JP3030756B2 - 調理装置 - Google Patents

調理装置

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JP3030756B2
JP3030756B2 JP7072590A JP7259095A JP3030756B2 JP 3030756 B2 JP3030756 B2 JP 3030756B2 JP 7072590 A JP7072590 A JP 7072590A JP 7259095 A JP7259095 A JP 7259095A JP 3030756 B2 JP3030756 B2 JP 3030756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品を加熱する調理装
置に係わり、とくに食品温度を非接触に測定して適切に
加熱する自動調理に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波加熱による調理装置が普及
しているが、種々の食品を適切な仕上がりに自動調理す
るには課題も多い。
【0003】以下、従来の調理装置について説明する。
従来この種の調理器具、たとえば電子レンジが実開昭5
8−158202号公報に開示されている。図22は従
来の調理装置の構成を示す一部断面ブロック図である。
図に示したように、調理室1内に食品2や皿3を載せる
ための載置台4を備え、さらに、食品2を加熱する加熱
手段5と、載置台4上に載せられた食品2の表面温度を
非接触に検出する表面温度検出手段6と、表面温度検出
手段6の出力が所定値に達したときに加熱手段5による
加熱を停止する制御手段7とを備えている。載置台4は
ターンテーブルであって、加熱手段5によって食品2を
電波加熱するとき、常時食品2を回転(たとえば10秒
間で1周させる)させて、食品2の加熱むらを低減して
いる。また、加熱手段5はマグネトロンからなり、所定
のパワー出力で食品2をマイクロ波加熱する。
【0004】表面温度検出手段6は、広い視野をもった
1素子のサーモパイル型または焦電型の赤外線センサで
構成され、調理室1の天井面に固定され、載置台4の中
央付近に置かれた食品2から放射される熱エネルギーを
開口窓を介して非接触に検出し、温度に換算する。制御
手段7は、表面温度検出手段6から出力される食品2の
表面温度を常時監視し、その温度が所定温度に達したと
きに加熱を停止させることで自動調理を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
装置では、表面温度検出手段6は赤外線センサの視野に
入っている載置台4の中央付近に置かれた食品2の平均
的な表面温度しか測定できないので、赤外線センサの測
温領域に対して食品2の形状が小さい場合や食品が載置
台4の端の方に置かれた場合には、食品2以外の皿3や
容器および載置台4が測温視野に入るため、食品の温度
を正確に検出できず、また、測温領域がすべて食品2で
占められる場合であっても、部分的な過剰加熱を検出で
きなかった。したがって、食品2の大きさや置く位置に
より加熱完了時の温度が違ったり、食品2が十分大きく
ても部分的な過剰加熱箇所が発生したりしていた。さら
に、使用者には調理の進捗状況がわからず、いつ頃調理
が終わるのかわからないので、不安になり易く、使い勝
手の悪いものであった。
【0006】また、たとえば、解凍など低温で調理を完
了する場合などは、食品2よりも皿3や載置台4など食
品以外のものの方が温度が高く、それら食品以外のもの
が測温領域にあると加熱不足のまま調理が完了してしま
う場合があり、また、解凍ではとくに部分的な過剰加熱
を起こし易いが、過剰加熱を検出できないために適切に
解凍できないなどの問題もある。
【0007】また、冷凍食品を解凍後に高温まで加熱す
るような場合には、解凍過程の過剰加熱を検出できない
まま更に加熱するので、仕上がり状態では食品に大きな
温度分布があり、過剰加熱部分と加熱不足部分とが含ま
れて、適切な加熱とは言えない場合もあった。
【0008】また、自動的に調理の完了を検出するの
で、使用者にはいつ頃調理が完了するのかわからず、不
安になりやすい、また、使用者の好みの温度に設定でき
ない、適温がわからないなど、使い勝手の悪い問題もあ
った。
【0009】本発明は上記の課題を解決するもので、常
温または冷蔵保存された食品の加熱、冷凍食品の解凍、
および冷凍食品を解凍したのち高温まで加熱を、過剰加
熱および加熱不足なく適温で実現でき、また、使い勝手
のよい調理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
は、食品を加熱する加熱手段と、前記食品とその周辺物
の表面温度を複数箇所について非接触に検出する表面温
度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備
え、前記制御手段は、前記表面温度検出手段で検出した
複数の表面温度のうちの最高温度を抽出する最高温度抽
出手段を備え、抽出した前記最高温度を所定の上限温度
と比較する上限温度比較手段と、前記最高温度を前記上
限温度より所定温度差だけ低い下限温度と比較する下限
温度比較手段と、加熱開始から前記最高温度が初めて前
記上限温度を越えるまでの加熱時間を計測する計時手段
と、前記加熱時間を基に前記最高温度を保持する保持時
間を演算し、前記保持時間を経過した時点で前記加熱手
段を停止させるタイマと、前記保持時間中は前記最高温
度が前記上限温度を越えれば加熱を停止し、前記下限温
度以下になると加熱するように前記加熱手段を制御する
加熱制御手段とを備えた調理装置であり、また、請求項
2に係わる本発明は、加熱手段は高周波で加熱調理する
マグネトロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の
凝固温度とし、制御手段は、最高温度と上限温度との温
度差を演算する演算手段と、最高温度が上限温度に達す
るまでの期間は前記温度差に基づいて前記加熱手段の加
熱量を制御する加熱量制御手段とを備えた請求項1に係
わる調理装置であり、また、請求項3に係わる本発明
は、加熱手段は高周波で加熱調理するマグネトロンであ
り、最高温度の上限温度を使用者が設定する温度設定手
段を備えた請求項1または2のいずれかに係わる調理装
置であり、また、請求項4に係わる本発明は、加熱手段
は高周波で加熱調理するマグネトロンであり、上限温度
を被加熱食品の蛋白質の凝固温度とし、使用者が調理メ
ニューを選択するメニュー選択手段を備え、制御手段
は、複数の調理メニューに対する所定の最適温度を記憶
する最適温度記憶手段と、選択されたメニューに対する
最適温度を前記最適温度記憶手段から検索して上限温度
とする上限温度検索手段とを備えた請求項1ないし請求
項2のいずれかに係わる調理装置であり、また、請求項
5に係わる本発明は、加熱手段は高周波で加熱調理する
マグネトロンで あり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の
凝固温度とし、最高温度の上限温度を表示する上限温度
表示手段を備えた請求項1ないし4のいずれかに係わる
調理装置であり、また、請求項6に係わる本発明は、
品を加熱する加熱手段と、前記食品とその周辺物の表面
温度を複数箇所について非接触に検出する表面温度検出
手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前
記制御手段は、所定の面積判定温度を記憶している面積
判定温度記憶部と、前記複数の表面温度を基に前記面積
判定温度以下の低温部分の面積を算出する低温面積算出
手段と、算出された前記低温面積に基づいて前記加熱手
段の加熱量を制御する加熱量制御手段とを備えた調理装
置であり、また、請求項7に係わる本発明は、食品を載
せる載置台と、前記載置台を回転させる回転手段と、直
線上の複数箇所で表面温度を非接触に検出する表面温度
検出手段とを備え、低温面積算出手段は、表面温度検出
手段の直線上の各検出位置に対する所定の重み係数を記
憶している係数記憶手段と、表面温度を所定温度と比較
する温度比較手段と、前記所定温度以下である表面温度
をその検出位置に対応した前記重み係数で補正したのち
加算して低温面積を算出する加算手段とを備えた請求項
に係わる調理装置であり、また、請求項8に係わる本
発明は、制御手段は、使用者が温度を設定する温度設定
手段と、前記設定温度を基に面積判定温度を決定する面
積判定温度決定手段とを備えた請求項6または請求項7
のいずれかに係わる調理装置であり、また、請求項9に
係わる本発明は、食品を加熱する加熱手段と、前記食品
とその周辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検
出する表面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制
御手段とを備え、前記制御手段は、前記表面温度検出手
段で検出した複数の表面温度を基に所定の面積判定温度
以下の低温部分の面積を算出する低温面積算出手段と、
前記表面温度検出手段で検出した複数の表面温度のうち
の最高温度を抽出する最高温度抽出手段と、前記低温面
積を所定面積と比較する面積比較手段と、前記低温面積
が所定面積より大きいときには前記低温面積に基づいて
前記加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、前
記最高温度を所定上限温度と比較する上限温度比較手段
と、前記低温面積が所定面積以下になっ たのち前記最高
温度が前記上限温度を越えた時点で前記加熱手段を停止
