JP2004000724A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内鍋の温度を検知する温度センサとは別の室温センサを用い、保温制御時に室温データ取り込み禁止期間以外の室温データを取り込みその時の室内の雰囲気温度に応じて保温温度の出力を可変することにより、保温制御を適正に行う炊飯器を提供すること。
【解決手段】 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、前記内鍋の温度を検知する温度センサと、室内温度を検知する室温センサとを備え、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御を前記室温センサからのデータを取り込んで行う炊飯器であって、室温データ取り込み禁止期間を設け、保温時の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いない炊飯器。
【選択図】    図3

Description

 本願発明は、保温制御を保温量ないし環境変化に応じて適正に行うとともに、省エネに資する炊飯器に関するものである。
 一般に炊飯器は、ワークコイル、保温ヒータ及び蓋ヒータ等の複数個の加熱手段を持ち、これら加熱手段を駆使して自動的に炊飯及び保温を行い常にユーザーに最適なご飯等を提供する非常に便利な器具として広く知られている。
 即ち、炊飯器の工程は、図3に示すようにお米に充分な水を吸水させるための吸水工程、火力をあげてお米を炊き上げるための昇温工程及び炊き上げ後のご飯をむらすためのむらし工程からなる炊飯工程と、炊飯工程後の工程であって、複数組の温調区間、昇温区間及び維持区間を有する保温工程とからなり、各工程では、ワークコイル、保温ヒータ及び蓋ヒータ等の複数個の加熱手段が内鍋の温度を検知する温度センサの検出信号に基づいてその出力が制御され、最適な工程制御が行われ、特に保温工程では、ユーザーが長時間にわたって炊きたてご飯を食べることができるような保温制御が行われている。
 本出願人は、ユーザーが長時間にわたって炊きたてご飯を食べることができるような保温制御として図3に示すような制御方法をすでに提案している。この制御の概略は、保温温度を3段階に分け時間の経過とともにその保温温度を上げるとともに、その保温温度を上げる時点で昇温区間ならびに維持区間を設け、ご飯の殺菌を行うとともに、臭い、黄ばみ、ぱさつき等を抑えた長時間保温制御である。
 ところが、このような保温制御は、ご飯を長持ちさせるためには非常に有効ではある。しかしながら、保温時にはご飯は食べられだんだん残量が少なくなっていくがご飯が少なければ保温出力である消費エネルギーは少なくても良いはずであるところ、ご飯の量に関係なく一律に制御しているため、省エネとして充分とはいえなかった。
 また、炊飯器は持ち運び自在なもので、長時間保温時には、昼と夜とのように回りの環境が変わったり、或いは暖かいところから寒いところへというように場所が変わったりする場合があるが、従来の炊飯器は、このような室温が変化する等の環境変化に対応した手段を施していない。そのため、たとえ各温調区間での保温温度及び各維持区間での維持時間をご飯量にあった温度ないし時間になるように出力制御したとしても、室温が下がると同じ出力制御では時間が余計にかかり、かえって余分にエネルギーを消費し、また室温が上がると出力エネルギーが大きすぎて予定の温度を大幅に越えてしまうというようにやはり余分なエネルギーを使うことになるとともに、更には制御が粗くなり、適正な保温制御が期待できなくなるという問題があった。
特開2000−333828
 本願発明は、内鍋の温度を検知する温度センサとは別の室温センサを用い、保温制御時に室温データ取り込み禁止期間以外の室温データを取り込みその時の室内の雰囲気温度に応じて保温温度の出力を可変することにより、前記問題を解決する炊飯器を提供することを目的とする。
 前記目的を達成するため、本願発明は以下の構成を採用する。
 請求項1に係る発明では、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、前記内鍋の温度を検知する温度センサと、室内温度を検知する室温センサとを備え、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御を前記室温センサからのデータを取り込んで行う炊飯器であって、室温データ取り込み禁止期間を設け、保温時の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いない構成。そしてこのような構成により、室温データを安定したものとすることができ制御がより正確になる。
 請求項2に係る発明では、前記室温データ取り込み禁止期間は、保温後の所定時間経過までである構成。そしてこのような構成により、請求項1に係る発明と同様に室温データを安定したものとすることができ制御がより正確になる。
 請求項3に係る発明では、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、前記内鍋の温度を検知する温度センサと、室内温度を検知する室温センサとを備え、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御を前記室温センサからのデータを取り込んで行う炊飯器であって、保温時に昇温工程を設けるとともに、該昇温工程を室温データ取り込み禁止期間とし、昇温工程後の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いない構成。そしてこのような構成により、昇温工程後の室温データを安定したものとすることができ制御がより正確になる。
