JP2001201057A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP2001201057A JP2000008800A JP2000008800A JP2001201057A JP 2001201057 A JP2001201057 A JP 2001201057A JP 2000008800 A JP2000008800 A JP 2000008800A JP 2000008800 A JP2000008800 A JP 2000008800A JP 2001201057 A JP2001201057 A JP 2001201057A
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heating
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隆幸 平光
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱対象となる食品の数量や大きさを検出し
て、その数量・大きさに適切に対応して効率の良い加熱
制御を行なうことによって、迅速かつ均一な加熱調理を
行なうことができる高周波加熱装置を得ること。 【解決手段】 加熱室19内に被加熱物(食品)20を
載置して、この被加熱物20をターンテーブル21で回
転駆動させながら高周波加熱する高周波加熱装置であっ
て、加熱室19底部の加熱される領域を複数領域に分け
て各領域の温度をサーモパイル2で検出し、このサーモ
パイル2で検出した複数領域の温度データに基づいて被
加熱物20が載置されたターンテーブル21の回転駆動
の制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波を用
いて食品等を加熱制御する高周波加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波加熱装置は、マイクロ波で食品を
加熱する方式であるため、マイクロ波の定在波に起因し
て、加熱室内の電界分布にどうしても強弱が生じてしま
う。このため、小さい食品の加熱効率は劣り、また、大
きい食品には加熱される部分と加熱されない部分が大小
の差こそあれ発生してしまう。そこで、従来より加熱効
率の向上あるいは加熱ムラの改善のために、以下に述べ
るような構成が提案されていた。
【0003】第1の従来の高周波加熱装置として、特開
平11−118156号公報に記載のものは、ターンテ
ーブルのほぼ半径方向に沿って直線状に並べた複数の赤
外線センサ素子によって、ターンテーブルの回転と同期
させて食品の複数箇所の温度を検出して、この食品の複
数箇所の温度に基づいて食品の形状を認識して、この認
識した食品の形状及び複数箇所の温度の最低温度と最高
温度の温度差に基づいて加熱の出力制御を行ない、加熱
ムラを改善するものがあった。
【0004】また、第2の従来の高周波加熱装置とし
て、特開平11−193931号公報に記載のものは、
加熱室底部に非均質形状に構成された回転板を設け、例
えば「ご飯の温め」、「酒の燗」、「解凍」等の代表的
な加熱調理の理想的なマイクロ波電界強度分布を、予め
定められた食品負荷と回転板の停止位置から測定してお
き、これを製品のデータベースに組み込んで、ユーザー
により入力された食品種類に応じて、その理想的とされ
る回転板の停止位置に回転板を停止させ、加熱効率の向
上を図るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような高周波加熱装置の構成は、以下の課題を有してい
た。第1の従来例では加熱ムラの調整を複数温度の最低
温度と最高温度の温度差に基づいて加熱出力を可変制御
することで行ない、温度差が所定以上あれば出力を所定
程度低下させていく為、どうしても加熱に時間がかかっ
てしまうという課題を有していた。
【0006】また、第2の従来例では、例えばユーザー
が「ご飯の温め」という入力操作を行なった場合でも、
実際に加熱庫に入れられる食品負荷(ご飯の量)、ご飯
を入れる容器、温めるものの数量等が異なれば理想的な
マイクロ波電界強度分布も異なるため様々な加熱調理へ
の対応性に欠けるという課題を有していた。
【0007】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたもので、加熱対象となる被加熱物(食品)の数量や
大きさを検出して、その数量・大きさに適切に対応して
効率の良い加熱制御を行なうことによって、迅速かつ均
一な加熱調理を可能とした高周波加熱装置を得ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加熱物を加
熱する加熱手段と、この被加熱物を駆動させる駆動手段
と、前記加熱手段により加熱される領域を複数領域に分
けて各領域の温度を検出する温度検出手段と、該温度検
出手段で検出した複数領域の温度データに基づいて前記
被加熱物の駆動を制御する制御手段と、を備えたもので
ある。
【0009】また、本発明は、被加熱物を加熱する加熱
手段と、この被加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加
熱手段により加熱される領域を複数領域に分けて各領域
の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段で検
出した温度データに基づいて前記被加熱物の形状を推論
する形状推論手段と、該推論された形状に基づいて前記
被加熱物の駆動を制御する制御手段と、を備えたもので
ある。
【0010】また、本発明は、前記形状推論手段が、前
記温度検出手段で検出した隣り合う2つ以上の領域の温
度データに基づいてこれらの各領域を含む新たな領域の
温度データに準じる基準値を算出して前記被加熱物の形
状を推論するものである。
【0011】また、本発明は、被加熱物を加熱する加熱
手段と、この被加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加
熱手段により加熱される領域を複数領域に分けて各領域
の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段で検
出した温度データに基づいて前記被加熱物の形状を推論
する形状推論手段とを備え、該温度検出手段で検出した
複数領域の温度データと前記形状推論手段で推論した被
加熱物の形状データとから被加熱物の温度偏差を推論
し、該温度偏差に基づいて前記被加熱物の駆動を制御す
るものである。
【0012】また、本発明は、被加熱物を加熱する加熱
手段と、この被加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加
熱手段により加熱される領域を複数領域に分けて各領域
の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段で検
出した温度データに基づいて前記被加熱物の形状を推論
する形状推論手段とを備え、前記形状推論手段は被加熱
物の位置を算出するとともに、該位置に基づいて前記被
加熱物の駆動を制御するものである。
【0013】また、本発明は、被加熱物を加熱する加熱
手段と、この被加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加
熱手段により加熱される領域を複数領域に分けて各領域
の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段で検
出した温度データに基づいて前記被加熱物の形状を推論
する形状推論手段とを備え、前記形状推論手段は被加熱
物の物体数を検出するとともに、物体数が複数の場合は
前記被加熱物の駆動を制御するものである。
【0014】また、本発明は、前記駆動手段が、被加熱
物を載置して回転駆動するターンテーブルを有し、前記
回転駆動の制御は前記ターンテーブルの回転停止又は可