する加熱停止手段とを備えた調理装置であり、また、請
求項10に係わる本発明は、食品を加熱する加熱手段
と、前記食品とその周辺物の表面温度を複数箇所につい
て非接触に検出する表面温度検出手段と、前記加熱手段
を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記表
面温度検出手段で検出した複数の表面温度を基に所定の
面積判定温度以下の低温部分の面積を算出する低温面積
算出手段と、前記複数の表面温度のうちの最高温度を抽
出する最高温度抽出手段と、前記低温面積を所定面積と
比較する面積比較手段と、前記低温面積が所定面積より
大きいときには前記低温面積に基づいて前記加熱手段の
加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記低温面積が所
定面積以下になってから前記最高温度が初めて所定上限
温度を越えるまでの加熱時間を計測する計時手段と、前
記最高温度を所定上限温度と比較する上限温度比較手段
と、前記最高温度を前記上限温度より所定温度差だけ低
い所定下限温度と比較する下限温度比較手段と、前記加
熱時間を基に前記最高温度を保持する保持時間を演算
し、前記保持時間経過時点で前記加熱手段を停止させる
タイマと、前記保持時間中は前記最高温度が前記上限温
度を越えれば加熱を停止し、前記下限温度以下になると
加熱するように前記加熱手段を制御する加熱制御手段と
を備えた調理装置であり、また、請求項11に係わる本
発明は、加熱量制御手段が、低温面積が所定面積より大
きいときには低温面積に基づいて加熱量を制御する第1
制御部と、低温面積が所定面積以下であるときには最高
温度が初めて上限温度を越えるまで最高温度と上限温度
との温度差に基づいて加熱量を制御する第2制御部と、
面積比較手段により前記第1制御部と前記第2制御部と
切り換える切替部とを備えた請求項9または請求項10
のいずれかに係わる調理装置である。
【0011】
【作用】請求項1に係わる本発明において、加熱手段で
食品を加熱するとき、表面温度検出手段が食品とその周
辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検出し、最
高温度抽出手段がそのうちの最高温度を抽出し、制御手
段がその最高温度に基づいて加熱手段の加熱を制御し、
計時手段は加熱開始から最高温度が所定上限温度に達す
るまでの加熱時間を計測し、所定上限温度に達したの
ち、加熱制御手段は、前記加熱時間に基づいてタイマが
演算した保持時間だけ最高温度を上限温度と所定下限温
度との間に保持するように加熱手段を断続制御する。タ
イマは保持時間を経過すると加熱手段を停止させて調理
を終了させる。また、請求項2に係わる本発明におい
て、マグネトロンで食品を加熱するとき、演算手段が最
高温度と上限温度との温度差を演算し、最高温度が上限
温度に達するまで加熱するとき、加熱量制御手段は前記
温度差が小さくなるほど加熱量を小さくするように加熱
手段を制御し、過剰加熱および加熱不足を起こさずに調
理する。また、請求項3に係わる本発明において、温度
設定手段は使用者の操作により上限温度を任意に設定
し、調理温度を使用者の好みに対応させる。また、請求
項4に係わる本発明において、最適温度記憶手段は調理
メニューに最適な温度として蛋白質の凝固温度を記憶し
ており、上限温度検索手段はメニュー選択手段により使
用者が選択した調理メニューに対応する上限温度を前記
記憶の中から検索し、使用者が最適温度を知らなくても
最適に調理する。また、請求項5に係わる本発明におい
て、上限温度表示手段は調理中の上限温度を表示し、使
用者に目標としている温度を知らせる。また、請求項6
に係わる本発明において、加熱手段で加熱するとき、低
温面積算出手段は表面温度が所定温度よりも低い部分の
面積を演算し、加熱制御手段は低温面積が小さくなるほ
ど加熱量を小さくするように加熱手段を制御し、解凍時
など、食品温度が周辺物の温度より低い場合にも適温に
仕上げ、最高温度制御にない効果をもたらす。また、請
求項7に係わる本発明において、表面温度検出手段は直
線上の複数点の表面 温度を検出するが、載置台の回転に
より載置台直径内の表面温度を2次元的に検出する。係
数記憶手段は前記手段で検出した表面温度の検出位置に
対する補正係数を記憶しており、加算手段は表面温度を
前記係数で補正したのち所定温度以下である部分の低温
面積を算出する。撮像素子による表面温度検出手段より
も簡単で安価な手段を提供する。また、請求項8に係わ
る本発明において、温度設定手段は使用者の操作により
面積判定温度を設定し、解凍時の温度を使用者の好みに
合わせることを可能にする。また、請求項9に係わる本
発明において、加熱手段で加熱するとき、低温面積が所
定値より大きい期間は低温面積制御により、加熱量制御
手段が低温面積が小さくなるに従って加熱量を低減する
ように加熱量を制御し、低温面積が所定値以下になって
からは最高温度制御に移行し、最高温度が上限温度にな
るまで加熱して終了する。低温面積制御と最高温度制御
の組み合せは、適切な解凍と過剰加熱のない加熱調理を
可能とする。また、請求項10に係わる本発明におい
て、加熱手段で加熱するとき、低温面積制御による解凍
につづく最高温度制御による加熱において、最高温度が
上限温度に達するまでは加熱量制御手段が最高温度と上
限温度との温度差により加熱量を制御し、また、上限温
度に達したのちは加熱制御手段が最高温度を上限温度と
下限温度との間に保持時間だけ保持加熱して停止する。
低温面積制御と最高温度制御の組み合せ、および最高温
度制御時の温度差制御と最高温度保持制御は、適切な解
凍と、解凍後の加熱調理における過剰加熱および加熱不
足をより低減して均一な調理を可能にする。また、請求
項11に係わる本発明において、第1制御部は低温面積
制御における加熱量制御を行い、第2制御部は温度差制
御における加熱量制御を行う。切替部は低温面積が所定
値以下になった時点で加熱量制御を第1制御手段から第
2制御手段に切り換える。
【0012】
【実施例】(参考例) 以下、本発明の調理装置の参考例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本参考例の構成を示すブロック
図である。なお、図22に示した従来例と同じ構成要素
には同一番号を付与して詳細な説明を省略する。図にお
いて、調理室1内に食品2や皿3を載せる載置台4を備
え、載置台4は回転手段(モータ)8により回転して食
品2の加熱むらを低減している。さらに、食品2を高周
波で加熱調理するマグネトロンよりなる加熱手段5、食
品2を含む調理室1内の2次元表面温度分布を非接触で
検出する表面温度検出手段9、食品2の温度を代表して
最高温度を表示する最高温度表示手段10、使用者が調
理開始を指示する開始キー11、および調理開始後に加
熱手段5を制御する制御手段12とを備えている。
【0013】表面温度検出手段9は、細かく分割された
視野ごとに独立して表面温度を検出できる2次元の赤外
線固体撮像素子(チャージカップルドデバイス、以下、
CCDと称す)で構成され、開口窓13を介して食品
2、皿3、載置台4、および調理室1の底面から放射さ
れる熱エネルギーを非接触に常時検出し、それぞれの画
素に対応した表面温度に換算後、制御手段12に出力す
る。前記赤外線CCDの測温領域は、たとえば図2にパ
ターン図で示したように、縦16、横16の256画素
で食品2、皿3、載置台4、および調理室1の底面を覆
っている。
【0014】上記構成においてその動作を説明する。制
御手段12において、最高温度抽出手段14は、表面温
度検出手段9で検出された256箇所の温度のうちの最
高温度を抽出する。ここで抽出される最高温度は、加熱
初期を除けば、皿3や載置台4または調理室1底面より
食品2の方が高いので食品2の表面の最高温度である。
この最高温度は最高温度表示手段10により表示され
る。上限温度比較手段15は、前記最高温度を上限温度
記憶部16に記憶されている所定の上限温度と比較し、
最高温度が所定上限温度を越えれば加熱停止手段17に
出力して加熱手段5を停止させ、調理を完了する。
【0015】電子レンジがよく使われる調理例として、
一度加熱調理したあと冷えた食品を再加熱する調理があ
り、その対象には、ごはん、味噌汁、焼きさかな、シチ
ュー、しゅうまいなどがある。これら再加熱のメニュー
のほとんどは70〜80℃付近を適温としており、それ
を越えると水蒸気が発生して脱水や変形などを起こし、
決して使用者に好まれるようなものではない。したがっ
て、上限温度記憶部16における所定の温度として、た
とえば80℃を記憶しておけば、再加熱のメニューに対
しては十分に使用者に好まれる適温で調理を完了するこ
とができる。
【0016】最高温度表示手段10は2個の7セグメン
トLEDで構成され、温度を2桁で表示する。使用者は
この温度表示を見ることにより、徐々に温度が上昇する
のがわかり、加熱の進捗状況を知ることができる。
【0017】以上のように本参考例によれば、表面温度
検出手段により食品の表面温度を非接触に2次元複数箇
所で検出し、そのうちの最高温度を最高温度抽出手段に
より抽出し、その最高温度が所定上限値を越えないよう
に加熱調理することにより、食品に温度検出のための温
度計などを取り付ける手間が不要であって扱い易く、ま
た、従来手段で発生し易い部分的な過剰加熱を防止し、
かつ、その上限温度を所定値に設定することにより適切
な調理ができる。また、最高温度表示手段を設けて最高
温度を表示したことにより、使用者は容易に調理の進捗
状態を知って安心して調理することができる。