 請求項1、2に係る発明は、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御に室温データ取り込み禁止期間(請求項2に係る発明では保温後の所定時間経過まで)を設け、この室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いないようにすることにより、室温データとして安定したものを用いることができるようになるためその加熱制御をより正確に行うことができる。その結果、炊飯器の信頼性並びに利便性を向上させることができる。
 請求項3に係る発明は、保温時に昇温工程を設けるとともに、該昇温工程を室温データ取り込み禁止期間とし、昇温工程後の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いないようにすることにより、昇温工程後の室温データとして安定したものを用いることができるようになるためその加熱制御をより正確に行うことができる。その結果、炊飯器の信頼性並びに利便性を向上させることができる。
 (炊飯器本体の構成)
 図1は炊飯器の全体断面図を示す。炊飯器1は炊飯器本体2及び蓋体3から構成され、炊飯器本体2は、内鍋4を任意にセット可能な合成樹脂製の有底筒状の内ケース5と、外装筐体である合成樹脂製の外ケース6から形成され、前記両ケース5,6は、無理バメ等の手段によって結合されている。前記内ケース5の外周面には、その底部及び底部から側面にかけてのコーナー部にそれぞれワークコイルからなる底部コイル7及びコーナーコイル8ならびにその側部には、保温ヒータ11が配設され、それぞれ図示しない公知の制御装置により強弱による炊き込み加熱及び保温制御が行われる。尚、別途側部にワークコイルを設けても良いことは勿論である。
 また前記コイル7、8は、コイル台9上に配置されるとともに、該コイル台9の中央部には、上下方向に貫通した貫通孔が設けられ、該貫通孔には、内鍋4のセット状態を検知するリードスイッチ及び内鍋4の温度を検知するサーミスタが内設される温度センサ10が設けられている。前記温度センサ10には、スプリングが内蔵され、内鍋4がセットされていない状態では、その先端部が内ケース5の底部より上方に突出し、内鍋4がセットされた状態では、内鍋4の底部外面に当接した状態で下方に押し下げられ前記リードスイッチにより作動状態になるが、内鍋4がセットされないと作動しない安全装置を形成している。
 そして前記内鍋4は、前記ワークコイル7、8により内部に誘起される渦電流によって自己発熱が可能なステンレス鋼等の鉄系金属から形成され、その形状は、前記内ケース5とほぼ同形状の断面略W形で、該内鍋4を前記内ケース5内にセットすることにより、前記温度センサ10がオンし、前記コイル7、8に対する通電が可能とされ、炊飯用のスイッチが入れられると前記渦電流に起因したジュール熱により内鍋4が加熱され、内部に入れた飯米等の内容物がムラなく加熱され、効率よく炊きあげられる。
 一方、前記蓋体3は、合成樹脂製の蓋板12と前記蓋体3の下面を構成すべく前記蓋板12に対してビス22により固定された熱良導体からなる放熱板13とから構成されるとともに、蓋板12と放熱板13との間には、断熱材16を充填してなる中空部15が形成されるとともに、前記放熱板13の上面には通電時に抵抗熱を発生する電熱ヒータからなる蓋ヒータ17が取付板18により固定され、凝縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用を果たす。なお、この蓋ヒータ17による加熱方式は前記したヒータ式であっても、IH式及び高周波式等であっても良く、蓋体3に形成する断熱構造は、前記断熱材16に変えて真空断熱構造体であっても良い。
 また前記蓋板12の中央部には、該蓋体12とともに円筒状の開口19が一体形成されており、この開口19には、内部にボール弁20を収納してなる筒状体21が配置されるとともに、この筒状体21は、前記蓋板12にビス22で放熱板13を取付ける際に同時に取付けられる合成樹脂からなるリング状のシール部材23の内周面に当接されており、蓋板12に対し着脱自在とされている。またその上面には蒸気口24が設けられ、内鍋4内の蒸気圧が所定以上になるとその蒸気は前記ボール弁20を押し上げ前記蒸気口24から大気に排出される。また、前記放熱板13の外周縁には、シールパッキン25が狭持されているとともに、このシールパッキン25は、閉蓋時前記内鍋4の上縁部に当接し、内鍋4内の放熱を防いでいる。
 前記炊飯器本体2の後端部上部には、ヒンジピン26により回動自在に枢着されるヒンジ部材27が設けられる。このヒンジ部材27は、平面視略コ字状のヒンジアーム28と、該ヒンジアーム28の下面を覆うやはり平面視略コ字状のヒンジカバー29とからなり、その内部に収容される図示しないスプリングにより開方向に付勢されているとともに、このヒンジ部材に対して蓋体3は取外し自在にされ、蓋体3の丸洗いを可能にしている。
 また、前記炊飯器本体2の前記外ケース6の前面側上部には操作パネル30がテーパ面形状に設けられており、該操作パネル30には、各種の操作スイッチ類とそれらの各種スイッチ類によって設定される設定状態を表示する表示部とが設けられている。該表示部内には、各種制御素子が取り付けられる基板31が配置されるとともに、その基板31上には室温センサ32が取り付けられている。そして室温センサ32の検出信号を用いて後述する保温時の加熱制御を行う。
 このように、該構成の炊飯器では、先ず炊飯時には、前記内鍋4は、前記ワークコイル7,8の駆動によりその底壁部から側壁部側にかけて略全体が均一に発熱し、例えば内鍋4内の水に浸された飯米の吸水工程などにおいても内鍋4の上部側をもムラなく加熱して略全体に均一な吸水を可能にするとともに、炊飯量が多い時などにも内鍋4の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。そして保温時には、内鍋4の底壁部から側壁部に対応する前記ワークコイル7,8とともに前記内鍋4の側壁部の上部に対応して設けられた保温ヒータ11の駆動により、内鍋4の底壁部から側壁部および上方部の全体が適切な加熱量で均一に加熱されて加熱ムラのない保温が実現される。
