され
る台形部７（台形６も同様）の高さ寸法は、箱の大き
さ、内容物の大きさ等に左右されるので、特に限定出来
ないが、例えば１５〜５０ｍｍとすることが出来る。

【００３６】また、ミシン目Ｆ１ｂ、Ｆ２ｂ、Ｅ１ｂ、
Ｅ２ｂは、上面の辺３ｈまたは１ｈまで達していても達
していなくても構わない。

【００３７】さらに、このようなミシン目Ｅ１、Ｅ２、
Ｆ１、Ｆ２に加えて、ミシン目Ｇがパネル１、３と上位
フラップ１ａ、３ａとが連接する辺（稜線）、すなわち
折れ線１ｈ、３ｈに沿って設けられている。このミシン
目Ｇは、ミシン目Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２の終点の近傍
の上面の辺、すなわち折れ線１ｈ、３ｈ上の点を始点と
して、この辺上に端部に向って、適宜な長さ分だけ設け
られており、紙製外装ケース１０の解体の場合に、素材
である厚紙または段ボールの引っ張りによる破れを促進
して解体を容易にするものである。また、これらミシン
目Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２、Ｇは、図示のような通常の
ミシン目の切込み線として形成されるのが好適である
が、同様な切込みや切欠き等も好適に使用できる。さら
に、折れ線１ｃ〜５ｃ、１ｈ〜４ｈ、１ｉ〜４ｉ、１
ｊ、３ｊは、紙製外装ケース１０にプレス線としてに形
成されるのが好適である。

【００３８】このように構成された本発明の紙製外装ケ
ースにおける実際の使用例について次に説明する。

【００３９】図３乃至図５に示されるように、図３の如
くに閉鎖された紙製外装ケース１０の、例えば一方の側
の中央の一部だけを開放する場合に、先ず、上位フラッ
プ１ａの台形部６を手で押し込んでミシン目部Ｅ１ａ、
Ｅ２ａを切断し、図４に示されるように上位フラップ１
ａから台形部６を破り出して隙間を作る。次いで、この
台形部６の破損によってできた隙間に手を差し込んで、
上位フラップ１ａを手で掴んで、上位フラップ１ａを引
っ張って上位フラップ１ａの中央部分１ａ’を破り出し
て開けば、中央部分１ａ’を、図５に示されるように開
放することができるので、この開放した中央部分１ａ’
の中の商品を、紙製外装ケース１０から取出すことがで
きる。勿論、台形部７においても、同様に、上位フラッ
プ３ａを掴んで引っ張って破ることによって開放するこ
とができ、中の商品を好適に出し入れすることができ
る。

【００４０】図６乃至図８には、紙製外装ケース１０の
両方の側の中央部分１ａ’、３ａ’を開放する場合が示
されており、先ず、上位フラップ１ａ、３ａの台形部
６、７を手で押してミシン目部Ｅ１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１
ａ、Ｆ２ａを切断し、図６に示されるように台形部６、
７を破損して隙間を作る。次いで、これら台形部６、７
の破損によってできた隙間に手を差し込んで上フラップ
１ａ、３ａを掴んで引っ張って、これら上位フラップ１
ａ、３ａの中央部分１ａ’、３ａ’を開放することがで
きる（図７）。従って、上位フラップ１ａ、３ａの開放
された中央部分１ａ’、３ａ’の中の所要の商品をこれ
ら開放部分から取出すことができる。

【００４１】さらに続いて、残っていた下位フラップ２
ａ部分を掴んで上方に引っ張って、図８に示されるよう
に、中央部分１ａ’、３ａ’に加えて、端の下位フラッ
プ２ａを開放することができ、このように大きく開放し
た部分から中の商品を取出すことができる。

【００４２】これに加えて、最後に残っている下位フラ
ップ４ａ部分を掴んで上方に引っ張って開放すれば、紙
製外装ケース１０の上面全体を開放してケース内の全商
品を取出すことができる。

【００４３】上述したように構成される本発明の紙製外
装ケース１０に依れば、上位フラップ１ａ、３ａの一部
または全部を適宜に開放することができ、これによって
所要の如く、紙製外装ケース１０の一部を図５、図７お
よび図８に夫々示されるように開いて、紙製外装ケース
１０から所要の一部の商品だけを取出して使用すること
ができる。さらに、これに加えて、全部の商品を取出し
て使用するように、上位フラップ１ａ、３ａ全部を開放
して全商品を紙製外装ケース１０から取出して使用する
ことができる。

【００４４】このように構成された本発明の紙製外装ケ
ース１０においては、さらに上述の機能に加えて、上位
フラップ１ａ、３ａの中央部分１ａ’、３ａ’を仮止め
することができるので、開放された紙製外装ケース１０
を再封して使用することができる。