【0018】(実施例1) 以下、請求項1に係わる本発明の調理装置の一実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図3は本実施例の
構成を示すブロック図である。なお、参考例と同じ構成
要素には同一番号を付与して説明を省略する。
【0019】参考例では、最高温度が所定の上限温度に
達した時点で加熱手段5を停止させて調理終了とした
が、本実施例では、最高温度が所定の上限温度に達した
時点からある保持時間だけ、その最高温度を保つように
断続加熱を続けたのち調理終了とするようにし、過剰加
熱を防止するとともに、仕上がり温度分布の均一化をも
図っている。したがって、制御手段12は、前記上限温
度に達するまでの加熱時間を測定する計時手段18と、
前記加熱時間を基に保持時間を算出し、保持時間経過後
に加熱手段5を停止させるタイマ20と、前記保持時間
中に加熱手段5を断続制御する加熱制御手段19と、最
高温度の所定下限温度を与える下限温度記憶部21と、
最高温度を前記下限温度と比較する下限温度比較手段2
2とを新たに備えている。
【0020】上記構成においてその動作を説明する。図
において、制御手段12における上限温度比較手段15
は、最高温度抽出手段14で抽出された最高温度を上限
温度記憶部16に記憶されている所定の上限温度と比較
し、最高温度が上限温度を越えると計時手段18と加熱
制御手段19とに信号を出力する。計時手段18は使用
者が開始キー11で調理開始を指示してから初めて最高
温度が上限温度を越えるまでの加熱時間t0 を測定す
る。タイマ20は測定された加熱時間t0 を基に保持時
間tを演算する。この演算は、たとえばt=A×t0 +
Bとして計算する。ただし、AおよびBは定数である。
また、タイマ20はこの保持時間tをカウントすると加
熱手段5を停止させ、調理を完了させる。
【0021】タイマ20が保持時間tをカウント中は最
高温度が上限温度付近を保持するように加熱制御手段1
9が加熱手段5を断続して制御する。このとき、上限温
度より所定の温度差だけ低い下限温度が下限温度記憶部
21に記憶されており、下限温度比較手段22は、前記
最高温度を前記下限温度と比較して加熱制御手段19に
出力する。加熱制御手段19は上限温度比較手段15と
下限温度比較手段22の出力とにより最高温度が上限温
度を越えれば加熱手段5を停止させ、下限温度を下回る
と通電するように加熱手段5を制御する。
【0022】図4は本実施例の動作を示す特性図であ
り、同(a)は本実施例における食品温度の経時変化を
示す特性図、同(b)はそのときの加熱手段5の通電の
経時変化を示す特性図である。図4(a)において、T
max は食品2の最高温度で、殆どの場合、食品2の表面
に発生して表面温度検出手段9で検出でき、最高温度抽
出手段14で抽出される。また、Tmin は食品2の最低
温度で、この温度部分は食品2の内部に存在することが
多く、表面温度検出手段9では検出できない。また、T
1 は前記所定の上限温度、T2 は前記所定の下限温度で
ある。加熱開始から初めてTmax >T1 となるまでは加
熱手段5を通電状態として加熱し、計時手段18が加熱
時間t0 を測定する。タイマ20は加熱時間t0 から保
持時間tを演算し、その保持時間tの期間中において加
熱制御手段19は、Tmax >T1 であれば加熱手段5を
停止し、Tmax ≦T2 であれば加熱手段5を通電するこ
とにより、最高温度Tmax は上限温度T1 付近を保持す
る。この保持過程において、最低温度Tmin は高温部分
からの熱伝導により上昇して、徐々にTmax との差を小
さくし、保持時間tを経過して調理を完了する時点では
過剰加熱、加熱不足ともに起こさない適温に仕上がるこ
とになる。
【0023】ここで、所定上限温度T1 は、実施例1と
同様に、80℃付近が望ましく、また、所定下限温度T
2 はそれよりも2〜3℃低い温度であればよい。保持時
間tは加熱開始から初めて最高温度Tmax が所定上限温
度T1 を越えるまでの加熱時間t0 に比例させる演算式
を用いたが、その理由は、t0 は食品の分量に比例する
性質があり、食品の分量が多いほどTmax とTmin の差
が大きくなり易いため、そのあとの保持時間も長くとる
必要があるためである。
【0024】以上のように本実施例によれば、最高温度
が初めて所定上限温度に達してから、それまでの加熱時
間に基づいて演算した保持時間だけ、最高温度を上限と
下限温度の範囲で保持するように断続加熱したのち調理
を終了するようにしたことにより、過剰加熱を防止しな
がら加熱不足もなく、食品の仕上がり温度分布をより均
一に、しかも食品の分量を考慮しながら適切な温度で調
理をすることができる。
【0025】(実施例2) 以下、請求項1および請求項2に係わる本発明の調理装
置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図
5は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、
施例1と同じ構成要素には同一番号を付与して詳細な説
明を省略する。
【0026】実施例1では、最高温度が所定の上限温度
に達するまで加熱手段5の加熱量を一定にして加熱した
が、本実施例では最高温度が所定上限温度に近づくに従
って加熱量を減じながら加熱するようにして、卵などで
表面よりも少し内部の方が温度が高くなるような場合に
表面の最高温度で加熱制御するときの調理精度の向上を
図っている。なお、最高温度が所定上限温度に達したの
ちは、実施例1と同様に、保持時間だけ最高温度を保持
したのち調理を終了する。したがって、制御手段12
は、最高温度と所定上限温度との温度差を演算する演算
手段23と、前記温度差に基づいて加熱手段5の加熱量
を制御する加熱量制御手段24とを新たに備えている。
なお、本実施例では加熱手段5はその出力パワーを可変
であるとする。
【0027】上記構成においてその動作を説明する。図
6は本実施例の動作を示す特性図であり、同(a)は本
実施例における食品温度の経時変化を示す特性図、同
(b)は加熱手段5の加熱量の経時変化を示す特性図で
ある。図において、Tmax は食品の最高温度であり、T
min は食品の最低温度である。たとえば、卵を例に説明
すると、卵のように球に近い形状のものでは高周波電波
は中心に集中する傾向がある。また、卵は卵白より卵黄
の方が温度上昇が早い。したがって、表面の殻の温度、
すなわち表面温度よりも内部の温度の方が高くなる。破
線で示したTmax'が表面温度検出手段9で検出できる最
高温度で、内部の最高温度であるTmax より少し低い温
度となる。いま、加熱手段5で加熱できる最大の加熱量
をPmax 、最小の加熱量をPmin とする。なお、T1 は
所定の上限温度、T2 は所定の下限温度、T3 はT2 よ
り低い所定の温度である。
【0028】加熱手段5の加熱量を検出可能なTmax'と
所定上限温度T1 との差△Tで決めるものとし、その温
度差△Tを演算手段23で演算する。また、本実施例で
は加熱量制御手段24は、Tmax'<T3 では加熱量Pma
x で加熱し、T1>Tmax'>T3 ではPmax とPmin と
の範囲で前記△Tに比例した加熱量で加熱するように加
熱手段5を制御する。また、加熱開始から初めてTmax'
>T1となってからは、実施例1と同様に、計時手段1
8で測定した加熱時間t0 からタイマ20が演算した保
持時間tの期間は、Tmax'>T1 であれば加熱手段5を
停止し、Tmax'<T2 であれば加熱手段5を通電して、
Tmax'を上限温度T1 付近に保持するように制御する。
保持時間tを経過するとタイマ20は加熱手段5を停止
して調理を終了とする。上記の加熱制御より、図6
(a)に示したように、表面の最高温度Tmax'は少し内
部の最高温度Tmax にほぼ等しくなり、表面温度検出手
段9では検出できない内部の最高温度Tmax 、および最
低温度Tmin も適温に仕上げることができる。卵であれ
ば上限温度T1 を卵黄の凝固温度60℃と卵白の凝固温
度70℃との間に設定すれば温泉卵を作ることができる
し、70℃以上に設定すればゆで卵を作ることができ、
爆発などは起こさずに加熱調理できる。
【0029】また、加熱手段5が加熱量を変えられない
構成の場合には、加熱手段5のオン/オフの繰り返しの
時間比率を変えることで同様の効果を得ることができ
る。図7はその動作に対応する特性図である。Tmax'<
T3 では常時オンであり、T1>Tmax'>T3 ではオン
/オフの制御を行うが、△Tに比例してオン時間を決
め、温度上昇に従ってオン時間を短くし、実質加熱量を
小さくしていく。温度上昇曲線は滑らかではないが何ら
問題にならない。
【0030】以上のように本実施例によれば、表面温度
の最高温度が所定上限温度に達するまでの期間におい
て、前記最高温度が所定上限温度に近づくに従って加熱
量を減じるように制御して加熱することにより、表面最
高温度より内部最高温度が高くなる場合においても最適
温度に調理でき、また、後半の保持加熱により実施例1
と同様に仕上がり温度分布が均一になるよに調理でき
る。
【0031】(実施例3) 以下、請求項1ないし請求項3に係わる本発明の調理装
置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図
8は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、
施例2と同じ構成要素には同一番号を付与して説明を省
略する。参考例および実施例1ないし実施例2において
は、最高温度表示手段10により最高温度抽出手段14
で抽出した食品表面の最高温度を表示するようにした
が、本実施例では、さらに上限温度および保持時間の残