 (制御回路部の構成)
 次に、図2は上述のように構成された炊飯器本体の炊飯および保温制御用のマイコン制御装置100を中心とするワークコイルおよび保温ヒータ、蓋ヒータ等の制御回路部の構成を示す。
 図中、符号40が炊飯・保温制御用のマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット40はマイクロコンピュータを中心とし、例えば内鍋4部分ないし室温の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータおよび蓋ヒータ等駆動制御回路部、電源回路部、液晶およびLEDランプ等表示部、操作スイッチ部等を各々備えて構成されている。
 そして、先ず前記内鍋4の底壁部に設けられる温度センサ10に対応して設けられた内鍋温度検知回路48には、内鍋温度検知センサ10による内鍋検知温度信号が入力され、更に基板31上に設けられる室温センサ32による室内検知温度信号が温度検知回路49に入力されるようになっている。
 また、前記ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路46、同期トリガー回路53、IGBT駆動回路45、IGBT50、共振コンデンサ51によって形成されている。そして、前記マイコン制御ユニット40により、前記パルス幅変調回路46を制御することにより、例えば炊飯および保温の各工程に応じて前記ワークコイル7,8の出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、同炊飯および保温の各工程における内鍋4の目標加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのない御飯の炊き上げ並びに良質な保温作用を実現するための適切な加熱出力制御が行われるようになっている。
 尚、符号Dは前記IGBT45のフライホイールダイオード、符号55は、家庭用AC電源57との間に挿入された前記ワークコイル駆動用のダイオードブリッジを内蔵した電源側整流回路、52はその平滑回路である。
 一方、符号11は上述の保温ヒータ、17は蓋ヒータであり、保温ヒータ11は保温ヒータ駆動回路56により、蓋ヒータ17は蓋ヒータ駆動回路54により、それぞれ所望の出力とデューティー比でON,OFF駆動されるようになっている。
 さらに、符号41は液晶、LED等の表示部、43はブザー等の報知部、42は炊飯スイッチ、保温スイッチ、タイマースイッチ、取消スイッチ等の各種操作スイッチ部、47はクロック基準制御信号形成用の発振回路、44はリセット回路である。
 (実施の形態)
 次に上述のマイコン制御ユニット40を使用してなされる本願発明の実施の形態に係る保温制御の内容について、図3のタイムチャート及び図4〜8のフローチャートを参照して説明する。
 先ず図3のタイムチャートに従って炊飯工程及び保温工程の概略について説明すると、炊飯工程では、ワークコイル7、8の出力を所定値に上げることにより、まずお米に水を吸水させるための吸水工程があり、お米に充分な吸水が行われると、出力を急激に上げ、お米を一気に炊き上げる昇温工程があり、この昇温工程での昇温時間に基づいて内鍋内のご飯量である合数が判定され、そのご飯量の合数に基づいて以後の沸騰維持時間が決定される。その後、むらし工程で炊き上がったご飯を充分むらし、ご飯を最適な状態にして炊飯工程を終了する。
 炊飯工程が終了すると、保温工程に移行するが、まず第1の目標保温温度である低温保温温度が設定されており、炊飯終了後のご飯は、この温度になるまで自然冷却或いは冷却ファンを利用しての冷却により温度降下する。このときワークコイル7、8及び保温ヒータ11はOFFされるが、蓋ヒータ17は、蓋体3下部の放熱板13の内面に凝縮し、ご飯を白ボケ状態にする凝縮水を蒸発させるためON状態とされる。
 所定の第1の目標保温温度まで温度が下がると、第1の目標保温制御が実行されるが、その場合に炊飯時の合数判定データが利用され、その合数判定データに基づいて、その時の第1の目標保温温度が決定される。即ち、その時の合数判定が最も多い判定時には66℃に、中位の判定時には65℃に、最も少ない判定時には64℃になるようにそれぞれ設定され、図3で示す第1の温調区間の間合数判定の結果に応じた第1の目標保温温度になるようにワークコイル7、8、保温ヒータ11及び蓋ヒータ17の出力制御が前記温度センサ10及び室温センサ32の検知信号に基づいてご飯が劣化しない時間である6時間の間行われる。
 そしてこの第1の目標保温温度制御時の各加熱手段の出力制御を室温センサ32の検出信号に基づいて行うが、この第1の目標保温温度制御に入る最初の出力制御を炊飯加熱前の温度データを利用して行うとともに、その後は予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測して行うようにする。そして実際の室温を推測して行う時期は、急激な温度変化が生じている温度降下時期であるむらし工程後2時間の間を室温センサ判断禁止区間に設定するとともに、その区間では行わず、行うのはその室温センサ判断禁止区間終了後としている。そのため第1の目標保温温度制御に入る最初の出力制御ないしその後の第1の目標保温温度の出力制御を実際の室温データないし直前の安定した室温データで行うことができるため、その出力制御を適正に行うことができる。
 しかし、該低温状態を6時間を越えて続けると、臭いが発生するようになるので、前記6時間経過後13時間が経過するまでの7時間内は、前記第1の目標保温温度よりも少し高い第2の目標保温温度に維持して臭いの発生等を抑制する。
 ところが、目標保温温度を6時間を境に変えたとしてもそれだけでは雑菌の繁殖を防ぐことはできない。そこでこの保温制御は、第1の目標保温温度から第2の目標保温温度に変更する際に一旦93℃に急激に加熱する略7分間の昇温工程(第1の昇温区間)ならびにそれよりも低い温度である87℃に所定時間維持する維持工程(第1の維持区間)を設け、ご飯の温度を高めて殺菌を行うようにしている。
