JP2001200752A - 内燃機関のピストンリング面圧制御装置 - Google Patents

内燃機関のピストンリング面圧制御装置

Info

Publication number
JP2001200752A
JP2001200752A JP2000008516A JP2000008516A JP2001200752A JP 2001200752 A JP2001200752 A JP 2001200752A JP 2000008516 A JP2000008516 A JP 2000008516A JP 2000008516 A JP2000008516 A JP 2000008516A JP 2001200752 A JP2001200752 A JP 2001200752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
piston ring
surface pressure
control device
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000008516A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Kuwata
一宏 桑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000008516A priority Critical patent/JP2001200752A/ja
Publication of JP2001200752A publication Critical patent/JP2001200752A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダボア14の内壁面に対するピストン
リング24,26,28の面圧を、ピストン12の昇降
動作に応じて調整可能とする。 【解決手段】 ピストン12の外周に、シリンダボア1
4の内壁面に摺接する磁性体のピストンリング24,2
6,28を取り付ける。通電されることによりピストン
リング24,26,28をシリンダボア14側へ引き寄
せるステータコイルA1〜A12をシリンダボア14に
近接して配置する。ピストン12の昇降動作に応じて、
ステータコイルA1〜A12を通電制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用4サ
イクル式の内燃機関に関し、特に、シリンダボアの内壁
面に摺接するピストンリングの面圧を、ピストンの昇降
動作に応じて調整,制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関のピストン外周に
は、シリンダボアの内壁面との隙間を塞ぐピストンリン
グが設けられている。このピストンリングは、一般的
に、自身の張力等によりシリンダボアの内壁面に所定の
面圧で摺接するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ピストンリングの
面圧があまり小さいと、シリンダボアとピストンリング
との間の気密性(シール性)が損なわれ、ピストン上方
の燃焼室側からピストン下方のクランクケース側へ漏れ
る燃焼ガス(いわゆるブローバイガス)の量が多くなる
とともに、クランクケース側から燃焼室側へ流入して燃
焼,消費されるオイル量が増加してしまう。一方、上記
面圧があまり大きくなると、シリンダボアとの密接力が
強くなり過ぎて、ピストンの昇降動作に伴うフリクショ
ンが増加してしまう。
【0004】特に、吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を
有する一般的な4サイクル式内燃機関の場合、ピストン
が下降する吸気行程及び膨張行程では、主にシリンダボ
ア,ピストンリング間のシール性の確保が要求されるた
め、ピストンリングの面圧を大きくすることが望ましい
が、ピストンが上昇する圧縮行程や排気行程では、むし
ろ面圧を低くしてフリクションを低減することが望まし
い。
【0005】しかしながら、上述したように、一般的な
ピストンリングでは、ピストンリング自体の張力等によ
り面圧が一義的に設定されているてめ、ピストンの昇降
動作に応じて面圧を調整することはできなかった。
【0006】ところで、特開平9−303198号公報
には、ピストンのスカート部の外周に磁性体を設けると
ともに、シリンダ部に電磁コイルを設け、エンジン運転
状態に応じて電磁コイルを通電制御することにより磁性
体をシリンダ壁面に対して接離させて、ピストンの姿勢
を保ち、ピストンスラップ音を低減する技術が開示され
ている。また、特開平9−182371号公報には、ピ
ストン運動系に設けられる磁性体と、エンジンケース側