り時間をも表示するようにし、さらに上限温度を使用者
が任意に設定できるようにしている。したがって、制御
手段12は、最高温度表示手段10に代えて表示手段2
8と、表示を切り替える表示切替手段25と、切り替え
たことを報知する報知手段26とを備え、また、温度設
定手段27を開始キー11の周辺に設けている。
【0032】上記構成においてその動作を説明する。温
度設定手段27は開始キー11の周囲に設けられ、使用
者の回動により上限温度を設定して、上限温度記憶部1
6に記憶させる。このとき、下限温度記憶部21には上
限温度記憶部16に記憶された温度より所定の温度差だ
け低い温度を記憶する。表示手段28は、設定温度、検
出温度、および保持時間tの残時間を表示する。加熱が
進むにしたがって食品2の温度が上昇し、最高温度抽出
手段14で抽出した最高温度が初めて上限温度記憶部1
6に記憶された上限温度を越えるまでは、表示手段28
は最高温度を表示する。つぎに、最高温度が上限温度を
越えた時点で上限温度比較手段15の出力により表示切
替手段25が表示手段28の表示を切り替え、タイマ2
0で演算した保持時間tを表示する。以後、タイマ20
でカウントする保持時間の残時間を表示する。また、表
示切替手段25は表示手段28の表示を切り替えた時点
で報知手段26に出力し、報知手段26は音を鳴らして
表示が切り替わったことを使用者に知らせる。
【0033】図9は、温度設定手段27および表示手段
28の構成を示す模式図である。図において、温度設定
手段27は開始キー11の周囲にあり、使用者は、それ
を時計方向に回すことで高温方向、反時計方向に回すこ
とで低温方向に上限温度を設定をする。使用者が温度設
定手段27をいずれかの方向に回転させた瞬間に左数字
表示部29に初期値、たとえば60を表示するととも
に、左「度」表示部30と「設定温度」表示部31とを
点灯する。以後、使用者が温度設定手段27を時計方向
に回すと左数字表示部29の表示を61、62、63、
と1刻みでカウントアップし、反時計方向に回すと5
9、58、57、と1刻みでカウントダウンする。つぎ
に、使用者が開始キー11を押して加熱を開始すると、
右数字表示部32に最高温度を表示する。また、右
「度」表示部33と「食品温度」表示部34を点灯す
る。
【0034】最高温度が初めて上限温度を越えた時点
で、左「度」表示部30、「設定温度」表示部31、右
「度」表示部33、および「食品温度」表示部34をす
べて消灯し、「残時間」表示部35、「分」表示部3
6、および「秒」表示部37を点灯し、左数字表示部2
9には保持時間の残時間の分の桁を表示し、右数字表示
部32には秒の桁を表示する。以後、調理終了まで1秒
ごとにカウントダウンされていく残時間を表示し続け
る。
【0035】以上のように本実施例によれば、温度設定
手段27を設けることにより、食品および調理に適した
上限温度を任意に設定できるとともに、表示手段28お
よび表示切替手段25により、設定した上限温度、最高
温度、および保持残り時間を切り替えて表示することに
より、調理の設定および進捗状況がわかり、かつ報知手
段26により表示切り替りを報知することにより表示を
見逃すこともなく、安心して調理することができる。
【0036】(実施例4) 以下、請求項1ないし請求項5に係わる本発明の調理装
置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図
10は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、
実施例3と同じ構成要素には同一番号を付与して説明を
省略する。実施例3では、上限温度を使用者が調理に合
わせて手動で設定できるようにしたが、本実施例では、
調理のメニューを選択することにより自動的に最適な上
限温度が設定されるようにしている。したがって、メニ
ュー選択手段38を備えるともに、制御手段12は、メ
ニューに対応する最適な上限温度を記憶している適温度
記憶手段39と、最適温度記憶手段39からメニューに
対応する最適温度を検索する上限温度検索手段40とを
備え、使用者がメニュー選択手段38で選択したメニュ
ーに対応して最適な上限温度を上限温度記憶手段16に
記憶させるようにしている。
【0037】上記構成においてその動作を説明する。図
10において、メニュー選択手段38は複数のメニュー
表示を備え、使用者はその中から調理するメニューをメ
ニュー選択キー41〜45により選択する。加熱調理の
メニューには丁度よい最適温度があるが、一般的に、使
用者がその温度値を知らない場合が多い。たとえば、牛
肉であれば58℃、豚肉であれば65℃などの蛋白質の
凝固温度付近が最も美味しくて消化もよいとされてい
る。また、前述のように、温泉卵を作るには65℃くら
いがよく、また、牛乳なら55℃くらいが膜も張らずに
飲み頃の温度とされる。それら最適温度を最適温度記憶
手段39が記憶している。上限温度検索手段40は、使
用者がメニュー選択手段38で選択したメニューに対応
する最適温度を最適温度記憶手段39から検索し、上限
温度として上限温度記憶部16に出力するとともに、表
示切替手段25を介して表示手段28に表示する。
【0038】図11はメニュー選択手段38と表示手段
28の構成を示す模式図である。図において、38はメ
ニュー選択手段であり、メニュー選択キー41〜45を
備えている。使用者は調理メニューを選択し、たとえば
牛肉を加熱するのであればメニュー選択キー41を押
し、たとえば温泉卵を作るのであればメニュー選択キー
43を押す。選択されたメニューに対する最適温度が左
数字表示部29に表示される。たとえば、牛肉であれば
58と表示され、また、左「度」表示部30、「設定温
度」表示部31が点灯する。つぎに、使用者が開始キー
11を押すことで加熱が開始され、以後の表示は実施例
5と同じであり説明を省略する。
【0039】以上のように本実施例によれば、メニュー
選択手段38により使用者にメニュー選択させ、上限温
度検索手段40によりメニューに対応した上限温度を最
適温度記憶手段39にあらかじめ記憶した最適温度から
検索して上限温度記憶部16に設定するようにしたこと
により、使用者が調理に適した温度を知らなくても適切
な加熱ができるとともに、その温度を表示により知るこ
とができる。
【0040】(実施例5) 以下、請求項6に係わる本発明の調理装置の一実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図12は本実施例
の構成を示すブロック図である。なお、参考例および実
施例1ないし実施例4と同じ構成要素には同一番号を付
与して説明を省略する。参考例および実施例1ないし実
施例4においては、食品の表面温度がその周辺物の表面
温度より高い場合を想定していた。しかし、冷凍食品の
解凍などにおいては、食品の表面温度よりも周辺物の表
面温度の方が高くなる場合があり、本実施例は、そのよ
うな場合にも有効な手段の一実施例である。
【0041】図において、46は面積判定温度記憶部で
あり、たとえば、解凍を例にして説明すると、所定の面
積判定温度として3℃くらいが望ましく、この面積判定
温度Ts を記憶している。47は低温面積算出手段であ
り、表面温度検出手段9で検出できる2次元の温度分布
の中で前記Ts より低い温度の部分の面積Sを算出す
る。加熱量制御手段24はこの低温面積Sに応じて加熱
手段5の加熱パワーを制御する。図13は食品の表面温
度分布を示すパターン図である。表面温度検出手段9
が、たとえば256箇所の温度を検出しているとき、そ
の256箇所すべての検出温度Tを面積判定温度Ts と
比較し、T<Ts の箇所の数を計数する。図13におい
て斜線で示した箇所がT<Ts の部分であり、この場合
の低温面積SはS=5である。
【0042】冷凍食品を高周波で加熱して解凍すると
き、食品の周囲から温度が上昇し始める場合が多く、同
じパワーで加熱し続けると周囲、とくに食品の角が煮え
てしまう。したがって、本実施例では、周囲の温度が上
昇し始めると加熱量を小さくするか、またはオン/オフ
を繰り返すなどして温度上昇を抑え、低温部分に熱伝導
で熱が伝わるようし、その加熱量制御を加熱量制御手段
24により低温面積Sに基づいて加熱手段5に加える。
【0043】上記構成においてその動作を説明する。図
14は本実施例の動作を示す特性図であり、同(a)は
本実施例における食品温度の経時変化を示し、同(b)
は低温面積の経時変化を示し、同(c)は加熱量制御手
段24の制御による加熱手段5の加熱量の経時変化を示
す。なお、本実施例では、加熱手段5の加熱量は、最大
加熱量Pmax と最小加熱量Pmin の2段階に出力切替が
できるものとする。また、加熱量制御手段24は加熱手
段5の加熱量をPmax とPmin のオン/オフの比率によ
り制御する。
【0044】前述のように、図14(a)に示した食品
の最高温度Tmax は表面の周囲に発生し易く、表面温度
検出手段9で検出できる場合が多いが、食品以外の部
分、たとえば皿3や載置台4の温度よりも低い場合が多
く、表面温度検出手段9が検出したすべての検出箇所の
中の最高温度とは限らない。また、Tmin は食品の最低
温度で、食品の内部に存在するのが普通であり、表面温
度検出手段9では検出できないものである。このような
場合に対応して着目したのが本実施例で説明する低温面
積Sであり、これは低温面積算出手段47によりT<T
s となる面積として算出され、図14(b)に示したよ
うに、加熱とともに減少していくのがわかる。本実施例
では、加熱量制御手段24により、所定の低温面積S1
に対して、S>S1 では最大加熱量Pmax で、また、S