変速回転制御であるものである。
【0015】また、本発明は、前記被加熱物の形状推論
から温度分布を推論し、該推論された温度分布を表示す
る表示手段を更に備えたものである。
【0016】また、本発明は、推論された前記被加熱物
の形状を表示する表示手段を更に備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1に係わる高周波加熱装置の制御ブロック図、
図2は本発明の実施の形態1に係わるサーモパイルユニ
ットの拡大図、図3はこの高周波加熱装置の構成図であ
る。
【0018】図1,2において、1Aa〜1Ddはそれ
ぞれサーモパイル(以下1Aa〜1Ddまでの任意のサ
ーモパイルを表すときは、「サーモパイル1」とす
る。)である。最初のアルファベットの大文字が1行目
からA,B,C,Dの順番を示し、次のアルファベット
の小文字が1列目からa,b,c,dの順番を示し、4
行4列に配置されている。2は16素子のサーモパイル
1が4×4のマトリクス状に配列されるサーモパイルユ
ニット、3はサーモパイルユニット2の前方に配置され
被検知領域4から放射される赤外線をサーモパイルユニ
ット2に集光させる集光レンズである。
【0019】一方、5はサーモパイル1からの出力信号
を後述するアドレス信号によって選択するスキャン手
段、6はこのスキャン手段5で選択された出力信号を所
定レベルまで増幅する第1の増幅手段である。7はサー
モパイル1の冷接点に近接して配置されるサーミスタ等
からなる接触型の基準温度素子、8は基準温度素子7か
らの出力信号を所定レベルまで増幅する第2の増幅手段
である。9は第1の増幅手段6で増幅された信号と第2
の増幅手段8で増幅された出力信号とを入力として比較
増幅する差動増幅手段である。ここで、10は上記のサ
ーモパイルユニット2とスキャン手段5と第1の増幅手
段6と基準温度素子と第2の増幅手段8と差動増幅手段
9とをキャンパッケージ等で包み、このパッケージの表
面に集光レンズ3を配置したサーモパイルモジュールで
ある。
【0020】11は所定のタイミングでスキャン手段5
にサーモパイル1Aa〜1Ddまでのアドレス信号を出
力するアドレス信号出力手段、12は差動増幅手段9の
電圧出力をデジタル信号に変換するA/D変換手段、1
3はA/D変換手段12のデジタル信号出力を温度デー
タに変換する温度データ変換手段、14は温度データ変
換手段13から出力される温度データを記憶する記憶手
段でサーモパイル1の16素子に対応する記憶バッファ
ーを有している。15はアドレス信号出力手段11と記
憶手段14からの出力信号を受け取り、サーモパイル1
Aa〜1Ddの16素子の4×4のマトリクス状温度分
布から食品等の形状を推論する形状推論手段である。1
6は記憶手段14に記憶された温度データと形状推論手
段15で推論した形状データに基づいて加熱制御を行な
う加熱制御手段である。17は外部信号出力手段11と
A/D変換手段12と温度データ変換手段13と記憶手
段14と形状推論手段15と加熱制御手段16とを内蔵
するマイクロコンピューター(以下「マイコン」とい
う。)である。
【0021】また、図3において、18は高周波加熱装
置本体で、19は食品等の被加熱物20を加熱する加熱
室、21は被加熱物20を載置するターンテーブル、2
2はターンテーブル21を回転駆動させるターンテーブ
ル用モータである。23はマイクロ波を発生するマグネ
トロン、24aはマイクロ波の通り道となる導波管、2
4bは加熱室19の壁部に設けたマイクロ波を加熱室1
9内に供給する給電口である。また、25は本体前面に
設けられた操作パネルで各種調理条件や加熱開始指令を
入力する入力手段を有している。サーモパイルモジュー
ル10は、加熱室19の天井面に集光レンズ3が下向き
になるように配置されている。従って、被検知領域4は
ターンテーブル21を覆う加熱室19の底部となり、タ
ーンテーブル21に載置された被加熱物20の温度分布
を検出可能となる。
【0022】次に、図1を参照してターンテーブル21
に載置された被加熱物20の温度分布検知について説明
する。図1において、電源スイッチ(図示せず)をON
し、サーモパイルモジュール10、マイコン15、表示
手段16に通電すると、被検知領域4から放射された赤
外線が集光レンズ3で集光されてサーモパイルユニット
2に受光される。サーモパイルユニット2のサーモパイ
ル1は受光によって温度変化し、熱電対の温接点と冷接
点に発生した温度差を電圧に変換して出力する。
【0023】この時、アドレス信号出力手段11から出
力されるアドレス信号によりスキャン手段5はサーモパ
イルユニット2の出力電圧の内1つ、例えばサーモパイ
ル1Aaからの出力電圧を選択して、第1の増幅手段6
へ選択した電圧を出力する。一方、サーモパイルユニッ
ト2の冷接点付近に配置された基準温度素子7は、周囲
温度即ち絶対温度を検出し、第2の増幅手段8へ電圧を
出力する。これらの増幅手段6,8で増幅された出力電
圧は、差動増幅手段9で比較・増幅されるため、周囲温
度が変化しても被測定領域の温度を電圧値として正確に
検出することができる。
【0024】この差動増幅手段9で比較・増幅された電
圧は、マイコン15に内蔵されるA/D変換手段12に
入力されてデジタル信号となり、このデジタル信号が温
度データ変換手段13によって、温度データに変換され
てサーモパイル1Aaの温度データとして記憶手段14
に記憶される。以上の動作をサーモパイル1Aa〜1D
dまで順次16回行なうことで、全てのサーモパイルの
温度データを記憶手段14に記憶させることができる。
【0025】この記憶手段14に記憶された温度データ
とアドレス信号出力手段11からのアドレス信号データ
を受け取って、形状推論手段15はターンテーブル21
に載置された被加熱物20の形状を推論する。図4は記
憶手段14に記憶された温度データをアドレス信号出力
手段11からのアドレス信号データに基づいて各アドレ
ス毎の温度データを示す関係図である。図4において、
26Aa〜26Ddはそれぞれのサーモパイル1に対応
したアドレスであり、それぞれのアドレスにおける温度
の絶対値データが示されている。サーモパイル1の配列
の場合と同様に、最初のアルファベットの大文字が1行
目からA,B,C,Dの順番を示し、次のアルファベッ
トの小文字が1列目からa,b,c,dの順番を示し、
4行4列に配置されている。即ち、サーモパイル1Aa
が検出した温度がアドレス26Aaに示される温度デー
タで、サーモパイル1Abが検出した温度がアドレス2
6Abに示される温度データというように対応してい
る。ここで、アドレス26Aa,Ab,Ac,Ad,B
aの温度は20(℃)、アドレス26Bbの温度は60
(℃)、26Bcの温度は50(℃)となっていること
を示している。
【0026】次に図4〜図10を参照してターンテーブ
ル21に載置された被加熱物20の形状認識処理につい
て説明する。例えば高周波加熱を行なっている最中に上
記形状推論動作を行なった場合は、被加熱物20の温度
は上昇していくのに対し、被加熱物20以外の温度は被
加熱物20の温度に較べて低くなる。従って、検知範囲
が全て被加熱物20の温度を検出しているサーモパイル
の温度データ、検知範囲の一部が被加熱物20の温度を
検出しているサーモパイルの温度データ、被加熱物20
以外の温度を検出しているサーモパイルの温度データの
順に温度が低下する。
【0027】一方、図4では最高温度が60℃であり最
低温度が20℃である。従って、例えば被加熱物20と
それ以外の部分との閾値を(最高温度+最低温度)/2
に設定すると図4の例では40℃となり、被加熱物20
の形状を推論すると図5の(a)に示す斜線部分とな
る。この斜線部分が被加熱物20の形状そのものと認識
するのは大まかであり、実際の被加熱物20との比較を
示した図5の(b)から明らかな様に、大体の位置と大
きさしかわからず効率良い加熱制御をすることができな
い。そこで、検知範囲が全て被加熱物20の温度を検出
しているサーモパイルの温度データか、検知範囲の一部