に設けられるステータコイルとを利用して、クランクシ
ャフトのねじり振動を低減する技術が開示されている。
しかしながら、このような磁性体及びステータコイル
を、ピストンリングの面圧を調整するために用いたもの
はない。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、磁
性体のピストンリングと、シリンダボアに近接配置され
たステータコイルとを用いて、ピストンリングの面圧
を、ピストンの昇降動作に応じて適切に調整,制御可能
できるようにした。
【0008】すなわち、請求項1の発明に係る内燃機関
のピストンリング面圧制御装置は、ピストンの外周に取
り付けられ、シリンダボアの内壁面に摺接する磁性体の
ピストンリングと、上記シリンダボアに近接して配置さ
れ、通電されることにより上記ピストンリングをシリン
ダボア側へ引き寄せるステータコイルと、上記ピストン
の昇降動作に応じて、上記ステータコイルを通電制御す
る制御手段と、を有することを特徴としている。
【0009】このような構成により、ピストンの昇降動
作に応じてステータコイルを通電制御することにより、
ピストンの昇降動作に応じてピストンリングの面圧を適
宜に調整することができる。
【0010】上記ステータコイルは、好ましくは往復移
動するピストンリングと常に対向するように複数設けら
れる。特に請求項2の発明のように、ステータコイルが
シリンダボアの軸方向に複数並設される場合、電力消費
量を抑制する目的で、好ましくは、昇降移動するピスト
ンリングに対向するステータコイルへ順次通電が行われ
るように、各ステータコイルへの通電時期を制御する。
【0011】一般的に、ピストン下降行程では、ピスト
ンリングによりシリンダボアの内壁面に付着するオイル
を適宜に掻き落とすために、シリンダボア,ピストンリ
ング間を確実にシールする必要があり、ピストン上昇行
程に比して高い面圧が要求される。特に、燃焼が行われ
る膨張行程では、燃焼室内の高圧な燃焼ガス(ブローバ
イガス)がクランクケース側へ過度に漏れることのない
ように、シリンダボア,ピストンリング間をより確実に
シールする必要がある。一方、ピストン上昇行程では、
ピストン下降行程ほどにはオイル消費やブローバイガス
が問題とならず、むしろ面圧を低くしてフリクションを
低下させることが望ましい。そこで、好ましくは請求項
4の発明のように、ステータコイルへの通電量を、ピス
トン上昇行程に比してピストン下降行程で相対的に大き
くなるように制御する。
【0012】また、一般的に、機関高回転側では低回転
側に比してピストン往復動作が多いので、上述したよう
なオイル消費量やブローバイ量を抑制するために、高い
シール性が要求される。そこで、好ましくは請求項3の
発明のように、ステータコイルへの通電量を、機関低回
転側に比して高回転側で相対的に大きくなるように制御
する。
【0013】吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を有する
4サイクル式内燃機関等では、火花点火してから着火す
るまでに時間の遅れがあるため、実際の火花点火時期
は、一般的に、圧縮上死点よりも少し前、例えばクラン
ク角度で上死点前20度前後に設定される。また、膨張
下死点の前後では燃焼室内の圧力がクランクケース側の
圧力と略同じ程度まで下がり、クランクケース側から燃
焼室側へ侵入するオイル量が増加する傾向にある。そこ
で、好ましくは請求項5の発明のように、膨張行程に対
応したステータコイルへの通電期間を、少なくとも圧縮
上死点よりも前から開始するとともに少なくとも膨張下
死点よりも後で終了するように制御する。
【0014】また、高負荷時の膨張行程では、燃焼圧が
非常に高くなり、燃焼室側からクランクケース側へ不可
避的に流入するブローバイガスによって、シリンダボア
の内壁面に付着するオイルが吹き下げられる所謂オイル
吹き下げ作用が生じるために、オイル消費量は比較的抑
制される。また、高い燃焼圧がピストンリングの背面に
作用するために、ピストンリングの面圧が相対的に強化
される。そこで、好ましくは請求項6の発明のように、
膨張行程に対応したステータコイルへの通電量を、機関
低負荷側に比して高負荷側で相対的に小さくなるように
制御する。
【0015】更に、低ブースト状態における吸気行程で
は、ピストンの下降に伴って燃焼室内の負圧が更に大き
くなるため、ピストンリングの面圧も増加させる必要が
ある。そこで、好ましくは請求項7の発明のように、低
ブースト状態における吸気行程では、ステータコイルへ
の通電量を、ピストンの下降に伴って大きくなるように
制御する。
【0016】同様に、燃料の燃焼を伴わない膨張行程で
も、ピストンの下降に伴って燃焼室内の負圧が大きくな
るため、ピストンリングの面圧も増加させる必要があ