【００４５】例えば、図７に示されるように、紙製外装
ケース１０の上位フラップ１ａ、３ａの中央部分１
ａ’、３ａ’が開放された紙製外装ケース１０におい
て、開かれた中央部分１ａ’、３ａ’を再封する場合に
は、図示される如く開かれた中央部分１ａ’、３ａ’
の、なるべく端の部分の、台形部６または７を持ってケ
ースを閉じるように折れ線１ｈまたは３ｈを中心にして
内側方向に回動して開放部分を閉じる。この時に、台形
部６または７が紙製外装ケース１０の中側の方に入るよ
うに押し込んで、台形部６または７のミシン目部Ｅ１
ａ、Ｅ２ａまたはＦ１ａ、Ｆ２ａが下位フラップ４ａま
たは２ａの先端縁４ｆまたは３ｆを越えて内側に押し込
められる。このとき、台形部６または７のミシン目部Ｅ
１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１ａ、Ｆ２ａは下位フラップ４ａまた
は２ａの先端縁４ｆまたは３ｆの下に入り込むような寸
法となっているので、先端縁４ｆまたは３ｆが係止部分
として作用して台形部分が係止され、上位フラップ１ａ
または３ａの中央部分１ａ’または３a’が下位フラッ
プ４ａまたは２ａに対して固持されて、紙製外装ケース
１０の閉じた上面Ａが好適に形成されて紙製外装ケース
１０が閉鎖されるようになり、これによって、紙製外装
ケース１０を再封することができる。

【００４６】また、このような紙製外装ケース１０を開
放する場合には、台形部６または７から手を差し込んで
台形部６または７を掴んで引っ張るように上方に引き上
げれば、上位フラップ１ａ、３ａの中央部分１ａ’、３
ａ’を開くことが出来る。次いで、残りの下位フラップ
２ａ、４ａ部分を掴んで引っ張って引き上げれば、紙製
外装ケース１０の上面Ａ全体を開くこともできる。

【００４７】さらに、このような本発明における紙製外
装ケース１０を解体しようとする場合には、先ず、上面
Ａが閉鎖された紙製外装ケース１０の台形部６、７から
手を差し込んで上述したような手順で中央部分１ａ’、
３ａ’を開いた後に、下位フラップ２ａ、４ａの先端縁
２ｆ、４ｆ部分を持って上方に引っ張れば、上フラップ
２ａ、４ａ部分はミシン目Ｇ、Ｇ部分の助けを借りて簡
単に破き開かれるので、紙製外装ケース１０を容易に解
体することができる。

【００４８】（他の実施例）さらにまた、上述したよう
に、本発明の実施例１においては、台形部６、７の両側
辺のミシン目部Ｅ１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１ａ、Ｆ２ａが直線
状を成しているが、本実施例においては、これらミシン
目部Ｅ１ａ、Ｅ２ａ、Ｆ１ａ、Ｆ２ａを半円形または円
弧状等の曲線状の形状にすることができる。この場合に
おいても、半円形または円弧状部分が好適に下位フラッ
プ２ａ、４ａの先端縁２ｆ、４ｆに係止されるようにで
きるので、上述したと同様に再封することができる。勿
論、本実施例においても、紙製外装ケースの他の構成部
分は、上述した実施例１のものと基本的な構成が同一に
なるように製作される。

【００４９】上述したように構成される本発明によれ
ば、紙製外装ケースは、開封を容易に行うことができ、
さらに、再封可能な保存のためのケースとして利用でき
ると共に、ケースの解体を容易に行うことができる。

【００５０】

【発明の効果】以上説明したように、上記のように構成
された本発明の請求項１〜３に記載の紙製外装ケース
は、上下にフラップを有する４面の側面パネルを連接し
て成る紙製外装ケースにおいて、組立時に上面の対向す
る１組の上位フラップの各々に上面の中心線に沿ってほ
ぼ中央にミシン目と折れ線に囲まれた台形状等の部分を
設けると共に、この台形状等の部分の該ミシン目から連
続して、前記中心線に対してほぼ直交して延びるよう更
にミシン目を設けているので、この台形状等の部分から
開放することにより、開封が容易にでき、再封時に、台
形状等の両側辺のミシン目部分が、対応する下位フラッ
プの先端縁部分に係止されて紙製外装ケースを開放自在
に再封することができる。

【００５１】本発明の請求項４に記載した紙製外装ケー
スによれば、前記紙製外装ケースの上面において、上面
の前記中心線に略直交するように設けた前記ミシン目の
端部近傍における辺上の点から、該辺の端部に向って、
該辺上にミシン目の切込線が設けられているので、上面
全体の開放が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の紙製外装ケースの展開図である。