 この場合、前記第1の昇温区間時の昇温時間によりその時の内鍋内のご飯残量を決定する合数判定が行われ、昇温時間が長いご飯残量が多い時には、その後の第1の維持区間の維持時間を30分に決定し、昇温時間が中位のご飯残量が中位の時には、第1の維持区間の維持時間を20分に決定し、昇温時間が少ないご飯残量が残り少ない時には、第1の維持区間の維持時間を5分に決定することにより、前記第1の維持区間が実行される。尚、合数判定の結果、ご飯残量が所定値以下の時には保温を中止する。
 これら第1の昇温区間及び第1の維持区間での工程が終了すると、第1の目標保温温度より少し高い温度の第2の目標保温温度での保温制御が行われるが、この時の第2の目標保温温度は、前記第1の昇温区間時の昇温時間に応じて決められている合数判定の結果より自動的に決定される。即ち、ご飯残量が多い時には、第2の目標保温温度を70℃とし、ご飯残量が中位の時には、第2の目標保温温度を69℃とし、ご飯残量が残り少ない時には、第2の目標保温温度を68℃とすることにより、それぞれの第2の目標保温温度制御が実行される。
 そして、この第2の目標保温温度制御時にも予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測しての室温データではあるが、該データに基づいたそれぞれの加熱手段の出力制御が行われ、その場合の室温データは、昇温前の安定時のデータが用いられる。その理由は、昇温工程があるとその工程中或いはその工程後の一定期間には大きな温度変化があるため適正なデータが得られないためである。そして前記むらし工程後の2時間の室温センサ判断禁止区間と同様の、室温センサ判断禁止区間が、第1の昇温工程開始後2時間の間設けられており、この間の室温データの取り込みが禁止され、昇温前の安定時のデータが用いられる。尚、保温時に所定時間が経過した後の温度データのマイコンへの取り込みは、1秒毎、或いは、急激な温度変化が生じた場合に行うようにしている。
 この結果、第2の温調区間でご飯残量に応じた第2の目標保温温度での中温保温温度制御が行われる。勿論、この中温保温温度での第2の保温温度制御は、室温データに基づいた出力制御で7時間の間行われ、ご飯の臭み、黄ばみ並びにぱさつきを抑制する。
 しかし、前記低温保温温度制御同様、該中温状態を7時間を越えて続けると、やはり臭いが発生するようになるので、前記13時間経過後は、前記第2の目標保温温度よりも少し高い第3の目標保温温度に維持して臭いの発生を抑制する。
 ところが、目標保温温度を13時間を境に変えたとしてもそれだけでは雑菌の繁殖を防ぐことはできない。そこでこの保温制御は、第2の目標保温温度から第3の目標保温温度に変更する際に一旦93℃に急激に加熱する略7分間の昇温工程(第2の昇温区間)ならびにそれよりも低い温度である87℃に所定時間維持する維持工程(第2の維持区間)を設け、ご飯の温度を高めて殺菌を行うようにしている。
 この場合、前記第2の昇温区間の時の昇温時間によりその時の内鍋内のご飯残量を決定する合数判定が行われ、昇温時間が長いご飯残量が多い時には、その後の第2の維持区間の維持時間を30分に決定し、昇温時間が中位のご飯残量が中位の時には、第2の維持区間の維持時間を20分に決定し、昇温時間が少ないご飯残量が残り少ない時には、第2の維持区間の維持時間を5分に決定することにより、前記第2の維持区間が実行される。尚、合数判定の結果、ご飯残量が所定値以下の時には保温を中止する。
 これら第2の昇温区間及び第2の維持区間での工程が終了すると、第2の目標保温温度より少し高い温度の第3の目標保温温度での保温制御が行われるが、この時の第3の目標保温温度は、前記第2の昇温区間時に行われた合数判定の結果より自動的に決定される。即ち、ご飯残量が多い時には、第3の目標保温温度を71℃とし、ご飯残量が中位の時には、第3の目標保温温度を70℃とし、ご飯残量が残り少ない時には、第3の目標保温温度を69℃とすることにより、それぞれの第3の目標保温温度制御が実行される。
 そして、この第3の目標保温温度制御時にも予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測しての室温データではあるが、該データに基づいたそれぞれの加熱手段の出力制御が行われるが、その場合の室温データは、昇温前の安定時のデータが用いられる。その理由は、昇温工程があるとその工程中或いはその工程後の一定期間には大きな温度変化があり適正なデータが得られないためである。そして前記昇温工程後の2時間の室温センサ判断禁止区間と同様の、室温センサ判断禁止区間が、第2の昇温区間開始後2時間の間設けられており、この間の室温データの取り込みが禁止され、昇温前の安定時のデータが用いられる。
 この結果、第3の温調区間でご飯残量に応じた第3の目標保温温度で、且つ室温データに基づいた出力制御での高温保温温度制御としての第3の保温温度制御が該保温制御が切断されるまでの間行われ、ご飯の臭み、黄ばみ並びにぱさつきを長時間にわたって抑制する。
 続いて前記で説明した保温工程の流れを図4の該保温制御の全体的な制御システムの内容を示すメインルーチンのフローチャート及び図5ないし図8のサブルーチンのフローチャートに基づいて説明する。
 該保温制御システムでは、先ず炊飯工程終期の炊き上げ完了検知後、所定のむらし時間が経過したことを条件として保温制御(保温工程)をスタートする。
 そして、同保温制御がスタートすると、先ずステップS1においてメニュー判定が行われ、炊飯メニューが白米、無洗米及び早炊きが選定された場合には、ステップS2以降に進み、本願発明が実行されることになるが、おこわが選択された場合には、ステップS3進み、高い設定温度Aである66℃が選定されるとともに、ステップS13に進み第3の目標保温温度制御が行われる。ステップS1で炊き込み及び玄米のメニューが選択された場合には、ステップS4に進みステップS3と同様の高い設定温度Aである66℃が選定されるとともに、ステップS5に進み第1の目標保温温度制御が行われ、また、ステップS1でお粥のメニューが選択された場合には、お粥自体即食べることを前提に作られるとともに、冷めると糊状になるため、保温制御を行わない。