が被加熱物20の温度を検出しているサーモパイルの温
度データかを推論していく必要がある。
【0028】そこで、図4で示した4×4のマトリクス
状の領域を図6の(a)の点線で示すように1/4(2
5%)の大きさの領域となるように細分化する。この細
分化された領域を実線で表し、図4で示した4×4のマ
トリクス状の領域を点線で表すと図6の(b)のように
なる。次に、この細分化された領域の構成に従って各領
域の温度データ26Aa〜Ddに基づき算出される温度
データに準じる基準値を決定する。この基準値は純粋な
温度データではないため絶対値のみで表され単位を有し
ない値である。また、細分化した領域に図4と同様にア
ドレス27Aa〜27Ggをつけていく。ここで図7に
おいて、最初のアルファベットの大文字が1行目から
A,B,C,D,E,F,Gの順番を示し、次のアルフ
ァベットの小文字が1列目からa,b,c,d,e,
f,gの順番を示し、7行7列に配置されている。
【0029】この基準値の決定は、細分化された領域が
図4に示す16領域の内の1領域のみから構成されてい
る場合は、そのままその領域の温度データを受け継いで
基準値となる。例えばアドレス27Aaはアドレス26
Aaのみから構成されているため基準値は20、アドレ
ス27Ccはアドレス26Bbのみから構成されている
ため基準値は60、アドレス27Ceはアドレス26B
cのみから構成されているため基準値は50となる。一
方、細分化された領域が図4に示す16領域の内の複数
の領域から構成されている場合には、その構成比率に前
領域の温度データを掛け合わせたものの和が基準値とな
る。例えば、アドレス27Bbはアドレス26Aa,2
6Ab,26Ba,26Bbから同比率で構成されてい
る。従って、 アドレス27Bbの基準値=(26Aaの温度データ+
26Abの温度データ+26Baの温度データ+26B
bの温度データ)/4 で表され、アドレス27Bbの基準値=(20+20+
20+60)/4=30となる。また、例えば、アドレ
ス27Bcはアドレス26Ab,26Bbから均等の割
合で構成されている。従って、アドレス27Bcの基準
値=(26Abの温度データ+26Bbの温度データ)
/2で表され、27Bcの基準値=(20+60)/2
=40となる。
【0030】この計算を、細分化された全てのアドレス
27Aa〜27Ggまで行なって、それぞれのアドレス
における基準値を示したものが図7である。この図7の
アドレス毎の基準値に基づいて、被加熱物20とそれ以
外の部分との閾値を細分化される前と同様に、(最高基
準値+最低基準値)/2に設定すると40となり、被加
熱物20の形状は図8に示す斜線部分と推論できる。従
って、図5(b)で表したものに較べて4倍の分解能で
形状を推論することができる。
【0031】上記の領域の細分化を、図8で示した7×
7の49領域について更に上記方式により繰り返し行な
うと、2回目の細分化された領域は図9の(a)で示さ
れ、被加熱物20を重ね合わせると図9の(b)で示さ
れ形状の推論が実際の被加熱物20の形状に近づいてい
ることがわかる。また、この図9から更に3回目の細分
化を行なうと図10の(a)となり、被加熱物20を重
ね合わせると図10の(b)で示され形状の推論が被加
熱物20の実際の形状とかなり近づいていることがわか
る。このような細分化を必要程度繰り返し行なうことで
被加熱物20の形状を正確に認識することができる。
【0032】また、各サーモパイル1の視野角とサーモ
パイル1から加熱室19底部までの距離は予め設定され
るため、図4で示した1領域例えばアドレス26Aaの
面積S1は予め算出することができる。従って、この面
積S1に細分化の分割割合(例えば1/4)を乗じれば
細分化された領域の面積S1’を算出することができ
る。従って、この面積S1’に閾値を超えた領域の数を
乗じれば、被加熱物20の面積を正確に推論することも
できる。また、この面積の計算は以下の様にターンテー
ブル21を用いて計算することもできる。ターンテーブ
ル21の面積は予め定められており、ターンテーブル2
1を一定の温度に加熱又は冷却して室温と差をつけれ
ば、上記で述べた形状認識処理を用いて図11のように
ターンテーブル21の形状を正確に認識することがで
き、ターンテーブル21の形状と細分化された領域との
関係が算出される。この際、閾値を超えた領域の数に細
分化された1領域の面積を乗じたものがターンテーブル
21の面積に等しくなるため、細分化された1領域の面
積を容易に算出することができる。
【0033】更に、被加熱物20の形状推論から被加熱
物20の形状を構成する領域の座標の平均座標を求める
こと、又は、1つの塊の周りを削り取っていくアルゴリ
ズムによって絞り込まれた残った領域を中心とすること
で被加熱物20の中心位置(図心)を推論することもで
きる。これによって加熱室19底部即ちターンテーブル
21の中心から被加熱物20の中心までの距離を算出す
ることができ、被加熱物20をターンテーブル21に載
置する際の位置ずれの程度を判定可能となる。
【0034】尚、以上の形状認識処理及び面積算出処理
は、被加熱物20が冷蔵庫や冷凍庫に入っていて加熱室
19内の温度よりも十分に被加熱物20の温度が低い場
合や、調理途中で加熱室19内の温度よりも十分に高い
場合は高周波加熱装置18による加熱調理の前に行なう
ことができる。一方、室内にただ放置されていたままの
食品等が被加熱物20である場合には、高周波加熱装置
18による加熱調理を開始した後、一定時間経過後又は
サーモパイル1で検出する最高温度と最低温度の差が5
℃以上ついた後に形状認識処理及び面積算出処理を行な
うように設定する。
【0035】次に、本実施の形態で説明する高周波加熱
装置の加熱室内での電界分布について説明する。図12
は加熱室内にビーカーを配置した様子を示す高周波加熱
装置の正面図、図13はこのビーカーの配置位置を変え
た様子を示す高周波加熱装置の上面図である。図12,
13において、28は200(cc)の水を満たしたビ
ーカーである。給電口24bからビーカー28までの距
離を4cm、15cm、26cmと変えて、マグネトロ
ン23による高周波加熱を行ない、このビーカー28内
の水が沸騰するまでのそれぞれの時間を計測した。この
実験結果を図14に示す。尚、水の初期温度は全て19
(℃)であり、高周波加熱の間ターンテーブル21は回
転駆動させずに実験を行なった。
【0036】図14に示す実験結果から、給電口24b
から遠くなれば遠くなるほど加熱時間を要し、ターンテ
ーブル21の両端に載置した場合では加熱時間に1分以
上の差が生じることがわかる。即ち、マイクロ波の給電
口24bからの距離が大きくなれば電界強度が弱まって
行き、加熱室19内で電界強度が不均一になるので、高
周波加熱の際の加熱効率に大きな影響を与える。図15
に加熱室19内の電界強度の強さを等強度線29a,2
9b,29cを用いて示す。等強度線は29aが最も電
界強度が強く、29b,29cと徐々に弱くなって行く
ことを示している。
【0037】次に、図16に示すフローチャートを参照
して、本実施形態の高周波加熱装置の動作について説明
する。使用者は、図示せぬ高周波加熱装置のドアを開け
て、冷凍食品等の被加熱物20を加熱室19内に入れて
ターンテーブル21上に載置してドアを閉め、操作パネ
ル25の調理メニューボタン等を操作して、調理スター
トボタンを押す(ステップS101のYES)。調理ス
タートボタンが押されると、加熱室19の天井に配置さ
れたサーモパイルユニット2内のサーモパイル1Aa〜
1Ddによって、被加熱物20を含めた加熱室底部の4
×4=16領域の温度を検出する(ステップS10
2)。この16領域の温度が記憶手段14に記憶される
と、16個の温度データの平均温度と、この平均温度か
ら一番偏差の大きい領域の温度との温度差が所定以上、
例えば5℃以上の差があるかどうかを判定する。
【0038】平均温度から一番偏差の大きい領域の温度
との温度差に5℃以上の差が無い場合(ステップS10