1 より小さい所定の低温面積S2 に対してS1 ≧S>S
2 では最小加熱量Pmin で加熱するように制御し、ま
た、S2 ≧SではPmin のオンとオフの繰り返しの時間
比率を低温面積Sが小さいほどオフ時間の比率を大きく
して、低温面積が小さくなるほど実質加熱量を小さくす
るように変えて制御することにより、最高温度を用いず
に、かつ食品周辺部の過剰加熱を抑制しながら加熱して
いる。
【0045】図に示したように、食品温度は0℃付近で
停滞したのち急速に上昇するが、加熱量を小さくしなが
らオン/オフを繰り返すので、最高温度Tmax は面積判
定温度Ts よりやや高い温度でほぼ安定する。その間に
食品内における伝熱作用で徐々に温度上昇し、解凍が進
行し、低温面積S=0となった時点で加熱を終了する。
【0046】以上のように本実施例によれば、低温面積
算出手段47を備え、表面温度検出手段9により検出し
た表面温度のうち所定温度より低い部分の面積を算出
し、その低温面積が小さくなるほど加熱量を小さくする
ように制御することにより、解凍などにおいて食品より
も周辺物の温度が高くなる場合も、前記所定温度になる
ように適切に調理することができる。
【0047】なお、低温面積Sが所定面積より小さくな
った時点で加熱を終了したり、所定面積より小さくなる
までに要した時間を基に所定の算式で追加加熱時間を設
定して加熱を継続したのち終了する制御も可能であり、
いずれの場合でも同様の効果を得ることができる。
【0048】(実施例6) 以下、請求項6および請求項7に係わる本発明の調理装
置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図
15は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、
実施例5と同じ構成要素には同一番号を付与して説明を
省略する。実施例5では表面温度検出手段としてCCD
による2次元撮像素子を用いたが、本実施例では他の簡
単な構成としている。また、その構成に対応して、低温
面積算出手段47は、係数記憶部51と温度比較部52
と加算手段53とを備えて、低温面積を算出している。
【0049】図において、表面温度検出手段48は、サ
ーモパイル型または焦電型の1素子の赤外線温度センサ
49と、赤外線温度センサ49を直線上で移動させるス
テッピングモータ50で構成され、載置台4の回転半径
内の温度分布を検出する。なお、載置台4は回転手段8
により回転する。回転手段8は1周10秒で回転し、ス
テッピングモータ50は赤外線温度センサ49を1往復
1秒で駆動し、片道で8箇所、往復で16箇所の温度を
検出する。図16は、その場合の載置台4上の温度検出
箇所を丸印で示すパターン図である。図に示したよう
に、半径方向の往復移動と載置台4の回転とにより載置
台4上の全体の温度分布を2次元に検出するが、載置台
4の中心ほど密に、周囲の方を粗く検出している。
【0050】上記構成においてその動作を説明する。本
実施例における表面温度検出手段48は表面温度を一様
に検出しないので、実施例5のように、T<Ts の箇所
を計数したのでは正しく低温面積を算出できない。その
解決手段として、検出箇所ごとに重み係数をもたせてい
る。その重み係数は、たとえば載置台4の中心から1、
3、5、7、9、11、13、15としている。すなわ
ち、各検出箇所の中心と載置台4の中心との距離に比例
した数値の重み係数を与え、載置台4の最も外周の検出
箇所の検出温度は、中心の検出箇所の15倍の面積の代
表温度と言う意味をもたせる。係数記憶部51はこの重
み係数を記憶している。低温面積算出手段47は、温度
比較部52が各検出箇所の検出温度Tを所定の設定温度
Ts と比較し、T<Ts であれば加算手段53がその検
出箇所の重み係数を係数記憶部51から抽出して温度に
乗算し、加算手段53で載置台4の1周分を加算して低
温面積Sとし、加熱量制御手段24に出力する。
【0051】上記手段では、2次元の温度分布を得るた
めに載置台4の1周期だけの時間、すなわち10秒を要
するが、とくに問題ない。また、1箇所温度検出ごとに
前回のその箇所の検出温度を更新し、最新の載置台4の
1周の面積を常時監視することで、加熱量制御への反映
を迅速にすることも可能である。
【0052】以上のように本実施例の調理装置によれ
ば、直線上の複数箇所の表面温度検出手段48と載置台
4の回転とにより載置台上の2次元表面温度を測定し、
その一様でない温度検出密度に対応して重み係数により
補正して低温面積を算出することにより、簡単な表面温
度検出手段を実現でき、実施例6と同様の効果を得るこ
とができる。なお、本実施例ではステッピングモータ5
0で1素子の赤外線センサ49を駆動して直線上の温度
分布を検出したが、赤外線センサを直線上に配列して半
径方向の直線の温度分布を検出しても同様の効果を得る
ことは言うまでもない。
【0053】(実施例7) 以下、請求項6ないし請求項8に係わる本発明の調理装
置の一実施例について図面を参照しなが説明する。図1
7は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、
施例6と同じ構成要素には同一番号を付与して説明を省
略する。実施例5および実施例6では低温面積を判定す
る面積判定温度を固定して設定したが、本実施例では調
理に合わせて使用者が任意に設定できるようにする。し
たがって、本実施例においては、温度設定部54aを備
えるとともに、制御手段12は、面積判定温度決定手段
55を新たに備えている。食品の解凍においても適温は
1通りではない。たとえば、解凍したものをそのまま食
べる刺身などは、包丁が入る温度で0℃付近がよく、ま
た、解凍したものをそののち加熱して食べるような、た
とえば、しゃぶしゃぶ用のスライス肉などは、剥し易い
ことが重要であり、10〜20℃ぐらいがよい。このよ
うな用途による違いの他にも使用者の好みなどもあり、
解凍温度を使用者が設定できることが好ましい。
【0054】上記構成においてその動作を説明する。温
度設定部54aを使用者が回転させることで温度を設定
する。時計方向に回転させれば高温方向に、反時計方向
に回転させれば低温方向に設定する。また、表示部54
bは2桁の数字表示により設定温度を表示する。使用者
は表示部54bを見ながら温度設定部54aを回転させ
て所望の温度に設定することができる。面積判定温度決
定手段55は、使用者が設定した温度Ts'を基に所定の
演算により面積判定温度Ts を決定する。すでに図14
(a)で食品温度変化を示した通り、食品の最高温度は
面積判定温度Ts よりも高温で安定する。また、この安
定する温度付近が最も大きい部分となる場合が多い。使
用者が設定するのはこの安定する温度である。面積判定
温度決定手段55が行う所定の演算とは、Ts (℃)=
k・Ts'(℃)のような式で、kは0.3くらいが望ま
しい。すなわち、使用者がTs'=10℃と設定すれば、
食品全体も10℃付近の温度部分が最も多くなる仕上が
りが得られる。
【0055】以上のように本実施例によれば、面積判定
温度を調理に合わせて使用者が設定できるようにしたこ
とにより、実施例5および実施例6と同様の動作を、食
品の食べ方や個人の好みに対応して適用できる。
【0056】(実施例8) 以下、請求項9に係わる本発明の調理装置の一実施例に
ついて説明する。図18は本実施例の構成を示すブロッ
ク図である。なお、参考例および実施例1ないし実施例
と同じ構成要素には同一番号を付与して説明を省略す
る。実施例6および実施例7では解凍を主目的に低温面
積により加熱制御する手段について説明したが、本実施
例では、低温面積と最高温度とに基づいて加熱制御し、
解凍と加熱調理との両方に対応した手段を提供してい
る。したがって、前記実施例で説明した温度設定手段2
7および表示手段28を備え、また制御手段12は、最
高温度抽出手段14、上限温度比較手段15、上限温度
記憶部16、加熱停止手段17、加熱量制御手段24、
低温面積算出手段47を備えるとともに、新たに面積比
較手段56と切替面積記憶部57とを備えている。な
お、加熱手段5は加熱量を2段階に可変とする。
【0057】上記構成においてその動作を説明する。本
実施例が対象とする調理は、冷凍食品を70〜80℃の
高温まで加熱するような調理であり、たとえば冷凍しゅ
うまいやシチューの冷凍保存したものなどを加熱すると
きなど、初期に解凍、そののち加熱する場合である。図
において、面積判定温度記憶部46は、面積判定温度T
s として、たとえば3℃ぐらいの温度を記憶している。
また、低温面積算出手段47は、実施例7と同様に、表
面温度検出手段48と回転手段8とにより検出できる載
置台4上の全体の温度分布からT<Ts の低温面積Sを
算出し、加熱量制御手段24はその低温面積Sに対応し
て、低温面積Sが小さくなるに従って加熱量を減少させ
るように、加熱手段5の加熱量を制御する。また、参考
と同様に、最高温度抽出手段14は載置台4上の全体
の温度分布の中から最高温度を抽出する。上限温度記憶
部16は温度設定手段27で使用者が設定した上限温度
を記憶しており、最高温度が上限温度を越えれば上限温
度比較手段15が加熱停止手段17に出力して加熱手段
5を停止して加熱を終了する。表示手段28は、加熱中
常時、使用者が設定する上限温度と最高温度抽出手段1
4で抽出する最高温度とを表示する。
【0058】面積比較手段56は、低温面積算出手段4
7で算出された低温面積Sを切替面積記憶部57で設定
した面積Ss と比較し、比較結果がS>Ss であれば加
熱量制御手段24により低温面積Sに応じて加熱手段5
の加熱量を制御し、S≦Ssであれば、加熱量制御手段
24から上限温度比較手段15に切替出力して最高温度