る。そこで、好ましくは請求項8の発明のように、燃料
の燃焼を伴わない膨張行程では、ステータコイルへの通
電量を、ピストンの下降に伴って大きくなるように制御
する。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シリンダ
ボア内壁面に対するピストンリングの面圧を、ピストン
の昇降動作に応じて調整することができる。この結果、
必要に応じて面圧を強化してオイル消費量やブローバイ
量を効果的に低減することができるとともに、必要に応
じて面圧を相対的に低くして、ピストンの昇降動作に伴
うフリクションを効果的に低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1,2は、本発明の一実施形態に係るピ
ストンリングの面圧制御装置を適用した4サイクル式内
燃機関の一部を示す構成図である。シリンダブロック1
0には、ピストン12が摺動可能に嵌合するシリンダボ
ア14が各気筒毎に形成されている。ピストン12の上
方には燃焼室15が設けられ、ピストン12の下方には
クランクケース16が設けられている。
【0020】ピストン12の上部外周には、合計3つの
ピストンリング溝18,20,22が軸方向に適宜間隔
を置いて凹設されており、各ピストンリング溝18,2
0,22に、シリンダボア14の内壁面に摺接するピス
トンリング24,26,28がそれぞれ取り付けられて
いる。
【0021】ここで、最下段のピストンリング28は、
シリンダボア14の内壁面に形成される潤滑油膜を調整
するオイルコントロールリングとなっており、残る2つ
のピストンリング24,26は圧縮リングとなってい
る。各ピストンリング24,26,28は、例えば鉄等
の磁性体から成形されている。一方、ピストンリング2
4,26,28が取り付けられるピストン12自体は、
例えばアルミ材料等の非磁性体により成形されている。
【0022】シリンダブロック10の内部には、ウォー
タジャケット30が形成されるとともに、シリンダボア
14に近接する位置に、複数(この実施形態では12
個)のステータコイルA1〜A12がシリンダボア14
を囲うように全体として円筒状に配設されている。
【0023】これらのステータコイルA1〜A12は、
往復移動するピストンリング24,26,28と常に対
向し得るように、ピストンリング24,26,28の全
移動範囲を覆うように配置されている。つまり、図1に
示すように軸方向で2個のコイルが並設されており、か
つ、周方向に6個のコイルが並設されている。
【0024】各ステータコイルA1〜A12には、図3
に示すように、制御部34を介して電源36が接続され
ている。制御部34は、例えばメモリ及びCPUを有す
る周知のマイクロコンピュータシステムであり、クラン
ク角センサ38等の各種センサから送られてくる信号に
基づいて、機関運転状態及びピストン12の昇降動作に
応じてステータコイルA1〜A12を通電制御する。
【0025】この通電量(通電される電流量)が大きく
なるにしたがって、ステータコイルA1〜A12がピス
トンリング24,26,28をシリンダボア14側へ引
き寄せる磁力が強くなり、シリンダボア14内壁面に対
するピストンリング24,26,28の面圧が強化され
る。従って、制御部34により通電時期及び通電量を適
宜に制御することにより、後述するように、ピストン1
2の昇降動作に応じて面圧を適切に調整することができ
る。
【0026】図4,5は、ステータコイルの通電制御の
幾つかの例を示すタイムチャートである。
【0027】ピストン12が下降する吸気行程及び膨張
行程では、燃焼室15側へ流入するオイル消費量を抑制
するために、ピストンリングによってシリンダボア14
の内壁面に付着するオイルを適宜に掻き落とす必要があ
る。そのため、主としてピストンリングとシリンダボア
との間を確実にシールすることが要求される。特に膨張
行程では、燃焼室15内の高圧な燃焼ガス(ブローバイ
ガス)がクランクケース16側へ漏れることのないよう
に、リング,ボア間をより確実にシールすることが必要
である。一方、ピストン上昇行程では、ピストン下降行
程ほどにはオイル消費やブローバイガスが問題となら
ず、むしろ面圧を低くして、ピストンの移動に伴うフリ
クションを低減することが要求される。
【0028】そこで、基本的には、ステータコイルA1
〜A12への通電量を、ピストン上昇行程に比してピス
トン下降行程で相対的に大きくなるように設定してい
る。例えば図4(a)に示す例のように、ピストン下降
行程でのみ通電を行い、ピストン上昇行程では通電を行
わない。この結果、ピストン下降行程では通電により面
圧が強化されて、リング,ボア間のシール性が向上し、
オイル消費量やブローバイガス量を効果的に低減するこ