3のNO)には被加熱物20の形状推論ができないため
通常の加熱制御が行なわれる(ステップS104)。当
初から5℃以上の差がある場合及び通常の加熱制御で被
加熱物20が加熱されて5℃以上の差がついた場合(ス
テップS103のYES)には、記憶手段14に記憶さ
れた16個の温度データ及び信号出力手段11からのア
ドレス情報に基づいて、形状推論手段15で被加熱物2
0の形状が推論される(ステップS105)。必要程度
上述した細分化の方法によって被加熱物20の形状が推
論されると、これに基づいて被加熱物20の平面面積が
算出される(ステップS105)。
【0039】加熱制御手段16は、被加熱物20の平面
面積に応じて予め設定された複数の加熱出力の内の何れ
かの出力量を選択してマグネトロン23を駆動させる
(ステップS106)。この加熱出力を設定した後、推
論された被加熱物20の形状に基づいて被加熱物20の
中心位置を算出し、被加熱物20の中心位置とターンテ
ーブル21の中心位置との距離が所定以上離れているか
否かを判定する(ステップS107)。所定以上離れて
いない場合は(ステップS107のYES)、温度偏差
が所定以上あるか否かをアドレスの対称性を考慮して判
断する(ステップS108)。
【0040】この温度偏差について具体的に図4を用い
て説明すると、アドレス26Bb,26Bc,26C
b,26Ccの温度の平均温度とこの4つの領域の平均
温度から一番偏差の大きい領域の温度との温度差が所定
以上ある場合、または、アドレス26Aa,26Ab,
26Ac等の外側の12領域の温度データの平均温度と
この4つの領域の平均温度から一番偏差の大きい領域の
温度との温度差が所定以上ある場合には温度偏差が所定
以上あると判断する。
【0041】被加熱物20の中心のずれが所定以上ある
場合、又は、温度偏差が所定以上ある場合には(ステッ
プS107・S108のNO)、ターンテーブルモータ
22を可変速制御する(ステップS110)。この可変
速制御について以下に具体的に述べる。図17は被加熱
物20がピザ等の丸くて大きいものである場合の各被検
知領域毎の温度分布を各領域に対応させて示したもので
ある。アドレス26Bb,26Bc,26Cb,26C
cの温度データの平均温度は(40×3+60)/4=
45℃であり、4つの領域の最高温度は60℃である。
従って温度偏差が15℃あるため、ターンテーブルモー
タ22の可変速制御を行なう。
【0042】可変速制御の1例としては、ターンテーブ
ル21が図17に示した矢印方向に回転している場合、
まもなくピザの60℃の高温領域であるアドレス26C
cが電界強度の強い給電口24b付近を通過する。この
時一定時間ターンテーブルモータ22の回転速度を上げ
て、高温領域26Ccが電界強度の強い給電口24b付
近を速やかに通過させ、高温領域26Ccの温度上昇を
抑えることができ、他の領域との温度差が縮まって温度
ムラを解消できるとともに他の領域が電界強度の強い給
電口24b付近を通過する時間帯が長くなるので加熱効
率も高くなる。
【0043】被加熱物20の中心位置とターンテーブル
21の中心位置との距離が所定以上離れている場合も同
様に、被加熱物20が無い部分について、一定時間ター
ンテーブルモータ22の速度を上げて、電界強度の強い
給電口24b付近を速やかに通過させることで行なう。
【0044】可変速制御はこれに限られるものではな
く、電界強度が弱い給電口24bから最も離れた位置を
高温領域26Ccが通過する際に、ターンテーブルモー
タ22の回転速度を遅くしても良い。また、形状推論手
段の推論結果より被加熱物20が存在するのに温度ムラ
のため低温領域が存在する場合には、この領域が電界強
度の強い給電口24b付近を通過するとき一定時間(例
えば10秒)ターンテーブルモータ22の回転を停止さ
せることでも良い。
【0045】被加熱物の中心のずれが所定以下であり
(ステップS107のYES)、且つ、温度偏差が所定
以下である場合には(ステップS108のYES)、通
常の加熱制御を行なう(ステップS109)。上記の可
変速の加熱制御又は通常の加熱制御を所定時間行なった
場合(ステップS111・112・113のYES)に
は加熱終了(ステップS114)となり、所定時間に満
たない場合は(ステップS111・112・113のN
O)には、再度サーモパイル1Aa〜1Ddによって、
加熱室底部の16領域の温度を検出し(ステップS10
2)、上記の制御を繰り返し行なう。この所定時間は例
えば加熱時間であり、サーモパイル1Aa〜Ddまでの
平均温度が所定温度になるまでの時間に設定することも
できる。
【0046】本実施の形態では、冷却が不要等の取り扱
い性や電気機器へ応用できるコスト性を考慮して熱型の
赤外線センサであるサーモパイルについて説明している
が、他の赤外線センサを用いても良い。
【0047】実施の形態2.図18は本発明の実施の形
態2に係わるサーモパイルユニットの拡大図、図19,
20は実施の形態2に係わるサーモパイルユニットの被
検知領域を示す図である。なお、なお、高周波加熱装置
の基本的構成は実施の形態1と同様であるので説明は省
略する。また、実施の形態1と同一または相当部分には
同じ符号を付し説明を省略する。
【0048】図18において、サーモパイルモジュール
10内のサーモパイルユニット2は1×8の1列に並ん
だアレイ状の8素子のサーモパイル1A〜1Hから構成
されている。このサーモパイルユニット2の検知領域4
は、図19に示すように、それぞれのサーモパイル1A
〜1Hに対応して4A〜4Hに8分割されている。サー
モパイル1Aは検知領域4Aの温度を検知し、サーモパ
イル1Bは検知領域4Bの温度を検知するとのようにな
っている。従って、検知領域4はターンテーブル21の
直径部分を覆い、中心はターンテーブル21の中央部で
ある。
【0049】次に、本発明の実施の形態2に係わる高周
波加熱装置におけるターンテーブル21に載置された被
加熱物20の温度分布検知について図1及び図21を用
いて説明する。高周波加熱開始により、または、単独で
ターンテーブル21を回転させることによって、ターン
テーブル21上に載置された被加熱物20も回転する。
ここで、ターンテーブル21の回転の1/8周期毎に1
列分の温度データをサーモパイルモジュール10からマ
イクロコンピュータ15に入力すると、ターンテーブル
21の1/2周期で円状の4×8=32の温度データが
記憶手段14に記憶される。図21はサーモパイル1の
検知領域とその温度データの関係図で、1列分だけ温度
データを示したものである。これが4列分で32個の温
度データを得ることができる。この記憶手段14に記憶
された温度データとアドレス信号出力手段11からのア
ドレス信号データを受け取って、実施の形態1と同様に
形状推論手段15はターンテーブル21に載置された被
加熱物20の形状を推論する。
【0050】また、本実施の形態では、サーモパイルユ
ニット2の検知領域4をターンテーブル20の直径部分
としたが、本発明はこれに限定するものではなく、図2
0に示すように半径部分即ちターンテーブル21の中心
から円周までの部分にしても良い。この場合は、より木
目細かにターンテーブル21上の被加熱物20の温度分
布を表示できる。また、1/8周期毎に1列分の温度情
報がサーモパイルモジュール10からマイクロコンピュ
ータ15に入力され、ターンテーブル21が1周すると
ターンテーブル21上の温度を検知することができる。
【0051】また、本実施の形態では1×8のサーモパ
イルユニットを用いたが、本発明は1×n(n=2,
3,4,・・)のアレイ状であればサーモパイル1の数
に限定されない。
【0052】実施の形態3.図22は本発明の実施の形
態3に係わる高周波加熱装置の構成図、図23は図22
の高周波加熱装置の上面図である。なお、高周波加熱装
置の基本的構成は実施の形態1と同様であるので説明は
省略する。また、実施の形態1と同一または相当部分に
は同じ符号を付し説明を省略する。
【0053】図22,23において、20a,20bは
