JP2001205806A - 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置

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JP2001205806A
JP2001205806A JP2000015759A JP2000015759A JP2001205806A JP 2001205806 A JP2001205806 A JP 2001205806A JP 2000015759 A JP2000015759 A JP 2000015759A JP 2000015759 A JP2000015759 A JP 2000015759A JP 2001205806 A JP2001205806 A JP 2001205806A
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diaphragm
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Mitsugi Irinoda
貢 入野田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速駆動が困難になる。 【解決手段】 振動板50と対向する電極53のシート
抵抗を200Ω以下にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電アクチュエータ、液
滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プ
ロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いる
インクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッ
ドであるインクジェットヘッドは、液滴であるインク滴
を吐出するノズルと、このノズルが連通する液流路(吐
出室、圧力室、加圧室、加圧液室、液室、インク流路等
とも称される。)と、この液流路内のインクを加圧する
エネルギーを発生するエネルギー発生手段とを備えて、
エネルギー発生手段を駆動することで液流路内インクを
加圧してノズルからインク滴を吐出させるものであり、
記録の必要なときにのみインク滴を吐出するインク・オ
ン・デマンド方式のものが主流である。
【0003】従来、振動板とこれに対向する電極とを有
する静電アクチュエータをエネルギー発生手段に用いた
静電型インクジェットヘッドとして、特開平6−718
82号公報などに記載されているように、酸化シリコン
をギャップスペーサーとして振動板に対向して設けられ
た、単結晶シリコン基板に拡散したn型、又はp型の拡
散層で形成された個別電極に電圧を印加し、振動板を静
電力により変形させ、ノズルからインク滴を吐出するよ
うにしたものがある。
【0004】このような酸化シリコンをギャップスペー
サとしたインクジェットヘッドの場合の個別電極は、p
型シリコン基板に対してはn+拡散領域を、n型シリコ
ン基板に対してはp+拡散領域を各々用いており、個別
電極間の絶縁分離は逆バイアスを印加したpn接合によ
る分離としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに逆バイアスを印加したpn接合による分離で個別電
極間の絶縁分離を行っても、pn接合の逆方向リーク電
流が僅かであるが、必ず発生する。比較的広い面積で数
百から数千、数万ビットにも及ぶインクジェットヘッド
の個別電極においては、この逆方向リーク電流が無視で
きなくなり、発熱や消費電力増大の原因となる。
【0006】また、pn接合の逆バイアスによる絶縁分
離を行っているため、空乏層による大きな寄生容量が付
加されることや、n+又はp+型の不純物拡散領域を個別
電極として用いた場合、拡散層のシート抵抗は高く、高
速動作の妨げになる。
【0007】さらに、インクジェットヘッド動作中に振
動板と不純物を拡散した個別電極間のショート不良がし
ばしば発生し、不良ビット発生の原因となる。また、厚
さ200μm程度のシリコン基板に液流路と数μmの振
動板を形成した第一のシリコン基板とn+又はp+型の不
純物拡散個別電極を形成した第二のシリコン基板を各々
別々に作製し、直接接合するという従来の製造プロセス
では、第一のシリコン基板をハンドリングする際に破損
するといった問題が発生し、歩留まりが低下する。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、高速駆動で安定した駆動が可能な静電アクチュエ
ータ、高速駆動で安定した滴吐出動作が可能な液滴吐出
ヘッド及びその製造方法、並びに高速記録が可能なイン
クジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る静電アクチュエータは、振動板に対向
する電極のシート抵抗が200Ω以下である構成とした
ものである。
【0010】ここで、電極は少なくとも高融点金属と絶
縁物の二層を有することが好ましい。この場合、高融点
金属は窒化チタンであることが好ましい。また、電極は
少なくともP型又はN型の不純物原子を含むシリコンと
絶縁物の二層を有すること好ましい。
【0011】本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐
出するノズルと、このノズルが連通する液流路と、この
液流路の壁面を形成する振動板と、この振動板に対向す
る電極とを有し、電極のシート抵抗が200Ω以下であ