とができるとともに、ピストン上昇行程においては、面
圧が相対的に低く抑えられるため、フリクションが抑制
され、燃費の向上等を図ることができる。
【0029】ここで、図1に示すようにシリンダボア1
4の軸方向に沿って複数のコイルを並設した構成の場
合、好ましくは図4(b)に示すように、電力消費量を
抑制する目的で、昇降移動するピストンリング24,2
6,28に対向するコイルのみに順次通電が行われるよ
うに、各ステータコイルへの通電時期を制御する。具体
的には、ピストン下降行程の初期段階では、ピストンリ
ングと対向している上側のコイルA1〜A6のみを通電
し、ピストンリングが下側のコイルA7〜A12に対向
する付近まで下降した段階で、下側のコイルA7〜A1
2への通電を行う。
【0030】なお、以下に説明する図4,5の(c)〜
(f)の例では、図4(a)の例と同様、コイル全体と
しての通電期間のみを示し、図4(b)に示すような個
々のコイルの通電期間については図示省略している。
【0031】4サイクル式内燃機関等においては、火花
点火してから着火するまでに時間の遅れがあるため、実
際の火花点火時期は、一般的に、圧縮上死点よりも少し
前、例えばクランク角度で圧縮上死点前20度前後に設
定されている。従って、好ましくは図4(c)の例のよ
うに、膨張行程に対応する通電制御では、圧縮上死点前
の燃焼圧の立ち上がりに対応して、圧縮上死点より所定
期間ΔT1だけ前(クランク角度で約20度前後)から
通電を開始する。また、膨張下死点の前後では燃焼室1
5内の圧力がクランクケース16側の圧力と略同じ程度
まで下がることがあり、このような場合、燃焼室15側
へオイルが流入し易くなる。従って、好ましくは図4
(c)に示すように、膨張行程に対応した通電の終了時
期を、膨張下死点よりも所定期間ΔT2だけ遅らせる。
この結果、膨張行程前後の面圧が強化されて、そのシー
ル性が向上し、上記のようなオイル消費を抑制すること
ができる。
【0032】図5(d)は、スロットル全開時等の高負
荷運転状態における制御例を示している。このような高
負荷状態における膨張行程では、燃焼圧が非常に高くな
るため、燃焼室15側からクランクケース16側へ不可
避的に流入するブローバイガスによって、シリンダボア
14の内壁面に付着するオイルが吹き下げられる所謂オ
イル吹き下げ作用が生じる。このため、燃焼室15へ流
入するオイル消費量は比較的抑制される。また、燃焼圧
が高いため、ピストンリング24,26,28の背面圧
も高くなり、リング面圧も相対的に強化される。そこ
で、このような高負荷状態における膨張行程では、むし
ろフリクションを低減させるために、通電量を吸気行程
側に比してΔD1だけ小さく設定している。
【0033】つまり膨張行程においては、上述したよう
に低負荷側に比して高負荷側でオイル吹き下げ効果やリ
ング背面圧の強化によりオイル消費量が抑制される傾向
にあるため、好ましくは、低負荷側に比して高負荷側で
の通電量を相対的に小さく設定する。
【0034】図5(e)は、エンジンブレーキ時のよう
にスロットルバルブの開度が非常に小さい低ブースト状
態で、かつ燃料カットをしている(すなわち、燃料の燃
焼を伴わない)状態における制御例を示している。この
ような低ブースト状態での吸気行程においては、ピスト
ンの下降に伴って燃焼室15内の負圧も大きくなるた
め、オイル消費量を抑制するためには、面圧を大きくす
る必要がある。そこで、このような低ブースト状態にお
ける吸気行程では、図5(e)の斜線L1に表されるよ
うに、ピストン12の下降に伴って通電量が徐々に(あ
るいは段階的に)大きくなるように設定している。
【0035】同様に、燃料の燃焼を伴わない状態におけ
る膨張行程においても、ピストン12の下降に伴って燃
焼室15内の負圧が大きくなる。そこで、このような燃
料の燃焼を伴わない状態での膨張行程においても、図5
(e)の斜線L2に表されるように、ピストン12の下
降に伴って通電量が徐々に(あるいは段階的に)大きく
なるように設定している。
【0036】図5(f)は、低負荷高回転時における制
御例を示している。このような低負荷高回転時では、一
般的に、低負荷であるためにピストンリング24,2
6,28の背面圧が弱く、かつ、高回転であるためにピ
ストンリング自身の慣性力が相対的に大きくなる等の理
由から、ピストンリング24,26,28がピストンリ
ング溝18,20,22内で激しく上下振動してリング
本来の機能を失うフラッタリング現象が起こり易く、ブ
ローバイ量やオイル消費量の増加を招き易い。そこで、
このような低負荷高回転時での膨張行程においては、上
記フラッタリングの発生を抑制するために、その通電量
を吸気行程側の通電量よりもΔD2だけ大きく設定す
る。
【0037】一般的に、機関の高回転側では、低回転側
に比してピストン往復動作が多いため、必然的にオイル