による加熱制御に切り替え、上限温度比較手段15は最
高温度が上限温度記憶部16に記憶された上限温度を越
えるまで加熱手段5により加熱させる。
【0059】図19は本実施例の動作を示す特性図であ
って、同(a)は本実施例における食品温度の経時変
化、同(b)は低温面積の経時変化、同(c)は加熱手
段5の加熱量の経時変化を示す。図において、Tmax は
食品の最高温度、Tmin は食品の最低温度、Pmax とP
min はそれぞれ加熱手段5の最大加熱量と最小加熱量で
ある。まず、冷凍食品を載置台4に載せ、開始キー11
を押して調理を開始すると、低温面積Sによる加熱量制
御が開始される。低温面積算出手段47が面積判定温度
記憶部46に記憶された面積判定温度Ts 以下の低温面
積Sを算出し、面積比較手段56が面積Sを所定値S
1、S2、およびSs と比較し、S>S1 の範囲ではPma
x で加熱し、S2<S≦S1 の範囲ではPminに切り替え
て加熱し、S≦S2 になると面積Sに対応してPmax と
Pmin のオン/オフで加熱量を減じながら加熱するよう
に、加熱量制御手段24を制御する。
【0060】以上の過程で最高温度Tmax がTs よりや
や高い温度に保たれながら解凍が進行し、低温面積Sが
順次減少して切替面積記憶部57に記憶したSs に達す
ると、面積比較手段56は上限温度比較手段15に指示
し、最高温度Tmax による加熱制御に切り換える。上限
温度比較手段15は上限温度記憶部16に記憶された所
定の上限温度T1 に達するまで加熱手段5を最大加熱量
Pmax で継続加熱させたのち加熱停止手段17により加
熱を停止させる。
【0061】以上のように本実施例によれば、前半は低
温面積Sによる加熱制御を行うことにより、食品の最高
温度Tmax は面積判定温度Ts よりやや高い温度で一旦
ほぼ安定し、その間に食品内での伝熱作用で食品の最低
温度も徐々に上昇して均一な解凍が進行する。また、S
≦Ss となってからの後半は、最高温度Tmax による加
熱制御を行って最大加熱量Pmax で一気に温度上昇させ
るので、最小限の時間で過剰か熱もなく、温度分布も最
小限に抑える最適化を図ることができる。
【0062】(実施例9) 以下、請求項10に係わる本発明の調理装置の一実施例
について説明する。図20は本実施例の構成を示すブロ
ック図である。なお、実施例8と同じ構成要素には同一
番号を付与して説明を省略する。
【0063】本実施例は、冷凍食品を70〜80℃の高
温まで加熱するような調理で、初期に解凍、そののち加
熱する場合について説明する。実施例8では、後半の最
高温度による加熱制御において上限温度T1 のみを用い
たが、仕上がり温度の精度を向上させるために、下限温
度T2 も用いて最高温度を保持したのち終了するように
している。したがって、制御手段12は、実施例8と同
じ構成要素を備えるとともに、計時手段18、加熱制御
手段19、タイマ20、下限温度記憶部21、下限温度
比較手段22、演算手段23などと、表示のための表示
切替手段25、報知手段26を備えるとともに、加熱量
制御手段24は、新たに第1制御部58、第2制御部5
9、切替部60とを備えている。
【0064】上記構成においてその動作を説明する。加
熱量制御手段24は、初期の解凍時に低温面積Sにより
加熱手段5の加熱量を制御する第1制御部58と、解凍
後の加熱時に演算手段23の出力である最高温度と上限
温度との差△Tにより加熱手段5の加熱パワーを制御す
る第2制御部59と、面積比較手段56の出力により低
温面積が所定面積Ss 以下になった時点で加熱量制御を
第1制御部58から第2制御部59に切り替える切替部
60とを備える。すなわち、低温面積SがS>Ss であ
れば第1制御部58が、S≦Ss であれば第2制御部5
9が加熱手段5の加熱量を制御する。演算手段23は上
限温度記憶部16の所定上限温度と最高温度抽出手段1
4で抽出された最高温度との差△Tを演算し、第2制御
部59はその演算結果に基づいて加熱手段5の加熱量を
制御し、最高温度が上限温度に近づくに従って加熱量を
減少させていく。
【0065】計時手段18は面積比較手段56により低
温面積SがS≦Ss となった時点から時間を測定し始
め、初めて最高温度が上限温度を越えるまでの加熱時間
t0 を測定する。タイマ20は前記加熱時間t0 を基に
保持時間tを演算するとともに、保持時間tをカウント
すると加熱手段5を停止して調理を終了させる。タイマ
20が保持時間tをカウント中は最高温度が上限温度付
近を保持するように加熱制御手段19が加熱手段5をオ
ン/オフして、上限温度比較手段15と下限温度比較手
段22の出力により最高温度が上限温度を越えれば加熱
手段5を停止させ、下限温度を下回ると通電するように
制御する。
【0066】図21は本実施例の動作を示す特性図であ
り、同(a)は食品温度の経時変化、同(b)は低温面
積の経時変化、同(c)は加熱手段5の加熱量の経時変
化を示す。図において、T2 は下限温度である。他のパ
ラメータは図19と同じであり、説明を省略する。ま
ず、冷凍食品を載置台4に載せて開始キー11を押す
と、低温面積算出手段47が低温面積Sを算出し、当初
は食品が冷凍状態であるから所定面積S1およびS2に対
してS>S1>S2であるから、面積比較手段56は加熱
量制御手段24における切替部60により第1制御部5
8を選択させる。第1制御部58は、S>S2 の範囲で
はPmax で加熱し、つぎにSs<S≦S2の範囲では低温
面積Sに対応してPmin のオン/オフ比率を変えて加熱
量を減少しながら加熱手段5を制御する。つぎに低温面
積SがS≦Ss となった時点で面積比較手段56は加熱
量制御手段24における切替部60により第2制御部5
9を選択させるとともに、計時手段18の時間測定を開
始させる。
【0067】選択された第2制御部59は最高温度Tma
x による加熱制御を開始し、Tmax<T3 の範囲では最
大加熱量Pmax で加熱を継続し、以後、加熱進行に従っ
て、検出できる最高温度と所定上限温度T1 との差△T
に応じて、Pmin 連続からさらにPmin のオン/オフに
より加熱量を低減しながら加熱する。Pmin のオン/オ
フのとき、前記△Tが小さくなるに従ってオフ時間を長
くすることで加熱量を低減している。さらに加熱が進行
し、最高温度Tmax が初めて上限温度T1 に達すると、
計時手段18は計時を停止して、低温面積がS≦Ss に
なった時点から最高温度が初めて上限温度T1 を越える
までの加熱時間t0 をタイマ手段20に出力する。タイ
マ20は、加熱時間t0 を基に、その後の保持時間tを
決める。
【0068】この保持時間tは、t=k・t0 +Bのよ
うな比例を基本とした式でよい。なお、加熱開始から低
温面積がS≦Ss になるまでの時間は食品の分量と保存
温度との両方の影響を受け、一方、S≦Ss になった時
点から最高温度が所定上限温度T1 に初めて達するまで
の時間t0 は食品の保存温度の影響は受けず、ほとんど
分量に比例する。また、分量が多いものほど温度分布が
大きくなり易く、食品の最高温度Tmax とTmin の差が
大きくなり易いので、温度を均一にするための保持時間
も長くするのがよい。したがって、低温面積S>Ss の
時間を除外した加熱時間t0 を測定し、このt0 に比例
した保持時間tを決めている。
【0069】前記保持時間tの期間は、加熱制御手段1
9が加熱手段5を制御し、最高温度が上限温度を越える
と加熱手段5と停止し、その停止により上限温度T1 よ
り低い下限温度T2 まで下がると、最小加熱量Pmin で
加熱する動作を保持時間だけ繰り返す。
【0070】以上のように本実施例によれば、解凍から
所定温度まで加熱する調理において、解凍処理段階では
低温面積による加熱量制御を行って食品以外の高温部の
影響や、食品周囲の過剰加熱を排除して適切に解凍し、
また、解凍に続く加熱処理では最高温度と上限温度との
温度差による加熱量制御を行って内部の加熱過剰を排除
して加熱し、上限温度に達してからは最高温度を上限温
度付近に、演算した時間だけ、保持するように加熱制御
することにより、過剰加熱も加熱不足もなく仕上がり温
度分布を均一にするように調理できる。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係わる本発明の調理装置は、食品を加熱する加熱手
段と、前記食品とその周辺物の表面温度を複数箇所につ
いて非接触に検出する表面温度検出手段と、前記加熱手
段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記
表面温度検出手段で検出した複数の表面温度のうちの最
高温度を抽出する最高温度抽出手段を備え、前記最高温
度に基づいて前記加熱手段を制御するようにしたことに
より、常に最高温度を監視しながら食品を加熱するの
で、過剰加熱を起こすことなく適温に加熱調理できると
ともに、制御手段は、最高温度抽出手段と、抽出した前
記最高温度を所定の上限温度と比較する上限温度比較手
段と、前記最高温度を前記上限温度より所定温度差だけ
低い下限温度と比較する下限温度比較手段と、加熱開始
から前記最高温度が初めて前記上限温度を越えるまでの
加熱時間を計測する計時手段と、前記加熱時間を基に前
記最高温度を保持する保持時間を演算し、前記保持時間
を経過した時点で前記加熱手段を停止させるタイマと、
前記保持時間中は前記最高温度が前記上限温度を越えれ
ば加熱を停止し、前記下限温度以下になると加熱するよ
うに前記加熱手段を制御する加熱制御手段とすることに
より、最高温度が上限温度に達した以後、上限温度に達
するまでの加熱時間を基に演算した保持時間だけ上限温