徳利たる被加熱物であり、ターンテーブル21上には2
本載置されている。また、図24は図1に示される記憶
手段14に記憶された温度データをアドレス信号出力手
段11からのアドレス信号データに基づいたアドレス毎
の温度データを示した関係図である。図24において、
26Aa〜26Ddはそれぞれのサーモパイル1に対応
したアドレスであり、それぞれのアドレスにおける温度
の絶対値データが示されている。ここで、26Bbの温
度は50(℃)、アドレス26Ab,Ba,Ccの温度
は40(℃)、アドレス26Cd,Dcの温度は30
(℃)、アドレス26Aa,26Ac,Ad,Bc,B
d,Ca,Cb,Da,Db,Ddの温度は20(℃)
となっていることを示している。
【0054】次にターンテーブル21に載置された被加
熱物20a,20bの形状認識処理について説明する。
図24では最高温度が50℃であり最低温度が20℃で
ある。従って、例えば被加熱物20とそれ以外の部分と
の閾値を(最高温度+最低温度)/2に設定すると図2
4の例では35℃となり、被加熱物20a,20bの形
状を推論すると図24に示す斜線部分となる。この斜線
部分が被加熱物20a,bの形状そのものと認識するの
は大まかであり、効率良い加熱制御をすることができな
い。そこで、実施の形態1と同様に被加熱物20a,2
0bの形状を推論していく必要がある。
【0055】ここで、図24で示した4×4のマトリク
ス状の領域を1/4(25%)の大きさの領域となるよ
うに分割して細分化する。この細分化された領域の構成
に従って各領域の温度データ26Aa〜Ddに基づき算
出される温度データに準じる基準値を決定する。このよ
うな細分化を必要程度繰り返し行なうことで、細分化さ
れた領域は図25のようになり、この斜線部分に被加熱
物20a,20bが示される。ここで、被加熱物20a
と被加熱物20bを位置が離れて2個被加熱物20がタ
ーンテーブル21上に載置されていることを示してお
り、例えばこの2つの塊の周りを削り取っていくアルゴ
リズムによって絞り込まれた残った領域の数を数えるこ
とによって被加熱物20の個数を得ることができる。
【0056】また、各サーモパイル1の視野角とサーモ
パイル1から加熱室19底部までの距離は予め設定され
るため、図24で示した1領域例えばアドレス26Aa
の面積S2は予め算出することができる。従って、この
面積S2に細分化の分割割合(例えば1/4)を乗じれ
ば細分化された領域の面積S2’を算出することができ
る。従って、この面積S2’に閾値を超えた領域の数を
乗じれば、被加熱物20a,20bの面積も正確に推論
することもできる。
【0057】更に、被加熱物20a,20bの形状推論
から、被加熱物20a,20bの形状を構成する領域の
座標のそれぞれの平均座標を求めること、又は、周りを
削っていくアルゴリズムによって、それぞれの被加熱物
20a,20bの中心位置(図心)を推論することもで
きる。これによって加熱室19底部即ちターンテーブル
21の中心から被加熱物20a,20bの中心に対する
方向性及び中心までの距離を算出することができ、被加
熱物20a,20bがターンテーブル21に載置する際
にそれぞれどの程度、どの方向に位置がずれているか判
定可能となる。図26はターンテーブル21の中心位置
と被加熱物20a,20bの中心位置との関係を示す図
である。
【0058】次に、図27に示すフローチャートを参照
して、本実施形態の高周波加熱装置の動作について説明
する。使用者は、図示せぬ高周波加熱装置のドアを開け
て、徳利等の被加熱物20a,20bを加熱室19内に
入れてターンテーブル21上に載置してドアを閉め、操
作パネル25の調理メニューボタン等を操作して、調理
スタートボタンを押す(ステップS201のYES)。
調理スタートボタンが押されると、加熱室19の天井に
配置されたサーモパイルユニット2内のサーモパイル1
Aa〜1Ddによって、被加熱物20a,20bを含め
た加熱室底部の4×4=16領域の温度を検出する(ス
テップS202)。この16領域の温度が記憶手段14
に記憶されると、温度データの平均温度と、この平均温
度から一番偏差の大きい領域の温度との温度差が所定
(2〜8℃)以上、例えば5℃以上の差があるかどうか
を判定する。
【0059】温度データの平均温度と平均温度から一番
偏差の大きい領域の温度との温度差に5℃以上の差が無
い場合(ステップS203のNO)には被加熱物20
a,20bの形状推論ができないため通常の加熱制御が
行なわれる(ステップS204)。当初から5℃以上の
差がある場合及び通常の加熱制御で被加熱物20が加熱
されて5℃以上の差がついた場合(ステップS203の
YES)には、記憶手段14に記憶された16個の温度
データ及び信号出力手段11からのアドレス情報に基づ
いて、形状推論手段15で被加熱物20a,20bの形
状が推論される(ステップS205)。必要程度上述し
た細分化の方法によって被加熱物20a,20bの形状
が推論されると、これに基づいて被加熱物20a及び被
加熱物20bの平面面積が算出される(ステップS20
5)。
【0060】加熱制御手段16は、被加熱物20aと被
加熱物20bとの和としての平面面積に応じて予め設定
された複数の加熱出力の内の何れかの出力量を選択して
マグネトロン23を駆動させる(ステップS206)。
この加熱出力を設定した後、推論された被加熱物20
a,20bの形状に基づいて、被加熱物が複数であるか
否かを判定する(ステップS207)。被加熱物20が
単数である場合には実施の形態1と同様の動作を行な
う。本実施の形態では被加熱物20が、複数の被加熱物
20a,20bである場合について説明する。
【0061】被加熱物20a及び被加熱物20bのそれ
ぞれの中心位置を算出し、被加熱物20a,20bの中
心位置とターンテーブル21の中心位置との位置関係、
即ち方向と距離を判定し、ターンテーブルモータ22を
可変速制御する(ステップS208)。この可変速制御
について以下に具体的に述べる。ターンテーブル21の
中心位置と給電口24bの位置関係、ターンテーブル2
1の回転方向、及び被加熱物20a,20bの中心位置
とターンテーブル21の中心位置との位置関係から、被
加熱物20a,20bと給電口24bの位置関係を算出
することができる。
【0062】ここで、図14に示す実験結果から、給電
口24bから遠くなれば遠くなるほど加熱時間を要し、
ターンテーブル21の両端に載置した場合では加熱時間
に1分以上の差が生じている。即ち、マイクロ波の給電
口24bからの距離が大きくなれば電界強度が弱まって
行き、図15に示すように給電口24b付近の電界強度
が最も強く、加熱効率が高くなることがわかる。
【0063】従って、複数の被加熱物20a,20bが
ターンテーブル21上に載置されている場合には、ター
ンテーブルモータ21を可変速制御して、被加熱物20
a,20bに効率良くマイクロ波を照射させる。ターン
テーブル21が反時計回りに回転している場合、図26
において一方の徳利たる被加熱物20bが間もなく電界
強度の強い給電口24b付近を通過する。
【0064】図26の様に、所定の角度ΘAとなった時
に一定時間ターンテーブルモータ22の回転速度を下げ
て、被加熱物20bがゆっくりと給電口24b前を通過
させるようにする。また、被加熱物20bが給電口24
b前を通過してから所定の角度ΘAとなった時には通常
のターンテーブル21の回転速度に戻す。これを、被加
熱物20aの場合にも同様に行なえば、被加熱物20
a,20bが電界強度の強い給電口24b付近を通過す
る時間帯が、一定速度でターンテーブル21を回転させ
る場合に較べて長くなるので加熱効率も高くなる。
【0065】可変速制御はこれに限られるものではな
く、被加熱物20a,20bがともに給電口24bから
離れた位置にある場合には、ターンテーブルモータ22
の回転速度を速くしても良い。また、被加熱物20a,
20bが電界強度の強い給電口24b付近を通過すると
き一定時間(例えば10秒)ターンテーブルモータ22
の回転を停止させることでも良い。