る構成としたものである。
【0012】ここで、電極は少なくとも高融点金属と絶
縁物の二層を有することが好ましい。この場合、高融点
金属としては窒化チタンが好ましい。また、電極は少な
くともP型又はN型の不純物原子を含むシリコンと絶縁
物の二層を有することが好ましい。
【0013】本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法
は、上記液滴吐出ヘッドの製造方法であって、単結晶シ
リコン基板上に酸化シリコン層を形成する工程と酸化シ
リコン層に凹部を形成する工程とこの凹部内に電極を形
成する電極基板形成工程からなる第一の工程と、電極基
板と液流路を形成する単結晶シリコン基板を直接接合す
る第二の工程と、振動板、液流路、ノズルを形成する第
三の工程とを含む構成としたものである。
【0014】本発明に係るインクジェット記録装置は、
上記液滴吐出ヘッドを搭載したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るインクジ
ェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機
構部の側面説明図である。
【0016】このインクジェット記録装置は、記録装置
本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キ
ャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録
ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカート
リッジ等で構成される印字機構部2等を収納し、装置本
体1の下方部には前方側から多数枚の用紙3を積載可能
な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)4を抜
き差し自在に装着することができ、また、用紙3を手差
しで給紙するための手差しトレイ5を開倒することがで
き、給紙カセット4或いは手差しトレイ5から給送され
る用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像
を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙
する。
【0017】印字機構部2は、図示しない左右の側板に
横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイ
ドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で
紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ1
3にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する
本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッ
ドからなるヘッド14をインク滴吐出方向を下方に向け
て装着し、キャリッジ13の上側にはヘッド14に各色
のインクを供給するための各インクタンク(インクカー
トリッジ)15を交換可能に装着している。
【0018】ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬
送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装
し、前方側(用紙搬送方向下流側)を従ガイドロッド1
2に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ
13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ1
7で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19と
の間にタイミングベルト20を張装し、このタイミング
ベルト20をキャリッジ13に固定している。また、記
録ヘッドとしてここでは各色のヘッド14を用いている
が、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘ
ッドでもよい。
【0019】一方、給紙カセット4にセットした用紙3
をヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット
4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリク
ションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23
と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ
24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬
送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し
角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ロー
ラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転
駆動される。
【0020】そして、キャリッジ13の主走査方向の移
動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙
3を記録ヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド部材
である印写受け部材29を設けている。この印写受け部
材29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ
送り出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32
を設け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ロ
ーラ33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部
材35,36とを配設している。
【0021】また、キャリッジ13の移動方向右端側に
はヘッド14の信頼性を維持、回復するための信頼性維
持回復機構(以下「サブシステム」という。)37を配
置している。キャリッジ13は印字待機中にはこのサブ
システム37側に移動されてキャッピング手段などでヘ
ッド14をキャッピングされる。
【0022】次に、このインクジェット記録装置のヘッ
ド14を構成するインクジェットヘッドの一例について
図3乃至図6を参照して説明する。なお、図3は本発明
の第1実施形態に係るインクジェットヘッドの平面説明
図、図4は図3のA−A線に沿う断面説明図、図5は図
3のB−B線に沿う断面説明図、図6は図3のC−C線
に沿う断面説明図である。
【0023】このインクジェットヘッドは、振動板/液
室基板41と、この振動板/液室基板41の下側に設け
た電極基板42と、振動板/液室基板41の上側に設け
たノズル板44とを備え、液滴であるインク滴を吐出す
る複数のノズル孔45、各ノズル孔45が連通する液流
路である加圧室46、各加圧室46にインク供給路を兼
ねた流体抵抗部47を介して連通する共通インク室48
などを形成している。
【0024】振動板/液室基板41は、単結晶シリコン
基板を用いており、加圧室46及びこの加圧室46の壁
面である底部をなす振動板(第1の電極)50を形成す
る凹部と、流体抵抗部47を形成する溝と、共通インク
室48を形成する凹部とを形成している。
【0025】また、電極基板42は、結晶面方位(10
0)のn型又はp型の単結晶シリコン基板を用いてお
り、この単結晶シリコン基板に熱酸化法などで酸化シリ
コン層42aを形成し、この酸化シリコン層42aに凹
部51を形成して、この凹部51の底面に振動板50に
対向する電極53を設け、振動板50と電極53との間
にギャップ54を形成し、これらの振動板50と電極5
3とによって静電アクチュエータを構成している。な
お、電極基板42として結晶面方位(110)或いは
(111)のシリコン基板を用いることもできる。さら
に、電極基板42としては、ガラス基板、セラミック基
板等の絶縁物基板を用いることもできる。この場合、前
記凹部51はガラス基板、セラミック基板等の絶縁部基
板に形成する。
【0026】ここで、電極53は、反応性スパッタ法、
CVD法などによって形成できるチタン、タングステ
ン、タルタン等の金属とその窒化物、化合物等の高融点
金属、好ましくは窒化チタン、或いはP型又はN型の不
純物原子を含むシリコンからなるシート抵抗が500Ω
以下、好ましくは200Ω以下のものである。
【0027】なお、電極53は振動板/液室基板41の
外方まで延設して、外部から電圧を印加し、FPC接続
やワイヤボンディングなどの実装を行うための電極パッ
ド部56としている。
【0028】ノズル板44は金属、樹脂、金属と樹脂の
複層構造体、ガラス板などで形成し、複数のノズル孔4
5と共に、共通インク室48に外部からインクを供給す
るインク供給口57を形成している。このノズル板44
のインク吐出面には撥水性を有する表面処理層を形成し
ている。
【0029】このように構成したインクジェットヘッド
において、振動板50を共通電極とし、電極53を個別
電極として、振動板50と電極53との間に駆動波形を
印加することにより、振動板50と電極53との間に静
電力が発生して、振動板50が電極53側に変形変位
し、この状態から振動板50と電極53との間の電荷を
放電させることにより、振動板50が復帰変形して加圧
室46内のインクが加圧されてノズル孔45からインク
滴が吐出される。
【0030】この場合、振動板の変位駆動方式として
は、振動板50を電極53に当接させることなく電極5
3側に変位させ、この状態で放電して振動板50を復帰
させることでインク滴を吐出させる非当接駆動方式、振
動板50を電極53に当接するまで変位させて、この状
態から放電して振動板50を復帰させることでインク滴
を吐出させる当接駆動方式のいずれの方式も採用でき
る。ただし、当接駆動方式を用いる場合には、振動板及
び電極の少なくとも一方の対向面に絶縁層(絶縁膜)を
設ける必要がある。
【0031】ここで、実験によれば、電極53のシート
抵抗が200Ω以下のときには駆動周波数60kHz程
度でも安定してインク滴を吐出することができたが、2
00Ωを越えると、インク滴を吐出できる限界の駆動周
波数(駆動限界周波数)が急激に低下するという結果が
得られた。したがって、電極53のシート抵抗を200
Ω以下にすることにより、高駆動周波数で安定的に駆動
して液滴を吐出することができる。
【0032】次に、本発明の第2実施形態に係る液滴吐
出ヘッドであるインクジェットヘッドについて図7乃至
図10を参照して説明する。図7は同ヘッドの平面説明
図、図8は図7のD−D線に沿う断面説明図、図9は図