 前記したようにステップS1で白米、無洗米及び早炊きが選定された場合には、ステップS2に進むことになるが、該ステップS2で合数判定値による設定温度が読み出され、その設定温度に基づいた第1の目標保温温度制御がステップS5で行われることになる。その場合、前記ステップS2で読み出される設定温度は、炊飯時の合数判定データに基づいて決定される温度、即ち、その時の合数判定が最も多い判定時には66℃が、中位の判定時には65℃が、最も少ない判定時には64℃がそれぞれ選択される。その時選択される設定温度に基づいてステップS5で第1の目標保温温度制御が行われることになる。
 ステップS5での第1の目標保温温度制御は、図5に示すサブルーチンからなる室温データに基づく加熱手段の出力制御としてのフローチャートに基づいて実行される。即ち、第1の目標保温温度制御がスタートすると、ステップS1に進み、前記図4のメインルーチンのステップS2で選択された合数に応じた設定温度がセットされるとともに、続いてステップS2に進み、その設定温度が高いか否かが判定される。ステップS2での判定が低いというご飯の残量が少なく、その設定温度が最も低い64℃以下の場合には、ステップS4に進みワークコイル7,8の出力をOFFにする。
 ステップS2での判定が高いというご飯の残量が中位以上で、その設定温度が65℃或いは66℃の場合には、ステップS3に進みワークコイル7,8の出力を60%出力の1/16の低いデューティー比によるON制御を行い、次いで、ステップS5に進み、後記する図6に示す室温データ取込制御としてのフローチャートに従って求められる室温データを取り込む。
 ステップS5で所定の室温データを取り込んだ後、ステップS6に進み、取り込んだデータが所定値t1である12℃より大きいかどうかが判定され、肯定判定である室温が12℃より小さい低温時には、ステップS7及びステップS8に進み、保温ヒータ11を12/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を4/16の比較的高いデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 また、ステップS6で室温が12℃より大きい否定判定の場合は、ステップS9に進み、ここで室温が中温度である12℃と25℃との間にあるかが判定される。その結果、室温が12℃と25℃との間の中温度であるとの肯定判定の時には、ステップS10及びステップS11に進み、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 更に、ステップS9で室温が25℃より大きい高温時であるために判定される否定判定の時には、ステップS12及びステップS13に進み、保温ヒータ11を8/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行うことになる。
 そして、室温データに基づいて加熱手段の出力が決定されるとその出力により、予め合数判定の結果決められた保温温度になるように図4のステップS5による第1の目標保温温度制御が実行される。
 ところで、図5でのステップS5による室温データ取込制御は、図6に示すサブルーチンであるフローチャートに従って行われるところ、その図6について説明すると、このフローの特徴は、室温データが不安定な時期に禁止区間(図3に示す最下部での4箇所の区間)を設け、この区間でのデータの取込を禁止するとともに、第1の目標保温温度制御に入る最初の出力制御を炊飯加熱前の温度データを利用して行うとともに、その後は予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測して行うようにすることにある。
 即ち、まずは保温前にステップS1で炊飯中かどうかが判定され、否定判定の場合は、ステップS2に進み、炊飯加熱前である停止時の室温が測定され、そのデータがマイコンに記憶される。そのデータはステップS3で1秒毎に更新されており、新しいデータとして書き換えられマイコンに記憶される。
 ステップS1で肯定判定の場合はステップS4に進み保温中かどうかが判定され、保温中でなければこのフローを終了し、保温中の肯定判定時にはステップS5に進む。ステップS5では、室温データ取込禁止区間であるかが判定される。この室温データ取込禁止区間は、図3に示すように炊飯工程、むらし工程終了後の2時間、第1の昇温区間開始後の2時間及び第2の昇温区間開始後の2時間が該当する。そしてステップS5で室温データ取込禁止区間でない否定判定の時にはこのフローを終了し、肯定判定の時にはステップS6に進んで保温時の室温判断がなされる。このときの室温判断は、第1の目標保温温度制御に入る最初の時には、その室温データは炊飯加熱前の温度データを利用して行うとともに、その後は予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測して行うことになる。
 この場合、炊飯加熱前の温度データは、12℃より低い低温度と、12℃以上25℃以下の中温度と、25℃より高い高温度とで既に前述したような出力に応じてそれぞれの加熱手段が出力される。そして予め決められた閾値に基づいて実際の室温を推測して行う場合には、その時の検知温度の39℃を炊飯加熱前の12℃に対応する温度にするとともに、57℃を炊飯加熱前の25℃に対応させ、39℃より低い温度を低温度として推測し、39℃以上57℃以下の温度を中温度として推測し、57℃より高い温度を高温度として推測することにより、それぞれの加熱手段を出力制御することになる。そして、ステップS6で保温時の室温判断がなされるとステップS3に進み、室温データを更新してこのフローを終了する。