消費量やブローバイ量も増加する傾向にある。そこで好
ましくは、ピストン上昇行程における通電量を、機関低
負荷側に比して機関高回転側で相対的に大きく設定す
る。この場合、各行程における面圧,フリクション,及
びシール性は次表の通りとなる。
【0038】
【表1】
【0039】つまり、高回転時のピストン上昇行程(吸
気,膨張行程)においては、フリクションを多少犠牲に
して、シール性を向上し、問題となるオイル消費量やブ
ローバイ量を低減させている。また、低回転時には高回
転時ほどシール性が要求されないので、面圧を相対的に
小さくしてフリクションを低減させている。
【0040】以上のように具体的な実施形態に基づいて
本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られる
ものではない。例えば、上記実施形態ではピストンリン
グが3個となっているが、これに限らず、1個や2個あ
るいは4個以上であっても本発明を適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るピストンリング面圧
制御装置を適用した内燃機関の一部を示す構成図。
【図2】同じく図1の内燃機関の一部を示す構成図。
【図3】本発明の一実施形態に係るピストンリング面圧
制御装置の模式図。
【図4】本発明に係る通電制御の幾つかの例を示すタイ
ミングチャート。
【図5】同じく通電制御の幾つかの例を示すタイミング
チャート。
【符号の説明】
12…ピストン 14…シリンダボア 15…燃焼室 16…クランクケース 24,26,28…ピストンリング A1〜A12…ステータコイル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンの外周に取り付けられ、シリン
    ダボアの内壁面に摺接する磁性体のピストンリングと、 上記シリンダボアに近接して配置され、通電されること
    により上記ピストンリングをシリンダボア側へ引き寄せ
    るステータコイルと、 上記ピストンの昇降動作に応じて、上記ステータコイル
    を通電制御する制御手段と、を有することを特徴とする
    内燃機関のピストンリング面圧制御装置。
  2. 【請求項2】 上記ステータコイルが、上記シリンダボ
    アの軸方向に複数並設され、 上記制御手段は、昇降移動するピストンリングに対向す
    るステータコイルへ順次通電が行われるように、各ステ
    ータコイルへの通電時期を制御することを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関のピストンリング面圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記ステータコイルへ
    の通電量を、機関低回転側に比して高回転側で相対的に
    大きくなるように制御することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の内燃機関のピストンリング面圧制御装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記ステータコイルへ
    の通電量を、ピストン上昇行程に比してピストン下降行
    程で相対的に大きくなるように制御することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のピストン
    リング面圧制御装置。
  5. 【請求項5】 吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を有す
    る4サイクル式内燃機関のピストンリング面圧制御装置
    において、 上記制御手段は、膨張行程に対応したステータコイルへ
    の通電期間を、少なくとも圧縮上死点よりも前から開始
    するとともに少なくとも膨張下死点よりも後で終了する
    ように制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃
    機関のピストンリング面圧制御装置。
  6. 【請求項6】 吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を有す
    る4サイクル式内燃機関のピストンリング面圧制御装置
    において、 上記制御手段は、膨張行程に対応したステータコイルへ
    の通電量を、機関低負荷側に比して高負荷側で相対的に
    小さくなるように制御することを特徴とする請求項4又
    は5に記載の内燃機関のピストンリング面圧制御装置。
  7. 【請求項7】 吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を有す