7のE−E線に沿う断面説明図、図10は図7のF−F
線に沿う断面説明図である
【0033】このインクジェットヘッドは、上記第1実
施形態のノズル板44に代えて蓋板61を用いて、ノズ
ル溝62を振動板/液室基板41に溝形状で形成したも
のである。なお、ノズル溝62は蓋板62に形成するこ
ともできる。その他の構成作用は第1実施形態と同様で
あるので、その説明を省略する。
【0034】次に、本発明の第3実施形態に係る液滴吐
出ヘッドであるインクジェットヘッドについて図11乃
至図14を参照して説明する。図11は同ヘッドの平面
説明図、図12は図11のG−G線に沿う断面説明図、
図13は図11のH−H線に沿う断面説明図、図14は
図11のI−I線に沿う断面説明図である。
【0035】このインクジェットヘッドは、上記第1実
施形態のインクジェットヘッドにおいて、電極53上に
振動板50との間のショートを防止するための絶縁物で
ある絶縁層55を形成したものである。この絶縁層55
はCVD法、スパッタ方、蒸着法等により絶縁物を成膜
したものであり、この実施形態では酸化シリコン層とし
ている。
【0036】このように電極53をチタン、タングステ
ン、タルタン等の金属とその窒化物、化合物等の高融点
金属、好ましくは窒化チタン、或いはP型又はN型の不
純物原子を含むシリコン層の表面に絶縁層55を形成し
た二層構造とすることにより、振動板50を電極53に
当接させるまで変位させる当接駆動方式を採用する場合
に、振動板50と電極53とのショートを防止できる。
なお、非当接駆動方式を採用する場合でも、振動板50
と電極53との絶縁を確実に確保できる。その他の作用
効果は前記第1実施形態と同様であるのでその説明を省
略する。
【0037】次に、本発明の第4実施形態に係る液滴吐
出ヘッドであるインクジェットヘッドについて図15乃
至図18を参照して説明する。図15は同ヘッドの平面
説明図、図16は図15のJ−J線に沿う断面説明図、
図17は図15のK−K線に沿う断面説明図、図18は
図15のL−L線に沿う断面説明図である。
【0038】このインクジェットヘッドは、上記第3実
施形態のノズル板44に代えて蓋板61を用いて、ノズ
ル溝62を振動板/液室基板41に溝形状で形成したも
のである。なお、ノズル溝62は蓋板61に形成するこ
ともできる。その他の構成作用は第1、第3実施形態と
同様であるので、その説明を省略する。
【0039】次に、本発明の第4実施形態に係るインク
ジェットヘッドの製造工程ついて図19乃至図22を参
照して説明する。なお、図19及び図21はヘッド長手
方向断面説明図、図20及び図22は電極パッド部にお
けるヘッド短手方向断面説明図である。
【0040】先ず、図19及び図20の(a)に示すよ
うに、結晶面方位(100)、(111)又は(11
0)のp型又はn型の単結晶シリコン基板101上に熱
酸化法により酸化シリコン層102を形成する。次に、
この酸化シリコン層102に個別電極領域を規定するパ
ターニングを通常のフォトリソグラフィとエッチングで
行って、各図(b)に示すように凹部51を形成する。
このエッチングは、ドライエッチング法、又はウエット
エッチング法で行うことができる。ここで、単結晶シリ
コン基板101に代えて、ガラス基板、セラミック基板
等の絶縁物基板を用いることもできる。この場合には、
シリコン酸化層102は不要であり、絶縁物基板に直接
凹部51を形成すれば良い。
【0041】そして、各図(c)に示すように、パター
ニングされた酸化シリコン層102上に反応性スパッタ
法、CVD法等によって高融点金属103であるチタ
ン、タングステン、タンタル等の金属とその窒化物、好
ましくは、窒化チタン、又はP型或いはN型の不純物原
子を含むシリコンを全面形成する。このとき、高融点金
属103(又はシリコン)のシート抵抗は500Ω以
下、好ましくは200Ω以下になるように膜厚を設定す
る。
【0042】さらに、各図(d)に示すように、この高
融点金属103(又はシリコン)上にCVD法、スパッ
タ法、蒸着法等によって絶縁物である酸化シリコン層1
04を形成し、個別電極を規定するパターニングを行
い、各図(e)に示すように、この酸化シリコン層10
4をエッチングマスクとして、高融点金属103(又は
シリコン)をエッチングしてパターニングし、各図
(e)に示すように、高融点金属103(又はシリコ
ン)からなる電極53上に酸化シリコン層104からな
る絶縁層55を形成した個別電極を、酸化シリコン層4
2aに形成した凹部51内に配置された電極基板42が
完成する。
【0043】なお、高融点金属103(又はシリコン)
上に絶縁層である酸化シリコン層104を設けない個別
電極の構成の場合には、各図(d)ので絶縁層に代えて
レジストをパターニングして高融点金属103(又はシ
リコン)をエッチングして電極53を形成する。
【0044】次に、図21及び図22の(a)に示すよ
うに、伝導型がP型又はN型で、結晶面方位(110)
の単結晶シリコン基板111の片面に振動板膜厚に等し
くなる深さまでP型或いはN型の伝導型を示す不純物を
1E19/cm3以上拡散させた拡散領域112と、更
に、この拡散領域112と反対の面に圧力室と液滴ノズ
ルを規定する酸化シリコン、或いは、窒化シリコン又は
五酸化タンタル等の単結晶シリコンのエッチングパター
ン113を形成し、このシリコン基板111を電極基板
42とアライメントし、接合する。
【0045】なお、単結晶シリコン基板111と電極基
板42とをアライメント接合した後にエッチングマスク
パターン113を形成することもできる。さらに、単結
晶シリコン基板の上に酸化シリコン層を介し,振動板膜