 図4でのステップS5における第1の目標保温温度制御が終了すると、ステップS6に進み、6時間が経過したかが判定される。ここで否定判定がなされるとステップS5に戻り第1の目標保温温度制御が継続して行われることになるが、肯定判定がなされるとステップS7に進み、第1の昇温工程が行われる。
 この第1の昇温工程は、第1の昇温区間での工程であり、図7に示すサブルーチンであるフローチャートに従って行われることになる。即ち、該第1の昇温工程がスタートすると、ステップS1、ステップS2に進み、ステップS1で昇温監視タイマの昇温監視時間である420秒をセットするとともに、ステップS2で合数判定タイマをスタートさせる。
 ステップS2で合数判定タイマをスタートさせると、ステップS3に進み、ワークコイル7,8を70%出力で9/16の高いデューティー比によるON制御、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を5/16の比較的高いデューティー比でそれぞれON制御を行うことにより炊飯器の温度を93℃に急激に上昇させ、ご飯を加熱することによりその殺菌を行う。そしてその時の昇温時間を測定することにより炊飯器内の残りのご飯量を判定し、その後の維持工程の維持時間、ならびに第2の目標保温温度制御時の制御温度を決定する。
 その後、ステップS4に進みステップS1で設定した420秒の設定時間が経過したかどうかが判定され、経過した肯定判定の場合は、ステップS6に進み、合数判定のタイマカウントを終了してこのフローを終了する。そしてステップS4でまだ設定時間が経過していない否定判定の場合は、ステップS5に進み内鍋の温度が92℃以上であるかどうかが判定され、否定判定の場合はステップS3に戻り更に昇温加熱が継続される。ステップS5で内鍋の温度が92℃以上になる肯定判定の場合は、ステップS6に進み、合数判定のタイマカウントを終了してこのフローを終了することになる。
 このようにして図7のフローが終了すると再び図4に戻り、ステップS8に進み、第1の維持工程が行われることになる。このステップS8の第1の維持工程は、第1の維持区間での工程であり、図8に示すサブルーチンであるフローチャートに従って行われることになる。即ち、該第1の維持工程がスタートすると、ステップS1に進み、ステップS1で図7のステップS6でカウントされた合数判定のタイマカウント値が読み込まれる。
 ステップS1で合数判定のタイマカウント値が読み込まれると、ステップS2に進み、そこでタイマカウント値に応じた維持時間が決定される。即ち、タイマカウント値が少ないと残りのご飯の量が最小量と判断され、維持時間の5分が決定され、タイマカウント値が中位だと残りのご飯の量が中位と判断され、維持時間の20分が決定され、タイマカウント値が多いと残りのご飯の量が最大量と判断され、維持時間の30分が決定される。
 そして、維持時間が決定されるとステップS6に進み前回より今回の方がご飯量が多いかが判定される。この工程は、マイコンが誤判断でご飯量が増えたと判断させないためのものである。その結果、肯定判定の場合は、マイコンが誤判断したためであるとし、ステップS7に進んで前回のご飯量が正しいため前回のデータを用いることにより、次のステップであるステップS9での判定を行うが、ステップS6で否定判定の場合は、ステップS8に進むが、この場合は正しい判断がされたとしてデータを今回のデータに更新する。
 その後、ステップS9に進むことになるが、このステップS9以降で維持温度である87℃での維持制御が行われる。即ち、内鍋の温度が87℃以上である肯定判定の時には、ステップS10に進み、該ステップS10でワークコイル7,8及び保温ヒータ11の出力をOFFにしてステップS12に進む。また、ステップS9で内鍋の温度がいまだ87℃に達していない否定判定の時には、ステップS11に進み、ワークコイル7,8を70%出力で9/16の高いデューティー比によるON制御、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を3/16の比較的低いデューティー比でそれぞれON制御を行う。その後、ステップS12に進み、維持工程時間である5分、20分或いは30分が経過したかが判定され、まだ経過していない場合にはステップS9に戻り、繰り返すことになるが、時間が経過したと判定されるとこのフローを終了する。
 そして図8のフローが終了すると、図4に戻り次のステップS9の第2保温工程に進み、第2の目標保温温度制御が行われる。この第2の目標保温温度制御は、実質的にステップS5での第1の目標保温温度制御と同じように図5のフローチャートに従って行われる。
 即ち、第2の目標保温温度制御がスタートすると、ステップS1に進み、前記図4のメインルーチンのステップS7で選択された合数に応じた設定温度(68℃,69℃,70℃)がセットされるとともに、ステップS2でその設定温度が高いか否かが判定される。ステップS2での判定が低いというご飯の残量が少なく、その設定温度が最も低い68℃以下の場合には、ステップS4に進みワークコイル7,8の出力をOFFにする。
 ステップS2での判定が高いというご飯の残量が中位以上で、その設定温度が69℃或いは70℃の場合には、ステップS3に進みワークコイル7,8の出力を60%出力の1/16の低いデューティー比によるON制御を行い、次いで、ステップS5に進み、図6に示す室温取込制御としてのフローチャートに従って求められる推測値である室温データを取り込む。勿論、この推測値である室温データは、第1の昇温工程開始後の2時間は室温センサ判断禁止区間であるため、それ以前の第1の保温区間時の安定データで行われるとともに、第1の昇温工程が開始された2時間以後においては、第2保温工程時のデータが取り込まれるとともに、そのデータは1秒ごとに更新される。