    る4サイクル式内燃機関のピストンリング面圧制御装置
    において、 低ブースト状態における吸気行程では、上記ステータコ
    イルへの通電量が、ピストンの下降に伴って大きくなる
    ように制御されることを特徴とする請求項4〜6のいず
    れかに記載の内燃機関のピストンリング面圧制御装置。
  8. 【請求項8】 吸気,圧縮,膨張,及び排気行程を有す
    る4サイクル式内燃機関のピストンリング面圧制御装置
    において、 燃料の燃焼を伴わない膨張行程では、上記ステータコイ
    ルへの通電量が、上記ピストンの下降に伴って大きくな
    るように制御されることを特徴とする請求項4〜7のい
    ずれかに記載の内燃機関のピストンリング面圧制御装
    置。
JP2000008516A 2000-01-18 2000-01-18 内燃機関のピストンリング面圧制御装置 Pending JP2001200752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000008516A JP2001200752A (ja) 2000-01-18 2000-01-18 内燃機関のピストンリング面圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000008516A JP2001200752A (ja) 2000-01-18 2000-01-18 内燃機関のピストンリング面圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001200752A true JP2001200752A (ja) 2001-07-27

Family

ID=18536775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000008516A Pending JP2001200752A (ja) 2000-01-18 2000-01-18 内燃機関のピストンリング面圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001200752A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110219746A (zh) * 2019-05-22 2019-09-10 上海理工大学 内燃机活塞环缸套系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110219746A (zh) * 2019-05-22 2019-09-10 上海理工大学 内燃机活塞环缸套系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007211730A (ja) レシプロ式内燃機関
JP2000328972A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
WO2014010018A1 (ja) 内燃機関
JP2010112286A (ja) 内燃機関の可変圧縮比機構
JP2009036128A (ja) 複リンク式可変圧縮比エンジン
JPH064349U (ja) ハイトップリングピストン
GB2119853A (en) Four-cylinder I.C. engine operable with two effective cylinders
JP2005083371A (ja) 摩擦損失低減ピストン
JP2001200752A (ja) 内燃機関のピストンリング面圧制御装置
JP3306053B2 (ja) 発動機の弁装置
JPS6183456A (ja) 往復運動形内燃機関
KR100750829B1 (ko) 출력 증강 내연기관
JP2007162664A (ja) 内燃機関のバルブ作用角可変制御装置
KR101028560B1 (ko) 자동차 엔진용 가변 압축비 장치
US11828238B2 (en) Method in a two-stroke engine and two-stroke engine
JPS636431Y2 (ja)
JP2010163880A (ja) 内燃機関
JPS6347637Y2 (ja)
JP4760739B2 (ja) 内燃機関の自動停止・始動システム
JP2008115828A (ja) レシプロ式内燃機関
JP2006161607A (ja) 内燃機関
KR100227386B1 (ko) 자동차 엔진의 실린더블럭 제조방법
JPH0639076Y2 (ja) 模型用エンジンのシリンダーライナー
JPH04137222U (ja) シリンダライナ
JPH0653739U (ja) シリンダライナ