度近傍に最高温度を保持するので、食品の分量に拘らず
加熱過剰も加熱不足も起こさずに食品を適温に加熱調理
できる。また、請求項2に係わる本発明の調理装置は、
加熱手段は高周波で加熱調理するマグネトロンであり、
上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固温度とし、制御手
段は、最高温度と上限温度との温度差を演算する演算手
段と、最高温度が上限温度に達するまでの期間は前記温
度差に基づいて前記加熱手段の加熱量を制御する加熱量
制御手段とを備えたことにより、食品の表面の最高温度
と上限温度との温度差に応じて加熱量を制御するので、
表面よりも内部温度が高くなるような場合でも表面温度
による制御でありながら、過剰加熱も加熱不足も起こさ
ずに食品を適温に加熱調理でき、ゆで卵や温泉卵を作る
ことができる。また、請求項3に係わる本発明の調理装
置は、加熱手段は高周波で加熱調理するマグ ネトロンで
あり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固温度とし、
最高温度の上限温度を使用者が設定する温度設定手段を
備えたことにより、設定手段で使用者が上限温度を設定
できるので、使用者の好みの温度に仕上げることがで
き、使い勝手が向上する。また、請求項4に係わる本発
明の調理装置は、加熱手段は高周波で加熱調理するマグ
ネトロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固
温度とし、使用者が調理メニューを選択するメニュー選
択手段を備え、制御手段は、複数の調理メニューに対す
る所定の最適温度を記憶する最適温度記憶手段と、選択
されたメニューに対する最適温度を前記最適温度記憶手
段から検索して上限温度とする上限温度検索手段とを備
えたことにより、使用者はメニューを選択すれば、上限
温度はそのメニューに対する最適温度になるので、使用
者は温度を覚えたり調べたりする煩わしさから開放さ
れ、使い勝手が向上する。また、請求項5に係わる本発
明の調理装置は、加熱手段は高周波で加熱調理するマグ
ネトロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固
温度とし、最高温度の上限温度を表示する上限温度表示
手段を備えたことにより、使用者は最高温度と上限温度
との差から調理の進捗度合が分かりやすく、使い勝手は
向上する。また、請求項6に係わる本発明の調理装置
は、食品を加熱する加熱手段と、前記食品とその周辺物
の表面温度を複数箇所について非接触に検出する表面温
度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備
え、前記制御手段は、所定の面積判定温度を記憶してい
る面積判定温度記憶部と、前記複数の表面温度を基に前
記面積判定温度以下の低温部分の面積を算出する低温面
積算出手段と、算出された前記低温面積に基づいて前記
加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段とを備えた
ことにより、低温面積により加熱手段の加熱量を制御す
るので、食品が食品以外の部分より温度が低い冷凍保存
の食品の解凍を適温に仕上げることができる。また、
求項7に係わる本発明の調理装置は、食品を載せる載置
台と、前記載置台を回転させる回転手段と、直線上の複
数箇所で表面温度を非接触に検出する表面温度検出手段
とを備え、低温面積算出手段は、表面温度検出手段の直
線上の各検出位置に対する所定の重み係数を記憶してい
る係数記憶手段と、表面温度を所定温度と比較する温度
比較手段と、前記所定温度以下である表面温度をその検
出位置に対応した前記重み係数で補正したのち加算して
低温面積を算出する加算手段とを備えたことにより、簡
易で安価な表面温度検出手段の構成で低温面積を算出で
き、解凍調理を可能とする。また、表面温度検出素子の
数を少なくして2次元の温度分布を検出でき、温度精
度、信頼性の向上を図ることもできる。また、請求項8
に係わる本発明の調理装置は、制御手段は、使用者が温
度を設定する温度設定手段と、前記設定温度を基に面積
判定温度を決定する面積判定温度決定手段とを備えたこ
とにより、使用者の温度設定を基に低温判定温度を決定
できるので、解凍後の用途による解凍温度を選択できる
とともに、使用者の好みも反映でき、解凍調理の使い勝
手を向上できる。また、請求項9に係わる本発明の調理
装置は、食品を加熱する加熱手段と、前記食品とその周
辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検出する表
面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と
を備え、前記制御手段は、前記表面温度検出手段で検出
した複数の表面温度を基に所定の面積判定温度以下の低
温部分の面積を算出する低温面積算出手段と、前記表面
温度検出手段で検出した複数の表面温度のうちの最高温
度を抽出する最高温度抽出手段と、前記低温面積を所定
面積と比較する面積比較手段と、前記低温面積が所定面
積より大きいときには前記低温面積に基づいて前記加熱
手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記最高温
度を所定上限温度と比較する上限温度比較手段と、前記
低温面積が所定面積以下になったのち前記最高温度が前
記上限温度を越えた時点で前記加熱手段を停止する加熱
停止手段とを備えたことにより、低温面積が大きいとき
は低温面積により加熱手段の加熱量を制御し、低温面積
が小さくなってからは最高温度が上限温度に達するまで
加熱するので、過剰加熱なく均一に解凍できるととも
に、後続の加熱において、解凍再加熱にありがちな極端
な温度分布を生じずに適温で加熱調理できる。また、
求項10に係わる本発明の調理装置は、食品を加熱する
加熱手段と、前記食品とその周辺物の表面温度を複数箇
所について非接触に検出する表面温度検出手段と、前記
加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記表面温度検出手段で検出した複数の表面温度を
基に所定の面積判定温度以下の低温部分の面積を算出す
る低温面積算出手段と、前記複数の表面温度のうちの最
高温度を抽出する最高温度抽出手段と、前記低温面積を
所定面積と比較する面積比較手段と、前記低温面積が所
定面積より大きいときには前記低温面積に基づいて前記
加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記低
温面積が所定面積以下になってから前記最高温度が初め
て所定上限温度を越えるまでの加熱時間を計測する計時
手段と、前記最高温度を所定上限温度と比較する上限温
度比較手段と、前記最高温度を前記上限温度より所定温
度差だけ低い所定下限温度と比較する下限温度比較手段
と、前記加熱時間を基に前記最高温度を保持する保持時
間を演算し、前記保持時間経過時点で前記加熱手段を停
止させるタイマと、前記保持時間中は前記最高温度が前
記上限温度を越えれば加熱を停止し、前記下限温度以下
になると加熱するように前記加熱手段を制御する加熱制
御手段とを備えたことにより、解凍段階では低温面積制
御により適切に解凍でき、また、解凍後の加熱段階で
は、最高温度制御における温度差制御と加熱保持制御に
より、冷凍状態の食品の保存温度や分量に拘らず加熱過
剰も加熱不足も起こさずに食品を適温に加熱調理でき
る。また、請求項11に係わる本発明の調理装置は、加
熱量制御手段が、低温面積が所定面積より大きいときに
は低温面積に基づいて加熱量を制御する第1制御部と、
低温面積が所定面積以下であるときには最高温度が初め
て上限温度を越えるまで最高温度と上限温度との温度差
に基づいて加熱量を制御する第2制御部と、面積比較手
段により前記第1制御部と前記第2制御部と切り換える
切替部とを備えたことにより、低温面積が小さくなって
から上限温度に達するまで上限温度と最高温度の差に基
づき加熱手段の加熱量を制御するので、形状や材料など
により表面以外に最高温度が発生するような冷凍保存の
食品でも均一に適温に加熱調理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調理装置の参考例の構成を示すブロッ
ク図
【図2】同参考例における表面温度検出手段の測温領域
を示すパターン図
【図3】本発明の調理装置の第1の実施例の構成を示す
ブロック図
【図4】同実施例の動作を示す特性図
【図5】本発明の調理装置の第2の実施例の構成を示す
ブロック図
【図6】同実施例の動作を示す特性図
【図7】同実施例の他の動作を示す特性図
【図8】本発明の調理装置の第3の実施例の構成を示す
ブロック図
【図9】同実施例における表示手段とその周辺を示す模
式図
【図10】本発明の調理装置の第4の実施例の構成を示
すブロック図
【図11】同実施例における表示手段およびメニュー選
択手段を示す模式図
【図12】本発明の調理装置の第5の実施例の構成を示
すブロック図
【図13】同実施例における表面温度検出手段の側温領
域を示すパターン図
【図14】同実施例の動作を示す特性図
【図15】本発明の調理装置の第6の実施例の構成を示
すブロック図
【図16】同実施例における表面温度検出手段の側温領
域を示すパターン図
【図17】本発明の調理装置の第7の実施例の構成を示
すブロック図
【図18】本発明の調理装置の第8の実施例の構成を示
すブロック図
【図19】同実施例の動作を示す特性図
【図20】本発明の調理装置の第9の実施例の構成を示
すブロック図
【図21】同実施例の動作を示す特性図