【0066】この可変速加熱制御を所定時間行なった場
合(ステップS214のYES)には加熱終了(ステッ
プS215)となり、所定時間に満たない場合は(ステ
ップS214のNO)には、再度サーモパイル1Aa〜
1Ddによって、加熱室底部の16領域の温度を検出し
(ステップS202)、上記の制御を繰り返し行なう。
この所定時間は例えば加熱時間であり、サーモパイル1
Aa〜Ddまでの平均温度が所定温度になるまでの時間
に設定することもできる。
【0067】また、他の可変速制御の例として被加熱物
20が2つある場合に、加熱ムラによって被加熱物20
a,20bの内一方(たとえば被加熱物20a)だけ先
に温められてしまう場合もある。この場合には、温まっ
ている被加熱物20aは給電口24b前を速く通過させ
て、まだ温まっていない被加熱物20bの方は給電口2
4b前をゆっくり通過させるか若しくは所定時間(10
秒間)停止させても良い。このように制御することによ
って2つの被加熱物20を同温度にして加熱調理を終了
させることができ、片方だけぬるくてもう1度加熱し直
さなければならないとか、片方だけ熱くなりすぎてしま
うといった不具合を解消でき、使用者の機器使用感が高
まる。
【0068】実施の形態4.図28は本発明の実施の形
態4に係わる高周波加熱装置の制御ブロック図、図29
は本発明の実施の形態4に係わる高周波加熱装置を示す
図である。なお、高周波加熱装置の基本的構成は実施の
形態1と同様であるので説明は省略する。また、実施の
形態1と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を
省略する。
【0069】図28,29において、30は形状推論手
段15からの出力信号を受け取り、サーモパイル1Aa
〜1Ddの16素子で検出した温度を細分化して分布表
示するマトリクス状の液晶画面からなる表示手段であ
る。この表示手段30は、実施の形態1で説明した形状
推論手段15の基準値に基づいて例えば白黒濃淡階調を
つけて表わされ、濃ければ濃いほど温度が高いと推論し
ていることを示している。また、この表示手段30は温
度分布表示を行なうのみではなく、液晶画面を例えば温
度分布表示と他の情報の表示をスイッチ等によって切り
換え可能に設定する方式であっても良い。更に、表示手
段30は液晶画面の他、ディスプレイ、LED、EL等
の他の方式によって表示するものでも良い。
【0070】また、サーモパイルモジュール10は実施
の形態1に示すマトリクス状のサーモパイルユニット2
から構成され、加熱室19の天井面に集光レンズ3が下
向きになるように配置されている。従って、被検知領域
4はターンテーブル21を覆う加熱室19底部となり、
ターンテーブル21に載置された被加熱物20の温度分
布を検知可能となる。この検知した温度に基づいて7×
7の49分割された表示手段30に濃淡または色表示さ
れる。表示手段30は液晶画面から成り、操作パネル2
5の上方に設けられて使用者が温度分布を確認し易い配
置構成となっている。
【0071】具体的には、表示手段30は形状推論手段
15からアドレス26Aa〜Ddの温度データに基づき
算出される細分化された各領域の基準値を受け取ってい
るため、その細分化された領域のアドレスに応じた基準
値に従ってどの帯域に属するかを判定し、判定された帯
域に対応する白黒濃淡階調を液晶画面の所定の表示場所
に表示する。この温度分布表示はアドレス26Aa〜D
dの温度データに基づき算出される細分化された各領域
の基準値に基づくものであり、温度分布を推論したもの
を表示することを意味する。以下、この「温度分布を推
論したものの表示」を「温度分布表示」として説明す
る。
【0072】例えば、図8のアドレス27Aaの基準値
であることを示している場合には、49分割された液晶
画面の左上の部分に判定された帯域に対応する白黒濃淡
階調を表示する。以上のことを、細分化された領域であ
るアドレス27Aa〜27Ggまで行なえば、49分割
された温度分布表示が表示手段30に表示される。この
表示の更新は、49分割された液晶画面の1または複数
素子づつ更新する方式の他、記憶手段14に49個の基
準値を記憶させて一括で更新する方式でも良い。
【0073】この温度分布表示の更新は、アドレス信号
出力手段11がアドレス信号をスキャン手段5及び形状
推論手段15へ出力するタイミングにより決定される。
従って、アドレス信号出力手段11からの出力のタイミ
ングを調整すれば、表示手段30の温度表示を刻々変化
させる所定の時間を調整することができ、この所定の時
間を短くすれば短くするほどリアルタイムに被検知領域
4の温度分布を表示することが可能となる。使用者の視
覚にリアルタイムの温度分布変化を訴えるためには、4
9要素の全ての表示を3(秒)以内、より良くは1
(秒)以内で更新することが望ましい。
【0074】表示手段30による温度分布表示は白黒濃
淡階調の他に、カラーによる表示等の色相・彩度・明度
の何れかひとつを異ならせる表示や、棒グラフ、帯グラ
フ、俯瞰図等の2次元または3次元表示等、高周波加熱
装置の使用者の視覚に訴えるものであればどのような方
式を用いても良い。また、各アドレス毎に絶対温度をデ
ジタル表示し、温度分布表示に重ね書き等で加えて表示
することも可能である。
【0075】次に、本発明の実施の形態4に係わる高周
波加熱装置の動作を説明する。操作パネル25の中のス
イッチ等を押して加熱開始指令を行なうと、マグネトロ
ン23が高周波発振し、マイクロ波が導波管24aを通
り加熱室19内へ照射される。この時、ターンテーブル
21はターンテーブルモータ22の駆動によって回転
し、ターンテーブル21上に載置された被加熱物20の
加熱ムラを低減する。
【0076】ここで、被加熱物20が回転すると、4×
4に分割された被検知領域4に対応する被加熱物20の
位置が変化するので、この回転に同期して表示手段30
に表示される温度は刻々変化する。また、加熱の進行に
よって被加熱物20の温度が全体的に上昇していくた
め、表示手段30は被加熱物20の回転による温度変化
と加熱進行による温度変化を併せて表示するので、回転
しながら加熱調理が進行している様が使用者に良く解る
構成となっている。つまり、使用者はあとどれくらい時
間がかかりそうか、現在加熱がどのくらい進行したか、
加熱状態はどうか等の情報を一度に得ることができるた
め非常に使い勝手が良い。また、この加熱調理の過程を
使用者が視覚を通じて確認できるので調理時の楽しみを
新たに使用者に与えることもできる。
【0077】また、本実施の形態では形状推論手段15
で1回の細分化を行なった49個の基準値を液晶画面た
る表示手段30に表示するものについて説明したが、本
発明はこれに限られるものではなく、細分化を必要程度
繰り返し行なった場合の基準値を用いて液晶画面たる表
示手段30に表示すればより木目細かく加熱調理の過程
を使用者が視覚を通じて確認できる。
【0078】実施の形態5.実施の形態4では細分化さ
れた領域の基準値に基づいて温度分布を推論して表示を
行なっているが、本実施の形態では温度分布表示と被加
熱物20の形状表示とを表示手段30で行なうものにつ
いて述べる。なお、高周波加熱装置の基本的構成は実施
の形態1・4と同様であるので説明は省略する。また、
実施の形態1・4と同一または相当部分には同じ符号を
付し説明を省略する。
【0079】形状推論手段15は、図7の各領域毎の基
準値に基づいて被加熱物20とそれ以外の部分との閾値
を細分化される前と同様に、(最高基準値+最低基準
値)/2に設定すると40となり、被加熱物20の形状
は図8に示す斜線部分と推論できる。従って、この情報
を表示手段30へ出力することで、液晶画面に推論され
た被加熱物20の形状を温度分布表示に重ねてまたは単
独で表示することができる。
【0080】また、以下に被加熱物20の形状を表示手
段30に表示する他の方法を説明する。図30は本発明
の実施の形態5に係わる高周波加熱装置の制御ブロック
図である。図30において、31は予め複数の基本形状