厚に等しい単結晶薄膜シリコンが形成されているSOI
(Silicon on Insulator))基板と電極基板42とを接
合してもよい。
【0046】この場合においても,単結晶シリコン薄膜
と反対の面に圧力室と液滴ノズルを規定する酸化シリコ
ン層、窒化シリコン膜、五酸化タンタル等の単結晶シリ
コンエッチングマスクをあらかじめ形成した後に電極基
板42と接合しても良いし、SOI基板と電極基板42
を接合した後にエッチングマスクパターン113を形成
しても良い。電極基板42と振動板/液室基板41とな
るシリコン基板111の接合は、300℃以上、好まし
くは500℃前後の温度で接合した後、800℃以上の
温度でアニール処理(熱処理)を行う直接接合法で接合
する。
【0047】次いで、電極基板42と接合したシリコン
基板111をエッチングマスクパターン113を形成し
た側からKOH、TMAH等によって異方性エッチング
し、各図(b)に示すように、ノズル溝62、加圧室4
6、流体抵抗部47、共通インク室48となる溝11
4、116及び凹部115、117を形成する。このと
き、高濃度に不純物を含む拡散領域112でエッチング
は自発的にストップして、振動板50が形成され、振動
板/液室基板41が得られる。
【0048】なお、SOI基板を用いて異方性エッチン
グをした場合には、酸化シリコン層上でエッチングがス
トップして振動板が形成される。また、このとき、酸化
シリコン層を除去しても何ら問題はない。
【0049】そして、各図(c)に示すように、電極基
板42上に振動板/液室基板41を接合した部材の上部
に、サンドブラスト加工やレーザー加工でレーザー加工
などでインク供給口57を形成したガラス板や金属板な
どからなる蓋部材61を接合する。その後、電極パッド
56の領域のみ振動板50と絶縁層104をエッチング
除去して、インクジェットヘッドを完成する。なお、個
別電極53が高融点金属又は不純物原子を含むシリコン
のみの場合は絶縁層のエッチング工程は不要である。ま
た、ノズル溝62を蓋板61に形成することもでき、こ
の場合には、同図(d)の工程で振動板/液室基板41
側にはノズル溝62となる溝を形成せず、ノズル溝62
を形成した蓋板61を接着接合する。
【0050】これにより、振動板/液室基板41は異方
性エッチングにより形成される個々のノズル溝62に対
応した圧力室46と、圧力室46に流体抵抗部47を介
してインクを供給するための共通インク室48が形成さ
れる。
【0051】この静電型インクジェットヘッドの電極パ
ッド部56を介して個別電極53に電圧を印加したと
き、振動板50と個別電極53の間に静電力が働き、振
動板50は個別電極53方向にたわみ、加圧室46は引
圧となり、流体抵抗部47を介して共通インク室48か
ら加圧室46へとインクが供給される。電圧を切ると、
振動板50はシリコンの剛性によって元の位置へ戻り、
このとき加圧室46のインクが加圧されて、ノズル溝6
2から液滴となって吐出される。なお、ここでは液滴の
吐出方向は基板に対して水平方向の例で示したが、液滴
ノズルの方向を変更することで基板の法線方向に液滴を
吐出させることもできる。
【0052】次に、第4実施形態に係るインクジェット
ヘッドの具体例について説明する。このインクジェット
ヘッドは、前記図19乃至図22で説明したプロセスフ
ローに従って作製した。電極基板42には結晶面方位
(100)、抵抗率10〜20Ω-cmのn型単結晶シリ
コン基板を用いて、このシリコン基板に熱酸化方で厚さ
2μmの酸化シリコン層42aを形成し、この酸化シリ
コン層42aに深さ0.8μmの凹部51を形成して、
反応性スパッタ法で形成した窒化チタンであって互いに
絶縁分離された電極53を形成し、この窒化チタンから
なる電極53表面にはプラズマCVD法により厚さ25
0nmの酸化シリコン層55を形成した。
【0053】そして、振動板/液室基板41となる結晶
面方位(110)の単結晶シリコン基板にボロン不純物
原子を1E20/cm3以上含む拡散領域を形成したシ
リコン基板111を電極基板42に接合し、KOHで異
方性エッチングして、膜厚2μmの振動板50と個々の
ノズル溝62に対応した加圧室46と、加圧室46に流
体抵抗部47を介してインクを供給するための共通イン
ク室48となる溝114、116及び凹部115、11
7を形成して、振動板/液室基板41を形成した。
【0054】さらに、振動板/液室基板41上にサンド
ブラスト加工でインク供給口57とノズル溝62を形成
したガラス板からなる蓋板61を接着接合して、インク
ジェットヘッドとした。
【0055】このインクジェットヘッドにおいて、振動
板50を電気的に接地し、電極パッド部56を介して個
別電極53に駆動波形(駆動電圧)を印加して、種々の
周波数で駆動した。電圧を印加したとき、振動板50と
個別電極53間に静電引力が働き、振動板50は個別電
極53方向に引かれた。このとき加圧室46は引圧とな
り流体抵抗部47を経て共通インク室48から加圧室4
6にインクが供給された。駆動電圧の周波数に対応して
振動板50はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、
このとき加圧室46が加圧され、ノズル溝62からイン
ク滴が吐出された。
【0056】ここで、電極53となる窒化チタンの膜厚
を10nmから200nmまで変化させて、電極53の
シート抵抗を1Ωから500Ωまで変化させた種々のイ
ンクジェットヘッドを製作し、各インクジェットヘッド
についてインク滴が吐出される駆動限界周波数を調べ
た。この結果を、図23に示している。