 ステップS5で推測値である室温データを取り込んだ後、ステップS6に進み、取り込んだデータが所定値t1である39℃より大きいかどうかが判定され、肯定判定である室温が39℃より小さい低温時には、ステップS7及びステップS8に進み、保温ヒータ11を12/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を4/16の比較的高いいデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 また、ステップS6で室温が39℃より大きい否定判定の場合は、ステップS9に進み、ここで室温が中温度である39℃と57℃との間にあるかが判定される。その結果、室温が39℃と57℃との間の中温度であるとの肯定判定の時には、ステップS10及びステップS11に進み、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 更に、ステップS9で室温が57℃より大きい高温時であるために判定される否定判定の時には、ステップS12及びステップS13に進み、保温ヒータ11を8/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行うことになる。
 そして、室温データに基づいて加熱手段の出力が決定されるとその出力により、予め合数判定の結果決められた保温温度になるように図4でのステップS9による第2の目標保温温度制御が実行される。
 図4でのステップS9における第2の目標保温温度制御が終了すると、ステップS10に進み、13時間が経過したかが判定される。ここで否定判定がなされるとステップS9に戻り第2の目標保温温度制御が継続して行われることになるが、肯定判定がなされるとステップS11、ステップS12に進み、第2の昇温工程及び第2の維持工程が行われる。ステップS11での第2の昇温工程は、第2の昇温区間での工程であり、ステップS7での第1の昇温工程とほぼ同様のもので図7に示すサブルーチンであるフローチャートに従って行われることになる。即ち、該第2の昇温工程がスタートすると、ステップS1、ステップS2に進み、ステップS1で昇温監視タイマの昇温監視時間である420秒をセットするとともに、ステップS2で合数判定タイマをスタートさせる。
 ステップS2で合数判定タイマをスタートさせると、ステップS3に進み、ワークコイル7,8を70%出力で9/16の高いデューティー比によるON制御、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を5/16の比較的高いデューティー比でそれぞれON制御を行うことにより炊飯器の温度を93℃に急激に上昇させ、ご飯を加熱することによりその殺菌を行う。そしてその時の昇温時間を測定することにより炊飯器内の残りのご飯量を判定し、その後の維持工程の維持時間、ならびに第3の目標保温温度制御時の制御温度を決定する。
 その後、ステップS4に進みステップS1で設定した420秒の設定時間が経過したかどうかが判定され、経過した肯定判定の場合は、ステップS6に進み、合数判定のタイマカウントを終了してこのフローを終了する。そしてステップS4でまだ設定時間が経過していない否定判定の場合は、ステップS5に進み内鍋の温度が92℃以上であるかどうかが判定され、否定判定の場合はステップS3に戻り更に昇温加熱が継続される。ステップS5で内鍋の温度が92℃以上になる肯定判定の場合は、ステップS6に進み、合数判定のタイマカウントを終了してこのフローを終了することになる。
 このようにして図7のフローが終了すると再び図4に戻り、ステップS12に進み、第2の維持工程が行われることになる。このステップS12の第2の維持工程は、第2の維持区間での工程であり、図8に示すサブルーチンであるフローチャートに従って行われることになる。即ち、該第2の維持工程がスタートすると、ステップS1に進み、ステップS1で図7のステップS6でカウントされた合数判定のタイマカウント値が読み込まれる。
 ステップS1で合数判定のタイマカウント値が読み込まれると、ステップS2に進み、そこでタイマカウント値に応じた維持時間が決定される。即ち、タイマカウント値が少ないと残りのご飯の量が最小量と判断され、維持時間の5分が決定され、タイマカウント値が中位だと残りのご飯の量が中位と判断され、維持時間の20分が決定され、タイマカウント値が多いと残りのご飯の量が最大量と判断され、維持時間の30分が決定される。
 そして、維持時間が決定されるとステップS6に進み前回より今回の方がご飯量が多いかが判定される。この工程は、マイコンが誤判断でご飯量が増えたと判断させないためのものである。その結果、肯定判定の場合は、マイコンが誤判断したためであるとし、ステップS7に進んで前回のご飯量が正しいため前回のデータを用いることにより、次のステップであるステップS9での判定を行う。しかしステップS6で否定判定の場合は、正しい判断がされたのであり、ステップS8に進みデータを今回のデータに更新する。
 その後、ステップS9に進み、このステップS9以降で維持温度である87℃での維持制御が行われる。即ち、内鍋の温度が87℃以上である肯定判定の時には、ステップS10に進み、該ステップS10でワークコイル7,8及び保温ヒータ11の出力をOFFにしてステップS12に進む。また、ステップS9で内鍋の温度がいまだ87℃に達していない否定判定の時には、ステップS11に進み、ワークコイル7,8を70%出力で9/16の高いデューティー比によるON制御、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を3/16の比較的低いデューティー比でそれぞれON制御を行う。その後、ステップS12に進み、維持工程時間である5分、20分或いは30分が経過したかが判定され、まだ経過していない場合にはステップS9に戻り、繰り返すことになるが、時間が経過したと判定されるとこのフローを終了する。
 そして図8のフローが終了すると、図4に戻り次のステップS13の第3保温工程に進み、第3の目標保温温度制御が行われる。この第3の目標保温温度制御は、第1及び第2の目標保温温度制御と同じように図5のフローチャートに従って行われる。