が記憶されている基本形状記憶手段、32は形状推論手
段15で推論した形状と基本形状記憶手段31に記憶さ
れた複数の基本形状とを比較する比較手段である。比較
手段32は形状推論手段15で推論した形状と最も近い
基本形状を選択して表示手段30に出力する。従って、
液晶画面に推論された被加熱物20の形状を予め記憶さ
れた基本形状を用いて表示することができる。この基本
形状の例としては円、長方形の他、ご飯の茶碗や酒の燗
の模式形状でも良い。
【0081】
【発明の効果】以上の発明から明らかなように本発明に
係わる高周波加熱装置は、被加熱物を加熱する加熱手段
と、この被加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手
段により加熱される領域を複数領域に分けて各領域の温
度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段で検出し
た複数領域の温度データに基づいて前記被加熱物の駆動
を制御する制御手段と、を備えたものである。この結
果、加熱対象となる被加熱物(食品)の加熱ムラを低減
して効率の良い加熱制御を行なうことによって、迅速か
つ均一な加熱調理を可能とした高周波加熱装置を提供す
ることができる。
【0082】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
被加熱物を加熱する加熱手段と、この被加熱物を駆動さ
せる駆動手段と、前記加熱手段により加熱される領域を
複数領域に分けて各領域の温度を検出する温度検出手段
と、該温度検出手段で検出した温度データに基づいて前
記被加熱物の形状を推論する形状推論手段と、該推論さ
れた形状に基づいて前記被加熱物の駆動を制御する制御
手段と、を備えたものである。この結果、加熱対象とな
る被加熱物(食品)の形状の推論から、効率の良い加熱
制御を行なうことができ、迅速かつ均一な加熱調理を可
能とした高周波加熱装置を提供することができる。
【0083】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
前記形状推論手段が、前記温度検出手段で検出した隣り
合う2つ以上の領域の温度データに基づいてこれらの各
領域を含む新たな領域の温度データに準じる基準値を算
出して前記被加熱物の形状を推論するものである。この
結果、加熱対象となる被加熱物(食品)の形状をより正
確に推論することで、効率の良い加熱制御を行なうこと
ができ、迅速かつ均一な加熱調理を可能とした高周波加
熱装置を提供することができる。
【0084】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
被加熱物を加熱する加熱手段と、この被加熱物を駆動さ
せる駆動手段と、前記加熱手段により加熱される領域を
複数領域に分けて各領域の温度を検出する温度検出手段
と、該温度検出手段で検出した温度データに基づいて前
記被加熱物の形状を推論する形状推論手段とを備え、該
温度検出手段で検出した複数領域の温度データと前記形
状推論手段で推論した被加熱物の形状データとから被加
熱物の温度偏差を推論し、該温度偏差に基づいて前記被
加熱物の駆動を制御するものである。この結果、加熱対
象となる被加熱物(食品)の形状をより正確に推論する
ことで、加熱ムラを低減し効率の良い加熱制御を行なう
ことができ、迅速かつ均一な加熱調理を可能とした高周
波加熱装置を提供することができる。
【0085】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
被加熱物を加熱する加熱手段と、この被加熱物を駆動さ
せる駆動手段と、前記加熱手段により加熱される領域を
複数領域に分けて各領域の温度を検出する温度検出手段
と、該温度検出手段で検出した温度データに基づいて前
記被加熱物の形状を推論する形状推論手段とを備え、前
記形状推論手段は被加熱物の位置を算出するとともに、
該位置に基づいて前記被加熱物の駆動を制御するもので
ある。この結果、加熱対象となる被加熱物(食品)の形
状をより正確に推論することで、被加熱物の位置に基づ
いて効率の良い加熱制御を行なうことができ、迅速かつ
均一な加熱調理を可能とした高周波加熱装置を提供する
ことができる。
【0086】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
被加熱物を加熱する加熱手段と、この被加熱物を駆動さ
せる駆動手段と、前記加熱手段により加熱される領域を
複数領域に分けて各領域の温度を検出する温度検出手段
と、該温度検出手段で検出した温度データに基づいて前
記被加熱物の形状を推論する形状推論手段とを備え、前
記形状推論手段は被加熱物の物体数を検出するととも
に、物体数が複数の場合は前記被加熱物の駆動を制御す
るものである。この結果、加熱対象となる被加熱物(食
品)の形状をより正確に推論することで、被加熱物の物
体数に基づいて効率の良い加熱制御を行なうことがで
き、迅速かつ均一な加熱調理を可能とした高周波加熱装
置を提供することができる。
【0087】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
前記駆動手段が、被加熱物を載置して回転駆動するター
ンテーブルを有し、前記回転駆動の制御は前記ターンテ
ーブルの回転停止又は可変速回転制御であるものであ
る。この結果、ターンテーブルの回転制御のみで効率の
良い加熱制御を行なうことができ、迅速かつ均一な加熱
調理を可能とした高周波加熱装置を提供することができ
る。
【0088】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
前記被加熱物の形状推論から温度分布を推論し、該推論
された温度分布を表示する表示手段を更に備えたもので
ある。この結果、加熱調理の過程を使用者が視覚を通じ
て確認できるので調理時の楽しみを新たに使用者に与え
る高周波加熱装置を提供することができる。
【0089】また、本発明に係わる高周波加熱装置は、
推論された前記被加熱物の形状を表示する表示手段を更
に備えたものである。この結果、加熱調理の過程を使用
者が視覚を通じて確認できるので調理時の楽しみを新た
に使用者に与える高周波加熱装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1に係わる高周波加熱装
置の制御ブロック図である。
【図2】 この発明の実施形態1に係わるサーモパイル
ユニットの拡大図である。
【図3】 この発明の実施形態1に係わる高周波加熱装
置の構成図である。
【図4】 この発明の実施形態1に係わるサーモパイル
ユニットの温度データとアドレスとの関係図である。
【図5】 この発明の実施形態1に係わるサーモパイル
ユニットの温度データとアドレスとの関係図である。
【図6】 この発明の実施形態1に係わるマトリクス状
の領域の細分化を説明する図である。
【図7】 この発明の実施形態1に係わる細分化された
後の基準値とアドレスとの関係図である。
【図8】 この発明の実施形態1に係わる細分化された
後の基準値とアドレスとの関係図である。
【図9】 この発明の実施形態1に係わるマトリクス状
の領域の2回目の細分化を説明する図である。
【図10】 この発明の実施形態1に係わるマトリクス
状の領域の3回目の細分化を説明する図である。
【図11】 この発明の実施形態1に係わるターンテー
ブルの形状を示す図である。
【図12】 この発明の実施形態1に係わる加熱室内に
ビーカーを配置した様子を示す高周波加熱装置の正面図
である。
【図13】 この発明の実施形態1に係わるビーカーの
配置位置を変えた様子を示す高周波加熱装置の上面図で
ある。
【図14】 この発明の実施形態1に係わるとビーカー
の配置位置と沸騰までにかかった加熱時間との関係を示
す図である。
【図15】 この発明の実施形態1に係わる加熱室内の
電界強度を示す高周波加熱装置の上面図である。
【図16】 この発明の実施形態1に係わる高周波加熱