【0057】同図から分かるように、窒化チタン(電極
53)のシート抵抗が200Ω以下のときには駆動周波
数60kHz程度で安定的なインク滴の噴射が認められ
たが、シート抵抗が200Ωを越えると、インク滴を噴
射できる限界の周波数(駆動限界周波数)が急激に低下
する。また、シート抵抗値が500Ω程度までであれ
ば、液滴噴射が認められたものの、更にそれ以上のシー
ト抵抗値では液滴の噴射は認められなかった。これよ
り、窒化チタンを用いた電極53のシート抵抗値は20
0Ω以下にすることが好ましいことが分かる。
【0058】次に、本発明の第3実施形態に係るインク
ジェットヘッドの具体例について説明する。このインク
ジェットヘッドも、前記図19乃至図22で説明したプ
ロセスフローに従って作製した。電極基板42には結晶
面方位(100)、抵抗率10〜20Ω-cmのn型単結
晶シリコン基板を用いて、このシリコン基板に熱酸化法
で厚さ2μmの酸化シリコン層42aを形成し、この酸
化シリコン層42aに深さ0.8μmの凹部51を形成
して、CVD法によって形成した多結晶シリコンにn型
不純物原子が導入され互いに絶縁分離された電極53を
形成した。
【0059】そして、振動板/液室基板41となる結晶
面方位(110)の単結晶シリコン基板にボロン不純物
原子を1E20/cm3以上含む拡散領域を形成したシ
リコン基板111を電極基板42に接合し、KOHで異
方性エッチングして、膜厚2μmの振動板50と個々の
ノズル溝62に対応した加圧室46と、加圧室46に流
体抵抗部47を介してインクを供給するための共通イン
ク室48となる溝114、116及び凹部115、11
7を形成した。
【0060】さらに、振動板/液室基板41上にサンド
ブラスト加工でインク供給口57とノズル溝62を形成
したガラス板からなる蓋板61を接着接合して、インク
ジェットヘッドとした。
【0061】このインクジェットヘッドにおいて、振動
板50を電気的に接地し、電極パッド部56を介して個
別電極53に駆動波形(駆動電圧)を印加して、種々の
周波数で駆動した。電圧を印加したとき、振動板50と
個別電極53間に静電引力が働き、振動板50は個別電
極53方向に引かれた。このとき加圧室46は引圧とな
り流体抵抗部47を経て共通インク室48から加圧室4
6にインクが供給された。駆動電圧の周波数に対応して
振動板50はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、
このとき加圧室46が加圧され、ノズル溝62からイン
ク滴が吐出された。
【0062】ここで、電極53となる多結晶シリコンを
含有するn型不純物原子の量を変化させて、電極53の
シート抵抗を1Ωから500Ωまで変化させた種々のイ
ンクジェットヘッドを製作し、各インクジェットヘッド
についてインク滴が吐出される駆動限界周波数を調べ
た。この結果を、図24に示している。
【0063】同図から分かるように、多結晶シリコンを
含有するn型不純物原子(電極53)のシート抵抗が2
00Ω以下のときには駆動周波数60kHz程度で安定
的なインク滴の噴射が認められたが、シート抵抗が20
0Ωを越えると、インク滴を噴射できる限界の周波数
(駆動限界周波数)が急激に低下する。また、シート抵
抗値が500Ω程度までであれば、液滴噴射が認められ
たものの、更にそれ以上のシート抵抗値では液滴の噴射
は認められなかった。これより、窒化チタンを用いた電
極53のシート抵抗値は200Ω以下にすることが好ま
しいことが分かる。また、このシート抵抗値は、電極材
料として窒化チタンを用いた場合と等しく、電極材料に
依存しないことが分かる。
【0064】次に、本発明の第2実施形態に係るインク
ジェットヘッドの具体例について説明する。このインク
ジェットヘッドも、前記図19乃至図22で説明したプ
ロセスフローに従って作製した。電極基板42には結晶
面方位(100)、抵抗率10〜20Ω-cmのn型単結
晶シリコン基板を用いて、このシリコン基板に熱酸化方
で厚さ2μmの酸化シリコン層42aを形成し、この酸
化シリコン層42aに深さ0.8μmの凹部51を形成
して、スパッタ法によって形成したタングステンシリサ
イドであって互いに絶縁分離された電極53を形成し
た。
【0065】そして、振動板/液室基板41となる結晶
面方位(110)の単結晶シリコン基板にボロン不純物
原子を1E20/cm3以上含む拡散領域を形成した基
板を電極基板42に接合し、KOHで異方性エッチング
して、膜厚2μmの振動板50と個々のノズル溝62に
対応した加圧室46と、加圧室46に流体抵抗部47を
介してインクを供給するための共通インク室48となる
溝114、116及び凹部115、117を形成した。
【0066】さらに、振動板/液室基板41上にサンド
ブラスト加工でインク供給口57とノズル溝62を形成
したガラス板からなる蓋板61を接着接合して、インク
ジェットヘッドとした。
【0067】このインクジェットヘッドにおいて、振動
板50を電気的に接地し、電極パッド部56を介して個
別電極53に駆動波形(駆動電圧)を印加して、種々の
周波数で駆動した。電圧を印加したとき、振動板50と
個別電極53間に静電引力が働き、振動板50は個別電
極53方向に引かれた。このとき加圧室46は引圧とな
り流体抵抗部47を経て共通インク室48から加圧室4
6にインクが供給された。駆動電圧の周波数に対応して
振動板50はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、
このとき加圧室46が加圧され、ノズル溝62からイン
ク滴が吐出された。