 即ち、第3の目標保温温度制御がスタートすると、ステップS1に進み、前記図4のメインルーチンのステップS11で選択された合数に応じた設定温度がセットされるとともに、ステップS2でその設定温度が高いか否かが判定される。ステップS2での判定が低いというご飯の残量が少なく、その設定温度が最も低い69℃以下の場合には、ステップS4に進みワークコイル7,8の出力をOFFにする。
 ステップS2での判定が高いというご飯の残量が中位の場合には70℃で、ご飯の残量が多い場合には71℃というようにその設定温度が70℃以上の場合には、ステップS3に進みワークコイル7,8の出力を60%出力の1/16の低いデューティー比によるON制御を行い、次いで、ステップS5に進み、図6に示す室温取込制御としてのフローチャートに従って求められる推測値である室温データを取り込む。勿論、この推測値である室温データは、第2の昇温工程開始後の2時間は室温センサ判断禁止区間であるため、それ以前の第2の保温区間時の安定データで行われるとともに、第2の昇温工程が開始された2時間以後においては、第2保温工程時のデータが取り込まれるとともに、そのデータは1秒ごとに更新される。
 ステップS5で推測値である室温データを取り込んだ後、ステップS6に進み、取り込んだデータが所定値t1である39℃より大きいかどうかが判定され、肯定判定である室温が39℃より小さい低温時には、ステップS7及びステップS8に進み、保温ヒータ11を12/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を4/16の比較的高いいデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 また、ステップS6で室温が39℃より大きい否定判定の場合は、ステップS9に進み、ここで室温が中温度である39℃と57℃との間にあるかが判定される。その結果、室温が39℃と57℃との間の中温度であるとの肯定判定の時には、ステップS10及びステップS11に進み、保温ヒータ11を10/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行う。
 更に、ステップS9で室温が57℃より大きい高温時であるために判定される否定判定の時には、ステップS12及びステップS13に進み、保温ヒータ11を8/16の高いデューティー比で、更に蓋ヒータ17を2/16の低いデューティー比でそれぞれON制御を行うことになる。
 そして、室温データに基づいて加熱手段の出力が決定されるとその出力により、予め合数判定の結果決められた保温温度になるように図4でのステップS13による第3の目標保温温度制御が実行されるとともに、その第3の目標保温温度制御は保温制御が終了されるまで続けられる。その結果長期に亘る保温であってもご飯に雑菌が発生したり、臭い、黄ばみ或いはぱさつきが抑制され、炊飯器の利便性を高めることになる。
 本願発明は、前記実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、内鍋4の加熱手段としてワークコイルを採用したが、これは一般的な電熱ヒータに変更しても良いことは言うまでもなく、又それ以外においても発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能であることは勿論である。
本願発明の炊飯器の構成を示す断面図。 同炊飯器本体の制御回路部分のシステムブロック図。 同炊飯工程から保温工程に到る全体のタイムチャート図。 本願発明の炊飯器の保温制御内容のメインルーチンのフローチャート図。 同保温制御内容のサブルーチンのフローチャート図。 同保温制御内容の室温データ取込禁止区間に関するサブルーチンのフローチャート図。 同保温制御内容の昇温制御に関するサブルーチンのフローチャート図。 同保温制御内容の維持制御に関するサブルーチンのフローチャート図。
符号の説明
 1…炊飯器       2…炊飯器本体
 4…内鍋        7…ワークコイル
 8…コーナーコイル   10…温度センサ
 11…保温ヒータ    17…蓋ヒータ
 30…操作パネル    32…室温センサ
 40…マイコン制御ユニット 45…IGBT駆動回路
 46…パルス幅変調回路 48…内鍋温度検知回路
 49…温度検知回路   53…同期トリガー回路
 54…蓋ヒータ駆動回路 56…保温ヒータ駆動回路
 100…マイコン制御装置

Claims (3)

  1. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、前記内鍋の温度を検知する温度センサと、室内温度を検知する室温センサとを備え、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御を前記室温センサからのデータを取り込んで行う炊飯器であって、室温データ取り込み禁止期間を設け、保温時の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いないことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記室温データ取り込み禁止期間は、保温後の所定時間経過までであることを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、前記内鍋の温度を検知する温度センサと、室内温度を検知する室温センサとを備え、炊飯工程終了後の保温時の加熱制御を前記室温センサからのデータを取り込んで行う炊飯器であって、保温時に昇温工程を設けるとともに、該昇温工程を室温データ取り込み禁止期間とし、昇温工程後の加熱制御には前記室温データ取り込み禁止期間の室温データを用いないことを特徴とする炊飯器。
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