装置の制御フローを示すチャート図である。
【図17】 この発明の実施形態1に係わるサーモパイ
ルユニットの温度データと加熱室底部との関係図であ
る。
【図18】 この発明の実施形態2に係わるサーモパイ
ルユニットの拡大図である。
【図19】 この発明の実施形態2に係わるサーモパイ
ルユニットの被検知領域を示す図である。
【図20】 この発明の実施形態2に係わるサーモパイ
ルユニットの被検知領域を示す図である。
【図21】 この発明の実施形態2に係わるサーモパイ
ルユニットの温度データと被検知領域との関係図であ
る。
【図22】 この発明の実施形態3に係わる高周波加熱
装置の構成図である。
【図23】 この発明の実施形態3に係わる高周波加熱
装置の上面図である。
【図24】 この発明の実施形態3に係わるサーモパイ
ルユニットの温度データとアドレスとの関係図である。
【図25】 この発明の実施形態3に係わるマトリクス
状の領域の3回目の細分化を説明する図である。
【図26】 この発明の実施形態3に係わるターンテー
ブルの中心位置と被加熱物の中心位置との関係図であ
る。
【図27】 この発明の実施形態3に係わる高周波加熱
装置の制御フローを示すチャート図である。
【図28】 この発明の実施形態4に係わる高周波加熱
装置の制御ブロック図である。
【図29】 この発明の実施形態4に係わる高周波加熱
装置の構成図である。
【図30】 この発明の実施形態5に係わる高周波加熱
装置の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1,1Aa〜1Dd サーモパイル、 2 サーモパイ
ルユニット、 3 集光レンズ、 4,4a〜4h 被
検知領域、 5 スキャン手段、 6 第1の増幅手
段、 7 基準温度素子、 8 第2の増幅手段、 9
差動増幅手段、10 サーモパイルモジュール、 1
1 アドレス信号出力手段、 12 A/D変換手段、
13 温度データ変換手段、 14 記憶手段、 1
5 形状推論手段、 16 加熱制御手段、 17 マ
イクロコンピューター、 18高周波加熱装置本体、
19 加熱室、 20,20a,20b,28 被加熱
物、 21 ターンテーブル、 22 ターンテーブル
モータ、 23 マグネトロン、 24a 導波管、
24b 給電口、 25 操作パネル、 26Aa〜2
6Dd,27Aa〜27Dd アドレス、 29a,2
9b,29c 等強度線、 30 表示手段、 31
基本形状記憶手段、 32 比較手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/68 320 H05B 6/68 320Q 6/78 6/78 A (72)発明者 平光 隆幸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 AA08 CA04 CA15 CA16 CB03 CB04 CB05 CC06 CD02 CD11 3K090 LA09 3L086 CB06 CB17 CC12 CC30 DA06 DA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を加熱する加熱手段と、この被
    加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手段により加
    熱される領域を複数領域に分けて各領域の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段で検出した複数領域
    の温度データに基づいて前記被加熱物の駆動を制御する
    制御手段と、を備えたことを特徴とする高周波加熱装
    置。
  2. 【請求項2】 被加熱物を加熱する加熱手段と、この被
    加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手段により加
    熱される領域を複数領域に分けて各領域の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段で検出した温度デー
    タに基づいて前記被加熱物の形状を推論する形状推論手
    段と、該推論された形状に基づいて前記被加熱物の駆動
    を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする高周
    波加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記形状推論手段は、前記温度検出手段
    で検出した隣り合う2つ以上の領域の温度データに基づ
    いてこれらの各領域を含む新たな領域の温度データに準
    じる基準値を算出して前記被加熱物の形状を推論するこ
    とを特徴とする請求項2記載の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】 被加熱物を加熱する加熱手段と、この被
    加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手段により加
    熱される領域を複数領域に分けて各領域の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段で検出した温度デー
    タに基づいて前記被加熱物の形状を推論する形状推論手
    段とを備え、該温度検出手段で検出した複数領域の温度
    データと前記形状推論手段で推論した被加熱物の形状デ
    ータとから被加熱物の温度偏差を推論し、該温度偏差に
    基づいて前記被加熱物の駆動を制御することを特徴とす
    る高周波加熱装置。
  5. 【請求項5】 被加熱物を加熱する加熱手段と、この被
    加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手段により加
    熱される領域を複数領域に分けて各領域の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段で検出した温度デー
    タに基づいて前記被加熱物の形状を推論する形状推論手
    段とを備え、前記形状推論手段は被加熱物の位置を算出
    するとともに、該位置に基づいて前記被加熱物の駆動を
    制御することを特徴とする高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】 被加熱物を加熱する加熱手段と、この被
    加熱物を駆動させる駆動手段と、前記加熱手段により加
    熱される領域を複数領域に分けて各領域の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段で検出した温度デー
    タに基づいて前記被加熱物の形状を推論する形状推論手
    段とを備え、前記形状推論手段は被加熱物の物体数を検
    出するとともに、物体数が複数の場合は前記被加熱物の
    駆動を制御することを特徴とする高周波加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動手段は被加熱物を載置して回転
    駆動するターンテーブルを有し、前記回転駆動の制御は
    前記ターンテーブルの回転停止又は可変速回転制御であ
    ることを特徴とする請求項1〜6記載の高周波加熱装
    置。
  8. 【請求項8】 前記被加熱物の形状推論から温度分布を
    推論し、該推論された温度分布を表示する表示手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項2〜7記載の高周波加
    熱装置。
  9. 【請求項9】 推論された前記被加熱物の形状を表示す
    る表示手段を更に備えたことを特徴とする請求項2〜8
    記載の高周波加熱装置。
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