【0068】ここで、電極53となるタングステンシリ
サイドの膜厚を10nmから20nmまで変化させて、
電極53のシート抵抗を1Ωから500Ωまで変化させ
た種々のインクジェットヘッドを製作し、各インクジェ
ットヘッドについてインク滴が吐出される駆動限界周波
数を調べた。この結果を、図25に示している。
【0069】同図から分かるように、タングステンシリ
サイド(電極53)のシート抵抗が200Ω以下のとき
には駆動周波数60kHz程度で安定的なインク滴の噴
射が認められたが、シート抵抗が200Ωを越えると、
インク滴を噴射できる限界の周波数(駆動限界周波数)
が急激に低下する。また、シート抵抗値が500Ω程度
までであれば、液滴噴射が認められたものの、更にそれ
以上のシート抵抗値では液滴の噴射は認められなかっ
た。これより、タングステンシリサイドを用いた電極5
3のシート抵抗値は200Ω以下にすることが好ましい
ことが分かる。また、このシート抵抗値は、電極材料と
して窒化チタンを用いた場合、不純物原子を含むシリコ
ンを用いた場合と等しく、電極材料に依存しないことが
分かる。さらに、電極上の絶縁物の有無等、その構成に
依存しないことも分かる。
【0070】なお、上記各実施形態では本発明をインク
ジェット記録装置のインクジェットヘッドに適用した例
で説明したが、静電型アクチュエータとしてはインクジ
ェットヘッドのアクチュエータ部に限らず、例えばマイ
クロモータのアクチュエータ部などにも適用することが
できる。また、液滴吐出ヘッドとしてはインク滴を吐出
するインクジェットヘッドに限らず、インク以外の液
滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する
液滴吐出ヘッドなどにも適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る静電
アクチュエータは、振動板に対向する電極のシート抵抗
が200Ω以下である構成としたので、駆動限界周波数
の低下が発生せず、安定したアクチュエータ動作を行う
ことができる。
【0072】ここで、電極は少なくとも高融点金属と絶
縁物の二層を有するで、シート抵抗を低下しつつ振動板
とのショート等による電極の損傷を防止することができ
る。高融点金属としては窒化チタンを用いることで、耐
熱性に優れ、製作工程中の熱処理の影響を受けることな
く低抵抗の安定した信頼性の高い電極を得ることができ
る。また、電極は少なくともP型又はN型の不純物原子
を含むシリコンと絶縁物の二層を有することで、シート
抵抗200Ω以下を容易に得ることができ、振動板との
ショート等による電極の損傷を防止することができる。
【0073】本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、液
滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する液流路
と、この液流路の壁面を形成する振動板と、この振動板
に対向する電極とを有し、電極のシート抵抗が200Ω
以下である構成としたので、駆動限界周波数の低下が発
生せず、安定したインク滴吐出を行うことができる。
【0074】ここで、電極は少なくとも高融点金属と絶
縁物の二層を有するで、シート抵抗を低下しつつ振動板
とのショート等による電極の損傷を防止することができ
る。高融点金属としては窒化チタンを用いることで、耐
熱性に優れ、製作工程中の熱処理の影響を受けることな
く低抵抗の安定した信頼性の高い電極を得ることができ
る。また、電極は少なくともP型又はN型の不純物原子
を含むシリコンと絶縁物の二層を有することで、シート
抵抗200Ω以下を容易に得ることができ、振動板との
ショート等による電極の損傷を防止することができる。
【0075】本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法に
よれば、上記液滴吐出ヘッドの製造方法であって、単結
晶シリコン基板上に酸化シリコン層を形成する工程と酸
化シリコン層に凹部を形成する工程とこの凹部内に電極
を形成する電極基板形成工程からなる第一の工程と、電
極基板と液流路を形成する単結晶シリコン基板を直接接
合する第二の工程と、振動板、液流路、ノズルを形成す
る第三の工程とを含む構成としたので、取り扱い中の振
動板の破壊を防止することができ、歩留まりが向上す
る。
【0076】本発明に係るインクジェット記録装置によ
れば、上記液滴吐出ヘッドを搭載したので、駆動限界周
波数の低下が発生せず、安定したインク滴吐出を行うこ
とができ、高速で高画質記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部
の概略斜視説明図
【図2】同記録装置の側断面説明図
【図3】本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘ
ッドの平面説明図
【図4】図3のA−A線に沿う断面説明図
【図5】図3のB−B線に沿う断面説明図
【図6】図3のC−C線に沿う断面説明図
【図7】本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘ
ッドの平面説明図
【図8】図7のD−D線に沿う断面説明図
【図9】図7のE−E線に沿う断面説明図
【図10】図7のF−F線に沿う断面説明図
【図11】本発明の第3実施形態に係るインクジェット
ヘッドの平面説明図
【図12】図11のG−G線に沿う断面説明図
【図13】図11のH−H線に沿う断面説明図
【図14】図11のI−I線に沿う断面説明図