【図２】本発明の紙製外装ケースの平面図である。

【図３】本発明の紙製外装ケースにおける商品を収納し
た閉鎖時の斜視図である。

【図４】図３の本発明の紙製外装ケースの開放時におけ
る一方の台形部を破損した時の斜視図である。

【図５】図４の本発明の紙製外装ケースの一方の側の中
央部分を開放した時の斜視図である。

【図６】本発明の紙製外装ケースの開放時における両方
の台形部を破損した時の斜視図である。

【図７】図６の本発明の紙製外装ケースの両方の側の中
央部分を開放した時の斜視図である。

【図８】図７の本発明の紙製外装ケースの中央部分の開
放に加えて端のフラップ部分を開放した斜視図である。

【符号の説明】

１、２、３、４側面用パネル１ａ、２ａ、３ａ、４ａ上面用フラップ１ａ、３ａ上位フラップ２ａ、４ａ下位フラップ１ｂ、２ｂ、３ｂ、４ｂ下面用フラップ１ｃ、２ｃ、３ｃ、４ｃ、５ｃ折れ線１ｆ、２ｆ、３ｆ、４ｆ先端縁１ｇ、２ｇ、３ｇ、４ｇ先端縁１ｈ、２ｈ、３ｈ、４ｈ折れ線１ｉ、２ｉ、３ｉ、４ｉ折れ線１ｊ、３ｊ折れ線６、７台形部Ａ上面Ｂ下面ａ、ｂ隙間Ｅ１、Ｅ２、Ｆ１、Ｆ２ミシン目の切込線Ｇミシン目の切込線Ｋ中心線

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上下に上面用と下面用のフラップを夫々
具備して連接する４つの側面用パネルと接合面とを有す
るカートンブランクを組み立てて形成した紙製外装ケー
スにおいて、該外装ケース上面においては、上面の互い
に対向する１組の辺に連接する１組の下位フラップの上
に、上面の残りの辺に連接する１組の上位フラップが重
ね合わされて、上位および下位フラップが接合されてお
り、該１組の上位フラップの先端縁は、該上位フラップ
が連接する前記２辺に平行な上面の中心線に沿って略接
しており、且つ、該１組の上位フラップには、それぞれ
前記上面の中心線に略直交し、略下位フラップの先端縁
に沿った２本のミシン目の切込線が形成されると共に、
これら２本のミシン目の切込線に挟まれた夫々の上位フ
ラップ部分に、これらのミシン目の切込線を連結するよ
うに前記上面の中心線に平行な折れ線が設けられ、該ミ
シン目の切込線は、該折れ線と該上位フラップの先端縁
との間の部分においては少なくとも一部が下位フラップ
と重なり合った部分に形成され、該折れ線と上位フラッ
プの連接する上面の辺との間の部分においては、主に下
位フラップと重ならない部分に形成されていることを特
徴とする紙製外装ケース。
【請求項２】前記紙製外装ケースの上面において、下
位フラップが連接する上面の辺から下位フラップ先端縁
までの寸法（Ｙ）と、該下位フラップが連接する上面の
辺から前記ミシン目の切込線までの最大寸法（Ｘ）と、
該下位フラップが連接する上面の辺から前記ミシン目の
切込線までの最小寸法（Ｚ）との関係が、Ｘ≧Ｙ＞Ｚで
あり、且つ、Ｚが測定されるミシン目上の位置が前記上面の中
心線とこれに平行に設けた夫々の折れ線の間に存在し、
Ｘの位置が前記上面の中心線に平行に設けた折れ線と上
面の辺との間に存在するように、前記ミシン目の切込線
が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の紙
製外装ケース。
【請求項３】前記紙製外装ケースの上面において、前
記上位フラップ先端縁と、前記上位フラップに設けられ
た２本のミシン目の切込線と、前記２本のミシン目の切
込線を連結する折れ線と、によって囲まれる部分の形状
は台形状であることを特徴とする請求項１または請求項
２に記載の紙製外装ケース。
【請求項４】前記紙製外装ケースの上面において、前
記ミシン目の切込線の端部に最も近い上位フラップの連
接する上面の辺上の点近傍から、該辺の近い方の端部に
向って、該辺上にミシン目の切込線が設けられているこ
とを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載の
紙製外装ケース。
【請求項５】前記台形状部分の両側辺をなすミシン目
の切込線が円弧状または曲線状をなすことを特徴とする
請求項３または請求項４に記載の紙製外装ケース。
【請求項６】上下に上面用と下面用のフラップを夫々
具備して連接する４つの側面用パネルと接合面とを有す
るカートンブランクであって、請求項１〜請求項５のい
ずれかに記載の紙製外装ケースを組み立てるために用い
るカートンブランク。