【図22】従来の調理装置の構成を示す一部断面ブロッ
ク図
【符号の説明】
2 食品 3 皿(周辺物) 4 載置台(周辺物) 5 加熱手段 8 回転手段 9 表面温度検出手段 10 最高温度表示手段 12 制御手段 14 最高温度抽出手段 15 上限温度比較手段 16 上限温度記憶部 17 加熱停止手段 18 計時手段 19 加熱制御手段 20 タイマ 21 下限温度記憶部 22 下限温度比較手段 23 演算手段 24 加熱量制御手段 25 表示切替手段 26 報知手段 27 温度設定手段 28 表示手段 38 メニュー選択手段 39 最高温度記憶手段 40 上限温度検索手段 46 面積判定温度記憶部 47 低温面積算出手段 48 表面温度検出手段 51 係数記憶部 52 温度比較部 53 加算手段 54a 温度設定部 54b 表示部 55 面積判定温度決定手段 56 面積比較手段 57 切替面積記憶部 58 第1制御部 59 第2制御部 60 切替部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F24C 7/02 345 F24C 7/02 345P A47J 36/00 A47J 36/00 A (56)参考文献 特開 平6−229557(JP,A) 特開 平2−187524(JP,A) 実開 昭62−135016(JP,U) 実開 昭56−168710(JP,U) 実開 昭59−178504(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 7/02 320 F24C 7/02 330 F24C 7/02 345

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を加熱する加熱手段と、前記食品と
    その周辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検出
    する表面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御
    手段とを備え、前記制御手段は、前記表面温度検出手段
    で検出した複数の表面温度のうちの最高温度を抽出する
    最高温度抽出手段を備え、抽出した前記最高温度を所定
    の上限温度と比較する上限温度比較手段と、前記最高温
    度を前記上限温度より所定温度差だけ低い下限温度と比
    較する下限温度比較手段と、加熱開始から前記最高温度
    が初めて前記上限温度を越えるまでの加熱時間を計測す
    る計時手段と、前記加熱時間を基に前記最高温度を保持
    する保持時間を演算し、前記保持時間を経過した時点で
    前記加熱手段を停止させるタイマと、前記保持時間中は
    前記最高温度が前記上限温度を越えれば加熱を停止し、
    前記下限温度以下になると加熱するように前記加熱手段
    を制御する加熱制御手段とを備えた調理装置。
  2. 【請求項2】 加熱手段は高周波で加熱調理するマグネ
    トロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固温
    度とし、制御手段は、最高温度と上限温度との温度差を
    演算する演算手段と、最高温度が上限温度に達するまで
    の期間は前記温度差に基づいて前記加熱手段の加熱量を
    制御する加熱量制御手段とを備えた請求項1記載の調理
    装置。
  3. 【請求項3】 加熱手段は高周波で加熱調理するマグネ
    トロンであり、最高温度の上限温度を使用者が設定する
    温度設定手段を備えた請求項1または2のいずれかに記
    載の調理装置。
  4. 【請求項4】 加熱手段は高周波で加熱調理するマグネ
    トロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固温
    度とし、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択
    手段を備え、制御手段は、複数の調理メニューに対する
    所定の最適温度を記憶する最適温度記憶手段と、選択さ
    れたメニューに対する最適温度を前記最適温度記憶手段
    から検索して上限温度とする上限温度検索手段とを備え
    た請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の調理装
    置。
  5. 【請求項5】 加熱手段は高周波で加熱調理するマグネ
    トロンであり、上限温度を被加熱食品の蛋白質の凝固温
    度とし、最高温度の上限温度を表示する上限温 度表示手
    段を備えた請求項1ないし4のいずれかに記載の調理装
    置。
  6. 【請求項6】 食品を加熱する加熱手段と、前記食品と
    その周辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検出
    する表面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御
    手段とを備え、前記制御手段は、所定の面積判定温度を
    記憶している面積判定温度記憶部と、前記複数の表面温
    度を基に前記面積判定温度以下の低温部分の面積を算出
    する低温面積算出手段と、算出された前記低温面積に基
    づいて前記加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段
    とを備えた調理装置。
  7. 【請求項7】 食品を載せる載置台と、前記載置台を回
    転させる回転手段と、直線上の複数箇所で表面温度を非
    接触に検出する表面温度検出手段とを備え、低温面積算
    出手段は、表面温度検出手段の直線上の各検出位置に対
    する所定の重み係数を記憶している係数記憶手段と、表
    面温度を所定温度と比較する温度比較手段と、前記所定
    温度以下である表面温度をその検出位置に対応した前記
    重み係数で補正したのち加算して低温面積を算出する加
    算手段とを備えた請求項6記載の調理装置。
  8. 【請求項8】 制御手段は、使用者が温度を設定する温
    度設定手段と、前記設定温度を基に面積判定温度を決定
    する面積判定温度決定手段とを備えた請求項6または請
    求項7のいずれかに記載の調理装置。
  9. 【請求項9】 食品を加熱する加熱手段と、前記食品と
    その周辺物の表面温度を複数箇所について非接触に検出
    する表面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制御
    手段とを備え、前記制御手段は、前記表面温度検出手段
    で検出した複数の表面温度を基に所定の面積判定温度以
    下の低温部分の面積を算出する低温面積算出手段と、前
    記表面温度検出手段で検出した複数の表面温度のうちの
    最高温度を抽出する最高温度抽出手段と、前記低温面積
    を所定面積と比較する面積比較手段と、前記低温面積が
    所定面積より大きいときには前記低温面積に基づいて前
    記加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記
    最高温度を所定上限温度と比較する上限温度比較手段
    と、前記低温面積が所定面積以下になったのち前記最高
    温度が前記上限温度を越えた時点で前記加熱手段を停止
    する加熱停止手段とを備えた調理装置。
  10. 【請求項10】 食品を加熱する加熱手段と、前記食品
    とその周辺物の表面温 度を複数箇所について非接触に検
    出する表面温度検出手段と、前記加熱手段を制御する制
    御手段とを備え、前記制御手段は、前記表面温度検出手
    段で検出した複数の表面温度を基に所定の面積判定温度
    以下の低温部分の面積を算出する低温面積算出手段と、
    前記複数の表面温度のうちの最高温度を抽出する最高温
    度抽出手段と、前記低温面積を所定面積と比較する面積
    比較手段と、前記低温面積が所定面積より大きいときに
    は前記低温面積に基づいて前記加熱手段の加熱量を制御
    する加熱量制御手段と、前記低温面積が所定面積以下に
    なってから前記最高温度が初めて所定上限温度を越える
    までの加熱時間を計測する計時手段と、前記最高温度を
    所定上限温度と比較する上限温度比較手段と、前記最高
    温度を前記上限温度より所定温度差だけ低い所定下限温
    度と比較する下限温度比較手段と、前記加熱時間を基に
    前記最高温度を保持する保持時間を演算し、前記保持時
    間経過時点で前記加熱手段を停止させるタイマと、前記
    保持時間中は前記最高温度が前記上限温度を越えれば加
    熱を停止し、前記下限温度以下になると加熱するように
    前記加熱手段を制御する加熱制御手段とを備えた調理装
    置。
  11. 【請求項11】 加熱量制御手段が、低温面積が所定面
    積より大きいときには低温面積に基づいて加熱量を制御
    する第1制御部と、低温面積が所定面積以下であるとき
    には最高温度が初めて上限温度を越えるまで最高温度と
    上限温度との温度差に基づいて加熱量を制御する第2制
    御部と、面積比較手段により前記第1制御部と前記第2
    制御部と切り換える切替部とを備えた請求項9または請
    求項10のいずれかに記載の調理装置。
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