【図15】本発明の第4実施形態に係るインクジェット
ヘッドの平面説明図
【図16】図15のG−G線に沿う断面説明図
【図17】図15のH−H線に沿う断面説明図
【図18】図15のI−I線に沿う断面説明図
【図19】第4実施形態に係るインクジェットヘッドの
製造工程を説明する断面説明図
【図20】図19の電極パッド部に対応する側断面説明
【図21】図19の工程に続く工程を説明する断面説明
【図22】図21の電極パッド部に対応する側断面説明
【図23】第4実施形態の具体例におけるシート抵抗と
駆動周波数との関係を説明する説明図
【図24】第3実施形態の具体例におけるシート抵抗と
駆動周波数との関係を説明する説明図
【図25】第2実施形態の具体例におけるシート抵抗と
駆動周波数との関係を説明する説明図
【符号の説明】
13…キャリッジ、14…ヘッド、41…振動板/液室
基板、42…電極基板、42a…酸化シリコン層、44
…ノズル板、45…ノズル、46…圧力室、47…流体
抵抗部、48…共通インク室、50…振動板、51…凹
部、53…電極、54…ギャップ、55…絶縁層(酸化
シリコン層)、61…蓋部材、62…ノズル溝。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板とこの振動板に対向する電極とを
    有する静電アクチュエータにおいて、前記電極のシート
    抵抗が200Ω以下であることを特徴とする静電アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
    おいて、前記電極は少なくとも高融点金属と絶縁物の二
    層を有することを特徴とする静電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の静電アクチュエータに
    おいて、前記高融点金属は窒化チタンであることを特徴
    とする静電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
    おいて、前記電極は少なくともP型又はN型の不純物原
    子を含むシリコンと絶縁物の二層を有することを特徴と
    する静電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 液滴を吐出するノズルと、このノズルが
    連通する液流路と、この液流路の壁面を形成する振動板
    と、この振動板に対向する電極とを有し、前記振動板と
    電極との間の静電力で前記振動板を変形させて前記ノズ
    ルから液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドにおいて、前記
    電極のシート抵抗が200Ω以下であることを特徴とす
    る液滴吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の液滴吐出ヘッドにおい
    て、前記電極は少なくとも高融点金属と絶縁物の二層を
    有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液滴吐出ヘッドにおい
    て、前記高融点金属は窒化チタンであることを特徴とす
    る液滴吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の液滴吐出ヘッドにおい
    て、前記電極は少なくともP型又はN型の不純物原子を
    含むシリコンと絶縁物の二層を有することを特徴とする
    液滴吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8のいずれかに記載の液滴
    吐出ヘッドの製造方法において、単結晶シリコン基板上
    に酸化シリコン層を形成する工程と前記酸化シリコン層
    に凹部を形成する工程とこの凹部内に電極を形成する電
    極基板形成工程からなる第一の工程と、前記電極基板と
    液流路を形成する単結晶シリコン基板を互いに直接接合
    する第二の工程と、振動板、液流路、ノズルを形成する
    第三の工程とを含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 液滴を吐出するノズルと、このノズル
    が連通する液流路と、この液流路の壁面を形成する振動
    板と、この振動板に対向する電極とを有し、前記振動板
    と電極との間の静電力で前記振動板を変形させて前記ノ
    ズルから液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドを搭載したイ
    ンクジェット記録装置において、前記液滴吐出ヘッドは
    請求項5乃至8のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドであ
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007508163A (ja) * 2003-10-10 2007-04-05 ディマティクス インコーポレーテッド 薄膜を有するプリントヘッド

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007508163A (ja) * 2003-10-10 2007-04-05 ディマティクス インコーポレーテッド 薄膜を有するプリントヘッド

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